JPH0784973B2 - 冷却装置の消音装置 - Google Patents
冷却装置の消音装置Info
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- JPH0784973B2 JPH0784973B2 JP1043488A JP4348889A JPH0784973B2 JP H0784973 B2 JPH0784973 B2 JP H0784973B2 JP 1043488 A JP1043488 A JP 1043488A JP 4348889 A JP4348889 A JP 4348889A JP H0784973 B2 JPH0784973 B2 JP H0784973B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は冷蔵庫などの冷却装置に用いられる消音装置、
特にはコンプレッサを収納した機械室内からの騒音を能
動的に打消すようにした冷却装置の消音装置に関する。
特にはコンプレッサを収納した機械室内からの騒音を能
動的に打消すようにした冷却装置の消音装置に関する。
(従来の技術) コンプレッサを利用した冷却装置、例えば冷蔵庫にあっ
ては、一般家庭の居室空間内に配置されることが多く、
しかも季節を問わず連続的に運転されるものであるた
め、その騒音低減が一つの課題となっている。この場
合、冷蔵庫の騒音源として最も問題となるのは、コンプ
レッサ及びこれに接続された配管系が収納された機械室
からの騒音である。即ち、上記機械室内では、コンプレ
ッサ自体が比較的大きな騒音(コンプレッサモータの運
転音,被圧縮ガスによる流体音,圧縮機構部分の可動機
械要素における機械音など)を発生すると共に、コンプ
レッサに接続された配管系もその振動によつて騒音を発
生するものであり、斯様な機械室騒音が冷蔵庫騒音の大
部分を占める。従って、機械室からの騒音を抑制するこ
とが、冷蔵庫全体の騒音低減に大きく寄与することにな
る。
ては、一般家庭の居室空間内に配置されることが多く、
しかも季節を問わず連続的に運転されるものであるた
め、その騒音低減が一つの課題となっている。この場
合、冷蔵庫の騒音源として最も問題となるのは、コンプ
レッサ及びこれに接続された配管系が収納された機械室
からの騒音である。即ち、上記機械室内では、コンプレ
ッサ自体が比較的大きな騒音(コンプレッサモータの運
転音,被圧縮ガスによる流体音,圧縮機構部分の可動機
械要素における機械音など)を発生すると共に、コンプ
レッサに接続された配管系もその振動によつて騒音を発
生するものであり、斯様な機械室騒音が冷蔵庫騒音の大
部分を占める。従って、機械室からの騒音を抑制するこ
とが、冷蔵庫全体の騒音低減に大きく寄与することにな
る。
そこで、従来においては、機械室からの騒音低減対策と
して、コンプレッサそのものの低騒音化(例えばロータ
リ形コンプレッサの採用)の他に、コンプレッサの防振
支持構造の改良、並びに配管系の形状改善などを行なう
ことによって振動伝搬路での振動減衰を図ったり、或
は、コンプレッサ及び配管系の周囲に吸音部材及び遮音
部材を配置することにより、機械室内での吸音量の増加
及び騒音の透過損失の増大を図ることが行なわれてい
る。
して、コンプレッサそのものの低騒音化(例えばロータ
リ形コンプレッサの採用)の他に、コンプレッサの防振
支持構造の改良、並びに配管系の形状改善などを行なう
ことによって振動伝搬路での振動減衰を図ったり、或
は、コンプレッサ及び配管系の周囲に吸音部材及び遮音
部材を配置することにより、機械室内での吸音量の増加
及び騒音の透過損失の増大を図ることが行なわれてい
る。
(発明が解決しようとする課題) 一般的に冷蔵庫の機械室には、コンプレッサの駆動に伴
う発熱を外部に逃がす必要上から放熱用の開口部が複数
箇所に設けられており、これらの開口部から外部に騒音
が漏れ出ることになる。このため、前述したような従来
の騒音低減対策には自ずと限度があり、騒音レベルの低
減効果は精々2dB(A)程度しか期待できない。
う発熱を外部に逃がす必要上から放熱用の開口部が複数
箇所に設けられており、これらの開口部から外部に騒音
が漏れ出ることになる。このため、前述したような従来
の騒音低減対策には自ずと限度があり、騒音レベルの低
減効果は精々2dB(A)程度しか期待できない。
これに対して、近年においては、エレクトロニクス応用
技術、中でも音響データの処理回路及び音響制御技術な
どの発展に伴い、音波の干渉を利用して騒音低減を行な
うという騒音の能動制御技術の応用が注目されている。
