JPH0791816B2 - 舗装道路標示シート材料 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔本発明の技術分野〕 本発明は交通整理用標示等を与えるために車道に付着さ
せることができる舗装道路標示シート材料に関する。

〔従来の技術〕

通りの交差点にある交通整理用標示は激しい摩耗を受け
る。停止線或は横断歩道用標示の如き多くの標示は、車
道路を横切って延びており、整理された車線に沿って走
るすべての車によって踏まれて行く。又交差点では、車
はしばしば停止、発車、或は方向転換の状態になり、そ
れらの状態は標示に対する摩耗作用を増大する。多くの
幾何学的領域で砂及び化学的処理剤がしばしば滑る状態
を少なくするため交差点に適用され、これらの処理が更
に摩耗状態をひどくする。

殆んどの普通にの存在する標示は、加熱溶融法によって
適用された熱可塑性重合体の厚い線である交通標示ペイ
ントの線で、及び道路に接着された予め形成されたテー
プ或はシート材料である。予め形成されたテープに関し
ては例えば米国特許第4,117,192号を見ると、そこには
変形可能な弾力性の少ない重合体基礎シートと、その基
礎シートの上に接着された薄い支持体フイルムからな
り、その中に部分的に埋められた逆行反射性素子を有す
る舗装道路標示シート材料が教示されている。又米国特
許第4,248,932号を見ると、そこには完全軟化アルミニ
ユウム箔或は弾力性の少ない重合体基礎シートの如き変
形可能な基礎シートと、エポキシに基づく重合体系或は
ポリウレタン重合体系（実施例２）の如き基礎シートに
接着された可撓性上層とからなるシート材料が教示され
ており、ガラス微小球或は他の粒状材料が、それら粒状
材料を保持できるように設計された厚さをもつ上層中に
部分的に埋められている（第４欄、第12行〜第17行）。

厚い熱可塑性の線及び予め形成されたテープの両方とも
ペイントの線よりもかなり良好な摩耗抵抗を示すが、も
っと抵抗性のある寿命の長い標示が依然として望まれて
いる。

〔本発明についての記述〕

はるかに寿命の長い舗装道路標示を、靭性をもち耐摩耗
性で長持ちのする頂部フイルム或は上層と、シート材料
を道路に付着するのに用いられる下にある順応性のある
層とからなる複合シート材料によって得ることが見出さ
れた。上層はそのようなシート材料の重要な成分であ
り、本発明は出来るだけ長寿命の舗装道路標示を与える
性質を有する上層を与える。

要約すると、本発明の好ましい舗装道路標示シート材料
では、頂部表面は脂肪族イソシアネート末端成分とヒド
ロキシル末端成分とを反応させて不融性で不溶性のポリ
ウレタン反応生成物にしたものからなる重合体層或はフ
イルムによって与えられ、そのヒドロキシル当量の少な
くとも10％は１分子当たり少なくとも３つのヒドロキシ
ル基を有するヒドロキシル末端成分によって与えられ、
そのヒドロキシル末端成分は約1200以下の数平均分子量
を有する。

本発明の好ましい舗装道路標示シート材料では、摩耗抵
抗及び可撓性の例として、重合体上層は一般に1000gの
重量で1,000サイクルのH-22砥石車を用いたテイバー（T
aber）摩耗減量で約1/2g以下の減量を示し、充分に可撓
性で、亀裂を生ずることなく室温で2cm直径の心棒の周
りに巻くことができる。透明微小球は上層に部分的に埋
められ、且つ部分的に突出されているのが好ましく、上
層全体にわたって分散しているのが好ましい。摩擦性或
はすべり防止用粒子が上層に部分的に埋められ、上層全
体にわたって分散しているのが好ましい。

好ましい製品として、上層の下にある順応性のある層
は、ここに記載する沈下・回復（penetration creep-re
covery）試験で一般に示すことができる性質の組み合わ
せを有する。一般に順応性のある層はこの試験で少なく
とも0.05mmの沈下を受け、２分後にその沈下深さの65％
以下を回復するであろう。順応性のある層は舗装表面の
典型的な不規則性を受けるのに充分な厚さをもち、一般
に円滑で平らな上層と舗装表面との間の空間を広く満た
すように流れるべきである。順応性のある下の層は米国
特許第4,117,192号或は第4,490,432号に記載されている
ような、加硫されていないエラストマー前駆物質に基づ
く弾力性の少ない組成物からなるのが好ましい。

最初の実験室での試験に基づき、ここに記載するような
複合舗装道路標示シート材料は、異常に長い寿命の舗装
道路標示を与えることができる。上層或は頂部フイルム
は靭性をもち、弾力性で、変形された後その最初の形へ
戻る傾向を有するが、その性質はそのような層或はフイ
ルムをそれ自体道路に付着させるとそれらを緩くする傾
向のある特性であり、複合シート材料は永続的に道路に
付着させることができる。そのような方法で付着させた
時、上層は永続性のある明確に目で見ることのできる舗
装道路標示を与える。

