JPH0796142B2 - 鋳型の製造方法 - Google Patents

鋳型の製造方法

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JPH0796142B2
JPH0796142B2 JP19038091A JP19038091A JPH0796142B2 JP H0796142 B2 JPH0796142 B2 JP H0796142B2 JP 19038091 A JP19038091 A JP 19038091A JP 19038091 A JP19038091 A JP 19038091A JP H0796142 B2 JPH0796142 B2 JP H0796142B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、常温硬化型鋳型造型に
用いられる高強度、好作業性、鋳型特性特に耐熱性と鋳
湯後の鋳型の崩壊性等が共に優れた鋳型製造方法に関す
るものである。さらに詳細には3核体以上の高分子領域
化合物を特定の範囲におさえ、更に鋳型強度に寄与しな
い1核体化合物成分の含有量を少量に押えることにより
分子量分布を狭くし、高強度で速硬化かつ低粘性の有機
酸エステル硬化型結合剤に揮発性硬化剤を使用する鋳型
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】常温硬化型ガス硬化鋳型造型方法には、
有機系、及び無機系の各種粘結剤を用いる方法がある。
水ガラス等の無機系粘結剤を用いこれを炭酸ガスで硬
化する方法は鋳湯時に有害ガスの発生が少ない反面鋳湯
後の鋳型の崩壊性が悪く、仕上工数が有機系バインダー
に比べかかること、さらに砂の回収・再生が困難である
欠点が上げられる。
【0003】一方、有機系粘結剤を用いる造型法として
は、フラン樹脂、尿素変性フラン樹脂と過酸化物を亜硫
酸ガスで硬化する方法,ベンジリックエーテル型フェノ
ール樹脂とポリイソシアネートの混合物をアミンガスで
硬化する方法などがある。これらの造型方法は、鋳湯後
の鋳型崩壊性は良好であるが、鋳物にガス欠陥,スス欠
陥,ベーニング欠陥等の悪影響を及ぼすなど、冶金学上
多くの問題点が指摘されている。更に、発生するSO
x、NOxガスによる作業環境の悪化、大気汚染による酸
性雨の一原因との指摘もされ始め社会問題となってい
る。
【0004】このような欠点を解決する目的で、粘結剤
に冶金学的に優れた塩基性の物質を用い鋳型を製造する
技術が望まれていた。従来このような鋳型の製造技術と
しては、レゾール形フェノール系樹脂とエステル類を用
い鋳型を製造する技術は特開昭49−16793号公報
で公知であり、またレゾール型ナトリウムフェノラート
樹脂水溶液と有機酸エステルを用いる技術は特開昭50
−130627号公報に、カリウムアルカリフェノール
−ホルムアルデヒド樹脂を有機エステルで硬化させる技
術が特公昭61−37022号公報に示されている。し
かし上記製造技術では他の有機バインダーに比べ使用量
を多くしないと鋳型としての充分な強度発現がなく、ま
た多くすると造型作業時の充填不良やベタツキの発生に
よる造型作業の悪化、鋳湯におけるガス欠陥の増加、鋳
型崩壊性や砂回収性の悪化などにつながることがわかっ
ており実用的でない。
【0005】現実問題として、高強度性能と混練等の作
業性の改良はバインダーの製造面からは相反するもので
ある、このため従来両者のバランスの上に立って性能の
設計がなされている。まず高強度とする手段としては、
(1) フェノールに対するアルデヒドのモル比を高目とし
反応させる方法、(2) 反応を充分進め高分子とする方
法、(3) 樹脂分を高目とする方法などが考えられるが、
これらは何れも以下の理由で不十分である。 (1)の方法
では、フェノールとホルムアルデヒドのモル比を高目る
と高強度となる反面ホルマリン臭が強くなり混練・造型
作業性が悪くなる欠点がある。(2)及び(3)の方法は樹脂
のみに限って見れば常套手段であるが、結合剤としての
応用面を考慮するならいずれも高粘性となるため鋳物砂
に対する濡れ性が悪く混練・造型作業性も悪い上に強度
も低いという欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者の目的とする
ところは、冶金学的に優れ、且つ高強度で混練・造型作
