JP3232290B2 - 3ポート光学サーキュレータ及びその製造方法 - Google Patents

3ポート光学サーキュレータ及びその製造方法

Info

Publication number
JP3232290B2
JP3232290B2 JP27285599A JP27285599A JP3232290B2 JP 3232290 B2 JP3232290 B2 JP 3232290B2 JP 27285599 A JP27285599 A JP 27285599A JP 27285599 A JP27285599 A JP 27285599A JP 3232290 B2 JP3232290 B2 JP 3232290B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
walk
crystal
port
optical
polarization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP27285599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000081595A (ja
Inventor
コク−ウェイ・チャン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Agilent Technologies Inc
Original Assignee
Agilent Technologies Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agilent Technologies Inc filed Critical Agilent Technologies Inc
Publication of JP2000081595A publication Critical patent/JP2000081595A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3232290B2 publication Critical patent/JP3232290B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/26Optical coupling means
    • G02B6/27Optical coupling means with polarisation selective and adjusting means
    • G02B6/2746Optical coupling means with polarisation selective and adjusting means comprising non-reciprocal devices, e.g. isolators, FRM, circulators, quasi-isolators
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/09Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on magneto-optical elements, e.g. exhibiting Faraday effect
    • G02F1/093Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on magneto-optical elements, e.g. exhibiting Faraday effect used as non-reciprocal devices, e.g. optical isolators, circulators
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/36Mechanical coupling means
    • G02B6/38Mechanical coupling means having fibre to fibre mating means
    • G02B6/3807Dismountable connectors, i.e. comprising plugs
    • G02B6/3833Details of mounting fibres in ferrules; Assembly methods; Manufacture
    • G02B6/3834Means for centering or aligning the light guide within the ferrule
    • G02B6/3838Means for centering or aligning the light guide within the ferrule using grooves for light guides
    • G02B6/3839Means for centering or aligning the light guide within the ferrule using grooves for light guides for a plurality of light guides

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型光学部品に関
し、特に、3ポート光学サーキュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバを介して伝導される光信号に
基づいた通信ネットワークの柔軟性は、光学サーキュレ
ータのような光ファイバ互換の光学部品が利用可能であ
ることによって、大幅に増大する。光学サーキュレータ
によって、1つの光ファイバから別の光ファイバに光信
号の経路指定を行い、反射光が光源に戻るのを阻止する
ことが可能になる。
【0003】従来の光学サーキュレータは、個別の光学
要素から製作される。結果として、こうした光学部品
は、かさばるし、高価になる。こうした光学部品の製造
コストのかなりの部分は、こうした部品の要素が、物理
的に大きく、互いに対して個別に精度の高いアライメン
トをとる必要があるために生じる。例えば、富士電気化
学(日本、東京所在)によって刊行された最近のカタロ
グには、光ファイバ・コネクタを除いて、寸法が43×
30×8mmである型名YC−125Aの3ポート光学
サーキュレータが示されている。これらの部品のサイズ
が大きいために、光ファイバ・スイッチング・システム
を構築可能な密度が制限を受ける。
【0004】High-Isolation Polarization-Insensitiv
e Optical Circulator for Advanced Optical Communic
ation,10 J.LIGHTWAVE TECHNOLOGY,1210-1217(1992年
9月)には、M. Koga及びT. Matsumoto によって、複屈
折結晶、ファラデ回転子、及び光学的能動回転子に基づ
く光学サーキュレータが解説されている。しかし、Koga
及びMatsumoto の光学サーキュレータの場合、入力ポー
ト間の横方向間隔が精確に規定されていないので、光学
サーキュレータによって、各光ビームが、約1.2mm
だけ互いに横方向で間隔をあけた、直交偏光成分に分割
される。このため、厚さが約12mmの複屈折結晶の利
用が必要になる。また、Koga及びMatsumoto の光学サー
キュレータでは、偏光成分の偏光方向を回転させるため
に、厚さが約15.8mmの光学的能動回転子が利用さ
れている。これらの大形部品によって、Koga及びMatsum
oto の光学サーキュレータは、物理的に大きくなり、小
型寸法及び低コストが重要な用途における利用には適合
しなくなる。
【0005】本出願の譲受人に譲渡された米国特許出願
第08/707,559号には、本発明者によって、複屈折ウォー
ク・オフ結晶に基づいた、光学サーキュレータを含むい
くつかの異なる光学部品が開示されている。この特許出
願に開示される光学部品の要素の長さ寸法は、従来の光
学部品の要素の1/10未満であり、この結果、これら
の光学部品は、従来の光学部品に比べて大幅に小さくな
り、コストが低下した。
【0006】本発明者の先行出願に開示される光学サー
キュレータの場合、PORT1で受光されて、PORT
1’に伝送される光ビームの割合は、cos2△θFに比
例し、PORT2で受光されて、PORT1’に伝送さ
れる光ビームの割合、すなわち、PORT2とPORT
1’間のクロストークは、sin2△θFに比例する。こ
こで、△θF は、第1のI/Oポートの対向したウォー
ク・オフ結晶対のウォーク・オフ方向と、第2のI/O
ポートの対向したウォーク・オフ結晶対のウォーク・オ
フ方向との間における回転アライメント誤差である。高
い伝送係数及び低いクロストークを達成するためには、
第1のI/Oポートと第2のI/Oポートの間の正確な
回転アライメントが必要になる。これによって、こうし
た光学サーキュレータの製造コストが増大する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】光ファイバを介して伝
導される光信号に基づく通信ネットワークの柔軟性をさ
らに高めるためには、光ファイバ・スイッチング・シス
テムを構築可能である密度を高めると共に、こうしたス
イッチング・システムに用いられる光学部品のコストを
大幅に削減させることが望ましい。
【0008】従って、本発明の目的は、3ポート光学サ
ーキュレータにおいて、先行技術の本発明者による光学
サーキュレータよりもサイズを大幅に小さくし、製造コ
ストを低減するだけでなく、製造アライメント誤差の許
容範囲を更に広くすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第1の
入力/出力(I/O)ポートと、該第1のI/Oポート
に対して相補性の第2のI/Oポートと、第1のI/O
ポートと第2のI/Oポートの間に配置された第2のウ
ォーク・オフ結晶とからなる、小型3ポート光学サーキ
ュレータが得られる。第1のI/Oポートは、ある分離
方向において、ある分離距離だけ互いに横方向に離隔し
た2つの平行光ビームを受光する。第1のI/Oポート
には、光学軸に沿って順に配列された、第1のウォーク
・オフ結晶と分割偏光回転子が含まれている。第1のウ
ォーク・オフ結晶は、光ビームを受光するように配置さ
れており、分離方向に対して垂直な第1のウォーク・オ
フ方向を有する。分割偏光回転子は、第1のウォーク・
オフ結晶に隣接して取り付けられており、正の片側部分
と負の片側部分を備えている。分割偏光回転子の配置
は、第1のウォーク・オフ結晶によって偏向される光ビ
ームの偏光成分が、正の片側部分と負の片側部分のうち
の一方を通過し、第1のウォーク・オフ結晶によって偏
向されない偏光成分が、正の片側部分と負の片側部分の
うちの他方を通過するようになされる。第2のウォーク
・オフ結晶は、第1のウォーク・オフ方向に対して垂直
な第2のウォーク・オフ方向を有し、分離距離に等しい
ウォーク・オフ距離を有する。
【0010】第1のI/Oポートには、さらに、2つの
光ビームの間の分離方向及び分離距離を規定する光結合
アセンブリを含めることが可能である。
【0011】光結合アセンブリには、毛細管、及び該毛
細管のボア内に並べて固定された2つの光ファイバが含
まれる。毛細管の端部は、ボアに対して垂直に配設さ
れ、分割偏光回転子から遠隔の第1のウォーク・オフ結
晶の表面に取り付けられている。2つの光ファイバは、
毛細管のボア内に並べて固定されている。光ファイバ
は、それぞれ、ボアの直径の1/2の直径を備えてい
る。
【0012】分割偏光回転子には、光学軸に沿ってどち
らかの順で配列された、対向した二分の一波長板の対
と、45゜ファラデ回転子が含まれる。対向した二分の
一波長板の対には、光ビームの分離方向と略平行に配設
された取り付けラインにおいて、互いに取り付けられた
正の二分の一波長板と負の二分の一波長板が含まれる。
第1のウォーク・オフ結晶には、光学軸に沿って順に配
設された、第1のウォーク・オフ結晶要素と、第2のウ
ォーク・オフ結晶要素と、45゜二分の一波長板が含ま
れる。第1のウォーク・オフ結晶要素と第2のウォーク
・オフ結晶要素のウォーク・オフ方向は、互いに逆であ
る。第1のウォーク・オフ結晶要素と第2のウォーク・
オフ結晶要素は、総計すると第1のウォーク・オフ結晶
のウォークオフ距離になる、略等しいウォーク・オフ距
離を有する。45゜二分の一波長板は、第1のウォーク
・オフ結晶要素と第2のウォーク・オフ結晶要素の間に
配置されている。
【0013】また、本発明によれば、第1のI/Oポー
トと、第2のI/Oポートと、該I/Oポート間に配置
され、第2のウォーク・オフ結晶と呼ばれるウォーク・
オフ結晶とからなる、小型3ポート光学サーキュレータ
も得られる。第1のI/Oポートには、光学軸に沿って
順に配設された、光結合素子と、第1のウォーク・オフ
結晶と、第1の分割偏光回転子とが含まれる。光結合素
子は、2つの光ビーム間の横方向の分離距離及び分離方
向を規定し、横方向ビーム拡散がわずかな光ビームを投
射する。第1のウォーク・オフ結晶は、光結合素子から
の光ビームを受光するように配置されており、光ビーム
間の分離方向に対して垂直な第1のウォーク・オフ方向
を有する。第1のウォーク・オフ結晶は、光ビームのそ
れぞれを、第1のウォーク・オフ方向において互いから
横方向に間隔のあいた直交偏光成分と平行偏光成分に分
割する。
【0014】第1の分割偏光回転子は、第1のウォーク
・オフ結晶からの偏光成分を平行化して、4つの偏光成
分の全ての偏光方向が、分離方向に対して平行になるよ
うにアライメントをとる。第1の分割偏光回転子は、さ
らに、当初は平行な偏光成分が、第1のウォーク・オフ
結晶から第1の分割偏光回転子を通過する偏光成分とは
逆の方向に第1の分割偏光回転子を通過する時、前記当
初平行な偏光成分を互いに垂直に設定する。
【0015】第2のウォーク・オフ結晶は、分離方向に
対して平行なウォーク・オフ方向と、横方向分離距離に
略等しいウォーク・オフ距離を有する。
【0016】第2のI/Oポートには、光学軸に沿って
順に配列された、第2の分割偏光回転子と、第3のウォ
ーク・オフ結晶とが含まれる。第2の分割偏光回転子
は、第2のウォーク・オフ結晶からの偏光成分の状態を
互いに垂直に設定する。これによって、(a)直交偏光
成分か、又は(b)平行偏光成分の偏光方向が、第1の
ウォーク・オフ方向と平行になるようにアライメントが
とられる。第2の分割偏光回転子は、さらに、当初は垂
直な偏光成分が、第2のウォーク・オフ結晶からの偏光
成分とは逆の方向に第2の分割偏光回転子を通過する
時、前記当初垂直な偏光成分を平行化する。この結果、
4つの偏光成分の全ての偏光方向が、分離方向に対し垂
直なるようにアライメントがとられる。
【0017】第3のウォーク・オフ結晶は、第2の分割
偏光回転子からの偏光成分を受光するように配置されて
おり、直交偏光成分の1つと垂直偏光成分の1つを結合
して、出力光ビームを形成するよう動作する。第3のウ
ォーク・オフ結晶は、第1のウォーク・オフ方向に対し
て平行な第3のウォーク・オフ方向を有する。
【0018】最後に、本発明によれば、小型光学サーキ
ュレータを製造する方法が得られる。該方法では、ウォ
ーク・オフ結晶ブロックと、波長板対ブロックと、ファ
ラデ回転子ブロックと、垂直なウォーク・オフ結晶ブロ
ックとが設けられる。これらブロックは、それぞれ、対
向する研磨表面を備える。波長板対ブロックは、取り付
けラインも備える。ウォーク・オフ結晶ブロック、波長
板対ブロック、ファラデ回転子ブロック、及び垂直ウォ
ーク・オフ結晶ブロックは、その研磨表面を近接並置
し、接着剤の薄膜を近接並置した各研磨表面の間に設け
ることで、互いに積み重ねられて、部品ブロックが形成
される。該部品ブロックは、分割ラインに対して垂直な
少なくとも1つの方向に配向される多数の分割ラインに
沿って分割されて、多数のI/Oポート・アセンブリが
形成される。
【0019】波長板対ブロックは、細長い正の二分の一
波長板ブロックと、細長い負の二分の一波長板ブロック
を設けることによって得られる。各二分の一波長板ブロ
ックは、研磨された側部表面、上部表面、及び下部表面
を備える。正の二分の一波長板の軸は、その研磨された
側部表面に対して+22.5゜の角度をなし、負の二分
の一波長板の軸は、その研磨された側部表面に対して−
22.5゜の角度をなしている。二分の一波長板ブロッ
クは、それぞれ、長さ方向において半分に分割されて、
2つの正の二分の一波長板の片側部分と、2つの負の二
分の一波長板の片側部分が得られる。二分の一波長板の
片側部分は、それぞれ、粗い側部表面の反対側に研磨さ
れた側部表面を備える。正の二分の一波長板の片側部分
は、それぞれ、二分の一波長板の片側部分の研磨された
側部表面を近接並置することで、負の二分の一波長板の
片側部分の一方に取り付けられる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1及び2には、本発明による小
型で、偏光とは無関係な3ポート光学サーキュレータの
第1の実施態様100に関する一般構成の側面図及び平
面図が示されている。光学部品100には、2つの小型
相補性入力/出力(I/O)ポート102及び112が
含まれており、それらの間に、垂直ウォーク・オフ結晶
145とレンズ109が配置されている。垂直ウォーク
・オフ結晶は、光学軸に対して順方向に光学サーキュレ
ータを通過する光を横方向に変位させるが、逆方向に光
学サーキュレータを通過する光は横方向に変位させな
い。
【0021】以下の説明において、第1のI/Oポート
102から第2のI/Oポート112へと、光学サーキ
ュレータ100を通過する光は、「順方向に通過する」
と言う。第2のI/Oポートから第1のI/Oポートへ
と、光学サーキュレータ100を通過する光は、「逆方
向に通過する」と言う。
【0022】レンズ109の光学軸は、光学サーキュレ
ータ100の光学軸144を規定する。PORT2は、
それを介して光学サーキュレータが光ビームYを受光
し、PORT3は、それを介して光学サーキュレータが
光ビームZを受光するが、それらPORT2及びPOR
T3は、光学軸上に配置される。PORT1は、それを
介して光学サーキュレータが光ビームXを受光するが、
該PORT1は、図3に示す横方向軸158の方向にお
いて、光学軸から横方向に約200μm未満だけ変位し
ている。
【0023】順方向の場合、光学サーキュレータ100
は、それぞれ、PORT1及びPORT2を介して2つ
の入力光ビームX及びYを受光し、光ビームXをPOR
T3に伝送し、光ビームYをPORT3から横方向に変
位した位置に伝送する。逆方向の場合、光学サーキュレ
ータは、PORT3を介して入力光ビームZを受光し、
光ビームZをPORT2に伝送する。
【0024】順方向の場合、入力ポートとして動作する
第1のI/Oポート102は、光ビームX及びYの平行
偏光成分を、これら光ビームの直交偏光成分から分離
し、それぞれ、光ビームX及びYの光学軸160及び1
62から変位した2つの新たな空間位置に平行成分を伝
送し、垂直ウォーク・オフ結晶145のウォーク・オフ
方向とアライメントがとれるように、偏光成分の偏光方
向を互いに垂直に設定する。垂直ウォーク・オフ結晶に
よって、両光ビームの両偏光成分が、光学軸144に対
して横方向に変位する。これによって、PORT1を介
して受光した光ビームXの偏光成分と、PORT3の光
学軸164とのアライメントがとれ、PORT2を介し
て受光した光ビームYが、PORT3の光学軸から横方
向に変位したポイントまで変位する。第2のI/Oポー
ト112は、第1のI/Oポートに対する相補性の出力
ポートとして動作し、光ビームX及びYの平行偏光成分
及び直交偏光成分の偏光方向を互いに垂直に設定して、
光ビームXの偏光成分がPORT3の位置で重なり合う
ようにする。第2のI/Oポートは又、光ビームYの偏
光成分についても重なり合うようにするが、これは、P
ORT3の位置から横方向に変位したポイントにおいて
である。結果として、光ビームYから導出される光ビー
ムは、PORT3には入射しない。
【0025】逆方向の場合、入力ポートとして動作する
第2のI/Oポート112は、平行偏光成分を光ビーム
Zの直交偏光成分から分離し、光学軸144から変位し
た新たな空間位置へと平行成分を横方向に変位させ、垂
直ウォーク・オフ結晶145のウォーク・オフ方向に対
して垂直にアライメントがとれるように、偏光成分の偏
光方向を互いに平行に設定する。偏光成分は、横方向に
変位することなく、垂直ウォーク・オフ結晶を通過す
る。第1のI/Oポート102は、第2のI/Oポート
に対する相補性の出力ポートとして動作し、光ビームZ
の平行偏光成分及び直交偏光成分の偏光方向を互いに垂