即ち、この能動制御は、基本的には、騒音源からの音を
特定位置に設けた受音器にて電気信号に変換すると共
に、この電気信号を演算器により加工した信号に基づい
て制御用発音器を動作させることにより、その発音器か
ら原音(騒音源からの音)とは制御対象点で逆位相で且
つ同一波長及び同一振幅となる人工音を発生させ、この
人工音と原音とを干渉させることによって原音を減衰さ
せようというものである。しかしながら、このような騒
音の能動制御を冷蔵庫における機械室騒音の低減に利用
する場合、機械室が非密閉状態であって、その機械室内
で発生した騒音が三次元方向へ自由に漏れ出るという状
況下にあるため、能動制御モードが極めて複雑になると
いう問題があり、冷蔵庫における騒音の能動制御の実用
化については全くおぼつかないのが実情である。
技術、中でも音響データの処理回路及び音響制御技術な
どの発展に伴い、音波の干渉を利用して騒音低減を行な
うという騒音の能動制御技術の応用が注目されている。
即ち、この能動制御は、基本的には、騒音源からの音を
特定位置に設けた受音器にて電気信号に変換すると共
に、この電気信号を演算器により加工した信号に基づい
て制御用発音器を動作させることにより、その発音器か
ら原音(騒音源からの音)とは制御対象点で逆位相で且
つ同一波長及び同一振幅となる人工音を発生させ、この
人工音と原音とを干渉させることによって原音を減衰さ
せようというものである。しかしながら、このような騒
音の能動制御を冷蔵庫における機械室騒音の低減に利用
する場合、機械室が非密閉状態であって、その機械室内
で発生した騒音が三次元方向へ自由に漏れ出るという状
況下にあるため、能動制御モードが極めて複雑になると
いう問題があり、冷蔵庫における騒音の能動制御の実用
化については全くおぼつかないのが実情である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目
的は、非密閉状態の機械室内にてコンプレッサの駆動に
応じて発生する騒音を人工音との干渉により打消すとい
う能動制御を行なうにあたって、その能動制御の簡単化
並びに制御精度の向上を図り得ると共に、コンプレッサ
の停止時に上記能動制御が不要に行われることにより不
用意な騒音増大を来すことがなくなる冷却装置の消音装
置を提供するにある。
的は、非密閉状態の機械室内にてコンプレッサの駆動に
応じて発生する騒音を人工音との干渉により打消すとい
う能動制御を行なうにあたって、その能動制御の簡単化
並びに制御精度の向上を図り得ると共に、コンプレッサ
の停止時に上記能動制御が不要に行われることにより不
用意な騒音増大を来すことがなくなる冷却装置の消音装
置を提供するにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は、上記目的を達成するために、機械室内に収納
されたコンプレッサの駆動に伴い発生する音を、人工音
との干渉により能動的に打消すようにした冷却装置の消
音装置において、前記機械室を放熱用開口部を残して閉
じた状態に構成すると共に、その機械室内の三次元方向
の各寸法のうち一方向の寸法を他の寸法より大きく設定
することにより、機械室内の音の定在波が前記打消し対
象となる周波数帯域以下において一次モードのみ成立つ
ように構成し、さらに前記制御用発音器による消音動作
を、前記コンプレッサの運転時にのみ行なわせる制御手
段を設けたところに特徴を有するものである。
されたコンプレッサの駆動に伴い発生する音を、人工音
との干渉により能動的に打消すようにした冷却装置の消
音装置において、前記機械室を放熱用開口部を残して閉
じた状態に構成すると共に、その機械室内の三次元方向
の各寸法のうち一方向の寸法を他の寸法より大きく設定
することにより、機械室内の音の定在波が前記打消し対
象となる周波数帯域以下において一次モードのみ成立つ
ように構成し、さらに前記制御用発音器による消音動作
を、前記コンプレッサの運転時にのみ行なわせる制御手
段を設けたところに特徴を有するものである。
(作用) 例えば冷却装置の代表例である冷蔵庫にあっては、一般
的な構造のものの場合、コンプレッサの駆動に応じて発
生する騒音の音響レベルは、第6図に示すように700Hz
程度以下の帯域並びに1.5〜5KHzの帯域とで夫々大きく
なるという性質を有する。これら各帯域に対応した騒音
のうち、高周波数側のものは、吸音部材などを利用した
従来の騒音低減技術により容易に消音することができ
る。従って、騒音の能動制御を実際に行なうときには、