業性また鋳湯後の砂崩壊性や有害ガスの発生が共に優れ
た粘結剤を使用して高強度の鋳型を製造する方法を提供
するにある。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明者等は高強度で混練
・造型時の作業性がしやすくなる粘結剤の低粘性との両
立という課題を解決するために鋭意研究した結果、高モ
ル比のフェノールとホルムアルデヒドとの反応により生
成する3核体以上の高分子領域の化合物の含有率が40〜
60重量%に達した時点で、硬化時強度発現に殆ど寄与せ
ず増粘化を促進している1核体成分を除去し減少させる
ことにより高強度で低粘性の結合剤組成物が得られるこ
とを見出し、この粘結剤を使用して高強度の鋳型を製造
する方法を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、フェノールとホルムアル
デヒドとをモル比1:1.6〜3.0で、反応触媒としてアル
カリ金属及び/又はアルカリ土類金属系化合物を用いて
反応させ、3核体以上の高分子化合物の含有率が40〜60
重量%に達した時点で、反応を中止し、次いで有機酸ま
たは無機酸で中和したのち、水溶成分である1核体組成
物の含有率が7重量%以下に成るように水洗により除去
を行うことにより得られた樹脂に、アルカリ金属水溶液
を加え、系を少なくともPH9にすることにより、不揮
発分が40〜70重量%である水溶性フェノール樹脂粘結剤
を得、該粘結剤を配合した混練砂を鋳型枠内で成型し、
該成型物に有機エステルガスを通気させて硬化させるこ
とを特徴とする鋳型の製造方法に関する。
【0009】以下に本発明の詳細を説明する。まず、本
発明に用いる粘結剤組成物とは、フェノール(P)に対す
るホルムアルデヒド(F)のモル比(F/P)は1.6〜3.0で
あり、好ましくは1.8〜2.6である。このモル比は低くて
も高くても、強度及び混練・造型作業性に好結果を与え
ないので、上記範囲が適当である。ここにおいて、上記
フェノールは例えばクレゾール、キシレノール、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、レゾルシノールの如き
他のフェノール類で大部分又は部分的に変性することも
できる。
【0010】アルデヒドとしてはアセトアルデヒド、ベ
ンズアルデヒド、グリオキザール等も使用できるが、ホ
ルムアルデヒドが安価であり性能も良い。
【0011】次に上記反応触媒としては、ナトリウムも
しくはカリウムなどの如きアルカリ金属の酸化物又は水
酸化物、バリウム、カルシウムもしくはマグネシウムの
如きアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物又は弱酸塩が
挙げられる。
【0012】これらのアルカリ金属化合物とアルカリ土
類金属化合物はこれらの一種あるいはに二種以上の併用
でもよいが、反応生成物を中和した後、最終的に除去さ
れるために安価なものが好ましい。
【0013】そしてかかる反応触媒の使用量はフェノ−
ルに対して多いほど好ましいけれども、除去されるとい
う点からすれば、あまり多すぎるのは不経済であるから
フェノールに対して0.05モル以上であるが、0.08〜0.20
モルが適当である。
【0014】また中和用の酸類については、これらと反
応触媒であるアルカリ類との塩が水溶性になるように組
合せを選択すべきであるという制約以外に何の制限もな
い。PHを4.5〜7.0に中和して水和塩の形で実質的にそ
の全量を除去できるものが良く、炭酸、酢酸、シュウ酸
などの如き有機酸、塩酸、リン酸などの無機酸も一般的
である。
【0015】本発明に用いる粘結剤を得るにあたって、
フェノールとホルムアルデヒドとの反応程度は特に重要
である。できるだけ速やかに反応させ2〜4核体のもの
が多く出来るように制御しなければならない。これらは
鋳型強度性能を向上させるので、できるだけ多い方がよ
い。しかし更に高分子の化合物は結合剤の粘性を上げす
ぎ混練性に悪影響を及ぼすので好ましくない。また、1
核体化合物であるフェノール、モノメチロール、ジメチ
ロール、トリメチロール等は結合剤の粘性を上げるが鋳
型強度性能には殆ど奇与しないことが本発明に用いる粘
結剤の検討の結果判明した。
【0016】このようなことから、工業的管理面からす