そのような接着は、上層がもっとも良い摩耗性をもつよ
うにむしろ厚いのが好ましい場合でも、即ち一般に1/3m
m以上の厚さでも達成される。一般にシート材料に適用
される特定の用途に関連して特定の厚さが選択され、車
のタイヤによって受ける接触数が少ない、車線を外れた
線の如きある用途に対しては、上層は一層薄い厚さでよ
く、例えば0.1mmぐらいの薄さでもよい。本発明のシー
ト材料は交差点で今まで得られなかった長い寿命を示す
が、一般にすべての交通整理用舗装道路標示に有用であ
り、それらの用途に対しても同様に長い寿命を示す。

〔詳細な記述〕

本発明のシート材料のイソシアネート末端成分は脂肪族
化合物であるのがよい。何故ならそのような化合物は芳
香族化合物よりも戸外の気候にさらされている間の変色
が少ないからである。イソシアネート末端成分は１分子
当たり少なくとも２つのイソシアネート基をもつのがよ
く、ヒドロキシル末端成分の官能数により、一層多くの
官能数をもち、その成分が系中の他の成分と反応して架
橋網を形成することが出来るようにしてもよい。イソシ
アネート基はヒドロキシル基とほぼ化学量論的につり合
っているのがよい。希望の水準の架橋を達成するにはヒ
ドロキシル基１個当たりわずかに過剰のイソシアネート
基があるのが望ましい。しかしその割合はヒドロキシル
基１個当たりわずかに足りないイソシアネート基から、
ヒドロキシル基１個当たり大過剰のイソシアネート基ま
で変えることができる。

好ましいイソシアネート末端成分は、4,4′−メチレン
ビス（シクロヘキシルイソシアネート）である。他の有
用なイソシアネート末端化合物にはエチレンジイソシア
ネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレ
ンジイソシアネート、1,3及び1,4シクロヘキシルジイソ
シアネート、1,6ヘキサメチレンジイソシアネート、３
−イソシアナトメチル3,5,5トリメチルシクロヘキシル
イソシアネート、1,4ビス（イソシアナトメチル）シク
ロヘキサン、及び1,3ビス（イソシアナトメチル）シク
ロヘキサンが含まれる。脂肪族であるかのような機能の
果たす化合物も有用であり、例えばテトラメチルキシリ
レンジイソシアネートの異性体の如きものも有用であ
る。これらの異体はイソシアネート基に直接結合されて
はいないが、水素を含まない炭素原子に結合されている
芳香族環を有する（この種の化合物は米国特許第4,377,
530号及び第4,379,767号に記載されている） 好ましいヒドロキシル末端成分はポリカプロラクトング
リコールで、ジオール官能性を有するものとトリオール
官能性を有するものと、短鎖ジオール（即ち２〜10個の
炭素原子を有する）との混合物である。ポリカプロラク
トンに基づくヒドロキシル末端成分は紫外線に当たって
劣化することに対する一層よい抵抗性及び低温での層の
可撓性の如き優れた物理的性質を与える。他の有用なヒ
ドロキシル末端成分には、脂肪族ヒドロキシル末端ポリ
カーボネートジオールの如きヒドロキシル末端ポリカー
ボネート〔平均ヒドロキシル数110及び数平均分子量100
0の、PPG工業から得られるデユラカルブ（Duracarb）12
2の如きもの〕又はそれほど望ましくないが、ポリテト
ラメチレン エーテルグリコールの如きポリエーテルが
含まれる。又熱硬化性被覆或はインク用に考えられたア
クリルオリゴマーの如きヒドロキシル末端アクリル〔S.
C.ジョンソン・アンド・サン社から得られるジョンクリ
ル（Joncryl）569の如きもの）を用いてもよい 本発明のシート材料の上層は好ましくは架橋反応成物で
ある（例えばジオキサンの如き溶媒に浸漬した時、上層
はせいぜい膨潤するだけで溶解しない）。この架橋した
性質はシート材料の耐摩耗性の他に、本発明の舗装道路
標示の他の有利な特徴、即ち標示の上を通るタイヤによ
る変色に対する抵抗性に寄与するものと考えられる。あ
る標示はタイヤからの油或は他の着色剤を吸収する傾向
があり、それによってそれらはよく見えるために望まし
い道路の背景の色とのコントラストを失う。本発明の標
示はそのような変色に対する抵抗性を持ち、上層中のポ
リウレタン生成物の架橋度が高度になるほど標示のその
ような変色に対する抵抗性はよくなる。

望ましい架橋度は反応生成物に少なくとも三官能成分、
例えば１分子当たり少なくとも３個のヒドロキシル基を
有する成分を含ませることによって得られる。ポリウレ
タン反応生成物のヒドロキシル当量の少なくとも10％、
もっとも好ましくは少なくとも25％が１分子当たり少な
くとも３個のヒドロキシル基を有するヒドロキシル末端
成分によって与えられるべきである。

変色に対する抵抗性は更に約1200以下、好ましくは約10
00以下の数平均分子量を有するヒドロキシル末端成分を
使用することによって与えられる。そのような短い構造
単位長さを用いると、反応生成物内の重合体分子はきつ
く結合され、変色性をもつ油の吸収に対する抵抗性が一
層大きくなる。１分子当たり３個以上のヒドロキシル基
を有するヒドロキシル末端成分の数平均分子量は好まし
くは約650以下である。

上層の反応生成物中に第三級アミンを含ませると、変色
に対する抵抗性が一層改良される。他の研究者達は、ポ
リウレタン生成物に第三級アミンを用いることの利点を
教えている。米国特許第4,259,227号を見ると、そこに
は4,4′−メチレンビス（シクロヘキシルイソシアネー
ト）と一種以上のポリオール、及び脂肪族ジイソシアネ
ートとN-（ｔ−ブチル）ジエタノールアミン及びビス
（2,2′,6,6′−テトラメチル−４−ピペラジン）セバ
ケートとの付加物からなるポリウレタン組成物からタイ
ヤ側壁を製造することが教示されている。それらの特許
に教示されている組成物は舗装道路標示として試験する
と本発明の生成物で得られる水準の白さ保持を達成する
ことは出来ず、それは明らかに本発明の生成物で用いら
れているような架橋の欠如によるものであり、又第三級
アミンの量が全く低いことによるものである。本発明に
より、第三級アミンの添加、好ましくは米国特許第4,25
9,227号で教示されているよりも多くの量で添加すると
（ポリウレタン反応生成物中のジオールのヒドロキシル
当量１当たり0.5ヒドロキシル当量に等しい量でアルキ
ルアルカノールアミンを用いる）白さ保持性を改良する
ことが出来ることが見出だされている。好ましい第三級
アミンはN-（ｔ−ブチル）ジエタノールアミンである
が、トリイソパノールアミンの如き他の第三級アミンも
用いることができる。Ｎ−（メチル）ジエタノールアミ
ンはタイヤによる変色に対する抵抗性を改良するであろ
うが、紫外線が当たることによる変色に対する感度も増
大し、そのアミンを用いた生成物はそのような紫外線照
射が最少になる用途に最もよく用いられる。短鎖ジオー
ルは、重合体上層にそれらの層を一層固くするために含
ませるのが望ましく、それによって標示表面に蓄積する
汚れに対する抵抗性が増大される。一つの特に有用な短
鎖単量体ジオールは1,4シクロヘキシルジエタノール
で、それはタイヤによる変色に対する高い抵抗性をもつ
製品に用いられている。この成分は層を一層固くするの
みならず、それら層にいくらかの結晶性を与えることも
ある。他の有用な短鎖ジオールは1,4ブタンジオールで
ある。

前述の成分の他に、本発明の舗装道路標示シート材料の
上層の成分は、従来の交通整理用標示材料に用いられて
いるのと同じ種類及び割合で種々の添加物、不活性充填
剤、増量剤及び顔料を含んでいてもよい。そのような材
料にはアルミニウム、カルシゥム或はマグネシウムの珪
酸塩（例えばタルク）、炭酸カルシゥム、メタ珪酸カル
シゥム、硫酸カルシゥム、無定形或は結晶性シリカ、酸
化亜鉛、クロム酸鉛及び酸化ジルコニウムが含まれる。
ルチル型二酸化チタンは望ましい顔料及び充填剤であ
り、白色を与え、本発明のシート材料中に部分的に埋め
られた微小球のためのいくらか反射性の背景を与える。
それら添加物は改良された性質を与えるために処理され
てもよい。例えば無機酸化物はシランカップリング剤の
如きカップリング剤で処理してポリウレタン重合体への
結合性を改良するようにしてもよい。トリス（3,5−ジ
−ｔ−ブチル−４ヒドロキシベンジル）イソシアヌレー
ト（B.F.グットリッチ社から入手出来るグットライト
“Goodrite"3114）、チバ・ガイギー社から入手出来る
立体障害フェノール イルガノックス“Irganox"1010又
は1076の如き酸化防止剤、アメリカン・シアナミド社か
ら入手出来るシアソルブ“Cyasorb"UV3346、立体障害ア
ミン（チバ・ガイギー社から入手出来るテイニユビン
“Tinuvin"770および144）及び1,1′‐（1,2−エタンジ
イル）ビス（3,3,5,5−テトラメチル ピペラジノン
（B.F.グットリッチ社から入手出来るグットライト303
4）の如き安定剤は紫外線或は熱酸化性劣化に対し抵抗
性を与えるため含有させるのが望ましい。これらの材料
は本発明のシート材料では重合体成分の100部当たり約
３〜20部（重量）の量になる。

最も典型的には、本発明のシート材料では、上層は逆行
反射性を与えるように、その層中に部分的に埋められ且
つ部分的に突出した透明な球を持っているであろう。そ
のような球は一般に単層（monolayer）で配列され、互
いに離れた状態で分散されており、その結果上層の大部
分が、近付いてくる自動車に乗った人に見えるようにな
っている。標示は白色のような明確な色であるのが望ま
しく、そのような目的のため標示の全表面は一般に球或
は他の粒状の材料で覆われていないのが良い。本発明の
シート材料中の重合体上層は一般に成分中に溶剤或は他
の希釈剤を含むことなく作ることが出来るので、米国特
許第4,248,952号に記載されているような層の表面形状
を達成することができる。

舗装道路標示にすべり抵抗性を与えるため、上層に部分
的に埋められ且つ部分的に突出した摩擦性或はすべり防
止用粒子を含ませることも典型的に行なわれている。典
型的には舗装道路標示には英国小型すべり抵抗試験で少
なくとも50BPMの残留すべり抵抗を示すのが望ましい。
適当な摩擦性或はすべり防止用粒子は白色酸化アルミニ
ゥム粒子である。細かい酸化アルミニゥム粒子と大きな
酸化アルミニゥム粒子との混合物がもっとも良い結果を
与えることが見出だされている。細かい粒子は一層長い
時間適所に一層よく留どまっている傾向を示すが、大き
な粒子は希望の摩擦性を与える。

球とすべり防止用粒子の両方とも上層中に分散されてい
るのが好ましく、その層の部分が消耗するに従って更に
別の球及び摩擦性粒子が露出される。微小球は一般に直
径が平均50〜500、好ましくは100〜300ミクロメーター
であり、約1.5〜2.0、好ましくは1.75〜1.95の屈折率を
有する。

本発明のシート材料では上述の上層或はフイルムは希望
の長持ちする標示を得るため物理的性質を示すべきであ
る。一つの性質は耐摩耗性である。好ましい上層或はフ
イルムは、1,000g重量で1,000サイクルのH-22砥石車を
用いたテイバー摩耗試験で試験した時（ASTM C-501に記
載された試験を用い、但し結果はフイルムの重量減量で
表す）、約1/2g以下の減量、もっとも好ましくは、約1/
4g以下の減量を示す。試験は、前に言及した部分的に埋
められ部分的に突出された微小球又はすべり防止用粒子
の単層のないフイルムについて行なわれた。

車道上での最も良い耐久性は、上層が可撓性である時、
特に順応性のある下の層と一緒に用いられた時に達成さ
れる。このため、本発明のシート材料中の上層として有
用なフイルムは充分可撓性であるのがよく、それは亀裂
を生ずることなく室温で、好ましくは−10℃で2cm直径
の心棒の周りに巻くことができ、好ましくは亀裂を生ず
ることなく5mm直径の心棒の周りに巻くこともできる。
巻き付けは、フイルムが数秒以内で心棒の全周のまわり
に巻かれるような中程度の巻き付け速度で手で行なわれ
た。

上層は引き裂き抵抗も持つべきである。プラスチックの
引き裂き抵抗試験（ASTM 試験 D-624、引き裂きダイ
として、ASTM D-624に述べられているものの半分の大き
さをもつダイＢを用い、試料は引き裂く前に1mm傷が付
けられ、Ｘ−ヘッド速度は50mm/分であった）で約3kN/m
より小さい引き裂き抵抗を持つ従来の舗装道路標示フイ
ルムは希望の長い寿命を与えない。本発明の上層或はフ
イルムは一般に少なくとも約5kN/m、好ましくは少なく
とも約10又は20kN/mの引き裂き抵抗を示す。

衝撃抵抗は靭性の別の表現である。ガードナー衝撃試験
（１メートルの高さの目盛り付きスローター管を通して
15.8mm直径の打面上に落下する1kgの重さを用い、試料
は平らな鉄床上に、打面を他の側に触れさせて乗せた）
で１ジュールより小さな衝撃エネルギーで衝突させた
時、亀裂模様を生ずる従来の舗装道路標示フイルムは希
望の長い寿命を与えない。本発明の好ましい上層或はフ
イルムはそのような試験で約２〜５ジユール或はそれ以
上の衝撃エネルギーまで亀裂を示さない。

上層が厚くなるほど、その摩滅には長い時間がかかり、
ある厚さまでは、摩滅時間の増大は厚さの増大と比例し
ていない。即ち厚さが２倍になった層は２倍よりも長く
長持ちする。本発明の上層は厚さは少なくとも約1/3mm
で、もっと好ましくは少なくとも約0.4或は0.5mmの厚さ
である。前に示したように、本発明の上層は米国特許第
4,117,192号又は第4,490,432号（それらは参考のためこ
こに記載されている）に教示されている弾力性の少ない
シートの如き順応性のある下にある層と一緒に用いるの
が好ましい。下にある層は層を硬くする傾向のある微小
球或は摩擦性粒子を含む必要はない。

下の層は舗装表面の如き不規則な表面に対し同じ圧力で
上層よりももっと完全に順応する。その希望の性質は沈
下・回復試験によって示すことが出来る。ここで用い
る、等温熱機械的分析機に基づくその試験では、検査針
を試験しょうとする材料の試料と接触させておき、その
検査針に荷重を乗せ検査針の試料中への沈下を調べる。
ある時間後、荷重を検査針から取り除き、試料を回復さ
せた時の、検査針の位置を調べる。我々の試験はパーキ
ンエルマー（Perkin Elmer）DSC-2温度プログラマーに
より制御されたパーキン・エルマーTMC−熱機械的分析
機を用いてヘリウム雰囲気中で行なわれた。平らな先端
を持つ沈下検査針組み立て体を用いた。

試験しようとする材料の試料は約0.8mmの均一な試料厚
さ及び約3mm×3mmの面積の大きさをもつように作った。
切断した試料を小さなアルミニゥム板の上へ移し、熱機
械的分析機の試料台上に乗せた。

1gの荷重を検査針の上に置き、検査針を離し、試料上へ
落下させる。試料と約３〜５秒接触させた後、1gの荷重
を除き、試料を緩和させた。これにより検査針の先端は
荷重０の状態で試料上に乗っている結果になる。熱機械
的分析機の温度制御室は試料台を取り囲むように上昇さ
せ、試料を希望の試験温度（一般に本発明のシート材料
を設置する間、道路の典型的な温度であるほぼ室温又は
30℃までの温度）で熱平衡状態へもっていった。試料
は、検査針を荷重０の状態で試料表面と接触させたまま
にして、約５分間試験温度で平衡させた。次に検査針の
位置のデーターの記録を、検査針が荷重０の状態になっ
たままにして開始し、０荷重の基準線を確立した。短時
間、約20秒後、20gの荷重を検査針上に置き、それが試
料中へ沈下していく時の検査針の偏向度を調べた。荷重
を２分間試料上に乗せたままにし、その後でその20gの
荷重を検査針から取り除き、試験の回復段階のための荷
重０状態を採らせた。試料の回復は少なくとも更に２分
間調べた。荷重を適用した後２分の沈下量と、荷重を取
り除いた後２分の回復％を実験で得られた沈下・回復デ
ーター線から測定した。上述の試験では、有用な順応性
のある層の場合、検査針は一般に少なくとも0.05mm沈下
し、好ましくは少なくとも0.08mm沈下することが見出だ
された。そのような沈下値は層がシート材料を道路に適
用するのに用いられる適用圧力及び道路上を行く車から
後で受ける典型的な圧力の下で必要な順応性を得ている
ことを示している。本発明のシート材料中の上層は硬く
て、上述の試験で0.05mmより小さい沈下を受けることが
好ましい。

一方シート材料を車道から緩めるような弾力性回復を最
少にするため、順応性層は荷重を取り除いた後の回復
が、検査針が沈下した距離の65％以下好ましくは沈下し
た距離の50％以下であるべきである。

米国特許第4,117,192号或は第4,490,432号に教示された
弾力性の少ないシートは一般にアクリロニトリル−ブタ
ジエン重合体、粉砕可能なウレタン重合体、ネオプレン
及びポリアクリレートの如き加硫されていないエラスト
マー前駆物質即ちもし加硫、架橋或は硬化されると、最
初の大きさの２倍に延伸し、その延伸力を除くと、実質
的にその最初の大きさに迅速に戻る材料即ちエラストマ
ーを形成するようになる重合体）を含んでいる。加硫さ
れていない状態では、これらの重合体は希望の変形性を
与え、それらは層中の重合体成分の少なくとも50重量％
の量で含まれるのが望ましい。順応性層は塩素化パラフ
イン、炭化水素樹脂或はポリスチレンの如き増量剤樹
脂、ポリエチレンの如き熱可塑性補強用重合体（米国特
許第4,490,432号参照）、着色顔料の如き粒状充填剤
（例えば二酸化チタン）或は補強用充填剤（球状シリカ
或は珪酸マグネシウム）、及びいろいろな種類の添加物
を含んでいてもよい。

用いる場合順応性層は一般に充分厚く、層の材料が舗装
表面中の裂け目中に流れ、すべての不規則な舗装表面の
広い部分と接触することが出来るようになっている。一
般に順応性層は厚さが少なくとも1/4mmであるべきであ
り、好ましくはそれは厚さが少なくとも1/2mmである。
上で述べた順応性の性質と一致して順応性層は延伸可能
或は誘導可能な材料であることが好ましい。例えば順応
性層は0.2cm秒のひずみ速度で破断する前に少なくとも5
0％延伸できるのが好ましい。

本発明の殆んどの具体例では、舗装表面にシート材料を
接着させるため、本発明のシート材料の底には接着剤が
付けられている。感圧性接着剤が好ましく、順応性層の
順応性と一緒になって、車道への良好な装着を与える。
シート材料を車道へ接着させるのに接触接着剤を用いる
こともできる。

本発明の上層は完全軟化アルミニゥムシート上に用いる
こともできる。又ある標示状態に対しては本発明の舗装
道路標示フイルム或は層は、本発明の変形されたフイル
ム或は層をその最初の形及び位置に戻す傾向にある弾性
力よりも大きな保持力をもつ接触接着剤を用いるなどし
て車道へ直接接着させることができる。

本発明を次の実施例により更に例示する。

実施例１及び実施例２ 本発明の舗装道路標示シート材料の上層フイルムとして
有用なフイルムを次の成分から製造した。

上記配合物ではNCO/OH当量比は1.06/1〜1.1/1の間にあ
った。又上記配合物中N-（ｔ−ブチル）ジェタノールア
ミンの量はポリカプロラクトンジオールの１ヒドロキシ
ル当量当たり1.1ヒドロキシル当量に等しかった。別の
配合（実施例２）をN-（ｔ−ブチル）ジェタノールアミ
ンをポリカプロラクトンジオールの１当量当たり0.5当
量与えるのに充分な量で含有させるようにして調製し
た。

100部のヒドロキシル末端成分を二酸化チタン20重量
部、約1.5〜1.75の屈折率及び約70〜140メッシュ（米国
篩、直径約100〜210ミクロメーターに等しい）の粒径範
囲を有するガラス微小球50〜70重量部、約100〜1200ミ
クロメーターの酸化アルミニゥム粒子25重量部、ビス
（1,2,2,6,6,ペンタメチル−４−ピペリジンイル）セバ
ケイト（チバ・ガイギー社から供給されているティニユ
ビン“Tinuvin"292）0.85部、トリエチレングリコール
−ビス−3/3-t−ブチル−４ヒドロキシ−５メチルフエ
ニルプロピオネート酸化防止剤（チバ・ガイギー社から
供給されているイルガノックス245）0.1部、2,2′,6,
6′−テトライソプロピルジフエニルカルボジイミド
（ノーベイ・ケミカル・コーポレーションから供給され
ているスタボキソル“Staboxol"M）1.5部及びジブチル
スズジラウレート触媒0.08部と一緒に混合した。（触
媒の量は温度条件及び希望のゲル化時間の速度により多
くしたり少なくしたりして用いることが出来る）。これ
らの成分は適当は容器中で混合し、90℃に保った。次に
ジイソシアネートを添加し20〜25秒機械的撹拌機で生成
物を混合した。混合物を裏打ち剥離紙上に注型し、約0.
6mm厚のフイルムを形成し室温でで５日間硬化し、70℃
で12〜16時間後硬化させた。混合物は適所で直接順応性
層状へ注型し、硬化させて複合二層シート材料を形成す
るようにすることも出来る。

上で述べた方法の別法として、ヒドロキシル末端或はポ
リオール成分の一部分をイソシアネート末端成分の一部
或は全部と反応させて、イソシアネートに富むプレポリ
マーを形成させ、それを次に残りの成分と反応させるよ
うにしてもよい。

円状軌道の中心の所を中心にして回転するようにされた
一本の車軸の両端に取り付けられた二つの車輪がその円
状軌道の回りに駆動されるようになっている車輪シミユ
レーターで、上記製造したフイルムの試料を試験した。
これ及び他の実施例の生成物について行なわれた試験で
用いられた車は、標準のスチールラジアルタイヤ（ゼネ
ラルタイヤ“Genral Tire"P205 75R14）及びスチールラ
ジアルスノータイヤ（B.F.グットリッチ社トレイルマー
カー“Trailmaker"P205 75R14）を含めた乗客用乗り物
のための市販タイヤであった。それら試料を、車輪が円
状軌道の回りを駆動された時の車輪の通路を横切って延
びるように取り付けた。

試料の色を、それら試料を車輪で275,000回踏んだ後ハ
ンター（Hunter）比色計で測定した。“L"の値は明るさ
を表し、完全な白に対する100〜黒に対する０まで変化
し、“a"は＋の読みの時は赤味を表し０の読みは灰色を
表し、−の読みの時は緑色を表し、“ｂは＋の読みの時
は黄色味を表すものとし、それらについて測定した。望
ましい舗装道路標示は、この試験では少なくとも67の
“L"の読み及び約９又は10以下の“b"の読みを示すであ
ろう。第６表に結果を示す。

試料は−30℃で亀裂を生ずることなく2cm直径のパイプ
の周りに繰り返し巻きつけることができ、同様に室温で
亀裂を生ずることなく繰り返し180°折り曲げる、即ち
それ自体折り畳むことが出来た。

実施例１の充填されたフイルム生成物は、抗張力1153ポ
ンド／平方インチを示し、1,000g重量で1,000サイクル
で用いたH-22テイバー摩耗試験機による摩耗抵抗は0.1
〜0.25gの重量減量にサンプルによって変化した。この
試料のショアー・Ａ硬度は約91であった。この実施例の
フイルムと同様であるが、充填剤ガラス微小球、酸化ア
ルミニゥム粒子及び上で列挙した他の充填剤を含まない
フイルムも摩耗抵抗試験で試験し、約0.0033gの重量減
量を示した。

上述の引き裂き抵抗及び衝撃抵抗試験では、この実施例
で製造したような充填されたフイルムは36kN/mの引き裂
き抵抗を示し、60ジュールまでの衝撃では亀裂を示さず
８ジユールでわずかに小さな亀裂を示しただけであった
（引き裂き抵抗の試験をしたフイルムは約1/5mmの厚さ
を持ち、このことは厚さに無関係にそれらの引き裂き抵
抗は約7.8ニュートンであったことを意味していた。そ
のような絶対値で、約２ニュートン以上、好ましくは約
５ニュートン以上の引き裂き抵抗が望まれる）。

実施例３ バンバリーミキサーの如き内部混合器中で表２に示した
成分を混合することにより、順応性層を製造した。この
場合混合器中で約150℃の温度に到達した。次にその材
料を冷却しカレンダー掛けして約3/4mm厚のシートにし
た。

実施例１に記載した上層成分の混合物を、カレンダー掛
けした順応性層上に注型し、約0.6mm厚の層を形成し、1
50〜225゜Fに加熱した炉中で約８分間その層を更に加熱
した後、ガラス微小球及び摩擦性粒子を上層の表面積の
約40％を覆うのに充分な量で上層へカスケード状に適用
して付加した。次に被覆した層を室温で５日間硬化し、
そして好ましくは、70℃で12〜16時間後硬化した。

複合体生成物の資料を車輪シミユレーターで連続的に試
験した。

沈下・回復試験で順応性層は0.097mmの沈下と44.9％の
回復を示した。対照的に、上層は0.044mmの沈下と74％
の回復を示した。これらの値の反映しているように、上
層の沈下は一般に0.05mmより小さく、その回復は一般に
65％より大きい。

層及び複合積層体についてそれらの性質を示すため別の
試験、即ち衝撃反撥試験を行った。この試験では層或は
複合積層体へ落下させた大理石の跳ね返りを写真によっ
て測定した。コンクリートのブロックを基準試験として
用いた。大理石は直径が1.7cmで、6.5gの重量があり、
１メートルの高さから落下させた。跳ね返りの高さはシ
ャッターを開いた固定カメラを用いて記録した。高さの
測定を行うため設定した１メートルの棒が写真の中に写
されていた。

記録した数値は大理石の上端の高さ（cm）−大理石の直
径1.7cmであった。

大理石の衝撃のエネルギーを基本的な物理的関係式を用
いて計算した。

エネルギー＝大理石に及ぼした仕事 ＝大理石に働いた力×移動した距離 力＝質量×重力による加速度 Ｗ＝Fd Ｆ＝mg Ｗ＝mgd 跳ね返り中に吸収されたエネルギーの量は、上記式でｄ
の変わりに跳ね返りの高さｈを置き換えることにより計
算することが出来る。

質量ｍ＝0.00651kg 距離ｄ＝１メートル ｇ＝0.981メートルs^-2 衝撃時の大理石のエネルギー＝（0.00651）（１） （0.981）＝0.00639J 大理石跳ね返り試験についての上記データーのいくつか
を表３に要約する。

測定値によると、その試験の大理石は跳ね返りが有用な
順応性層の材料の試験では、約13cm以下、好ましくは約
8cm以下（大理石の上端から測定して）であろう。

実施例４ 実施例１を下の表４に列挙した成分を用いて繰り返し
た。結果を表４に記載する。

実施例５ 実施例１を繰り返した。但し300の平均分子量を有する
ポリカプロラクトン トリオール（ユニオン・カーバイ
ド社から供給されているPCP0301）によりポリカプロラ
クトン トリオールPCP0305を置き換えた。又、1,4ブタ
ンジオールを省略した。ヒドロキシル末端ジオール１当
量当たり0.768ヒドロキシル当量のアミンがあった。

実施例６ 実施例４を繰り返した。但しN-（ｔ−ブチル）ジエタノ
ールアミンの代わりにＮ−（メチル）ジエタノールアミ
ンを用いた。ハンター比色計による測定値を表４に示
す。

実施例７ 下の表５に列挙した成分を用いて実施例１を繰り返し
た。結果を表６に示す。

実施例８ 本発明のある複合シート材料に有用な異なった上層を次
のようにして製造した。まず130gのアミン末端アクリロ
ニトリルブタジエン重合体（B.F.グットリッチ社から供
給されているハイカー1300X16）と40gの1457の当量を有
するポリアミド樹脂（ゼネラル・ミルズ・ケミカル社か
ら供給されているバーサミド1540）等70℃の温度で完全
に混合する。第２の混合物を約235のエポキシド当量を
有するビスフェノールＡのグリシジルエーテル（シェル
・ケミカル・カンパニーからのエポネックス樹脂DRH151
0）100gを70℃で加熱し、次に二酸化チタン顔料（ティ
ピュアーR-960）を高速度機械撹拌機によりエポキシ樹
脂中へ分散させることにより製造した。分散物を読みが
４を越えるまでグラインドゲージ（grind gauge）を用
いて検査した。次に二つの混合物を70℃に保ちながら一
緒にし、２分間完全に混合した。次に190gのガラス微小
球（70〜140メッシュー、屈折率1.5）と60gの酸化アル
ミニゥム（グリットサイズ80）をその混合物へ添加し
た。ガラス微小球と酸化アルミニゥム粒子の両方ともシ
ランカップリング剤（ユニオン・カーバイド社から供給
されたA-187）で処理し、過剰の湿分を除去するため乾
燥してあった。全混合物を15分間脱ガスし、実施例１に
記載したように順応性層へ被覆した。

摩耗抵抗試験でそのフイルムは0.1649gの重量減量を示
し、そのフイルムも85のショアーＡ硬度を示した。

実施例９ 本発明のいくつかの複合シート材料に有用な上層を次の
ようにして製造した。91.15gのヒドロキシル末端ブタジ
エン・アクリロニトリル重合体（B.F.グットリッチ社か
ら供給されているハイカーHTEN1300X29）を100℃へ加熱
し、それを45.05の当量を有する1,4ブタンジオール6.65
g（0.0738モル）と44.67の当量を有するトリメチルプロ
パン2.20g（0.0164モル）との混合物中へ完全に混合す
る。ヒドロキシル末端重合体、トリメチルプロパンと1,
4ブタンジオールとの当量比は1:1:3であった。その混合
物を次のものを順次添加した後15〜20分間脱ガスした。
チバ・ガイギー社からのテイニュビン292 1.5g、チバ・
ガイギー社からのイルガノックス245 0.3g及びジブチル
スズジラウレート触媒0.1g。そして２分間完全に混合し
た。

製造した混合物を再び70℃の温度を維持するように加熱
し、そこで前に乾燥しておいた20gの二酸化チタン（テ
ィピュアーR-960）と3gの粉末分子篩（4A型）をその混
合物へ添加した。二酸化チタンを窒素下で高速度機械撹
拌機により分散した。次に50gのガラス微小球（70〜140
メッシュ、屈折率1.5）及びグリット80及びグリット90
の大きさのものを当量を含んでいる酸化アルミニゥム粒
子30gを添加した。ガラス微小球と酸化アルミニゥムは
両方ともシランカップリング剤で処理してあった。混合
物を70℃に加熱し、30分間脱ガスした。

脱ガスした試料を更に90℃へ加熱した後、35.7gのイソ
シアネート末端単量体（バイヤー・ケミカルズ社から供
給されているデスモジュールW35.7g）を撹拌しながら添
加した。25秒撹拌した後、混合物を実施例１に記載した
ように順応性層の上に注ぎ、その被覆した材料を５日間
硬化し、次に70℃で炉中で７時間後硬化させた。

摩耗抵抗試験では、そのフイルムは0.1649gの重量減量
を示し、そのフイルムも85のショアーＡ硬度を示した。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−246907（ＪＰ，Ａ)

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】重合体上層フイルムと下にある重合体層と
   を含む舗装道路標識シート材料であって、前記上層フイ
   ルムは脂肪族イソシアネート末端成分及びヒドロキシル
   末端成分を反応させて不融性で不溶性のポリウレタン反
   応生成物にしたものからなり、そのヒドロキシル当量の
   少なくとも10％が１分子当たり少なくとも３個のヒドロ
   キシル基を有するヒドロキシル末端成分によって与えら
   れ、そのヒドロキシル末端成分は約1200以下の数平均分
   子量を有し；かつ、前記重合体上層フイルムは1000g重
   量で1000サイクルのH-22砥石車を用いたテイバー摩耗減
   量で約1/2g以下の減量を示し、そして、透明な微小球及
   びすべり防止用粒子から選択された粒状材料が前記上層
   に部分的に埋められ且つ前記上層から部分的に突出して
   おり；そして、前記下にある層は本文中に記載した沈下
   ・回復試験で少なくとも0.05mmの沈下を受け、２分後に
   沈下深さの65％以下の回復を示すことを特徴とする前記
   シート材料。
2. 【請求項２】ヒドロキシル末端成分がポリカプロラクト
   ン、ポリカーボネート、又はポリエーテル重合体構造単
   位からなり、ヒドロキシル当量の少なくとも25％が１分
   子当たり少なくとも３個のヒドロキシル基のヒドロキシ
   ル末端成分によって与えられ、前記ヒドロキシル末端成
   分が約1000以下の数平均分子量を有する前記第１項に記
   載のシート材料。
3. 【請求項３】重合体上層フイルムが少なくとも約1/3mm
   の厚さを有する前記第１項又は第２項に記載のシート材
   料。
4. 【請求項４】付加的な微小球が重合体上層フイルム全体
   にわたって分散されている前記第１項、第２項または第
   ３項に記載のシート材料。
5. 【請求項５】付加的すべり防止用粒子が重合体上層フイ
   ルム全体にわたって分散されている前記第１項、第２
   項、第３項または第４項に記載のシート材料。
6. 【請求項６】ヒドロキシル当量の25％が１分子当たり少
   なくとも３個のヒドロキシル基のヒドロキシル末端成分
   によって与えられ、前記ヒドロキシル末端成分が約1000
   以下の数平均分子量を有する前記第１項〜第５項のいず
   れか一項に記載のシート材料。
7. 【請求項７】重合体上層フイルムが亀裂を生ずることな
   く室温で2cm直径の心棒の周りに巻くことができる充分
   な可撓性を有する前記第１項〜第６項のいずれか一項に
   記載のシート材料。