JPH0794333B2 - 耐放射線性マルチプルファイバの製造方法 - Google Patents
耐放射線性マルチプルファイバの製造方法Info
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- JPH0794333B2 JPH0794333B2 JP1317056A JP31705689A JPH0794333B2 JP H0794333 B2 JPH0794333 B2 JP H0794333B2 JP 1317056 A JP1317056 A JP 1317056A JP 31705689 A JP31705689 A JP 31705689A JP H0794333 B2 JPH0794333 B2 JP H0794333B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、可視光領域において耐放射線性に優れた、し
たがってイメージスコープ用の画像伝送体として好適な
石英ガラス系マルチプルファイバの新規な製造方法に関
する。
たがってイメージスコープ用の画像伝送体として好適な
石英ガラス系マルチプルファイバの新規な製造方法に関
する。
従来の技術 近年、原子力炉、原子力船および人工衛星など放射線の
照射をうける可能性がある場所でイメージスコープが多
用されている。
照射をうける可能性がある場所でイメージスコープが多
用されている。
イメージスコープ用の画像伝送体としては、石英ガラス
系のマルチプルファイバと多成分ガラス系のマルチプル
ファイバの2種類が知られており、このうち石英ガラス
系のマルチプルファイバは、一般に多成分ガラス系のマ
ルチプルファイバと比較して耐放射線性に優れているの
で前記した放射線場での観察に専ら使用されている。
系のマルチプルファイバと多成分ガラス系のマルチプル
ファイバの2種類が知られており、このうち石英ガラス
系のマルチプルファイバは、一般に多成分ガラス系のマ
ルチプルファイバと比較して耐放射線性に優れているの
で前記した放射線場での観察に専ら使用されている。
解決を要すべき問題点 しかし本発明者らの研究によれば、石英ガラス系のマル
チプルファイバといえどもその耐放射線性は区々であっ
てその製造方法によってかなり影響される。したがっ
て、本発明の目的は可視光領域での耐放射線性に一層優
れた石英ガラス系マルチプルファイバの新規な製造方法
を提供することにある。本発明の他の目的は、放射線場
での観察に使用する工業用イメージスコープ用の画像伝
送体として好適な石英ガラス系のマルチプルファイバの
新規な製造方法を提供することにある。
チプルファイバといえどもその耐放射線性は区々であっ
てその製造方法によってかなり影響される。したがっ
て、本発明の目的は可視光領域での耐放射線性に一層優
れた石英ガラス系マルチプルファイバの新規な製造方法
を提供することにある。本発明の他の目的は、放射線場
での観察に使用する工業用イメージスコープ用の画像伝
送体として好適な石英ガラス系のマルチプルファイバの
新規な製造方法を提供することにある。
問題点を解決するための手段 すなわち本発明は、線引温度が1,800℃以上の石英ガラ
ス管の内壁にクラッド層となるドープド石英ガラス層を
有する複合石英ガラス管と、塩素含有量が零であるかま
たは50,000ppm以下、OH基含有量が5,000ppm以下、フッ
素含有量が50〜10,000ppm、および上記以外の不純物の
合計含有量が10ppm以下の純石英ガラスコアロッドとを
用いてロッド・イン・チューブ法により一次母材を作製
し、これを2,000℃〜2,300℃の温度で線引して外径100
〜1,000μmの二次母材を作製し、これの1,000〜100,00
0本を線引温度が1,800℃以上の石英ガラススキン管に細
密充填し、これを1,900〜2,200℃の温度で線引して厚さ
1.0μm以上のクラッド層を有する光ファイバ素線から
なる外径200〜5,000μmのマルチプルファイバを得るこ
とを特徴とする耐放射線性マルチプルファイバの製造方
法を提供しようとするものである。
ス管の内壁にクラッド層となるドープド石英ガラス層を
有する複合石英ガラス管と、塩素含有量が零であるかま
たは50,000ppm以下、OH基含有量が5,000ppm以下、フッ
素含有量が50〜10,000ppm、および上記以外の不純物の
合計含有量が10ppm以下の純石英ガラスコアロッドとを