れば反応温度自体におのずと制約を生じ、通常 70〜100
℃、より好ましくは75〜95℃の範囲が適当であり、反応
温度が高いと反応制御が難しくなり危険である、逆に低
すぎると1核体化合物が多くなり除去により歩留りが悪
くなる。
【0017】また、反応の終点はなんらかの形で分子量
分布の測定ができるような装置により管理される必要が
ある。本発明に用いる粘結剤を得るに際してのフェノー
ルとホルムアルデヒドとの反応終点は、「高速液体クロ
マトグラフ HLC-8020」(東洋曹逹工業、以下HLCと称
す)を用いて管理する事が望ましい。しかしながら、こ
の方法は多少時間を要するので、簡便法として水倍率又
は反応生成物の粘度とHLCとの相関関係を予め取って
置けば代替管理でき一般的である。
【0018】かかる方法により反応生成物中における3
核体以上の高分子化合物の含有率が40〜60重量%に
達した時点で反応を中止する。鋳型強度性能上からは、
1核体化合物は不要であることは前述したとおりであ
る、反応をさらに進めることによって2核体以上の化合
物の含有率は上がるが、より高分子化も進み粘性が急激
に増大してしまう。
【0019】一方、反応を中止した時点で中和をする事
により2核体以上の高分子量のものは水溶性を失い沈殿
をするが、1核体化合物であるフェノール、モノメチロ
ールジメチロール、トリメチロール等は水溶性を残して
おり両者は分離できる。
【0020】分離する方法としては、減圧水蒸気蒸留
法、水洗法が考えられるが、簡便かつ常温で実施できる
水洗による除去法が望ましい。水洗回数を調節すること
により1核体化合物の残量のコントロ−ルは可能である
が、鋳型強度特性と経済性のバランスの点から7重量%
以下、鋳型性能上望ましくは5重量%以下である。
【0021】次に、1核体化合物を除去したものに再度
アルカリ金属化合物を添加混合する事により2核体以上
の高分子化合物は再度水溶性となる。アルカリ金属化合
物は少なくともPH9になるように加える。望ましくは
PH11〜13である。アルカリ金属化合物としては水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムなる群より選ばれ、単独又
は併用であっても差支えない。
【0022】また、更に鋳型性能を向上させる目的でシ
ランカップリング剤を加えても差支えない。好ましいシ
ランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルトリ
エトキシシランやγ−(2−アミノエチル)アミノプロピ
ルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0023】硬化剤の使用量としては本発明に用いる粘
結剤 100重量部に対し5〜40重量部、特に10〜30重量部
が適当である。
【0024】さらに、鋳型製造用の金型や木型自体必ず
しも完全に密閉されていないため、ガス状の硬化剤は通
気中に金型や木型から漏れる為、さらに多量の硬化剤を
必要とする場合がある。
【0025】
【実施例】以下本発明を実施例により説明する。しかし
本発明は実施例によって限定されるものではない。ま
た、実施例、比較例で示される「部」および「%」はす
べて「重量部」及び「重量%」である。
【0026】(実施例1)冷却器と攪拌器付きの反応容
器に、フェノ−ル470部(5.0モル)、37%ホルマリン730
部(9.0モル)、50%水酸化ナトリウム40部(0.50モル)を
仕込み、徐々に昇温し、85℃で還流した。還流開始から
2時間この温度に保持し、水倍率 480%まで反応させ
た。直ちに冷却を開始すると同時に50%酢酸(温度50
℃)を加えてPH5.5 に中和した。
【0027】中和後水洗用の水 500部を加えながら40℃
以下になるように撹拌しながら冷却し、充分撹拌後30分
静置した。
【0028】この間2核体以上の高分子化合物は沈殿し
た。1核体を含有する分離水を除去し再び水を加え、こ
の水洗工程を3回繰返し行った。次に50%水酸化ナトリ
ウム200部を冷却しながら添加しPH12、粘度が 80CPs/
25℃になるように調節してからアミノシランカップリン
グ剤0.5%加えて目的の樹脂縮合物を得た。このものは
粘度 80CPs/25℃、不揮発分 50%、遊離フェノ−ル分
1.2%、遊離フェノ−ルを含む1核体化合物の含有率 7.