直に設定して、光ビームZの偏光成分が重なって、1つ
の光ビームを形成するようにする。偏光成分は、垂直ウ
ォーク・オフ結晶によって横方向に変位しないので、第
1のI/Oポートによって、光ビームZの偏光成分は、
PORT2の位置で重ね合わせられる。PORT3位置
の外側で第2のI/Oポートに入る光はいずれも、光学
サーキュレータ100によって伝送されるが、PORT
2位置の外側の位置から第1のI/Oを出て行く。例え
ば、第2のI/Oポートの位置から光学サーキュレータ
に入る光は、その位置で光ビームYが第2のI/Oポー
トを出るが、その入射光は、PORT2からPORT1
と同じだけ、ただし、PORT2のPORT1とは反対
の側へ、横方向に変位したポイントに伝送される。
【0026】次に、それぞれ、図3、4、5、及び6に
示された正面、側面、平面、及び分解等角図を参照し
て、光学サーキュレータの第1の実施態様100の第1
のI/Oポート102について詳述する。図6には、ウ
ォーク・オフ結晶120Aと、対向した二分の一波長板
の対141Aと、ファラデ回転子143Aが光軸に沿っ
て分解されており、二分の一波長板136A及び138
Aが、取り付けライン134Aから離れて分解されてい
る。
【0027】第2のI/Oポート112は、第1のI/
Oポートと同様であり、以下でさらに詳述する。下記の
説明において、第1のI/Oポートと第2のI/Oポー
トの対応する要素は、第1のI/Oポートの要素である
ことを示すために文字「A」を付加し、第2のI/Oポ
ートの要素であることを示すために文字「B」を付加し
て、同じ符号で表示される。本開示では、両方のI/O
ポートの同じ要素については、付加文字のない適合する
符号を用いて表示される。
【0028】第1のI/Oポート102は、光が光学サ
ーキュレータ100を透過する順方向に光学軸144に
沿って配列された、ウォーク・オフ結晶120Aと、分
割偏光回転子122Aとから構成される。ウォーク・オ
フ結晶は、第1の面124Aと、該第1の面に対向する
第2の面126Aを備える。該第1の面及び第2の面
は、ウォーク・オフ結晶の主表面であることが望まし
い。第1の面124Aは又、第1のI/Oポートの第1
の面とも呼ばれる。分割偏光回転子は、光が光学サーキ
ュレータを透過する順方向に光学軸に沿って順に配列さ
れた、対向する二分の一波長板の対141Aと、ファラ
デ回転子143Aとから構成される。ファラデ回転子1
43Aの第1の面194Aは、対向する二分の一波長板
対141Aの第2の面132Aに取り付けるのが望まし
い。ファラデ回転子の第2の面196Aは又、第1のI
/Oポート102の第2の面とも呼ばれる。
【0029】対向する二分の一波長板対141Aは、第
1の面130Aと、該第1の面に対向する第2の面13
2Aを備える。該第1の面及び第2の面は、対向した二
分の一波長板対の主表面であることが望ましい。対向し
た二分の一波長板対は、取り付けライン134Aにおい
て互いに取り付けられた、正の二分の一波長板136A
と負の二分の一波長板138Aから構成される。光が光
学サーキュレータ100を透過する順方向において、負
の二分の一波長板138Aは、正の二分の一波長板13
6Aに対して、ウォーク・オフ結晶120Aのウォーク
・オフ方向128Aに配置される。例えば、ウォーク・
オフ方向が右の場合、負の二分の一波長板は、正の二分
の一波長板の右側に配置される。
【0030】この開示において、分割偏光回転子122
の正の二分の一波長板136を通過する光は、「分割偏
光回転子の正の片側部分を通過する」と言い、負の二分
の一波長板138を通過する光は、「分割偏光回転子の
負の片側部分を通過する」と言うことにする。ファラデ
回転子143を通過する前に、二分の一波長板136と
138のいずれかを通過する光は、「分割偏光回転子1
22を順方向に通過する」と言い、いずれかの二分の一
波長板を通過する前に、ファラデ回転子を通過する光
は、「分割偏光回転子を逆方向に通過する」と言うこと
にする。
【0031】次に、分割偏光回転子122A及び122
Bの作用については、分割偏光回転子122Aの作用を
述べて説明する。というのは、分割偏光回転子122B
の作用は、122Aと同じなためである。さらに詳細に
後述するが、分割偏光回転子122Aがそれを通過する
光の偏光方向を0°だけ回転させるか、又は90°だけ
回転させるかは、光が正の二分の一波長板136Aを通
過するか、又は負の二分の一波長板138Aを通過する
かによって、及び、光が分割偏光回転子を順方向に通過
するか、又は逆方向に通過するかによって決まる。
【0032】分割偏光回転子122Aのファラデ回転子
143Aに加えられる磁界(不図示)の方向の選定は、
ファラデ回転子によって、光学サーキュレータ100及
び分割偏光回転子122Aを順方向に通過する光の偏光
方向が、光の進行方向に対して時計廻り方向に45゜回
転するようになされる。ファラデ回転子は、非相反素子
であるので、それによって、光学サーキュレータ及び分
割偏光回転子122Aを逆方向に通過する光の偏光方向
が、光の進行方向に対して反時計廻り方向に45゜回転
する。
【0033】対向した二分の一波長板対141Aの場
合、正の二分の一波長板136Aは、取り付けライン1
34Aに対してプラス22.5゜になるようにアライメ
ントのとられた、ライン140Aで示される光学軸を有
し、負の二分の一波長板138Aは、該取り付けライン
に対してマイナス22.5゜になるようにアライメント
のとられた、ライン142Aで示される光学軸を有す
る。よって順方向の場合に、正の二分の一波長板によ
り、実効的に、取り付けラインに対して平行または垂直
な偏光成分が、光の進行方向に対して反時計廻り方向に
45゜回転する。これは、図8(左半分)と図9を比較
すると明らかである。図7〜15及び16〜24につい
ては、以下でさらに詳述する。負の二分の一波長板によ
り、実効的に、取り付けラインに対して平行または垂直
な偏光成分が、光の進行方向に対して時計廻り方向に4
5゜回転する。これは、図8(右半分)と図9を比較す
ると明らかである。
【0034】二分の一波長板136A及び138Aは、
相反素子である。従って、逆方向の場合、正の二分の一
波長板136Aにより、実効的に、取り付けライン13
4Aに対して±45゜でアライメントのとられた偏光成
分が、光の進行方向に対して反時計廻り方向に45゜回
転する。この結果、取り付けライン134Aに対して、
それぞれ、垂直または平行になるように偏光成分のアラ
イメントがもう一度とられることになる。これは、図2
2(右半分)と図23を比較すると明らかである。負の
二分の一波長板138Aにより、取り付けラインに対し
て±45゜でアライメントのとられた偏光成分が、光の
進行方向に対して時計廻り方向に45゜回転する。この
結果、取り付けラインに対して、平行または垂直になる
ように偏光成分のアライメントがもう一度とられること
になる。これは、図22(左半分)と図23を比較する
と明らかである。
【0035】分割偏光回転子122Aによって、対向し
た二分の一波長板対141Aの上記効果と、ファラデ回
転子143Aの上記効果が組み合わせられる。分割偏光
回転子の正の片側部分を順方向に通過する場合、当初取
り付けライン134Aに対して平行または垂直をなすよ
うにアライメントのとられた偏光成分は、偏光方向が不
変のままである。偏光方向は、まず、正の二分の一波長
板136Aによって反時計廻り方向に45゜回転し、次
に、ファラデ回転子によって時計廻り方向に45゜回転
する。これは、図8(左半分)、9、及び10において
明らかである。分割偏光回転子122Aの負の片側部分
を順方向に通過する場合、当初取り付けライン134A
に対して平行または垂直をなすようにアライメントのと
られた偏光成分は、偏光方向が90゜回転する。偏光方
向は、まず、負の二分の一波長板138Aによって時計
廻り方向に45゜回転し、次に、ファラデ回転子によっ
て時計廻り方向に45゜回転する。これは、図8(右半
分)、9、及び10において明らかである。このよう
に、当初垂直な2つの偏光成分が、分割偏光回転子12
2Aの2つの片側部分を順方向に通過すると、偏光成分
の一方の偏光方向は90゜回転するが、もう一方の偏光
方向は回転しないので、これら偏光成分の偏光方向が互
いに平行をなすようにアライメントがとれる。
【0036】分割偏光回転子122Aの正の片側部分を
逆方向に通過する場合、当初取り付けライン134Aに
対して平行または垂直をなすようにアライメントのとら
れた偏光成分は、偏光方向が90゜回転する。偏光方向
は、まず、ファラデ回転子によって反時計廻り方向に4
5゜回転し、次に、正の二分の一波長板136Aによっ
て反時計廻り方向に45゜回転する。これは、図21、
22(右半分)、及び23において明らかである。最後
に、分割偏光回転子122Aの負の片側部分を逆方向に
通過する場合、当初取り付けライン134Aに対して平
行または垂直をなすようにアライメントのとられた偏光
成分は、偏光方向が変化しない。偏光方向は、まず、フ
ァラデ回転子によって反時計廻り方向に45゜回転し、
次に、負の二分の一波長板138によって時計廻り方向
に45゜回転する。これは、図21、22(左半分)、
及び23において明らかである。このように、当初平行
な2つの偏光成分が分割偏光回転子122Aの2つの片
側部分を逆方向に通過すると、偏光成分の一方の偏光方
向は90゜回転するが、もう一方の偏光方向は回転しな
いので、これら偏光成分の偏光方向が互いに垂直をなす
ようにアライメントがとれる。
【0037】分割偏光回転子の作用は、次の表のように
要約することができる。
【0038】
【表1】
【0039】第1のI/Oポート102を形成するた
め、ウォーク・オフ結晶120A及び分割偏光回転子1
22Aが、ウォーク・オフ結晶の第2の面126Aと、
対向した二分の一波長板対141Aの第1の面130A
とが接触するようにして、互いに取り付けられる。ウォ
ーク・オフ結晶及び分割偏光回転子は、ウォーク・オフ
結晶のウォーク・オフ方向128Aが、対向したウォー
ク・オフ対を構成する二分の一波長板136Aと138
Aの間で、取り付けライン134Aに対して垂直になる
ように回転配向される。
【0040】第1のI/Oポート102において、対向
した二分の一波長板対141Aは、ウォーク・オフ結晶
120A及びファラデ回転子143Aに対して横方向に
オフセットしている。オフセット方向は、ウォーク・オ
フ結晶のウォーク・オフ方向128Aである。オフセッ
ト距離は、取り付けライン134Aが、ウォーク・オフ
結晶のウォーク・オフ距離の約1/2だけ、光ビームX
及びYの軸160及び162からオフセットするような
距離である。この結果、光学軸144が光ビームYの軸
162と一致する光学サーキュレータ100の第1の実
施態様の場合、分割偏光回転子122Aの取り付けライ
ン134Aは、上述のウォーク・オフ距離の約1/2だ
け光学軸144から横方向にオフセットする。
【0041】図1、2、及び5には、各ウォーク・オフ
結晶のウォーク・オフ方向が、光学サーキュレータ10
0を順方向に通る光に関するウォーク・オフ方向を示す
矢印によって表示されている。例えば、図2及び5の場
合、順方向に進む光に関するウォーク・オフ結晶120
Aのウォーク・オフ方向は、矢印128Aで示すように
左から右である。しかし、光学サーキュレータ100を
逆方向に通る光は、ウォーク・オフ結晶128Aによっ
て、光の進行方向に見て、矢印によって表示される方向
と逆の方向に偏向させられる。同様の取り決めは、本発
明による光学サーキュレータの構造を示す図26、2
9、30、49、50、52、53、66、67でも用
いられる。本発明による光学サーキュレータの動作を示
す図7〜15、16〜24、31〜39、40〜48、
54〜57、58〜65、及び77〜86の場合、矢印
は、ウォーク・オフ結晶が光を偏向させる実際の方向を
示している。
【0042】図3〜6を参照して、対向した二分の一波
長板対141Aについて詳述する。該対向した二分の一
波長板対は、正の二分の一波長板136Aと負の二分の
一波長板138Aから構成される。二分の一波長板13
6A及び138Aは各々、それぞれ、第1の面146A
及び148Aと、それぞれ、第1の面と平行な第2の面
150A及び152Aを備える。該第1及び第2の面
は、二分の一波長板の主面であることが望ましい。第1
の面146A及び148Aは、ひとまとめで、対向した
二分の一波長板対の第1の面130Aを構成する。第2
の面150A及び152Aは、ひとまとめで、対向した
二分の一波長板対の第2の面132Aを構成する。二分
の一波長板136A及び138Aの各々は又、それぞ
れ、その第1の面及び第2の面に対して垂直な、取り付
け面154A及び156Aも備える。二分の一波長板は
互いに、それぞれの取り付け面154A及び156A
が、取り付けライン134Aにおいて互いに接触するよ
うに、取り付けられる。正の二分の一波長板136Aの
光学軸は、ライン140Aで示され、その取り付け面1
54A及び取り付けライン134Aに対してプラス2
2.5゜をなすようにアライメントがとられる。負の二
分の一波長板138Aの光学軸は、ライン142Aで示
され、その取り付け面156A及び取り付けライン13
4Aに対してマイナス22.5゜をなすようにアライメ
ントがとられる。
【0043】ウォーク・オフ結晶120A、120B、
及び145の材料は、ルチル(二酸化チタン−Ti
2)またはバナジン酸イットリウム(YVO4)とする
ことができる。望ましい材料は、ルチルである。ルチル
の屈折率は、YVO4 より大きいので、所定のウォーク
・オフ距離に関して光路長がより短い。光路長が短くな
ると、結果として、偏光成分がウォーク・オフ結晶を通
過する際に、偏光成分の横方向拡散が小さくなる。
【0044】ウォーク・オフ結晶120A及び120B
の必要とされるウォーク・オフ距離、従って、これらウ
ォーク・オフ結晶の厚さは、光ビームX、Y、及びZの
偏光成分が第1と第2のI/Oポート102及び112
を通過する際に、それら偏光成分の横方向拡散によって
決まる。ウォーク・オフ結晶は、その最大横方向拡散時
における偏光成分が、対向した二分の一波長板対122
を構成する二分の一波長板136と138の間で取り付
けライン134と交差しないように、平行偏光成分と直
交偏光成分を横方向に分離させなければならない。偏光
成分に取り付けラインと交差するものがあれば、取り付
けラインにおける回折効果、及び偏光成分間の相互作用
によって、光学サーキュレータの性能が著しく損なわれ
ることになる。
【0045】実際の実施例の場合、I/Oポート102
または112の第2の面における偏光成分の最大臨界半
径が約40μmであったが、その場合、ウォーク・オフ
結晶120A及び120Bは、ルチルであり、厚さは約
1.25mmであった。この結果、ウォーク・オフ距離
は約125μmになった。同様のウォーク・オフ距離
は、YVO4 を用いても得られる。こうしたウォーク・
オフ距離によって、偏光成分の一方が取り付けラインに
交差し、回折効果が生じるまでに、取り付けライン13
4の横方向位置に関して、約±20μmの公差が得られ
る。
【0046】ウォーク・オフ結晶120A及び120B
の他の寸法は、厳密ではない。実際の実施態様では、ウ
ォーク・オフ結晶120A及び120Bは、長さ及び幅
が約1mmであった。対向した二分の一波長板対141
の寸法も同様であった。対向した二分の一波長板対を構
成する二分の一波長板は、ゼロ次水晶片であった。
【0047】第2のI/Oポート112は、光学サーキ
ュレータ100を順方向に通る光が、最初に分割偏光回
転子を通過するように、光学軸上に配列されたウォーク
・オフ結晶120B及び分割偏光回転子122Bから構
成される。分割偏光回転子において、ファラデ回転子1
43B及び対向した二分の一波長板対141Bは、光学
サーキュレータを順方向に通る光が、最初にファラデ回
転子を通過するように配列されている。対向した二分の
一波長板対141Bは、ウォーク・オフ結晶のウォーク
・オフ距離の約1/2だけ、ウォーク・オフ結晶120
Bのウォーク・オフ方向128Bとは逆の方向に、光学
軸144から横方向へ変位している。
【0048】光学サーキュレータの第1の実施態様10
0を順方向に通る光に関して、ウォーク・オフ結晶12
0Bのウォーク・オフ方向128Bは、第1のI/Oポ
ート102におけるウォーク・オフ結晶120Aのウォ
ーク・オフ方向128Aと同じであり、対向した二分の
一波長板対141Bの正の二分の一波長板136Bは、
光学軸に対して、第1のI/Oポートにおける対向した
二分の一波長板対141Aの正の二分の一波長板136
Aと同じ側にあり、ファラデ回転子143の回転方向
は、両方のI/Oポートとも同じである。
【0049】光学サーキュレータ100を順方向に通過
する光は、第2のI/Oポートの分割偏光回転子122
Bを分割偏光回転子の逆方向に通過するので、分割偏光
回転子の正と負の片側部分が、それぞれ、それを通過す
る偏光成分の偏光方向を90゜及び0゜だけ回転させ
る。別様の場合、第2のI/Oポートは、第1のI/O
ポートと同じであり、従って、更なる説明は行わない。
【0050】光学サーキュレータ100を順方向に通過
する光が、ウォーク・オフ結晶120Bを通過する前
に、第2のI/Oポート112の分割偏光回転子122
Bを通過できるようにするため、第2のI/Oポート
は、光学軸144に対して垂直な軸まわりを第1のI/
Oポートに対し180゜だけ回転させられる。次に、第
1のI/Oポート102と第2のI/Oポート112
は、第1のI/Oポートの第2の面196Aが、第2の
I/Oポートの第2の面196Bに向かい合うようにし
て、光学軸144上に取り付けられる。垂直ウォーク・
オフ結晶145とレンズ109は、第1のI/Oポート
102と第2のI/Oポート112の間で、光学軸上に
配置される。
【0051】I/Oポート102及び112を取り付け
る場合、光学軸に対して垂直な光学サーキュレータの要
素の寸法が、ウォーク・オフ結晶のウォーク・オフ距離
と同等でない限り、ウォーク・オフ結晶120のウォー
ク・オフ方向128に対して垂直な方向における光学軸
144に対するI/Oポートの位置は厳密ではない。し
かし、ウォーク・オフ結晶120のウォーク・オフ方向
128で、各I/Oポートのアライメントをとり、二分
の一波長板136と138の間の取り付けライン134
が、ウォーク・オフ結晶120のウォーク・オフ距離の
約1/2だけ、ウォーク・オフ方向において光学軸から
オフセットするようにすべきである。これによって、ウ
ォーク・オフ結晶によって分離される直交偏光成分と平
行偏光成分を、取り付けラインからほぼ等しく離隔させ
ることが保証される。最後に、第1と第2のI/Oポー
トを回転させてアライメントをとることによって、ウォ
ーク・オフ結晶120Aのウォーク・オフ方向128A
と、ウォーク・オフ結晶120Bのウォーク・オフ方向
128Bが、小さな角度公差内で互いに平行になり、ま
た、両方のウォーク・オフ方向が、光ビームX及びYの
軸160と162の間に延びる横方向軸158(図3に
示す)に対して垂直になる。
【0052】垂直ウォーク・オフ結晶145は、小さな
角度公差内で、そのウォーク・オフ方向166が横方向
軸158に対して平行になるように、アライメントがと
られる。これによって、垂直ウォーク・オフ結晶145
のウォーク・オフ方向が、ウォーク・オフ結晶120A
及び120Bのウォーク・オフ方向128A及び128
Bに対して垂直になる。垂直ウォーク・オフ結晶145
は、横方向軸158の長さに等しい、すなわち、光ビー
ムXとY間の横方向間隔に等しいウォーク・オフ距離を
有する。
【0053】最後に、レンズ109は、垂直ウォーク・
オフ結晶145と第2のI/Oポート112の間に配置
される。図面に示す屈折率分布型(GRIN)レンズが
望ましい。というのは、かかるレンズは、光学サーキュ
レータ100の他の要素と一体化するのが最も容易なた
めである。代替案として、他のタイプの収束レンズを利
用することも可能である。レンズ109は、光学サーキ
ュレータ100を通過する際に発散する偏光成分を再収
束させる。レンズの焦点距離及びI/Oポートの第1の
面からのその間隔の選定は、レンズが、第1のI/Oポ
ート102の第1の面124Aのイメージを、第2のI
/Oポート112の第1の面124Bに形成するよう
に、及びその逆に形成するようになされる。
【0054】光学サーキュレータ100は、光ビーム
X、Y、及びZに対して配列されるが、それは、光ビー
ムX及びYが、第1のI/Oポート102の第1の面1
24Aに垂直に当たり、光ビームZが、第2のI/Oポ
ート112の第1の面124Bに垂直に当たるように配
列される。光学サーキュレータ100は又、光ビームY
及びZの軸162及び164が、それぞれ、光学軸14
4と一致するようにも配列される。上述のように、光学
サーキュレータは、光ビームX及びYに対して回転配向
