JPH0788839A - 樹脂造粒物製造方法および装置 - Google Patents

樹脂造粒物製造方法および装置

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JPH0788839A
JPH0788839A JP8457793A JP8457793A JPH0788839A JP H0788839 A JPH0788839 A JP H0788839A JP 8457793 A JP8457793 A JP 8457793A JP 8457793 A JP8457793 A JP 8457793A JP H0788839 A JPH0788839 A JP H0788839A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定形状の樹脂造粒物を確実容易に得る。 【構成】 それぞれ流量調整用の弁を内蔵した本体内で
複数個の樹脂通路を通して送られてきた樹脂を,下向き
の複数個の出口を有する押出ダイから下方の冷却水槽に
向けて押出しているときに,ダイ出口の下面で回転式カ
ッタで切断して多数のペレットを得,このダイ出口から
押出されて切断された直後のペレットに対して,下方よ
り離型剤含有冷却水を散水するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,例えば,大きな表面粘
着性と低い熱伝導性を有し,温度を大きく下げても粘度
や形態保持性が少ししか上昇しないという性質を有する
APAO(アタクチックポリプロピレンのような非晶質
ポリアルファオレフィン)や,APP(非晶質ポリプロ
ピレン),ポリブタジエン等の樹脂の溶融状態の固りか
ら粒状物を製造する樹脂造粒物製造方法および装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より,APAOの造粒物製造方法お
よび装置としては,例えば,特開平1−317709号
に示すように,溶融状態のAPAOを,横型の押出機の
オリフィスから,不活性ダスト状物質を中に吹込んでい
る包袋部に,棒状態で水平方向に押出し,これをギロチ
ン式に上下に往復動するナイフで切断してペレットを
得,このペレットをふるい上を移行させて水槽中に落し
込むという技術が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の技術において
は,横型の押出機からAPAOを水平方向に押出し,こ
れをギロチン式に上下に往復動するナイフで切断してい
るので,まず,APAOは押出機から水平方向に押出さ
れるとき,重力の作用により,先端および押出された直
後の部分が下方に垂れながら押出される。そして,この
垂れ加減の棒状のものが上から降りて来るナイフで切断
され,切断後は,ナイフが次の樹脂の押出されようとし
ている先端面を擦りながら上昇するので,切断がきれい
にできず,できたペレットは,形が歪み,切断部分にテ
ールが生じ,粒径もそろいにくい。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,本発明においては,それぞれ流量調整用の弁を内蔵
した複数個の樹脂通路を通して送られてきた樹脂を,下
向きの複数個の出口を有する押出ダイから下方の冷却水
槽に向けて押出しているときに,押出されている樹脂を
ダイ出口の下面で回転式カッタで切断して多数のペレッ
トを得,このダイ出口から押出されて切断された直後の
ペレットに対して,下方より離型剤含有冷却水を散水す
るようにした。
【0005】また,そのための装置は,ダイ本体の内部
に設けた複数個の樹脂通路にそれぞれ流量調整用の弁を
設け,各樹脂通路のダイ出口をダイ本体の下面に設け,
ダイ出口部下面を刃物が横切る回転式カッタを設け,ダ
イ出口の下方に,ダイ出口部に離型剤含有冷却水を散水
する散水用部材と冷却水槽を設けた構造とした。
【0006】
【作用】本発明においては,樹脂は,下向きの押出ダイ
から下方の冷却水槽に向けて押出される。これは重力に
何ら逆らうことなく下向きに向けて押出されるので,真
直な状態で押出される。この状態のものを,水平方向に
回転しているカッタで切断するので,カッタは常に一度
しか樹脂押出面を横切らない。しかも,回転式であるの
で,複数個のダイ出口を次から次へと横切って樹脂を切
断して行く。その結果,得られるペレットは,総て良好
な球状となり,テール等もなく,粒径もそろっている。
【0007】また,ダイ出口から押出されて切断された
直後のペレットに対して,下方より離型剤含有の冷却水
を散水させ,ペレットを冷却水槽に直ちに落すので,ペ
レット同士がくっついて団子状になることもなく,良好
に冷やされ,所望の安定形状をしたペレットが得られ
る。
【0008】
【実施例】図面により,本発明の1実施例を説明する。
図1は本発明の造粒方法を実施するための装置の全体図
を示すフロー図で,その他の図面は各部の詳細図であ
る。まず,ペレットの原料や造粒されたペレットの流れ
に沿って,このフロー図全体の概略を説明する。
【0009】図1において,1は樹脂ペレット造粒用の
例えばAPAOの溶融樹脂を貯蔵し,下から出して供給
するフィード槽,2は樹脂を送るギヤポンプ等のポン
プ,3はフィルタ,4はボデータとも呼んでいるフィー
ドクーラ,5は本発明の重要な部分であるカッタユニッ
ト,6はスプレ管,7は第1の冷却水槽,8は第1の振
動篩,9は第2の冷却水槽,10は第2の振動篩,11
は第1のバケットコンベア,12は回転式のドライヤ,
13は第2のバケットコンベア,14は包装機である。
前記の各装置は図1に示すような順序に配置され,ペレ
ットの原料や造粒されたペレットは,各装置間の管路中
を矢印方向に移行するようにした。
【0010】つぎに,前記各装置のうちのいくつかにつ
いて,詳細に述べる。フィード槽1と管路15で連結し
たポンプ2は,回転数を変えて樹脂の送出量を適宜変え
得る可変吐出量型のポンプとした。ポンプ2の吐出圧力
としては,フィルタ3での圧損,フィードクーラ4での
圧損,カッタユニット5部のオリフィスやダイス等での
圧損,冷却前後の配管での圧損等の総計に相当するもの
が必要である。
【0011】これは,各部の構造は勿論のこと,樹脂の
グレードによっても変化し,樹脂の温度の変化にともな
う粒度変化等によっても変わるが,この圧損の総計の変
化範囲が大体10〜30kg/cm2 なので,ポンプの
吐出圧力としては,少なくとも30kg/cm2 が必要
であり,好ましくは,運転状態の安定性を常に得るため
に,35kg/cm2 以上が必要である。
【0012】なお,ポンプ2中には,スチームを通し得
るようにした。これは,通常運転時における樹脂とポン
プ2の各部の保温のためである。また,通常の本装置停
止期間中はスチームをカットしないために樹脂が固化す
ることはないが,長期間停止させる時はスチームをカッ
トすることがある。その場合は,ポンプ2中の樹脂が固
化しているので,長期間停止後の再スタート時に,スチ
ームを通すことによって,ポンプ2内で固化している樹
脂を溶融する。また,ポンプ2の各部において温度の違
いがあると,ギヤポンプの場合の歯面当り,軸受等機械
的精度を要する部分が悪くなり,作動も悪くなるので,
スチームを通すことによって,これらを防止する。
【0013】16はポンプ2とフィルタ3間の管路,1
7はフィルタ3とフィードクーラ4間の管路,18はフ
ィードクーラ4とカッタユニット5間の管路である。フ
ィルタ3としては,例えば,焼結タイプのワイヤメッシ
ュスクリーンを用いた。図2,図3および図1に示すよ
うに,フィードクーラ4は,全長が数mもある細長い円
管19,回転数可変型のモータ20に連結し,円管19
中に設けた回転軸21,回転軸21の周りに多数取付け
た羽根22,23,円管19の外周の冷却水通路24を
有する外管25等によって構成した。
【0014】羽根22は,図2に示すように,円管19
や回転軸21の軸線方向に所定の長さを有する平板状と
し,軸線方向に多数並べて配置し,かつ,隣同士は90
度ずつずれ,円周方向に2個ずつのいわば2列の千鳥状
に設けた。羽根22は回転軸21に対して揺動し得るよ
うにし,図3に示すように,半径方向に対して例えば4
0〜60度程度傾斜させ,羽根22の1つの角が円管1
9の内周面に押付けられるようにした。そのために,平
板状の各羽根は,断面が羽根22の回転方向に湾曲した
2〜3個の板ばね26でそれぞれ回転軸21の外周に取
付けた。27は回転軸21を半径方向に貫通させて設け
たボルトとナットからなる固定部材,28はばね押え,
29は頑丈にするためにチャンネルを羽根22の背面に
取付けた羽根22側の固定部材である。このような構造
にしたのは,円管19の内周面にくっついた樹脂を常に
掻き取ることによって,円管19の内周面の樹脂を常に
新しい樹脂と更新して,冷却効果を高めるためと,樹脂
を撹拌させて冷却効果を高め,かつ,排出する樹脂の温
度を均一にするためである。
【0015】円管19の一端側には,溶融樹脂の入口
が,図1において,管路17の終端部で矢印で示したよ
うに設けられており,円管19の他端側には管路18に
通じた樹脂出口30が設けられている。31はドレーン
取出口である。このドレーン取出口31は樹脂入口側に
も設けた。円管19内の樹脂入口部と樹脂出口30部で
は,回転軸21の回りに,それぞれ2枚の羽根23を固
定して設けた。
【0016】外管25の一端側には冷却水入口32とス
チーム入口33を設け,外管25の他端側には管路34
に連結した冷却水出口と,スチームドレーン出口を設け
た。35は管路18に取付けた温度検出器,36は管路
34中に設けた比較電磁弁式の流量制御弁,37は冷却
水用のタンクであり,温度検出器35で検知した温度に
応じた電気信号を流量制御弁36に送ることによって,
流量制御弁36で冷却水の排出流量を制御し,フィード
クーラ4へ送り込まれる例えば約190℃の樹脂を,8
0〜140℃に冷却してフィードクーラ4から送り出し
得るようにした。
【0017】なお,ここでは,冷却水入口32を樹脂出
口30側に設け,冷却水出口を樹脂入口側に設けたが,
これは,冷却水入口32を樹脂入口側に設け,冷却水出
口を樹脂出口30側に設けるようにしても良い。
【0018】図4,図5に示すように,カッタユニット
5は,管路18の端部に取付けられたマニホールドブロ
ック状の本体38と,本体38内の数個の樹脂通路3
9,39a内にそれぞれ設けた流量調整弁40,下方に
向いている複数個のダイ出口41を設けたダイプレート
42,ダイ出口41部の下面を横切る回転式のカッタ4
3,カッタ43用の回転駆動装置44,本体38内に内
蔵したヒータ45等によって構成した。本体38は,装
置が熱により多少伸び縮みして位置が変っても支承がな
いように,第1冷却水槽7の上に設けた図示していない
レールの上に,車輪46を介して設置した。
【0019】管路18から続いている樹脂通路39は,
本体38内ですぐに,水平で互いに平行な2つの樹脂通
路39に別れて設け,樹脂通路39の途中には,図4お
よび本体38の下面から見た図5に示すように,下方に
向けて垂直に伸びている樹脂通路39aを,本体38の
垂直中心軸38aを中心とした同一円周上に4個設け,
本体38の下面には,樹脂通路39aと連結した4個の
ダイ出口41を有するダイプレート42を一体に設け
た。勿論,ダイ出口41は,垂直中心軸38aを中心と
した同一円周上に位置している。
【0020】水平な樹脂通路39から垂直な樹脂通路3
9aに曲がる各部分には,それぞれニードル弁型の流量
調整弁40を設けた。流量調整弁40の先端部はほぼ円
錐状にし,後部のねじ部40aを回すことによって,円
錐状先端部40bが垂直方向に前後進するようにした。
円錐状先端部40bに対面した樹脂通路39aの部分に
は弁座部39bを設け,円錐状先端部40bと弁座部3
9bの間でオリフィスを形成させたり,両者40b,3
9bを密接させることで,弁を閉じたりし得るようにし
た。
【0021】ここで,4個の樹脂通路39a部にそれぞ
れ流量調整弁40を設けたのは,樹脂はとかく入口に近
い方の樹脂通路39aに多く流れ込もうとする傾向があ
るために,4個の流量調整弁40の開度をそれぞれ適宜
調整することによって,4個のダイ出口41から押出さ
れる樹脂の量と速さを総て同じにし,同一大きさのペレ
ットを得やすくするためである。
【0022】38bは流量調整弁40のねじ部40bを
保持している本体38に取付けたナット,38cは樹脂
通路39の端部を塞いでいるプラグ,39cは弁座部3
9bを有するスリーブである。なお,ダイ出口41は,
異なる大きさのダイ出口41を有する他のダイプレート
42と適宜交換することによってダイ穴径を変更するこ
とができる。47は本体38とダイプレート42の位置
合せがやりやすいように両者38,42の接触中心部に
設けたリング状のカラーである。
【0023】ダイ出口41の下面には,ダイプレート4
2の下面に上面が接しているように回転式のカッタ43
を配した。細長平板状の2個のカッタ43を,図5に示
すように,本体38の垂直中心軸38a部の下面に設け
たホルダ48で,互いに平行で逆向きに取付けた。勿
論,カッタ43の刃部がダイ出口41の下を横切るよう
に設けた。なお,カッタ43を常に一定の力でダイプレ
ート42に押付けておけるようにして切断作用を良好に
行えるようにするために,カッタ43とホルダ48の間
には,図示していない板ばねを入れた。
【0024】本体38の垂直中心部38aの回りには垂
直穴を設け,この垂直穴中には,スリーブ49を設け,
スリーブ49の中には軸50を貫通させて回転自在に設
けた。51はベアリングであり,軸50の下端部にはホ
ルダ48を一体に取付け,軸50の上端部にはプーリ4
4aを取付けた。一方,本体38に取付けたブラケット
52の上には図示していない回転数可変型のモータを設
け,モータ軸53の下端部にはプーリ44bを取付け,
2個のプーリ44a,44b間にはベルト44cを巻掛
けた。ここで,モータ,プーリ44a,44b,ベルト
44c,軸50等は,カッタ43用の回転駆動装置44
を構成する。
【0025】ここで,水平なダイプレート42の下側に
ダイ出口41を設け,下方に向いて押出されて来る樹脂
を,水平状態で回転しているカッタ43で切断してペレ
ットを作るようにしたのは,樹脂を重力方向に移動させ
ることによって,樹脂だれが起きないようにし,形の良
いペレットを確実容易に得ることができるようにしたた
めである。また,本体38の垂直中心部38aを通らせ
ていない状態でカッタ43を設けたのは,カッタ43が
回転することによってカッタ43の刃部がダイ出口41
部を横切る時に,樹脂を単に押切るようにせずに,樹脂
に当っているカッタ43の刃部を,本体38の垂直中心
部38aの方向に引くような状態にしながら回転させ前
進させることにより,樹脂をすり切るないしはスライス
するようにして樹脂切断を良好に行い得るようにし,切
断面もきれいになるようにし,かつ,切断後にペレット
が下に落ちやすく,刃にくっつきにくくしたためであ
る。
【0026】カッタ43の先端は,図示したように,と
がらせた。これは,不要な部分はできるだけ少なくする
だけでなく,ペレットの落下等の邪魔にならないように
したためである。また,往復動式のギロチンカッタでな
く,回転式のカッタ43を用いたのは,一方方向のみに
移動する1回の動作で前記したように押出された樹脂を
切断することによって,切断後の樹脂の切断面を再びカ
ッタ43で擦るようなことをせず,切断を良好に行い,
かつ,テール等が生じないようにしたためである。な
お,ホルダ40とカッタ43の根本部が回転するダイプ
レート42のホルダ40側の面には浅い円形状の凹部4
2aを設け,ホルダ40とダイプレート42間に極めて
少ない隙間を設けて摩擦が生じないようにし,ホルダ4
0とカッタ43が比較的小さな動力で回転するようにし
た。
【0027】本体38内の2列の樹脂通路39の外側の
斜め上と斜め下には,それぞれパイプヒータ45を内蔵
させた。これは,樹脂通路39,39a中を通る樹脂の
温度を適度な温度に保つためであり,カッタ43で樹脂
を切断する時のカッティング温度およびカッティング時
の樹脂粘度を適正に保つためである。カッティング温度
は例えば80〜140℃程度とし,カッティング時の樹
脂粘度は例えば10,000〜 1,000,000cps程度とした。
ヒータ45を内蔵しておけば,長期停止後に本装置をス
タートさせる時に,本体38内の固化していた樹脂を溶
融させることもできる。また,適正な温度に設定するこ
とによって,テールペレットや連ペレットになるのを防
ぎ,良好なペレット形状を得ることができるようにし
た。なお,パイプヒータ45は,縦の樹脂通路39aの
回りで縦方向に向けて設けても良い。
【0028】ダイ出口41の下方には,ダイ出口41部
に離型剤含有冷却水を散水する散水用部材であるスプレ
管6と第1の冷却水槽7を設けた。散水用部材として用
いたスプレ管6は,例えば図4に示すように,リングパ
イプ54に複数個のスプレ用のノズル55を着脱自在に
取付けたものを用いた。このノズル55は,ノズル先端
を適宜動かして噴射方向を調節し,その位置で固定し得
るようになっており,また,ワンタッチで取外し取付け
ができる簡易取付型とし,取付具でリングパイプ54に
固定し得るようになっている。
【0029】スプレ管6をリング型にしたのは,ダイス
面にスラリを均一にかけ,カッタ43の刃にペレットが
付着しないようにしたためである。ノズル55から噴射
するスプレ量は,送られて来るスラリの流速,流量を適
宜調整することができ,スプレ位置やノズル55の数等
の選択とも相まって,スプレ効率を向上させることがで
きる。勿論,この散水用部材としては,他の構造のもの
を用いることもできる。
【0030】第2冷却水槽9としては,多段式の水槽を
用いた。ここで多段式とは,水槽が4〜5個のように連
なっているもので,各個別の水槽は水面の高さが順次低
くなるように設けた。また,各水槽の壁面の上端部や底
も順次低くなるように設けた。このように多段式にした
のは,ペレットが各水槽に順次流れ込む時,かき混ぜら
れる状態にして,冷却効果をより高めるためである。ペ
レットがいつまでも同じ状態で水に浮いて移動すれば,
いつも同じ面が大気側になり,冷却度合が良くないが,
ここでは,その欠陥を解消することができる。各水槽
は,図1に示したように,総てを真直に並べることもで
きるし,ジグザグに並べて設置面積を小さくすることも
できる。各水槽では,それぞれ水を循環し得るように
し,このことでも冷却効果を高め得るようにした。
【0031】各水槽の上にはスプレノズル56を配し
た。水槽9での冷却効果には,ペレットの水槽9内での
滞留時間のファクタが最も大きく影響を及ぼすので,滞
留時間は例えば10〜25分程とっているが,上からの
冷却水スプレも効果がある。このスプレノズル56とし
ては,前記したノズル55と同様に,簡易取付型でスプ
レ方向が変更可能なものを用い,これにより,流量等も
適宜調整して,第2冷却水槽9でのペレットの滞留時間
をほぼ完全に制御することができる。例えば,ペレット
の流れ方向にスプレしたり,逆方向にスプレしたり,ス
プレ水量を変更したりすることによって制御することが
できる。なお,この滞留時間の違いにより,ペレットに
対する離型剤の付着量が多少変化することもあり得る。
なお,第1,第2の振動篩8,10にもスプレノズル5
7を設けた。
【0032】次に,離型剤含有冷却水や純粋な冷却水を
各部に供給したり,これらを回収したりする装置につい
て説明する。図1において,58はワックスフィーダと
も呼ぶ離型剤供給機,59は第1の循環水槽,60は循
環水槽59の撹拌装置,61は循環してきた冷却水を回
収し送り出す第2の循環水槽,62,63はポンプ,6
4は流量調整弁,65は第3の循環水槽,66はポン
プ,67は流量調整弁である。
【0033】離型剤供給機58としては,例えば,図
6,図7に示したようなスクリュフィーダ式のものを用
いた。図6,図7において,68は離型剤が入っている
ケーシングであり,ケーシング68の断面が半円状にな
っている下端部には,さらに下方に突出した部分68a
を水平方向に向けて設け,これと同軸上にパイプ状に排
出管部68bを設け,この部分68aと排出管部68b
中には,スクリュ69を配した。スクリュ69は,線を
渦巻状に巻いたコイル式とし,その一部内には,細軸を
設けたものとした。なお,スクリュ69としては,通常
の羽根式のものを用いることもできる。70は排出管で
あり,下部の循環水槽59に通じている。
【0034】スクリュ69の一端部は,チエンホイール
71やチエン等を介してモータ72に連結した。一方,
ケーシング68内のスクリュ69の上方には,撹拌羽根
73を水平状態で設けた。この撹拌羽根73は,回転軸
74の回りに左右向き合った状態で,それぞれ円周方向
に例えば4個ずつのように複数個設けた。そして,図7
に示すように,右側が短い羽根73のときは左側に長い
羽根73が来るようにし,右側が長い羽根73のときは
左側が短い羽根73になるようにした。スクリュ69の
上に,このような撹拌羽根73を設けたのは,供給する
離型剤がこの部分でブリッジを作ることなく,円滑に排
出できるようにしたためである。回転軸74も,チエン
ホイール75やチエン等を介してモータ72に連結し
た。76は軸受である。77はケーシング68の側壁の
一部に設けたエア吹込ノズル,78はスクリュ69部へ
エアを吹込むためのエアノズルである。これら,吹込ん
だエアの作用によっても,ブリッジを妨げるとともに,
離型剤の送り出しの手助け作業が行える。
【0035】図1において,77はドライヤ送風機,7
8は流量調整弁,79は熱交換器,80はバッグフィル
タ,81は排風機である。ドライヤ送風機77から送り
出されるエアは,一方の流量調整弁78と熱交換器79
を介してドライヤ12に送られるとともに,他方の流量
調整弁78を介してバケットコンベア13内に送り込ま
れ,ペレットの乾燥作用を行う。ドライヤ12とバケッ
トコンベア13からのエアの排出は,バッグフィルタ8
0を介して排風機81で行われる。ドライヤ12は回転
数を適宜変え得るようにした。
【0036】次に,上記装置による作動を説明する。例
えば,APAOの樹脂造粒物を製造する場合は,APA
Oの溶融物をフィード槽1に入れておき,ポンプ2の作
用で,フィルタ3を介してフィードクーラ4に送り,こ
のフィードクーラ4内で外部冷却水の作用により冷却す
る。APAOは,例えば,約190℃のものを,80〜
140℃に冷やす。
【0037】このフィードクーラ4では,外部冷却水で
樹脂を冷却するとともに,羽根22,23の作用で,円
管19の内周面にくっついた樹脂を常に掻き取ることに
よって,円管19の内周面の樹脂を常に新しい樹脂と更
新して,冷却効果を高める。また,樹脂を撹拌させて冷
却効果を高め,かつ,排出する樹脂の温度を均一にす
る。
【0038】フィードクーラ4で冷やされた樹脂は,次
にカッタユニット5に送られ,ここで,樹脂は,下向き
の4個のダイ出口から,それぞれ流量調整弁40の作用
で流量を一定に調整されて,下方の冷却水槽に向けて押
出される。これは重力に何ら逆らうことなく下向きに向
けて押出されるので,真直な状態で押出される。この状
態のものを,水平方向に回転しているカッタで切断す
る。この場合,カッタは常に一度しか樹脂押出面を横切
らない。しかも,回転式であるので,複数個のダイ出口
を次から次へと横切って樹脂を切断して行く。その結
果,得られるペレットは,総て良好な球状となり,テー
ル等もなく,粒径もそろっている。なお,ペレットの大
きさや形状は,カッタ43の回転速度,カッタ43の
数,樹脂の押出速度,押出圧力,ダイ出口41の大き
さ,数等を変えることによって,適宜変えることができ
る。
【0039】順次押出される樹脂が回転式カッタで切断
されてできた多数のペレットは,下の第1の冷却水槽7
中に落ち,ここで冷却される。ただし,この場合,ダイ
出口41部に離型剤含有冷却水をスプレ管6で斜め下方
向より散水する。離型剤としては,例えば,粒径が数1
0〜数100μmのパウダ状のポリエチレンワックスを
用い,これを循環水槽59内で冷却水と混ぜて用いた。
この離型剤含有冷却水でもあるスラリをダイス面部に均
一にかけることにより,カッティング時のカッタ43の
刃にペレットが付着しないようになり,また,ペレット
同士がくっつき合わないようになる。
【0040】このスラリの供給は,撹拌装置60を設け
た循環水槽59からポンプ62の作用で行われるが,ス
ラリ中の離型剤は,ペレットに約2000〜3000p
pm付着して製品の一部となることによって消費され
る。したがって,離型剤は離型剤供給機58で常時補給
している。互いにくっついていないペレットは,第1の
冷却水槽7で冷やされながら,振動篩8,多段式の第2
の冷却水槽9,振動篩10へと順次送られる。冷却水槽
7からペレットとともにオーバーフローした冷却水は,
ほとんど離型剤を含んでいない状態で,振動篩8から循
環水槽61へと回収され,再び使用される。なお,循環
水槽61の水はその一部が循環水槽59にオーバーフロ
ーして入る。
【0041】多段式の冷却水槽9へも,循環水槽65よ
りポンプ66の作用で冷却水を送り,順次オーバーフロ
ーした冷却水を振動篩10を介して回収し,循環させて
使用している。多段式の冷却水槽9では,各水槽中でペ
レットが冷却されるだけでなく,ペレットが各水槽に順
次流れ込む時,適宜かき混ぜられ,冷却効果が高まる。
また,各水槽では,上方からのスプレノズル56による
冷却水スプレの作用で,冷却水につかっているペレット
の部分のみを冷却するのではなく,空中に出ている部分
も冷やすことができるとともに,ペレットを回わしたり
して姿勢を変えさせることもでき,冷却効果は一層向上
する。
【0042】冷却水槽9で冷やされたペレットは,振動
篩10,バケットコンベア11を通り,バケットコンベ
ア12に送られ,ここで乾燥された後,バケットコンベ
ア13により包装機14に送られ,ここで包詰めにさ
れ,適宜出荷される。なお,本発明においては,ポンプ
2,フィルタ3,フィードクーラ4,カッタユニット
5,スプレ管6を,能率アップのため,数列平行に設け
ても良い。勿論,1列のままで,各装置のサイズを適宜
大きくしても良い。
【0043】
【発明の効果】本発明においては,特許請求の範囲に記
載したように,それぞれ流量調整用の弁を内蔵した複数
個の樹脂通路を通して送られてきた樹脂を,下向きの複
数個の出口を有する押出ダイから下方の冷却水槽に向け
て押出しているときに,押出されている樹脂をダイ出口
の下面で回転式カッタで切断して多数のペレットを得,
このダイ出口から押出されて切断された直後のペレット
に対して,下方より離型剤含有冷却水を散水するように
したので,より球状に近くて,テール等がなく,粒径も
そろっている安定形状のペレットを効率良く,確実容易
に得ることができる。
【0044】すなわち,本発明においては,複数個のダ
イ出口に至る各樹脂通路内に,それぞれ流量調整用の弁
を設け,これらを適宜調整できるようにしたので,樹脂
入口に近いダイ出口からも遠いダイ出口からも,かつ,
2列に並んでいるダイ出口からも,総て同量の樹脂を同
一速度で送り出すことができ,これを切断するので均一
なペレットを得ることができる。
【0045】また,本発明においては,樹脂を下向きの
ダイ出口から重力に何ら逆らうことなく下向きに向けて
押出すので,樹脂は押出軸心に対して交差した方向に曲
がったりすることなく,真直な状態で押出される。この
状態のものを,水平方向に回転しているカッタで切断す
るので,カッタは常に一度だけ樹脂断面を横切る状態で
樹脂を切断する。しかも,カッタは回転式なので,複数
個のダイ出口を次から次へと横切って,スライスする状
態で樹脂を切断して行く。したがって,得られるペレッ
トは,総て良好な形状となり,テール等もなく,粒径も
そろう。
【0046】また,本発明においては,ダイ出口から押
出されて切断された直後のペレットに対して,下方より
離型剤含有の冷却水を散水させ,ペレットを冷却水槽に
直ちに落すようにしたので,カッタにペレットがくっつ
いたり,ペレット同士がくっついて団子状になることも
なく,良好に冷やされ,所望の安定形状に造粒されたペ
レットを確実容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための装置の1実施例を
示すフロー図である。
【図2】フィードクーラの1実施例を示す縦断面図であ
る。
【図3】図2のA−A線拡大断面図である。
【図4】カッタユニットの1実施例を示す縦断面図であ
り,図5のB−B線断面図である。
【図5】図4の底面図である。
【図6】離型剤供給機の1実施例を示す側面図である。
【図7】図6のC−C線拡大断面図である。
【符号の説明】
1 フィード槽 2 ポンプ 4 フィードクーラ 5 カッタユニット 6 スプレ管 7,9 冷却水槽 8,10 振動篩 11,13 バケットコンベア 12 ドライヤ 14 包装機 38 本体 39,39a 樹脂通路 40 流量調整弁 41 ダイ出口 42 ダイプレート 43 回転式のカッタ 45 ヒータ 54 リングパイプ 55 ノズル 56,57 スプレノズル 58 離型剤供給機 59,61,65 循環水槽 62,63,66 ポンプ 77 ドライヤ送風機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 佳邦 大阪府堺市港新町3−1 宇部興産株式会 社堺工場内 (72)発明者 味村 恭二 大阪府堺市港新町3−1 宇部興産株式会 社堺工場内 (72)発明者 大森 俊男 大阪府堺市港新町3−1 宇部興産株式会 社堺工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ流量調整用の弁を内蔵した複数
    個の樹脂通路を通して送られてきた樹脂を,下向きの複
    数個の出口を有する押出ダイから下方の冷却水槽に向け
    て押出しているときに,押出されている樹脂をダイ出口
    の下面で回転式カッタで切断して多数のペレットを得,
    このダイ出口から押出されて切断された直後のペレット
    に対して,下方より離型剤含有冷却水を散水するように
    した樹脂造粒物製造方法。
  2. 【請求項2】 ダイ本体の内部に設けた複数個の樹脂通
    路にそれぞれ流量調整用の弁を設け,各樹脂通路のダイ
    出口をダイ本体の下面に設け,ダイ出口部下面を刃物が
    横切る回転式カッタを設け,ダイ出口の下方に,ダイ出
    口部に離型剤含有冷却水を散水する散水用部材と冷却水
    槽を設けた樹脂造粒物製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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