0%、3核体以上の高分子化合物の含有率64.2%で残り
の28.8%が2核体組成物であるという樹脂を得た(第1
図参照)。
【0029】この粘結剤をフラタリー珪砂3000部に対し
60部加え1分間混合後、混合砂を50φ×50mmの穴を有す
る金型へ入れ造型し、これに気化させたギ酸メチルガス
を通気させて硬化させた。金型より成型された鋳型を取
り出し経時毎の圧縮強度を測定した。また混練後2時間
経過した配合砂を用いて同様に造型を行ない24時間放置
後をもって可使強度とした。また、砂の流動性は作業性
の善し悪しを左右するので、これを計る尺度として充填
密度を採用した。これは硬化した50φ×50mmの鋳型の重
量を容積で除したものである。
【0030】また造型後24時間経過した鋳型を用いて注
湯試験を行なった。更に、28φ×50mmの木型を用いて上
記と同じ方法で鋳型を作り熱間圧縮強度試験を実施し
た。
【0031】(実施例2)冷却器と攪拌器付きの反応容器
に、フェノール470部(5.0モル)、37%ホルマリン811部
(10.0モル)、50%水酸化ナトリウム40部(0.50モル)を仕
込み、徐々に昇温し、80℃で還流した。還流開始から2
時間この温度に保持し、水倍率 400%まで反応させた。
直ちに冷却を開始すると同時に50%酢酸(温度50℃)を
加えてPH5.5 に中和した。
【0032】中和後水洗用の水 500部を加えながら40℃
以下になるように撹拌しながら冷却し、充分撹拌後30分
静置した。
【0033】この間2核体以上の高分子化合物は沈殿し
た。1核体を含有する分離水を除去し再び水を加え、こ
の水洗工程を5回繰返し行った。次に50%水酸化ナトリ
ウム200部を冷却しながら添加しPH12、粘度が 70CPs/
25℃になるように調節してからアミノランカップリング
剤 0.5%加えて目的の樹脂縮合物を得た。このものは粘
度 70CPs/25℃、不揮発分 53%、遊離フェノ−ル分 0.9
%、遊離フェノ−ルを含む1核体化合物の含有率 4.8
%、3核体以上の高分子化合物の含有率67.2%で残りの
28.0%が2核体組成物である樹脂を得た。次にこの粘結
剤を用い実施例1と同様な鋳型特性評価を行なった。
【0034】(実施例3)冷却器と攪拌器付きの反応容
器に、フェノ−ル470部(5.0モル)、37%ホルマリン730
部(9.0モル)、50%水酸化カリウム56部(0.50モル)を仕
込み、徐々に昇温して85℃で還流させる。還流開始から
2時間この温度に保持し、水倍率 300%まで反応させ
た。直ちに冷却を開始すると同時に50%酢酸(温度50
℃)を加えてPH5.5 に中和した。
【0035】中和後水洗用の水 500部を加えながら40℃
以下になるように撹拌しながら冷却し、充分撹拌後30分
静置した。
【0036】この間2核体以上の高分子化合物は沈殿し
た。1核体を含有する分離水を除去し再び水を加え、こ
の水洗工程を3回繰返し行った。次に50%水酸化ナトリ
ウム200部を冷却しながら添加しPH12、粘度が 90CPs/
25℃になるように調節してからアミノシランカップリン
グ剤0.5%加えて目的の樹脂縮合物を得た。このものは
粘度 90CPs/25℃、不揮発分 50%、遊離フェノ−ル分
1.4%、遊離フェノ−ルを含む1核体化合物の含有率 6.
