JPH0792796A - 現像剤担持体およびそれを用いた現像装置 - Google Patents

現像剤担持体およびそれを用いた現像装置

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JPH0792796A
JPH0792796A JP25630093A JP25630093A JPH0792796A JP H0792796 A JPH0792796 A JP H0792796A JP 25630093 A JP25630093 A JP 25630093A JP 25630093 A JP25630093 A JP 25630093A JP H0792796 A JPH0792796 A JP H0792796A
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JP25630093A
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Kenji Fujishima
健司 藤島
Yasuhide Goseki
康秀 後関
Masayoshi Shimamura
正良 嶋村
Mayoko Maruyama
万葉子 丸山
Kazunori Saiki
一紀 斉木
Michiko Orihara
美智子 折原
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 繰り返し複写または耐久による担持体表面の
被膜の劣化やハガレキズのおきない高耐久で画質の安定
した現像装置を提供することにある。 【構成】 現像容器内に収容した一成分現像剤を現像剤
担持体上に担持して現像剤層規制部材により前記現像剤
担持体上に現像剤の薄層を形成しながら、前記現像剤担
持体により前記現像剤を潜像担持体と対向した現像部へ
と搬送し、前記潜像担持体上に形成された潜像を現像す
る現像装置において、該現像装置の該現像剤担持体が、
金属の円筒上に、少なくともシランカップリング剤又
は側鎖にアミンを有するシリコーンオイルにて処理さ
れた顔料を分散含有してなる樹脂被膜層を有する現像剤
担持体であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体或いは
静電記録誘電体等の像担持体上に形成した潜像を現像し
て顕像化するために用いられる現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来例えば、像担持体としての感光ドラ
ム表面に形成した静電潜像を一成分系の現像剤の磁性ト
ナーによって現像する現像装置には、磁性トナー粒子相
互の摩擦、及び現像剤担持体としての現像スリーブと磁
性トナー粒子の摩擦により、感光ドラム上の静電潜像電
荷と現像基準電位に対し逆極性の電荷を磁性トナー粒子
に与え、この磁性トナーを現像スリーブ上に極めて薄く
塗布して感光ドラムと現像スリーブとが対向した現像領
域に搬送し、現像領域において現像スリーブ内に不動に
設置された磁石の磁界の作用で磁性トナーを感光ドラム
表面に飛翔、付着して現像し、静電潜像をトナー像とし
て顕像化するものが知られている。
【0003】しかしながら、上記のような現像装置にお
いては、いずれもスリーブ上に比較的薄い均一なトナー
層を形成しなければならないが、環境状態,トナー物
性,スリーブ表面の状態などに依存し、均一なトナー層
を得ることができず、特に低湿環境においてムラを生じ
る場合が多い。
【0004】また、複写を重ねるにつれ現像剤中の結着
樹脂がスリーブ上に堆積,成膜したりするためにスリー
ブの表面状態が変化し現像剤の現像性が不安定化し、あ
るいは静電潜像面への現像剤の搬送が不安定化するとい
う問題があった。
【0005】さらには、トナー中に微粉が存在すると、
その現像性の差により微粉トナーが選択的にスリーブの
表面近傍に蓄積し、その上に本来のトナーが層を形成す
るために、現像に必要な適正帯電量が得られ難くなり、
微粉層形成部分と通常部分とに濃度差が生じる、いわゆ
るスリーブメモリが発生するという問題が生じていた。
【0006】また、最近では電子写真の高画質化のため
に、トナーの一層の小粒径化がはかられてきている。例
えば、電子写真式レーザービームプリンタで言えば、印
字密度を従来の300dpiから倍の600dpi(2
3.6pel)に上げたものの実現にあたっては、解像
度,シャープネス等を上げ静電潜像を忠実に再現するこ
とが、粒径が8μmないし6μm程度のトナーを用いる
ことで比較的簡単に解決される。このような小粒径化の
トナーの一例を示すと、体積平均粒径が6〜8μmであ
り、さらに述べると、この一成分磁性トナーには、粒径
が5μm以下のものが個数分布で17〜60%,6.3
5〜10.8μmのものが重量%で5〜50%,12.
7μm以上のものが2.0%以下の割合で含まれている
トナー等である。
【0007】ところが、このような小粒径トナーは、従
来のトナーに比べると、体積当りの比表面積が大きいの
で、体積・重量当りの帯電量が、2成分トリボ測定法で
測定すると、約30%程増加するとともに、上記したよ
うに粒径5μm以下の微粉量が大きく増加するため、そ
の結果、これらの小粒径トナーによる高トリボ微粉によ
り、現像スリーブのような現像剤担持体の表面が汚染さ
れ易く、これによって前述と同様濃度低下等生じ易くな
る。
【0008】以上の現象に対して、現像スリーブ表面に
固体潤滑剤層を特にグラファイト等を表面に露出形成す
ることで解決できると提案してきた(特開平2−105
181号公報)。しかしながら、最近のトナーの小粒径
化及びプリンター等の長寿命化等によりスリーブ被膜表
面には以前よりも多大なダメージが加わり、微粉トナー
による担持体表面への蓄積や被膜の劣化やハガレキズ等
が発生し問題となっている。
【0009】さらにサーフ定着等に代表されるようによ
り短時間あるいはより低温での溶融が求められバインダ
ー樹脂の低分子量化が行われる方向であり、スリーブ上
での融着等が懸念される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、繰り
返し複写または耐久による担持体表面の被膜の劣化やハ
ガレキズのおきない高耐久で画質の安定した現像装置を
提供することにある。
【0011】また、本発明の目的は、粒径小のトナーを
用いた場合に現われる現像剤担持体表面上への高トリボ
微粉トナーの付着堆積の少ない現像剤担持体を提供する
ものである。
【0012】さらに、本発明の目的は、低分子樹脂量成
分の多いトナーを用いることで発生し易い、現像剤担持
体表面へのトナー融着のない現像剤担持体を提供するも
のである。
【0013】また、さらに本発明の目的は、繰り返し複
写または耐久による担持体表面でのトナー層の不均一な
帯電を減らし、トナーに適正な帯電量を与える現像剤担
持体を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明では、こ
のような目的に従って検討を重ねた結果、シランカッ
プリング剤又は側鎖にアミンを有するシリコーンオイ
ルによる処理を行った結晶性顔料を含む樹脂被膜層を現
像剤担持体表面に形成することにより上記問題の解決が
可能となった。
【0015】すなわち本発明は、潜像保持体に形成され
た潜像を、現像剤担持体にて担持搬送される現像剤にて
現像を行う現像装置に用いられる現像剤担持体におい
て、金属の円筒上に、少なくともシランカップリング剤
又は側鎖にアミンを有するシリコーンオイルにて処理さ
れた顔料を分散含有してなる樹脂被膜層を形成すること
により前記問題を解決する手段を提供するものである。
【0016】次に本発明の現像剤担持体が組み込まれる
現像装置について説明例示する。
【0017】図1において、公知のプロセスにより形成
された静電潜像を担持する像担持体、例えば電子写真感
光ドラム1は、矢印B方向に回転される。現像剤担持体
としての現像スリーブ8は、ホッパー3によって供給さ
れた一成分磁性現像剤としての磁性トナー4を担持し
て、矢印A方向に回転することにより、現像スリーブ8
と感光ドラム1とが対向した現像部Dにトナー4を搬送
する。現像スリーブ8内には、磁性トナー4を現像スリ
ーブ8上に磁気的に吸引,保持するために、磁石5が配
置されている。トナー4は現像スリーブ8との摩擦によ
り、感光ドラム1上の静電潜像を現像可能な摩擦帯電電
荷を得る。
【0018】現像部Dに搬送される磁性トナー4の層厚
を規制するために、強磁性金属からなる規制ブレード2
が、現像スリーブ8の表面から約200〜300μmの
ギャップ幅を持って現像スリーブ8に臨むように、ホッ
パー3から垂下されている。磁石5の磁極N1からの磁
力線がブレード2に集中することにより、現像スリーブ
8上に磁性トナー4の薄層が形成される。ブレード2と
しては非磁性ブレードを使用することもできる。
【0019】現像スリーブ8上に形成される磁性トナー
4の薄層の厚みは、現像部Dにおける現像スリーブ8と
感光ドラム1との間の最小間隙よりも更に薄いものであ
ることが好ましい。このようなトナー薄層により静電潜
像を現像する方式の現像装置、即ち非接触型現像装置
に、本発明は特に有効である。しかし、現像部において
トナー層の厚みが現像スリーブ8と感光ドラム1との間
の最小間隙以上の厚みである現像装置、即ち接触型現像
装置にも、本発明は適用することができる。
【0020】説明の煩雑を避けるため、以下の説明で
は、非接触型現像装置を例に採って行う。
【0021】上記現像スリーブ8には、これに担持され
た一成分磁性現像剤である磁性トナー4を飛翔させるた
めに、電源9により現像バイアス電圧が印加される。こ
の現像バイアス電圧として直流電圧を使用するときは、
静電潜像の画像部(トナー4が付着して可視化される領
域)の電位と背景部の電位との間の値の電圧が、現像ス
リーブ8に印加されることが好ましい。一方、現像画像
の濃度を高め或は階調性を向上するために、現像スリー
ブ8に交番バイアス電圧を印加して、現像部Dに向きが
交互に反転する振動電界を形成してもよい。この場合、
上記画像部の電位と背景部の電位の間の値を有する直流
電圧成分が重畳された交番バイアス電圧を現像スリーブ
8に印加することが好ましい。
【0022】また高電位部と低電位部を有する静電潜像
の高電位部にトナーを付着させて可視化する所謂正規現
像では、静電潜像の極性と逆極性に帯電するトナーを使
用し、一方、静電潜像の低電位部にトナーを付着させて
可視化する所謂反転現像では、トナーは静電潜像の極性
と同極性に帯電するトナーを使用する。尚、高電位、低
電位というのは、絶対値による表現である。いずれにし
ても、トナー4は現像スリーブ8との摩擦により静電潜
像を現像するための極性に帯電する。トナー4に外添し
たシリカも現像スリーブ8との摩擦により帯電する。
【0023】図2は、本発明の現像装置の他の実施例を
示す構成図、図3は、本発明の現像装置の更に他の実施
例を示す構成図である。
【0024】図2及び図3の現像装置では、現像スリー
ブ8上の磁性トナー4の層厚を規制する部材として、ウ
レタンゴム,シリコーンゴム等のゴム弾性を有する材
料、或はリン青銅,ステンレス鋼等の金属弾性を有する
材料などの弾性板20を使用し、この弾性板20を図2
の現像装置では現像スリーブ8に回転方向と逆方向の姿
勢で圧接させ、図3の現像装置では現像スリーブ8に回
転方向と同方向の姿勢で圧接させていることが特徴であ
る。このような現像装置では、現像スリーブ8上に更に
薄いトナー層を形成することができる。図2及び図3の
現像装置のその他の構成は図1に示した現像装置と基本
的に同じで、図2及び図3において図1に付した符号と
同一の符号は同一の部材を示す。
【0025】上記のようにして現像スリーブ8上にトナ
ー層を形成する図2,図3に示すような現像装置は、磁
性トナーを主成分とする一成分磁性現像剤を使用するも
のにも、非磁性トナーを主成分とする一成分非磁性現像
剤を使用するものにも適している。いずれの場合も、弾
性板20によりトナーを現像スリーブ8上に擦りつける
ため、トナーの摩擦帯電量も多くなり、画像濃度の向上
が図られる。
【0026】次に本発明の現像剤担持体あるいは現像装
置により可視画像を得るために用いられる現像剤(トナ
ー)について説明する。
【0027】トナーは大別して乾式トナーと湿式トナー
に分かれるが、湿式トナーは溶剤揮発の問題が大きいた
め現在では乾式トナーが主流である。トナーは主として
樹脂,離型剤,荷電制御剤,着色剤等を溶融混練し、固
化した後粉砕し、しかる後分級などをして粒度分布をそ
ろえた微粉体である。トナーに用いられる結着樹脂とし
ては、一般に公知の樹脂が使用可能である。例えば、ス
チレン,α−メチルスチレン,p−クロルスチレンなど
のスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−プロ
ピレン共重合体,スチレン−ビニルトルエン共重合体,
スチレン−アクリル酸エチル共重合体,スチレン−アク
リル酸ブチル共重合体,スチレン−アクリル酸オクチル
共重合体,スチレン−ジメチルアミノエチル共重合体,
スチレン−メタクリル酸メチル共重合体,スチレン−メ
タクリル酸エチル共重合体,スチレン−メタクリル酸ブ
チル共重合体,スチレン−メタクリル酸ジメチルアミノ
エチル共重合体,スチレン−ビニルメチルエーテル共重
合体,スチレン−ビニルメチルケトン共重合体,スチレ
ン−ブタジエン共重合体,スチレン−イソプレン共重合
体,スチレン−マレイン酸共重合体,スチレン−マレイ
ン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ
メチルメタクリレート,ポリブチルメタクリレート,ポ
リ酢酸ビニル,ポリエチレン,ポリプロピレンポリビニ
ルブチラール,ポリアクリル酸樹脂,ロジン,変性ロジ
ン,テルペン樹脂,フェノール樹脂,脂肪族又は脂環族
炭化水素樹脂,芳香族系石油樹脂,パラフィンワック
ス,カルナバワックスなどが単独或は混合して使用でき
る。
【0028】また、トナー中には顔料を含有することが
できる。例えば、カーボンブラック,ニグロシン染料,
ランプ黒,スーダンブラックSM,ファースト・イエロ
ーG,ベンジジン・イエロー,ピグメント・イエロー,
インドファースト・オレンジ,イルガジン・レッド,パ
ラニトロアニリン・レッド,トルイジン・レッド,カー
ミンFB,パーマネント・ボルドーFRR,ピグメント
・オレンジR,リソール・レッド2G,レーキ・レッド
C,ローダミンFB,ローダミンBレーキ,メチル・バ
イオレットBレーキ,フタロシアニン・ブル−,ピグメ
ント・ブルー,ブリリアント・グリーンB,フタロシア
ニングリーン,オイルイエローGG,ザボン・ファース
トイエローCGG,カヤセットY963,カヤセットY
G,ザボン・ファーストオレンジRR,オイル・スカー
レット,オラゾール・ブラウンB,ザボン・ファースト
スカーレットCG,オイルピンクOP等が適用できる。
【0029】トナーを磁性トナーとして用いるために、
トナーの中に磁性粉を含有せしめても良い。このような
磁性粉としては、磁場の中におかれて磁化される物質が
用いられ、鉄,コバルト,ニッケル等の強磁性金属の粉
末、又はマグネタイト,ヘマタイト,フェライト等の合
金や化合物がある。この磁性粉の含有量はトナー重量に
対して15〜70重量%が良い。
【0030】また、トナー中に各種離型剤を用いること
もあり、そのような離型剤としては、ポリフッ化エチレ
ン,フッ素樹脂,フッ化炭素油,シリコンオイル,低分
子量ポリエチレン,低分子量ポリプロピレン等が挙げら
れる。更には、必要に応じて、正或は負に帯電させ易く
するための荷電制御剤を添加する場合もある。
【0031】次に本発明で使用される顔料とは、アルミ
ニウム,銅,銀等の金属粉体,金属短繊維,カーボンブ
ラック,酸化チタン,酸化スズ,酸化アンチモン,酸化
インジウム等の金属酸化物,等の導電性微粉末、グラフ
ァイト,二硫化モリブデン,窒化ホウ素,ステアリン酸
亜鉛等の固体潤滑剤、マグネタイト,ヘマタイト,フェ
ライトや、鉄,コバルト,ニッケル等の合金や化合物、
その他強磁性合金等の磁性粉,ローダミンFB,ローダ
ミンBレーキ,フタロシアニン・ブルー,ピグメント・
ブルー,フタロシアニン・グリーン等の着色剤、チタン
酸ストロンチウム,酸化セリウム等の研磨剤、その他シ
リカ、酸化アルミニウム等を総称して指す。これらを目
的に応じて樹脂中に含有させる場合に、シランカップリ
ング剤又は側鎖にアミンを有するシリコーンオイルによ
り処理し用いる。
【0032】例えば、導電性微粉末は樹脂層の電気抵抗
を下げる場合に、固体潤滑剤は樹脂層表面の滑性を向上
させる等の目的で添加する。
【0033】本発明で使用されるシランカップリング剤
は、一般に X−−Si(OR)3 の式で表される化合物であり、ここでXは有機質と反応
する官能基(アミノ基,ビニル基,エポキシ基,メルカ
プト基,クロル基等)であり、Rは加水分解可能な基
(メトキシ基,エトキシ基等)であり、例えば、γ−
(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸
塩,γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン,メチルトリ
メトキシシラン,メチルトリエトキシシラン,ビニルト
リアセトキシシラン,γ−クロロプロピルトリメトキシ
シラン,ヘキサメチルジシラザン,γ−アニリノプロピ
ルトリメトキシシラン,ビニルトリメトキシシラン,メ
チルトリクロロシラン,ジメチルジクロロシラン,トリ
メチルクロロシラン等があり、前記顔料を分散含有させ
るバインダーとの適合性により適宜選択し用いることが
できる。
【0034】上記シランカップリング剤により顔料類を
処理する方法としては、例えば、1)スプレー法,2)
有機溶媒法,3)水溶液法などがあり、またバインダー
樹脂への直接混合を用いることもできるが、好ましくは
別途顔料に処理を行うほうがよい。一般に、スプレー法
による処理とは、ピグメントを撹拌しここにカップリン
グ剤の水溶液あるいは溶媒液をスプレーし、この後水あ
るいは溶媒を120〜130℃程度で除去乾燥する方法
である。また、有機溶媒法による処理とは、少量の水と
ともに加水分解用触媒を含む有機溶媒(アルコール,ベ
ンゼン,ハロゲン化炭化水素等)にカップリング剤を溶
解し、これにピグメントを浸漬した後、濾過或は圧搾に
より固液分離を行い120〜130℃程度で乾燥させる
ものである。水溶液法とは0.5%程度のカップリング
剤を、一定pHの水あるいは水−溶媒中で加水分解さ
せ、ここにピグメントを浸漬した後、同様に固液分離を
行い乾燥するものである。
【0035】一方、本発明で使用される側鎖にアミンを
有するシリコーンオイルは、一般に
【0036】
【化1】 の式で表される構成単位を含むシリコーンオイルが使用
できる。ここでR1 は水素,アルキル基,アリール基又
はアルコキシ基を表し、R2 はアルキレン基,フェニレ
ン基を表し、R3 ,R4 は水素,アルキル基或いはアリ
ール基を表す。ただし上記のアルキル基,アリール基,
アルキレン基,フェニレン基はアミンを含有していても
良いし、また帯電性を損ねない範囲でハロゲン等の置換
基を有していても良い。
【0037】市販の側鎖にアミンを有するシリコーンオ
イルとしては、例えば次の構造式で表されるアミノ変性
シリコーンオイルがあり、好ましい。それは、
【0038】
【化2】
【0039】(ここで、R5 ,R8 はアルキル基,アリ
ール基を表し、R6 はアルキレン基又はフェニレン基或
いはアミンを含むアルキル基を表し、R7 は水素,アル
キル基,アリール基を表す。m,nは1以上の数であ
る。)で表されるシリコーンオイルであり、具体的には
次のものがあり、好ましい。
【0040】
【表1】
【0041】なお上記表中のアミン当量とは、アミン1
個あたりの当量(g/equiv.)で、分子量を1分
子あたりのアミンの数で割った値であり、本発明ではア
ミン当量が25000以下のものが好ましく、特に50
00以下が好ましい。これらは1種又は2種以上の混合
系で用いても良い。
【0042】上記顔料のアミンを有する変性シリコーン
オイルによる処理は、例えば次のようにして行ない得
る。必要に応じて加熱しながら顔料を激しく撹乱してお
り、これに上記アミンを有する変性シリコーンオイル或
いはその溶液をスプレーもしくは気化して吹き付ける
か、又は顔料をスラリー状にしておき、これを撹拌しつ
つアミンを有する変性シリコーンオイル或いはその溶液
を滴下することによって容易に処理できる。
【0043】上述のようなアミンを有する変性シリコー
ンオイルで処理した顔料をスリーブ被膜となす他の構成
成分たるバインダーとして樹脂に分散混合後現像スリー
ブ素管に塗工,乾燥硬化により現像スリーブ表面に所望
の樹脂被膜層が得られる。
【0044】側鎖にアミンを有するシリコーンオイルの
顔料への好ましい処理量比は、処理された顔料の全量の
0.1〜50重量%である。
【0045】また、本発明で使用する変性シリコーンオ
イルは、安定で、300℃程度の耐熱温度を有している
ので、熱的或いは機械的衝撃などによる分解又は変質が
非常に起こりにくく、耐久中の被膜の劣化が著しく軽減
される。
【0046】上記顔料を分散含有させるバインダー樹脂
材料としては、例えば、スチレン系樹脂,ビニル系樹
脂,ポリエーテルスルホン樹脂,ポリカーボネート樹
脂,ポリフェニレンオキサイド樹脂,ポリアミド樹脂,
フッ素樹脂,繊維素系樹脂,アクリル系樹脂等の熱可塑
性樹脂,エポキシ樹脂,ポリエステル樹脂,アルキッド
樹脂,フェノール樹脂,メラミン樹脂,ポリウレタン樹
脂,尿素樹脂,シリコン樹脂,ポリイミド樹脂等の熱硬
化性樹脂或は光硬化性樹脂等を使用することができる。
中でもシリコン樹脂,フッ素樹脂のような離型性のある
もの、或は、ポリエーテルスルホン樹脂,ポリカーボネ
イト樹脂,ポリフェニレンオキサイド樹脂,ポリアミド
樹脂,フェノール樹脂,ポリエステル樹脂,ポリウレタ
ン樹脂,スチレン系樹脂のような機械的性質に優れたも
のがより好ましい。
【0047】次に本発明に用いられる現像剤担持体の構
成について説明を加える。
【0048】現像剤担持体は金属円筒管と、それを取り
巻いて被覆する樹脂層とからなる。金属円筒管は主とし
てステンレススチール,アルミニウム等が好適に用いら
れる。樹脂被覆層は、前記樹脂及び導電性物質等の混合
物であり、材料及び混合比はトナーの性質や現像条件な
どにより任意に選択しうる。
【0049】一般的には、樹脂(B)とピグメント
(P)の比率(PB比)は、P/B=1/20〜4/1
程度に設定される。1/20以上ではピグメントの添加
効果がほとんど得られず、4/1以上になると樹脂層が
非常に脆くなり樹脂層の削れがひどくなってしまう。樹
脂層の膜厚は通常20μm以下にすることが均一な膜厚
を得るためには好ましいが特に限定されるものではな
い。
【0050】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるも
のではない。「部」は「重量部」を意味する。
【0051】実施例1 (A): グラファイト 100部 イソプロピルアルコール 80部 (B): フェノール樹脂 100部 メタノール 100部 イソプロピルアルコール 150部
【0052】上記材料(A)撹拌中にメチルトリメトキ
シシラン5部を加え、よく撹拌した後十分に乾燥させ
る。これと(B)をサンドミルを用いて常温にて5時間
分散を行った。B型粘度計による測定では90(mP
a)の粘度を示した。さらにイソプロピルアルコール1
00部を追加しさらに1時間分散を行った。
【0053】外径20φの表面にブラスト処理を施し凹
凸を形成したマグネット入りスリーブにスプレー塗工を
行い均一な塗工膜を得る。上記分散液を用いて乾燥後の
塗膜膜厚10μmとなるように塗工を行った。塗工後、
乾燥硬化させ現像剤担持体(スリーブ)とした。塗工後
の中心線平均粗さRaは1.30であった。
【0054】次にこのスリーブを現像器に組み込み画出
しテストを行った。
【0055】トナーとしては次のようなものを用いた。
【0056】スチレン−アクリル系樹脂 100部 マグネタイト 80部 負帯電制御剤 2部 低分子量ポリプロピレン 3部
【0057】前記材料を一般的な乾式トナー製法にて混
練,粉砕,分級等を行い、平均粒径が8μm,粒径が4
μm以下のものが12%,12.7μm以上のものが重
量%で0.7%の割合で含まれているトナーとした。粒
度分布はコールターカウンターTA−II型による。こ
のトナーにコロイダルシリカ1.0%を外添して用い
た。
【0058】画出しにはキヤノン製GP55を用いた。
現像スリーブ−ブレード間は200μmとし、30万枚
の画出し耐久テストを行った。画出しの環境は24℃,
65%RHの常温常湿および20℃,10%RHの低湿
環境にて行った。このときの画像濃度変化を図4に示
す。画像濃度は5φのベタ黒画像(5●濃度)と全面ベ
タ黒濃度をマクベス反射濃度計(Macbeth RD
914)にて評価を行った。
【0059】実施例2 (A): 導電性酸化チタン 40部 (B): フェノール樹脂 100部 メタノール 100部 イソプロピルアルコール 150部
【0060】メチルトリエトキシシランで処理した
(A)と、(B)をサンドミルを用いて常温にて5時間
分散を行った。B型粘度計による測定では110(mP
a)の粘度を示した。さらにイソプロピルアルコール1
00部を追加しさらに1時間分散を行った。
【0061】実施例1と同様に外径20φのマグネット
入りスリーブにスプレー塗工を行い均一な塗工膜を得
る。上記分散液を用いて乾燥後の塗膜膜厚10μmとな
るように塗工を行った。塗工後、乾燥硬化させ現像剤担
持体(スリーブ)とした。
【0062】その後、実施例1と同様の画出しを行っ
た。このときの画像濃度変化を図5に示す。
【0063】実施例3 (A): グラファイト 100部 イソプロピルアルコール 80部 (B): フェノール樹脂 100部 メタノール 100部 イソプロピルアルコール 150部
【0064】上記材料(A)撹拌中にビニルトリメトキ
シシラン5部を加え、よく撹拌した後十分に乾燥させ
る。これと(B)をサンドミルを用いて常温にて5時間
分散を行った。B型粘度計による測定では110(mP
a)の粘度を示した。さらにイソプロピルアルコール1
00部を追加しさらに1時間分散を行った。
【0065】表面をブラスト処理し、凹凸を形成した外
径32φのマグネット入りスリーブにスプレー塗工を行
い均一な塗工膜を得る。上記分散液を用いて乾燥後の塗
膜膜厚15μmとなるように塗工を行った。塗工後、乾
燥硬化させ現像剤担持体(スリーブ)とした。塗工後の
中心線平均粗さRaは1.30であった。
【0066】トナーとしては次のようなものを用いた。
【0067】ポリエステル樹脂 100部 マグネタイト 85部 負帯電制御剤 3部 低分子量ポリプロピレン 4部
【0068】前記材料を一般的な乾式トナー製法にて混
練,粉砕,分級等を行い、平均粒径が8μm,粒径が4
μm以下のものが10%,12.7μm以上のものが重
量%で0.8%の割合で含まれているトナーとした。粒
度分布はコールターカウンターTA−II型による。こ
のトナーにコロイダルシリカ0.8%を外添して用い
た。
【0069】画出しにはキヤノン製NP6060を用い
た。現像スリーブ−ブレード間を200μmとし、30
万枚の画出し耐久テストを行った。画出しの環境は24
℃,65%RHの常温常湿および20℃,10%RHの
低湿環境にて行った。このときの画像濃度変化を図6に
示す。画像濃度は5φのベタ黒画像(5●濃度)と全面
ベタ黒濃度をマクベス反射濃度計(Macbeth R
D914)にて評価を行った。
【0070】実施例4 (A): カーボンブラック 20部 グラファイト 80部 イソプロピルアルコール 80部 (B): フェノール樹脂 100部 メタノール 100部 イソプロピルアルコール 150部
【0071】上記材料(A)撹拌中にビニルトリアセト
キシシラン5部を加え、よく撹拌した後十分に乾燥させ
る。これと(B)をサンドミルを用いて常温にて5時間
分散を行った。B型粘度計による測定では105(mP
a)の粘度を示した。さらにイソプロピルアルコール1
00部を追加しさらに1時間分散を行った。
【0072】実施例3同様に外径32φのマグネット入
りスリーブにスプレー塗工を行い均一な塗工膜を得る。
上記分散液を用いて乾燥後の塗膜膜厚15μmとなるよ
うに塗工を行った。塗工後、乾燥硬化させ現像剤担持体
(スリーブ)とした。
【0073】実施例3同様の画出し耐久テストを行っ
た。このときの画像濃度変化を図7に示す。
【0074】実施例5 (A): カーボンブラック 25部 イソプロピルアルコール 50部 (B): フェノール樹脂 100部 メタノール 100部 イソプロピルアルコール 150部
【0075】上記材料(A)撹拌中にビニルトリアセト
キシシラン5部を加え、よく撹拌した後十分に乾燥させ
る。これと(B)をサンドミルを用いて常温にて5時間
分散を行った。B型粘度計による測定では105(mP
a)の粘度を示した。さらにイソプロピルアルコール1
00部を追加しさらに1時間分散を行った。
【0076】実施例3同様に外径32φのマグネット入
りスリーブにスプレー塗工を行い均一な塗工膜を得る。
上記分散液を用いて乾燥後の塗膜膜厚15μmとなるよ
うに塗工を行った。塗工後、乾燥硬化させ現像剤担持体
(スリーブ)とした。
【0077】実施例5以降は32φの現像スリーブをN
P6060の現像器に装着し、実施例3のトナーを入れ
て空回転を行うことにより比較した。
【0078】実施例6 (A): チタン酸ストロンチウム 80部 イソプロピルアルコール 50部 (B): フェノール樹脂 100部 メタノール 100部 イソプロピルアルコール 150部
【0079】上記材料(A)をメチルトリメトキシシラ
ンにより実施例5と同様に処理し現像スリーブを作製し
比較を行った。
【0080】実施例7 (A): フタロシアニンブルー 15部 イソプロピルアルコール 50部 (B): フェノール樹脂 100部 メタノール 100部 イソプロピルアルコール 150部
【0081】上記材料(A)をメチルトリエトキシシラ
ンにより実施例5と同様に処理し現像スリーブを作製し
比較を行った。
【0082】実施例8 (A): コロイダルシリカ 30部 イソプロピルアルコール 50部 (B): フェノール樹脂 100部 メタノール 100部 イソプロピルアルコール 150部
【0083】上記材料(A)をビニルトリメトキシシラ
ンにより実施例5と同様に処理し現像スリーブを作製し
比較を行った。
【0084】比較例1 フェノール樹脂 100部 メタノール 100部 イソプロピルアルコール 150部 グラファイト 100部
【0085】上記材料をサンドミルを用いて常温にて5
時間分散を行った。B型粘度計による測定では80(m
Pa)の粘度を示した。さらにイソプロピルアルコール
100部を追加しさらに1時間分散を行った。
【0086】実施例1と同様に、この分散液を用いて乾
燥後の塗膜膜厚10μmとなるように塗工を行った。塗
工後の中心線平均粗さRaを実施例と同様の値となるよ
うにした。現像剤担持体を作製し同様の画出しテストを
行った。このときの画像濃度変化を図8に示す。
【0087】比較例2 フェノール樹脂 100部 メタノール 100部 イソプロピルアルコール 150部 導電性酸化チタン 40部
【0088】上記材料をサンドミルを用いて常温にて5
時間分散を行った。B型粘度計による測定では90(m
Pa)の粘度を示した。さらにイソプロピルアルコール
100部を追加しさらに1時間分散を行った。
【0089】実施例2と同様に、この分散液を用いて乾
燥後の塗膜膜厚10μmとなるように塗工を行った。同
様に乾燥硬化させ現像剤担持体を作製し同様の画出しテ
ストを行った。このときの画像濃度変化を図9に示す。
【0090】比較例3 フェノール樹脂 100部 メタノール 100部 イソプロピルアルコール 150部 グラファイト 100部
【0091】上記材料をサンドミルを用いて常温にて5
時間分散を行った。B型粘度計による測定では80(m
Pa)の粘度を示した。さらにイソプロピルアルコール
100部を追加しさらに1時間分散を行った。
【0092】実施例3と同様に、この分散液を用いて乾
燥後の塗膜膜厚15μmとなるように塗工を行った。同
様に乾燥硬化させ現像剤担持体を作製し実施例3同様の
画出しテストを行った。このときの画像濃度変化を図1
0に示す。
【0093】比較例4 フェノール樹脂 100部 メタノール 100部 イソプロピルアルコール 150部 カーボンブラック 20部 グラファイト 80部
【0094】上記材料をサンドミルを用いて常温にて5
時間分散を行った。B型粘度計による測定では120
(mPa)の粘度を示した。さらにイソプロピルアルコ
ール100部を追加しさらに1時間分散を行った。
【0095】実施例4と同様に、この分散液を用いて乾
燥後の塗膜膜厚15μmとなるように塗工を行った。同
様に乾燥硬化させ現像剤担持体を作製し同様の画出しテ
ストを行った。このときの画像濃度変化を図11に示
す。
【0096】比較例5 実施例5においてビニルトリアセトキシシランによる処
理を行わず、現像スリーブを作製、空回転を行った。
【0097】比較例6 実施例6においてメチルトリメトキシシランによる処理
を行わず、現像スリーブを作製、空回転を行った。
【0098】比較例7 実施例7においてメチルトリエトキシシランによる処理
を行わず、現像スリーブを作製、空回転を行った。
【0099】比較例8 実施例8においてビニルトリメトキシシランによる処理
を行わず、現像スリーブを作製、空回転を行った。
【0100】耐久前後の膜厚変化を表2,3に示す。さ
らに耐久前後の中心線平均粗さRaの変化を表4,5に
示す。実施例1〜8のサンプルでは膜厚およびRaの変
化は少ないが、比較例1〜8のサンプルでは大きく減少
した。
【0101】耐久後の現像スリーブを観察したところ、
比較例のサンプルには被覆層上に微粉トナーの堆積融着
および膜のハガレキズが観られたのに対し、実施例サン
プルでは融着,膜のハガレキズは現れなかった。
【0102】
【表2】
【0103】
【表3】
【0104】
【表4】
【0105】
【表5】
【0106】実施例9 (A): グラファイト 100部 (B): フェノール樹脂 100部 メタノール 90部 イソプロピルアルコール 150部
【0107】上記顔料成分(A)をイソプロピルアルコ
ールによってスラリー状にし、激しく撹拌しつつ、これ
にアミノ変性シリコーンオイル(25℃における粘度7
0mPa,アミン当量830)を滴下した後、120℃
にて15分乾燥したものと、(B)をサンドミルを用い
て常温にて5時間分散を行った。B型粘度計による測定
では80(mPa)の粘度を示した。さらにイソプロピ
ルアルコール100部を追加しさらに1時間分散を行っ
た。
【0108】外径20φの表面にブラスト処理を施し凹
凸を形成したマグネット入りスリーブにスプレー塗工を
行い均一な塗工膜を得る。上記分散液を用いて乾燥後の
塗膜膜厚10μmとなるように塗工を行った。塗工後、
乾燥硬化させ現像剤担持体(スリーブ)とした。塗工後
の中心線平均粗さRaは1.30であった。
【0109】次にこのスリーブを現像器に組み込み画出
しテストを行った。
【0110】トナーとしては次のようなものを用いた。
【0111】スチレン−アクリル系樹脂 100部 マグネタイト 90部 負帯電制御剤 3部 低分子量ポリプロピレン 3部
【0112】前記材料を一般的な乾式トナー製法にて混
練,粉砕,分級等を行い、平均粒径8μm,粒径が4μ
m以下のものが10%,12.7μm以上のものが重量
%で0.8%の割合で含まれているトナーとした。粒度
分布はコールターカウンターTA−II型による。この
トナーにコロイダルシリカ0.9%を外添して用いた。
【0113】画出しにはキヤノン製GP55を用いた。
現像スリーブ−ブレード間は200μmとし、30万枚
の画出し耐久テストを行った。画出しの環境は24℃,
65%RHの常温常湿および20℃,10%RHの低湿
環境にて行った。このときの画像濃度変化を図12に示
す。画像濃度は5φのベタ黒画像(5●濃度)と全面ベ
タ黒濃度をマクベス反射濃度計(Macbeth RD
914)にて評価を行った。
【0114】実施例10 (A): 酸化スズ 40部 (B): フェノール樹脂 100部 メタノール 90部 イソプロピルアルコール 160部
【0115】アミノ変性シリコーンオイル(25℃にお
ける粘度3500mPa,アミン当量3800)で実施
例9と同様に処理した(A)と、(B)をサンドミルを
用いて常温にて5時間分散を行った。B型粘度計による
測定では130(mPa)の粘度を示した。さらにイソ
プロピルアルコール100部を追加しさらに1時間分散
を行った。(以下実施例11〜16のアミノ変性シリコ
ーンオイルによる顔料処理は実施例9と同じ) 実施例9と同様に外径20φのマグネット入りスリーブ
にスプレー塗工を行い均一な塗工膜を得る。上記分散液
を用いて乾燥後の塗膜膜厚10μmとなるように塗工を
行った。塗工後、乾燥硬化させ現像剤担持体(スリー
ブ)とした。
【0116】その後、実施例9と同様の画出しを行っ
た。このときの画像濃度変化を図13に示す。
【0117】実施例11 (A): グラファイト 100部 (B): フェノール樹脂 100部 メタノール 90部 イソプロピルアルコール 160部
【0118】アミノ変性シリコーンオイル(25℃にお
ける粘度90mPa,アミン当量4400)で処理した
(A)と、(B)をサンドミルを用いて常温にて5時間
分散を行った。B型粘度計による測定では110(mP
a)の粘度を示した。さらにイソプロピルアルコール1
00部を追加しさらに1時間分散を行った。
【0119】表面にブラスト処理を施し凹凸を形成した
外径32φのマグネット入りスリーブにスプレー塗工を
行い均一な塗工膜を得る。上記分散液を用いて乾燥後の
塗膜膜厚15μmとなるように塗工を行った。塗工後、
乾燥硬化させ現像剤担持体(スリーブ)とした。
【0120】トナーとしては次のようなものを用いた。
【0121】スチレン−アクリル系樹脂 100部 マグネタイト 90部 負帯電制御剤 3部 低分子量ポリプロピレン 3部
【0122】前記材料を一般的な乾式トナー製法にて混
練,粉砕,分級等を行い、平均粒径8μm,粒径が4μ
m以下のものが9%,12.7μm以上のものが重量%
で0.9%の割合で含まれているトナーとした。粒度分
布はコールターカウンターTA−II型による。このト
ナーにコロイダルシリカ0.9%を外添して用いた。
【0123】画出しにはキヤノン製NP6060を用い
た。現像スリーブ−ブレード間を200μmとし、30
万枚の画出し耐久テストを行った。画出しの環境は24
℃,65%RHの常温常湿および20℃,10%RHの
低湿環境にて行った。このときの画像濃度変化を図14
に示す。画像濃度は5φのベタ黒画像(5●濃度)と全
面ベタ黒濃度をマクベス反射濃度計(Macbeth
RD914)にて評価を行った。
【0124】実施例12 (A): カーボンブラック 5部 グラファイト 75部 (B): フェノール樹脂 100部 メタノール 90部 イソプロピルアルコール 160部
【0125】アミノ変性シリコーンオイル(25℃にお
ける粘度90mPa,アミン当量1200)で処理した
(A)と、(B)をサンドミルを用いて常温にて5時間
分散を行った。B型粘度計による測定では110(mP
a)の粘度を示した。さらにイソプロピルアルコール1
00部を追加しさらに1時間分散を行った。
【0126】実施例11同様に外径32φのマグネット
入りスリーブにスプレー塗工を行い均一な塗工膜を得
る。上記分散液を用いて乾燥後の塗膜膜厚15μmとな
るように塗工を行った。塗工後、乾燥硬化させ現像剤担
持体(スリーブ)とした。
【0127】実施例11同様の画出し耐久テストを行っ
た。このときの画像濃度変化を図15に示す。
【0128】実施例13 (A): カーボンブラック 25部 (B): フェノール樹脂 100部 メタノール 90部 イソプロピルアルコール 160部
【0129】アミノ変性シリコーンオイル(25℃にお
ける粘度70mPa,アミン当量830)で処理した
(A)と、(B)をサンドミルを用いて常温にて5時間
分散を行った。B型粘度計による測定では100(mP
a)の粘度を示した。さらにイソプロピルアルコール1
00部を追加しさらに1時間分散を行った。
【0130】実施例11同様に外径32φのマグネット
入りスリーブにスプレー塗工を行い均一な塗工膜を得
る。上記分散液を用いて乾燥後の塗膜膜厚15μmとな
るように塗工を行った。塗工後、乾燥硬化させ現像剤担
持体(スリーブ)とした。
【0131】実施例13以降は32φの現像スリーブを
NP6060の現像器に装着し、実施例11のトナーを
入れて空回転を行うことにより比較した。
【0132】実施例14 (A): チタン酸ストロンチウム 80部 (B): フェノール樹脂 100部 メタノール 90部 イソプロピルアルコール 160部
【0133】アミノ変性シリコーンオイル(25℃にお
ける粘度3500mPa,アミン当量3800)で処理
した(A)と、(B)を実施例13と同様にして現像ス
リーブを作製し比較を行った。
【0134】実施例15 (A): フタロシアニンブルー 15部 (B): フェノール樹脂 100部 メタノール 90部 イソプロピルアルコール 160部
【0135】アミノ変性シリコーンオイル(25℃にお
ける粘度90mPa,アミン当量4400)で処理した
(A)と、(B)を実施例13と同様にして現像スリー
ブを作製し比較を行った。
【0136】実施例16 (A): コロイダルシリカ 30部 (B): フェノール樹脂 100部 メタノール 90部 イソプロピルアルコール 160部
【0137】アミノ変性シリコーンオイル(25℃にお
ける粘度90mPa,アミン当量1200)で処理した
(A)と、(B)を実施例13と同様にして現像スリー
ブを作製し比較を行った。
【0138】比較例9 フェノール樹脂 100部 メタノール 90部 イソプロピルアルコール 160部 グラファイト 100部
【0139】上記材料をサンドミルを用いて常温にて5
時間分散を行った。B型粘度計による測定では75(m
Pa)の粘度を示した。さらにイソプロピルアルコール
100部を追加しさらに1時間分散を行った。
【0140】実施例1と同様に、この分散液を用いて乾
燥後の塗膜膜厚10μmとなるように塗工を行った。こ
のとき中心線平均粗さRaが同様になるように塗工を行
った。これを同様に乾燥硬化させ現像剤担持体を作製し
同様の画出しテストを行った。このときの画像濃度変化
を図16に示す。
【0141】比較例10 フェノール樹脂 100部 メタノール 90部 イソプロピルアルコール 160部 酸化スズ 40部
【0142】上記材料をサンドミルを用いて常温にて5
時間分散を行った。B型粘度計による測定では85(m
Pa)の粘度を示した。さらにイソプロピルアルコール
100部を追加しさらに1時間分散を行った。
【0143】実施例10と同様に、この分散液を用いて
乾燥後の塗膜膜厚10μmとなるように塗工を行った。
同様に乾燥硬化させ現像剤担持体を作製し同様の画出し
テストを行った。このときの画像濃度変化を図17に示
す。
【0144】比較例11 フェノール樹脂 100部 メタノール 90部 イソプロピルアルコール 160部 グラファイト 100部
【0145】上記材料をサンドミルを用いて常温にて5
時間分散を行った。B型粘度計による測定では75(m
Pa)の粘度を示した。さらにイソプロピルアルコール
100部を追加しさらに1時間分散を行った。
【0146】実施例11と同様に、この分散液を用いて
乾燥後の塗膜膜厚15μmとなるように塗工を行った。
同様に乾燥硬化させ現像剤担持体を作製し実施例11同
様の画出しテストを行った。このときの画像濃度変化を
図18に示す。
【0147】比較例12 フェノール樹脂 100部 メタノール 90部 イソプロピルアルコール 160部 カーボンブラック 5部 グラファイト 75部
【0148】上記材料をサンドミルを用いて常温にて5
時間分散を行った。B型粘度計による測定では120
(mPa)の粘度を示した。さらにイソプロピルアルコ
ール100部を追加しさらに1時間分散を行った。
【0149】実施例12と同様に、この分散液を用いて
乾燥後の塗膜膜厚15μmとなるように塗工を行った。
同様に乾燥硬化させ現像剤担持体を作製し同様の画出し
テストを行った。このときの画像濃度変化を図19に示
す。
【0150】比較例13 実施例13においてアミノ変性シリコーンオイルによる
処理を行わず、現像スリーブを作製、空回転を行った。
【0151】比較例14 実施例14においてアミノ変性シリコーンオイルによる
処理を行わず、現像スリーブを作製、空回転を行った。
【0152】比較例15 実施例15においてアミノ変性シリコーンオイルによる
処理を行わず、現像スリーブを作製、空回転を行った。
【0153】比較例16 実施例16においてアミノ変性シリコーンオイルによる
処理を行わず、現像スリーブを作製、空回転を行った。
【0154】耐久前後の膜厚を表6,7に示す。さらに
耐久前後の中心線平均粗さRaを表8,9に示す。
【0155】実施例9〜16のサンプルでは膜厚および
Raの変化は少ないが、比較例9〜16のサンプルでは
両者とも大きく減少した。耐久後の現像スリーブを観察
したところ、比較例のサンプルには被覆層上に微粉トナ
ーの堆積融着および膜のハガレキズが観られたのに対
し、実施例サンプルでは融着,膜のハガレキズは現れな
かった。
【0156】
【表6】
【0157】
【表7】
【0158】
【表8】
【0159】
【表9】
【0160】
【発明の効果】実施例からわかるように、本発明の現像
剤担持体およびこれを用いた各種装置は、耐久画出しを
通じて高濃度で均一な画像を得ることができる。
【0161】また、繰り返し複写や耐久画出しによるス
リーブ被膜の劣化及び膜のハガレキズを防ぐことができ
る。
【0162】さらに、スリーブ上への微粉トナーの堆
積,融着による適正帯電不良による濃度低下や濃度ム
ラ,文字の太り細りのない鮮明な画像を得ることができ
る。
【0163】さらに、環境変化に対しても左右されない
安定した画像を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像剤担持体が組み込まれる現像装置
の一例を示す。
【図2】本発明の現像剤担持体が組み込まれる現像装置
の他の例を示す。
【図3】本発明の現像剤担持体が組み込まれる現像装置
の他の例を示す。
【図4】実施例1の画出し耐久テストによる画像濃度変
化を示すグラフである。
【図5】実施例2の画出し耐久テストによる画像濃度変
化を示すグラフである。
【図6】実施例3の画出し耐久テストによる画像濃度変
化を示すグラフである。
【図7】実施例4の画出し耐久テストによる画像濃度変
化を示すグラフである。
【図8】比較例1の画出し耐久テストによる画像濃度変
化を示すグラフである。
【図9】比較例2の画出し耐久テストによる画像濃度変
化を示すグラフである。
【図10】比較例3の画出し耐久テストによる画像濃度
変化を示すグラフである。
【図11】比較例4の画出し耐久テストによる画像濃度
変化を示すグラフである。
【図12】実施例9の画出し耐久テストによる画像濃度
変化を示すグラフである。
【図13】実施例10の画出し耐久テストによる画像濃
度変化を示すグラフである。
【図14】実施例11の画出し耐久テストによる画像濃
度変化を示すグラフである。
【図15】実施例12の画出し耐久テストによる画像濃
度変化を示すグラフである。
【図16】比較例9の画出し耐久テストによる画像濃度
変化を示すグラフである。
【図17】比較例10の画出し耐久テストによる画像濃
度変化を示すグラフである。
【図18】比較例11の画出し耐久テストによる画像濃
度変化を示すグラフである。
【図19】比較例12の画出し耐久テストによる画像濃
度変化を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 万葉子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 斉木 一紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 折原 美智子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像保持体に形成された潜像を、現像剤
    担持体にて担持搬送される現像剤にて現像を行う現像装
    置に用いられる現像剤担持体において、金属の円筒上
    に、少なくともシランカップリング剤又は側鎖にア
    ミンを有するシリコーンオイルにて処理された顔料を分
    散含有してなる樹脂被膜層を形成することを特徴とする
    現像剤担持体。
  2. 【請求項2】 現像容器内に収容した一成分現像剤を現
    像剤担持体上に担持して現像剤層規制部材により前記現
    像剤担持体上に現像剤の薄層を形成しながら、前記現像
    剤担持体により前記現像剤を潜像担持体と対向した現像
    部へと搬送し、前記潜像担持体上に形成された潜像を現
    像する現像装置において、該現像装置の該現像剤担持体
    が、金属の円筒上に、少なくともシランカップリング
    剤又は側鎖にアミンを有するシリコーンオイルにて処
    理された顔料を分散含有してなる樹脂被膜層を有する現
    像剤担持体であることを特徴とする現像装置。
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