されるが、それは、横方向軸158が、それぞれ、ウォ
ーク・オフ結晶120A及び120Bのウォーク・オフ
方向128A及び128Bと垂直になるように回転配向
される。
【0055】さらに詳細に後述するように、小型光学サ
ーキュレータ100の製造コストは、従来の光学サーキ
ュレータの製造に比べて大幅に低減される。この理由と
しては、光学サーキュレータ100が、物理的に小さく
することができ、一括(バッチ)処理を利用して製造で
きるためである。光学サーキュレータは、ウォーク・オ
フ結晶120A、145、及び120Bにより与えられ
るウォーク・オフ距離を最短化することによって物理的
に小さくなる。これによって、厚さ、従って、ウォーク
・オフ結晶の他の寸法が低減される。ウォーク・オフ距
離は、光ビームXとY間の間隔をできるだけ短くするこ
とによって最短化される。これに必要なのは、光ビーム
が互いに、また、取り付けライン134A及び134B
に対して正確に配置されることと、光ビームの横方向拡
散を最小限に抑えることである。さらに、順方向におけ
る伝送損失を最小限に抑えるため、垂直ウォーク・オフ
結晶145のウォーク・オフ距離に対して、光ビーム間
の間隔も正確に規定しなければならない。
【0056】図25〜28には、修正したI/Oポート
の実施態様が示されており、この場合、光ビームX及び
Yの方向、及びそれらの間の間隔は、I/Oポート自体
によって規定される。光ビームX及びYは、光ファイバ
を利用してI/Oポートに結合されるが、該光ファイバ
の光学軸は正確に平行であり、互いに精確な間隔をあけ
て配置され、また該光ファイバは、I/Oポートの要素
に対して空間的に回転させて位置決めされる。
【0057】次に、図1〜6に示す光学サーキュレータ
100における第1のI/Oポート102に代用可能で
ある、修正型のI/Oポート108について、図25〜
28を参照して説明する。第1のI/Oポート102の
要素に対応する、修正型I/Oポート108の要素は、
同じ符号を用いて示されるので、ここでは詳述しない。
【0058】修正型I/Oポート108は、光学サーキ
ュレータ100における第2のI/Oポート112に代
用可能なようにも、容易に適応できる。第2のI/Oポ
ートとして用いる場合、修正型I/Oポート108は、
1つの能動光ファイバ、すなわち、軸上の光ファイバ1
06だけしか必要としない。この理由としては、第2の
I/Oポートは、PORT3しか備えないのに対して、
第1のI/Oポートは、PORT1及びPORT2を備
えるためである。軸外れの光ファイバ104は、最小限
の長さとすることが可能である。代替例として、修正型
I/Oポート108を第2のI/Oポートとして用いる
場合、1本のスクラップ光ファイバ、または、軸上の光
ファイバ106と同じ外径を有する1本のガラス・ロッ
ドを、軸外れの光ファイバとして用いることも可能であ
る。
【0059】修正型I/Oポート108には、I/Oポ
ート102の場合のように、ウォーク・オフ結晶120
Aと、偏光回転子122Aとが含まれる。さらに、第1
のI/Oポートには、互いに精確に規定された距離及び
配向で、それぞれ、光ファイバ104A及び106Aを
介して伝送される光ビームX及びYを位置決めする、光
結合アセンブリ110Aが含まれる。該光結合アセンブ
リは又、光学軸144に対して、また、対向した二分の
一波長板対141Aを構成する二分の一波長板136A
と138Aの間の取り付けライン134Aに対して、光
ビームX及びYを精確に規定した空間及び回転関係で位
置決めする。
【0060】光ファイバ104A及び106Aは共に、
熱拡散及び拡張型コア(TEC)の単一モード光ファイ
バであり、毛細管118Aのボア116A内に収容され
ている。光ファイバ104Aについては、図28を参照
して詳述する。光ファイバ106Aは同じであり、説明
はしないことにする。光ファイバ104Aは、TEC光
ファイバであり、この場合、ファイバのコア105A
は、ファイバ長の大部分にわたってほぼ一定の直径を有
する。光ファイバの一定した直径部分のうちのわずかな
部分が、符号107Aで示されている。ウォーク・オフ
結晶120Aに接する光ファイバの端部113Aに隣接
した拡張領域111Aにおいて、コアの直径は、漸次拡
張して、ファイバの端部113Aで最大直径に達する。
コアの拡張率は通常、3〜5の範囲にあり、拡張領域の
長さは通常、4〜6mmの範囲にある。
【0061】TEC光ファイバ104Aの拡張コア10
5Aによって、ファイバの端部113Aから放出される
光は、その横方向に拡散する角度が、従来の光ファイバ
に比較して縮小される。光の拡散角の縮小は、拡張率に
ほぼ等しい。TEC光ファイバにより放出される光ビー
ムの横方向拡散が低減されることによって、2つの隣接
するTEC光ファイバの中心間の間隔を大幅に低減する
ことが可能になる。望ましい実施態様の場合、該間隔
は、光ファイバの外径に相当する距離まで低減される。
これによって、例えば、図25に示すように、光ファイ
バの外部表面が互いに接触させられる。このように光フ
ァイバ間の間隔を一層小さくすると、偏光成分が対向し
た二分の一波長板対141Aを通過する際に、光ファイ
バによって放出される光ビームの偏光成分の臨界半径
が、光ファイバと取り付けライン134Aの間のアライ
メントに関して、数十ミクロンの公差を許容するのに十
分小さくなる。これによって、光ファイバの一方により
放出される光ビームの偏光成分が取り付けライン134
Aと交差する前に、横方向軸158と取り付けラインと
のアライメントが数十ミクロン外れるように取り付ける
ことが可能になる。上述のように、光ビーム間の間隔を
最小限に抑えることによって、光学サーキュレータのサ
イズ及びコストを大幅に低減することが可能になる。
【0062】TEC光ファイバ104Aによって放出さ
れる光ビームの横方向拡散が小さいと、光ファイバによ
って放出される光を、第2のI/Oポートにおける光フ
ァイバ104Aに対応する光ファイバ(不図示)の端部
に収束させる必要がなくなる可能性が生じる。しかし、
本発明のTEC光ファイバによって得られる横方向ビー
ム拡散がわずかなものであっても、光を収束させない
と、大幅な強度損失が生じる。従って、修正型I/Oポ
ート108を用いる場合であっても、レンズ109を利
用して光ビームを収束させることが望ましい。レンズに
よって、光ファイバ104Aのコア端部のイメージが、
第2のI/Oポートの対応する光ファイバ(不図示)の
コア端部に形成され、また、第2のI/Oポートの対応
する光ファイバのコアのイメージが、第1のI/Oポー
トの光ファイバ106Aの端部に形成される。
【0063】望ましい実施例の場合、光ファイバ104
A及び106Aは各々、125μmの外径を有し、一定
直径領域107Aのモードフィールド直径が、約10μ
mであり、コアの最大モードフィールド直径が、約40
μmであり、コアがその一定直径から最大直径まで拡張
する長さが、約5mmである。この構成の場合、各偏光
成分の全幅半値の半径は、ウォーク・オフ結晶120A
の第1の面124Aにおける約20μmから、対向した
二分の一波長板対141Aの第2の面132Aにおける
約25μmまで増大する。これによって、偏光成分の最
大半径と取り付けライン134Aの間に十分な公差が維
持される。光結合アセンブリの中心を取り付けライン上
にとると、各偏光成分の中心は、取り付けラインから約
62μmの位置になる。
【0064】修正型I/Oポート108に結合された2
つの光ファイバ104A及び106Aは、毛細管118
Aのボア116A内に取り付けられる。ボア116Aの
直径は、光ファイバ104Aと106Aの外径の和より
数ミクロン大きい。光ファイバの外径に対してこうした
直径の関係をなすボアによって、光ファイバは収容さ
れ、互いに平行になるように正確に位置決めされる。既
知で正確に規定した外径を有する光ファイバを、既知で
正確に規定した直径を有する毛細管のボアに挿入するこ
とによって、光ファイバの光学軸160及び162が互
いに正確に平行になるようにアライメントがとられ、光
ファイバの光学軸間の距離が精確に規定される。望まし
い実施例の場合、毛細管118Aは、外径が1mmで、
長さが10mmであり、そのボアは、直径が254μm
である。ボアの直径は、光ファイバ104Aと106A
の外径の和よりも4ミクロン大きい。
【0065】光結合アセンブリ110Aは、光ファイバ
106Aの光学軸162の中心が光学軸144A上にく
るようにして、ウォーク・オフ結晶120Aの第1の面
124Aに取り付けられる。これによって、取り付けラ
イン134Aに対する光ビームX及びYのアライメント
がとられ、その結果、光ビームの直交偏光成分及び平行
偏光成分が、取り付けライン134Aに対して対称に配
設される対向した二分の一波長板対141Aに入射す
る。
【0066】光結合アセンブリ110Aは、ウォーク・
オフ結晶120Aの第1の面124Aに取り付けられる
ため、回転配向されて、それぞれ、光ファイバ104A
及び106Aの光学軸160及び162を相互接続する
横方向軸158(図27)が、ウォーク・オフ結晶12
0Aのウォーク・オフ方向128Aに対して垂直にな
る。光結合アセンブリの回転アライメントは、能動的に
実施されるのが望ましい。両方の光ファイバが照射さ
れ、I/Oポートの第2の面196Aを出る4つの偏光
成分の位置が、適切な倍率を用いてチェックされる。光
結合アセンブリは、4つの偏光成分が完全な矩形を形成
するまで、ウォーク・オフ結晶に対して回転させられ
る。
【0067】次に、図7〜15及び16〜24を参照し
て、光学サーキュレータ100の動作について説明す
る。光学サーキュレータの動作は、図1〜6に示すI/
Oポート102及び112を用いるか、又はI/Oポー
ト108と同様の修正型I/Oポートを用いるかに関係
なく、同じである。
【0068】図7〜15及び16〜24には、図1の切
断ライン2A−2A〜2I−2I及び3A−3A〜3I
−3Iで示す、光学サーキュレータ100の各種ポイン
トにおける光ビームX、Y、Z、及びSの偏光成分が示
されている。図7〜15には、光ビームX及びYが順方
向に光学サーキュレータを通過する場合の、光学サーキ
ュレータにおける指示ポイントでの偏光成分が示されて
いる。図16〜24には、光ビームZ及びスプリアス光
ビームSが逆方向に光学サーキュレータを通過する場合
の、光学サーキュレータにおける指示ポイントでの偏光
成分が示されている。組をなす両方の図とも、光が光学
サーキュレータ通過する方向に見た図である。
【0069】図7には、第1のI/Oポート102A、
すなわち、ウォーク・オフ結晶120Aの第1の面12
4Aに入射する際の、光ビームX及びYが示されてい
る。光ビームXは、図示のように、長く太い線で示され
た直交偏光成分O1と、短く太い線で示された平行偏光
成分P1を有する。光ビームYは、図示のように、長く
細い線で示された直交偏光成分O2と、短く細い線で示
された平行偏光成分P2を有する。直交偏光成分O1及
びO2は、第1のI/Oポートのウォーク・オフ結晶1
20Aのウォーク・オフ方向128Aに対して垂直な、
光ビームX及びYの偏光成分である。平行偏光成分P1
及びP2は、ウォーク・オフ方向128Aに対して平行
な、光ビームX及びYの偏光成分である。
【0070】ウォーク・オフ結晶120Aにおいて、光
ビームYの軸162が、光学軸144と一致するのに対
して、光ビームXの軸160は、ウォーク・オフ結晶の
ウォーク・オフ方向128Aに対して垂直な方向に、光
学軸から横方向へ変位している。直交偏光成分O1及び
O2は、ウォーク・オフ結晶120Aのウォーク・オフ
方向128Aに対して垂直であるので、偏向を生じるこ
となく、ウォーク・オフ結晶を通過する。一方、平行偏
光成分P1及びP2は、ウォーク・オフ結晶のウォーク
・オフ方向に対して平行である。ウォーク・オフ結晶
は、従って、平行偏光成分をそのウォーク・オフ方向に
偏向させる。図8には、ウォーク・オフ結晶120Aか
ら分割偏光回転子122Aに入射する際の、偏光成分が
示されている。
【0071】分割偏光回転子122Aにおいて、平行偏
光成分P1及びP2は、それぞれ、光学軸144の右に
変位した位置170及び172に位置決めされる。位置
170及び172は、それぞれ、直交偏光成分O1及び
O2の位置160及び162に対して、ウォーク・オフ
結晶120Aのウォーク・オフ方向128Aにウォーク
・オフ結晶のウォーク・オフ距離だけ変位している。上
述のように、分割偏光回転子122Aは、光学軸144
から、ウォーク・オフ結晶120Aのウォーク・オフ方
向128Aに、ウォーク・オフ結晶のウォーク・オフ距
離の約1/2だけ横方向に変位している。従って、取り
付けライン134Aに対して対称に配設されたポイント
において、直交偏光成分O1及びO2は、分割偏光回転
子122Aの正の片側部分に入射し、また平行偏光成分
P1及びP2は、分割偏光回転子122Aの負の片側部
分に入射する。
【0072】直交偏光成分O1及びO2の偏光方向が、
分割偏光回転子122Aの正の片側部分を通過する偏光
成分によって変化することはない。平行偏光成分P1及
びP2の偏光方向は、分割偏光回転子の負の片側部分を
通過する偏光成分によって90゜回転する。図10に
は、分割偏光回転子122Aから垂直ウォーク・オフ結
晶145に入射する際の、偏光成分が示されている。図
9には、対向した二分の一波長板141Aからファラデ
回転子143Aに入射する際の、偏光成分が示されてい
る。
【0073】平行偏光成分P1及びP2のみの偏光方向
を回転させる分割偏光回転子122Aによって、4つの
偏光成分全ての偏光方向が、垂直ウォーク・オフ結晶1
45のウォーク・オフ方向166に対して平行に設定さ
れる。垂直ウォーク・オフ結晶は、横方向軸158(図
3)に沿った光ビームXとY間の間隔に等しいそのウォ
ーク・オフ距離だけ、そのウォーク・オフ方向に偏光成
分のそれぞれを変位させる。従って、垂直ウォーク・オ
フ結晶は、光ビームXの直交偏光成分O1を、光ビーム
Yの軸162に対応する位置まで横方向に変位させる。
垂直ウォーク・オフ結晶は又、光ビームXの平行偏光成
分P1を、変位位置172まで横方向に変位させる。最
後に、垂直ウォーク・オフ結晶は、光ビームYの直交偏
光成分O2及び平行偏光成分P2を、それぞれ、変位位
置174及び176まで変位させる。変位位置174
は、横方向軸158(図3参照)の延長部分にあり、軸
162から、垂直ウォーク・オフ結晶145のウォーク
・オフ距離だけ変位している。変位位置176は、軸1
62から、ウォーク・オフ結晶145及び120Aの組
み合わせられたウォーク・オフ距離だけ変位している。
垂直ウォーク・オフ結晶によって、偏光成分の偏光方向
が変化することはない。図11には、垂直ウォーク・オ
フ結晶からレンズ109に入射する際の偏光成分が示さ
れている。
【0074】レンズ109によって、光学軸144に対
する偏光成分O1、P1、O2、及びP2の位置が逆に
なる。直交偏光成分O1は光学軸上にあるので、レンズ
は、この偏光成分の位置を変化させないままにする。P
ORT3の軸164は光学軸と一致するので、レンズ
は、直交偏光成分O1とPORT3のアライメントがと
れたままにする。レンズは、光学軸に対する直交偏光成
分O2の位置を逆にして、光ビームXの軸160に対応
する位置につけ、光学軸に対する平行偏光成分P1及び
P2と光ビームX及びYの位置を、それぞれ逆にして、
変位位置178及び180につける。変位位置178
は、光学軸144から、ウォーク・オフ結晶120Aの
ウォーク・オフ方向とは反対方向に、このウォーク・オ
フ結晶のウォーク・オフ距離だけ変位している。変位位
置180は、光学軸144から、ウォーク・オフ結晶1
20A及び145の組み合わせウォーク・オフ方向とは
反対方向に、これらのウォーク・オフ結晶の組み合わせ
ウォーク・オフ距離だけ変位している。
【0075】図12には、垂直ウォーク・オフ結晶14
5から第2のI/Oポート112に入射する際の偏光成
分が示されている。該偏光成分は、ウォーク・オフ結晶
120Bのウォーク・オフ方向とは反対方向に光学軸か
ら横方向にオフセットした、対向した二分の一波長板対
122Bに入射する。これによって、直交偏光成分O1
及びO2と分割偏光回転子122Bの負の片側部分との
アライメントがとれ、平行偏光成分P1及びP2と分割
偏光回転子の正の片側部分とのアライメントがとれる。
直交偏光成分及び平行偏光成分は、対向した二分の一波
長板対141Bの取り付けライン134Bに対して対称
に配設される。
【0076】光学サーキュレータ100を順方向に通過
する偏光成分は、第2のI/Oポートの分割偏光回転子
122Bを分割偏光回転子の逆方向に通過する。従っ
て、直交偏光成分O1及びO2の偏光方向が、分割偏光
回転子122Bの負の片側部分を通過する偏光成分によ
って変化することはない。平行偏光成分P1及びP2の
偏光方向は、分割偏光回転子の正の片側部分を通過する
偏光成分によって90゜回転させられる。
【0077】図14には、分割偏光回転子122Bから
ウォーク・オフ結晶120Bに入射する際の偏光成分が
示されている。平行偏光成分P1及びP2の偏光方向を
回転させる分割偏光回転子によって、平行偏光成分の偏
光方向が、それぞれの直交偏光成分O1及びO2に対し
て垂直に設定され、平行偏光成分が、ウォーク・オフ結
晶120Bのウォーク・オフ方向128Bに対して平行
になるようにアライメントがとられる。図13には、フ
ァラデ回転子143Bから対向した二分の一波長板対1
41Bに入射する際の偏光成分が示されている。
【0078】ウォーク・オフ結晶120Bによって、平
行偏光成分P1及びP2が、そのウォーク・オフ方向1
28Bにそのウォーク・オフ距離だけ偏向される。ウォ
ーク・オフ結晶は、直交偏光成分O1及びO2を偏向さ
せずに通過させる。ウォーク・オフ結晶120Bのウォ
ーク・オフ距離によって、光ビームXの平行偏光成分P
1が、PORT3の軸164の位置において、光ビーム
Xの直交偏光成分O1に重なり合い、光ビームYの平行
偏光成分P2が、PORT3から横方向に変位した軸1
60の位置において、光ビームYの平行偏光成分O2に
重なり合う。このように、PORT1を介して光学サー
キュレータに入射する光ビームXだけが、PORT3に
伝送される。PORT2を介して光学サーキュレータに
入射する光ビームYは、PORT3から横方向に変位し
たポイントに伝送されるので、PORT3には入射しな
い。
【0079】望ましい実施態様の場合、平行偏光成分P
1及びP2は、ウォーク・オフ結晶128Aのウォーク
・オフ距離に等しい距離だけ、それぞれ、直交偏光成分
O1及びO2から横方向に変位したウォーク・オフ結晶
128Bに入射する。それぞれの偏光成分は、ウォーク
・オフ結晶128Bのウォーク・オフ距離をウォーク・
オフ結晶128Aのウォーク・オフ距離に等しくするこ
とによって、重ね合わせられる。
【0080】次に、図16〜24を参照して、逆方向に
おける光学サーキュレータ100の動作について説明す
る。これらの図には、図1の切断ライン3A−3A〜3
I−3Iで示す、光学サーキュレータ100の各種ポイ
ントにおける光ビームZとスプリアス光ビームSの偏光
成分が示されている。これらの図は全て、光が光学サー
キュレータを通過する方向に見たものである。スプリア
ス光ビームSは、第1のI/OポートのPORT1の軸
160とアライメントがとれた光学サーキュレータの第
2のI/Oポート112に、すなわち、光ビームYが順
方向に光学サーキュレータから出射する第2のI/Oポ
ートのその位置に入射する。
【0081】図16には、第2のI/Oポート112に
入射する際の光ビームZ及びSが示されている。光ビー
ムZは、PORT3から、すなわち、軸164に沿って
第2のI/Oポートに入射し、図示のように、長く太い
線で示された直交偏光成分O1と、短く太い線で示され
た平行偏光成分P1を有する。スプリアス光ビームは、
軸160に沿って第2のI/Oポートに入射し、図示の
ように、長く細い線で示された直交偏光成分O2と、短
く細い線で示された平行偏光成分P2を有する。
【0082】ウォーク・オフ結晶120Bにおいて、直
交偏光成分O1及びO2は、ウォーク・オフ結晶120
Bのウォーク・オフ方向128Bに対して垂直であるの
で、偏向せずに、そのウォーク・オフ結晶を通過する。
平行偏向成分P1及びP2は、ウォーク・オフ結晶のウ
ォーク・オフ方向に対して平行であるので、ウォーク・
オフ結晶によって偏向される。図17には、ウォーク・
オフ結晶120Bから分割偏光回転子122Bに入射す
る際の偏光成分が示されている。
【0083】平行偏光成分P1及びP2は、それぞれ、
分割偏光回転子122Bに入射する際、光学軸144の
右に変位した位置172及び170に位置決めされる。
位置172及び170は、直交偏光成分O1及びO2の
位置164及び160に対して、ウォーク・オフ結晶1
20Bのウォーク・オフ方向128Bにウォーク・オフ