0%、3核体以上の高分子化合物の含有率66.2%で残り
の27.8%が2核体組成物である樹脂を得た。次にこの粘
結剤を用い実施例1と同様な鋳型特性評価を行なった。
【0037】(実施例4)冷却器と攪拌器付きの反応容
器に、フェノール470部(5.0モル)、37%ホルマリン81
1部(10.0モル)、50%水酸化カリウム56部(0.50モル)を
仕込み、徐々に昇温して80℃で還流した。還流開始から
2時間この温度に保持し、水倍率 350%まで反応させ
た。直ちに冷却を開始すると同時に50%酢酸(温度50
℃)を加えてPH5.5 に中和した。
【0038】中和後水洗用の水 500部を加えながら40℃
以下になるように撹拌しながら冷却し、充分撹拌後30分
静置した。
【0039】この間2核体以上の高分子化合物は沈殿し
た。1核体を含有する分離水を除去し再び水を加え、こ
の水洗工程を5回繰返し行った。次に50%水酸化カリウ
ム200部を冷却しながら添加しPH12、粘度が 75CPs/25
℃になるように調節してからアミノランカップリング剤
0.5%加えて目的の樹脂縮合物を得た。このものは粘度
75CPs/25℃、不揮発分 51%、遊離フェノ−ル分 0.8
%、遊離フェノ−ルを含む1核体化合物の含有率 4.5
%、3核体以上の高分子化合物の含有率68.3%で残りの
27.2%が2核体組成物であるという樹脂を得た。次にこ
の粘結剤を用い実施例1と同様な鋳型特性評価を行なっ
た。
【0040】(比較例1)冷却器と攪拌器付きの反応容
器に、フェノ−ル470部(5.0モル)、37%ホルマリン730
部(9.00モル)、50%水酸化ナトリウム40部(0.50モル)を
仕込み、徐々に昇温して85℃で還流した。還流開始から
2時間この温度に保持し、水倍率 490%まで反応させ
た。
【0041】次に50%水酸化ナトリウム 210部を冷却し
ながら添加しPH12、粘度が180CPs/25℃になるように
調節してからアミノシランカップリング剤 0.5%加えて
目的の樹脂縮合物を得た。このものは粘度 180CPs/25
℃、不揮発分53%、遊離フェノ−ル分 1.9%、遊離フェ
ノ−ルを含む1核体化合物の含有率18.5%、3核体以上
の高分子化合物の含有率56.2%で残りの25.3%が2核体
組成物であるという樹脂得た。次にこの粘結剤を用い実
施例1と同様な鋳型特性評価を行なった。
【0042】得られた結果を表1に示すが、各実施例に
より得られた鋳型は比較例に比べ良好な特性を示してい
る。
【表1】
【0043】
【発明の効果】以上の結果からも明らかなように、本発
明の製造方法は初期及び最終強度共に優れ、また、配合
砂の造型作業性のパラメ−タ−である流動性を現す充填
密度も良く、更に臭気の原因と成る低沸点分である1核
体が粘結剤に少ないことから造型・注湯時の作業性にも
優れ、環境改善に役立つ効果が見られる。
【0044】一方、崩壊性についても従来品の水準にあ
ることが判った。硬化に不要な1核体成分が粘結剤より
除去されているので、熱間強度の向上が見られるメリッ
トも得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の樹脂粘結剤についてHLCチャ−
ト。それぞれ1核体、2核体及び3核体以上の含有量
は、自動分析機によるが、チャ−トの各領域面積を切取
りその重量からも求められる。
【符号の説明】
A 3核体以上の高分子化合物の領域 B 2核体の混合物の領域 C 1核体化合物の領域で、それぞれ、2−メチロール
フェノール、4−メチロールフェノール、2,4−ジメ
チロールフェノール、2,6―ジメチロールフェノー
ル、2,4,6−トリメチロルフェノール及び遊離フェノ
ールの領域である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノールとホルムアルデヒドとをモル
    比1:1.6〜3.0で、反応触媒としてアルカリ金属及び/
    又はアルカリ土類金属系化合物を用いて反応させ、3核
    体以上の高分子化合物の含有率が40〜60重量%に達
    した時点で、反応を中止し、次いで有機酸または無機酸
    で中和したのち、水溶成分である1核体組成物の含有率
    が7重量%以下に成るように水洗により除去を行うこと
    により得られた樹脂に、アルカリ金属水溶液を加え、系
    を少なくともPH9にすることにより、不揮発分が40
    〜70重量%である水溶性フェノール樹脂粘結剤を得、
    該粘結剤を配合した混練砂を鋳型枠内で成型し、該成型
    物に有機エステルガスを通気させて硬化させることを特
    徴とする鋳型の製造方法。
  2. 【請求項2】 有機エステルがギ酸メチル、ギ酸エチル
    等からなる群から選ばれる揮発性有機エステルである請
    求項1記載の製造方法。
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DE102016125700A1 (de) * 2016-12-23 2018-06-28 Ask Chemicals Gmbh Bindemittel auf Basis von Phenolharzen vom Benzylethertyp enthaltend freies Phenol und freie Hydroxybenzylalkohole

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