JPH0788168A

JPH0788168A - 消臭・脱臭剤

Info

Publication number: JPH0788168A
Application number: JP5240854A
Authority: JP
Inventors: Kazuhiro Tsutsumi; 一浩堤
Original assignee: NIPPON KANKYO YAKUHIN KK
Current assignee: NIPPON KANKYO YAKUHIN KK
Priority date: 1993-09-28
Filing date: 1993-09-28
Publication date: 1995-04-04

Abstract

(57)【要約】【構成】有機酸化合物、アルデヒド化合物およびアミ
ン化合物を含有してなる消臭・脱臭剤。【効果】本発明の消臭・脱臭剤は、一般的に発生する
悪臭に対して有効で、特に、アミン系臭および硫黄系臭
は短時間で消臭・脱臭され、その効果は長期間持続す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、消臭・脱臭剤に関し、
特に、代表的な悪臭であるアミン系臭および硫黄系臭の
両者を消臭・脱臭する組成物に関する。

【０００２】

【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、消
臭・脱臭方法としては、悪臭物質と薬剤とを反応させて
悪臭成分を中和、酸化、還元、付加縮合するなどの化学
的方法、吸着などによる物理的方法、生物的に処理する
方法、マスキング剤で相殺させるなどの感覚的方法が、
主として行なわれている。

【０００３】このうち、化学的方法に用いる消臭・脱臭
剤については、現在のところ充分な効果を発揮し得るも
のが少なく、市販されている消臭・脱臭剤のほとんどが
香料によるマスキングを併用したものである。また、代
表的な悪臭であるアミン系臭および硫黄系臭の両者に短
時間で効果のある消臭・脱臭剤は知られておらず、その
登場が待ち望まれていた。

【０００４】本発明の課題は、産業社会、家庭生活に限
らず、一般的に発生する悪臭に対して有効で、特に、ア
ミン系臭および硫黄系臭の両者に短時間で効果のある消
臭・脱臭剤を提供する処にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の消臭・脱臭剤
は、有機酸化合物、アルデヒド化合物およびアミン化合
物を含有してなる。

【０００６】本発明の消臭・脱臭剤を悪臭源と接触させ
ると、悪臭物質は消臭・脱臭剤と化学反応を起こして無
臭化される。この反応は不可逆反応のため、一旦無臭化
された化合物が再び悪臭を放つようになることはない。
特に、アミン系臭および硫黄系臭は短時間で消臭・脱臭
され、その効果は長期間持続する。

【０００７】本発明に用いる有機酸化合物としては、例
えば、コハク酸、マロン酸、シュウ酸、クエン酸、フマ
ル酸、アジピン酸、酒石酸、グルコン酸、リンゴ酸、ラ
ウリル酸、プロピオン酸、オレイン酸、リノール酸、イ
タコン酸、ニコチン酸、没食子酸、ケイ皮酸、アビエチ
ン酸、安息香酸、フタル酸などの脂肪族や芳香族のカル
ボン酸が挙げられる。なかでも、クエン酸、フマル酸、
酒石酸が好ましい。

【０００８】アルデヒド化合物としては、例えば、ジア
ルデヒドデンプン、グリオキサール、ホルムアルデヒ
ド、グルタルアルデヒドが挙げられる。なかでも、グリ
オキサールが好ましい。

【０００９】アミン化合物としては、アルカノールアミ
ンが好ましい。なかでも、エタノールアミン、イソプロ
パノールアミンが好ましく、具体的には、モノイソプロ
パノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソ
プロパノールアミン、モノエタノールアミン、ｎ−ブチ
ルジエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、ジメチ
ルエタノールアミン、ｎ−ブチルモノエタノールアミ
ン、エチルモノエタノールアミン、トリエタノールアミ
ンなどが挙げられる。

【００１０】本発明の消臭・脱臭剤に金属封鎖剤を添加
すると、消臭・脱臭剤組成物中に微量存在する金属イオ
ンが封鎖され、着色の防止と消臭効果低下の防止とがな
される。このような金属封鎖剤としては、例えばポリ−
α−ヒドロキシアクリル酸ナトリウムが好ましい。

【００１１】さらに、本発明の消臭・脱臭剤に多価アル
コールを配合すると、消臭・脱臭効果の促進が図れる。
このような多価アルコールとしては、例えば、グリセリ
ン、ペンタエリスリトールが挙げられる。

【００１２】本発明の消臭・脱臭剤を構成する３成分の
好ましい配合割合（重量比）は、有機酸化合物：アルデ
ヒド化合物：アミン化合物＝１：１．０：０．７〜１：
３．０：２．３である。また、金属封鎖剤を配合する場
合は、有機酸化合物、アルデヒド化合物およびアミン化
合物の合計１００重量部に対して０．５〜１０重量部配
合するのが好ましい。

【００１３】本発明の消臭・脱臭剤は、通常は、水溶液
または若干のアルコールを含む水溶液の形態で使用する
ことができる。その場合の濃度は、２７〜６０重量％で
あるのが好ましい。ただし、場合によっては、粉末状や
顆粒状として用いることもできる。

【００１４】なお、本発明の消臭・脱臭剤には、香料や
殺菌剤を配合することも可能である。

【００１５】

【実施例】実施例１〜３表１に示す配合割合（重量％）で消臭・脱臭剤組成物を
製造した。なお、グリオキサールについては、４０％水
溶液を用いたが、表１に示す値は純分換算したものであ
る。また、水については、グリオキサール水溶液中の水
分も加算してある。

【００１６】

【表１】

【００１７】次に、これらの消臭・脱臭剤組成物を用い
て消臭・脱臭効果の試験を行なった。その結果を表２に
示した。

【００１８】なお、試験方法は、ヘットスペース法を採
用した。すなわち、表２の空試験値を示す悪臭物質の入
った容器の中に、各消臭・脱臭剤組成物１ｇを添加した
後、撹拌し、１０分放置後の残留値を検知管で測定し
た。

【００１９】

【表２】

【００２０】以上の試験結果より、本発明の消臭・脱臭
剤を用いれば、悪臭を代表するアミン系臭および硫黄系
臭が瞬間的に消臭・脱臭されて残留値が低くなり、両臭
がバランス良く除臭されたことがわかる。

【００２１】

【発明の効果】本発明の消臭・脱臭剤は、一般的に発生
する悪臭に対して有効で、特に、アミン系臭および硫黄
系臭は短時間で消臭・脱臭され、その効果は長期間持続
する。また、本発明の消臭・脱臭剤は、安定性に優れて
おり、長期保存に耐え得る。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】有機酸化合物、アルデヒド化合物および
アミン化合物を含有してなる消臭・脱臭剤。
【請求項２】アルデヒド化合物がグリオキサールであ
ることを特徴とする請求項１記載の消臭・脱臭剤。
【請求項３】アミン化合物がアルカノールアミンであ
ることを特徴とする請求項１または２に記載の消臭・脱
臭剤。
【請求項４】アミン化合物がエタノールアミンまたは
イソプロパノールアミンであることを特徴とする請求項
１〜３のいずれか１項に記載の消臭・脱臭剤。
【請求項５】金属封鎖剤を含有することを特徴とする
請求項１〜４のいずれか１項に記載の消臭・脱臭剤。