JPH0788269B2 - シリコン単結晶引上げ用ルツボ - Google Patents
シリコン単結晶引上げ用ルツボInfo
- Publication number
- JPH0788269B2 JPH0788269B2 JP5467387A JP5467387A JPH0788269B2 JP H0788269 B2 JPH0788269 B2 JP H0788269B2 JP 5467387 A JP5467387 A JP 5467387A JP 5467387 A JP5467387 A JP 5467387A JP H0788269 B2 JPH0788269 B2 JP H0788269B2
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- JP
- Japan
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- crucible
- single crystal
- silicon single
- pulling
- silicon
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はシリコン単結晶の引上げに用いられるルツボの
改良に関する。
改良に関する。
[従来の技術] 半導体デバイスの基板等として用いられるシリコン単結
晶を製造するには、主にチョクラルスキー法(CZ法)が
採用されている。このCZ法は、石英ガラスルツボ内で高
純度シリコン原料を溶融し、この溶融シリコンに種結晶
を成長核として浸漬し、これを引上げることによりシリ
コン単結晶インゴットを引上げるものである。
晶を製造するには、主にチョクラルスキー法(CZ法)が
採用されている。このCZ法は、石英ガラスルツボ内で高
純度シリコン原料を溶融し、この溶融シリコンに種結晶
を成長核として浸漬し、これを引上げることによりシリ
コン単結晶インゴットを引上げるものである。
上記CZ法で用いられる石英ルツボは、高純度でかつ気泡
の少ない(見掛気孔率の低い)ものが主流になってきて
いる。
の少ない(見掛気孔率の低い)ものが主流になってきて
いる。
[発明が解決しようとする問題点] 近年、シリコン単結晶の大口径化が要求されるにつれ、
石英ガラスルツボも大口径化する必要性が生じている。
石英ガラスルツボも大口径化する必要性が生じている。
ところで、一般にルツボ内の溶融シリコンの表面温度T1
とルツボ底部での温度T2との差ΔT=T2−T1が小さいほ
ど、引上げられたシリコン単結晶中の酸素濃度分布が均
一になることが知られている。しかし、従来の石英ガラ
スルツボを用いた場合にはΔTが大きくなる傾向があ
り、シリコン単結晶の長さ方向に酸素濃度分布が生じ、
シリコン単結晶インゴットから切断・研摩されたシリコ
ンウェハは、頭部側と尾部側とでは特性がばらつき、ひ
いては素子特性の均一な半導体デバイスを製造すること
が困難になるという問題があった。こうした問題はルツ
ボが大口径化するにつれ、より顕著になってきている。
とルツボ底部での温度T2との差ΔT=T2−T1が小さいほ
ど、引上げられたシリコン単結晶中の酸素濃度分布が均
一になることが知られている。しかし、従来の石英ガラ
スルツボを用いた場合にはΔTが大きくなる傾向があ
り、シリコン単結晶の長さ方向に酸素濃度分布が生じ、
シリコン単結晶インゴットから切断・研摩されたシリコ
ンウェハは、頭部側と尾部側とでは特性がばらつき、ひ
いては素子特性の均一な半導体デバイスを製造すること
が困難になるという問題があった。こうした問題はルツ
ボが大口径化するにつれ、より顕著になってきている。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであ
り、引上げられるシリコン単結晶の酸素濃度のばらつき
を小さくすることができるシリコン単結晶引上げ用ルツ
ボを提供することを目的とする。
り、引上げられるシリコン単結晶の酸素濃度のばらつき
を小さくすることができるシリコン単結晶引上げ用ルツ
ボを提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明のシリコン単結晶引上げ用ルツボは、内側が見掛
気孔率0.1%以下のルツボ形状の石英ガラスからなり、
その外側が見掛気孔率0.5〜5%の石英ガラス又は炭化
珪素で覆われていることを特徴とするものである。
気孔率0.1%以下のルツボ形状の石英ガラスからなり、
その外側が見掛気孔率0.5〜5%の石英ガラス又は炭化
珪素で覆われていることを特徴とするものである。
[作用] 本発明のシリコン単結晶引上げ用ルツボによれば、ルツ
ボ外側を構成する石英ガラス又は炭化珪素が適当な見掛
気孔率を有し断熱性を発揮するので、ルツボ内の溶融シ
リコンの温度分布を均一化することができ、シリコン単