用いてロッド・イン・チューブ法により一次母材を作製
し、これを2,000℃〜2,300℃の温度で線引して外径100
〜1,000μmの二次母材を作製し、これの1,000〜100,00
0本を線引温度が1,800℃以上の石英ガラススキン管に細
密充填し、これを1,900〜2,200℃の温度で線引して厚さ
1.0μm以上のクラッド層を有する光ファイバ素線から
なる外径200〜5,000μmのマルチプルファイバを得るこ
とを特徴とする耐放射線性マルチプルファイバの製造方
法を提供しようとするものである。
発明の作用 コアロッドとして塩素含有量、OH基含有量、フッ素含有
量、および上記以外の不純物の合計含有量がそれぞれ上
記の範囲にある特殊な純石英ガラスを用い、管として線
引温度が1,800℃以上の石英ガラス管の内壁にクラッド
層となるドープド石英ガラス層を有する複合石英ガラス
管とを用いてロッド・イン・チューブ法(以下RT法)に
より一次母材を作製し、線引して特定外径の二次母材を
作製し、これの上記本数を用いて石英ガラススキン管に
細密充填し、次いで所定クラッド層厚を有する光ファイ
バ素線からなる特定外径のマルチプルファイバとするこ
とにより、またRT時並びに各線引時の温度をそれぞれ上
記した高温度とすることにより予想外に優れた耐放射線
性を示すマルチプルファイバを製造することができる。
量、および上記以外の不純物の合計含有量がそれぞれ上
記の範囲にある特殊な純石英ガラスを用い、管として線
引温度が1,800℃以上の石英ガラス管の内壁にクラッド
層となるドープド石英ガラス層を有する複合石英ガラス
管とを用いてロッド・イン・チューブ法(以下RT法)に
より一次母材を作製し、線引して特定外径の二次母材を
作製し、これの上記本数を用いて石英ガラススキン管に
細密充填し、次いで所定クラッド層厚を有する光ファイ
バ素線からなる特定外径のマルチプルファイバとするこ
とにより、またRT時並びに各線引時の温度をそれぞれ上
記した高温度とすることにより予想外に優れた耐放射線
性を示すマルチプルファイバを製造することができる。
発明の具体的説明 第1図は、本発明実施例で製造されるマルチプルファイ
バの断面図である。第1図においては、マルチプルファ
イバ1は、単位光ファイバ1′の多数本が互いに融着し
た構造を有し、各単位光ファイバ1′は、純石英ガラス
にて構成されたコア2、ドープド石英ガラスにて構成さ
れたクラッド層3、及び石英ガラスにて構成されたサポ
ート層4とからなり、該サポート層4同士が融着した構
造を有する。コア2とクラッド層3との屈折率差(Δ
n)は、少なくとも0.008、好ましくは0.01〜0.02、特
に0.01〜0.017程度が好ましい。なお前記した単位光フ
ァイバを、光ファイバ素線という場合もあり、これらは
同義である。
バの断面図である。第1図においては、マルチプルファ
イバ1は、単位光ファイバ1′の多数本が互いに融着し
た構造を有し、各単位光ファイバ1′は、純石英ガラス
にて構成されたコア2、ドープド石英ガラスにて構成さ
れたクラッド層3、及び石英ガラスにて構成されたサポ
ート層4とからなり、該サポート層4同士が融着した構
造を有する。コア2とクラッド層3との屈折率差(Δ
n)は、少なくとも0.008、好ましくは0.01〜0.02、特
に0.01〜0.017程度が好ましい。なお前記した単位光フ
ァイバを、光ファイバ素線という場合もあり、これらは
同義である。
本発明においては、RT法のための管としては線引温度が
1,800℃以上の石英ガラス管の内壁にクラッド層となる
ドープド石英ガラス層を有する複合石英ガラス管が用い
られる。特に上記の石英ガラス管の構成材料としては、
線引き作業温度が少なくとも1,850℃、特に少なくとも
1,900℃の石英ガラス、たとえば天然石英ガラスや合成
石英ガラスなどが好ましい。該管の内壁に肉付されるド
ープド石英ガラス層は、たとえば、BCl3、BF3、SiCl4お
よび酸素との混合ガス、BCl3、SiF4および酸素との混合
ガス、あるいはBF3またはBCl3とSiF4および酸素との混
合ガスなどを原料として用いて良く知られた化学気相沈
着法(CVD法)にて形成することができる。上記した原
料混合ガスのうち、一層耐放射線性の優れた光伝送路を
製造するうえで特に好ましいものは、BF3、SiCl4、およ
びO2との混合ガスである。
1,800℃以上の石英ガラス管の内壁にクラッド層となる