低周波数側の騒音をターゲット周波数(この場合700Hz
程度以下)とすれば良い。このようにターゲット周波数
が700Hz程度以下の場合、機械室内の高さ,奥行き及び
幅方向のうちの二方向を原騒音の波長(音速340m/秒の
場合、50cm程度)より短く、且つ残りの一方向の寸法を
上記波長より長く設定すれば、機械室内で発生する騒音
の定在波が一次モードのみ成立つようになる。つまり、
機械室内の三次元方向である高さ,奥行き及び幅方向の
うち一方向の寸法を他の寸法より大きく設定することに
より、機械室内の音の定在波が打消し対象となる周波数
(ターゲット周波数)帯域以下において一次モードのみ
成立つように構成できるものであり、このように構成し
た場合には、機械室内で発生する音を一次元の平面進行
波とみなすことができ、以てコンプレッサからの音の外
部への出口である放熱用開口部でその音と制御用発音器
からの人工音とを干渉させて消音を図るという能動制御
を、理論上においても技術上においても容易且つ精度良
く行ない得るようになる。
的な構造のものの場合、コンプレッサの駆動に応じて発
生する騒音の音響レベルは、第6図に示すように700Hz
程度以下の帯域並びに1.5〜5KHzの帯域とで夫々大きく
なるという性質を有する。これら各帯域に対応した騒音
のうち、高周波数側のものは、吸音部材などを利用した
従来の騒音低減技術により容易に消音することができ
る。従って、騒音の能動制御を実際に行なうときには、
低周波数側の騒音をターゲット周波数(この場合700Hz
程度以下)とすれば良い。このようにターゲット周波数
が700Hz程度以下の場合、機械室内の高さ,奥行き及び
幅方向のうちの二方向を原騒音の波長(音速340m/秒の
場合、50cm程度)より短く、且つ残りの一方向の寸法を
上記波長より長く設定すれば、機械室内で発生する騒音
の定在波が一次モードのみ成立つようになる。つまり、
機械室内の三次元方向である高さ,奥行き及び幅方向の
うち一方向の寸法を他の寸法より大きく設定することに
より、機械室内の音の定在波が打消し対象となる周波数
(ターゲット周波数)帯域以下において一次モードのみ
成立つように構成できるものであり、このように構成し
た場合には、機械室内で発生する音を一次元の平面進行
波とみなすことができ、以てコンプレッサからの音の外
部への出口である放熱用開口部でその音と制御用発音器
からの人工音とを干渉させて消音を図るという能動制御
を、理論上においても技術上においても容易且つ精度良
く行ない得るようになる。
また、コンプレッサの運転が停止されたときには、制御
手段により上述の能動制御も停止するので、制御用発音
器からは不必要な人工音を発することはなくなる。つま
り、外部からの音を受音器が受けても、これに対して上
述と異なり干渉を図れない人工音を発することにより逆
にこの人工音が騒音源となってしまうことが防止され
る。
手段により上述の能動制御も停止するので、制御用発音
器からは不必要な人工音を発することはなくなる。つま
り、外部からの音を受音器が受けても、これに対して上
述と異なり干渉を図れない人工音を発することにより逆
にこの人工音が騒音源となってしまうことが防止され
る。
勿論、機械室には放熱用開口部が設けられているから、
コンプレッサ駆動時の発熱による機械室内温度の異常上
昇を来たす虞がないものである。
コンプレッサ駆動時の発熱による機械室内温度の異常上
昇を来たす虞がないものである。
(実施例) 以下、本発明を冷蔵庫に適用した一実施例について説明
するに、これに先立って本実施例で利用する能動制御に
よる消音原理について概略的に説明しておく。
するに、これに先立って本実施例で利用する能動制御に
よる消音原理について概略的に説明しておく。
第5図において、1はコンプレッサのような騒音源、2
は騒音の消音を望む制御対象点を示しており、騒音源1
からの音をマイクロホンなどの受音器3で電気信号に変
換すると共に、この電気信号をフィルタなどを含む演算
器4を介して加工し、その加工後の信号によりスピーカ
などの発音器5を駆動するようになっている。
は騒音の消音を望む制御対象点を示しており、騒音源1
からの音をマイクロホンなどの受音器3で電気信号に変
換すると共に、この電気信号をフィルタなどを含む演算
器4を介して加工し、その加工後の信号によりスピーカ
などの発音器5を駆動するようになっている。
即ち、騒音源1が発生する音をS1、スピーカ5が発生す
る音をS2、受音器3で受ける音をR1、制御対象点2での
音をR2とし、さらに上記のような音の出力及び入力点の