結晶インゴット中の酸素濃度分布を均一化することがで
きる。
ボ外側を構成する石英ガラス又は炭化珪素が適当な見掛
気孔率を有し断熱性を発揮するので、ルツボ内の溶融シ
リコンの温度分布を均一化することができ、シリコン単
結晶インゴット中の酸素濃度分布を均一化することがで
きる。
本発明において、ルツボ内側を構成する石英ガラスの見
掛気孔率を0.1%としたのは、0.1%を超えると溶融シリ
コンによって浸食されやすくなるためである。
掛気孔率を0.1%としたのは、0.1%を超えると溶融シリ
コンによって浸食されやすくなるためである。
本発明において、ルツボ外側を構成する石英ガラス又は
炭化珪素の見掛気孔率を0.5〜5%としたのは、見掛気
孔率が0.5%未満では十分な断熱性が得られないのでル
ツボ内の溶融シリコンの温度分布を均一化する効果がほ
とんどなく、一方見掛気孔率が5%を超えると気孔がつ
ぶれて使用時に変形しやすくなるためである。
炭化珪素の見掛気孔率を0.5〜5%としたのは、見掛気
孔率が0.5%未満では十分な断熱性が得られないのでル
ツボ内の溶融シリコンの温度分布を均一化する効果がほ
とんどなく、一方見掛気孔率が5%を超えると気孔がつ
ぶれて使用時に変形しやすくなるためである。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図に示すように、ルツボ内側1が肉厚5mm(ただ
し、上部の肉厚は2mm)、見掛気孔率0.1%の石英ガラス
からなり、ルツボ外側2が肉厚2mm(ただし、上部の肉
厚は5mm)、見掛気孔率0.5%の石英ガラス又は炭化珪素
からなる、開口部径356mm、高さ254mmの2種のルツボ
(実施例1又は2)を作製した。
し、上部の肉厚は2mm)、見掛気孔率0.1%の石英ガラス
からなり、ルツボ外側2が肉厚2mm(ただし、上部の肉
厚は5mm)、見掛気孔率0.5%の石英ガラス又は炭化珪素
からなる、開口部径356mm、高さ254mmの2種のルツボ
(実施例1又は2)を作製した。
また、これらと比較するために、全体が肉厚7mm、見掛
気孔率0.1%の石英ガラスからなる、上記と同一寸法の
従来のルツボを作製した。
気孔率0.1%の石英ガラスからなる、上記と同一寸法の
従来のルツボを作製した。
これらのルツボをそれぞれシリコン単結晶引上装置内に
設置し、約30kgの高純度シリコンを装填して溶融し、定
径部引上げ時の引上速度を約1mm/minとして直径5イン
チのシリコン単結晶インゴットを引上げた。1回の引上
げ操作が終了した後、引上げ重量と同重量の高純度シリ
コン原料を再装填して引上げ操作を繰返し、合計5本の
シリコン単結晶インゴットを引上げた。
設置し、約30kgの高純度シリコンを装填して溶融し、定
径部引上げ時の引上速度を約1mm/minとして直径5イン
チのシリコン単結晶インゴットを引上げた。1回の引上
げ操作が終了した後、引上げ重量と同重量の高純度シリ
コン原料を再装填して引上げ操作を繰返し、合計5本の
シリコン単結晶インゴットを引上げた。
このようにして引上げられた各シリコン単結晶インゴッ
トの頭部、中央部及び尾部の3個所からそれぞれウェハ
試料を切出し、赤外分光光度計により酸素濃度を測定し
た。この結果を下記表に示す。なお、下記表中酸素濃度
の欄のカッコ内の数値は、頭部で採取した試料中の酸素
濃度を100%として、中央部及び尾部で採取した試料中
の酸素濃度を百分率で表わしたものである。
トの頭部、中央部及び尾部の3個所からそれぞれウェハ
試料を切出し、赤外分光光度計により酸素濃度を測定し
た。この結果を下記表に示す。なお、下記表中酸素濃度
の欄のカッコ内の数値は、頭部で採取した試料中の酸素
濃度を100%として、中央部及び尾部で採取した試料中
の酸素濃度を百分率で表わしたものである。
上記表から明らかなように、実施例1、2のルツボを用
いた場合には、従来のルツボを用いた場合よりも、酸素
濃度を均一化できることがわかる。しかも、連続的に5
本のシリコン単結晶インゴットを引上げても同様の効果
を得ることができ、ほぼ同一の酸素濃度をもつシリコン
ウェハを得ることができる。
いた場合には、従来のルツボを用いた場合よりも、酸素
濃度を均一化できることがわかる。しかも、連続的に5
本のシリコン単結晶インゴットを引上げても同様の効果
を得ることができ、ほぼ同一の酸素濃度をもつシリコン
ウェハを得ることができる。
なお、本発明に係るルツボの形状は、第1図に示すもの
に限らず、第2図に示すように胴部が傾斜しているもの
でもよい。
に限らず、第2図に示すように胴部が傾斜しているもの
でもよい。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明のシリコン単結晶引上げ用ル
ツボによれば、引上げられるシリコン単結晶の酸素濃度
のばらつきを小さくすることができ、ひいては特性の均
一なシリコンウェハから良好な特性を有する半導体デバ
イスを製造できる等顕著な効果を奏するものである。
ツボによれば、引上げられるシリコン単結晶の酸素濃度
のばらつきを小さくすることができ、ひいては特性の均
一なシリコンウェハから良好な特性を有する半導体デバ
イスを製造できる等顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の実施例1、2におけるシリコン単結晶
引上げ用ルツボの断面図、第2図は本発明の他の実施例
におけるシリコン単結晶引上げ用ルツボの断面図であ
る。 1……ルツボ内側、2……ルツボ外側。
引上げ用ルツボの断面図、第2図は本発明の他の実施例
におけるシリコン単結晶引上げ用ルツボの断面図であ
る。 1……ルツボ内側、2……ルツボ外側。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−125689(JP,A) 特開 昭53−142386(JP,A) 特開 昭62−138385(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】内側が見掛気孔率0.1%以下のルツボ形状
の石英ガラスからなり、その外側が見掛気孔率0.5〜5
%の石英ガラス又は炭化珪素で覆われていることを特徴
とするシリコン単結晶引上げ用ルツボ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5467387A JPH0788269B2 (ja) | 1987-03-10 | 1987-03-10 | シリコン単結晶引上げ用ルツボ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5467387A JPH0788269B2 (ja) | 1987-03-10 | 1987-03-10 | シリコン単結晶引上げ用ルツボ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63222091A JPS63222091A (ja) | 1988-09-14 |
JPH0788269B2 true JPH0788269B2 (ja) | 1995-09-27 |
Family
ID=12977301
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5467387A Expired - Lifetime JPH0788269B2 (ja) | 1987-03-10 | 1987-03-10 | シリコン単結晶引上げ用ルツボ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0788269B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2602442B2 (ja) * | 1988-02-03 | 1997-04-23 | 三菱マテリアル 株式会社 | シリコン単結晶引上げ用石英ルツボ |
JPH0692276B2 (ja) * | 1988-02-03 | 1994-11-16 | 三菱マテリアル株式会社 | シリコン単結晶引上げ用石英ルツボ |
JPH0825835B2 (ja) * | 1988-09-20 | 1996-03-13 | 東芝セラミックス株式会社 | 単結晶引上げ装置 |
JP2630649B2 (ja) * | 1989-07-05 | 1997-07-16 | 東芝セラミックス株式会社 | 単結晶引上げ用石英ガラスルツボ |
JP2714860B2 (ja) * | 1989-07-28 | 1998-02-16 | 東芝セラミックス株式会社 | 半導体巣結晶引上げ用石英ガラスルツボ |
JP3026088B2 (ja) * | 1989-08-30 | 2000-03-27 | 三菱マテリアル株式会社 | シリコン単結晶引上げ用石英ルツボ |
JP4799536B2 (ja) * | 2007-12-14 | 2011-10-26 | ジャパンスーパークォーツ株式会社 | 大径のシリコン単結晶インゴット中のピンホール欠陥の低減を可能とする大径シリコン単結晶インゴット引上げ用高純度石英ガラスルツボ |
JP4918473B2 (ja) * | 2007-12-14 | 2012-04-18 | ジャパンスーパークォーツ株式会社 | 高強度を有する大径シリコン単結晶インゴット引上げ用高純度石英ガラスルツボ |
-
1987
- 1987-03-10 JP JP5467387A patent/JPH0788269B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63222091A (ja) | 1988-09-14 |
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