結晶のウォーク・オフ距離だけ変位している。上述のよ
うに、対向した二分の一波長板対141Bは、光学軸1
44から、ウォーク・オフ結晶120Bのウォーク・オ
フ方向128Bに、ウォーク・オフ結晶のウォーク・オ
フ距離の約1/2だけ横方向に変位している。この結
果、対向した二分の一波長板対141Bの取り付けライ
ン134Bに対して対称に配設された位置において、直
交偏光成分は、分割偏光回転子の負の片側部分に入射
し、平行偏光成分は、分割偏光回転子の正の片側部分に
入射する。
【0084】逆方向に光学サーキュレータ100を通過
する偏光成分は、分割偏光回転子の順方向に、第2のI
/Oポートの分割偏光回転子122Bを通過する。従っ
て、平行偏光成分P1及びP2の偏光方向が、分割偏光
回転子の正の片側部分を通過するこれらの偏光成分によ
って変化することはない。直交偏光成分O1及びO2の
偏光方向は、分割偏光回転子の負の片側部分を通過する
これらの偏光成分によって90゜回転させられる。
【0085】図19には、第2のI/Oポート112か
らレンズ109に入射する際の偏光成分が示されてい
る。直交偏光成分O1及びO2の偏光方向を回転させる
分割偏光回転子122Bによって、4つの偏光成分全て
の偏光方向が、垂直ウォーク・オフ結晶145のウォー
ク・オフ方向166に対して垂直に設定される。図18
には、対向した二分の一波長板対141Bからファラデ
回転子143Bに入射する際の偏光成分が示されてい
る。
【0086】レンズ109によって、光学軸144に対
する偏光成分O1、P1、O2、及びP2の位置が逆に
なる。光ビームZの直交偏光成分O1は、光学軸144
上にあるので、レンズは、この偏光成分の位置を変化さ
せないままにする。PORT2の軸162は、光学軸と
一致するので、レンズは、この偏光成分とPORT2の
アライメントがとれたままにする。レンズは、直交偏光
成分O2と、平行偏光成分P1及びP2の位置を、それ
ぞれ、逆にして、変位位置182と、184、及び18
6につける。図20には、レンズから垂直ウォーク・オ
フ結晶145に入射する際の偏光成分が示されている。
【0087】4つの偏光成分O1、P1、O2、及びP
2の全ての偏光方向が、垂直ウォーク・オフ結晶145
のウォーク・オフ方向166に対して垂直であるため、
4つの偏光成分の全てが、その位置及び偏光方向を変え
ることなく、垂直ウォーク・オフ結晶を通過する。図2
1には、垂直ウォーク・オフ結晶から第1のI/Oポー
ト102に入射する際の偏光成分が示されている。
【0088】直交偏光成分及び平行偏光成分は、それぞ
れ、分割偏光回転子122Aの正の片側部分及び負の片
側部分とアライメントがとられて、取り付けライン13
4Aに対して対称に配設された、第1のI/Oポート1
02に入射する。光学サーキュレータ100を逆方向に
通過する偏光成分は、分割偏光回転子の逆方向に、第1
のI/Oポート102の分割偏光回転子122Aを通過
する。従って、直交偏光成分O1及びO2の偏光方向
が、分割偏光回転子の正の片側部分を通過する偏光成分
によって90゜回転させられる。平行偏光成分P1及び
P2の偏光方向は、分割偏光回転子122Aの負の片側
部分を通過する偏光成分によって変化することはない。
【0089】図23には、分割偏光回転子122Aから
ウォーク・オフ結晶120Aに入射する際の偏光成分が
示されている。直交偏光成分O1及びO2の偏光方向を
回転させる分割偏光回転子によって、直交偏光成分の偏
光方向が、それぞれの平行偏光成分P1及びP2に対し
て垂直に設定される。平行偏光成分は、ウォーク・オフ
結晶120Aのウォーク・オフ方向128Aに対して平
行のままである。図22には、ファラデ回転子143A
から対向した二分の一波長板対141Aに入射する際の
偏光成分が示されている。
【0090】ウォーク・オフ結晶120Aによって、平
行偏光成分P1及びP2が、そのウォーク・オフ方向1
28Aにそのウォーク・オフ距離だけ偏向し、直交偏光
成分O1及びO2は偏向せずに通過する。ウォーク・オ
フ結晶120Aと120Bのウォーク・オフ距離の関係
は、光ビームZの平行偏光成分P1が、軸162の位
置、すなわちPORT2において、光ビームZの直交偏
光成分O1に重ね合わされ、光ビームSの平行偏光成分
P2が、変位位置182において、光ビームSの直交偏
光成分O2に重ね合わされる、というような関係にあ
る。変位位置182は、PORT1及びPORT2の両
方から横方向に変位しているので、PORT3を介して
光学サーキュレータに入射する光ビームZだけが、PO
RT2に伝送される。光ビームYの出射位置に対応する
位置において、光学サーキュレータに順方向に入射する
スプリアス光ビームSは、PORT1にもPORT2に
も伝送されない。
【0091】光が光学サーキュレータ100を順方向に
通過する際、光学サーキュレータは、理想的には、PO
RT3に、光ビームXを100%伝送すべきであり、光
ビームYを0%伝送つまり伝送しない、すなわち、光学
サーキュレータは、1の伝送係数と、ゼロのクロストー
クを有すべきである。しかし、実際の光学サーキュレー
タの伝送係数及びクロストークは、I/Oポートの部品
誤差により、また、I/Oポートと垂直ウォーク・オフ
結晶145との間の角度ミスアライメントにより劣化す
る。伝送係数及びクロストークの劣化は、ウォーク・オ
フ結晶120A及び120Bのウォーク・オフ方向が、
垂直ウォーク・オフ結晶145のウォーク・オフ方向に
対して正確に垂直でないことと、分割偏光回転子122
A及び122Bが、偏光成分の偏光方向を正確に0゜又
は90゜回転させないことによる。
【0092】順方向の場合、第1のI/Oポート102
における上記誤差によって、偏光成分O1、P1、O
2、及びP2のうち1つ以上の偏光成分の偏光方向と、
垂直ウォーク・オフ結晶145のウォーク・オフ方向1
66とのアライメントが、非ゼロ角度△θ1 でとられ
る。偏光成分の方向とウォーク・オフ方向166との間
の非ゼロ角度△θ1 によって、結果として、偏光成分は
ウォーク・オフ方向に対して垂直なある成分を有するこ
とになる。この成分は、偏光成分の誤差成分と呼ぶこと
にするが、この誤差成分は、垂直ウォーク・オフ結晶に
よって偏向されることはない。この誤差成分の振幅は、
sin2△θ1に比例する。光ビームXの偏光成分O1及
びP1の偏光方向と、垂直ウォーク・オフ結晶145の
ウォーク・オフ方向166との間の非ゼロ角度によっ
て、光ビームXに関する光学サーキュレータ100の伝
送係数が劣化する。この劣化は、cos2△θ1に比例す
る。
【0093】垂直ウォーク・オフ結晶145によって、
光ビームXの偏光成分O1及びP1の誤差成分が、それ
ぞれ、位置160及び170から位置162及び172
に偏向することはない。従って、光ビームXの一部、す
なわち誤差成分は、そこから光ビームXがPORT3に
伝送される位置162及び172に偏向しない。従っ
て、PORT3における光ビームXの強度が低減する。
【0094】光ビームYの偏光成分O2及びP2の偏光
方向と、垂直ウォーク・オフ結晶145のウォーク・オ
フ方向166との間の非ゼロ角度によって、光学サーキ
ュレータ100のクロストークも劣化する。垂直ウォー
ク・オフ結晶によって、光ビームYの偏光成分の誤差成
分が、それぞれ、位置162及び172から位置174
及び176に偏向することはない。代わりに、誤差成分
は、位置162及び172に留まり、位置160及び1
70から偏向した光ビームXの偏光成分と混合される。
従って、垂直ウォーク・オフ結晶145から第2のI/
Oポートに入射する光ビームXの偏光成分には、光ビー
ムYの誤差成分が含まれる。
【0095】第1のI/Oポート102における誤差に
よって、垂直ウォーク・オフ結晶145から第2のI/
Oポート112に入射する光ビームXの偏光成分の伝送
係数が低下し、クロストークが増大する。しかし、光ビ
ームXに関する光学サーキュレータ100の伝送係数及
びクロストークは、第1のI/Oポートの伝送係数及び
クロストークだけによって決まるわけではない。第2の
I/Oポート112では、垂直ウォーク・オフ結晶の出
力における伝送係数及びクロストークに比較すると、光
学サーキュレータ100の伝送係数はわずかに低下し、
クロストークは低減する。
【0096】第2のI/Oポート112では、光ビーム
Xにおける光ビームYの誤差成分E02及びEP2の減衰に
よって、垂直ウォーク・オフ結晶145の出力における
クロストークが低減される。第2のI/Oポートの分割
偏光回転子122Bが、それぞれ、光ビームXの偏光成
分O1及びP1の偏光方向を回転させる際に、偏光成分
O1及びP1における誤差成分EO2及びEP2も回転させ
る。この結果、誤差成分は、それぞれ、ウォーク・オフ
結晶120Bのウォーク・オフ方向128Bと、平行及
び垂直にアライメントがとられる。ウォーク・オフ結晶
120Bは、偏光成分P1を偏向させ、それにより、P
1とPORT3のアライメントがとられる。しかし、ウ
ォーク・オフ結晶は誤差成分EP2を偏向させないので、
誤差成分EP2はPORT3に入射しない。ウォーク・オ
フ結晶120Bは、直交偏光成分O1を偏向させずに通
過させ、それにより、直交偏光成分とPORT3とのア
ライメントが保たれる。しかし、ウォーク・オフ結晶
は、誤差成分EO2をPORT3から離して偏向させるの
で、誤差成分EO2は、PORT3に入射しない。
【0097】光ビームXの誤差成分の偏光方向を同様に
回転させることによって、第2のI/Oポート112に
おいて、光ビームXに関する伝送係数が変化する。
【0098】光学サーキュレータ100の実際の実施例
の場合、第2のI/Oポート112での成分は、第1の
I/Oポート102の対応する成分と同じタイプの誤差
を被る。従って、直交及び平行偏光成分中の誤差成分
が、それぞれ、ウォーク・オフ結晶120Bのウォーク
・オフ方向128Bに対して正確に平行及び垂直になら
ない限り、第2のI/Oポートは、各偏光成分における
誤差成分の一部をPORT3に伝送することになる。P
ORT3に伝送される誤差成分の割合は、誤差成分の偏
光方向と、ウォーク・オフ方向128Bに対して平行又
は垂直な方向との間の角度△θ2 によって決まる。
【0099】光学サーキュレータ100の全伝送係数、
すなわち、PORT3に伝送される光ビームXの割合
は、IXcos2△θ1cos2△θ2で与えられ、ここ
で、IXは光ビームXの強度である。光学サーキュレー
タ100のクロストーク、すなわち、PORT3に伝送
される光ビームYの割合は、IYsin2△θ1sin2
θ2で与えられ、ここで、IY は光ビームYの強度であ
る。第2のI/Oポートによるクロストークを更に減衰
させると、偏光成分と、垂直ウォーク・オフ結晶145
及びウォーク・オフ結晶120Bのウォーク・オフ方向
との間の相当な角度アライメント誤差にもかかわらず、
許容可能なクロストーク性能が得られる。例えば、△θ
1及び△θ2が±2゜の範囲内である場合、クロストーク
は−60dB未満になり、△θ1及び△θ2が±5゜の範
囲内である場合、クロストークは−40dB未満にな
る。
【0100】逆方向における光ビームZに関する光学サ
ーキュレータ100の伝送係数、及び、スプリアス光ビ
ームSからPORT2へのクロストークは、同様に、角
度ミスアライメント△θ1及び△θ2によって決まる。
【0101】直ぐ上で説明した光学サーキュレータの第
1の実施態様100の場合、平行偏光成分P1及びP2
だけが、ウォーク・オフ結晶120A及び120Bによ
って偏向させられる。直交偏光成分O1及びO2は、偏
向せずに、これらのウォーク・オフ結晶を通過する。こ
の結果、光ビームX、Y、及びZの偏光成分間に光路長
の差が生じることになる。光ビームの変調率が、その偏
光成分間における光路長の差によって性能を劣化させる
ほど十分に高い場合には、第1のI/Oポート102ま
たは108と第2のI/Oポート112の一方または両
方に、複屈折結晶(不図示)を含めることが可能であ
る。複屈折結晶は、ウォーク・オフ結晶120と分割偏
光回転子122の間に配置するのが望ましい。複屈折結
晶の配向は、その高い方の屈折率方向がウォーク・オフ
方向128に対し垂直にアライメントがとれるようにな
される。ウォーク・オフ結晶120の厚さがaで、その
屈折率差が△n1 であり、複屈折率結晶の屈折率差が△
2 であるとした場合、複屈折率結晶の厚さは、a△n
1/△n2とすべきである。
【0102】図29及び30には、本発明による光学サ
ーキュレータの第2の実施態様200が示されており、
図31〜39(順方向)及び図40〜48(逆方向)に
は、その動作が示されている。第2の実施例200の場
合、光ビームX、Y、及びZの直交偏光成分及び平行偏
光成分は、等しい光路長を有する。光学サーキュレータ
の第2の実施態様において、第1の実施態様と同じ要素
は、同じ符号を用いて示されているので、これ以上の説
明はしない。同様の要素は、100だけ増した同じ符号
を用いて示されている。
【0103】光学サーキュレータ200において、垂直
ウォーク・オフ結晶145及びレンズ109は、それぞ
れ、第1の実施態様100の垂直ウォーク・オフ結晶及
びレンズと同じである。第1のI/Oポート208に
は、ウォーク・オフ結晶120Aと分割偏光回転子22
2Aとが含まれており、光結合アセンブリ110Aが含
まれているのが望ましい。第1のI/Oポート208
は、光結合アセンブリが、横方向軸158(図3)に対
して垂直な方向に横方向にオフセットしている点で、図
25〜28を参照して上記した第1のI/Oポート10
8とは異なっている。この結果、PORT1及びPOR
T2は、レンズ109によって規定される光学軸144
から横方向にオフセットする。光結合アセンブリは、光
学軸から、ウォーク・オフ結晶120Aのウォーク・オ
フ方向128Aとは反対方向に、ウォーク・オフ結晶の
ウォーク・オフ距離の約1/2だけオフセットする。光
ビームを第1のI/Oポートの要素の中心に位置決めす
るため、ウォーク・オフ結晶120A及び分割偏光回転
子222Aは、光学軸144に中心がくるのが望まし
い。
【0104】第2のI/Oポート218は、第1のI/
Oポート208と構造的に同様である。光結合アセンブ
リ110Bが、横方向へオフセットしているので、PO
RT3は、光学軸144から、ウォーク・オフ結晶12
0Bのウォーク・オフ方向に、ウォーク・オフ結晶のウ
ォーク・オフ距離の約1/2だけオフセットする。ウォ
ーク・オフ結晶120B及び分割偏光回転子222B
は、光学軸上に中心がくるのが望ましい。分割偏光回転
子222Bは、分割偏光回転子222Aと同様である。
【0105】光学サーキュレータの第2の実施態様20
0を順方向に通過する光に関して、第2のI/Oポート
218のウォーク・オフ結晶120Bのウォーク・オフ
方向128Bは、第1のI/Oポート208のウォーク
・オフ結晶120Aのウォーク・オフ方向128Aとは
反対であり、対向した二分の一波長板対141Bの正の
二分の一波長板136Aは、第1のI/Oポートの対向
した二分の一波長板対141Aの正の二分の一波長板1
36Bとは、光学軸に対して反対側にあり、ファラデ回
転子143の回転方向は、両方のI/Oポートとも同じ
である。
【0106】光ビームXとYの間の横方向間隔が別様で
正確に規定されるならば、I/Oポート208及び21
8から、光結合アセンブリ110A及び110Bを省略
することが可能であり、光ビームX、Y、及びZは、上
述のように、許容可能なほどわずかに横方向へ拡散す
る。
【0107】垂直ウォーク・オフ結晶145は、やは
り、光学軸144上に中心がくるのが望ましい。
【0108】図31〜39には、PORT1からPOR
T3へと順方向に通過する光ビームX及びYへの、光学
サーキュレータ200の作用が、図7〜15と同じ取り
決めを用いて示されている。図31〜35には、光ビー
ムX及びYの偏光成分に対する第1のI/Oポート20
8及び垂直ウォーク・オフ結晶145の動作が示されて
いる。この動作は、図7〜11を参照して上記した動作
と同じであるため、ここでは再度説明しない。PORT
1及びPORT2の光学軸144から横方向へのオフセ
ットによって、光学サーキュレータのこの部分の動作が
変化することはなく、軸160及び162の位置と、光
学軸144に対する変位位置170及び172とが変化
する。
【0109】レンズ109によって、光学軸144に対
する偏光成分O1、P1、O2、及びP2の位置が逆に
なる。光ビームXの直交偏光成分O1及び平行偏光成分
P1は、それぞれ、光学軸に対して対称にとられた位置
162及び172に配置されたレンズに入射するので、
図35及び36を比較することによって明らかになるよ
うに、レンズによって、光学軸に対する光ビームXの偏
光成分の位置が交換される。従って、光ビームXの直交
偏光成分O1及び平行偏光成分P1は、レンズから出射
し、それぞれ、変位位置172及び162において第2
のI/Oポート218に入射する。これらの位置は、図
34に示すように、光ビームYの偏光成分が垂直ウォー
ク・オフ結晶145に入射した位置である。変位位置1
62は、PORT3の軸164に対応する。
【0110】またレンズ109によって、光学軸144
に対する光ビームYの直交偏光成分O2及び平行偏光成
分P2の位置が逆になる。従って、やはり、図36に示
すように、直交偏光成分O2及び平行偏光成分P2は、
それぞれ、レンズから出射して、位置170及び160
において第2のI/Oポート218に入射する。これら
の位置は、図34に示すように、光ビームXの偏光成分
が垂直ウォーク・オフ結晶145に入射した位置であ
る。
【0111】偏光成分がレンズ109から第2のI/O
ポート218に入射する際に、直交偏光成分O1及びO
2は、分割偏光回転子222Bの正の片側部分とアライ
メントがとられ、平行偏光成分P1及びP2は、分割偏
光回転子の負の片側部分とアライメントがとられる。直
交偏光成分及び平行偏光成分は、図36に示すように、
対向した二分の一波長板対141Bの取り付けライン1
34Bに対して対称に配置されている。
【0112】光学サーキュレータ200を順方向に通過
する偏光成分は、第2のI/Oポート218の分割偏光
回転子222Bを分割偏光回転子の逆方向に通過する。
従って、直交偏光成分O1及びO2の偏光方向は、分割
偏光回転子222Bの正の片側部分を通過する偏光成分
によって90゜回転させられる。平行偏光成分P1及び
P2の偏光方向は、分割偏光回転子の負の片側部分を通
過する偏光成分によって変化することはない。図38に
は、分割偏光回転子222Bからウォーク・オフ結晶1
20Bに入射する際の偏光成分が示されている。直交偏
光成分O1及びO2の偏光方向を回転させる分割偏光回
転子によって、直交偏光成分の偏光方向が、それぞれ、
平行偏光成分P1及びP2に対して垂直に設定されて、
直交偏光成分が、ウォーク・オフ結晶120Bのウォー
ク・オフ方向128Bに対して平行にアライメントがと
られる。図37には、ファラデ回転子143Bから対向
した二分の一波長板対141Bに入射する際の偏光成分
が示されている。
【0113】ウォーク・オフ結晶120Bは、直交偏光
成分O1及びO2を、そのウォーク・オフ方向128B
にそのウォーク・オフ距離だけ偏向させる。該ウォーク
・オフ結晶は、平行偏光成分P1及びP2を偏向せずに
通過させる。ウォーク・オフ結晶120Bのウォーク・
オフ距離は、光ビームXの直交偏光成分O1が、POR
T3の軸164の位置において、光ビームXの平行偏光
成分P1に重なり合う、というような距離である。ま
た、ウォーク・オフ結晶120Bのウォーク・オフ距離
は、光ビームYの直交偏光成分O2が、PORT3から
横方向に変位した軸160の位置において、光ビームY
の平行偏光成分P2に重なり合う、というような距離で
ある。
【0114】図30には、光学サーキュレータ200を
通過する際における、光ビームYの直交偏光成分O1及
び平行偏光成分P1の光路が示されている。直交偏光成
分は、破線186で示され、平行偏光成分は、鎖線18
8で示されている。第1のI/Oポート208における
ウォーク・オフ結晶120Aによって偏向するのは、平
行偏光成分だけであるのに対して、第2のI/Oポート
218におけるウォーク・オフ結晶120Bによって偏
向するのは、直交偏光成分だけである。この結果、偏光
成分間における光路長の差がゼロになる。
【0115】図40〜48には、逆方向における光学サ
ーキュレータ200の動作が示されている。これらの図
には、図29の切断ライン7A−7A〜7I−7Iで示
される、光学サーキュレータ200の各種ポイントにお
ける光ビームZの偏光成分O1及びP1と、スプリアス
光ビームSの偏光成分O2及びP2とが示されている。
これらの図は全て、光が光学サーキュレータを通過する
方向に見たものである。スプリアス光ビームSは、順方
向での光ビームYの出射ポイントにおいて、光学サーキ