各間の音響伝達関数をT11,T21,T12,T22としたとき、2
入力2出力系として次式が成立する。
る音をS2、受音器3で受ける音をR1、制御対象点2での
音をR2とし、さらに上記のような音の出力及び入力点の
各間の音響伝達関数をT11,T21,T12,T22としたとき、2
入力2出力系として次式が成立する。
従って、スピーカ5が発生すべき音S2は、上式から、 S2=(−T12・R1+T11・R2)/(T11・T22−T12・T21) として得られるが、この場合には制御対象点2での音響
レベルを零にすることを目標としているので、R2=0と
おくことができる。この結果、 S2=R1・T12/(T12・T21−T11・T22) となる。この式から理解できるように、制御対象点2で
の音R2を零にするためには、マイクロホン3で受けた音
R1に、 F=T12/(T12・T21−T11・T22) なるフィルタをかけて加工した音S2をスピーカ5から発
生させれば、制御対象点2での音響レベルを理論上にお
いて零にすることができる。
レベルを零にすることを目標としているので、R2=0と
おくことができる。この結果、 S2=R1・T12/(T12・T21−T11・T22) となる。この式から理解できるように、制御対象点2で
の音R2を零にするためには、マイクロホン3で受けた音
R1に、 F=T12/(T12・T21−T11・T22) なるフィルタをかけて加工した音S2をスピーカ5から発
生させれば、制御対象点2での音響レベルを理論上にお
いて零にすることができる。
しかして、第1図乃至第4図には本発明の第1の実施例
が示されており、以下これについて述べる。
が示されており、以下これについて述べる。
即ち、冷蔵庫の全体構成を示す第4図において、11は冷
却装置本体たる冷蔵庫本体であり、これの内部には上方
より順に冷凍室12,冷蔵室13及び野菜室14が設けられて
いる。15は冷凍室12の背部に配設された冷却器、16は冷
却器15により生成される冷気を直接には冷凍室12及び冷
蔵室13に供給するファンである。17は冷蔵室本体11の背
面側下部に形成された機械室で、これの内部には、ロー
タリ形のコンプレッサ18,コンデンサパイプ19及び所謂
セラミックフィンを利用した除霜水蒸発装置20が収納さ
れている。
却装置本体たる冷蔵庫本体であり、これの内部には上方
より順に冷凍室12,冷蔵室13及び野菜室14が設けられて
いる。15は冷凍室12の背部に配設された冷却器、16は冷
却器15により生成される冷気を直接には冷凍室12及び冷
蔵室13に供給するファンである。17は冷蔵室本体11の背
面側下部に形成された機械室で、これの内部には、ロー
タリ形のコンプレッサ18,コンデンサパイプ19及び所謂
セラミックフィンを利用した除霜水蒸発装置20が収納さ
れている。
さて、第1図(ここではコンデンサパイプ19及び除霜水
蒸発装置20の図示を省略している)に示すように、機械
室17は、その背面のみが矩形状に開口された形状となっ
ており、この開口部分は機械室カバー21により閉鎖され
るようになっている。このとき、機械室カバー21は、そ
の周縁部が機械室17の開口縁部に対し気密に装着される
ものであり、第1図中の左縁部には上下方向に延びる細
長矩形状の放熱用開口部21aが形成されている。つま
り、機械室カバー21の装着状態では、機械室17は放熱用
開口部21aを残して閉じられた状態を呈する。尚、機械
室カバー21は、熱伝導性に優れ且つ音の透過損失が大き
い材質(例えば鉄のような金属)にて形成されている。
蒸発装置20の図示を省略している)に示すように、機械
室17は、その背面のみが矩形状に開口された形状となっ
ており、この開口部分は機械室カバー21により閉鎖され
るようになっている。このとき、機械室カバー21は、そ
の周縁部が機械室17の開口縁部に対し気密に装着される
ものであり、第1図中の左縁部には上下方向に延びる細
長矩形状の放熱用開口部21aが形成されている。つま
り、機械室カバー21の装着状態では、機械室17は放熱用
開口部21aを残して閉じられた状態を呈する。尚、機械
室カバー21は、熱伝導性に優れ且つ音の透過損失が大き
い材質(例えば鉄のような金属)にて形成されている。
22は機械室17内に配置された受音器たる例えばマイクロ
ホンで、これは、コンプレッサ18に対し前記放熱用開口
部21aとは反対側(第1図中右方側)から対向するよう
に配置され、以て騒音源であるコンプレッサ18からの音
を電気信号に変換するように設けられている。23は機械
室17内に配置された制御用発音器たるスピーカで、これ
