JPH079061B2 - プラズマ制御マグネトロンスパッタリング法及び装置 - Google Patents

プラズマ制御マグネトロンスパッタリング法及び装置

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JPH079061B2
JPH079061B2 JP11441287A JP11441287A JPH079061B2 JP H079061 B2 JPH079061 B2 JP H079061B2 JP 11441287 A JP11441287 A JP 11441287A JP 11441287 A JP11441287 A JP 11441287A JP H079061 B2 JPH079061 B2 JP H079061B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は組成の異なる複数のターゲットを並置し、外部
磁界の調節により各ターゲット上でプラズマの留まる時
間と場所の変化を制御する異により各ターゲットのスパ
ッタ比を任意に制御し、スパッタ堆積膜の成分組成が垂
直的に異なる薄膜、例えば半導体の電極又は配線等を形
成する方法及びその装置に関するものである。
「従来の技術」 従来のマグネトロンスパッタ法としては、例えば本発明
者の提案に係る特公昭60-12426号公報に記載の磁界圧着
形マクネトロンスパッタ法がある。この公報に記載の従
来装置はターゲットの裏面中央と周辺に同軸形の磁石が
取り付けてあり更にターゲット前面にソレノイドコイル
を設置し、これらに直流磁界を発生させて相反発させタ
ーゲット表面上に平行な磁界分布を得ようとするもので
あった。この方法は、本来薄膜の組成比を制御する目的
で開発されたのではなく、単一の薄膜を低温・高速で堆
積する方法であり、合金薄膜を堆積すること、またその
組成比を制御することは不可能である。また、一般的に
材料Aと材料応との合金薄膜を堆積しようとする場合
は、従来材料Aと材料Bの小片をターゲットして乗せそ
の面積比で薄膜を組成比を変えるのでその都度、装置内
のターゲットを並べ換えなければならず外部からの操作
で条件を変えて制御することは他のいかなるスパッタ法
でも不可能である。
ところで、近年半導体素子の高集積化に伴い、ゲート電
極および配線も微細化が要求され、これに伴い電極や配
線の抵抗増大、拡散相抵抗の増加、コンタクト抵抗の増
大などの問題の解決が必要となり、その解決方法とし
て、 1.ポリシリコン上に高融点金属のシリサイドが形成され
た複合電極(ポリサイド、サリサイド) 2.シリサイド単層配線または電極 3.高融点金属電極又は配線 などの薄膜をスパッタリング等により形成することが提
案されている。
しかし、これらの既知の方法は種々の欠点を有してい
る。例えばシリサイド単層ゲートや高融点金属ゲートで
はゲート酸化膜とゲート電極の接着不良によるはがれや
コンタクト不良の問題が生じやすく、製品の信頼性を低
下させる欠点があった。また、ポリサイドゲートはこれ
らの欠点のない優れたものであるが、その形成にはゲー
ト酸化膜の上にまずポリシリコン層、続いてシリサイド
層を形成する必要がある。その為には2回のスパッタ工
程を経由する為、工程の複雑化と設備費の増大を余儀無
くされており、ポリサイドゲートのように垂直方向で成
分組成を異にする薄膜が1回のスパッタ工程で得られる
方法が望まれていた。
「発明が解決しようとする問題点」 本発明者は上述の欠点を解決するためにマグネトロンス
パッタ法のターゲット利用率の良好なことを利用して、
膜組成比の制御、薄膜形成条件の安定化を目指し、鋭意
検討の結果、真空容器内に設置された複数のターゲット
を同一プラズマに接触する如く配置し、各ターゲット上
でプラズマの留まる場所を外部磁界を調節することによ
り任意に調節して、結果として各ターゲットのスパッタ
比が任意の値で調節できることを見出し、本発明を完成
するに至った。
「問題点を解決するための手段」 即ち、本発明によれば スパッタリングターゲットの裏面側に中央磁極を形成し
該中央磁極の放射方向外方に外周磁極を形成して上記中
央磁極から上記外周磁極へと至る磁界を上記ターゲット
の表面側に経由させ、上記ターゲットの表面側に上記磁
界により閉込められる1つのプラズマリングを発生さ
せ、上記中央磁極の周囲に配置した第1のソレノイドコ
イル及び上記外周磁極の近傍且つ前記第1のソレノイド
コイルの放射方向外方に配置した第2のソレノイドコイ
ルに流す各電流を変化させることにより上記ターゲット
の表面側における磁界を変化させ、これに基づき上記プ
ラズマリングを放射方向に連続的に移動させて拡張・収
縮させ、上記プラズマリングの放射方向位置とそこでの
滞在時間とを変化させることを特徴とする、プラズマ制
御マグネトロンスパッタリング法、 が提供される。
本発明の一態様においては、上記ターゲットとして異な
る材料を複数の領域に配置したものを用い、上記プラズ
マリングを上記ターゲット上において異なる複数の位置
の間で繰返し移動させプラズマリング径を変化させ、各
位置におけるプラズマリングの滞在時間の比を一定に維
持することにより、上記異なる材料の複合組成の膜を堆
積させることを特徴とする。
本発明の他の態様においては、上記ターゲットとして異
なる材料を複数の領域に配置したものを用い、上記プラ
ズマリングを上記ターゲット上において異なる複数の位
置の間で繰返し移動させプラズマリング径を変化させ、
各位置におけるプラズマリングの滞在時間の比を徐々に
変化させることにより、組成が膜厚方向に徐々に変化す
る傾斜組成膜を堆積させることを特徴とする。
本発明の他の態様においては、上記ターゲットとして異
なる材料を複数の領域に配置したものを用い、上記プラ
ズマリングを上記ターゲット上において異なる複数の位
置の間で繰返し移動させプラズマリング径を変化させ、
更に各位置におけるプラズマリングの滞在時間の比を適
時変化させることにより、上記異なる材料の複合組成の
積層膜を堆積させることを特徴とする。
本発明の他の態様においては、上記ターゲットとして異
なる材料を複数の領域に配置したものを用い、上記プラ
ズマリングの位置を上記異なる材料の複数の領域にまた
がる位置にすることにより、上記異なる材料の複数組成
の膜を堆積させる。
本発明の他の態様においては、上記ターゲットとして異
なる材料を複数の領域に配置したものを用い、上記プラ
ズマリングを上記ターゲット上において移動させてプラ
ズマリング径を徐々に変化させることにより、組成が膜
厚方向に徐々に変化する傾斜組成膜を堆積させる。
本発明の他の態様においては、上記ターゲットとして異
なる材料を複数の領域に配置したものを用い、上記プラ
ズマリングの位置を適時変化させることにより、積層膜
を堆積させる。
本発明の他の態様においては、上記ターゲットとして1
種類の材料のものを用い、上記プラズマリングを放射方
向に連続的に移動させることにより該ターゲットを平均
的に利用するとともに堆積膜の膜厚の均一性を向上させ
る。
また、本発明によれば、 スパッタリングターゲットの裏面側に中央磁極を形成し
該中央磁極の放射方向外方に外周磁極を形成して上記中
央磁極から上記外周磁極へと至る磁界を上記ターゲット
の表面側に経由させ該ターゲットの表面側に上記磁界に
より閉込められる1つのプラズマリングを発生させる様
にする磁界発生手段と、上記中央磁極の周囲に配置され
た第1のソレノイドコイルと、上記外周磁極の近傍且つ
前記第1のソレノイドコイルの放射方向外方に配置した
第2のソレノイドコイルと、上記第1のソレノイドコイ
ル及び第2のソレノイドコイルに流す各電流を独立して
変化させる手段とを備えていることを特徴とする、プラ
ズマ制御マグネトロンスパッタリング装置、 が提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明にかかるプラズマ制御マグネトロンスパッタリン
グ法をそれに用いる本発明の装置(第1図)の動作原理
について円形ターゲットの場合を例にとり説明する。第
1図、第2図に示すように、ターゲットの有効利用率を
高めるために、ターゲット裏面磁石1のターゲット外縁
の磁極の端1′をターゲット4の側面前方にまで導き、
中央磁極1″から漏洩し外周磁極へまで至る磁極間を結
ぶ磁力線をターゲット4に平行するようターゲットの前
方にこれを押し付けるソレノイドコイル3を置き、上記
のターゲット裏面磁石1により形成される第一磁界及び
ソレノイドコイル3により形成される第二磁界をプラズ
マ調節用の外部磁界として、弱い第一磁界によりプラズ
マを全ターゲットに中心点を除く全面に接触させ、これ
に強い第二磁界を加えてプラズマをターゲット上の特定
範囲に圧縮できるごとき構造を取ることができる。
外部磁界の強さはスパッタ期間中一定でも良いし、又は
或るスパッタ比から他のスパッタ比に連続的または不連
続的に組成比が変化するように変化させてもよい(第4
図(a)、第4図(b))。
ソレノイドコイルの磁界の調節はこれに印加する電圧を
調節するトランスフォーマー乃至スイッチング装置をそ
の電源部に設置すればよい。
ターゲット裏面磁石のような永久磁石の磁界の調節はタ
ーゲットとの位置関係を変更できるような微動調節装置
を用い永久磁石を動かすことによって行うことができ
る。
さらにソレノイドコイル3およびターゲット裏面磁石1
のコイル2に流す電流をパルス発生器により、パルス変
調し、磁界の強さをパルス状とすることにより印加磁界
の強さを時間的にパルス変化させ生成薄膜の空間的均一
性を向上させる事も可能である。
例えば、第2図,第3図に示す如くいま、ターゲットA
の中央に成分の異なるターゲットB′、周辺にBの各々
円板状及びリング状のターゲットを置く。一例としてタ
ーゲット裏面磁石1の磁界強度を一定とし、ソレノイド
コイル3の磁界の強さを変えた場合について説明を加え
る。
磁界を第3図(d)のように設定した場合、ターゲット
上のプラズマの位置は第3図(a),(b),(c)の
如く制御される。まず、材料Aを飛ばすには、第3図
(a)のように予めコイル2と3の強さを調節し、プラ
ズマ密度の高い点が材料A上に来るようにソレノイドコ
イル3の磁界強度BSをBS=B0に設定しておく。BSをそれ
より弱いB2にすると第3図(b)に示すように、プラズ
マのターゲットの外周辺まで移動し材料Bと材料Aが同
時にスパッタされる。材料Aが材料Bに交じる割合はB2
の値による。次に、B0より強いBS=B1とすれば、プラズ
マ密度が高い点がターゲットの中央に集中し第3図
(c)で示すように、材料B′と材料Aが同時にスパッ
タされる。材料AにB′が混じる割合はやはりB1の強さ
による。従って、2層膜を堆積するには、まず、BS=B0
で所望の膜厚まで堆積する。次に、一般的にはB′とB
は同じ材料なので、膜中に含まれる材料Aと材料Bの割
合は、第3図(d)で示すようにデューティ比、および
繰り返し周波数を調節して制御する。すなわち、この方
法の特長は磁界によってターゲット上に高密度プラズマ
の停まる場所と時間を制御し、膜厚分布と膜質の均一性
を得るマグネトロンスパッタ源およびその周辺の構造に
ある。この方法は本質的にターゲットの全域が有効に利
用でき、かつ磁性体薄膜の作成にも適用出来る。
なお、角形ターゲット部分については第5図のように構
成することが出来、ウエハーはゆっくりターゲット上を
通過して行く事になる。もし、膜の堆積速度を上げる必
要にある場合には、このターゲットを並列に設置すれば
良い。
ターゲットの相互汚染を避けたい場合には、中央の補助
ターゲット(第2図では材料B′)を用いない方が良い
場合もある。
「実施例」 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1. 同心円状に配置されたAおよびBターゲット(A:シリコ
ン B:チタン、タングステン、モリブデン、タンタルな
どの高融点金属:第6図a)を並列に設置したスパッタ
装置の外部磁界を調節してスパッタ期間の初期にはプラ
ズマが圧縮されてAターゲットのみに接触し、スパッタ
後期にはプラズマがA,B両ターゲットに接触するように
運転する(第6図b)。生成した配線の断面は第6図c
の如く下層はポリシリコン、上層はチタンシリサイドな
どの高融点金属シリサイドであり、通常の方法では複数
の工程を要するポリサイド配線が一段で得られる。な
お、Bターゲットにかける磁界を外周、中心で交互にパ
ルス切り換えする事によりウエハー面内の均一性が向上
した(第6図d)。
実施例2. 平行板状に配置されたAおよびBターゲット(A;シリコ
ン B;モリブデン、チタン、タングステン、タンタルな
どの高融点金属:第7図a)を並列に設置したスパッタ
装置の外部磁界を調節してスパッタ期間の初期にはシリ
コンターゲットのみがスパッタされ、後期にはスラズマ
が両ターゲットに接触するように運転(第7図b)。生
成したゲート電極の下層はポリシリコン、上層はモリブ
デンシリサイドなどの高融点シリサイドから成るポリサ
イド電極が一段で得られた。
本例ではウエハーをターゲットに対して回転または直進
でスキャンさせる事により大口径のウエハーの処理が可
能である。
実施例3. 同心円状に配置されたAおよびBターゲット(A;シリコ
ン B;モリブデン、タングステン、タンタルなどの高融
点金属:第8図a)を並列に設置したスパッタ装置の外
部磁界を調節して、スパッタ期間の初期にはシリコンの
みにプラズマが接触、中期には第二磁気を次第に弱めて
ゆきスパッタ後期には両ターゲットにプラズマが接触す
る如く運転した(第8図b)。得られた配線の断面は図
8cに示す如く下層がポリシリコン、中層は連続的に組成
が変化して上層の高融点シリサイドにつながる3層構造
となった。これにより上層と下層のはがれなどのトラブ
ルがなくなり、デバイスの信頼性が改善される。
実施例4. 平行板状に配置されたAおよびbターゲット(A;シリコ
ン B;タングステン、チタン、モリブデン、タンタルな
どの高融点金属:第9図)を設置したスパッタ装置の外
部磁界を調節してスパッタ初期からプラズマが次第に拡
がり、後期には両ターゲットに接触する様に運転をおこ
なった。得られた配線の断線は第9図bの如く下層に組
成が連続的に変化する領域をもった高融点シリサイドで
あり、コンタクト抵抗が改善された。
実施例5. 同心円状に配置されたAおよびBターゲット(A;モリブ
デン、B;シリコン:第10図a)を設置したスパッタ装置
の外部磁界を調節してスパッタ初期にはプラズマが両タ
ーゲットに接触し、のち次第に圧縮されてAターゲット
のみに接触する如く運転した。断面が第10図bの如く下
層に緩やかに組成が変化する領域をもつ金属配線がえら
れた。はがれなどのトラブルが少く信頼性の高いデバイ
スが得られた。
実施例6. Co−Cr垂直磁化膜の組成制御 Co−Cr垂直磁化膜のCoとCrの組成比を種々変えて最適の
組成比を見出だす場合、第2図のようにCoターゲット
(材料A)上にCrの円板を中心(材料B′)およびリン
グ外周(材料B)に置き、第3図(d)のように、パル
スのデューティ比、磁界強度、繰り返し周波数を変えて
実験を行えば、任意の組成比の膜が容易に作成できる。
なお、従来はそのつど合金組成比の異なったターゲット
を用いるか、ターゲットのCoとCrの面積比を変えて行う
のが一般的である。
実施例7. シリサイド2層膜の形成 集積回路用電極材料の作成では1層目がポリシリコン、
2層目がシリサイドという構成が多い。従来はターゲッ
トを2個有するチェンバーで順番に堆積するが、この方
法ではシリコン上にTa,Mo,Wなどの高融点金属を置きそ
の面積比を変えるか、組成の異なった合金ターゲットを
幾つか準備して最適組成を見出ださなければならない繁
雑さがある。他方、本発明による方法ではシリコンター
ゲット上に高融点金属リングを置きポリシリコンの堆積
の時には強い磁場で堆積し、シリサイドの堆積には所望
の抵抗値が得られるように金属とシリコンを交互にパル
ス磁場で飛ばす。即ち、従来2つの工程が必要であった
2層膜の形成が、1回の工程で出来、これに伴う周辺機
器を考慮すれば装置の簡素化、実験の単純化、経済的利
点が大きいなどの特長がある。
更にこの方法の別の特長として、今後ポリシリコン上の
低抵抗メタルシリサイド電極を従来の2層構造では無
く、ポリシリコンから少しづつ金属を加え、厚味方向に
組成を傾斜させた1層構造で作ることを有用性も考えら
れる。
実施例8. 半導体中への不純物ドーピング 上述のような合金を作る場合ばかりではなく、アモルフ
ァスシリコンに不純物ドーピングを行う場合にも上と同
様に可能である。水素化アモルファスシリコン上にアル
ミニウムを不純物としてドープし6桁の広範囲に亘って
抵抗率を制御することが出来た。薄膜抵抗の作成に有用
なことは言うまでもない。
実施例9. バイアススパッタ膜の均一性 バイアススパッタで膜を堆積する場合、バイアスの無い
場合に比べて膜厚分布が不均一になると言われている。
このような時は、膜厚が薄くなる部分に積極的に堆積を
促すような磁界強度とデューティ比でパルス磁場を印加
すればよい。
実施例10. 外側に材質A、内側に材質Bを配置したターゲットを用
いて磁界をパルス状に調節し、そのパルス巾およびデュ
ーティ比を第11図aの如く時間的に変化させながらスパ
ッタを行なった。第11図bの如くBからAへ厚み方向の
組成が徐々に変化したスパッタ膜が生成した。
実施例11. 第1図の装置において同心円上に配置された二成分ター
ゲット(第12図(a)においてA:酸化イットリウムバリ
ウム銅、B:銅板)を用い、プラズマ密度の高い位置をタ
ーゲット上で変える事により銅含有量の異なる多層の堆
積膜第12図(b)をターゲットを交換する事なく製造し
た。
実施例12. 第1図の装置を用い、酸化ランタン/酸化ランタンスト
ロンチウム銅二成分ターゲット上でプラズマを振動させ
て酸化ランタン基板上に多層膜を形成した。プラズマの
振動周期を次第にずらす事により第13図に示す如く基板
に近い層では酸化ランタン層Xを厚く、酸化ランタンス
トロンチウム銅層Yを薄くし、堆積膜が基板から遠ざか
るにつれて次第に酸化ランタン層を薄く、酸化ランタン
ストロンチウム銅層を厚くした。1000℃のアニールでも
クラックのない良好な多層膜が得られた。
「発明の効果」 以上から明らかな如く、本発明によれば、プラズマを制
御することにより、成分の異なるターゲットへのスパッ
タ比をコントロールしてスパッタ堆積膜の組成を容易に
コントロールする方法及びその装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかるプラズマ制御マグネトロンスパ
ッタリング装置の構造を表す断面略図であり、第2図は
該装置の中心部の部分図であり、第3図は磁界強度とプ
ラズマの位置の関係を示す断面図、及びグラフ図であ
り、第4〜13図はそれぞれを本発明の実施態様を示す図
である。 1……ターゲット裏面磁石、1′……外縁磁極、1″…
…中央磁極、2……マグネトロンコイル、3……ソレノ
イドコイル、4……ターゲット、A……主ターゲット、
B……補助ターゲット、U……侵蝕されない部分、5…
…プラズマ、6……設置位置微動調節装置、7……トラ
ンスフォーマー、スイッチング装置及び/又はパルス発
生器、X……酸化ランタン層、Y……酸化ランタンスト
ロンチウム銅層。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スパッタリングターゲットの裏面側に中央
    磁極を形成し該中央磁極の放射方向外方に外周磁極を形
    成して上記中央磁極から上記外周磁極へと至る磁界を上
    記ターゲットの表面側に経由させ、上記ターゲットの表
    面側に上記磁界により閉込められる1つのプラズマリン
    グを発生させ、上記中央磁極の周囲に配置した第1のソ
    レノイドコイル及び上記外周磁極の近傍且つ前記第1の
    ソレノイドコイルの放射方向外方に配置した第2のソレ
    ノイドコイルに流す各電流を変化させることにより上記
    ターゲットの表面側における磁界を変化させ、これに基
    づき上記プラズマリングを放射方向に連続的に移動させ
    て拡張・収縮させ、上記プラズマリングの放射方向位置
    とそこでの滞在時間とを変化させることを特徴とする、
    プラズマ制御マグネトロンスパッタリング法。
  2. 【請求項2】上記ターゲットとして異なる材料を複数の
    領域に配置したものを用い、上記プラズマリングを上記
    ターゲット上において異なる複数の位置の間で繰返し移
    動させプラズマリング径を変化させ、各位置におけるプ
    ラズマリングの滞在時間の比を一定に維持することによ
    り、上記異なる材料の複合組成の膜を堆積させることを
    特徴とする、特許請求の範囲第1項記載のプラズマ制御
    マグネトロンスパッタリング法。
  3. 【請求項3】上記ターゲットとして異なる材料を複数の
    領域に配置したものを用い、上記プラズマリングを上記
    ターゲット上において異なる複数の位置の間で繰返し移
    動させプラズマリング径を変化させ、各位置におけるプ
    ラズマリングの滞在時間の比を徐々に変化させることに
    より、組成が膜厚方向に徐々に変化する傾斜組成膜を堆
    積させることを特徴とする、特許請求の範囲第1項記載
    のプラズマ制御マグネトロンスパッタリング法。
  4. 【請求項4】上記ターゲットとして異なる材料を複数の
    領域に配置したものを用い、上記プラズマリングを上記
    ターゲット上において異なる複数の位置の間で繰返し移
    動させプラズマリング径を変化させ、更に各位置におけ
    るプラズマリングの滞在時間の比を適時変化させること
    により、上記異なる材料の複合組成の積層膜を堆積させ
    ることを特徴とする、特許請求の範囲第1項記載のプラ
    ズマ制御マグネトロンスパッタリング法。
  5. 【請求項5】スパッタリングターゲットの裏面側に中央
    磁極を形成し該中央磁極の放射方向外方に外周磁極を形
    成して上記中央磁極から上記外周磁極へと至る磁界を上
    記ターゲットの表面側に経由させ該ターゲットの表面側
    に上記磁界により閉込められる1つのプラズマリングを
    発生させる様にする磁界発生手段と、上記中央磁極の周
    囲に配置された第1のソレノイドコイルと、上記外周磁
    極の近傍且つ前記第1のソレノイドコイルの放射方向外
    方に配置した第2のソレノイドコイルと、上記第1のソ
    レノイドコイル及び第2のソレノイドコイルに流す各電
    流を独立して変化させる手段とを備えていることを特徴
    とする、プラズマ制御マグネトロンスパッタリング装
    置。
JP11441287A 1986-08-06 1987-05-13 プラズマ制御マグネトロンスパッタリング法及び装置 Expired - Lifetime JPH079061B2 (ja)

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