ドープド石英ガラス層を有する複合石英ガラス管が用い
られる。特に上記の石英ガラス管の構成材料としては、
線引き作業温度が少なくとも1,850℃、特に少なくとも
1,900℃の石英ガラス、たとえば天然石英ガラスや合成
石英ガラスなどが好ましい。該管の内壁に肉付されるド
ープド石英ガラス層は、たとえば、BCl3、BF3、SiCl4お
よび酸素との混合ガス、BCl3、SiF4および酸素との混合
ガス、あるいはBF3またはBCl3とSiF4および酸素との混
合ガスなどを原料として用いて良く知られた化学気相沈
着法(CVD法)にて形成することができる。上記した原
料混合ガスのうち、一層耐放射線性の優れた光伝送路を
製造するうえで特に好ましいものは、BF3、SiCl4、およ
びO2との混合ガスである。
RT法のための石英ガラスロッドとしては、塩素含有量が
零であるかまたは50,000ppm以下、OH基含有量が5,000pp
m以下、フッ素含有量が50〜10,000ppm、および上記以外
の不純物の合計含有量が10ppm以下の純石英ガラス、好
ましくは塩素含有量が10,000ppm以下、就中5,000ppm以
下であって、OH基含有量が1,000ppm以下、就中0.01〜80
0ppm、特に1〜500ppmであり、しかもフッ素含有量が10
0〜5,000ppmであるもの、さらに好ましくはOH基含有量
が1〜500ppmであるときにフッ素含有量が50〜3,000pp
m、特に100〜2,000ppmであり、かつ上記以外の不純物の
合計含有量が5ppm以下であるもの、が用いられる。
零であるかまたは50,000ppm以下、OH基含有量が5,000pp
m以下、フッ素含有量が50〜10,000ppm、および上記以外
の不純物の合計含有量が10ppm以下の純石英ガラス、好
ましくは塩素含有量が10,000ppm以下、就中5,000ppm以
下であって、OH基含有量が1,000ppm以下、就中0.01〜80
0ppm、特に1〜500ppmであり、しかもフッ素含有量が10
0〜5,000ppmであるもの、さらに好ましくはOH基含有量
が1〜500ppmであるときにフッ素含有量が50〜3,000pp
m、特に100〜2,000ppmであり、かつ上記以外の不純物の
合計含有量が5ppm以下であるもの、が用いられる。
このような純石英ガラスは、たとえば高純度の珪素含有
化合物ガスを用いて合成したSiO2を適当な段階でCF4、C
l2等の存在下で処理することで製造することができる。
化合物ガスを用いて合成したSiO2を適当な段階でCF4、C
l2等の存在下で処理することで製造することができる。
本発明においては、RT法は通常の方法で行ってよいが、
コラプスに先立ってコアロッドと管とを回転させなが
ら、且つ移動式バーナーで管の外壁温度にして700〜1,5
00℃に加熱した状態で酸素ガスを両者の間隙に1〜5分
間流してコアロッドと管の各表面を火炎研磨することが
望ましい。
コラプスに先立ってコアロッドと管とを回転させなが
ら、且つ移動式バーナーで管の外壁温度にして700〜1,5
00℃に加熱した状態で酸素ガスを両者の間隙に1〜5分
間流してコアロッドと管の各表面を火炎研磨することが
望ましい。
コラプスは、1,800〜2,100℃で行うことが好ましい。
コラプスにより作製された一次母材を、次いで2,000〜
2,300℃の温度で線引して外径100〜1,000μm、特に外
径200〜600μmの二次母材とする。この後二次母材の1,
000〜100,000本を石英ガラススキン管に細密充填する
が、該石英ガラススキン管としては、線引温度が1,800
以上、肉厚が0,1〜2mm、特に0.3〜1.5mm程度のものが適
当である。
2,300℃の温度で線引して外径100〜1,000μm、特に外
径200〜600μmの二次母材とする。この後二次母材の1,
000〜100,000本を石英ガラススキン管に細密充填する
が、該石英ガラススキン管としては、線引温度が1,800
以上、肉厚が0,1〜2mm、特に0.3〜1.5mm程度のものが適
当である。
なお上記の線引温度は、通常の線引作業でガラスを良好
に線引きし得る最低の温度であるが、内径23mm、外径26
mmの被検ガラスのパイプを加熱線引きして内径2.3mm、
外径2.6mmの縮径パイプに毎分0.5mmで引き出すときの引
き出し張力が500g以下となる最低温度でよい。