は、例えば機械室17の奥壁部(冷蔵庫本体11の底壁部に
相当)における放熱用開口部21a寄りの部位に埋設状に
取付支持されている。
ホンで、これは、コンプレッサ18に対し前記放熱用開口
部21aとは反対側(第1図中右方側)から対向するよう
に配置され、以て騒音源であるコンプレッサ18からの音
を電気信号に変換するように設けられている。23は機械
室17内に配置された制御用発音器たるスピーカで、これ
は、例えば機械室17の奥壁部(冷蔵庫本体11の底壁部に
相当)における放熱用開口部21a寄りの部位に埋設状に
取付支持されている。
第2図には前記コンプレッサ18を駆動制御するための電
気的構成の概略が示されている。この第2図において、
24は温度検知回路であり、これは、負の温度係数を有す
るサーミスタ25及び抵抗26により構成され、前記冷凍室
12内の温度に応じた検知電圧を比較回路27の正入力端子
に与えるものである。28は設定回路で、これは設定温度
に相当する基準電圧を発生し、比較回路27の負入力端子
に与えるものである。比較回路27は、検知電圧が基準電
圧を越えると即ち冷凍室12内の温度は基準温度を超える
と「H」レベルのコンプレッサオン信号を出力する。29
はトランジスタ30及びリレー31等によりなる駆動回路
で、比較回路27からコンプレッサオン信号が与えられる
とリレー31を通電させるものである。32は交流電源で、
前記リレー31のリレー接点31aを介してコンプレッサ18
及びファン16が並列に接続されている。
気的構成の概略が示されている。この第2図において、
24は温度検知回路であり、これは、負の温度係数を有す
るサーミスタ25及び抵抗26により構成され、前記冷凍室
12内の温度に応じた検知電圧を比較回路27の正入力端子
に与えるものである。28は設定回路で、これは設定温度
に相当する基準電圧を発生し、比較回路27の負入力端子
に与えるものである。比較回路27は、検知電圧が基準電
圧を越えると即ち冷凍室12内の温度は基準温度を超える
と「H」レベルのコンプレッサオン信号を出力する。29
はトランジスタ30及びリレー31等によりなる駆動回路
で、比較回路27からコンプレッサオン信号が与えられる
とリレー31を通電させるものである。32は交流電源で、
前記リレー31のリレー接点31aを介してコンプレッサ18
及びファン16が並列に接続されている。
33は逆相音発生用回路で、これは演算器34及び制御手段
たる制御回路35よりなり、演算器34は前記マイクロホン
22及び増幅器36を介して前記スピーカ23に接続されると
共に制御回路35を介して比較回路27に接続されている。
そして、演算器34は、比較回路27がコンプレッサオン信
号を出力した状態でのみ制御回路35により動作されるよ
うになり、マイクロホン22からの電気信号に基づいて加
工した信号を出力してスピーカ23を動作させるものであ
る。尚、上記のほうな電気信号の加工は、前述した能動
制御による消音原理に基づいて行なわれるようになって
いる。
たる制御回路35よりなり、演算器34は前記マイクロホン
22及び増幅器36を介して前記スピーカ23に接続されると
共に制御回路35を介して比較回路27に接続されている。
そして、演算器34は、比較回路27がコンプレッサオン信
号を出力した状態でのみ制御回路35により動作されるよ
うになり、マイクロホン22からの電気信号に基づいて加
工した信号を出力してスピーカ23を動作させるものであ
る。尚、上記のほうな電気信号の加工は、前述した能動
制御による消音原理に基づいて行なわれるようになって
いる。
また、前記コンプレッサ18,マイクロホン22及びスピー
カ23の位置関係は、コンプレッサ18及び消音制御対象点
である放熱用開口部21a間の音は伝播時間t1が、コンプ
レッサ18及びマイクロホン22間の音の伝播時間t2と前記
演算器34による加工信号の演算所要時間Δtとスピーカ
23及び放熱用開口部21a間の音の伝播時間t3との合計時
間(t2+Δt+t3)より長くなる関係が成立するように
設定されている。
カ23の位置関係は、コンプレッサ18及び消音制御対象点
である放熱用開口部21a間の音は伝播時間t1が、コンプ
レッサ18及びマイクロホン22間の音の伝播時間t2と前記
演算器34による加工信号の演算所要時間Δtとスピーカ
23及び放熱用開口部21a間の音の伝播時間t3との合計時
間(t2+Δt+t3)より長くなる関係が成立するように
設定されている。
しかして、上記のように構成された冷蔵庫の場合、コン
プレッサ18の駆動に応じて機械室17内で発生する騒音レ