ュレータの第2のI/Oポートに入射する。
【0116】光ビームZ及びSは、それぞれ、PORT
3の軸に対応する位置164と、位置160とにおい
て、ウォーク・オフ結晶120Bに入射する。ウォーク
・オフ結晶120Bは、平行偏光成分P1及びP2を、
そのウォーク・オフ方向128Bの方向に偏向させる。
これによって、平行偏光成分P1及びP2と、分割偏光
回転子222Bの正の片側部分とのアライメントがとら
れ、直交偏光成分O1及びO2と、分割偏光回転子22
2Bの負の片側部分とのアライメントがとられる。光学
サーキュレータ200を逆方向に通過する偏光成分は、
第2のI/Oポート208の分割偏光回転子222Bを
分割偏光回転子の順方向に通過する。従って、図41及
び43を比較することによって明らかなように、分割偏
光回転子は、平行偏光成分の偏光方向ではなく、直交偏
光成分の偏光方向を90゜回転させる。
【0117】レンズ109によって、光学軸144に対
する偏光成分の位置が逆になる。結果として、偏光成分
O1、P1、O2、及びP2が、それぞれ、位置17
2、162、176、及び174において、垂直ウォー
ク・オフ結晶145に入射し、それらの偏光方向は、ウ
ォーク・オフ方向166に対して垂直になる。第1のI
/OポートにおけるPORT2の位置162は、第2の
I/OポートにおけるPORT3の軸164に対応す
る。これが、図44に示されている。図45に示すよう
に、垂直ウォーク・オフ結晶145によって回転または
偏向させられる偏光成分はない。
【0118】第1のI/Oポート208において、直交
偏光成分O1及びO2は、分割偏光回転子222Bの負
の片側部分とアライメントがとられ、平行偏光成分は、
分割偏光回転子の正の片側部分とアライメントがとられ
る。光学サーキュレータ200を逆方向に通過する偏光
成分は、分割偏光回転子222Aを分割偏光回転子の逆
方向に通過する。従って、分割偏光回転子は、直交偏光
成分O1及びO2の偏光方向ではなく、平行偏光成分P
1及びP2の偏光方向を90゜回転させる。これによっ
て、平行偏光成分の偏光方向が、それぞれ、直交偏光成
分の偏光方向に対して垂直に設定される。直交偏光成分
は、ウォーク・オフ結晶120Aのウォーク・オフ方向
128Aに対して平行なままである。
【0119】図47には、分割偏光回転子222Aから
ウォーク・オフ結晶120Aに入射する際の偏光成分が
示されている。図46には、ファラデ回転子143Aか
ら対向した二分の一波長板対141Aに入射する際の偏
光成分が示されている。
【0120】ウォーク・オフ結晶120Aによって、直
交偏光成分O1及びO2は、そのウォーク・オフ方向1
28Aの方向にそのウォーク・オフ距離だけ偏向され、
平行偏光成分P1及びP2は偏向せずに通過させる。こ
れによって、図48に示すように、軸162の位置、す
なわち、PORT2において、光ビームZの直交偏光成
分O1が、光ビームZの平行偏光成分P1に重なり合
う。これによって、また、PORT1とPORT2の両
方から横方向に変位した変位位置174において、光ビ
ームSの直交偏光成分O2が、光ビームSの平行偏光成
分P2に重なり合う。従って、PORT3を介して光学
サーキュレータに入射する光ビームZだけが、PORT
2に伝送される。スプリアス光ビームSは、PORT1
にもPORT2にも伝送されない。
【0121】PORT1、PORT2、及びPORT3
と光学軸144との間の横方向オフセットは、レンズ1
09が低非点収差レンズであることを必要とする。レン
ズ109の非点収差を軽減するための最も単純な方法
は、レンズの焦点距離を延長することである。これに
は、レンズと第1及び第2のI/Oポート208及び2
18の第1の面との間の間隔を広げることが必要にな
り、これによって、光学サーキュレータ200の物理的
サイズが増大される。
【0122】図49〜51、52、及び53には、ゼロ
光路長差光学サーキュレータに関する2つの代替実施態
様が示されている。これらの図において、図1及び29
に示す実施態様に対応する要素は、同じ符号を用いて示
されている。図49〜51に示す実施態様300と、図
52及び53に示す実施態様400において、第1のI
/Oポート208及び垂直ウォーク・オフ結晶145
は、図29に示す対応する要素と同じであり、ここでは
再度説明しない。
【0123】両方の実施態様300及び400におい
て、第2のI/Oポート318及び412は、図1及び
2に示す第2のI/Oポート112と同様であるが、そ
れと異なる点として、PORT3の光学軸164が光学
軸144からオフセットしている点と、第2のI/Oポ
ート318が光結合アセンブリ110Bを含んでいる点
がある。このオフセットは、ウォーク・オフ結晶120
Bのウォーク・オフ方向128Bであり、オフセット距
離は、ウォーク・オフ結晶120Bのウォーク・オフ距
離の約1/2である。この結果、PORT3は、光学軸
に対して、PORT1及びPORT2とは反対側に位置
することになる。また、第2のI/Oポート318及び
412が、第2のI/Oポート112と異なる点とし
て、第2のI/Oポート218の場合ように、対向した
二分の一波長板対222Bの中心が光学軸144上にく
るのが望ましいという点がある。
【0124】実施態様300及び400には、両方と
も、レンズ109がない。
【0125】図49〜51に示す実施態様300の場
合、垂直ウォーク・オフ結晶145は、第2のI/Oポ
ート318から離隔されており、4素子収束マイクロレ
ンズ・アレイ301が、垂直ウォーク・オフ結晶の第2
の面190に隣接して配置されている。代替例として、
垂直ウォーク・オフ結晶は、第1のI/Oポート302
から離隔して、マイクロレンズ・アレイは、垂直ウォー
ク・オフ結晶の第1の面192に隣接して配置すること
も可能である。隣接したレンズ303及び305と30
3及び307との光学軸間の間隔が250μmであるマ
イクロレンズ・アレイが、日本板硝子から入手可能であ
る。I/Oポートは、光学軸160と162の間の間隔
を2倍にし、ウォーク・オフ結晶120A及び120B
のウォーク・オフ距離を2倍にするように、簡単に修正
可能である。この変更によって、偏光成分が垂直ウォー
ク・オフ結晶から出射する際に、マイクロレンズ・アレ
イにおける4つのレンズ303、305、307、及び
309の各々の中心が、偏光成分O1、P1、O2、及
びP2の1つの軸上にくる。マイクロレンズ・アレイに
おけるレンズの焦点距離の選定と、ウォーク・オフ結晶
120Aの第1の面124Aとウォーク・オフ結晶12
0Bの第1の面124Bとの間隔の選定は、マイクロレ
ンズが、PORT1のイメージをPORT3に形成し、
PORT3のイメージをPORT2に形成するようにな
される。
【0126】図52及び53に示す実施態様の場合、垂
直ウォーク・オフ結晶145は、第1のI/Oポート2
08と第2のI/Oポート412の両方に接触させて取
り付けられるので、第1のI/Oポート208、第2の
I/Oポート318、及び垂直ウォーク・オフ結晶14
5は、全体として、モノリシック・ブロックを形成す
る。収束レンズ411が、その光学軸とPORT3の光
学軸164とのアライメントがとれるように、すなわ
ち、その光学軸が光学軸144から横方向にオフセット
するようにして、ウォーク・オフ結晶120Bの第1の
面124Bに隣接して配置される。図52及び53に示
す従来の両凸レンズは、レンズ411として利用可能で
あるが、円筒状屈折率分布型(GRIN)レンズが望ま
しい。というのは、この型式のレンズの方が、本発明の
実施態様に取り付けるのに容易なためである。他の適切
な型式のレンズ、例えば球面レンズを代替として用いる
ことも可能である。
【0127】収束レンズ411によって、PORT3か
ら出射する光は、光ファイバ415の端部413に収束
し、光ファイバの端部から出射する光は、PORT2に
収束する。光ファイバ415は、単一モード・ファイバ
が望ましい。レンズの焦点距離の選定、ウォーク・オフ
結晶120Bの第1の面124Bとレンズとの間の間隔
の選定、及びレンズと光ファイバ415の間の間隔の選
定は、レンズが、PORT1のイメージを光ファイバの
端部413に形成し、光ファイバのコア417のイメー
ジをPORT2に形成するようになされる。
【0128】図1、29、及び49に示す実施態様の場
合、光ビームX及びYの偏光成分は、PORT1及びP
ORT2から光学サーキュレータを通過する際に発散す
る。しかし、偏光成分は、第2のI/Oポートにおける
対向した二分の一波長板対141Bを通過する前に、光
学サーキュレータにおいて途中で、レンズ109または
レンズ・アレイ301によって再収束される。同様に、
光ビームZの偏光成分は、PORT3から光学サーキュ
レータを通過する際に発散するが、対向した二分の一波
長板対141Aを通過する前に、再収束される。しか
し、図52及び53に示す実施態様の場合、偏光成分
は、PORT1から光学サーキュレータを通過する際に
発散するが、対向した二分の一波長板対141Bに達す
る前には再収束しない。従って、この実施態様の場合、
偏光成分が、対向した二分の一波長板対141Bの取り
付けライン134Bと交差するのを防止するため、より
念入りな予防措置を講じる必要がある。こうした予防措
置には、光学サーキュレータに入射する際の偏光成分の
発散角をさらに小さくすること、取り付けライン134
Bと光学軸144間のオフセットに対する許容公差を小
さくすること、及び、ウォーク・オフ結晶120Aと1
20Bのウォーク・オフ距離を延長することが含まれ
る。
【0129】次に、図7〜15と同じ取り決めを用い
た、図31〜34、54〜57、及び58〜65を参照
して、図49、50、52、及び53に示す実施態様の
動作について説明する。順方向の場合、光ビームX及び
Yの偏光成分への、第1のI/Oポート208及び垂直
ウォーク・オフ結晶145の作用は、図7〜11を参照
して上記した作用、及び図31〜35に示す作用と同じ
であるので、ここでは再度説明しない。
【0130】図54〜57には、実施態様300及び4
00の第2のI/Oポート318及び412の動作が示
されている。図54には、垂直ウォーク・オフ結晶14
5から第2のI/Oポートに入射する際の偏光成分O
1、P1、O2、及びP2が示されている。直交偏光成
分O1は、PORT2の光学軸に対応する位置164に
おいて、分割偏光回転子222Bの正の片側部分に入射
する。平行偏光成分P1は、PORT3の光学軸に対応
する位置164において、分割偏光回転子の負の片側部
分に入射する。偏光成分O2及びP2は、それぞれ、変
位位置174及び176において、それぞれ、分割偏光
回転子の正の片側部分及び負の片側部分に入射する。対
向した二分の一波長板対122Bは、その中心が光学軸
上にくる。従って、直交偏光成分と平行偏光成分は、対
向した二分の一波長板対141Bの取り付けライン13
4Bに対して対称に配置される。
【0131】光学サーキュレータ300及び400を順
方向に通過する偏光成分は、分割偏光回転子222Bを
分割偏光回転子の逆方向に通過する。従って、直交偏光
成分O1及びO2の偏光方向は、分割偏光回転子の正の
片側部分を通過する偏光成分によって90゜回転させら
れる。平行偏光成分P1及びP2の偏光方向は、分割偏
光回転子の負の片側部分を通過するこれらの偏光成分に
よって不変のままである。
【0132】図56には、分割偏光回転子222Bから
ウォーク・オフ結晶120Bに入射する際の偏光成分が
示されている。直交偏光成分O1及びO2の偏光方向を
回転させる分割偏光回転子によって、直交偏光成分の偏
光方向が、それぞれ、平行偏光成分P1及びP2の偏光
方向に対して垂直に設定されて、直交偏光成分が、ウォ
ーク・オフ結晶120Bのウォーク・オフ方向128B
に対して平行にアライメントがとられる。図55には、
分割偏光回転子222Bにおけるファラデ回転子143
Bから対向した二分の一波長板対141Bに入射する際
の偏光成分が示されている。
【0133】ウォーク・オフ結晶120Bは、直交偏光
成分O1及びO2を、そのウォーク・オフ方向128B
にそのウォーク・オフ距離だけ偏向させる。ウォーク・
オフ結晶は、平行偏光成分P1及びP2を偏向せずに通
過させる。ウォーク・オフ結晶120Bのウォーク・オ
フ距離は、光ビームXの直交偏光成分O1が、軸164
の位置、すなわちPORT3において、光ビームXの平
行偏光成分P1に重なり合い、また光ビームYの直交偏
光成分O2が、PORT3から横方向に変位した位置1
76において、光ビームYの平行偏光成分P2に重なり
合う、というような距離である。これが図57に示され
ている。従って、光ビームXだけがPORT3に伝送さ
れる。光ビームYは、PORT3から横方向にオフセッ
トしたポイントに伝送されるので、光ビームYからPO
RT3に入射する光はない。
【0134】図58〜65には、逆方向に通過する光へ
の実施態様300及び400の作用が示されている。こ
れらの図には、図49及び図52の切断ライン11A−
11A〜11H−11Hで示される、光学サーキュレー
タ300及び400の各種ポイントにおいて、光ビーム
Zの偏光成分O1及びP1と、スプリアス光ビームSの
偏光成分O2及びP2とが示されている。これらの図は
全て、光が光学サーキュレータを通過する方向に見たも
のである。スプリアス光ビームSは、順方向における光
ビームYの出射ポイントに対応する変位位置176にお
いて、光学サーキュレータの第2のI/Oポートに入射
する。
【0135】逆方向の場合、ウォーク・オフ結晶120
Bは、平行偏光成分P1及びP2を、そのウォーク・オ
フ方向128Bに偏向させる。これによって、平行偏光
成分と、分割偏光回転子222Bの正の片側部分とのア
ライメントがとられ、直交偏光成分O1及びO2と、分
割偏光回転子の負の片側部分とのアライメントがとられ
る。光学サーキュレータ300及び400を逆方向に通
過する偏光成分は、それぞれ、第2のI/Oポート21
8及び412の分割偏光回転子222Bを分割偏光回転
子の順方向に通過する。従って、図59と61を比較す
れば明らかなように、分割偏光回転子によって、直交偏
光成分の偏光方向は90゜回転されるが、平行偏光成分
の偏光方向は回転しない。図60には、対向した二分の
一波長板対141Bからファラデ回転子143Bに入射
する際の偏光成分が示されている。
【0136】偏光成分は、それらの偏光方向がウォーク
・オフ方向166に対して垂直になるようにして、垂直
ウォーク・オフ結晶145に入射する。これが、図61
に示されている。垂直ウォーク・オフ結晶によって回転
又は偏向される偏光成分はない。
【0137】垂直ウォーク・オフ結晶145の通過後、
直交偏光成分O1及びO2は、第1のI/Oポート20
8の分割偏光回転子222Aの負の片側部分とアライメ
ントがとられ、平行偏光成分は、分割偏光回転子の正の
片側部分とアライメントがとられる。光学サーキュレー
タ300及び400を逆方向に通過する偏光成分は、分
割偏光回転子222Aを分割偏光回転子の逆方向に通過
する。従って、分割偏光回転子によって、平行偏光成分
の偏光方向は90゜回転するが、直交偏光成分の偏光方
向は回転しない。これによって、平行偏光成分P1及び
P2の偏光方向が、直交偏光成分O1及びO2の偏光方
向に対して垂直に設定される。直交偏光成分の偏光方向
は、図64に示すように、ウォーク・オフ結晶120B
のウォーク・オフ方向128Bに対して平行のままであ
る。
【0138】ウォーク・オフ結晶128Bによって、直
交偏光成分O1及びO2は、そのウォーク・オフ方向1
28Bにそのウォーク・オフ距離だけ偏向させられ、平
行偏光成分P1及びP2は偏向せずに通過する。光ビー
ムZの直交偏光成分O1は、図65に示すように、軸1
62の位置、すなわちPORT2において、光ビームZ
の平行偏光成分P1に重なり合う。また、光ビームSの
直交偏光成分O2は、変位位置174に対応する位置に
おいて、光ビームSの平行偏光成分P2に重なり合う。
変位位置174は、PORT1及びPORT2の両方か
ら横方向に変位している。従って、PORT3を介して
光学サーキュレータに入射する光ビームZだけが、PO
RT2に伝送される。スプリアス光ビームSは、POR
T1にもPORT2にも伝送されない。
【0139】図66及び67には、本発明による光学サ
ーキュレータの完全に対称な実施態様500が示されて
いる。実施態様500の場合、光ビームX、Y、及びZ
の直交偏光成分と平行偏光成分は、等しい光路長を有
し、PORT2及びPORT3は、光学軸144上に配
置されている。図29及び30に示す実施態様200と
同じである、実施態様500の要素は、同じ符号を用い
て示されており、ここでは更に説明しない。
【0140】光学サーキュレータ500において、垂直
ウォーク・オフ結晶145及びレンズ109は、それぞ
れ、図29及び30に示す実施態様200の垂直ウォー
ク・オフ結晶及びレンズと同じである。図49及び5
0、及び図52及び53に示すレンズ構成を代替として
利用できる。第1のI/Oポート508は、複合ウォー
ク・オフ結晶520Aがウォーク・オフ結晶120Aの
代用であるという点で、第1のI/Oポート208とは
異なっている。複合ウォーク・オフ結晶520Aは、光
伝送の順方向において、光学軸144に沿って順に配列
される、ウォーク・オフ結晶要素521Aと、45゜二
分の一波長板523Aと、ウォーク・オフ結晶要素52
5Aから構成される。ウォーク・オフ結晶要素521A
と525Aは、等しい厚さ、従って、等しいウォーク・
オフ距離を有することが望ましい。ウォーク・オフ結晶
要素521Aと525Aのウォーク・オフ距離の合計
は、直交偏光成分と平行偏光成分との間の所望の横方向
分離距離に等しい。例えば、ウォーク・オフ結晶120
Aの厚さが1.25mmであった、図29及び30を参
照して上記した実施態様200に対応する実施態様の場
合、ウォーク・オフ結晶要素521A及び525Aの厚
さは、0.612mmであった。この構成によって、偏
光成分間の横方向分離距離が、実施態様200における
ウォーク・オフ結晶120Aの場合と同じになる。
【0141】ウォーク・オフ結晶要素521A及び52
5Aは、それらのウォーク・オフ方向が互いに逆にな
り、PORT1及びPORT2(図3参照)の光学軸1
60と162の間に延びる横方向軸158に対して垂直
になるように取り付けられる。ウォーク・オフ結晶要素
521Aのウォーク・オフ方向527Aは、分割偏光回
転子222Aにおける正の二分の一波長板136Aに向
けられる。ウォーク・オフ結晶要素525Aのウォーク
・オフ方向529Aは、分割偏光回転子222Aにおけ
る負の二分の一波長板138Aに向けられる。
【0142】第1のI/Oポート508が更に、第1の
I/Oポート208Aと異なる点として、正の二分の一
波長板136Aが、光の伝送の順方向に対して、光学軸
144の右側に好適に配置されるという点がある。代替
例として、正の二分の一波長板を光学軸の左にすると、
この場合、ウォーク・オフ結晶要素521A及び525
Aのウォーク・オフ方向が逆になるので、ウォーク・オ
フ結晶要素521Aのウォーク・オフ方向527Aは、
やはり、正の二分の一波長板136Aに向けられ、ウォ
ーク・オフ結晶要素525Aのウォーク・オフ方向52
9Aは、やはり負の二分の一波長板138Aに向けられ
る。
【0143】第2のI/Oポート518は、第1のI/
Oポート508と同様である。光学サーキュレータの実
施態様500を順方向に通過する光に関して、ウォーク
・オフ結晶521Bのウォーク・オフ方向527Bは、
第1のI/Oポートのウォーク・オフ結晶521Aのウ
ォーク・オフ方向527Aと同じであり、ウォーク・オ
フ結晶525Bのウォーク・オフ方向529Bは、ウォ
ーク・オフ結晶525Aのウォーク・オフ方向529A
と同じであり、対向した二分の一波長板対141Bの正
の二分の一波長板136Bは、第1のI/Oポートの対
向した二分の一波長板対141Aの正の二分の一波長板
136Aと、光学軸に対して同じ側にあり、ファラデ回
転子143の回転方向は、両I/Oポートとも同じであ
る。
【0144】図68〜76には、図7〜15と同じ取り
決めを用いて、PORT1からPORT3へと順方向に
通る光ビームX及びYへの光学サーキュレータ500の
作用が示されている。
【0145】光ビームX及びYは、それぞれ、PORT
1に対応する軸160に沿って、及びPORT2に対応
する軸162に沿って、第1のI/Oポート508に入
射する。軸162は、光学軸144に一致する。これが
図68に示されている。ウォーク・オフ結晶要素521
Aによって、平行偏光成分P1及びP2は、図69に示
すように、それぞれ、変位位置531及び533まで、
そのウォーク・オフ方向527Aにそのウォーク・オフ
距離だけ偏向される。
【0146】偏光成分は、45゜二分の一波長板523
Aに入射する。該二分の一波長板は、図70に示すよう
に、偏光成分の各々の偏光方向を90゜回転させる。こ
