JPH0792429A - 光サーキュレータ - Google Patents
光サーキュレータInfo
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- JPH0792429A JPH0792429A JP5261896A JP26189693A JPH0792429A JP H0792429 A JPH0792429 A JP H0792429A JP 5261896 A JP5261896 A JP 5261896A JP 26189693 A JP26189693 A JP 26189693A JP H0792429 A JPH0792429 A JP H0792429A
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- Japan
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- prism
- light
- optical
- ray
- reflecting
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光通信機器等に利用される光学装置におい
て、光ファイバ間に配置するポンプ光源の合波,分波な
どのための光受動部品を実装する場合の、個々の構成部
品の仕上りや、光結合の調整を簡易化した光サーキュレ
ータ。 【構成】 断面が長方形もしくは正方形である角柱の一
稜線部分が、角柱面に対して45゜をなす斜面からなり断
面形状が五角形となる五角柱光学プリズム3を用いて角
柱面に反射ミラー、波長選択フィルタを形成し、また偏
波無依存型光アイソレータ1および1個もしくは2個の
複屈折結晶板2を配置して全体を光結合させ、これらを
実装ケース4に収納し、合波,分波を行う。
て、光ファイバ間に配置するポンプ光源の合波,分波な
どのための光受動部品を実装する場合の、個々の構成部
品の仕上りや、光結合の調整を簡易化した光サーキュレ
ータ。 【構成】 断面が長方形もしくは正方形である角柱の一
稜線部分が、角柱面に対して45゜をなす斜面からなり断
面形状が五角形となる五角柱光学プリズム3を用いて角
柱面に反射ミラー、波長選択フィルタを形成し、また偏
波無依存型光アイソレータ1および1個もしくは2個の
複屈折結晶板2を配置して全体を光結合させ、これらを
実装ケース4に収納し、合波,分波を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信機器および光計
測装置等の広範な光学分野に適用できる光学プリズムお
よび光学プリズムを内装した光サーキュレータに関す
る。
測装置等の広範な光学分野に適用できる光学プリズムお
よび光学プリズムを内装した光サーキュレータに関す
る。
【0002】
【従来の技術および課題】光通信機器等に利用される光
学装置において、長距離光通信網における光増幅システ
ムを装荷した光伝送技術が急速に発展し、大容量の信号
伝送が瞬時に世界中に分配することが実現されようとし
ている。すでに初期段階の技術的な困難さは実験室規模
ではほぼ解決されたが、実際の量産を考慮したポンプ光
源の合波・分波器や、光ファイバ間に配置する偏波無依
存型光アイソレータや双方向光通信等に必要とされる光
サーキュレータなどの光受動部品を実装する場合は、個
々の構成部品の仕上がり度合いや、形状公差が組立精
度,組立容易さに直接反映される。
学装置において、長距離光通信網における光増幅システ
ムを装荷した光伝送技術が急速に発展し、大容量の信号
伝送が瞬時に世界中に分配することが実現されようとし
ている。すでに初期段階の技術的な困難さは実験室規模
ではほぼ解決されたが、実際の量産を考慮したポンプ光
源の合波・分波器や、光ファイバ間に配置する偏波無依
存型光アイソレータや双方向光通信等に必要とされる光
サーキュレータなどの光受動部品を実装する場合は、個
々の構成部品の仕上がり度合いや、形状公差が組立精
度,組立容易さに直接反映される。
【0003】したがってそれらの光学部品が簡単に高精
度で組み立てられる構造であることが必要条件である。
例えば、光ファイバ間に、ある機能を持ったデバイスを
挿入し、レンズを介して光学結合をはかるとき、光線軸
に対して、光線伝播方向をZ軸、直交する方向にX軸、
Y軸と定めても、伝播光線結合軸調整(以下、軸合わせ
と呼称する)はこれらZ・X・Y3方向だけでなく、Z
軸を中心軸とする経線方向をθ軸、経線に直交する方向
をφ軸とする角度調整も必要である。すなわち理想的に
は、軸合わせは空間的に5方向の調整を行わねばならな
いが、限られた空間に関連システムを凝縮しなければな
らない通信用交換器等の分野では、光アイソレータ等の
光受動部品に割り当てられる厚みはおよそ8mm、あるい
は8mm以下に制限されており、個々の部品を自由に調整
し光軸合わせが実施できるような空間は望めない。した
がって構成部品の自由度を予め減らすことが要求され
る。
度で組み立てられる構造であることが必要条件である。
例えば、光ファイバ間に、ある機能を持ったデバイスを
挿入し、レンズを介して光学結合をはかるとき、光線軸
に対して、光線伝播方向をZ軸、直交する方向にX軸、
Y軸と定めても、伝播光線結合軸調整(以下、軸合わせ
と呼称する)はこれらZ・X・Y3方向だけでなく、Z
軸を中心軸とする経線方向をθ軸、経線に直交する方向
をφ軸とする角度調整も必要である。すなわち理想的に
は、軸合わせは空間的に5方向の調整を行わねばならな
いが、限られた空間に関連システムを凝縮しなければな
らない通信用交換器等の分野では、光アイソレータ等の
光受動部品に割り当てられる厚みはおよそ8mm、あるい
は8mm以下に制限されており、個々の部品を自由に調整
し光軸合わせが実施できるような空間は望めない。した
がって構成部品の自由度を予め減らすことが要求され
る。
【0004】一方、光サーキュレータでは、例えば図2
(特開昭55-93120号公報参照)に示される様な構造が提
案され、現在最も一般的な構成として市販化されてい
る。この構成ではそれぞれの部品が独立した直列光学経
路を構成しているため、システム全体では部品点数が増
え、経済的にも高価な設備とならざる得ない。例えば、
図2では信号入出力ポート、、、を設け、一対
の偏光ビームスプリッタ(PBS)、反射鏡(M)をそ
れぞれ対向させ、その間隙に光線非相反部5と光線相反
部6を設けて光線伝播方向が→、→、→、
→となるように設計されている。機能集積化は得ら
れるが実際上幾つかの欠点を内在する。
(特開昭55-93120号公報参照)に示される様な構造が提
案され、現在最も一般的な構成として市販化されてい
る。この構成ではそれぞれの部品が独立した直列光学経
路を構成しているため、システム全体では部品点数が増
え、経済的にも高価な設備とならざる得ない。例えば、
図2では信号入出力ポート、、、を設け、一対
の偏光ビームスプリッタ(PBS)、反射鏡(M)をそ
れぞれ対向させ、その間隙に光線非相反部5と光線相反
部6を設けて光線伝播方向が→、→、→、
→となるように設計されている。機能集積化は得ら
れるが実際上幾つかの欠点を内在する。
【0005】すなわち、対向するPBSの平行度が出射
光線同士の直角性を劣化させ、角度合わせも加わってく
る。PBS部の貼合わせ面が樹脂固定してあるため、光
線強度が高くなるとき損傷劣化をまねく等、信頼性の観
点から疑問があった。また、相反部光素子の波長変化,
温度変化が大きく広帯域化に難点がある。もちろん合わ
せプリズムではなく、平板型PBSもあるが、部品が分
離するため光軸合わせが難しくなる。さらに光非相反水
準を高度にするには、一般に偏光子部分も含めて非相反
部を2段直列にして実現しているが、図2の構成ではポ
ート間の結合や、大形化するため実際的ではない。これ
に対してPBSを平行平板型にして貼合わせに起因する
信頼性劣化を改善する試みも考えられるが、部品点数の
増加,光結合の難化をもたらす。
光線同士の直角性を劣化させ、角度合わせも加わってく
る。PBS部の貼合わせ面が樹脂固定してあるため、光
線強度が高くなるとき損傷劣化をまねく等、信頼性の観
点から疑問があった。また、相反部光素子の波長変化,
温度変化が大きく広帯域化に難点がある。もちろん合わ
せプリズムではなく、平板型PBSもあるが、部品が分
離するため光軸合わせが難しくなる。さらに光非相反水
準を高度にするには、一般に偏光子部分も含めて非相反
部を2段直列にして実現しているが、図2の構成ではポ
ート間の結合や、大形化するため実際的ではない。これ
に対してPBSを平行平板型にして貼合わせに起因する
信頼性劣化を改善する試みも考えられるが、部品点数の
増加,光結合の難化をもたらす。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、光非相反部は
従来の複屈折結晶板を用いた偏波無依存型光アイソレー
タを採用し、光線旋回部分に新規な五角柱光学プリズム
と1個もしくは2個の複屈折結晶板を配置する構成を提
案する。図1は本発明に基づく光サーキュレータの一例
であり、図3は本発明に必要な五角柱光学プリズムの概
略図、図5(a)は本発明の光サーキュレータを光ファイ
バと結合したときの構造図、および(b)は(a)の各光学素
子間の偏波状態図である。
従来の複屈折結晶板を用いた偏波無依存型光アイソレー
タを採用し、光線旋回部分に新規な五角柱光学プリズム
と1個もしくは2個の複屈折結晶板を配置する構成を提
案する。図1は本発明に基づく光サーキュレータの一例
であり、図3は本発明に必要な五角柱光学プリズムの概
略図、図5(a)は本発明の光サーキュレータを光ファイ
バと結合したときの構造図、および(b)は(a)の各光学素
子間の偏波状態図である。
【0007】光サーキュレータの構造説明には、本発明
に必要な五角柱プリズムの構造から解説すると、図3に
おいて面31のほぼ中央に光線透過窓部Aを設け、その他
は反射鏡Rを形成する。製法は例えばA部分以外を遮蔽
して面31に真空蒸着法で、利用する光線波長に係わる反
射防止膜を形成する。もちろん反射防止膜が無くても本
質的なサーキュレータ機能を損なうものではない。次に
A部分を遮蔽して、残余部分に反射鏡を形成し、本発明
に必要なほぼ中央に光線透過窓部Aを有する反射鏡部R
が形成される。同様に45゜の側斜面32も反射鏡とし、そ
の他面33、面34は必要に応じて反射防止膜ARを形成す
る。
に必要な五角柱プリズムの構造から解説すると、図3に
おいて面31のほぼ中央に光線透過窓部Aを設け、その他
は反射鏡Rを形成する。製法は例えばA部分以外を遮蔽
して面31に真空蒸着法で、利用する光線波長に係わる反
射防止膜を形成する。もちろん反射防止膜が無くても本
質的なサーキュレータ機能を損なうものではない。次に
A部分を遮蔽して、残余部分に反射鏡を形成し、本発明
に必要なほぼ中央に光線透過窓部Aを有する反射鏡部R
が形成される。同様に45゜の側斜面32も反射鏡とし、そ
の他面33、面34は必要に応じて反射防止膜ARを形成す
る。
【0008】本五角柱プリズムを図1の構成に配置す
る、すなわち五角柱プリズム3の面33の中央窓部Aに適
当な角度で光線を透過すると面33から入射光線と同一方
向に出射され、順方向に配置した偏波無依存型光アイソ
レータ1へ伝播する構造とする。本構成において、逆方
向から光アイソレータを経て出射した光線は常光,異常
光線に分割され五角柱プリズム3の面33へ入射する。こ
のとき面31中央の光透過窓部Aの大きさが充分に微小面
積で、逆方向から2分割されたガウシァンビーム光線束
が窓部から漏れないほど常光,異常光の間隔が大きけれ
ば光線は面31で反射される。この時、五角柱プリズム3
を光アイソレータ1に対して適当な角度に傾けて配置し
ておけば、面31で反射された常光,異常光は面32で再度
反射され面34からプリズム外部に放射される。ここで図
1のように2光線が再結合する方位に、適正な厚みの複
屈折結晶板2を配置すれば光サーキュレータとして機能
する。
る、すなわち五角柱プリズム3の面33の中央窓部Aに適
当な角度で光線を透過すると面33から入射光線と同一方
向に出射され、順方向に配置した偏波無依存型光アイソ
レータ1へ伝播する構造とする。本構成において、逆方
向から光アイソレータを経て出射した光線は常光,異常
光線に分割され五角柱プリズム3の面33へ入射する。こ
のとき面31中央の光透過窓部Aの大きさが充分に微小面
積で、逆方向から2分割されたガウシァンビーム光線束
が窓部から漏れないほど常光,異常光の間隔が大きけれ
ば光線は面31で反射される。この時、五角柱プリズム3
を光アイソレータ1に対して適当な角度に傾けて配置し
ておけば、面31で反射された常光,異常光は面32で再度
反射され面34からプリズム外部に放射される。ここで図
1のように2光線が再結合する方位に、適正な厚みの複
屈折結晶板2を配置すれば光サーキュレータとして機能
する。
【0009】本発明に係わる光サーキュレータは、従来
方式に対して以下の点に関し優れた特徴を具備する。第
一に、この構成の最大の利点として、図4に示すように
光線ファイバ入出射口をポートP1、ポートP2とし、逆
方向光線の出射端をポートP3とすれば、光線P1→P2
へ伝播するとき光線伝播方向は光線の平行移動は生じる
が平行性は保存されており、また光線P2→P3において
ポートP3へ投射される光線は他ポートと直交するの
で、構成光学部品を図4に示すような矩形実装ケース4
に収納し、実装ケース側面に光線貫通口があり、かつ光
線に対して直交するとき、どのポートに対してもファイ
バ間の光結合は実装ケース側面内、すなわち本発明に係
わる五角柱プリズム3はプリズム面に対する光線角度が
変位しても透過光、反射光の平行度・直角度は維持され
るので(特願平5−177296号参照)、光線が平行光線も
しくは平行光線と同等な光学結合が得られる収束性光線
とするとき、それぞれのポートが固定される実装ケース
側平面内の2軸調整から最適結合が得られる。
方式に対して以下の点に関し優れた特徴を具備する。第
一に、この構成の最大の利点として、図4に示すように
光線ファイバ入出射口をポートP1、ポートP2とし、逆
方向光線の出射端をポートP3とすれば、光線P1→P2
へ伝播するとき光線伝播方向は光線の平行移動は生じる
が平行性は保存されており、また光線P2→P3において
ポートP3へ投射される光線は他ポートと直交するの
で、構成光学部品を図4に示すような矩形実装ケース4
に収納し、実装ケース側面に光線貫通口があり、かつ光
線に対して直交するとき、どのポートに対してもファイ
バ間の光結合は実装ケース側面内、すなわち本発明に係
わる五角柱プリズム3はプリズム面に対する光線角度が
変位しても透過光、反射光の平行度・直角度は維持され
るので(特願平5−177296号参照)、光線が平行光線も
しくは平行光線と同等な光学結合が得られる収束性光線
とするとき、それぞれのポートが固定される実装ケース
側平面内の2軸調整から最適結合が得られる。
【0010】つまり、実装ケースの1側面で光線の直交
性が調整されれば、その他の2光線ポートは収納する光
学部品の精密位置合わせをせずに目測程度で配置したと
しても必然的に実装ケース面と光線の直交性が保存され
ており、組立調整が上述のように簡単である。もちろん
前記五角柱プリズムの隣接側面や上下面と側面との直角
度、斜側面と側面の45゜傾斜角の精度は大きくとも数1
0″に抑制することが要求されるが、プリズムの精度お
よび直方体実装ケースの精度は機械加工精度から充分実
現できる水準であり、従来のペンタプリズムに比較すれ
ば、四角柱から製作できるので精度制御は容易である
し、サーキュレータ組立に関しても従来のような5軸調
整に比較すれば組立困難さは無視できる程度である。
性が調整されれば、その他の2光線ポートは収納する光
学部品の精密位置合わせをせずに目測程度で配置したと
しても必然的に実装ケース面と光線の直交性が保存され
ており、組立調整が上述のように簡単である。もちろん
前記五角柱プリズムの隣接側面や上下面と側面との直角
度、斜側面と側面の45゜傾斜角の精度は大きくとも数1
0″に抑制することが要求されるが、プリズムの精度お
よび直方体実装ケースの精度は機械加工精度から充分実
現できる水準であり、従来のペンタプリズムに比較すれ
ば、四角柱から製作できるので精度制御は容易である
し、サーキュレータ組立に関しても従来のような5軸調
整に比較すれば組立困難さは無視できる程度である。
【0011】第二の利点は光アイソレータ部分は常光,
異常光の平行分離方式であればいかなる構造でも許容で
きることで、例えば遮断特性を高めるためにアイソレー
タ部に2段連結型を搭載することもサーキュレータ機能
を高度化することであり、何等構造的欠陥をもたらすも
のではない。第三は光路中にPBSのような光学接合部
がないので長期信頼性、光強度損傷等が生じない。第四
は五角柱プリズム作製は5面の内2面に反射膜を形成す
るだけで、他の面は一般的な反射防止膜を形成すること
から構成されるので従来方式に対して極めて容易であ
る。
異常光の平行分離方式であればいかなる構造でも許容で
きることで、例えば遮断特性を高めるためにアイソレー
タ部に2段連結型を搭載することもサーキュレータ機能
を高度化することであり、何等構造的欠陥をもたらすも
のではない。第三は光路中にPBSのような光学接合部
がないので長期信頼性、光強度損傷等が生じない。第四
は五角柱プリズム作製は5面の内2面に反射膜を形成す
るだけで、他の面は一般的な反射防止膜を形成すること
から構成されるので従来方式に対して極めて容易であ
る。
【0012】
【実施例】本発明に係わる光サーキュレータ例として、
図1に関する構成を踏まえて説明する。図1において偏
波無依存型光アイソレータ部分1は3個の複屈折結晶板
と非相反素子としてファラデー回転子を含む構成であ
る。図1に搭載する五角柱プリズム3の特徴を図3から
説明すると、本実施例では断面形状が面31、32、33、3
4、35から形成される長方形であり、面32は面33、面35
に対して45゜の傾斜面である。図中光線透過窓部Aに面
31に対して角度θiで入射するとき、面33から透過する
出射光線の出射角度θoは、面31と面33が平行だからス
ネルの法則から当然θi=θoである。
図1に関する構成を踏まえて説明する。図1において偏
波無依存型光アイソレータ部分1は3個の複屈折結晶板
と非相反素子としてファラデー回転子を含む構成であ
る。図1に搭載する五角柱プリズム3の特徴を図3から
説明すると、本実施例では断面形状が面31、32、33、3
4、35から形成される長方形であり、面32は面33、面35
に対して45゜の傾斜面である。図中光線透過窓部Aに面
31に対して角度θiで入射するとき、面33から透過する
出射光線の出射角度θoは、面31と面33が平行だからス
ネルの法則から当然θi=θoである。
【0013】次に、面33から同じく角度θoで入射した
光線は、面31の反射鏡部位で反射し、面32で再度反射さ
れてから面34から出射される。この時、出射光線の面34
と成す出射角度φは、図中に記したように、面33におけ
る屈折角度α、面31の反射角度は当然αであり、面32に
おける反射角β、面34に対する入射角γとすると、スネ
ルの法則からプリズムの屈折率n、外周の屈折率noと
するとα、β、γおよびφの間には以下の数1から数4
の関係があり、数5が導かれる。
光線は、面31の反射鏡部位で反射し、面32で再度反射さ
れてから面34から出射される。この時、出射光線の面34
と成す出射角度φは、図中に記したように、面33におけ
る屈折角度α、面31の反射角度は当然αであり、面32に
おける反射角β、面34に対する入射角γとすると、スネ
ルの法則からプリズムの屈折率n、外周の屈折率noと
するとα、β、γおよびφの間には以下の数1から数4
の関係があり、数5が導かれる。
【数1】α=sin-1(no/n・sinθi)
【数2】β=45゜−α
【数3】γ=180゜−{45゜+90゜+β}=45゜−β
【数4】φ=sin-1(n/no・sinγ)
【数5】φ=θi
【0014】すなわち、反射後の光線と入射光線とのな
す角度は面33と面34のなす角度と一致するので、正確に
90゜を示す。この関係は入射光線角度に依存しないから
五角柱プリズムを光線入射点Aを原点として時計方向・
反時計方向に±10゜前後回転させたとしても、面34にお
ける出射点が平行移動するだけで出射方向は保存されて
いる。したがって、光学部品の直方体実装ケース側面に
対して光線入射方向を直角に導入すれば図1に示したサ
ーキュレータの光線ポートは全て実装ケース面に対して
直角に出射する。
す角度は面33と面34のなす角度と一致するので、正確に
90゜を示す。この関係は入射光線角度に依存しないから
五角柱プリズムを光線入射点Aを原点として時計方向・
反時計方向に±10゜前後回転させたとしても、面34にお
ける出射点が平行移動するだけで出射方向は保存されて
いる。したがって、光学部品の直方体実装ケース側面に
対して光線入射方向を直角に導入すれば図1に示したサ
ーキュレータの光線ポートは全て実装ケース面に対して
直角に出射する。
【0015】実際に図1の構成では直方体実装ケース4
側面に内部にファイバとレンズで構成するヨーク付き光
結合部を形成し、ヨークを側面に押し当てながら滑らせ
て最適結合点を見いだした。次にサーキュレータ内の非
相反部として必要な要件は逆方向光線伝播に対して、非
相反部を透過したとき常光,異常光線に平行分割されな
ければ本発明の効果は達成されない。したがって非相反
部として平行複屈折結晶板を搭載した偏波無依存型アイ
ソレータが最適である。
側面に内部にファイバとレンズで構成するヨーク付き光
結合部を形成し、ヨークを側面に押し当てながら滑らせ
て最適結合点を見いだした。次にサーキュレータ内の非
相反部として必要な要件は逆方向光線伝播に対して、非
相反部を透過したとき常光,異常光線に平行分割されな
ければ本発明の効果は達成されない。したがって非相反
部として平行複屈折結晶板を搭載した偏波無依存型アイ
ソレータが最適である。
【0016】一例として図1では3個のルチル平板B
1,B2,B3とファラデー回転子FRから構成する光アイ
ソレータ1を採用した。この時B1、B2、B3の光路方
向厚みはB2,B3の厚みをdとすれば、順方向から順に
√2d、d、dであり、図中P3の直前に2√2dの厚みの
ルチル平板B4を配置する。図5(a)はこの構成からなる
光サーキュレータの光線伝播状態の説明図であり、図5
(b)は(a)の各光学素子間の偏波状態を説明したものであ
る。まずP1→P2を考えたとき、図1のP1から入射さ
れた光線は五角柱プリズム3を経て光アイソレータ1前
面Bに到達したとき常光,異常光は同一光軸上にあり、
B3透過後に初めの位置から約d/10ずれた位置に結合
される。したがってP2をこの出射点に調整すればP1→
P2の光結合がとれる。
1,B2,B3とファラデー回転子FRから構成する光アイ
ソレータ1を採用した。この時B1、B2、B3の光路方
向厚みはB2,B3の厚みをdとすれば、順方向から順に
√2d、d、dであり、図中P3の直前に2√2dの厚みの
ルチル平板B4を配置する。図5(a)はこの構成からなる
光サーキュレータの光線伝播状態の説明図であり、図5
(b)は(a)の各光学素子間の偏波状態を説明したものであ
る。まずP1→P2を考えたとき、図1のP1から入射さ
れた光線は五角柱プリズム3を経て光アイソレータ1前
面Bに到達したとき常光,異常光は同一光軸上にあり、
B3透過後に初めの位置から約d/10ずれた位置に結合
される。したがってP2をこの出射点に調整すればP1→
P2の光結合がとれる。
【0017】次にP2→P3を考えたとき、P2からD面
までは同じ挙動を示すが、Fを透過したとき順方向とは
逆に常光,異常光が逆転し、結果としてB面上では常
光,異常光は初期入射点を中心に点対称位置に2√2d/
10だけ分離し平行光線としてプリズムへ回帰する。A面
の光透過窓部の大きさが充分に小さければ分離光線は反
射鏡部分に投射されるため斜側面方向へ反射され、B4
へ導かれ、最終的にH面で再結合し、P3へ伝播され
る。したがって逆伝播光線はP1へは戻らず、必ずP3へ
進む。
までは同じ挙動を示すが、Fを透過したとき順方向とは
逆に常光,異常光が逆転し、結果としてB面上では常
光,異常光は初期入射点を中心に点対称位置に2√2d/
10だけ分離し平行光線としてプリズムへ回帰する。A面
の光透過窓部の大きさが充分に小さければ分離光線は反
射鏡部分に投射されるため斜側面方向へ反射され、B4
へ導かれ、最終的にH面で再結合し、P3へ伝播され
る。したがって逆伝播光線はP1へは戻らず、必ずP3へ
進む。
【0018】そしてP3から導入された光線を考えたと
き、P2→P3の場合とC面に到達するまでは同様である
が、Fを透過した時点で偏波状況は逆転し、最終F面上
ではP2軸を中心に点対称位置に2√2d/10の分離幅を
維持したまま出射されるためP2には回帰しない。当然
P1にはA面透過部分からずれているので殆ど反射され
るため光線漏れはない。実施例として組み立てたサーキ
ュレータは表1の光学特性が確認でき、サーキュレータ
として機能することが分かった。なおA面窓部は直径約
150μmに設計し、光線はビームウェイスト位置で約80μ
m、P1、P2間の間隔は約14mm、光学部品実装ケースの
寸法は長さ12mm、幅8mm、高さ8mmである。
き、P2→P3の場合とC面に到達するまでは同様である
が、Fを透過した時点で偏波状況は逆転し、最終F面上
ではP2軸を中心に点対称位置に2√2d/10の分離幅を
維持したまま出射されるためP2には回帰しない。当然
P1にはA面透過部分からずれているので殆ど反射され
るため光線漏れはない。実施例として組み立てたサーキ
ュレータは表1の光学特性が確認でき、サーキュレータ
として機能することが分かった。なおA面窓部は直径約
150μmに設計し、光線はビームウェイスト位置で約80μ
m、P1、P2間の間隔は約14mm、光学部品実装ケースの
寸法は長さ12mm、幅8mm、高さ8mmである。
【0019】
【表1】 したがってP1→P2およびP2→P3は光学結合がとれて
いるが、その他の組合わせは全てポート間の結合が回避
されていることが確認できた。この実施例では非相反部
に用いた光アイソレータが単段構成であるが、縦列配置
した多段連結にすればポート間のクロストーク水準を60
dB以上に抑制することも可能であり、本発明の構成によ
り小型な3端子型光サーキュレータが形成できる。
いるが、その他の組合わせは全てポート間の結合が回避
されていることが確認できた。この実施例では非相反部
に用いた光アイソレータが単段構成であるが、縦列配置
した多段連結にすればポート間のクロストーク水準を60
dB以上に抑制することも可能であり、本発明の構成によ
り小型な3端子型光サーキュレータが形成できる。
【0019】
【発明の効果】本発明の構成は樹脂固定する部分は必要
としないため信頼性が高く、組立時に個別の偏波光とし
て調整できるのでポート間のクロストーク、挿入損失が
最適位置に制御できる。また従来のPBSを用いるサー
キュレータに比べて複屈折結晶板、ファラデー回転子等
の寸法を小さくすることが容易であり、低価格対応が見
込まれる。さらに、光増幅モジュールの一部に搭載した
り、レンズ一体型光ファィバ端末を連結して簡略な光学
装置を形成することも容易に実装できる光学装置用サー
キュレータとして優れた波及効果を期待できるものであ
る。
としないため信頼性が高く、組立時に個別の偏波光とし
て調整できるのでポート間のクロストーク、挿入損失が
最適位置に制御できる。また従来のPBSを用いるサー
キュレータに比べて複屈折結晶板、ファラデー回転子等
の寸法を小さくすることが容易であり、低価格対応が見
込まれる。さらに、光増幅モジュールの一部に搭載した
り、レンズ一体型光ファィバ端末を連結して簡略な光学
装置を形成することも容易に実装できる光学装置用サー
キュレータとして優れた波及効果を期待できるものであ
る。
【図1】本発明の光サーキュレータの一例の構成図。
【図2】従来の光サーキュレータの概略図。
【図3】本発明の光サーキュレータにおける五角柱光学
プリズムの概略図。
プリズムの概略図。
【図4】光サーキュレータの説明図。
【図5】本発明の光サーキュレータを光ファイバと結合
したときの光線伝播状態の説明図(a)、およびサーキュ
レータとしての偏波状態図(b)である。
したときの光線伝播状態の説明図(a)、およびサーキュ
レータとしての偏波状態図(b)である。
【符号の説明】 1 光アイソレータ 2 複屈折結晶板 3 五角柱プリズム 4 実装ケース 5 光線非相反部 6 光線相反部 31,32,33,34,35 五角柱プリズム面 A 光線透過窓部 FR ファラデー回転子 B1,B2,B3,B4 ルチル平板 P1,P2,P3 ポート PBS 偏光ビームスプリッタ M 反射鏡
Claims (3)
- 【請求項1】 長方形もしくは正方形角柱の一角柱稜線
部分が、角柱側面に対して45゜の角度を有する平面を形
成するように削除された光線反射側斜面であり、前記光
線反射側斜面に対向し、互いに90゜の角度で隣接する2
角柱側面のいずれか一方は、面内のほぼ中央部の光線透
過用窓部と、窓部以外の反射鏡部からなる光線反射側面
を有する五角柱プリズムと、前記五角柱プリズムの光線
反射側面窓部から入射,伝播する光線方向が順方向とな
るように配置された平板複屈折結晶を用いた偏波無依存
型光アイソレータと、逆方向から前記光アイソレータに
伝播し、平行分離された常光,異常光線が、五角柱プリ
ズムの光線反射側面で一次反射し、光線反射側斜面で二
次反射された後、直角出射された常光,異常光線を再結
合するに必要な光路厚みと結晶光学軸方向を調整,配置
された平板複屈折結晶板で構成されたことを特徴とする
光サーキュレータ。 - 【請求項2】 請求項1に記載された五角柱プリズムと
偏波無依存型光アイソレータが配され、少なくとも一対
の平行平面と、その平行平面に直角に隣接する面からな
る直方体側面を有し、前記側面に光結合用レンズを固定
し、ファイバ間の光学結合をはかる光サーキュレータ。 - 【請求項3】 長方形もしくは正方形角柱の一角柱稜線
部分が、角柱側面に対して45゜の角度を有する平面を形
成するように削除された光線反射側斜面であり、前記光
線反射側斜面に対向し、互いに90゜の角度で隣接する2
角柱側面の何れか一方は、面内のほぼ中央部の光線透過
用窓部と、窓部以外の反射鏡部からなる光線反射側面を
有し、光線透過用窓部と、残余反射側面以外の側面が使
用波長に対する反射防止膜が施されていることを特徴と
する五角柱プリズム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5261896A JPH0792429A (ja) | 1993-09-24 | 1993-09-24 | 光サーキュレータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5261896A JPH0792429A (ja) | 1993-09-24 | 1993-09-24 | 光サーキュレータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0792429A true JPH0792429A (ja) | 1995-04-07 |
Family
ID=17368267
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5261896A Withdrawn JPH0792429A (ja) | 1993-09-24 | 1993-09-24 | 光サーキュレータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0792429A (ja) |
-
1993
- 1993-09-24 JP JP5261896A patent/JPH0792429A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20001128 |