JPH0794311A - Nd−Fe−Co−B型焼結磁石 - Google Patents
Nd−Fe−Co−B型焼結磁石Info
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- JPH0794311A JPH0794311A JP5235047A JP23504793A JPH0794311A JP H0794311 A JPH0794311 A JP H0794311A JP 5235047 A JP5235047 A JP 5235047A JP 23504793 A JP23504793 A JP 23504793A JP H0794311 A JPH0794311 A JP H0794311A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐食性、耐熱性に優れたNd−Fe−Co−
B型焼結磁石を提供する。 【構成】 28〜33wt%のR(但し、RはY及び希
土類元素から選ばれた少なくとも1種であり、Rの内、
8.0〜12.0wt%のDy,50at%以上のNd
を含む)、5.0wt%以下のCo(但し、Coは必ず
含む)、0.1〜1.0wt%のAl、0.5〜2.0
wt%のB、0.1〜2.0wt%のNb、0.05〜
1.0wt%のGa、1000〜6000ppmの酸
素、及び不可避的不純物を含有し、残部が主としてFe
からなり保磁力iHcが25kOe以上、最大エネルギ
−積(BH)maxが25 MGOe以上である耐食
性、耐熱性に優れたNd−Fe−Co−B型焼結磁石。
B型焼結磁石を提供する。 【構成】 28〜33wt%のR(但し、RはY及び希
土類元素から選ばれた少なくとも1種であり、Rの内、
8.0〜12.0wt%のDy,50at%以上のNd
を含む)、5.0wt%以下のCo(但し、Coは必ず
含む)、0.1〜1.0wt%のAl、0.5〜2.0
wt%のB、0.1〜2.0wt%のNb、0.05〜
1.0wt%のGa、1000〜6000ppmの酸
素、及び不可避的不純物を含有し、残部が主としてFe
からなり保磁力iHcが25kOe以上、最大エネルギ
−積(BH)maxが25 MGOe以上である耐食
性、耐熱性に優れたNd−Fe−Co−B型焼結磁石。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はネオジム(Nd)、鉄
(Fe)、コバルト(Co)及びホウ素(B)を主成分
とする永久磁石に関し、特に優れた耐食性、耐熱性を有
するNd−Fe−Co−B型焼結永久磁石に関するもの
である。
(Fe)、コバルト(Co)及びホウ素(B)を主成分
とする永久磁石に関し、特に優れた耐食性、耐熱性を有
するNd−Fe−Co−B型焼結永久磁石に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】Nd−Fe−B型焼結磁石及びNd−F
e−Co−B型焼結磁石は、SmCo5型焼結磁石或い
はSm2Co17型焼結磁石と比較して高いエネルギー積
(BH)maxを有するので、種々の用途に使用される
ようになっている。しかしながら、Nd−Fe−B型焼
結磁石及びNd−Fe−Co−B型焼結磁石は、これら
Sm−Co型焼結磁石に比較して熱安定性に劣るので、
その熱安定性を増す為に種々の試みが提案されている。
特開昭64−7503号公報には、熱安定性の良好な永
久磁石として一般式: R(Fe1-x-y-zCoxByGaz)A (但し、Rは希土類元素から選ばれた少なくとも1種で
あり、0≦x≦0.7、0.02≦y≦0.3、0.0
01≦z≦0.15、4.0≦A≦7.5である。)、
及び、 R(Fe1-x-y-zCoxByGazMu)A (但し、Rは希土類元素から選ばれた少なくとも1種で
あり、MはNb,W,V,Ta及びMoから選ばれた1
種または2種以上の元素であり、0≦x≦0.7、0.
02≦y≦0.3、0.001≦z≦0.15、u≦
0.1、4.0≦A≦7.5である。)により表される
ものを開示している。
e−Co−B型焼結磁石は、SmCo5型焼結磁石或い
はSm2Co17型焼結磁石と比較して高いエネルギー積
(BH)maxを有するので、種々の用途に使用される
ようになっている。しかしながら、Nd−Fe−B型焼
結磁石及びNd−Fe−Co−B型焼結磁石は、これら
Sm−Co型焼結磁石に比較して熱安定性に劣るので、
その熱安定性を増す為に種々の試みが提案されている。
特開昭64−7503号公報には、熱安定性の良好な永
久磁石として一般式: R(Fe1-x-y-zCoxByGaz)A (但し、Rは希土類元素から選ばれた少なくとも1種で
あり、0≦x≦0.7、0.02≦y≦0.3、0.0
01≦z≦0.15、4.0≦A≦7.5である。)、
及び、 R(Fe1-x-y-zCoxByGazMu)A (但し、Rは希土類元素から選ばれた少なくとも1種で
あり、MはNb,W,V,Ta及びMoから選ばれた1
種または2種以上の元素であり、0≦x≦0.7、0.