に線引きし得る最低の温度であるが、内径23mm、外径26
mmの被検ガラスのパイプを加熱線引きして内径2.3mm、
外径2.6mmの縮径パイプに毎分0.5mmで引き出すときの引
き出し張力が500g以下となる最低温度でよい。
石英ガラススキン管に二次母材の必要本数を細密充填し
たものを、次いで1,900〜2,200℃の温度で線引して厚さ
1.0μm以上のクラッド層を有する光ファイバ素線から
なる外径200〜5,000μm、特に500〜3,000μmのマルプ
ルファイバを得る。
たものを、次いで1,900〜2,200℃の温度で線引して厚さ
1.0μm以上のクラッド層を有する光ファイバ素線から
なる外径200〜5,000μm、特に500〜3,000μmのマルプ
ルファイバを得る。
一層耐放射線性の優れたマルチプルファイバを得るため
には、製造されたマルチプルファイバは下記の少なくと
も一以上の条件を備えていることが好ましい。
には、製造されたマルチプルファイバは下記の少なくと
も一以上の条件を備えていることが好ましい。
(1) 光ファイバ素線におけるクラッド層3の厚さが
少なくとも1.5μmであること、 (2) 各光ファイバ素線のコア占積率が20〜60%の範
囲内、特に25〜55%の範囲内にあること、 (3) 光ファイバ素線における石英ガラスサポート層
の厚さが少なくとも0.01μmであること、 (4) マルチプルファイバ断面の中心より少なくとも
半径80%以内の部分に存在する光ファイバ素線は規則的
に整列構造に互いに融着していること。
少なくとも1.5μmであること、 (2) 各光ファイバ素線のコア占積率が20〜60%の範
囲内、特に25〜55%の範囲内にあること、 (3) 光ファイバ素線における石英ガラスサポート層
の厚さが少なくとも0.01μmであること、 (4) マルチプルファイバ断面の中心より少なくとも
半径80%以内の部分に存在する光ファイバ素線は規則的
に整列構造に互いに融着していること。
なお(4)の条件につき説明すると、前記した通り本発
明のマルチプルファイバは、光ファイバ母材の多数本の
束を線引きして製造されるが、使用する光ファイバ母材
間に大きな外径上のバラツキがあったり、あるいは線引
き時の加熱温度や線引き速度などが不斉であったりする
と、線引き時に発生するランダムな力により各光ファイ
バ素線の配列が不規則になり、部分的にクラッド層が薄
くなってコア同士が異常接近した部分が多数発生した
り、さらには融着した光ファイバ素線間に多数の気泡が
残存することもある。かかる不規則配列部分、コア同士
の異常接近した部分、あるいは気泡などの多数の発生
は、マルチプルファイバの画質や耐放射線性を低下させ
る原因となる場合がある。したがって本発明において
は、マルチプルファイバ断面の中心より少なくとも半径
80%以内の部分に存在する光ファイバ素線はたとえば俵
積み状に規則的に配列して融着していることが好まし
い。ただし、この半径80%以内の部分に局所的であって
しかも極く軽度であれば、不規則配列、コア同士の異常
接近した部分、あるいは気泡などがあってもさしつかえ
ない。本発明においては、更にマルチプルファイバ断面
の中心より少なくとも半径80%以内の部分に存在する光
ファイバ素線は、そのコア断面形状は円形またはそれに
近い形状であってしかも各光ファイバ素線は断面が六角
形またはそれに近い形状となって規則的なハニカム構造
に融着していると特に好ましい。かかる規則的なハニカ
ム構造を有するマルチプルファイバは、前記した(3)
の条件(石英ガラスサポート層の厚さが少なくとも0.01
μmであること)を実施することで容易に実現すること
ができる。
明のマルチプルファイバは、光ファイバ母材の多数本の
束を線引きして製造されるが、使用する光ファイバ母材
間に大きな外径上のバラツキがあったり、あるいは線引
き時の加熱温度や線引き速度などが不斉であったりする
と、線引き時に発生するランダムな力により各光ファイ
バ素線の配列が不規則になり、部分的にクラッド層が薄
くなってコア同士が異常接近した部分が多数発生した
り、さらには融着した光ファイバ素線間に多数の気泡が
残存することもある。かかる不規則配列部分、コア同士
の異常接近した部分、あるいは気泡などの多数の発生
は、マルチプルファイバの画質や耐放射線性を低下させ
る原因となる場合がある。したがって本発明において
は、マルチプルファイバ断面の中心より少なくとも半径
80%以内の部分に存在する光ファイバ素線はたとえば俵
積み状に規則的に配列して融着していることが好まし
い。ただし、この半径80%以内の部分に局所的であって
しかも極く軽度であれば、不規則配列、コア同士の異常
接近した部分、あるいは気泡などがあってもさしつかえ
ない。本発明においては、更にマルチプルファイバ断面
の中心より少なくとも半径80%以内の部分に存在する光
ファイバ素線は、そのコア断面形状は円形またはそれに
近い形状であってしかも各光ファイバ素線は断面が六角
形またはそれに近い形状となって規則的なハニカム構造
に融着していると特に好ましい。かかる規則的なハニカ
ム構造を有するマルチプルファイバは、前記した(3)
の条件(石英ガラスサポート層の厚さが少なくとも0.01
μmであること)を実施することで容易に実現すること
ができる。
発明の効果 本発明で製造されるマルチプルファイバ、これまで説明
した通り、可視光領域での耐放射線性に一層優れている
ので、放射線場での観察に使用する工業用イメージスコ
ープ用の画像伝送体として頗る好適である。
した通り、可視光領域での耐放射線性に一層優れている
ので、放射線場での観察に使用する工業用イメージスコ
ープ用の画像伝送体として頗る好適である。
実施例 実施例1 SiH4と酸素とを混合して燃焼させ、その炎を石英棒ター
ゲット上に吹きつけ、いわゆる気相ベルヌーイ法に準じ
て石英ガラスを生成させ、ついでCF4の存在下に処理し
て外径約35mm、長さ200mmの石英ガラス棒を得た。該ガ
ラス棒は塩素含有量は0.1ppm以下、OH基含有量は0.2pp
m、フッ素含有量3,000ppm、その他不純物の合計含有量2
ppm以下であり、屈折率は1.4585(屈折率は20℃、570nm
における値、以下同様)であった。
ゲット上に吹きつけ、いわゆる気相ベルヌーイ法に準じ
て石英ガラスを生成させ、ついでCF4の存在下に処理し
て外径約35mm、長さ200mmの石英ガラス棒を得た。該ガ
ラス棒は塩素含有量は0.1ppm以下、OH基含有量は0.2pp
m、フッ素含有量3,000ppm、その他不純物の合計含有量2
ppm以下であり、屈折率は1.4585(屈折率は20℃、570nm
における値、以下同様)であった。
石英ガラス中の塩素含有量、フッ素含有量、およびOH基
含有量はそれぞれ下記の方法で測定した。以下の実施例
においても同じである。
含有量はそれぞれ下記の方法で測定した。以下の実施例
においても同じである。
塩素含有量:中性子放射化分析法により測定。
フッ素含有量:試料をアルカリ溶融し、水蒸気蒸溜法に
てフッ素を分離した後、イオンクロマトグラフ法により
定量。
てフッ素を分離した後、イオンクロマトグラフ法により
定量。
OH基含有量:波長2.73μm(3676cm-1)における光吸収
から下式により計算。
から下式により計算。
ここにPは試料の厚みであり、OH基含有量が少ない程試
料厚を大きくしてOH基含有量が20ppm以上の場合は2mm、
1以上20ppm未満の場合は10mm、1ppm未満の場合は50mm
とした。T0は石英ガラスにOHを含まない場合の透過率、
T1は試料の透過率である。
料厚を大きくしてOH基含有量が20ppm以上の場合は2mm、
1以上20ppm未満の場合は10mm、1ppm未満の場合は50mm
とした。T0は石英ガラスにOHを含まない場合の透過率、
T1は試料の透過率である。
上記の純石英ガラスからなる外径11mmのコアロッド、並
びにSiCl4、BF3、O2および合成石英ガラス管(外径26m
m、肉厚1.5mm、屈折率:1.459)を用いてMCVD法の適用下
に形成したB、F形ドープド石英ガラス層(屈折率:1.4
465)を内周に有する該ガラス管とを用い、下記の条件
下のRT法を適用して3層構造の1次母材(外径18.9mm)
を得たのち、これを2,100℃での加熱下に線引きして外
径300μmの2次母材を得た。
びにSiCl4、BF3、O2および合成石英ガラス管(外径26m
m、肉厚1.5mm、屈折率:1.459)を用いてMCVD法の適用下
に形成したB、F形ドープド石英ガラス層(屈折率:1.4
465)を内周に有する該ガラス管とを用い、下記の条件
下のRT法を適用して3層構造の1次母材(外径18.9mm)
を得たのち、これを2,100℃での加熱下に線引きして外
径300μmの2次母材を得た。
上記RT法においては、コラプスに先立ってコアロッドと
管とを回転させながら、且つ移動式バーナーで管をその
外壁温度にして約1,000℃に加熱した状態で酸素ガスを
両者の間隙に1〜5分間流してコアロッドと管の各表面
を火炎研磨し、ついで2,000℃でコラプスした。
管とを回転させながら、且つ移動式バーナーで管をその
外壁温度にして約1,000℃に加熱した状態で酸素ガスを
両者の間隙に1〜5分間流してコアロッドと管の各表面
を火炎研磨し、ついで2,000℃でコラプスした。
上記の2次母材(長さ20cm)の6,000本を線引温度が2,1
00℃の石英ガラススキン管(厚さ1.0mm)に細密充填
し、スキン管中の2次母材をフッ酸水溶液(5容量%)
中で、更に蒸溜水中で超音波洗浄したのち乾燥させた。
次いで2次母材束をスキン管ごと2,000℃に加熱して線
引きし、隣接光ファイバ素線同士が相互に融着した外径
1.0mmのマルチプルファイバを得た。
00℃の石英ガラススキン管(厚さ1.0mm)に細密充填
し、スキン管中の2次母材をフッ酸水溶液(5容量%)
中で、更に蒸溜水中で超音波洗浄したのち乾燥させた。
次いで2次母材束をスキン管ごと2,000℃に加熱して線
引きし、隣接光ファイバ素線同士が相互に融着した外径
1.0mmのマルチプルファイバを得た。
得られたマルチプルファイバにおける各光ファイバ素線
中のコア径は7.3μm、クラッド層の厚さは2.1μm、光
ファイバ径は12μm、コアとクラッド層との屈折率差
(Δn)は0.012、コア占積率は33%であった。また、
マルチプルファイバは、全長にわたりその断面における
半径90%の範囲内の各光ファイバは規則的なハニカム配
列を有するものであった。
中のコア径は7.3μm、クラッド層の厚さは2.1μm、光
ファイバ径は12μm、コアとクラッド層との屈折率差
(Δn)は0.012、コア占積率は33%であった。また、
マルチプルファイバは、全長にわたりその断面における
半径90%の範囲内の各光ファイバは規則的なハニカム配
列を有するものであった。
実施例2〜11、比較例1〜4 実施例1と略同様の方法で実施例2〜11、比較例1〜4
のマルチプルファイバ(含有光ファイバ数は、いずれも
6,000)を得た。それらの構造上の特徴を実施例1のマ
ルチプルファイバのそれと一緒に第1表に示す。
のマルチプルファイバ(含有光ファイバ数は、いずれも
6,000)を得た。それらの構造上の特徴を実施例1のマ
ルチプルファイバのそれと一緒に第1表に示す。
次に、得られた各マルチプルファイバの耐放射線性を調
べた。
べた。
評価試験は第2図に示す通り、Co60γ線照射源による所
定の線量率(2×104R/H)の位置に長さ30mのマルチプ
ルファイバ試験試料における10m長をコイル状に束ねて
トータル線量3×105Rのγ線照射を行った。マルチプル
ファイバ試験試料の両端は、遮蔽壁を通して取り出され
ており、その一端より白色光源(50W)からの光を入射
させ、他端からの出射光をモノクロメータ・フォトメー
タで測定してレコーダに記録した。なお上記の照射は空
気中で行い、測定時以外はマルチプルファイバを光源よ
り外し、フォトブリーチングの影響を防止した。
定の線量率(2×104R/H)の位置に長さ30mのマルチプ
ルファイバ試験試料における10m長をコイル状に束ねて
トータル線量3×105Rのγ線照射を行った。マルチプル
ファイバ試験試料の両端は、遮蔽壁を通して取り出され
ており、その一端より白色光源(50W)からの光を入射
させ、他端からの出射光をモノクロメータ・フォトメー
タで測定してレコーダに記録した。なお上記の照射は空
気中で行い、測定時以外はマルチプルファイバを光源よ
り外し、フォトブリーチングの影響を防止した。
照射された後のマルチプルファイバの平均増加損失を下
式により計算した。
式により計算した。
ここに、Lはコイル状に束ねてγ線照射された試料長
(10m)であり、S0とS1は次の方法で測定した。
(10m)であり、S0とS1は次の方法で測定した。
照射前後のマルチプルファイバにつき同一の可視光源に
ついてその波長−出力特性を測定し、各波長ごとの出力
と明所視における標準比視感度(岩波理化学辞典、第3
版増補版−1983年岩波書店発刊−第1,103頁、「標準観
測者」の項参照)の積を縦軸とし波長を横軸とする曲線
を作製し、該曲線と波長400nmから700nmの間の横軸とで
囲まれた面積を求め、照射していない試料の上記面積S0
と照射試料の上記面積S1とを求める。
ついてその波長−出力特性を測定し、各波長ごとの出力
と明所視における標準比視感度(岩波理化学辞典、第3
版増補版−1983年岩波書店発刊−第1,103頁、「標準観
測者」の項参照)の積を縦軸とし波長を横軸とする曲線
を作製し、該曲線と波長400nmから700nmの間の横軸とで
囲まれた面積を求め、照射していない試料の上記面積S0
と照射試料の上記面積S1とを求める。
これらの結果を第1表に示す。
第1図は本発明実施例により製造されるマルチプルファ
イバの断面図であり、第2図はマルチプルファイバにつ
いてのCo60γ線を線源とする大気中での耐放射線性の試
験方法の説明である。 1:マルチプルファイバ 1′:単位光ファイバ(光ファイバ素線) 2:コア 3:クラッド層 4:サポート層
イバの断面図であり、第2図はマルチプルファイバにつ
いてのCo60γ線を線源とする大気中での耐放射線性の試
験方法の説明である。 1:マルチプルファイバ 1′:単位光ファイバ(光ファイバ素線) 2:コア 3:クラッド層 4:サポート層
Claims (1)
- 【請求項1】線引温度が1,800℃以上の石英ガラス管の
内壁にクラッド層となるドープド石英ガラス層を有する
複合石英ガラス管と、塩素含有量が零又は50,000ppm以
下、OH基含有量が5,000ppm以下、フッ素含有量が50〜1
0,000ppm以下、及び上記以外の不純物の合計含有量が10
ppm以下の純石英ガラスコアロッドとを用いてロッド・
イン・チューブ法により一次母材を作製し、これを2,00
0〜2,300℃の温度で線引して外径100〜1,000μmの二次
母材を作製し、これの1,000〜100,000本を線引温度が1,
800℃以上の石英ガラススキン管に細密充填し、これを
1,900〜2,200℃の温度で線引して厚さ1.0μm以上のク
ラッド層を有する光ファイバ素線からなる外径200〜5,0
00μmのマルチプルファイバを得ることを特徴とする耐
放射線性マルチプルファイバの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1317056A JPH0794333B2 (ja) | 1989-12-05 | 1989-12-05 | 耐放射線性マルチプルファイバの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1317056A JPH0794333B2 (ja) | 1989-12-05 | 1989-12-05 | 耐放射線性マルチプルファイバの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03177329A JPH03177329A (ja) | 1991-08-01 |
JPH0794333B2 true JPH0794333B2 (ja) | 1995-10-11 |
Family
ID=18083928
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1317056A Expired - Fee Related JPH0794333B2 (ja) | 1989-12-05 | 1989-12-05 | 耐放射線性マルチプルファイバの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0794333B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002114531A (ja) | 2000-08-04 | 2002-04-16 | Sumitomo Electric Ind Ltd | フッ素添加ガラス |
DE102010052479A1 (de) * | 2010-11-26 | 2012-05-31 | Schott Ag | Faseroptischer Bildleiter, umfassend Vielflächner-Stäbe |
-
1989
- 1989-12-05 JP JP1317056A patent/JPH0794333B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03177329A (ja) | 1991-08-01 |
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