ベルは、第6図に示すように700Hz程度以下の帯域並び
に1.5〜5KHzの帯域で夫々大きくなる性質を有した状態
となる。これら各帯域に対応した騒音のうち、高周波数
側の騒音は、機械室カバー21などでの透過損失により減
衰させることができ、また機械室17内に適宜の吸音部材
を設置することによって容易に消音できるものであるか
ら、前述のようなマイクロホン22,スピーカ23及び演算
器34による騒音の能動制御は、700Hz以下をターゲット
周波数として行なえば良い。
プレッサ18の駆動に応じて機械室17内で発生する騒音レ
ベルは、第6図に示すように700Hz程度以下の帯域並び
に1.5〜5KHzの帯域で夫々大きくなる性質を有した状態
となる。これら各帯域に対応した騒音のうち、高周波数
側の騒音は、機械室カバー21などでの透過損失により減
衰させることができ、また機械室17内に適宜の吸音部材
を設置することによって容易に消音できるものであるか
ら、前述のようなマイクロホン22,スピーカ23及び演算
器34による騒音の能動制御は、700Hz以下をターゲット
周波数として行なえば良い。
また、上述のような騒音の能動制御を行なう場合には、
機械室17内での騒音が一次元の平面進行波となるように
構成することが、その制御を理論上においても技術上に
おいても容易且つ精度良く行なうために重要になってく
る。そこで、本実施例においては、第3図に示す機械室
17内の三次元方向である奥行き,幅及び高さ方向の各寸
法D,W及びHのうち、例えば軸方向の寸法Wを他の寸法
D,Hより大きく設定(具体的には、W=600mm、D=H=
200mmに設定)することによって、機械室17内での音が
定在波が一次モードでのみ成立つように構成している。
つまり、例えば機械室17を矩形の空洞を想定した場合、
次式が成立する。
機械室17内での騒音が一次元の平面進行波となるように
構成することが、その制御を理論上においても技術上に
おいても容易且つ精度良く行なうために重要になってく
る。そこで、本実施例においては、第3図に示す機械室
17内の三次元方向である奥行き,幅及び高さ方向の各寸
法D,W及びHのうち、例えば軸方向の寸法Wを他の寸法
D,Hより大きく設定(具体的には、W=600mm、D=H=
200mmに設定)することによって、機械室17内での音が
定在波が一次モードでのみ成立つように構成している。
つまり、例えば機械室17を矩形の空洞を想定した場合、
次式が成立する。
但し、fは共鳴周波数(Hz)、Nx,Ny,NzはX,Y,Z各方向
の番目モード、Lx,Ly,Lzは機械室17内のX,Y,Z各方向の
寸法(つまりD,W,H)、Cは音速である。従って、上式
から、X,Y,Z各方向に対する1番目の定在波の周波数fx,
fy,fzを求めることができる。
の番目モード、Lx,Ly,Lzは機械室17内のX,Y,Z各方向の
寸法(つまりD,W,H)、Cは音速である。従って、上式
から、X,Y,Z各方向に対する1番目の定在波の周波数fx,
fy,fzを求めることができる。
即ち、前述したように、奥行き寸法D=200mm、幅寸法
W=600mm、高さ寸法H=200mmに設定されていた場合に
は、X方向に対する1番目の所定波の周波数fxは、Ny=
Nz=0、音速C=340m/秒として、 となり、同様に、Y,Z方向に対する1番目の定在波の周
波数fy,fzは、 となる。この結果、前記ターゲット周波数(=700Hz)
以下では、機械室17内の騒音の定在波は、Y方向(幅方
向)のモードについてのみ成立つものであり、機械室17
内での騒音を一次元の平面進行波と見なすことができ
る。このため、前記スピーカ23などを利用した騒音の能
動制御による消音時において、その波面の理論上の取扱
いが容易となり、消音制御を容易且つ精度良く行ない得
るようになる。このとき、コンプレッサ18からの音はマ
イクロホン22に達する間での時間t2と、その音を電気信
号に変換した後にその電気信号に基づいて加工信号を演
算器34にて演算するための時間Δtと、その加工信号に
基づいてスピーカ23から出力される人工音が放熱用開口
部21aに達するまでの時間t3との合計が、上記コンプレ
ッサ18からの音が放熱用開口部21aに到達する時間t1よ
り短くなるから、コンプレッサ18からの音とスピーカ23
からの人工音とを干渉させる際に、人工音の方が遅れる
虞がなくなり、以て上述したような騒音の能動制御をリ
アルタイムで行なうことができる。
W=600mm、高さ寸法H=200mmに設定されていた場合に
は、X方向に対する1番目の所定波の周波数fxは、Ny=