02≦y≦0.3、0.001≦z≦0.15、u≦
0.1、4.0≦A≦7.5である。)により表される
ものを開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高耐食
性、高耐熱特性を有し、かつ同時に高い水準の保磁力i
Hc、エネルギー積(BH)maxを兼ね備えたNd−
Fe−Co−B型異方性焼結磁石を安定に生産しようと
する場合には前記公知技術を超えて更に詳細な研究・検
討に基づいた成分組成範囲の限定、酸化物の限定等が必
要であることが分かった。本発明はこのような知見に基
づき、特に耐食性、耐熱性に優れたNd−Fe−Co−
B型焼結磁石を提供するものである。本発明は、Co、
Dy、Nbを有効に利用することによって耐食性を著し
く高め、Dy量、Ga量を特定範囲とすることにより高
耐熱性を付与し、同時に希土類R量を低め、かつ、酸素
量を限定することにより保磁力iHcが大きく、かつエ
ネルギー積(BH)maxの大きいNd−Fe−Co−
B型焼結磁石を安定に提供するものである。
性、高耐熱特性を有し、かつ同時に高い水準の保磁力i
Hc、エネルギー積(BH)maxを兼ね備えたNd−
Fe−Co−B型異方性焼結磁石を安定に生産しようと
する場合には前記公知技術を超えて更に詳細な研究・検
討に基づいた成分組成範囲の限定、酸化物の限定等が必
要であることが分かった。本発明はこのような知見に基
づき、特に耐食性、耐熱性に優れたNd−Fe−Co−
B型焼結磁石を提供するものである。本発明は、Co、
Dy、Nbを有効に利用することによって耐食性を著し
く高め、Dy量、Ga量を特定範囲とすることにより高
耐熱性を付与し、同時に希土類R量を低め、かつ、酸素
量を限定することにより保磁力iHcが大きく、かつエ
ネルギー積(BH)maxの大きいNd−Fe−Co−
B型焼結磁石を安定に提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、28〜33w
t%のR(但し、RはY及び希土類元素から選ばれた少
なくとも1種であり、Rの内、8.0〜12.0wt%
のDy,50at%以上のNdを含む)5.0wt%の
以下のCo(但し、Coは必ず含む)、0.1〜1.0
wt%のAl、 0.5〜2.0wt%のB、0.1〜
2.0wt%のNb、0.05〜1.0wt%の G
a、1000〜6000ppmの酸素、及び不可避的不
純物を含有し、残部が主としてFeからなり保磁力iH
cが25kOe以上、最大エネルギー積(BH)max
が25 MGOe以上である耐食性、耐熱性に優れたN
d−Fe−Co−B型焼結磁石である。本発明の永久磁
石の組成の限定理由について、以下詳細に説明する。
t%のR(但し、RはY及び希土類元素から選ばれた少
なくとも1種であり、Rの内、8.0〜12.0wt%
のDy,50at%以上のNdを含む)5.0wt%の
以下のCo(但し、Coは必ず含む)、0.1〜1.0
wt%のAl、 0.5〜2.0wt%のB、0.1〜
2.0wt%のNb、0.05〜1.0wt%の G
a、1000〜6000ppmの酸素、及び不可避的不
純物を含有し、残部が主としてFeからなり保磁力iH
cが25kOe以上、最大エネルギー積(BH)max
が25 MGOe以上である耐食性、耐熱性に優れたN
d−Fe−Co−B型焼結磁石である。本発明の永久磁
石の組成の限定理由について、以下詳細に説明する。
【0005】本発明においてRは28〜33%の範囲で
含有される。R量が33wt%以下と少ないほど(B
H)max、および耐食性の向上に有効である。しか
し、28wt%未満ではインゴット中にα−Feが発生
し易くなり(BH)maxの増大は期待しにくい。R量
が 33wt%を越えた場合、非磁性相であるRリッチ
相の増加により最大エネルギ−積 (BH)maxが
低下し、高い磁気特性が得られない。さらに、Rリッチ
相の増加は耐食性の低下も招く。RはNdを主体とする
ために、R成分の内、50at%以上のNdを含有する
ものとする。Rの内には8.0〜12.0wt%のDy
を含有する。
含有される。R量が33wt%以下と少ないほど(B
H)max、および耐食性の向上に有効である。しか
し、28wt%未満ではインゴット中にα−Feが発生
し易くなり(BH)maxの増大は期待しにくい。R量
が 33wt%を越えた場合、非磁性相であるRリッチ
相の増加により最大エネルギ−積 (BH)maxが
低下し、高い磁気特性が得られない。さらに、Rリッチ
相の増加は耐食性の低下も招く。RはNdを主体とする
ために、R成分の内、50at%以上のNdを含有する
ものとする。Rの内には8.0〜12.0wt%のDy
を含有する。
【0006】DyをR成分として8.0〜12.0wt
%含有することによって、キュリー点Tcが上昇すると
ともに、異方性磁場(HA)が増大して保磁力iHcが
向上し、耐熱性を著しく、向上させる。また、Dyは耐
食性向上にも効果がある。本発明において、Dyの含有
量が8.0wt%未満の場合、熱安定性および耐食性を
向上させるという本発明の目的は達成されない。しか
し、12.0wt%よりも含有量が多くなると、残留磁
束密度Br及び最大エネルギー積(BH)maxの低下
による磁気特性の劣化が著しい。従って、Dyの含有量
は8.0〜12、0wt%とする。Dyが10.0wt
%よりも含有量が多いと、残留磁束密度Br及び最大エ
ネルギー積(BH)maxの低下はあるものの、30k
Oe以上の保磁力iHcを得ることができる。よってよ
り高保磁力特性を得ようとする場合、更に好ましいDy
の含有量範囲は10.0〜12.0wt%とする。逆に
大きな残留磁束密度Br及び最大エネルギー積(BH)
maxを得ようとする場合にはDyの含有量を8.0〜
10.0wt%とすればよい。
%含有することによって、キュリー点Tcが上昇すると
ともに、異方性磁場(HA)が増大して保磁力iHcが
向上し、耐熱性を著しく、向上させる。また、Dyは耐
食性向上にも効果がある。本発明において、Dyの含有
量が8.0wt%未満の場合、熱安定性および耐食性を
向上させるという本発明の目的は達成されない。しか
し、12.0wt%よりも含有量が多くなると、残留磁
束密度Br及び最大エネルギー積(BH)maxの低下
による磁気特性の劣化が著しい。従って、Dyの含有量
は8.0〜12、0wt%とする。Dyが10.0wt
%よりも含有量が多いと、残留磁束密度Br及び最大エ
ネルギー積(BH)maxの低下はあるものの、30k
Oe以上の保磁力iHcを得ることができる。よってよ
り高保磁力特性を得ようとする場合、更に好ましいDy
の含有量範囲は10.0〜12.0wt%とする。逆に
大きな残留磁束密度Br及び最大エネルギー積(BH)
maxを得ようとする場合にはDyの含有量を8.0〜
10.0wt%とすればよい。
【0007】本発明において、Coは残留磁束密度Br
を殆ど低下させることなく磁石合金自身の耐食性を改善
するとともに耐食コ−テングであるNiメッキの密着性
を向上させる。その結果、耐食性が改善される。また、
主相(Nd2Fe14B)中のFeがCoに置換されるこ
とによりキューリー点Tcを上昇させる効果がある。し
かしながらCoの置換量を多くすると、焼結時の異常粒
成長を原因とする粗大結晶粒が発生し、保磁力iHc及
びヒステリシスカーブの角型性が低下する。したがって
Co含有量は5.0wt%以下とする。
を殆ど低下させることなく磁石合金自身の耐食性を改善
するとともに耐食コ−テングであるNiメッキの密着性
を向上させる。その結果、耐食性が改善される。また、
主相(Nd2Fe14B)中のFeがCoに置換されるこ
とによりキューリー点Tcを上昇させる効果がある。し
かしながらCoの置換量を多くすると、焼結時の異常粒
成長を原因とする粗大結晶粒が発生し、保磁力iHc及
びヒステリシスカーブの角型性が低下する。したがって
Co含有量は5.0wt%以下とする。
【0008】本発明において、Alは保磁力iHcを向
上させる効果を有する。その結果、高価な Dyの一部
を廉価なAlに置き換えることによる高保磁力化も可能
となる。しかし、Alの含有量が0.1wt%未満では
上記の効果は不十分である。一方、1.0wt%を越え
ると、残留磁束密度Brの低下が顕著になる。従って、
Alの含有量は0.1〜1.0 wt%とする。
上させる効果を有する。その結果、高価な Dyの一部
を廉価なAlに置き換えることによる高保磁力化も可能
となる。しかし、Alの含有量が0.1wt%未満では
上記の効果は不十分である。一方、1.0wt%を越え
ると、残留磁束密度Brの低下が顕著になる。従って、
Alの含有量は0.1〜1.0 wt%とする。
【0009】Bは、0.5wt%未満の場合には高保磁
力が得られず、一方、2.0wt%を越えると、Bに富
む非磁性相が増加し、残留磁束密度Brが低下する。そ
のため、0.5〜 2.0wt%とする。好ましいB
の含有量は0.8〜1.2wt%である。
力が得られず、一方、2.0wt%を越えると、Bに富
む非磁性相が増加し、残留磁束密度Brが低下する。そ
のため、0.5〜 2.0wt%とする。好ましいB
の含有量は0.8〜1.2wt%である。
【0010】Gaは、残留磁束密度Brを殆ど低下させ
ず、保磁力iHcを向上する効果がある。 Ga含有量
が0.05wt%未満の場合は、保磁力iHcを向上す
る効果が十分でない。Ga含有量が1.0wt%を超え
ると、残留磁束密度Brが低下し、所望の高エネルギー
積が得られない。よって、Ga含有量は0.05〜1.
0wt%とする。Ga含有量が多いと磁石のヒステリシ
スカーブの角形性が悪くなるので、高い角形性を付与す
るためにも好ましいGaの含有量は0.05〜0.8w
t%である。より好ましいGaの含有量は、0.1〜
0.6wt%である。更に好ましくは0.1〜0.4w
t%である。
ず、保磁力iHcを向上する効果がある。 Ga含有量
が0.05wt%未満の場合は、保磁力iHcを向上す
る効果が十分でない。Ga含有量が1.0wt%を超え
ると、残留磁束密度Brが低下し、所望の高エネルギー
積が得られない。よって、Ga含有量は0.05〜1.
0wt%とする。Ga含有量が多いと磁石のヒステリシ
スカーブの角形性が悪くなるので、高い角形性を付与す
るためにも好ましいGaの含有量は0.05〜0.8w
t%である。より好ましいGaの含有量は、0.1〜
0.6wt%である。更に好ましくは0.1〜0.4w
t%である。
【0011】本発明の永久磁石は、上記成分の他に0.
1〜2.0wt%のNbを含有する。Nbは焼結時に結
晶粒が粗大化することを抑制する効果がある。この効果
により、保磁力iHcが向上し、ヒステリシスカーブの
角型性が良好になる。また、焼結体の結晶粒が微細にな
ることは磁石の良好な着磁性に大きく寄与し、さらに着
磁性の良好なNd−Fe−Co−B型焼結磁石は優れた
耐熱性を有する。よって、耐熱性を有する磁石にNbは
有効な添加物である。Nbの含有量が0.1wt%未満
の場合、粗大粒を抑制する効果が不十分である。一方、
Nbの含有量が2.0wt%を超える場合には、Nbも
しくはNb−Feの非磁性ホウ化物が多く発生し、残留
磁束密度Br及びキュリー点Tcが著しく低下し好まし
くない。よって、Nbの含有量は0.1〜2.0wt%
とする。好ましくは、0.1〜1.0wt%である。
1〜2.0wt%のNbを含有する。Nbは焼結時に結
晶粒が粗大化することを抑制する効果がある。この効果
により、保磁力iHcが向上し、ヒステリシスカーブの
角型性が良好になる。また、焼結体の結晶粒が微細にな
ることは磁石の良好な着磁性に大きく寄与し、さらに着
磁性の良好なNd−Fe−Co−B型焼結磁石は優れた
耐熱性を有する。よって、耐熱性を有する磁石にNbは
有効な添加物である。Nbの含有量が0.1wt%未満
の場合、粗大粒を抑制する効果が不十分である。一方、
Nbの含有量が2.0wt%を超える場合には、Nbも
しくはNb−Feの非磁性ホウ化物が多く発生し、残留
磁束密度Br及びキュリー点Tcが著しく低下し好まし
くない。よって、Nbの含有量は0.1〜2.0wt%
とする。好ましくは、0.1〜1.0wt%である。
【0012】酸素含有量は、1000〜6000ppm
とする。酸素が1000ppmより少ない場合には磁石
粉、及びその圧密体が発火しやすく工業生産上危険があ
る。一方、6000 ppmより多い場合には酸素が希
土類R成分と反応して希土類酸化物を形成し、高保磁力
及び高エネルギー積の磁石を得るのが困難になる。
とする。酸素が1000ppmより少ない場合には磁石
粉、及びその圧密体が発火しやすく工業生産上危険があ
る。一方、6000 ppmより多い場合には酸素が希
土類R成分と反応して希土類酸化物を形成し、高保磁力
及び高エネルギー積の磁石を得るのが困難になる。
【0013】本発明の焼結磁石は、次のようにして製造
することができる。即ち、一定の成分組成を有するイン
ゴットを真空溶解で製作し、次にこのインゴットを粗粉
砕することにより粒径500μm程度の粗粉を得る。こ
の粗粉をジェットミルを用い、不活性ガス雰囲気で微粉
砕し平均粒径3.0〜6.0μm(F.S.S.S.)
の微粉を得る。次にこの微粉を配向磁場15kOe、成
形圧力1.5ton/cm2の条件下で磁場中プレス成
形後、 1000〜1150℃の温度範囲で 焼結
する。焼結後の熱処理は、次のように行なうことができ
る。成形体を焼結して得た焼結体をいったん室温まで冷
却する。焼結後の冷却速度は最終製品の保磁力iHcに
殆ど影響を与えない。次いで、800〜1000℃の温
度に加熱し、0.2〜5時間保持する。これを第1次熱
処理とする。加熱温度が800℃未満または1000℃
を超える場合、充分な高保磁力が得られない。加熱保持
の後、焼結体は0.01〜30℃/秒の冷却速度で常温
〜400℃の温度まで冷却する。熱処理は更に500〜
600℃の温度で0.2〜3時間行う。これを第2次熱
処理とする。組成によって異なるが、好ましくは520
〜560℃での熱処理が有効である。熱処理温度が50
0℃未満の場合及び650℃より高い場合は、高保磁力
が得られても不可逆減磁率の低下がおきる。熱処理後は
第1次熱処理と同様、0.01〜30℃/秒の冷却速度
で冷却する。冷却は水中、シリコンオイル中、アルゴン
気流中等で行うことができる。冷却速度が30℃/秒を
越える場合、急冷により試料に亀裂が入り、工業的に価
値のある永久磁石材料が得られない。また、0.01℃
/秒未満の場合、冷却過程で保磁力iHcに好ましくな
い相が出現する。
することができる。即ち、一定の成分組成を有するイン
ゴットを真空溶解で製作し、次にこのインゴットを粗粉
砕することにより粒径500μm程度の粗粉を得る。こ
の粗粉をジェットミルを用い、不活性ガス雰囲気で微粉
砕し平均粒径3.0〜6.0μm(F.S.S.S.)
の微粉を得る。次にこの微粉を配向磁場15kOe、成
形圧力1.5ton/cm2の条件下で磁場中プレス成
形後、 1000〜1150℃の温度範囲で 焼結
する。焼結後の熱処理は、次のように行なうことができ
る。成形体を焼結して得た焼結体をいったん室温まで冷
却する。焼結後の冷却速度は最終製品の保磁力iHcに
殆ど影響を与えない。次いで、800〜1000℃の温
度に加熱し、0.2〜5時間保持する。これを第1次熱
処理とする。加熱温度が800℃未満または1000℃
を超える場合、充分な高保磁力が得られない。加熱保持
の後、焼結体は0.01〜30℃/秒の冷却速度で常温
〜400℃の温度まで冷却する。熱処理は更に500〜
600℃の温度で0.2〜3時間行う。これを第2次熱
処理とする。組成によって異なるが、好ましくは520
〜560℃での熱処理が有効である。熱処理温度が50
0℃未満の場合及び650℃より高い場合は、高保磁力
が得られても不可逆減磁率の低下がおきる。熱処理後は
第1次熱処理と同様、0.01〜30℃/秒の冷却速度
で冷却する。冷却は水中、シリコンオイル中、アルゴン
気流中等で行うことができる。冷却速度が30℃/秒を
越える場合、急冷により試料に亀裂が入り、工業的に価
値のある永久磁石材料が得られない。また、0.01℃
/秒未満の場合、冷却過程で保磁力iHcに好ましくな
い相が出現する。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。 (実施例1)金属Nd、金属Dy、Fe、Co、fer
ro−B、ferro−Nb、金属Gaを所定の重量秤
量し、これを真空溶解して重量10kgのインゴットを
作製した。このインゴットの成分分析を行なうと重量比
で以下のような組成であった。 Nd22.8−Dy8.
3−B1.05−Nb0.58−Ga0.18−Co3.12−Al0.33
−Febal. (wt%) このインゴットをハンマーで解砕した後、さらに粗粉砕
機を用い不活性ガス雰囲気中での粗粉砕を行い500μ
m以下の粒度の粗粉を得た。この粗粉を同じくジェット
ミルを用い不活性ガス雰囲気中で微粉砕をして微粉を得
た。この微粉は平均粒径4.1μm(F.S.S.
S.)であり、含有酸素量が5400ppmであった。
次に、この微粉を配向磁場強度15kOe、成形圧力
1.5ton/cm2の条件下で磁場中プレス成形し、
30×20×15の成形体を作製した。この成形体は実
質的に真空の条件で1080℃×2hrの焼結を行い、
得られた焼結体に900℃×2hrの第1次熱処理、次
いで530℃×2hrの第2次熱処理を施した。得られ
た焼結体の密度は7.55g/cc、また含有酸素量は
4800ppmであった。この試料の常温磁気特性を測
定したところ以下の様な値を得た。 Br=11.61kG bHc=11.20kOe iHc=29.10kOe (BH)max=31.10MGOe さらに、キュリー点Tcとして338℃、23℃から1
20℃のBrとiHcの温度係数α、βとして各々−
0.09、−0.45%/℃の値を得た。またパーミア
ンス係数Pc=2.0形状での200℃における不可逆
減磁率は1.1%であった。本結果より、本発明による
永久磁石が高い常温磁気特性と同時に優れた耐熱性を有
することが確認できる。
する。 (実施例1)金属Nd、金属Dy、Fe、Co、fer
ro−B、ferro−Nb、金属Gaを所定の重量秤
量し、これを真空溶解して重量10kgのインゴットを
作製した。このインゴットの成分分析を行なうと重量比
で以下のような組成であった。 Nd22.8−Dy8.
3−B1.05−Nb0.58−Ga0.18−Co3.12−Al0.33
−Febal. (wt%) このインゴットをハンマーで解砕した後、さらに粗粉砕
機を用い不活性ガス雰囲気中での粗粉砕を行い500μ
m以下の粒度の粗粉を得た。この粗粉を同じくジェット
ミルを用い不活性ガス雰囲気中で微粉砕をして微粉を得
た。この微粉は平均粒径4.1μm(F.S.S.
S.)であり、含有酸素量が5400ppmであった。
次に、この微粉を配向磁場強度15kOe、成形圧力
1.5ton/cm2の条件下で磁場中プレス成形し、
30×20×15の成形体を作製した。この成形体は実
質的に真空の条件で1080℃×2hrの焼結を行い、
得られた焼結体に900℃×2hrの第1次熱処理、次
いで530℃×2hrの第2次熱処理を施した。得られ
た焼結体の密度は7.55g/cc、また含有酸素量は
4800ppmであった。この試料の常温磁気特性を測
定したところ以下の様な値を得た。 Br=11.61kG bHc=11.20kOe iHc=29.10kOe (BH)max=31.10MGOe さらに、キュリー点Tcとして338℃、23℃から1
20℃のBrとiHcの温度係数α、βとして各々−
0.09、−0.45%/℃の値を得た。またパーミア
ンス係数Pc=2.0形状での200℃における不可逆
減磁率は1.1%であった。本結果より、本発明による
永久磁石が高い常温磁気特性と同時に優れた耐熱性を有
することが確認できる。
【0015】(実施例2)実験条件を変えて、実施例1
と同様にして次の実験結果を得た。 組成 : Nd20.5−Dy11.7−B1.04−Nb0.56−G
a0.23−Co2.02−Al0.18−Febal.(wt%) 焼結 : 1100℃×2hr 第1次熱処理 : 850℃×2hr 第2次熱処理 : 520℃×2hr 常温磁気特性 : Br = 10.94kG bHc = 10.51kOe iHc = 34.50kOe (BH)max = 28.10MGOe キュリー点 : Tc = 330℃ 不可逆減磁率 [at 200℃] : 0.9%(P
c=2.0) Br温度係数(α),iHc温度係数(β) [23℃
〜120℃] α= −0.10%/℃ β= −0.41%/℃ 焼結体含有酸素量 : 5600ppm 実施例1同様、常温磁気特性と共に高温特性に優れてお
り、耐熱性に優れた磁石であることがわかる。
と同様にして次の実験結果を得た。 組成 : Nd20.5−Dy11.7−B1.04−Nb0.56−G
a0.23−Co2.02−Al0.18−Febal.(wt%) 焼結 : 1100℃×2hr 第1次熱処理 : 850℃×2hr 第2次熱処理 : 520℃×2hr 常温磁気特性 : Br = 10.94kG bHc = 10.51kOe iHc = 34.50kOe (BH)max = 28.10MGOe キュリー点 : Tc = 330℃ 不可逆減磁率 [at 200℃] : 0.9%(P
c=2.0) Br温度係数(α),iHc温度係数(β) [23℃
〜120℃] α= −0.10%/℃ β= −0.41%/℃ 焼結体含有酸素量 : 5600ppm 実施例1同様、常温磁気特性と共に高温特性に優れてお
り、耐熱性に優れた磁石であることがわかる。
【0016】(実施例3)ジジムメタル(Nd70wt
%−Pr30wt%)を使用し、実施例1、2と同様に
して次の実験結果を得た。 組成 : Nd16.6−Pr4.9−Dy9.5−B1.09−Nb
0.71−Ga0.32−Co4.80−Al0.23−Febal.(wt
%) 焼結 : 1080℃×2hr 第1次熱処理 : 900℃×2hr 第2次熱処理 : 520℃×2hr 常温磁気特性 : Br = 11.57kG bHc = 10.00kOe iHc = 27.5kOe (BH)max = 31.8MGOe キュリー点 : Tc = 365℃ 不可逆減磁率 [at 200℃] : 1.41%
(Pc=2) Br温度係数(α),iHc温度係数(β) [23℃
〜120℃] : α= −0.08%/℃ β= −0.47%/℃ 焼結体含有酸素量 : 5700ppm ジジムメタルを用いた場合でも、実施例1、2と同様常
温磁気特性、高温特性、耐熱性に優れた磁石を得ること
ができる。
%−Pr30wt%)を使用し、実施例1、2と同様に
して次の実験結果を得た。 組成 : Nd16.6−Pr4.9−Dy9.5−B1.09−Nb
0.71−Ga0.32−Co4.80−Al0.23−Febal.(wt
%) 焼結 : 1080℃×2hr 第1次熱処理 : 900℃×2hr 第2次熱処理 : 520℃×2hr 常温磁気特性 : Br = 11.57kG bHc = 10.00kOe iHc = 27.5kOe (BH)max = 31.8MGOe キュリー点 : Tc = 365℃ 不可逆減磁率 [at 200℃] : 1.41%
(Pc=2) Br温度係数(α),iHc温度係数(β) [23℃
〜120℃] : α= −0.08%/℃ β= −0.47%/℃ 焼結体含有酸素量 : 5700ppm ジジムメタルを用いた場合でも、実施例1、2と同様常
温磁気特性、高温特性、耐熱性に優れた磁石を得ること
ができる。
【0017】(実施例4)金属Nd、金属Dy、Fe、
Co、ferro−B,ferroNb、金属Gaを所
定の重量秤量した後、高周波溶解により重量各10kg
のインゴットを作製した。これらのインゴットは成分分
析の結果、重量比で以下の組成であった。Nd19.1−D
y10.8−B1.05−Nb0.60−GaA−Co2.05−Al0.2
5−Febal. (A=0,0.05,0.21,0.39,0.83,1.21) (wt
%)各々のインゴットは、実施例1,2,3と同様の手
法を用い磁石化した後、常温磁気特性の評価に供した。
この際、焼結は1090℃x2h,第一次熱処理は90
0℃x2h,第二次熱処理は520℃x1hの条件で行
った。各焼結体の含有酸素量は、3900〜4800p
pmである。得られた常温磁気特性を図1に示す。図1
に示されるようにGaを含有させることによって、保磁
力iHcおよびHkの著しい向上が認められる。これに
より、0.05wt%以上の含有は本発明では必須であ
ることがわかる。しかしながら、Gaが0.4wt%を
越えるとHkが低下しはじめヒステリシスル−プの角形
性が悪化するので上限は0.1wt%であるが、好まし
くは0.8wt%、より好ましくは0.6wt%、さら
に好ましくは0.4wt%である。
Co、ferro−B,ferroNb、金属Gaを所
定の重量秤量した後、高周波溶解により重量各10kg
のインゴットを作製した。これらのインゴットは成分分
析の結果、重量比で以下の組成であった。Nd19.1−D
y10.8−B1.05−Nb0.60−GaA−Co2.05−Al0.2
5−Febal. (A=0,0.05,0.21,0.39,0.83,1.21) (wt
%)各々のインゴットは、実施例1,2,3と同様の手
法を用い磁石化した後、常温磁気特性の評価に供した。
この際、焼結は1090℃x2h,第一次熱処理は90
0℃x2h,第二次熱処理は520℃x1hの条件で行
った。各焼結体の含有酸素量は、3900〜4800p
pmである。得られた常温磁気特性を図1に示す。図1
に示されるようにGaを含有させることによって、保磁
力iHcおよびHkの著しい向上が認められる。これに
より、0.05wt%以上の含有は本発明では必須であ
ることがわかる。しかしながら、Gaが0.4wt%を
越えるとHkが低下しはじめヒステリシスル−プの角形
性が悪化するので上限は0.1wt%であるが、好まし
くは0.8wt%、より好ましくは0.6wt%、さら
に好ましくは0.4wt%である。
【0018】(実施例5)実施例1,2,4と同様の手
法で5種類のインゴットを作成した。各々のインゴット
は成分分析の結果、重量比で以下の組成であった。 Nd(31.6-b)−Dyb−B1.04−Nb0.72−Ga0.21−
Co4.7−Al0.35−Febal (b=6.8,8.2,9.5,10.9,12.0)(wt%)各々のイン
ゴットは、実施例1,2,3,4と同様の手法を用い磁
石化した後、常温磁気特性、耐熱性、および腐食減量の
評価に供した。この際、焼結は、1080℃x2h、第
一次熱処理は850℃x3h、第二次熱処理は580℃
x1hの条件で行った。各磁石の含有酸素量は3900
〜5400ppmである。また、耐熱性は、パ−ミアン
ス係数 Pc=2形状での200℃における不可逆減磁
率で評価し、腐食減量は磁石を温度120℃,湿度90
%,気圧1.0atmの環境中に100時間暴露したと
きの重量変化により求めた。図2に得られた常温磁気特
性(保磁力iHc)、耐熱性および腐食減量の変化を示
す。図2に示されるように、Dy量が多くなるに従って
iHcはほぼ直線的な増加を示しその値はDy量:8.
0wt%で25kOe以上となることがわかる。不可逆
減磁率はDy量8.0%以上でいずれも1.5%以下の
値を示し、本発明による磁石の優れた耐熱性が確認でき
る。腐食減量はDy量が多くなるに従って減少してお
り、本発明による磁石の耐食性に対する改善効果も明確
である。
法で5種類のインゴットを作成した。各々のインゴット
は成分分析の結果、重量比で以下の組成であった。 Nd(31.6-b)−Dyb−B1.04−Nb0.72−Ga0.21−
Co4.7−Al0.35−Febal (b=6.8,8.2,9.5,10.9,12.0)(wt%)各々のイン
ゴットは、実施例1,2,3,4と同様の手法を用い磁
石化した後、常温磁気特性、耐熱性、および腐食減量の
評価に供した。この際、焼結は、1080℃x2h、第
一次熱処理は850℃x3h、第二次熱処理は580℃
x1hの条件で行った。各磁石の含有酸素量は3900
〜5400ppmである。また、耐熱性は、パ−ミアン
ス係数 Pc=2形状での200℃における不可逆減磁
率で評価し、腐食減量は磁石を温度120℃,湿度90
%,気圧1.0atmの環境中に100時間暴露したと
きの重量変化により求めた。図2に得られた常温磁気特
性(保磁力iHc)、耐熱性および腐食減量の変化を示
す。図2に示されるように、Dy量が多くなるに従って
iHcはほぼ直線的な増加を示しその値はDy量:8.
0wt%で25kOe以上となることがわかる。不可逆
減磁率はDy量8.0%以上でいずれも1.5%以下の
値を示し、本発明による磁石の優れた耐熱性が確認でき
る。腐食減量はDy量が多くなるに従って減少してお
り、本発明による磁石の耐食性に対する改善効果も明確
である。
【0019】(実施例6)実施例1,2,4,5と同様
の手法で4種類のインゴットを作成した。各々のインゴ
ットは成分分析の結果、重量比で以下の組成であった。 Nd18.7−Dy9.8−B1.04−Nb0.70−Ga0.22−C
oC−Al0.35−Febal. (C=0,2.1,4.0,4.7 ) (wt%)各々のインゴット
は、実施例1,2,3,4,5と同様の手法を用い磁石
化した。この際、焼結は1100℃×2h、第一次熱処
理は900℃×3h、第二次熱処理は580℃×2hで
ある。得られたこれら磁石は、全面を平面研削盤で加工
した後Niメッキを施し耐食性試験に供した。各磁石の
含有酸素量は、3500〜4900ppmである。Ni
メッキは、トリクレンで脱脂後2%Hclにて30℃x
10秒の酸処理を施した後、ワット浴にて電流密度4A
/dm,浴温度50℃x30分の条件で行い表面に20
μmの厚みをつけた。耐食試験はプレッシャ−クッカ−
テスト(PCT)を用い、飽和水蒸気中、120℃,2
気圧の条件に150時間放置した場合の試験片の外観状
況および密着強度をもって評価した。密着強度試験は、
耐食試験後の試験片の破面を観察することにより行っ
た。その結果、150h放置後の外観状況は、c=0す
なわちCo未含有の場合において局所的な赤錆の発生が
みられたものの他の3条件ではいずれも発錆は確認でき
なかった。また、密着強度においてもCo未含有では容
易に剥離するのに対し、Coを含有する他の条件ではい
ずれも剥離現象はみられなかった。この結果よりも本発
明による永久磁石の高耐食性が確認できる。
の手法で4種類のインゴットを作成した。各々のインゴ
ットは成分分析の結果、重量比で以下の組成であった。 Nd18.7−Dy9.8−B1.04−Nb0.70−Ga0.22−C
oC−Al0.35−Febal. (C=0,2.1,4.0,4.7 ) (wt%)各々のインゴット
は、実施例1,2,3,4,5と同様の手法を用い磁石
化した。この際、焼結は1100℃×2h、第一次熱処
理は900℃×3h、第二次熱処理は580℃×2hで
ある。得られたこれら磁石は、全面を平面研削盤で加工
した後Niメッキを施し耐食性試験に供した。各磁石の
含有酸素量は、3500〜4900ppmである。Ni
メッキは、トリクレンで脱脂後2%Hclにて30℃x
10秒の酸処理を施した後、ワット浴にて電流密度4A
/dm,浴温度50℃x30分の条件で行い表面に20
μmの厚みをつけた。耐食試験はプレッシャ−クッカ−
テスト(PCT)を用い、飽和水蒸気中、120℃,2
気圧の条件に150時間放置した場合の試験片の外観状
況および密着強度をもって評価した。密着強度試験は、
耐食試験後の試験片の破面を観察することにより行っ
た。その結果、150h放置後の外観状況は、c=0す
なわちCo未含有の場合において局所的な赤錆の発生が
みられたものの他の3条件ではいずれも発錆は確認でき
なかった。また、密着強度においてもCo未含有では容
易に剥離するのに対し、Coを含有する他の条件ではい
ずれも剥離現象はみられなかった。この結果よりも本発
明による永久磁石の高耐食性が確認できる。
【0020】
【発明の効果】以上、実施例に示したようにNd−Fe
−Co−B型焼結磁石にGa、Al、Nbを複合添加
し、Dy量を適正範囲で添加することにより、高保磁力
かつ高エネルギ−積を有し、高耐熱性、高耐食性を有す
る磁石を安定的に得ることができる。
−Co−B型焼結磁石にGa、Al、Nbを複合添加
し、Dy量を適正範囲で添加することにより、高保磁力
かつ高エネルギ−積を有し、高耐熱性、高耐食性を有す
る磁石を安定的に得ることができる。
【図1】Nd−Fe−Co−B型焼結磁石のGa含有量
(0〜1.2wt%)に対する最大エネルギ−積(B
H)max、保磁力iHcおよびHkの変化を示した
図。
(0〜1.2wt%)に対する最大エネルギ−積(B
H)max、保磁力iHcおよびHkの変化を示した
図。
【図2】Nd−Fe−Co−B型焼結磁石のDy含有量
に対する保磁力iHc、腐食減量および耐熱性の変化を
示した図。
に対する保磁力iHc、腐食減量および耐熱性の変化を
示した図。
Claims (8)
- 【請求項1】 28〜33wt%のR(但し、RはY及
び希土類元素から選ばれた少なくとも1種であり、Rの
内、8.0〜12.0wt%のDy,50at%以上の
Ndを含む)、5.0wt%以下のCo(但し、Coは
必ず含む)、0.1〜1.0wt%の Al、0.5〜
2.0wt%のB、0.1〜2.0wt%のNb、0.
05〜1.0wt%のGa、1000〜6000ppm
の酸素、及び不可避的不純物を含有し、残部が主として
Feからなり保磁力iHcが25kOe以上、最大エネ
ルギー積(BH)maxが25MGOe以上である耐食
性、耐熱性に優れたNd−Fe−Co−B型焼結磁石。 - 【請求項2】 Ga含有量が0.05〜0.8wt%で
ある請求項1に記載のNd−Fe−Co−B型焼結磁
石。 - 【請求項3】 Ga含有量が0.1〜0.6wt%であ
る請求項1記載のNd−Fe−Co−B型焼結磁石。 - 【請求項4】 Ga含有量が0.1〜0.4wt%であ
る請求項1記載のNd−Fe−Co−B型焼結磁石。 - 【請求項5】 Rのうち8.0〜10.0wt%がDy
であり、最大エネルギ−積(BH)maxが30MGO
e以上である請求項1〜請求項4のいずれかに記載のN
d−Fe−Co−B型焼結磁石。 - 【請求項6】 Rのうち10.0〜12.0wt%がD
yであり、保磁力iHcが30kOe以上である請求項
1〜請求項4のいずれかに記載のNd−Fe−Co−B
型焼結磁石。 - 【請求項7】 常温磁気特性として iHc≧25kOe ,(BH)max≧25MGOe であり、23℃から120℃の残留磁束密度Brおよび
保磁力iHcの温度係数α,βが各々 −0.
12≦α≦−0.08%/℃ −0.65≦β≦−0.40%/℃ である請求項1に記載のNd−Fe−Co−B型焼結磁
石。 - 【請求項8】 表面にNiメッキを施した請求項1〜請
求項7のいずれかに記載のNd−Fe−Co−B型焼結
磁石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5235047A JPH0794311A (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | Nd−Fe−Co−B型焼結磁石 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5235047A JPH0794311A (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | Nd−Fe−Co−B型焼結磁石 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0794311A true JPH0794311A (ja) | 1995-04-07 |
Family
ID=16980303
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5235047A Pending JPH0794311A (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | Nd−Fe−Co−B型焼結磁石 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0794311A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997017709A1 (de) * | 1995-11-10 | 1997-05-15 | Magnetfabrik Schramberg Gmbh & Co. | MAGNETMATERIAL UND DAUERMAGNET DES NdFeB-TYPS |
US6527874B2 (en) | 2000-07-10 | 2003-03-04 | Sumitomo Special Metals Co., Ltd. | Rare earth magnet and method for making same |
WO2007053978A1 (fr) * | 2005-11-10 | 2007-05-18 | Yantai Zhenghai Magnetic Material Co., Ltd. | AIMANT DE FRITTAGE À SYSTÈME R-Fe-B COMPRENANT DE L’OXYGÈNE À L’ÉCHELLE MICROSCOPIQUE ET SON PROCÉDÉ DE FABRICATION |
-
1993
- 1993-09-21 JP JP5235047A patent/JPH0794311A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997017709A1 (de) * | 1995-11-10 | 1997-05-15 | Magnetfabrik Schramberg Gmbh & Co. | MAGNETMATERIAL UND DAUERMAGNET DES NdFeB-TYPS |
US6527874B2 (en) | 2000-07-10 | 2003-03-04 | Sumitomo Special Metals Co., Ltd. | Rare earth magnet and method for making same |
WO2007053978A1 (fr) * | 2005-11-10 | 2007-05-18 | Yantai Zhenghai Magnetic Material Co., Ltd. | AIMANT DE FRITTAGE À SYSTÈME R-Fe-B COMPRENANT DE L’OXYGÈNE À L’ÉCHELLE MICROSCOPIQUE ET SON PROCÉDÉ DE FABRICATION |
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