JPH0783833A - シリカの定量方法 - Google Patents

シリカの定量方法

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JPH0783833A
JPH0783833A JP5252293A JP25229393A JPH0783833A JP H0783833 A JPH0783833 A JP H0783833A JP 5252293 A JP5252293 A JP 5252293A JP 25229393 A JP25229393 A JP 25229393A JP H0783833 A JPH0783833 A JP H0783833A
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absorbance
silica
water
sample water
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JP5252293A
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English (en)
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Makoto Satoda
誠 里田
Minoru Osawa
実 大沢
Koichiro Miyagawa
好一郎 宮川
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DKK Corp
Original Assignee
DKK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モリブデン青吸光光度法によって試料水中の
シリカを定量する場合において、試薬及び装置に起因す
るブランク値を簡便かつ正確に求めて試料水中の微量の
シリカを正しく定量する。 【構成】 水に分解・安定化液、調製直後の発色液及び
還元液を順次添加して反応させたときの吸光度C及び水
に分解・安定化液、調製後所定期間経過した発色液及び
還元液を順次添加して反応させたときの吸光度Dをそれ
ぞれ計測し、 L=(1/α)・(D−C)+C [αは発色液中における[ドデカモリブドけい酸の生成
に関与したシリカ分/全シリカ分]で表される定数]に
より得られるブランク値Lを試薬及び装置に起因する吸
光度として試料水の吸光度の実測値を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モリブデン青吸光光度
法によって試料水中のシリカを定量する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造、原子力発電、医薬品製造、
化学分析などの産業分野では、使用する超純水、純水、
イオン交換水、蒸留水、精製水などに含まれるシリカ
(SiO2)を定量し、その濃度を管理することが行な
われている。この場合、シリカの定量は、JIS K 0555-1
990 の「超純水中のシリカ試験方法」では、下記(a)
〜(h)の操作によって行われる。
【0003】(a)試料200ml(SiO2として
0.5〜10μgを含む。)を分液漏斗にとる。
【0004】(b)硫酸(2.5mol/l)−モリブ
デン酸アンモニウム(18.8W/V%)混合溶液4ml
を加えて振り混ぜた後、液温を約25℃に保ち20分間
放置する。
【0005】(c)硫酸(2+1)25mlを加えて振
り混ぜた後、直ちにL−アスコルビン酸溶液(10W/V
%)2mlを加えて振り混ぜ、10分間放置する。
【0006】(d)1−ブタノール25mlを加え、約
2分間振り混ぜてモリブデン青を抽出する。
【0007】(e)静置後、1−ブタノール層を共栓試
験管10mlに入れ、硫酸ナトリウム(無水)を加えて
脱水する。
【0008】(f)これを吸収セル20mmに移し、1
−ブタノールを対照液として波長800nmの吸光度を
測定する。
【0009】(g)次の操作によって空試験値を求め、
試料について得た吸光度を補正する。分液漏斗a及び分
液漏斗bを用意し、分液漏斗aには水100mlをと
り、硫酸(2.5mol/l)−モリブデン酸アンモニ
ウム(18.8W/V%)混合溶液4mlを加えて振り混
ぜた後、液温を約25℃に保ち20分間放置する。別に
水100mlに硫酸(2+1)25mlを加えておき、
これを分液漏斗aの溶液に加えて振り混ぜた後、直ちに
L−アスコルビン酸溶液(10W/V%)2mlを加えて
振り混ぜ、10分間放置し、続いて(d)〜(f)の操
作を行って吸光度a1を求める。
【0010】分液漏斗bには水200mlをとり、
(b)〜(f)の操作を行って吸光度a2を求める。次
の式によって空試験値bを算出する。 b=2a1−a2
【0011】(h)検量線からシリカの量を求め、試料
中のシリカの濃度(μgSiO2/l)を算出する。
【0012】上記JIS法では、まず、試料水に発色液
として硫酸−モリブデン酸アンモニウム混合溶液を添加
し、酸性の試料水中でシリカとモリブデン酸アンモニウ
ムとを反応させてドデカモリブドけい酸を生成させる。
次に、ドデカモリブドけい酸を完全に生成させてから、
硫酸(2+1)を加えて溶液の酸濃度を高め、過剰のモ
リブデン酸の還元を防ぐ。これは、生じたドデカモリブ
ドけい酸をそのままの条件で還元すると、過剰のモリブ
デン酸も還元されて青色となり、定量不能となるからで
ある。また、硫酸(2+1)の添加により、妨害物質で
あるドデカモリブドりん酸が分解する。したがって、硫
酸(2+1)は、分解・安定化液としての作用を有して
いる。そして、還元液としてL−アスコルビン酸を加え
てドデカモリブドけい酸をモリブデン青に還元し、これ
を1−ブタノールに抽出し、吸光光度定量を行うもので
ある。
【0013】また、プロセス測定用のシリカ自動定量装
置においては、発色液として硫酸−モリブデン酸アンモ
ニウム溶液を試料水に添加してドデカモリブドけい酸を
生成させ、次いで分解・安定化液として酒石酸溶液を添
加してドデカモリブドりん酸を分解し、さらに還元液と
してL−アスコルビン酸溶液を加えてドデカモリブドけ
い酸をモリブデン青に還元した後、この試料水を比色計
に圧送して吸光度を測定し、予め求めておいた検量線に
よってシリカ濃度を自動演算する方法が一般に採られて
いる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述したシリカの定量
では、シリカの定量を正しく行うためには試薬等に由来
するブランク値を測定値から差し引く補正を行うことが
要求され、そのため測定対象を含まない水(ブランク
水)を用いて空試験を行い、試薬等に由来するブランク
値を求めることが必要となる。しかし、シリカを全く含
まない水を得ることは非常に困難であるため、シリカの
定量で空試験を行うためには、特別の方策が必要とな
る。
【0015】この点に関し、上記JIS法では、前記
(g)の操作を行って空試験値bを求め、実測値の補正
を行っている(JIS K 0555-1990 の解説参照)。この空
試験(g)において、吸光度a1及びa2はそれぞれ下記
のものである。 a1=(空試験に用いる水に由来するブランク値)×1
/2+(試薬に由来するブランク値) a2=(空試験に用いる水に由来するブランク値)+
(試薬に由来するブランク値) したがって、前記式によって得られる空試験値bが試薬
に由来する吸光度(発色液中のシリカ濃度)となる。
【0016】一方、シリカ自動定量装置に関し、本出願
人は、下記吸光度ア〜エ ア:水に所定量の2倍量の発色液、分解・安定化液及び
還元液を順次添加して反応させたときの吸光度 イ:水に分解・安定化液、所定量の2倍量の発色液及び
還元液を順次添加して反応させたときの吸光度 ウ:水に所定量の発色液、分解・安定化液及び還元液を
順次添加して反応させたときの吸光度 エ:水に分解・安定化液、所定量の発色液及び還元液を
順次添加して反応させたときの吸光度 をそれぞれ計測するとともに、これらの吸光度ア〜エか
ら下記式 ブランク値=(ア−イ)−(ウ−エ) により得られるブランク値を試薬及び装置に由来する吸
光度として実測値を補正するシリカの定量方法を提案し
ている(特願平2−227195)。
【0017】しかし、前述したJIS法の空試験は、分
液漏斗を用いる手分析を前提にしているため自動化に適
しておらず、例えば水と硫酸を予め混合した液を注入す
る部品や水を100mlと200mlに区別して注入す
る機構を装置に設けなければならないといった面倒があ
る。
【0018】また、シリカ自動定量装置における吸光度
ア〜エを測定してブランク値を求める方法は、測定を4
回行ってブランク値を求めるので、プログラムが複雑に
なる。
【0019】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、モリブデン青吸光光度法によって試料水中のシリカ
を定量する場合において、試薬に起因するブランク値並
びに試薬及び装置に起因するブランク値を簡便かつ正確
に求めて試料水中の微量のシリカを正しく定量すること
が可能なシリカの定量方法を提供することを目的とす
る。
【0020】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
目的を達成するため、下記の第1発明〜第6発明を提供
する。第1発明 シリカを含む試料水に発色液、分解・安定化液及び還元
液を順次添加して反応させた後、試料水の吸光度を測定
することにより試料水中のシリカ濃度を求めるモリブデ
ン青法によるシリカの定量において、下記C及びDの吸
光度 C:水に分解・安定化液、調製直後の発色液及び還元液
を順次添加して反応させたときの吸光度 D:水に分解・安定化液、調製後所定期間経過した発色
液及び還元液を順次添加して反応させたときの吸光度 をそれぞれ計測するとともに、これらの吸光度C及びD
から下記式(1) 試薬ブランク値I=(1/α)・(D−C) …(1) [ただし、αは発色液中における[ドデカモリブドけい
酸の生成に関与したシリカ分/全シリカ分]で表される
定数である。]により得られる試薬ブランク値Iを試薬
に起因する吸光度として前記試料水の吸光度の実測値を
補正することを特徴とするシリカの定量方法。
【0021】第2発明 前記吸光度C及びDから下記式(2) 全体ブランク値L=(1/α)・(D−C)+C …(2) [ただし、αは発色液中における[ドデカモリブドけい
酸の生成に関与したシリカ分/全シリカ分]で表される
定数である。]により得られる全体ブランク値Lを試薬
及び装置に起因する吸光度として前記試料水の吸光度の
実測値を補正することを特徴とするシリカの定量方法。
【0022】第3発明 シリカを含む試料水に発色液、分解・安定化液及び還元
液を順次添加して反応させた後、試料水の吸光度を測定
することにより試料水中のシリカ濃度を求めるモリブデ
ン青法によるシリカの定量において、下記A及びCの吸
光度 A:発色液を調製した水に所定量の発色液、分解・安定
化液及び還元液を順次添加して反応させたときの吸光度 C:水に分解・安定化液、調製直後の発色液及び還元液
を順次添加して反応させたときの吸光度 をそれぞれ計測するとともに、これらの吸光度A及びC
から下記式(3) 試薬ブランク値M=k・(A−C) …(3) [ただし、kはv/(v+V)で表される定数である。
ここで、vはAにおける発色液の添加量、VはAにおけ
る発色液を調製した水の添加量を示す。]により得られ
る試薬ブランク値Mを試薬に起因する吸光度として前記
試料水の吸光度の実測値を補正することを特徴とするシ
リカの定量方法。
【0023】第4発明 前記吸光度A及びCから下記式(4) 全体ブランク値N=k・(A−C)+C …(4) [ただし、kはv/(v+V)で表される定数である。
ここで、vはAにおける発色液の添加量、VはAにおけ
る発色液を調製した水の添加量を示す。]により得られ
る全体ブランク値Nを試薬及び装置に起因する吸光度と
して前記試料水の吸光度の実測値を補正することを特徴
とするシリカの定量方法。
【0024】第5発明 シリカを含む試料水に発色液、分解・安定化液及び還元
液を順次添加して反応させた後、試料水の吸光度を測定
することにより試料水中のシリカ濃度を求めるモリブデ
ン青法によるシリカの定量において、下記A及びEの吸
光度 A:発色液を調製した水に所定量の発色液、分解・安定
化液及び還元液を順次添加して反応させたときの吸光度 E:水に発色液及び分解・安定化液を順次添加して反応
させたときの吸光度 をそれぞれ計測するとともに、これらの吸光度A及びE
から下記式(5) 試薬ブランク値P=k・(A−E) …(5) [ただし、kはv/(v+V)で表される定数である。
ここで、vはAにおける発色液の添加量、VはAにおけ
る発色液を調製した水の添加量を示す。]により得られ
る試薬ブランク値Pを試薬に起因する吸光度として前記
試料水の吸光度の実測値を補正することを特徴とするシ
リカの定量方法。
【0025】第6発明 前記吸光度A及びEから下記式(6) 全体ブランク値Q=k・(A−E)+E …(6) [ただし、kはv/(v+V)で表される定数である。
ここで、vはAにおける発色液の添加量、VはAにおけ
る発色液を調製した水の添加量を示す。]により得られ
る全体ブランク値Qを試薬及び装置に起因する吸光度と
して前記試料水の吸光度の実測値を補正することを特徴
とするシリカの定量方法。
【0026】本発明におけるシリカの定量に関与する吸
光度には、下記のものがある。 (1)試薬に起因する吸光度:下記w及びRによる吸光度
である。 w=発色液を調製した水(以下試薬調製水という)に含
まれているシリカ分 R=試薬(モリブデン酸アンモニウム及び硫酸)に含ま
れているシリカ分
【0027】(2)装置に起因する吸光度:下記Yによる
吸光度である。 Y=発色液以外のものに起因する吸光度変化(例えば温
度等)
【0028】(3)試料水に起因する吸光度:下記S及び
Wによる吸光度である。 S=試料水に含まれているシリカ分 W=試薬調製水に含まれているシリカ分(試薬調製水を
試料水とした場合)
【0029】これらの内、w+Rが試薬ブランク値、Y
が装置ブランク値、w+R+Yが全体ブランク値であ
る。
【0030】また、各種の測定を行った場合の吸光度は
下記のものによる。 (1)試薬調製水に発色液、分解・安定化液及び還元液を
順次添加して反応させたときの吸光度A A=w+R+W+Y
【0031】(2)試料水に発色液、分解・安定化液及び
還元液を順次添加して反応させたときの吸光度B B=w+R+S+Y
【0032】(3)試料水に分解・安定化液、調製直後の
発色液及び還元液を順次添加して反応させたときの吸光
度C C=Y
【0033】(4)試料水に分解・安定化液、調製後一定
期間経過した発色液及び還元液を順次添加して反応させ
たときの吸光度D D=α(w+R)+Y
【0034】(5)水に発色液及び分解・安定化液を順次
添加して反応させたとき(還元液を添加しないとき)の
吸光度E E=Y
【0035】吸光度Eの測定においては、黄色のドデカ
モリブドけい酸をモリブデン青に還元していないので、
試薬及び試料に起因する吸光度を与えることがなく、こ
のため吸光度Eは装置ブランク値Yを与える。吸光度E
は、試薬調製直後であっても所定期間経過後であっても
同じ値を与えるため、測定時期が制限されないという利
点がある。
【0036】したがって、ブランク計算は次のようにな
る。 (1)試薬ブランク値I I=w+R=(1/α)・(D−C) となる。
【0037】(2)全体ブランク値L 試薬ブランク値Iに装置ブランク値Yを加えて全体ブラ
ンク値とする。 L=w+R+Y=(1/α)・(D−C)+Y L=(1/α)・(D−C)+C となる。
【0038】ここで、αは、モリブデン酸アンモニウム
と硫酸との混合溶液において、当該溶液中に存在するシ
リカとモリブデン酸アンモニウムが反応してドデカモリ
ブドけい酸を生成する割合であり、発色液中における
[ドデカモリブドけい酸の生成に関与したシリカ分/全
シリカ分]で表される。この係数αは、発色液調製後の
経過期間及び溶液組成の関数である。すなわち、従来発
色液中では酸濃度が高いためシリカとモリブデン酸との
反応は進まないとされていたが、実際には非常に遅い反
応速度で反応が進行し、しかもわずかの反応で飽和する
こともある。この点は本発明者が新たに見い出したもの
で、本発明はかかる新知見に基づいてなされたものであ
る。
【0039】(3)試薬調製水を試料水とした場合におけ
る試薬ブランク値M 試薬調製水を空試験における試料水として用いれば、得
られた試験値は、[空試験に用いる水に由来するブラン
ク値]及び[試薬に由来するブランク値]の合計であ
る。また、前者と後者は同じ水を用いているので、両者
の比率は容量比と等しいとみなすことができる。すなわ
ち、 A−C=w+W+R であり、両辺にw/(w+W)を乗じると、 w(A−C)/(w+W)=w(w+W)/(w+W)
+wR/(w+W) となり、k=w/(w+W)とおくと、 k(A−C)=w+kR となる。wとWは同じ水によるものであるから、 w=Tv、W=TV (Tは試薬調製水のシリカ濃度、vは発色液の添加量、
Vは試料水の添加量である。)となり、 k=v/(v+V) M=[v/(v+V)](A−C) M=k・(A−C) となる。
【0040】(4)試薬調製水を試料水とした場合におけ
る全体ブランク値N 試薬ブランク値Mに装置ブランク値Yを加えて全体ブラ
ンク値とする。 N=w+kR+Y=[v/(v+V)](A−C)+Y N=k・(A−C)+C となる。
【0041】(5)還元液を添加しない場合における試薬
ブランク値P 前記試薬ブランク値Mと同様にして導かれる。すなわ
ち、 A−E=w+W+R であり、両辺にw/(w+W)を乗じると、 w(A−E)/(w+W)=w(w+W)/(w+W)
+wR/(w+W) となり、k=w/(w+W)とおくと、 k(A−E)=w+kR となる。wとWは同じ水によるものであるから、 w=Tv、W=TV (Tは試薬調製水のシリカ濃度、vは発色液の添加量、
Vは試料水の添加量である。)となり、 k=v/(v+V) P=[v/(v+V)](A−E) P=k・(A−E) となる。
【0042】(6)還元液を添加しない場合における全体
ブランク値Q 試薬ブランク値Pに装置ブランク値Yを加えて全体ブラ
ンク値とする。 Q=w+kR+Y=[v/(v+V)](A−E)+Y Q=k・(A−E)+E となる。
【0043】前述したブランク値において、試薬ブラン
ク値Iが本来の試薬ブランク値[w+R]であるが、試
薬ブランク値Iを求めるためには、調製後一定期間経過
した発色液を用いて測定を行うこと及び係数αの計算が
必要となる。
【0044】これに対し、試薬ブランク値M及びPは
[w+kR]であり、本来の試薬ブランク値[w+R]
ではないが、試薬ブランク値M、Pは簡便な測定及び計
算によって得られるという利点がある。試薬ブランク値
M、Pが使用できるか否かは、試薬ブランク値IとM、
Pとの差を求めることにより評価することができ、その
差が小さければ、試薬ブランク値M及びPは十分に実用
的である。また、試薬ブランク値Pは発色液調製直後に
吸光度測定を行わなくてよく、いつ測定を行っても正し
い値が得られるという利点がある。
【0045】なお、試薬ブランク値M、Pの測定におい
て、 M=k(A−C)=w+kR P=k(A−E)=w+kR であり、A、C及びkあるいはA、E及びkは実測値で
あるから、測定の際に試薬調製水に濃度既知のシリカ標
準水を加え、そのときのA、CあるいはA、Eを何点か
測定してw及びRを求め、このw及びRから本来の試薬
ブランク値[w+R]を算出することもできる。これに
より、簡便な測定操作で本来の試薬ブランク値を得るこ
とができる。
【0046】本発明において、発色液としては硫酸−モ
リブデン酸アンモニウム溶液、塩酸−モリブデン酸アン
モニウム溶液等の酸性モリブデン酸アンモニウム溶液、
分解・安定化液としては硫酸溶液、酒石酸溶液、しゅう
酸溶液等、還元液としてはL−アスコルビン酸溶液、4
−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ナフタレンスルホン酸
溶液等をそれぞれ使用できる。
【0047】本発明の実施に用いる装置の構成に限定は
ないが、例えば図1に示すシリカ自動定量装置を挙げる
ことができる。すなわち、図1の装置において、1は反
応セル、2は攪拌翼、3は試料水導入管、4は発色液導
入管、5は分解・安定化液導入管、6は還元液導入管、
7は比色計であり、本装置において反応セル1への試料
水及び試薬の導入、試料水7への送液等は制御部(図示
せず)の制御によって行われるようになっている。
【0048】次に実験例を示す。実験例 発色液(硫酸−モリブデン酸アンモニウム混合溶液)中
でシリカとモリブデン酸アンモニウムとの反応が進行す
ることを確認するため、下記の測定を行った。
【0049】(1)発色液調製直後における測定 発色液調製直後に、シリカ標準液を試料水として、分
解・安定化液、調製直後の発色液及び還元液を順次添加
して反応させたときの吸光度を測定した(以下、この添
加順序による測定を逆添加測定という)。また、上記シ
リカ標準液を試料水として、発色液、分解・安定化液及
び還元液を順次添加して反応させたときの吸光度を測定
し、シリカ標準液中のシリカ濃度を求めた(以下、この
添加順序による測定を通常添加測定という)。結果は下
記の通りであった。 逆添加測定 :1.8mAu 通常添加測定:124ppb
【0050】上記発色液にシリカ標準液を添加し(1
0μgSiO2)、この発色液を用いてシリカ標準液の
逆添加測定及び通常添加測定を行った。結果は下記の通
りであった。発色液中のシリカ分は14ppb増加して
いる。 逆添加測定 :2.2mAu 通常添加測定:138ppb
【0051】上記発色液にさらにシリカ標準液を添加
し(100μgSiO2)、この発色液を用いてシリカ
標準液の逆添加測定及び通常添加測定を行った。結果は
下記の通りであった。発色液中のシリカ分はさらに21
2ppb増加している。 逆添加測定 :4.0mAu 通常添加測定:350ppb
【0052】(2)発色液調製から1日経過後における
通常添加測定 逆添加測定 :22mAu 通常添加測定:328ppb
【0053】(3)発色液調製から2日経過後における
逆添加測定 逆添加測定 :38mAu
【0054】(4)発色液にシリカ標準液を添加しない
状態での時間経過の比較 発色液調製直後に、この発色液を用いてシリカ標準液
の逆添加測定を行った。結果は下記の通りであった。 逆添加測定 :3.83mAu
【0055】発色液調製から1日経過後に、この発色
液を用いてシリカ標準液の逆添加測定及び通常添加測定
を行った。結果は下記の通りであった。 逆添加測定 :4.30mAu 以上の結果より、発色液中でシリカとモリブデン酸アン
モニウムとの反応がゆっくり進んでいることがわかる。
【0056】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に示す
が、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0057】下記の試薬及び装置を用い、前記の試薬ブ
ランク値M及び全体ブランク値Nを求めた。 発色液:硫酸−モリブデン酸アンモニウム溶液 分解・安定化液:酒石酸溶液 還元液:L−アスコルビン酸溶液 装置:シリカ自動定量装置1及び2
【0058】(1)シリカ自動定量装置1を用い、試薬
調製水の逆添加測定及び通常添加測定を行い、ブランク
値M及びNを求めた。 逆添加測定 :1.637, 1,637, 1,512, 1.512 mAu 通常添加測定:3.766, 3,542, 3,767 mAu k:0.107 試薬ブランク値M:0.241, 0.217, 0.241 mAu 全体ブランク値N:1.753 mAu
【0059】また、上記結果を用いて実液測定を行っ
た。 サンプル1:0.136, 0.061, 0.136, 0.136, 0.061 ppb サンプル2:0.211, 0.211, 0.136, 0.136, 0.061 ppb
【0060】(2)シリカ自動定量装置2を用い、試薬
調製水の逆添加測定及び通常添加測定を行い、ブランク
値M及びNを求めた。 逆添加測定 :1.863, 1.863, 1.746, 1.864 mAu 通常添加測定:3.579 mAu 試薬ブランク値M:0.185 mAu 全体ブランク値N=2.049 mAu
【0061】また、上記結果を用いて実液測定を行っ
た。 サンプル1:0.450, 0.450, 0.451, 0.330, 0.390 ppb
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシリカ定
量方法によれば、1回の測定で試薬に由来するブランク
値を求めることができ、別の1回の測定で装置由来のブ
ランク値を求めることができ、合計2回の測定で満足で
きる最終的なブランク値を得ることができる。したがっ
て、本発明によれば、ブランク値を簡便かつ正確に求め
て試料水中の微量のシリカを正しく定量することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施に用いるシリカ自動定量装
置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 反応セル 2 攪拌翼 3 試料水導入管 4 発色液導入管 5 分解・安定化液導入管 6 還元液導入管 7 比色計

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカを含む試料水に発色液、分解・安
    定化液及び還元液を順次添加して反応させた後、試料水
    の吸光度を測定することにより試料水中のシリカ濃度を
    求めるモリブデン青法によるシリカの定量において、下
    記C及びDの吸光度 C:水に分解・安定化液、調製直後の発色液及び還元液
    を順次添加して反応させたときの吸光度 D:水に分解・安定化液、調製後所定期間経過した発色
    液及び還元液を順次添加して反応させたときの吸光度 をそれぞれ計測するとともに、これらの吸光度C及びD
    から下記式(1) 試薬ブランク値I=(1/α)・(D−C) …(1) [ただし、αは発色液中における[ドデカモリブドけい
    酸の生成に関与したシリカ分/全シリカ分]で表される
    定数である。]により得られる試薬ブランク値Iを試薬
    に起因する吸光度として前記試料水の吸光度の実測値を
    補正することを特徴とするシリカの定量方法。
  2. 【請求項2】 シリカを含む試料水に発色液、分解・安
    定化液及び還元液を順次添加して反応させた後、試料水
    の吸光度を測定することにより試料水中のシリカ濃度を
    求めるモリブデン青法によるシリカの定量において、下
    記C及びDの吸光度 C:水に分解・安定化液、調製直後の発色液及び還元液
    を順次添加して反応させたときの吸光度 D:水に分解・安定化液、調製後所定期間経過した発色
    液及び還元液を順次添加して反応させたときの吸光度 をそれぞれ計測するとともに、これらの吸光度C及びD
    から下記式(2) 全体ブランク値L=(1/α)・(D−C)+C …(2) [ただし、αは発色液中における[ドデカモリブドけい
    酸の生成に関与したシリカ分/全シリカ分]で表される
    定数である。]により得られる全体ブランク値Lを試薬
    及び装置に起因する吸光度として前記試料水の吸光度の
    実測値を補正することを特徴とするシリカの定量方法。
  3. 【請求項3】 シリカを含む試料水に発色液、分解・安
    定化液及び還元液を順次添加して反応させた後、試料水
    の吸光度を測定することにより試料水中のシリカ濃度を
    求めるモリブデン青法によるシリカの定量において、下
    記A及びCの吸光度 A:発色液を調製した水に所定量の発色液、分解・安定
    化液及び還元液を順次添加して反応させたときの吸光度 C:水に分解・安定化液、調製直後の発色液及び還元液
    を順次添加して反応させたときの吸光度 をそれぞれ計測するとともに、これらの吸光度A及びC
    から下記式(3) 試薬ブランク値M=k・(A−C) …(3) [ただし、kはv/(v+V)で表される定数である。
    ここで、vはAにおける発色液の添加量、VはAにおけ
    る発色液を調製した水の添加量を示す。]により得られ
    る試薬ブランク値Mを試薬に起因する吸光度として前記
    試料水の吸光度の実測値を補正することを特徴とするシ
    リカの定量方法。
  4. 【請求項4】 シリカを含む試料水に発色液、分解・安
    定化液及び還元液を順次添加して反応させた後、試料水
    の吸光度を測定することにより試料水中のシリカ濃度を
    求めるモリブデン青法によるシリカの定量において、下
    記A及びCの吸光度 A:発色液を調製した水に所定量の発色液、分解・安定
    化液及び還元液を順次添加して反応させたときの吸光度 C:水に分解・安定化液、調製直後の発色液及び還元液
    を順次添加して反応させたときの吸光度 をそれぞれ計測するとともに、これらの吸光度A及びC
    から下記式(4) 全体ブランク値N=k・(A−C)+C …(4) [ただし、kはv/(v+V)で表される定数である。
    ここで、vはAにおける発色液の添加量、VはAにおけ
    る発色液を調製した水の添加量を示す。]により得られ
    る全体ブランク値Nを試薬及び装置に起因する吸光度と
    して前記試料水の吸光度の実測値を補正することを特徴
    とするシリカの定量方法。
  5. 【請求項5】 シリカを含む試料水に発色液、分解・安
    定化液及び還元液を順次添加して反応させた後、試料水
    の吸光度を測定することにより試料水中のシリカ濃度を
    求めるモリブデン青法によるシリカの定量において、下
    記A及びEの吸光度 A:発色液を調製した水に所定量の発色液、分解・安定
    化液及び還元液を順次添加して反応させたときの吸光度 E:水に発色液及び分解・安定化液を順次添加して反応
    させたときの吸光度 をそれぞれ計測するとともに、これらの吸光度A及びE
    から下記式(5) 試薬ブランク値P=k・(A−E) …(5) [ただし、kはv/(v+V)で表される定数である。
    ここで、vはAにおける発色液の添加量、VはAにおけ
    る発色液を調製した水の添加量を示す。]により得られ
    る試薬ブランク値Pを試薬に起因する吸光度として前記
    試料水の吸光度の実測値を補正することを特徴とするシ
    リカの定量方法。
  6. 【請求項6】 シリカを含む試料水に発色液、分解・安
    定化液及び還元液を順次添加して反応させた後、試料水
    の吸光度を測定することにより試料水中のシリカ濃度を
    求めるモリブデン青法によるシリカの定量において、下
    記A及びEの吸光度 A:発色液を調製した水に所定量の発色液、分解・安定
    化液及び還元液を順次添加して反応させたときの吸光度 E:水に発色液及び分解・安定化液を順次添加して反応
    させたときの吸光度 をそれぞれ計測するとともに、これらの吸光度A及びE
    から下記式(6) 全体ブランク値Q=k・(A−E)+E …(6) [ただし、kはv/(v+V)で表される定数である。
    ここで、vはAにおける発色液の添加量、VはAにおけ
    る発色液を調製した水の添加量を示す。]により得られ
    る全体ブランク値Qを試薬及び装置に起因する吸光度と
    して前記試料水の吸光度の実測値を補正することを特徴
    とするシリカの定量方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006501459A (ja) * 2002-10-04 2006-01-12 アッシュ エスアーエス 比色定量法によって二酸化珪素の量を測定する装置の目盛りの基点を標準に合致させるための方法
CN114371165A (zh) * 2022-01-04 2022-04-19 杭州英普环境技术股份有限公司 一种高色度及还原性废水中二氧化硅含量的检测方法

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