Nz=0、音速C=340m/秒として、 となり、同様に、Y,Z方向に対する1番目の定在波の周
波数fy,fzは、 となる。この結果、前記ターゲット周波数(=700Hz)
以下では、機械室17内の騒音の定在波は、Y方向(幅方
向)のモードについてのみ成立つものであり、機械室17
内での騒音を一次元の平面進行波と見なすことができ
る。このため、前記スピーカ23などを利用した騒音の能
動制御による消音時において、その波面の理論上の取扱
いが容易となり、消音制御を容易且つ精度良く行ない得
るようになる。このとき、コンプレッサ18からの音はマ
イクロホン22に達する間での時間t2と、その音を電気信
号に変換した後にその電気信号に基づいて加工信号を演
算器34にて演算するための時間Δtと、その加工信号に
基づいてスピーカ23から出力される人工音が放熱用開口
部21aに達するまでの時間t3との合計が、上記コンプレ
ッサ18からの音が放熱用開口部21aに到達する時間t1よ
り短くなるから、コンプレッサ18からの音とスピーカ23
からの人工音とを干渉させる際に、人工音の方が遅れる
虞がなくなり、以て上述したような騒音の能動制御をリ
アルタイムで行なうことができる。
また、上記したような能動制御を、制御回路35により、
コンプレッサオン信号に基づいて、コンプレッサ18が動
作されているときにのみ行なうようにしているから、コ
ンプレッサ18からの騒音のないときに外部から機械室17
内に達する音に対して不要な人工音をスピーカ23から発
して逆に騒音源となるようなことはなくなる。
コンプレッサオン信号に基づいて、コンプレッサ18が動
作されているときにのみ行なうようにしているから、コ
ンプレッサ18からの騒音のないときに外部から機械室17
内に達する音に対して不要な人工音をスピーカ23から発
して逆に騒音源となるようなことはなくなる。
勿論、この場合において、機械室17は放熱用開口部21a
を通じて外部と連通しているから、コンプレッサ18の駆
動時における発熱によって機械室17内の温度が異常に上
昇することがなくなる。また、機械室カバー21は熱伝導
性に優れた材質により構成されているから、機械室17内
で発生す熱の放熱効率が向上するようになり、この面か
らも機械室17内の温度上昇が低く抑えられるようにな
る。
を通じて外部と連通しているから、コンプレッサ18の駆
動時における発熱によって機械室17内の温度が異常に上
昇することがなくなる。また、機械室カバー21は熱伝導
性に優れた材質により構成されているから、機械室17内
で発生す熱の放熱効率が向上するようになり、この面か
らも機械室17内の温度上昇が低く抑えられるようにな
る。
尚、本発明は上記し且つ図面に示した実施例に限定され
るものではなく、例えば消音対象となる冷却装置として
エアコンの室外機或は冷蔵ショーケースなどを適用して
も良く、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施
することができる。
るものではなく、例えば消音対象となる冷却装置として
エアコンの室外機或は冷蔵ショーケースなどを適用して
も良く、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施
することができる。
[発明の効果] 本発明によれば以上の説明によって明らかなように、コ
ンプレッサが収納される機械室を、放熱用開口部を残し
て閉じた状態に構成すると共に、その機械室内の三次元
方向の各寸法のうち一方向の寸法を他の寸法より大きく
設定することにより、その機械室内の音の定在波が消音
対象となる周波数帯域以下において一次モードのみ成立
つように構成したので、上記非密閉状態の機械室内にて
コンプレッサの駆動に応じて発生する騒音を制御用発音
器からの信号音により打消すという能動制御を行なうに
あたって、その能動制御の簡単化並びに制御精度の向上
を実現できるものである。また、本発明では、制御用発
音器による消音動作を、制御手段により、コンプレッサ
の運転時にのみ行なわせるようにしたので、コンプレッ
サからの騒音のないときに、外部から機械室内に達する
音に対して不要な音を発して逆に騒音源となることがな
くなるものである。
ンプレッサが収納される機械室を、放熱用開口部を残し
て閉じた状態に構成すると共に、その機械室内の三次元
方向の各寸法のうち一方向の寸法を他の寸法より大きく
設定することにより、その機械室内の音の定在波が消音
対象となる周波数帯域以下において一次モードのみ成立
つように構成したので、上記非密閉状態の機械室内にて
コンプレッサの駆動に応じて発生する騒音を制御用発音
器からの信号音により打消すという能動制御を行なうに
あたって、その能動制御の簡単化並びに制御精度の向上
を実現できるものである。また、本発明では、制御用発
音器による消音動作を、制御手段により、コンプレッサ
の運転時にのみ行なわせるようにしたので、コンプレッ
サからの騒音のないときに、外部から機械室内に達する
音に対して不要な音を発して逆に騒音源となることがな
くなるものである。
第1図乃至第4図は本発明の一実施例を示すもので、第
1図は要部を分解状態で示す斜視図、第2図はコンプレ
ッサオン信号を出力させる電気的構成の概略図、第3図
は要部の寸法関係を説明するための概略斜視図、第4図
は冷蔵庫の縦断面図である。また、第5図は能動制御に
よる消音原理を示す概略構成図、第6図は騒音レベルの
周波数特性図である。 図面中、11は冷蔵庫本体、17は機械室、18はコンプレッ
サ、20は除霜水蒸発装置、21は機械室カバー、21aは放
熱用開口部、22はマイクロホン(受音器)、23はスピー
カ(制御用発音器)、27は比較回路、33は逆相音発生回
路、34は演算器、35は制御回路(制御手段)を示す。
1図は要部を分解状態で示す斜視図、第2図はコンプレ
ッサオン信号を出力させる電気的構成の概略図、第3図
は要部の寸法関係を説明するための概略斜視図、第4図
は冷蔵庫の縦断面図である。また、第5図は能動制御に
よる消音原理を示す概略構成図、第6図は騒音レベルの
周波数特性図である。 図面中、11は冷蔵庫本体、17は機械室、18はコンプレッ
サ、20は除霜水蒸発装置、21は機械室カバー、21aは放
熱用開口部、22はマイクロホン(受音器)、23はスピー
カ(制御用発音器)、27は比較回路、33は逆相音発生回
路、34は演算器、35は制御回路(制御手段)を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】機械室内にコンプレッサを収納して成るも
のであって、前記コンプレッサの駆動に伴い発生する音
を受音器にて電気信号に変換すると共に、この電気信号
を演算器により加工した信号に基づいて制御用発音器を
動作させることにより、前記機械室内から外部に放射さ
れる音を能動的に打消すようにした冷却装置の消音装置
において、前記機械室を放熱用開口部を残して閉じた状
態に構成すると共に、前記機械室内の三次元方向の各寸
法のうち一方向の寸法を他の寸法より大きく設定するこ
とにより、その機械室内の音の定在波が前記打消し対象
となる周波数帯域以下において一次モードのみ成立つよ
うに構成し、さらに、前記制御用発音器による消音動作
を前記コンプレッサの運転時にのみ行なわせる制御手段
を設けたことを特徴とする冷却装置の消音装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1043488A JPH0784973B2 (ja) | 1989-02-23 | 1989-02-23 | 冷却装置の消音装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1043488A JPH0784973B2 (ja) | 1989-02-23 | 1989-02-23 | 冷却装置の消音装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02223782A JPH02223782A (ja) | 1990-09-06 |
JPH0784973B2 true JPH0784973B2 (ja) | 1995-09-13 |
Family
ID=12665104
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1043488A Expired - Fee Related JPH0784973B2 (ja) | 1989-02-23 | 1989-02-23 | 冷却装置の消音装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0784973B2 (ja) |
-
1989
- 1989-02-23 JP JP1043488A patent/JPH0784973B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02223782A (ja) | 1990-09-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |