JPH0784178B2 - 電動式パワ−ステアリング装置 - Google Patents

電動式パワ−ステアリング装置

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JPH0784178B2
JPH0784178B2 JP1161686A JP1161686A JPH0784178B2 JP H0784178 B2 JPH0784178 B2 JP H0784178B2 JP 1161686 A JP1161686 A JP 1161686A JP 1161686 A JP1161686 A JP 1161686A JP H0784178 B2 JPH0784178 B2 JP H0784178B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、電動機を用いた電磁型倍力装置により補助
トルクを発生させステアリング系の操舵トルクを軽減さ
せる電動式パワーステアリング装置に関する。
(従来の技術) 一般に、電動式パワーステアリング装置は、電動機を動
力源とする操舵力倍力装置及びその制御回路を備え、ス
テアリングホイールに付与される操舵トルクを検出し、
この検出信号に基づき制御回路によって電動機に補助ト
ルクを発生させることにより、ステアリング操舵力の軽
減を図っている。また、アナログ回路によって構成した
制御回路の場合には、電動機のアナログ電気信号を用い
てフィードバック制御することにより、応答性の良い電
動機制御を可能とし、適切な操舵性能の向上を図ってい
る。
ところで、パワーステアリング装置には、要求される信
頼性が高いので多くの故障診断機能を設けることが必要
であるとともに、安定した操舵フィーリングも要求され
るのでばらつきのない安定した正確な制御が必要とな
り、このため、多くの機能を小型の装置で達成し得る、
マイクロコンピュータによる制御が期待されている。し
かしながら、マイクロコンピュータは、その特性上、多
くの入力を同時に読み込むことができないこと、高級な
計算機能に乏しく処理時間が非常に長いこと、内部のク
ロックパルスに基づいて動作するので信号処理に所定時
間を要する等の一般的欠点を有し、また上述したような
フィードバックループを何度も繰り返し従来の如きフィ
ードバック制御を行なうことも難しい問題があり、さら
にパワーステアリング装置のようなハンドル操作が運転
者の任意動作で、この任意動作に安定して追従でき、し
かも滑らかに適切な操舵フィーリングを得ることが従来
において困難であった。
これを解決するために、本願出願人はマイクロコンピュ
ータを用いた電動式パワーステアリング装置「特願昭60
−9546号」(特開昭61−169368号公報参照)を先に出願
している。この先願によれば、ステアリング系の操舵ト
ルクと操舵回転数とを検出し、両検出信号に基づいて電
動機制御信号を決定して出力しており、両検出信号を1
回読み込むだけで適切な電動機制御信号を決定できるの
で、出力信号を読み込んで今回の制御信号を修正するよ
うなフィードバックループを構成する必要がなくなり、
処理時間を大幅に短縮化できるとともに運転者の任意な
ハンドル操作にも安定して追従することを可能とするこ
とができた。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、マイクロコンピュータを用いて構成した上記
従来の電動式パワーステアリング装置においては、応答
性に優れているものの、例えば車両の発進直後や、路面
状態の急速等のように負荷が大幅に変化した場合には、
補助トルクを発生する電動機が急激に回転したり、また
大きな回転変化を起こすことになり、これらの状態時に
は操舵フィーリングが機械的な感じとなる場合があり、
より柔和な操舵フィーリングにすることが望ましい。
(発明の目的) そこで、本発明は、電動機の回転加速度検出手段を設
け、電動機制御信号発生手段とこの回転加速度検出手段
の両検出信号の偏差により電動機を駆動することによ
り、電動機の急激な立ち上がり時や、急激な回転変化時
に電動機の回転変化を一時的に抑制し、柔和な操舵フィ
ーリングが得られる電動式パワーステアリング装置を提
供することを目的とする。
(問題点の解決手段およびその作用) 第1図はこの発明の全体構成図を示すものである。第1
図において、(1)はステアリング系の操舵トルクを検
出する操舵トルク検出手段、(2)はステアリング系の
回転速度を検出する操舵回転検出手段、(3)はステア
リング系に付与される補助トルクを発生する電動機、
(4)は操舵トルク検出手段(1)及び操舵回転検出手
段(2)からの検出信号に基づき電動機(3)の制御信
号を決定して出力する電動機制御信号発生手段、(5B)
は電動機(3)の回転加速度を検出する回転加速度検出
手段、(5A)は電動機制御信号発生手段(4)からの制
御信号と回転加速度検出手段(5B)からの加速度信号と
の偏差信号に基づいて電動機(3)を駆動する電動機駆
動手段である。このような装置によればイグニションキ
ーのキースイッチを投入してエンジンを駆動した後、ス
テアリングホイールが操舵されると操舵トルク検出手段
(1)の操舵トルク検出信号と操舵回転検出手段(2)
により検出されたステアリングホイールの操舵速度検出
信号に基づいて、電動機(3)の電機子電圧に相当する
電動機制御信号が決定され、電動機制御信号発生手段
(4)から出力される。さらに、この制御信号と電動機
(3)の加速度信号との偏差信号に基づいて電動機駆動
手段(5A)により電動機(3)が操舵方向に補助トルク
を発生して回転し操舵力が軽減される。したがって、電
動機の急激な立上がり時や急激な回転変化時等のように
電動機の回転加速度が急激に大きくなる場合には、電動
機の回転の急変が抑制され、柔和な操舵フィーリングが
得られる。
(実施例) 以下に本発明の好適な一実施例を図面に基づき説明す
る。
第2図において、(6)はケース、(7),(8)は互
いに同軸上に配設された入力軸および出力軸である。本
実施例の電動式パワーステアリング装置は入力軸(7)
が図示されないステアリングホイールに一体的に設けら
れる一方、出力軸(8)に等速継手、ラック・ピニオ
ン、タイロッド、ナックル、等が設けられ、ステアリン
グホイールの回転を車輪の揺動運動に変化し車両の操舵
を可能にするものである。
入力軸(7)の内端部は出力軸(8)の内端部に軸受
(9)を介して回転自在に嵌合される一方、これらの内
端部はトーションバー(10)により連結され、入力軸
(7)が軸受(11)により、出力軸(8)が軸受(12)
(13)により、夫々回転自在に支承されている。さらに
入力軸(7)の周囲に配設された操舵回転センサ(14)
と、入出力軸(7),(8)の嵌合部の周囲に配設され
た操舵トルクセンサ(15)と、出力軸(8)とほぼ平行
の位置に配設された電動機(3)と、この電動機(3)
の図示されない回転子に一体的に配設され電動機の回転
速度を検出する電動機回転センサ(17)と、出力軸
(8)の周囲に配設される減速装置(18)および電磁ク
ラッチ(19)と、車速計の周囲に配設される車速センサ
(20)と、操舵トルクセンサ(15)と操舵回転センサ
(14)と、電動機回転センサ(17)からの各検出信号に
基づき電動機(3)および電磁クラッチ(19)を駆動制
御する制御装置(21)および電源回路(22)を備えた構
成である。
更に詳述すると、上記操舵回転センサ(14)は、入力軸
(7)の外周に一体的に設けられたプーリ(22)とケー
ス(6)に一体的に設けられた発電機(23)の回転子に
一体的に設けられたプーリ(24)との間にタイミングベ
ルト(25)が巻き回されて構成され、入力軸(7)の回
転方向と回転数を検出する。
上記操舵トルクセンサ(15)は、入力軸(7)と出力軸
(8)との嵌合部外周に軸方向変位可能に設けられた可
動鉄心(26)と、ケース(6)の内周にボルト(27)で
一体的に固設されるコイル部(28)とから成る差動変圧
器により構成される。可動鉄心(26)は、出力軸(8)
の180゜対称の位置に突設された各突片(29)に突設さ
れたピン(30)と、これらのピン(30)に対し90゜ずら
して入力軸(7)に突設された各突設片(31)に突設さ
れたピン(32)に夫々係合する長孔(33),(34)を備
えている。長孔(33)は軸心方向に沿い形成される一
方、長孔(34)は軸心方向に対し所要の角度傾斜して形
成される。従って、入出力軸(7),(8)との間で角
度差が生じると長孔(33)とピン(30)、および長孔
(34)とピン(32)の係合関係により可動鉄心(26)が
軸心方向に移動することになり、入力軸(7)に付与さ
れる操舵トルクに前記トーションバー(10)と合わせて
対応して可動鉄心(26)が変位する。また、可動鉄心
(26)と軸受(12)のサークリップとの間に設けられた
スプリング(35)は非磁性体から成り、可動鉄心(26)
の軸方向のガタを除去している。
また、可動鉄心(26)の周囲に適当な間隙を有して設け
られたコイル部(28)は、交流信号が入力される一次コ
イルと、可動鉄心(26)の変位に対応した出力信号を出
力する一対の二次コイルとか成る。従って、トーション
バー(10)の捩れに伴って入出力軸間に角度差が生じる
と、可動鉄心(26)の軸方向変位が一対の二次コイルの
出力を差動的に変化させ電気信号に変換される。
さらに、入出力軸(7),(8)の嵌合部には、回転ダ
ンパ(36)が設けられる。このダンパ(36)は、軸受
(9)の周囲をシール部材(37),(38)で密封された
空間に粘性材が封入され、入出力軸(7),(8)の相
対回転速度に比例したトルクを発生させる。これは入出
力軸間の回転振動を減衰させる為のものである。
上記電動機(3)は、出力軸(8)にほぼ平行にケース
(6)に一体的に設けられ、その回転子の一端には小径
プーリ(39)が一体的に設けられ他端には発電機から成
る電動機回転センサ(17)の回転子が一体的に設けられ
る。
上記減速装置(18)は、電動機(3)の小径プーリ(3
9)にタイミングベルト(40)を介して減速回転させら
れる大径プーリ(41)と、この大径プーリ(41)の回転
をさらに減速する遊星歯車機構(42)とから構成され
る。大径プーリ(41)は出力軸(8)と同心的に設けら
れると共に軸受(41A)を介して回転自在に支承され
る。大径プーリ(41)の一端には遊星歯車機構(42)の
サンギヤ(43)が一体的に設けられ、このサンギヤ(4
3)に外接噛み合う複数個のピニオンギヤ(44)と、ピ
ニオンギヤ(45)を回転自在に支承し、自身も回転する
キャリヤ(46)と、ピニオンギヤ(42)に内接噛み合う
内歯ギヤから成るリングギヤ(47)により遊星歯車機構
(42)が構成される。キャリヤ(46)には中空軸(47)
が一体的に設けられ、この中空軸(47)の左端には外周
にテーパーネジ(48)、内周にスプライン(49)が設け
られると共に軸方向のスリットが複数個設けられる。そ
してナット(50)を締め付けることにより出力軸(8)
のスプライン(8a)と中空軸(47)のスプラインとが固
着され遊星歯車機構(42)の出力であるキャリヤ(46)
の減速された回転を出力軸(8)に伝達する。リングギ
ヤ(47)は一端にフランジ状のクラッチ板(51)が一体
的に設けられ、ケース(6)に回転自在に嵌合される。
上記電磁クラッチ(19)は、ケース(6)にボルト(5
2)で一体的に固定される電磁コイル(53)を収容する
フィールド・コア(54)と前記リングギヤ(47)に一体
的に設けられるクラッチ板(51)と、このクラッチ板を
フィールド・コア(54)へ押圧する皿ばね(47a)とで
構成される。
そして、電磁コイル(53)に通電し、クラッチ板(51)
をケース(6)側に固定することにより、サンギヤ(4
3)の回転をキャリヤ(46)に減速して伝達する。また
フィールド・コア(54)は軸受(13)を介して出力軸
(13)を回転自在に支承する。皿ばね(47a)は、フィ
ールド・コア(54)とアーマチュアであるクラッチ板
(51)との空隙を零とする為のものであり押圧力は小さ
い。
次に、上記制御装置(21)について第3図に基づいて説
明する。
電動機制御信号発生手段(4)はマイクロコンピュータ
・ユニット(55)、A/Dコンバータ(56)、D/Aコンバー
タ(57)より構成され、操舵トルク検出手段(1)、操
舵回転検出手段(2)、車速検出手段(58)、電流検出
手段(59)からの各検出信号S1〜S6が入力される。
操舵トルク検出手段(1)は、前記操舵トルクセンサ
(15)と、この操舵トルクセンサ(15)の一次コイル
(28a)へマイクロコンピュータ・ユニット(55)内部
のクロックパルスT1を分周して交流信号を出力するドラ
イブユニット(60)と、可動鉄心(26)の変位に対応し
て二次コイル(28b),(28c)から得られた交流信号を
夫々整流する整流回路(61A),(61B)、及び高周波分
を除去するローパスフィルタ(62A),(62B)より構成
され、夫々のアナログ電気信号S1,S2は電動機制御信号
発生手段(4)のA/Dコンバータ(56)に出力される。
操舵回転検出手段(2)は、前記操舵回転センサ(4)
の発電機(23)の一端がアースされ、他端はノイズを除
去するローパスフィルタ(63A),(63B)、及び発電機
(23)の出力を絶対値増幅する為の反転増幅回路(64
A)、非反転増幅回路(64B)から構成され、夫々のアナ
ログ電気信号S3,S4は電動機制御信号発生手段(4)のA
/Dコンバータ(56)に出力される。
車速検出手段(58)は、例えばスピードメータケーブル
と共に回転する磁石(65)と、この磁石(65)の回転に
伴ない断続するリードスイッチ(66)とから成る車速セ
ンサ(20)に定電圧電源を供給しリードスイッチ(66)
の断続をパルス信号として出力するパルス変換回路(6
7)と、この出力信号のノイズを除去するローパスフィ
ルタ(68)と、この出力信号を矩形整形して出力する波
形整形回路(69)とから構成され、パルス信号S6は電動
機制御信号発生手段(4)のマイクロコンピュータ・ユ
ニット(55)へ出力される。
マイクロコンピュータ・ユニット(55)はI/Oポート、C
PU、ROM、RAM、基準クロック、クロックジェレネータ等
から構成され、後述する制御ソフトに従ってA/Dコンバ
ータ(56)によりアナログ信号S1〜S5がディジタル信号
に変換された検出信号、又は車速検出手段(58)の検出
信号S6を読み込み、電磁クラッチ制御信号T2を電磁クラ
ッチ駆動手段(70)へ、電動機回転方向制御信号T3と電
動機制御信号TがD/Aコンバータ(57)でアナログ信号
に変換された出力A4と、電動機制御信号T5とを、電動機
駆動手段(5A)へ出力する。
電動機駆動手段(5A)は、前記電動機制御信号A4と、後
述する電動機の回転加速度検出手段(5B)からの検出信
号A5との偏差を差動増幅する差動増幅回路(71)と、三
角波発生回路(72)と、差動増幅回路(71)の出力信号
と三角波発生回路(72)の出力信号とを比較出力して前
記差動増幅回路(71)の出力に比例したデューティ比の
PWM信号に変換する比較回路(73)と、この比較回路(7
3)の出力信号D1と電動機制御信号T5をPWM信号に変換す
るプログラマブル・タイマ回路(81)の出力信号D2と前
記電動機制御信号発生手段(4)の電動機回転方向制御
信号T3が入力されるドライブユニット(74)と、FET(7
5〜78)から成るブリッジ回路により構成されている。
ブリッジ回路は、FET(75),(78)のドレイン端子が
共に電源(79)に接続され、FET(76),(77)のソー
ス端子が共に電流検出抵抗(80)を介してアースされ
る。そして、FET(75)のソース端子とFET(76)のドレ
イン端子は接続され、この接続部とFET(78)のソース
端子(78)とFET(77)のドレイン端子との接続部が電
動機(3)に接続されている。各FET(75〜78)のゲー
ト端子は、ドライブユニット(74)に夫々接続され、ド
ライブユニット(74)を介して前記電動機制御信号T3に
よりFET(75),(77)又はFET(78),(76)が駆動可
能状態に制御され、前記PWM信号D1がFET(77)、PWM信
号D2がFET(75)、又はPWM信号D1がFET(76)、PWM信号
D2がFET(78)に入力され、電動機(3)の回転方向と
動力が制御される。
電動機(3)の回転加速度検出手段(5B)は、直流発電
機から成る電動機回転センサ(17)と、この回転センサ
のノイズを除去するローパスフィルタ(81)と、直流増
幅をする増幅回路(82)と、この出力を微分して前記差
動増幅回路(71)に出力する微分回路(83)とから構成
され、電動機(3)が回転すると電動機(3)の回転加
速度信号A5とて電動機駆動手段(5A)の差動増幅器(7
1)に入力される。
電磁クラッチ駆動手段(70)は、前記電磁クラッチ(1
9)を駆動するリレー(84)と、このリレーの作動を前
記電動機制御信号発生手段(4)の電磁クラッチ制御信
号T2により制御するドライブユニット(85)とにより構
成される。リレー(84)のスイッチ部の一端は電源(7
9)へ、他端は電磁クラッチ(19)の電磁コイル(53)
の一端に接続され、電磁コイル(53)の他橋はアースに
接続される。
電動機(3)の電流検出手段(59)は前記電流検出抵抗
(80)と、この抵抗(80)の両端の電圧を直流電圧にす
るローパスフィルタ(86)と、この出力を直流増幅する
増幅回路(87)とから構成され、増幅回路(87)の出力
である電流検出信号S5は前記A/Dコンバータ(56)へ接
続され、これにより電動機(3)および電動機駆動手段
(5A)の異常が検出される。
次に作用を説明する。
第4図はマイクロコンピュータ・ユニット(55)におけ
る制御処理の概略を示すフローチャートであり、図中の
P0〜P62はフローチャートの各ステップを示す。
イグニションキーのキースイッチがONに投入されると、
各回路に電源が供給され制御が開始される(P0)。そし
てマイクロコンピュータ・ユニット(55)内のI/Oポー
トのセット、RAMデータのクリア、タイマのセット等の
初期設定がなされる(P1)。次に、電流検出手段(59)
からの検出信号S5を読み込み、電流値が零であるかどう
かをチェックする初期故障診断をし(P2)、零でなけれ
ば故障であると診断し全ての作動を停止する。また、零
であれば、第5図に示される操舵トルク検出手段(1)
からの検出信号S1,S2を読み込み(P3)、S1とS2の差T
を計算(P4)した後にステップP5で操舵トルク検出手段
(1)の故障診断をする。
ここでは(S1+S2)/2の計算値が常に一定値であること
に着目し、この値が所定の範囲に入っているかをチェッ
クし、入っていれば正常であると判断し電磁クラッチ駆
動手段(70)にクラッチ制御信号T2を出力し電磁クラッ
チ(19)のリングギヤ(47)をクラッチ板(51)、フィ
ールドコア(54)を介してケース(6)に固定する。従
って電動機(3)の動力は減速装置(18)を介して出力
軸(8)へ伝達可能となる。また、(S1+S2)/2の計算
値が所定の範囲に入っていなければ、操舵トルク検出手
段(1)の故障であると判断し、電磁クラッチ(19)を
制御信号T2によりオフ状態とすると共に全ての作動を停
止させる。正常であれば前記操舵トルクの計算Tの符号
を判断(P6,P7)し、操舵トルクの作用方向を調べる。
そして、符号が負であれば符号フラグFを1とし(P8)
た後、絶対値変換(P9)する。符号が正であれば符号フ
ラグFを0とし(P10)てステップP11へ進む。
ステップP11では、トルクの絶対値Tをアドレスとする
電動機(3)を含むステアリング系のフリクションデー
タDFを格納したテーブル1(第6図)からデータDFを取
り出す。テーブル1は、操舵トルクの絶対値Tに対応す
るステアリング系のフリクション成分特性であり、操舵
トルクの絶対値Tが増加するにつれてフリクション成分
が緩やかに増加することを示す。次に、ステップP12で
は、トルクの絶対値Tをアドレスとする路面負荷に対す
る電動機(3)の補助トルクデータDTを格納したテーブ
ル2(第7図)からデータDTを取り出す。テーブル2
は、操舵トルクの絶対値Tに対応する路面負荷成分DT特
性であり、操舵トルクの絶対値Tが増加するにつれて路
面負荷成分DTが急激に増加して飽和することを示す。更
に、トルク値の変化を調べる為に、前回トルクT1を今回
トルクTから引いた値Δを計算(P13)し、この値Δの
符号を判断(P14)する。トルク値が増大していればΔ
>0であるから戻り補正データDRを零とし(P15)、ト
ルク値が減少していれば戻り補正データDRをテーブル3
より取り出す(P16)。テーブル3は第8図の如く表わ
され、トルクの絶対値Tをアドレスとする戻り補正デー
タDRを格納してある。テーブル3は、操舵トルクの絶対
値Tに対応するステアリング戻り時のトルク補正値DR特
性であり、トルク補正値DRは操舵トルクの絶対値Tの所
定値でピークを有する。ステップP16では今回トルクT
を前回値T1とすべく処理が成される。
次に、ステップP17では前記車速検出手段(58)の検出
信号S6を読み込む。そしてその周期TVを計測(P18)し
た後、周期TVをアドレスとする前記補助トルクデータDT
を車速に応じて減少させる車速係数KVを格納したテーブ
ル4(第9図)から車速係数KVが取り出され補助トルク
データDTと乗算(P20)される。なお、テーブル4は周
期TVに対応する車速係数KV特性であり、周期TVが増加す
るにつれて車速係数KVが急激に増加して飽和する。つま
り、車速(周期TVの逆数に対応)の増加に従って車速係
数KVが一定値から急激に減少する。そして、ステップP2
1で、電動機(3)の電動機補助トルクD1、D2を計算す
る(第10図、第11図)。電動機補助トルクD1(第10図は
操舵トルクの絶対値Tに対応する電動機補助トルクD1特
性であり、車速を一定とした場合のステアリング往き状
態、およびステアリング戻り状態の特性を示す。また、
電動機補助トルクD2(第11図)は操舵トルクの絶対値T
に対応する電動機補助トルクD2特性であり、ステアリン
グ往き状態の車速(V0,V1,V2)をパラメータとした特性
を示す。前記ステップP6でT=0のときは電動機(3)
の補助トルクD1を零にし(P22)、符号フラグFを零(P
23)としてP24へジャンプする。ステップP24では、前記
符号フラグFを判別し、負であれば−D1としてD10に転
送し(P25)、正であればD1をD10に転送する(P26)。
次に、ステップP27において操舵回転検出手段(2)か
らの検出信号S3,S4(第12図)を読み込み(P27)、その
差RVを計算(P28)する。そして、RVの符号を判別(P2
9,P30)し、負であれば符号フラグGを1とし(P31)た
後、絶対値変換(P32)する。正であれば符号フラグG
を0とし(P33)、操舵回転数の絶対値RVをアドレスと
する電動機(3)の誘導起電圧データDNを格納したテー
ブル5(第13図)からデータDNを取り出す(P34)。テ
ーブル5は、操舵回転数の絶対値RVに対応する電動機誘
導起電力DN特性を示し、操舵回転数の絶対値RVが増加す
るにつれて電動機誘導起電力DNが直線的に増加して飽和
する。零であれば、符号フラグGを0にし(P35)、デ
ータDNを0(P36)とした後ステップP37へジャンプす
る。ステップP37では、前記符号フラグGを判別し、G
=1であれば負であるから−DNとしてDN0へ転送(P38)
し、G=0であれば正であるからDNをDN0へ転送(P39)
する。符号化された電動機(3)の補助トルクデータD1
0と誘導起電圧データDN0とは加算され、D0に転送(P4
0)される。そして、その符号が判断され(P41,P42)、
負であれば、電動機(3)を左回転させる為に、電動機
回転方向制御信号T3のデータであるRに0、Lに1を転
送(P43)し、前記操舵トルクの符号フラグFが負であ
るかどうか判別(P44)する。負である場合には操舵ト
ルクと操舵回転の符号フラグFとGを判別(P45)し、
符号フラグが一致していなければステアリング系は戻り
操作状態であると判別し、T5に1−DNを計算して転送
(P46)し、T4にデータD1を転送(P47)しP60へジャン
プする。ステップP45で、符号フラグFとGが一致して
いればステアリング系は行き操作状態であると判断し、
T5に1を転送(P48)し、T4にデータD1とデータDNを加
算して転送(P49)して、P60へジャンプする。ステップ
P44で、操舵トルクの符号フラグが正又は零である場合
には、戻し速度が非常に速い状態であるからステップP4
8へジャンプする。ステップP42でD0が正の場合には、電
動機(3)を右回転させる為にRに1、Lに0を転送
(P50)し、操舵トルクの符号フラグFを判別(P51)す
る。正であれば、操舵トルクと操舵回転の符号フラグF
とGが一致するかどうか判別(P52)し、一致していな
ければステアリング系は戻し操作状態であると判別し、
T5に1−DNを計算して転送(P53)し、D1をT4に転送(P
54)してP60へジャンプする。符号フラグFとGが一致
していればステアリング系は行き操作状態であると判断
し、T5へ1を転送(P55)し、T4へD1+DNを計算した後
転送(P56)する。ステップP41でD0=0のときは、Rに
0、Lに0を転送(P57)し、T5へ0(P58)、T4へ0
(P59)を夫々転送しステップP60へジャンプする。
ステップP60では、データR,Lの電動機回転方向制御信号
T3を出力し、例えばR=1,L=0のときは、FET(75),
(77)を駆動可能状態とし、R=0,L=1のときは、FET
(78),(76)を駆動可能状態にする。そしてステップ
P61で電動機制御信号T4,T5を出力する。T4はR=1,L=
0のときはFET(77)に出力され、R=0,L=1のときは
FET(76)に出力される。T5はR=1,L=0のときはFET
(75)に出力され、R=0,L=1のときはFET(78)に出
力され、電動機(3)が駆動される。
ステップP62では、電動機制御信号T4,T5により駆動され
る電動機(3)の電流検出手段(59)の検出信号S5を読
み込み、この値が設定された値以下であるかどうかをチ
ェックし、以下である場合はステップP3へジャンプし、
以上である場合は、クラッチ制御信号T2により電磁クラ
ッチ(19)をオフ状態とし全ての作動を停止させる。
更に以上のような基本動作に加えて、更に回転加速度検
出手段(5B)による次のような動作が行われる。すなわ
ち、回転加速度検出手段(5B)の発電機(17)により電
動機(3)の回転速度に比例した電圧が得られるが、こ
の電圧の絶対値は微分回路(83)で微分され、電動機
(3)の加速度に比例した加速度信号A5となる。この加
速度信号A5は、差動増幅回路(71)の一方の入力であ
る。差動増幅回路(71)の他方の入力は、D/Aコンバー
タ(57)を介して与えられる電動機制御信号(電動機制
御信号T5と同様の内容を有するアナログ信号)である。
差動増幅回路(71)は、この2つのアナログ信号A4,A5
の偏差ΔCCを常に演算し、電圧値として比較器(73)に
入力する。比較器(73)は、三角波発生回路(72)の出
力信号を基準電圧Vとして入力されており、差動増幅回
路(71)の偏差出力ΔCCをスライスレベルとして方形波
信号D1を出力する。例えば偏差信号ΔCCが三角波出力よ
り大きい期間は低レベル電圧を出力し、また三角波出力
が偏差信号ΔCCのレベルを越えて大きくなる期間は高レ
ベル電圧を出力する。ここで車速が小さいにもかかわら
ず電動機(3)に大きな加速度が発生すると、加速度信
号A5は増大し、差動増幅回路(71)の負側入力が大きく
なる。このため差動増幅回路(71)の出力である偏差電
圧ΔCCは増大し、比較器(73)の出力方形波のデューテ
ィ比は小さくなる。ドライブユニット(74)は、入力信
号D1のデューティ比が入力信号D2のデューティ比を下回
った場合に、信号D1を優先させるように構成されてお
り、この場合電動機(3)は加速度の急増にもかかわら
ず相対的に小さなデューティ比で駆動され、急激な回転
を続行することがない。この後、加速度が小さくなり加
速度信号A5が小さくなるに従って、比較器(73)の出力
デューティ比は増大し、マイクロコンピュータユニット
(55)の演算に基づく電動機制御信号D2のデューティ比
に従った制御に戻る。したがって、例えば発進時や路面
負荷の急変に伴う電動機の急激な立上り時や、急激な回
転変化時でも、電動機の回転変化が一時的に抑制され、
滑らかな操舵フィーリングが得られるとともに、電動機
の回転加速度の増大を抑制できるため、ステアリング操
作に伴うハンチングを防止することもできる。
(発明の効果) 以上説明したように本発明によれば、負荷の変化で発生
する補助トルク発生用電動機の回転加速度を検出し、こ
の検出信号に基づいて電動機制御信号を補正変更するよ
うにしたことにより、電動機の急激な回転変化を一時的
に抑制できるので安定で応答性が良く、しかも操舵フィ
ーリングを滑らかなものにすることができるとともに、
ステアリング系のハンチングを防止でき、操舵フィーリ
ングを更に向上でき、商品性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の全体構成図、第2図ないし第13図は本
発明の電動式パワーステアリング装置の一実施例を示
し、第2図は電磁型倍力装置を90゜切断面で折曲させて
示す縦断面図、第3図は制御装置のブロック構成図、第
4図は制御処理の概略を示すフローチャート、第5図乃
至第13図は電動式パワーステアリング装置の基本動作を
決定するマイクロコンピュータユニット各部の特性図で
ある。 図面中(1)は操舵トルク検出手段、(2)は操舵回転
検出手段、(3)は補助トルク発生用電動機、(4)は
電動機制御信号発生手段、(5A)は電動機駆動手段、
(5B)は回転加速度検出手段である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリング系の操舵トルクを検出する操
    舵トルク検出手段と、ステアリング系の回転速度を検出
    する操舵回転検出手段と、前記操舵トルク検出手段及び
    前記操舵回転検出手段からの検出信号基づき、電動機の
    制御信号を決定して出力する電動機制御信号発生手段
    と、この電動機制御信号発生手段からの制御信号に基づ
    いて前記電動機を駆動する電動機駆動手段とを備え、前
    記電動機の動力をステアリング系に作用させて操舵トル
    クの軽減を図る電動式パワーステアリング装置におい
    て、 前記電動機制御信号発生手段にマイクロコンピュータを
    備えるとともに、前記電動機の回転加速度を検出する回
    転加速度検出手段を備え、この回転加速度検出手段から
    出力される加速度信号を前記電動機制御信号発生手段か
    ら出力される制御信号に負帰還させ、制御信号と加速度
    信号との偏差出力に基づいて前記電動機駆動手段により
    前記電動機を駆動したことを特徴とする電動式パワース
    テアリング装置。
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