JPH078987U - 溝付きピンヘッダ及びピンヘッダ短絡用ソケット固定板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピンヘッダとソケットを用いて任意に回路間
の切替えを行うようにし、ピンヘッダ短絡用ソケットを
組合せピンヘッダとソケットを強固に固定するようにし
た溝付きピンヘッダ及びピンヘッダ短絡用ソケット固定
板において、衝撃や振動によりソケットがピンヘッダよ
り抜け落ちが生じないようにする。 【構成】 ピンヘッダ２の頭部に嵌合溝２ａを形成して
おき、ピンヘッダに挿入したソケット３の上面に、弾性
を有しピンヘッダの前記嵌合溝に組みつけ挿入する固定
穴１ａと遊嵌穴２ａと、固定穴と遊嵌穴を連結する一端
が端面に開口部を有する案内溝１ｃを設け、かつソケッ
トの接合面に曲面を形成したピンヘッダ短絡用ソケット
固定板１により、ピンヘッダとソケットとピンヘッダ短
絡用ソケット固定板とを組合せソケットをピンヘッダに
固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電子回路の回路の切替えに使用する回路を切替えるための回路間を 短絡する際に用いる溝付きピンヘッダ及びピンヘッダ短絡用ソケット固定板に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の回路切替えのための回路端に取りつけたピンヘッダの短絡には、ピンヘ ッダ間を短絡する短絡用ソケットを用いており、短絡用ソケット内のコンタクト は、ピンヘッダのピンに短絡用ソケットのコンタクトのばね特性のみを利用して 接触をしているため、外部より短絡用ソケットのコンタクトのばね特性による接 触力をうわまわる振動、衝撃が加わるような使用環境がきびしい条件においては 、短絡用ソケットがピンヘッダから抜け落ちてしまうという問題があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ピンヘッダから短絡用ソケットが抜け落ちることを防止するための対策として は、ピンヘッダ間を導線で接続し半田付けしてしまうこともあるが、使用時に回 路の切替えを必要とする時は半田付けした導体をピンヘッダからはずす必要があ り、ピンヘッダに接続する回路側導体を損傷するという問題があった。 本考案はこれらの欠点を除去するためピンヘッダ間を短絡する短絡用ソケット をピンヘッダに固定するのに、頭部に嵌合溝を予め取りつけたピンヘッダにし、 ピンヘッダの前記嵌合溝に係合する固定穴と遊嵌穴を設けた短絡用ソケット固定 板を用いピンヘッダと嵌合してソケットを固定し、ピンヘッダ間を短絡する短絡 用ソケットに外部からの振動、衝撃を受けてもぬけ落ちることない、ピンヘッダ とソケットとを強固に保持することを可能にした溝付きピンヘッダ及びピンヘッ ダ短絡用ソケット固定板とすることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 本考案は基板上に実装するピンヘッダの上部にピンヘッダ短絡用ソケットの固 定板に嵌合する嵌合溝を予め設けておき、ピンヘッダ短絡用ソケットをピンヘッ ダに挿入し、ピンヘッダ間を短絡するソケットの上面に、弾性のある金属板又は 樹脂板で作られたばね特性を有しソケットの上面に突出しているピンヘッダ頭部 の嵌合溝に挿入嵌合出来るよう形成したピンヘッダ短絡用ソケット固定板を開口 部側から２つのピンヘッダの嵌合溝に横方向から挿入してピンヘッダにピンヘッ ダ短絡用ソケットを係合しソケットを保持するよう構成した溝付きピンヘッダ及 びピンヘッダ短絡用ソケット固定板とすることを特徴とする。

【０００５】 即ち、本考案は、頭部と頭部に接する嵌合溝と、嵌合溝に接する柱状のソケッ ト接触部と基板導体に接続する実装用ピンとが一体に成形されてなるピンヘッダ である。

【０００６】 即ち、本考案は、基板に固定したピンヘッダに挿入し回路間の短絡と開放を着 脱容易に行うソケットを固定する弾性を有しピンヘッダの嵌合溝に係止する嵌合 溝とほぼ同じ内径の固定穴と、ピンヘッダ間の間隔だけはなれた位置に幅が前記 固定穴の径とほぼ等しい遊嵌穴と、固定穴と遊嵌穴とをつなぐ一端に開口部を有 し、開口部に導通する前記固定穴と遊嵌穴を接続する案内溝と、かつソケットと の接合面に曲面を有し、固定穴と遊嵌穴とに開口部より挿入してピンヘッダの嵌 合溝を組つけソケットをピンヘッダに固定するよう構成してなるピンヘッダ短絡 用ソケット固定板である。

【０００７】

【作用】

ピンヘッダ短絡用ソケット固定板はピンヘッダ先端の嵌合溝に挿入できるよう 一方はピンヘッダの頭部に形成した嵌合溝径よりわずかに大きな固定穴と、２つ のピンヘッダ位置の他方は角が円形で長方形をした遊嵌穴と、ピンヘッダの嵌合 溝に挿入する開口部側からソケットを係止する固定穴と遊嵌穴方向にピンヘッダ の嵌合溝径よりわずかに幅狭の案内溝が設けてある。ピンヘッダ短絡用ソケット 固定板はばね性を有するのでピンヘッダ短絡用のソケットを基板面方向に押圧し 、一方ピンヘッダはピンヘッダ短絡用ソケットのコンタクトに弾接する。 弾性を有する金属、又は樹脂材から作られたピンヘッダ短絡用ソケット固定板 に設けた少なくとも１個の固定穴と遊嵌穴を、ピンヘッダ頭部に形成した嵌合溝 に開口部より案内溝を通しさし込むことにより、ピンヘッダにさし込んだピンヘ ッダ短絡用ソケットの上面に対し或る曲面を持つように、ピンヘッダ短絡用ソケ ット固定板は形成されているので、ピンヘッダ短絡用ソケットとの接合面でピン ヘッダの嵌合溝で支持された固定板はピンヘッダ短絡用ソケットをピンヘッダ取 付面方向に押圧し固定する。

【０００８】 固定板には組合わせるピンヘッダの数に合わせ、少なくとも１個の固定穴と１ 個以上の遊嵌穴と、端面から固定穴と遊嵌穴へ連結する案内溝を設けてあるが、 固定穴の穴径はピンヘッダの嵌合溝の径とほぼ同じ寸法とし、他の遊嵌穴は固定 穴とつなぐ直線方向に伸びる縦長の形状にしてあり、縦長方向と直交する寸法が ピンヘッダの嵌合溝の径寸法であるように形成されている。又固定板はピンヘッ ダ短絡用ソケットとの接合面には曲面が形成され、ピンヘッダと固定穴及び遊嵌 穴が嵌合した時に固定板の曲面がソケット面上沿い伸長しても、一方の縦長の遊 嵌穴内でピンヘッダの嵌合溝は滑り、ピンヘッダとピンヘッダ短絡用ソケットは 密に固定される。

【０００９】 固定穴の穴径寸法、及び遊嵌穴の幅方向寸法はほぼピンヘッダの嵌合溝の径寸 法とほぼ同じ寸法に作られており、ピンヘッダ頭部の外径に比べ嵌合溝の外径寸 法を小さく又差を大きくすることにより、大きな振動や衝撃が与えられてもピン ヘッダ短絡用ソケット固定板はピンヘッダからはずれることなくソケットをピン ヘッダ短絡用ソケット固定板により確実にピンヘッダに固定される。

【００１０】

【実施例】

図１は、本考案によるピンヘッダ短絡用固定板を示し、図１（ａ）は基板４上 に実装した溝付きピンヘッダ（以下ピンヘッダと称す）２にピンヘッダ短絡用ソ ケット３を挿入し、ピンヘッダ短絡用ソケット固定板１（以下固定板と称す）に より固定している状態を示し、図１（ｂ）は固定板１をピンヘッダ２の嵌合溝２ ａに嵌入する状態を示す図である。

【００１１】 ソケット固定板１は弾性のある金属板又は樹脂板を用いるもので、実施例では ０．２ｍｍ厚さの燐青銅板を用いた。ソケット固定板１の詳細を図２に示す。ソ ケット固定板は平板の１端を立上げて押し板１ｅを形成し、本実施例における短 絡する図１及び図３に示す２つのピンヘッダ２の頭部に形成した嵌合溝２ａにさ し込み固定する時、１つのピンヘッダに嵌合する固定穴１ａと他のピンヘッダの 嵌合溝に嵌合する遊嵌穴１ｂと、固定穴と遊嵌穴との間には押し板１ｅの反対側 端から開口部１ｄに続き固定穴と遊嵌穴をつなぐ２つの案内溝１ｃが形成されて おり、固定穴１ａの案内溝１ｃの反対側に割り溝１ｆが取りつけられている。

【００１２】 固定穴１ａの内径は、ピンヘッダの嵌合溝２ａの外径寸法とほぼ等しく、又遊 嵌穴１ｂは案内溝１ｃ方向に縦長で幅寸法はピンヘッダの嵌合溝２ａとほぼ等し く、案内溝１ｃ方向に縦長に作られている。

【００１３】 又固定板のピンヘッダ短絡用ソケットの上面を押える面は平らな面ではなく図 ２に示すように押し板１ｅ側の面に対し固定穴１ａの押し板側から遊嵌穴１ｂ方 向へ上方向へ曲面を形成し曲がった形状で、開口部側へ再び下るような曲面部１ ｇが形成されており、ピンヘッダ短絡用ソケット上に突出したピンヘッダ２の嵌 合溝２ａに、ピンヘッダ短絡用ソケット固定板１を開口部からさし込み固定した 時、開口部側と押し板側で、固定穴と遊嵌穴で支持されたピンヘッダ短絡用ソケ ット固定板は短絡用ソケットの上面をソケット固定板の弾性で基板面方向に押し 固定することになる。

【００１４】 図３はピンヘッダを示す図で図３（ａ）は全体の外観斜視図、図３（ｂ）は頭 部２ｂ、嵌合溝２ａを形成した部分の拡大図である。本実施例のピンヘッダは市 販の短絡用ソケットに合わせ作られたもので、下部には実装基板にさし込む実装 用ピン２ｄと、短絡用ソケットのコンタクトに接触するソケット接触部２ｃ、及 び上部にソケット固定板の固定穴と遊嵌穴に嵌合する嵌合溝２ａと頭部２ｂを有 する形状である。

【００１５】 図４は短絡用ソケットを示し、本実施例では市販のものを使用した。図４（ａ ）は正面図、図４（ｂ）は平面図、図４（ｃ）は図４（ａ）に示すＡ−Ａ線から の断面側面図、図４（ｄ）は底面図である。短絡用ソケットは内部に図４（ｃ） に示すようにばね性を有する電気良伝導材のコンタクト３ａが取りつけてあり、 図４（ｂ）、図４（ｄ）に示す開口部３ｂ内へピンヘッダを挿入した時コンタク ト３ａは、ピンヘッダ２のソケット接触部２ｃと接触し、又図４（ｂ）に示す２ つの開口部３ｂ内に取りつけられているコンタクトは、内部で互いに電気的に導 通されるように作られている。

【００１６】 図５は図１（ａ）に示す基板４上の２つの回路の導体５ａ、５ｂ間をピンヘッ ダ２により短絡用ソケット３と固定板１により電気的に短絡し固定した状態を示 している断面図で、ピンヘッダの実装用ピン２ｄは基板４上の回路の導体５ａに 接続固定されており、ピンヘッダ２に短絡用ソケット３を挿入し、短絡用ソケッ ト上に突出したピンヘッダの頭部の嵌合溝２ａに固定板１を挿入嵌合した状態を 示す。固定板１の短絡用ソケットの面は上へ凸状となる曲面を形成しているので 、２つのピンヘッダ間で固定されたソケット固定板１は押し板１ｅと開口部１ｄ 側の両端で短絡用ソケットを基板方向へ押圧する。 本考案の実施例において、ピンヘッダは燐青銅で作られ、頭部の径が０．６ｍ ｍ、厚さ１．０ｍｍ、嵌合溝径０．４ｍｍ、幅０．４ｍｍであり、ソケット固定 板の固定穴と遊嵌穴の径は０．４５ｍｍ、遊嵌穴の縦方向の長さは０．６ｍｍ、 案内溝幅は０．３ｍｍである。 なお本考案におけるピンヘッダのソケット接触部１ｃは四角柱であるが四角柱 に限定されるものではなく円柱状であってもよい。

【００１７】

【考案の効果】

頭部に嵌合溝を設けた少なくとも２本のピンヘッダと、ピンヘッダ間を電気的 に短絡する短絡用ソケットを組合せ、ピンヘッダ短絡用ソケットの上面に突出し た基板に実装固定したピンヘッダの嵌合溝に、ピンヘッダ短絡用ソケットをピン ヘッダに固定する固定穴と遊嵌穴と短絡用ソケット接合面が上方に凸状に曲面を 形成した固定板を、固定穴と遊嵌穴につながる開口部方向から案内溝に沿い前記 嵌合溝に沿いソケットの上面に固定するよう構成した構付きピンヘッダ及びピン ヘッダ短絡用ソケット固定板であるので、ピンヘッダ間の回路切替えは短絡用ソ ケットの組替えにより回路の切替えが容易に行え、かつ強い衝撃や振動を受けて も短絡用ソケットがピンヘッダからはずれることのない短絡用ソケットとピンヘ ッダとピンヘッダ短絡用ソケット固定板とを組合せた信頼性の高い回路切替え器 とすることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による構付きピンヘッダ及びピンヘッダ
短絡用ソケット固定板を組合せた図で、図１（ａ）はピ
ンヘッダにソケットを挿入しピンヘッダ短絡用ソケット
固定板を組みつけた外観斜視図、図１（ｂ）はピンヘッ
ダ短絡用ソケット固定板を組みつける前の状態を示す外
観斜視図。

【図２】ピンヘッダ短絡用ソケット固定板の外観斜視
図。

【図３】ピンヘッダを示す図で、図３（ａ）は外観斜視
図、図３（ｂ）は頭部の拡大斜視図。

【図４】ソケットを示す図で、図４（ａ）は正面図、図
４（ｂ）は平面図、図４（ｃ）は図４（ａ）のＡ−Ａ線
断面側面図、図４（ｄ）は底面図。

【図５】基板上に固定したピンヘッダにソケットを挿入
組合せ、ピンヘッダの嵌合溝にピンヘッダ短絡用ソケッ
ト固定板を組込んだ状態を示す正面縦断面図。

【符号の説明】

１ ピンヘッダ短絡用ソケット固定板 １ａ 固定穴 １ｂ 遊嵌穴 １ｃ 案内溝 １ｄ 開口部 １ｅ 押し板 １ｆ 割り溝 １ｇ 曲面部 ２ ピンヘッダ ２ａ 嵌合溝 ２ｂ 頭部 ２ｃ ソケット接触部 ２ｄ 実装用ピン ３ ソケット ３ａ コンタクト ３ｂ 開口部 ４ 基板 ５ａ、５ｂ 導体

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 頭部と頭部に接する嵌合溝と、嵌合溝に
   接する柱状のソケット接触部と基板導体に接続する実装
   用ピンとが一体に成形されてなるピンヘッダ。
2. 【請求項２】 基板に固定したピンヘッダに挿入し回路
   間の短絡と開放を着脱容易に行うソケットを固定する弾
   性を有しピンヘッダの嵌合溝に係止する嵌合溝とほぼ同
   じ内径の固定穴と、ピンヘッダ間の間隔だけはなれた位
   置に幅が前記固定穴の径とほぼ等しい遊嵌穴と、固定穴
   と遊嵌穴とをつなぐ一端に開口部を有し、開口部に導通
   する前記固定穴と遊嵌穴を接続する案内溝と、かつソケ
   ットとの接合面に曲面を設けてなることを特徴とするピ
   ンヘッダ短絡用ソケット固定板。