れによって、ウォーク・オフ結晶525Aのウォーク・
オフ方向529Aに対して、平行偏光成分P1及びP2
は垂直にアライメントがとられ、直交偏光成分O1及び
O2は平行にアライメントがとられる。
【0147】ウォーク・オフ結晶要素525Aによっ
て、直交偏光成分O1及びO2は、それぞれ、変位位置
535及び537まで、そのウォーク・オフ方向529
Aにそのウォーク・オフ距離だけ偏向される。ウォーク
・オフ結晶要素525Aのウォーク・オフ距離は、ウォ
ーク・オフ結晶要素521Aのウォーク・オフ距離に等
しく、ウォーク・オフ結晶要素525Aのウォーク・オ
フ方向は、ウォーク・オフ結晶要素521Aのウォーク
・オフ方向と逆のため、ウォーク・オフ結晶要素525
Aによって、直交偏光成分は、平行偏光成分の偏向に等
しい距離だけ、逆方向に偏向される。この結果、平行偏
光成分及び直後編交成分は、図71に示すように、分割
偏光回転子222Aの一部を形成する対向した二分の一
波長板対541Aの取り付けライン134Aに対して対
称に配置される。
【0148】平行偏光成分P1及びP2は、分割偏光回
転子222Aの正の片側部分を通過するので、それらの
偏光方向は不変のままである。直交偏光成分O1及びO
2は、分割偏光回転子222Aの負の片側部分を通過す
るので、それらの偏光方向は90゜回転する。結果とし
て、偏光成分は、それらの偏光方向が垂直ウォーク・オ
フ結晶145のウォーク・オフ方向166に対して平行
になるように、このウォーク・オフ結晶に入射する。光
学軸144に対する偏光成分P1、P2、O1、及びO
2の位置531、533、535、及び537は、それ
ぞれ、図34に示す実施態様200における同じ偏光成
分の位置170、172、160、及び162に対応す
る。
【0149】実施態様500における垂直ウォーク・オ
フ結晶145、レンズ109、及び分割偏光回転子22
2Bは、図29及び30に示す実施態様200の対応す
る要素と同じであり、偏光成分は、実施態様200の垂
直ウォーク・オフ結晶に入射する場合と光学軸に対して
同じ位置において、実施態様500の垂直ウォーク・オ
フ結晶145に入射するので、実施態様500における
垂直ウォーク・オフ結晶145、レンズ109、及び分
割偏光回転子222Bの動作は、図35〜37を参照し
て説明した動作と同じであり、ここでは再度説明しな
い。
【0150】図73には、第2のI/Oポート518に
おける分割偏光回転子222Bから複合ウォーク・オフ
結晶520Bに入射する際の偏光成分が示されている。
ウォーク・オフ結晶要素525Bのウォーク・オフ方向
529Bに対して、平行偏光成分P1及びP2は垂直で
あり、直交偏光成分O1及びO2は平行である。直交偏
光成分O1及びO2は、それぞれ、位置172及び17
0に位置決めされ、平行偏光成分P1及びP2は、それ
ぞれ、位置537及び535に位置決めされる。
【0151】ウォーク・オフ結晶要素525Bによっ
て、直交偏光成分は、そのウォーク・オフ方向529B
にそのウォーク・オフ距離だけ偏向される。これによっ
て、直交偏光成分O1は、PORT3の軸164に位置
決めされる。軸164は、本実施態様における光学軸に
一致する。また、これによって、直交偏光成分O2は、
図74に示すように、位置160に位置決めされる。
【0152】偏光成分は、ウォーク・オフ結晶525B
から45゜二分の一波長板523Bに入射する。該二分
の一波長板は、図75に示すように、各偏光成分の偏光
方向を90゜回転させる。これによって、ウォーク・オ
フ結晶要素521Bのウォーク・オフ方向527Bに対
して、直交偏光成分O1及びO2は垂直にアライメント
がとられ、平行偏光成分P1及びP2は平行にアライメ
ントがとられる。
【0153】ウォーク・オフ結晶要素521Bは、平行
偏光成分P1及びP2を、そのウォーク・オフ方向52
7Bにそのウォーク・オフ距離だけ偏向させる。該ウォ
ーク・オフ結晶要素は、直交偏光成分O1及びO2を偏
向せずに通過させる。ウォーク・オフ結晶要素521B
と525Bのウォーク・オフ距離の合計は、光ビームX
の平行偏光成分P1が、軸164の位置、すなわちPO
RT3において、光ビームXの直交偏光成分O1に重な
り合い、光ビームYの平行偏光成分P2が、PORT3
から横方向に変位した軸160の位置において、光ビー
ムYの直交偏光成分O2に重なり合う、というような距
離である。従って、PORT1を介して光学サーキュレ
ータに入射する光ビームXだけが、PORT3に伝送さ
れる。
【0154】図77〜86には、PORT3からPOR
T2へと逆方向に通過する光への光学サーキュレータ5
00の作用が示されている。光学サーキュレータ500
の要素の動作については、これまでに十分な理解が得ら
れているはずなので、これらの図については別個に説明
しない。
【0155】図88〜91には、本発明による光学サー
キュレータの製造プロセスが示されている。本開示に記
載の光学サーキュレータを構成する、ウォーク・オフ結
晶、二分の一波長板、及びファラデ回転子のサイズが小
さいということは、光学サーキュレータを個別に組み立
てるのに、時間と費用がかかると思われるであろう。し
かしながら、光学サーキュレータの単純な構造によっ
て、簡単かつ安価に、光学サーキュレータをバッチ製造
することが可能となる。
【0156】まず、図87を参照して、本発明による光
学サーキュレータの製造に用いられる波長板対ブロック
の本発明による製造方法について、説明することにす
る。正方形または矩形の断面を有する細長い二分の一波
長板ブロックの市販品が入手可能である。これらの二分
の一波長板ブロックは、面を研磨し、面を互いに正確に
平行または垂直にし、また面を、二分の一波長板ブロッ
クの光学軸に対して規定の角度で正確に配向することで
利用可能になる。しかし、コストを削減するために、二
分の一波長板ブロックの端部は研磨の必要がないので、
研磨しない。非研磨表面が、図87全体にわたって陰影
で示されている。
【0157】実際の実施例の場合、図87の(A)に示
すように、2つの二分の一波長板ブロック701A及び
701Bとして、それぞれ、約幅1mm、厚さ1mm、
及び長さ10mmのものを用いた。下記の説明におい
て、二分の一波長板ブロック701A及び701Bの対
応する要素は、それぞれ、文字AまたはBを付加した同
じ符号で示される。二分の一波長板ブロック701A及
び701Bのうちの1つの要素、又は該二分の一波長板
ブロック自体を参照する符号に、文字が付加されていな
い場合、その符号は、両方の二分の一波長板を参照する
ものと理解されたい。
【0158】各二分の一波長板ブロック701A及び7
01Bは、研磨側部表面713と、該研磨側部表面71
3に対向する研磨側部表面714を備える。各二分の一
波長板ブロックは又、研磨側部表面713及び714に
対して垂直な研磨上部表面732と、該研磨上部表面に
対向する研磨下部表面733も備える。
【0159】二分の一波長板ブロック701Aは、その
光学軸731Aが研磨側部表面713Aに対して−2
2.5゜に配向され、二分の一波長板ブロック701B
は、その光学軸731Bが研磨側部表面713Bに対し
て+22.5゜に配向されている。
【0160】二分の一波長板ブロック701Aは、第1
の分割工程において、ライン703Aに沿って長さ方向
に分割される。これによって、(B)に示す2つの二分
の一波長板片側部分705A及び707Aが得られる。
二分の一波長板ブロックは、好ましくは、鋸引きによっ
て分割されるが、劈開といった、二分の一波長板ブロッ
クを分割するのに適した他の方法を用いることも可能で
ある。二分の一波長板の片側部分705A及び707A
は各々、分割工程の結果として、それぞれ、粗表面70
9A及び711Aを備えている。二分の一波長板701
Bも同様に分割されて、それぞれ、粗表面709B及び
711Bを備えた二分の一波長板の片側部分705B及
び707Bが得られる。
【0161】(B)に示すように、二分の一波長板ブロ
ック701Aを分割することによって得られる二分の一
波長板片側部分の光学軸715A及び717Aは、互い
に平行であり、二分の一波長板ブロック701Bを分割
することによって得られる二分の一波長板片側部分の光
学軸715B及び717Bは、互いに平行であるが、光
学軸715A及び717Aに対して45゜の角度をなし
ている。
【0162】図3及び6を少し参照すると、対向した二
分の一波長板対122は、その軸が取り付けライン13
4に対して+22.5゜に配向された、1つの正の二分
の一波長板136と、その軸が取り付けラインに対して
−22.5゜に配向された、1つの負の二分の一波長板
138とから構成される。偏光成分は、二分の一波長板
136と138の間の取り付けラインから数十ミクロン
以内において、対向した二分の一波長板対141を通過
する。取り付けラインにおける偏光成分の回折を低減す
るために、二分の一波長板が互いに接合する取り付け面
154及び156は、平滑で、研磨されていることが望
ましい。
【0163】追加の研磨を必要とせずに、それぞれ、平
滑な取り付け表面で互いに取り付けられた1つの正の二
分の一波長板と1つの負の二分の一波長板から構成され
る、対向した二分の一波長板対を製造するために、第1
の波長板対ブロック723−1が、二分の一波長板の片
側部分705A及び707Bから製造され、第2の波長
板対ブロック723−2が、二分の一波長板の片側部分
705B及び707Aから製造される。第1の波長板対
ブロック723−1を製造するために、二分の一波長板
の片側部分707Bは、(C)に示すように、二分の一
波長板の片側部分707Bの研磨表面713Bが二分の
一波長板の片側部分705Aの研磨表面714Aに近接
並置されるようにして、二分の一波長板の片側部分70
5Aに隣接して配置される。第2の波長板対ブロック7
23−2を製造するために、二分の一波長板の片側部分
707Aは、二分の一波長板の片側部分707Aの研磨
表面713Aが二分の一波長板の片側部分705Bの研
磨表面714Bに近接並置されるようにして、二分の一
波長板の片側部分705Bに隣接して配置される。ここ
で留意点として、第2の波長板対ブロック723−2の
場合、「B」の二分の一波長板の片側部分が、「A」の
二分の一波長板の片側部分の前に位置するが、第1の波
長板対ブロック723−1の場合、「B」の二分の一波
長板の片側部分が、「A」の二分の一波長板の片側部分
の後に位置している、という点がある。
【0164】第1の波長板対ブロック723−1を形成
するために、対をなす二分の一波長板の片側部分705
A及び707Bの対向する研磨表面の一方、例えば、研
磨表面713Bが、適切な接着剤の薄い層でコーティン
グされる。対向する平滑な表面を互いに接触させて、接
着剤を硬化させる。光学的に透明なエポキシまたはUV
硬化エポキシが望ましい接着剤である。該接着剤の層
は、第1の波長板対ブロック723−1を構成する二分
の一波長板の両片側部分を固定する。完成した第1の波
長板対ブロック723−1が、(D)に示されている。
第2の波長板対ブロック723−2も同様に形成され
る。
【0165】第1と第2の波長板対ブロック723−1
及び723−2は、それぞれ、研磨下部表面743−1
及び743−2と、それぞれ、研磨上部表面744−1
及び744−2を備える。各研磨上部表面は、二分の一
波長板ブロック701A及び701Bの研磨上部表面7
32A及び732Bの片側から構成され、各研磨下部表
面は、二分の一波長板ブロック701A及び701Bの
研磨下部表面733A及び733Bの片側から構成され
る。
【0166】上記プロセスによって、正の二分の一波長
板の片側部分705B及び707Bが、研磨表面713
B/714Aと713A/714Bの間の取り付けライ
ンの両側に位置する、2つの波長板対ブロック723−
1及び723−2が製造される。必要であれば、矢印7
19で示すように、波長板対ブロックの一方、例えば、
第2の波長板対ブロック723−2を、軸718まわり
で180゜回転させて、取り付けラインの同じ側に正の
二分の一波長板の両片側部分を位置決めすることが可能
である。
【0167】次に、図88〜91を参照して、比較的大
きい光学部品から構成される単一部品ブロックから、複
数の小型I/Oポート・アセンブリを製造する本発明に
よる方法を説明する。各I/Oポート・アセンブリに
は、垂直ウォーク・オフ結晶が取り付けられる第1のI
/Oポートが含まれている。次に、I/Oポート・アセ
ンブリを互いに取り付けて、本発明による光学サーキュ
レータを形成することができる。
【0168】図88には、部品ブロック781の部品が
示されている。これらの部品には、ウォーク・オフ結晶
ブロック751、波長板対ブロック723−1、ファラ
デ回転子ブロック771、及び垂直ウォーク・オフ結晶
ブロック761がある。
【0169】ウォーク・オフ結晶ブロック751及び7
61は、正方形または矩形の断面を有した、ルチル(二
酸化チタン)またはバナジン酸イットリウムからなる市
販の細長いブロックである。これらのウォーク・オフ結
晶ブロックの面は、研磨され、互いに正確に平行または
垂直をなし、結晶のウォーク・オフ方向に対して正確に
平行または垂直にアライメントがとられる。しかし、コ
ストを削減するために、結晶ブロックの両端部及び側部
の1つは、研磨する必要はない。非研磨表面は、図88
〜91全体を通じて陰影で示されている。
【0170】ウォーク・オフ結晶ブロック751は、研
磨上部表面753と、該研磨上部表面753に対向する
研磨下部表面754を備える。ウォーク・オフ結晶ブロ
ックは又、研磨上部表面753及び研磨下部表面754
に対して垂直で、それらを相互接続する研磨側部表面7
55も備える。該研磨側部表面は、基準面の働きをす
る。研磨側部表面755に対向する側部表面756は、
研磨する必要がない。上部表面と下部表面の間のウォー
ク・オフ結晶ブロック751の厚さの選択は、光ビーム
X、Y、及びZの直交偏光成分と平行偏光成分の間に、
必要なウォーク・オフ距離が得られるようになされる。
ウォーク・オフ結晶ブロック751のウォーク・オフ方
向728は、基準表面755に対して平行である。実際
の実施例では、ウォーク・オフ結晶ブロック751を、
約幅1mm、厚さ1.25mm、及び長さ10mmとし
た。
【0171】第1の波長板対ブロック723−1につい
ては、上記の通りである。
【0172】ファラデ回転子ブロック771は、必要な
厚さの水晶からなる細長いブロックである。ファラデ回
転子ブロック771は、研磨上部表面773と、該研磨
上部表面773に対向する研磨下部表面774を備え
る。該ファラデ回転子ブロックは又、研磨上部表面77
3及び研磨下部表面774に対して垂直で、それらを相
互接続する研磨側部表面775も備える。該研磨側部表
面は、基準面の働きをする。研磨側部表面775に対向
する側部表面776は、研磨する必要がない。
【0173】垂直ウォーク・オフ結晶ブロック761
は、研磨上部表面763と、該研磨上部表面763に対
向する研磨下部表面764を備える。該垂直ウォーク・
オフ結晶ブロックは又、研磨上部表面763及び研磨下
部表面764に対して垂直で、それらを相互接続する研
磨側部表面765も備える。該研磨側部表面は、基準面
の働きをする。研磨側部表面765に対向する側部表面
766は、研磨する必要がない。垂直ウォーク・オフ結
晶ブロック761の厚さの選択は、光ビームX及びYの
光学軸160と162の間の間隔に正確に一致するウォ
ーク・オフ距離が得られるようになされる。垂直ウォー
ク・オフ結晶ブロック761のウォーク・オフ方向76
8は、基準面765に対して垂直である。実際の実施例
では、垂直ウォーク・オフ結晶ブロック761を、約幅
1mm、厚さ1.25mm、及び長さ10mmとした。
【0174】部品ブロック781は、ウォーク・オフ結
晶ブロック751の上部表面753に、UV硬化エポキ
シのような適切な接着剤のコーティングを施し、第1の
波長板対ブロック723−1の下部表面744がウォー
ク・オフ結晶ブロック751の上部表面753に接触す
るようにして、ウォーク・オフ結晶ブロック751に第
1の波長板対ブロック723−1を積み重ねることによ
って形成される。適切な直角コーナ・ジグ(不図示)を
用いて、ブロックの端部と基準面のアライメントをとる
のが望ましい。該ジグは、図1〜6に示す実施態様10
0を製造する方法を用いる場合、ウォーク・オフ結晶ブ
ロック751及びファラデ回転子ブロック776に対し
て、横方向に波長板対ブロック723をオフセットさせ
るような形状が付けられる。
【0175】部品ブロック781の構築は、スタックの
最上部ブロックの上部表面(例えば、743)に、適切
な接着剤のコーティングを施し、次のブロック、例えば
771を、その下部表面、例えば773がスタックの上
部表面に接触するようにして、スタックに追加すること
によって続行される。このプロセスは、全てのブロック
が部品ブロックに追加されるまで繰り返される。必要で
あれば、接着剤が硬化するまで、ブロックのスタックに
圧力が加えられる。図89には、完成した部品ブロック
781が示されている。
【0176】部品ブロック781は、分割工程におい
て、複数のI/Oポート・アセンブリに分割される。部
品ブロック781は、図90に破線で示す分割ライン7
25に沿って幅方向に、部品ブロックを分割することに
よって、個別のI/Oポート・アセンブリに分割され
る。望ましい実施例の場合、分割ラインは、約1mmの
間隔があいている。部品ブロックは、鋸引きによって分
割するのが望ましいが、劈開といった、他の適切な分割
方法を用いることも可能である。
【0177】図91には、部品ブロック781の分割に
よって生じる5つのI/Oポート・アセンブリ791A
〜791Eが示されている。これら5つのI/Oポート
・アセンブリは、上記長さが10mmの部品ブロックか
ら得られた10個のI/Oポート・アセンブリを代表し
ている。I/Oポート・アセンブリ791Aの要素は、
図29及び30と同じ符号を用いて示されている。
【0178】部品ブロック781を構成するブロックの
アライメントをとり、互いに取り付ける工程に関連した
製造コストは、部品ブロックの分割によって得られるI
/Oポート・アセンブリの数で割られる。これによっ
て、各I/Oポート・アセンブリのアライメント及び組
立コストが削減される。部品ブロックが長くなると、ス
ケールメリットが大きくなる。ウォーク・オフ結晶ブロ
ックとファラデ回転子ブロックの間に複数の波長板対ブ
ロックを並べて配置し、2回の垂直分割工程によって分
割された、より長く幅広いウォーク・オフ結晶ブロック
及びファラデ回転子ブロックを用いて部品ブロックを形
成すると、スケールメリットが一層大きくなる。
【0179】図91から明らかなように、光は、元々、
部品ブロック781を構成するそれぞれのブロックの平
滑な研磨表面の一部であった、近接並置された平滑な研
磨表面を通って、各I/Oポート・アセンブリのウォー
ク・オフ結晶、対向した二分の一波長板対、ファラデ回
転子、及び垂直ウォーク・オフ結晶を通過する。個々の
I/Oポートの表面は研磨を必要としない。
【0180】第2のI/Oポート112のバッチは、直
ぐ上で説明した第1のI/Oポートと同様にして製造さ
れるが、例外として、第2のI/Oポートには、それら
に取り付けられる垂直ウォーク・オフ結晶145がな
い、という点がある。
【0181】上述の方法は、図66及び67に示すI/
Oポート508及び518の製造にも容易に適応させる
ことができる。
【0182】上述の実施態様に関して多数の変更が可能
である。例えば、各実施態様において、光学サーキュレ
ータを順方向に通過する光は、ファラデ回転子143A
を通過する前に、第1のI/Oポート102の対向した
二分の一波長板対141Aを通過する。しかし、隣接ウ
ォーク・オフ結晶120Aのウォーク・オフ方向128
Aにしかるべく調整を施せば、対向した二分の一波長板
対とファラデ回転子の位置を入れ換えることが可能であ
る。さらに、第2のI/Oポート112において対向し
た二分の一波長板対141Bとファラデ回転子143B
の位置を入れ換えることによって、光学サーキュレータ
を順方向に通過する光が、ファラデ回転子を通過する前
に、対向した二分の一波長板対を通過するようにするこ
とも可能である。やはり、これには、ウォーク・オフ結
晶120Bのウォーク・オフ方向128Bをしかるべく
調整することが必要になる。
【0183】図29及び30に示す実施態様200の場
合、PORT1〜PORT3の全てのポートが、光学軸
144から横方向に変位している。しかし、PORT2
を光学軸上に配置することも可能であり、この場合、P
ORT3は、ウォーク・オフ結晶120Bのウォーク・
オフ距離だけ、光学軸から横方向に変位させられる。
【0184】図1〜6に示す実施態様100の場合、対
向した二分の一波長板対141は、光学軸に対して横方
向に変位している。しかし、対向した二分の一波長板対
を光学軸上に配置し、ウォーク・オフ結晶120A及び
120Bのウォーク・オフ距離の約1/2だけ、POR
T1〜PORT3を光学軸から横方向に変位させること
によって、光学サーキュレータの構成を単純化すること
が可能である。
【0185】本開示に記載の実施態様の場合、ファラデ
回転子は、図示では、光学サーキュレータを順方向に通
過する偏光成分の偏光方向を時計廻り方向に回転させ
る。しかし、代わりに、偏光成分の偏光方向を反時計廻
り方向に回転させるファラデ回転子を用いることも可能
である。
【0186】垂直ウォーク・オフ結晶145は、図示で
は、ウォーク・オフ結晶120A及び120Bと同じウ
ォーク・オフ距離を有している。しかし、垂直ウォーク
・オフ結晶145は、ウォーク・オフ結晶120A及び
120Bとは異なるウォーク・オフ距離を有することも
可能である。例えば、垂直ウォーク・オフ結晶は、偏光
成分を取り付けライン134から分離させるのにそれほ
ど偏向させる必要がないので、垂直ウォーク・オフ結晶
のウォーク・オフ距離は、ウォーク・オフ結晶120A
及び120Bのウォーク・オフ距離より短くすることも
可能である。
【0187】ウォーク・オフ結晶120A及び120B
は、図示では、等しいウォーク・オフ距離を有してい
る。しかし、第1と第2のI/Oポート間にレンズが挿
入される実施態様において、ウォーク・オフ結晶が、等
しいウォーク・オフ距離を有する場合は、レンズが、P
ORT1とサイズの等しいPORT3でPORT1のイ
メージを形成し、PORT3とサイズの等しいPORT
2でPORT3のイメージを形成する場合だけである。
レンズによってイメージ・サイズを拡大または縮小する
場合には、相対的ウォーク・オフ距離をしかるべく調整
しなければならない。
【0188】本開示には、本発明の例証となる実施態様
について詳述されているが、本発明は、まさに記載の実
施態様に制限されるものではなく、特許請求の範囲によ
って規定される本発明の範囲内において、各種の修正を
施すことが可能である。
【0189】
【発明の効果】本発明は上述のように、TEC光ファイ
バ104Aの拡張コア105Aによって、ファイバの端
部113Aから放出される光は、その横方向に拡散する
角度が、従来の光ファイバに比較して縮小される。光の
拡散角の縮小は、拡張率にほぼ等しい。TEC光ファイ
バにより放出される光ビームの横方向拡散が低減される
ことによって、2つの隣接するTEC光ファイバの中心
間の間隔を大幅に低減することが可能になる。望ましい
実施態様の場合、該間隔は、光ファイバの外径に相当す
る距離まで低減される。これによって、光ファイバの外
部表面が互いに接触させられる。このように光ファイバ
間の間隔を一層小さくすると、偏光成分が対向した二分
の一波長板対141Aを通過する際に、光ファイバによ
って放出される光ビームの偏光成分の臨界半径が、光フ
ァイバと取り付けライン134Aの間のアライメントに
関して、数十ミクロンの公差を許容するのに十分小さく
なる。これによって、光ファイバの一方により放出され
る光ビームの偏光成分が取り付けライン134Aと交差
する前に、横方向軸158と取り付けラインとのアライ
メントが数十ミクロン外れるように取り付けることが可
能になる。従って、光ビーム間の間隔を最小限に抑える
ことによって、光学サーキュレータのサイズ及びコスト
を大幅に低減することが可能になった。
【0190】また、光ビーム間の間隔を最小限に抑える
ことにより、ウォーク・オフ結晶120A、145、及
び120Bにより与えられるウォーク・オフ距離が最短
化されて、ウォーク・オフ結晶の厚さ、従って光学サー
キュレータの物理的寸法を低減することが可能となり、
バッチ処理を用いて光学サーキュレータを製造すること
が可能となる。これによって、小型光学サーキュレータ
100の製造コストは、従来の光学サーキュレータの製
造に比べて大幅に低減される。
【0191】更に、部品ブロック781を構成するブロ
ックのアライメントをとり、互いに取り付ける工程に関
連した製造コストは、部品ブロックの分割によって得ら
れるI/Oポート・アセンブリの数で割られる。これに
よって、各I/Oポート・アセンブリのアライメント及
び組立コストが削減される。部品ブロックが長くなる
と、スケールメリットが大きくなる。ウォーク・オフ結
晶ブロックとファラデ回転子ブロックの間に複数の波長
板対ブロックを並べて配置し、2回の垂直分割工程によ
って分割された、より長く幅広いウォーク・オフ結晶ブ
ロック及びファラデ回転子ブロックを用いて部品ブロッ
クを形成すると、スケールメリットが一層大きくなる。
【0192】また、第2のI/Oポート112では、光
ビームXにおける光ビームYの誤差成分E02及びEP2
減衰によって、垂直ウォーク・オフ結晶145の出力に
おけるクロストークが低減される。第2のI/Oポート
の分割偏光回転子122Bが、それぞれ、光ビームXの
偏光成分O1及びP1の偏光方向を回転させる際に、偏
光成分O1及びP1における誤差成分EO2及びEP2も回
転させる。この結果、誤差成分は、それぞれ、ウォーク
・オフ結晶120Bのウォーク・オフ方向128Bと、
平行及び垂直にアライメントがとられる。ウォーク・オ
フ結晶120Bは、偏光成分P1を偏向させ、それによ
り、P1とPORT3のアライメントがとられる。しか
し、ウォーク・オフ結晶は誤差成分EP2を偏向させない
ので、誤差成分EP2はPORT3に入射しない。ウォー
ク・オフ結晶120Bは、直交偏光成分O1を偏向させ
ずに通過させ、それにより、直交偏光成分とPORT3
とのアライメントが保たれる。しかし、ウォーク・オフ
結晶は、誤差成分EO2をPORT3から離して偏向させ
るので、誤差成分EO2は、PORT3に入射しない。従
って、第2のI/Oポートによるクロストークを更に減
衰させることによって、偏光成分と垂直ウォーク・オフ
結晶145のウォーク・オフ方向との間、及び偏光成分
とウォーク・オフ結晶120Bのウォーク・オフ方向と
の間に、相当な角度アライメント誤差があるにもかかわ
らず、許容可能なクロストーク性能が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学サーキュレータの第1の実施
態様の側面図である。
【図2】本発明による光学サーキュレータの第1の実施
態様の平面図である。
【図3】本発明による光学サーキュレータの第1の実施
態様の第1のI/Oポートの正面図である。
【図4】本発明による光学サーキュレータの第1の実施
態様の第1のI/Oポートの側面図である。
【図5】本発明による光学サーキュレータの第1の実施
態様の第1のI/Oポートの平面図である。
【図6】本発明による光学サーキュレータの第1の実施
態様の第1のI/Oポートの分解等角図である。
【図7】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図8】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図9】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図10】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図11】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図12】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図13】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図14】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図15】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図16】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図17】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図18】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図19】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図20】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図21】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図22】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図23】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図24】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第1の実施態様
の作用を示す図である。
【図25】本発明による光学サーキュレータの第1の実
施態様の代替例としての第1のI/Oポートの平面図で
ある。
【図26】本発明による光学サーキュレータの第1の実
施態様の代替例としての第1のI/Oポートの側面図で
ある。
【図27】本発明による光学サーキュレータの第1の実
施態様の代替例としての第1のI/Oポートの正面図で
ある。
【図28】図25−図27に示す代替案としての第1の
I/Oポートに用いられるTEC光ファイバをさらに詳
細に示す側面図である。
【図29】本発明による光学サーキュレータの第2の実
施態様の側面図である。
【図30】本発明による光学サーキュレータの第2の実
施態様の平面図である。
【図31】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図32】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図33】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図34】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図35】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図36】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図37】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図38】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図39】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図40】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図41】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図42】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図43】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図44】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図45】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図46】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図47】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図48】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第2の実施態様
の作用を示す図である。
【図49】偏光成分間の光路長の差がゼロである、本発
明による光学サーキュレータの第3の実施態様の側面図
である。
【図50】偏光成分間の光路長の差がゼロである、本発
明による光学サーキュレータの第3の実施態様の平面図
である。
【図51】偏光成分間の光路長の差がゼロである、本発
明による光学サーキュレータの第3の実施態様の正面図
である。
【図52】偏光成分間の光路長の差がゼロである、本発
明による光学サーキュレータの第4の実施態様の側面図
である。
【図53】偏光成分間の光路長の差がゼロである、本発
明による光学サーキュレータの第4の実施態様の平面図
である。
【図54】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第3及び第4の
実施態様の第2のI/Oポートの作用を示す図である。
【図55】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第3及び第4の
実施態様の第2のI/Oポートの作用を示す図である。
【図56】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第3及び第4の
実施態様の第2のI/Oポートの作用を示す図である。
【図57】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第3及び第4の
実施態様の第2のI/Oポートの作用を示す図である。
【図58】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第3及び第4の
実施態様の作用を示す図である。
【図59】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第3及び第4の
実施態様の作用を示す図である。
【図60】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第3及び第4の
実施態様の作用を示す図である。
【図61】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第3及び第4の
実施態様の作用を示す図である。
【図62】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第3及び第4の
実施態様の作用を示す図である。
【図63】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第3及び第4の
実施態様の作用を示す図である。
【図64】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第3及び第4の
実施態様の作用を示す図である。
【図65】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第3及び第4の
実施態様の作用を示す図である。
【図66】本発明による光学サーキュレータの完全に対
称的な第5の実施態様の側面図である。
【図67】本発明による光学サーキュレータの完全に対
称的な第5の実施態様の平面図である。
【図68】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図69】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図70】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図71】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図72】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図73】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図74】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図75】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図76】光学サーキュレータを順方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図77】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図78】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図79】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図80】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図81】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図82】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図83】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図84】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図85】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図86】光学サーキュレータを逆方向に通過する光へ
の、本発明による光学サーキュレータの第5の実施態様
の作用を示す図である。
【図87】本発明による光学サーキュレータの製造にお
いて用いられる、本発明による波長板対ブロックの製造
方法を示す図である。
【図88】比較的大きい光学部品から構成される単一の
光学部品ブロックから、多数の小型I/Oポートを製造
する、本発明による方法を示す図である。
【図89】比較的大きい光学部品から構成される単一の
光学部品ブロックから、多数の小型I/Oポートを製造
する、本発明による方法を示す図である。
【図90】比較的大きい光学部品から構成される単一の
光学部品ブロックから、多数の小型I/Oポートを製造
する、本発明による方法を示す図である。
【図91】比較的大きい光学部品から構成される単一の
光学部品ブロックから、多数の小型I/Oポートを製造
する、本発明による方法を示す図である。
【符号の説明】
100 光学サーキュレータ 102 第1のI/Oポート 109 レンズ 112 第2のI/Oポート 120 第1のウォーク・オフ結晶 122 分割偏光回転子 128 ウォーク・オフ方向 134 取り付けライン 136 正の二分の一波長板 138 負の二分の一波長板 141 二分の一波長板対 143 ファラデ回転子 144 光学軸 145 垂直ウォーク・オフ結晶(第2のウォーク
・オフ結晶) 166 第2のウォーク・オフ方向 781 部品ブロック 791 I/Oポート・アセンブリ X 光ビーム Y 光ビーム Z 光ビーム O1 直交偏光成分 O2 直交偏光成分 P1 平行偏光成分 P2 平行偏光成分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 399117121 395 Page Mill Road Palo Alto,Californ ia U.S.A. (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 27/28

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小型の3ポート光学サーキュレータにお
    いて、 (1) 順に配列している以下の要素を備える第1の入力/
    出力(I/O)ポートであって、 a)光結合アセンブリと、 この光結合アセンブリが、 ボアと端部を備える毛細管と、前記端部が前記ボアに対
    して垂直をなし、前記ボアがある直径を有することと、 前記毛細管のボア内に並べて固定された2つの光ファイ
    バと、この光ファイバがそれぞれ前記ボアの直径の1/
    2の直径を有し、かつコアを含み、この光ファイバのコ
    アがある分離方向に、ある分離距離だけ互いから分離さ
    れていることと、を含み、 b)前記光結合アセンブリに隣接し、前記分離方向に対し
    て垂直な第1のウォーク・オフ方向を有する、第1のウ
    ォーク・オフ結晶と、 c)該第1のウォーク・オフ結晶に隣接し、正の片側部分
    と負の片側部分を備え、前記第1のウォーク・オフ結晶
    により偏向される光ビームの偏光成分が、前記第1のウ
    ォーク・オフ結晶により偏向されない偏光成分とは異な
    る、前記正の片側部分と負の片側部分のうちの一方を通
    過するように配置されている分割偏光回転子と、前記端
    部が、前記分割偏光回転子から遠隔の前記第1のウォー
    ク・オフ結晶の表面に取り付けられていることと、 を備える、第1のI/Oポートと、 (2) 該第1のI/Oポートに対して相補性の第2のI/
    Oポートと、 (3) 第1のI/Oポートと第2のI/Oポートの間に配
    置され、第1のウォーク・オフ方向に対して垂直な第2
    のウォーク・オフ方向と、前記分離距離に等しいウォー
    ク・オフ距離とを有する、第2のウォーク・オフ結晶
    と、 からなることを特徴とする光学サーキュレータ。
  2. 【請求項2】 その光学軸が前記2つの光ファイバのう
    ちの一方と軸の方向で整列するレンズをさらに含む、請
    求項1記載の光学サーキュレータ。
  3. 【請求項3】 前記第1のウォーク・オフ結晶が第1の
    ウォーク・オフを距離を有し、 その光学軸が、前記第1のウォーク・オフ距離の1/2
    の距離だけ前記2つの光ファイバから横方向にオフセッ
    トしているレンズをさらに含む、請求項1記載の光学サ
    ーキュレータ。
  4. 【請求項4】 小型の3ポート光学サーキュレータにお
    いて、 (1) ある分離方向に、ある分離距離だけ互いから横方向
    に分離された2つの平行な光ビームを受光し、順に配列
    されている以下の要素を備える第1の入力/出力(I/
    O)ポートであって、 a)前記光ビームを受光するように配置され、前記分離方
    向に対して垂直な第1のウォーク・オフ方向と第1のウ
    ォーク・オフ距離を有する第1のウォーク・オフ結晶
    と、この第1のウォーク・オフ結晶が、 第1のウォーク・オフ結晶要素と、 第2のウォーク・オフ結晶要素と、前記第1のウォーク
    ・オフ結晶要素及びこの第2のウォーク・オフ結晶要素
    が、前記第1のウォーク・オフ方向と平行で反対方向の
    ウォーク・オフ方向を有し、また合計すると前記第1の
    ウォーク・オフ距離になる等しいウォーク・オフ距離を
    有することと、 前記第1のウォーク・オフ結晶要素と前記第2のウォー
    ク・オフ結晶要素との間に配置された45゜二分の一波
    長板とを、順に配列されてなることと、 b)この第1のウォーク・オフ結晶に隣接し、正の片側部
    分と負の片側部分を備え、この第1のウォーク・オフ結
    晶により偏向される光ビームの偏光成分が、この第1の
    ウォーク・オフ結晶により偏向されない偏光成分とは異
    なる、前記正の片側部分と負の片側部分のうちの一方を
    通過するように配置されている、分割偏光回転子と、を
    備える第1のI/Oポートと、 (2) この第1のI/Oポートに対して相補性の第2のI
    /Oポートと、 (3) 前記第1のI/Oポートと前記第2のI/Oポート
    の間に配置され、前記第1のウォーク・オフ方向に対し
    て垂直な第2のウォーク・オフ方向と、前記分離距離に
    等しいウォーク・オフ距離とを有する、第2のウォーク
    ・オフ結晶と、 からなることを特徴とする光学サーキュレータ。
  5. 【請求項5】 前記第1のI/Oポートが更に、前記2
    つの光ビームの間の前記分離方向及び分離距離を規定す
    る光結合アセンブリを含み、この光結合アセンブリが、 ボアと端部を備える毛細管と、この端部が、該ボアに対
    して垂直をなし、前記分割偏光回転子から遠隔の前記第
    1のウォーク・オフ結晶の1つの表面に取り付けられ、
    前記ボアがある直径を有することと、 前記毛細管のボア内に並べて固定されている2つの光フ
    ァイバと、この2つの光ファイバのそれぞれが前記ボア
    の直径の1/2の直径を有することと、 を含むことを特徴とする、請求項4に記載の光学サーキ
    ュレータ。
  6. 【請求項6】 前記2つの光ファイバが、200μm未
    満の外径を有する、熱拡散及び拡張コア型単一モード光
    ファイバであることを特徴とする、請求項1、2、3、
    5のいずれか1項記載の光学サーキュレータ。
  7. 【請求項7】 更に前記第2のウォーク・オフ結晶と、
    前記第1のI/Oポート及び第2のI/Oポートのうち
    の一方との間に配置されているレンズを含むことを特徴
    とする、請求項4〜6のいずれか1項に記載の光学サー
    キュレータ。
  8. 【請求項8】 前記分割偏光回転子が、 前記分離方向と平行に配設された取り付けラインにおい
    て互いに取り付けられている正の二分の一波長板と負の
    二分の一波長板からなる、対向した二分の一波長板対
    と、 45゜ファラデ回転子と、 を順に配列されてなることを特徴とする、請求項1〜7
    のいずれか1項に記載の光学サーキュレータ。
  9. 【請求項9】 前記第1のI/Oポートにおいて、前記
    第1のウォーク・オフ方向が、前記分割偏光回転子の前
    記正の片側部分と負の片側部分のうちの一方に向かい、 前記第2のI/Oポートが、 正の片側部分と負の片側部分を備えた追加の分割偏光回
    転子と、 第3のウォーク・オフ方向を有する第3のウォーク・オ
    フ結晶とを順に配列されてなり、この第3のウォーク・
    オフ方向が、前記第1のウォーク・オフ方向が前記分割
    偏光回転子の正の片側部分に向かう場合、前記追加の分
    割偏光回転子の正の片側部分に向かい、また前記第1の
    ウォーク・オフ方向が前記分割偏光回転子の負の片側部
    分に向かう場合、前記追加の分割偏光回転子の負の片側
    部分に向かうことを特徴とする、請求項1〜8のいずれ
    か1項に記載の光学サーキュレータ。
  10. 【請求項10】 前記第2のI/Oポートが更に、前記
    第3のウォーク・オフ結晶に後続する追加の光結合アセ
    ンブリを含むことを特徴とする、請求項9に記載の光学
    サーキュレータ。
  11. 【請求項11】 前記第2のI/Oポートが更に、 コアを備える光ファイバと、さらにその光学軸が前記光
    ファイバと平行であり、かつ前記第3のウォーク・オフ
    結晶と前記光ファイバの間に配置されて、前記光ファイ
    バのコアに前記第3のウォーク・オフ結晶の一部のイメ
    ージを形成するレンズとを含むことを特徴とする、請求
    項9又は10に記載の光学サーキュレータ。
JP27285599A 1997-02-25 1999-09-27 3ポート光学サーキュレータ及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3232290B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/805,001 US6026202A (en) 1997-02-25 1997-02-25 Compact, low crosstalk, three-port optical circulator
US805001 1997-02-25

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10036926A Division JP3130499B2 (ja) 1997-02-25 1998-02-19 3ポート光学サーキュレータ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000081595A JP2000081595A (ja) 2000-03-21
JP3232290B2 true JP3232290B2 (ja) 2001-11-26

Family

ID=25190454

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10036926A Expired - Fee Related JP3130499B2 (ja) 1997-02-25 1998-02-19 3ポート光学サーキュレータ及びその製造方法
JP27285599A Expired - Fee Related JP3232290B2 (ja) 1997-02-25 1999-09-27 3ポート光学サーキュレータ及びその製造方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10036926A Expired - Fee Related JP3130499B2 (ja) 1997-02-25 1998-02-19 3ポート光学サーキュレータ及びその製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6026202A (ja)
EP (1) EP0860731B1 (ja)
JP (2) JP3130499B2 (ja)
DE (1) DE69810676T2 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6011649A (en) * 1997-09-03 2000-01-04 Hewlett-Packard Company Optical assembly and method for high performance coupling
US6043933A (en) * 1997-11-21 2000-03-28 Hewlett-Packard Company Split optical element and a low cost fabrication approach
US6175448B1 (en) 1998-08-17 2001-01-16 New Focus, Inc. Optical circulators using beam angle turners
US6049426A (en) 1998-08-17 2000-04-11 New Focus, Inc. Compact polarization insensitive circulators with simplified structure and low polarization mode dispersion
US6154581A (en) * 1998-10-27 2000-11-28 Adc Telecommunications, Inc. Multiple port, fiber optic circulator
US6212008B1 (en) * 1998-11-13 2001-04-03 New Focus, Inc. Compact polarization insensitive circulators with simplified structure and low polarization mode dispersion
US6301045B1 (en) * 1999-01-27 2001-10-09 Alliance Fiber Optics Products, Inc. Three-port optical circulator
WO2000049450A2 (en) * 1999-02-22 2000-08-24 Sigma Optics, Inc. Optical circulator
US6822793B2 (en) 1999-10-29 2004-11-23 Finisar Corporation Compact polarization insensitive circulators with simplified structure and low polarization mode dispersion
US6366402B1 (en) * 2000-12-01 2002-04-02 Bay Photonics, Inc. Method and system for providing an in-line optical circulator
US20020181824A1 (en) * 2001-05-30 2002-12-05 Shangyuan Huang Compact polarization beam combiner/splitter
US6751366B2 (en) * 2002-02-12 2004-06-15 Oplink Communications, Inc. Multi-port circulator
US6690854B2 (en) * 2002-03-15 2004-02-10 Agilent Technologies, Inc. Optical wavelength division multiplexer
US7483641B1 (en) * 2004-07-07 2009-01-27 Nortel Networks Limited Optical hybrid
US10816735B2 (en) 2018-07-31 2020-10-27 Corning Research & Development Corporation Lensed connector ferrule assemblies and methods of fabricating the same
CN115267973B (zh) * 2022-07-28 2024-02-27 中国地质大学(武汉) 一种光环行器及其制备方法

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6049297B2 (ja) * 1977-05-31 1985-11-01 日本電気株式会社 光アイソレ−タ
US4974944A (en) * 1988-07-21 1990-12-04 Hewlett-Packard Company Optical nonreciprocal device
US5151955A (en) * 1990-06-20 1992-09-29 Kabushiki Kaisha Shinkosha Optical isolator
JP2905847B2 (ja) * 1990-09-07 1999-06-14 日本電信電話株式会社 光アイソレータ装置
US5237445A (en) * 1990-11-30 1993-08-17 Shimadzu Corporation Optical isolator
DE69121176T2 (de) * 1990-12-17 1997-01-09 Nippon Telegraph & Telephone Optischer Zirkulator
US5381261A (en) * 1991-02-20 1995-01-10 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical isolator
JP2697354B2 (ja) * 1991-05-10 1998-01-14 日本電気株式会社 光アイソレータの製造方法
US5428477A (en) * 1991-06-14 1995-06-27 Tokin Corporation Optical isolator operating independent of polarization of an incident beam
JP3160319B2 (ja) * 1991-07-25 2001-04-25 株式会社信光社 光アイソレータ
US5212586A (en) * 1991-11-26 1993-05-18 Optics For Research Optical circulator having a simplified construction
JP2757093B2 (ja) * 1992-04-20 1998-05-25 富士電気化学株式会社 無偏波分散型光アイソレータ
WO1994009400A1 (en) * 1992-10-20 1994-04-28 Telstra Corporation Limited An optical circulator
JPH08505961A (ja) * 1993-01-21 1996-06-25 イー−テック・ダイナミックス・インコーポレイテッド 偏光モード分散の低い光学装置
US5471340A (en) * 1994-01-07 1995-11-28 Jds Fitel Inc. Reflective optical non-reciprocal devices
US5539574A (en) * 1994-12-21 1996-07-23 At&T Corp. Optical isolator with fabry-perot ripple reduction
CA2148317C (en) * 1995-05-01 1998-05-05 Yihao Cheng Optical circulator
AUPN714295A0 (en) * 1995-12-14 1996-01-11 Photonic Technologies Pty Ltd Fibre optic circulator
US5729377A (en) * 1995-12-26 1998-03-17 Lucent Technologies, Inc. Optical apparatus
US5734763A (en) * 1996-09-04 1998-03-31 Hewlett-Packard Company Compact two-by-n optical components based on bierfringent walk-off crystals

Also Published As

Publication number Publication date
DE69810676D1 (de) 2003-02-20
JP3130499B2 (ja) 2001-01-31
JP2000081595A (ja) 2000-03-21
EP0860731A1 (en) 1998-08-26
JPH10253927A (ja) 1998-09-25
US6026202A (en) 2000-02-15
EP0860731B1 (en) 2003-01-15
DE69810676T2 (de) 2003-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6862383B2 (en) Arrayed optical device
JP3232290B2 (ja) 3ポート光学サーキュレータ及びその製造方法
JP2795295B2 (ja) 球状光学アイソレータ
CA2195086C (en) Polarization-independent optical isolator
US6249619B1 (en) Optical isolator
EP0898185B1 (en) Optical assembly and method based on tec fibers
EP1726983A1 (en) Optical isolator and optical device
US6826323B2 (en) Optical circulator
EP0965873A2 (en) Multi-port optical isolator
JP3517657B2 (ja) 埋込型光非可逆回路装置
JP2008310068A (ja) インライン光アイソレータ
JP3368209B2 (ja) 反射型光サーキュレータ
US6366402B1 (en) Method and system for providing an in-line optical circulator
US6239900B1 (en) Reflective fiber-optic isolator
JP3649899B2 (ja) 光スイッチ
JP3517010B2 (ja) 光コネクタ
JP3403457B2 (ja) 光学プリズムおよびその結合装置
US6782145B2 (en) Method and system for providing a simplified in-line optical circulator
KR100519131B1 (ko) 컴팩트 2 ×n 편광 독립적 광소자, 2 ×2 광스위치, 4 포트 광 서큘레이터, 동조가능 애드/드롭 필터, 컴팩트 2 ×n 편광 독립적 광소자의 제조 방법, 2 ×1 광스위치, 3 포트 광 서큘레이터, 동조가능 애드 전용 또는 드롭 전용 필터, 및 입력/출력 포트
JP2004157318A (ja) 偏波無依存型光アイソレータ
RU2082190C1 (ru) Оптический изолятор
JPH04331929A (ja) 光増幅用モジュール
WO1999012061A1 (en) Multiport non-reciprocal optical device
JPH04336523A (ja) 多心型光アイソレータ
WO2000049450A2 (en) Optical circulator

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees