JPH0783661A - 光学式位置検出装置 - Google Patents

光学式位置検出装置

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JPH0783661A
JPH0783661A JP22556693A JP22556693A JPH0783661A JP H0783661 A JPH0783661 A JP H0783661A JP 22556693 A JP22556693 A JP 22556693A JP 22556693 A JP22556693 A JP 22556693A JP H0783661 A JPH0783661 A JP H0783661A
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Yukimasa Tamatsu
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誤動作の防止、寿命に対する信頼性向上、全
体構造の簡単化及び検出信号の処理時間の短縮を図ると
共に、検出確度或いは検出精度の向上も同時に実現す
る。 【構成】 位置検出対象物Qを結像させるためのレンズ
9を通った光を受けるCCDイメージセンサ10は、そ
の受光面10aが、対象物Qが有する特定エッジ成分と
直交した平面並びにレンズ9の光軸OAに対して所定角
度θだけ傾斜させた状態で配置される。これにより、C
CDイメージセンサ10の受光面10aには、対象物Q
の特定エッジ成分上の各部A、B、Cとの間の3段階の
検出距離S1 、S2 、S3 に対応した3箇所のライン状
結像エリアP1 、P2 、P3 が存する。CCDイメージ
センサ10上での結像位置は対象物Qとの間の距離に対
応することになるから、上記各結像エリアP1 、P2 、
P3 での結像の有無に基づいて対象物Qとの間の距離を
検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結像用光学系と撮像手
段との組み合わせによって物体の位置検出を行うように
した光学式位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車においては、後方にある障
害物の方向及び距離を非接触検出する位置検出装置を設
け、その検出情報を表示器などを通じて出力するように
したシステムが実用に供されている。このようなシステ
ムの中核をなす位置検出装置としては、従来より、超音
波式、レーザ式、マイクロ波式などのようなアクティブ
方式のものが広く使用されている。つまり、このもの
は、位置検出装置側から被検出エリアに向けて空中伝播
信号(超音波、赤外線レーザ、マイクロ波帯の電波な
ど)を媒体としたサーチ信号を照射すると共に、障害物
で反射されるサーチ信号を検出する構成となっており、
その検出信号に基づいて障害物の検出を行うようになっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記アクティブ方式の
位置検出装置では、他の車両に備え付けられている位置
検出装置から照射されるサーチ信号により誤動作する可
能性がある。このため、このような誤動作防止対策のた
めの回路(例えば、サーチ信号をランダムな周期で出力
すると共に、障害物での反射サーチ信号を複数回連続し
て検出したときに初めて障害物ありと判断する回路が考
えられている)が必要となり、結果的に全体の回路構成
が複雑化するという問題点がある。
【0004】これに対して、従来では、CCDイメージ
センサなどのような撮像手段を利用したパッシブ方式の
位置検出装置が供されており、このものでは上述のよう
な誤動作の虞がなくなるという利点がある。
【0005】具体的には、撮像手段上に障害物を結像さ
せる光学系を設けると共に、撮像手段或は光学系を移動
させることにより焦点合わせを行うフォーカシング手段
を設け、その移動量に基づいて障害物との間の距離を検
出する構成の光学式位置検出装置が供されている。しか
しながら、この装置では、可動部分が存することになる
ため寿命に対する信頼性が低く、車載用とする場合に
は、振動対策が必要となって機械的構造の複雑化を招く
など、クリアしなければならない課題が多くなるという
問題点がある。
【0006】また、撮像手段の他に光学系を2組設け、
三角測量方式にて障害物の方向及び距離の検出を行うよ
うにした所謂ステレオ方式の光学式位置検出装置も考え
られている。しかしながら、この装置では、2組の光学
系が必要となって全体構造の複雑化を招くと共に、信号
処理ロジックが複雑となって障害物の認識に長時間を要
するという問題点がある。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、誤動作の防止並びに寿命に対する信
頼性の向上を図り得ると共に、全体構造の簡単化及び検
出信号の処理時間の短縮を実現でき、しかも検出確度或
いは検出精度の向上も同時に実現できるようになる光学
式位置検出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、位置検出対象物を結像させるための単一
の光学系を設けた上で、上記光学系に対応された二次元
状受光部を有し、その受光部を、前記対象物が有する水
平方向エッジ成分及び垂直方向エッジ成分のうち成分量
が多い特定エッジ成分と直交した平面並びに前記光学系
の光軸の各々に対して一定角度だけ傾斜させることによ
り、上記光学系と対象物との間の検出距離に対応した複
数の結像エリアを有するように構成された撮像手段を設
けると共に、この撮像手段の受光部上における前記特定
エッジ成分の結像を抽出して当該結像の位置を判断する
と共にその判断結果に基づいて対象物との間の距離を検
出する画像データ解析手段を設ける構成としたものであ
る(請求項1)。
【0009】また、上記同様の光学系を設けた上で、二
次元状受光部を、前記対象物が有する水平方向エッジ成
分及び垂直方向エッジ成分のうち成分量が多い特定エッ
ジ成分と平行した平面並びに前記光学系の光軸の各々に
対して一定角度だけ傾斜させることにより、上記光学系
と対象物との間の検出距離に対応した複数の結像エリア
を有するように構成された撮像手段を設けると共に、こ
の撮像手段の受光部上における前記特定エッジ成分の結
像を抽出して当該結像の位置を判断すると共にその判断
結果に基づいて対象物との間の距離を検出する画像デー
タ解析手段を設け、前記撮像手段を、その受光部が、前
記特定エッジ成分と平行する平面と直交した仮想軸の回
りに90°以内の所定角度だけ回転された状態となるよ
うに配置する構成としても良い(請求項2)。
【0010】
【作用】請求項1記載の光学式位置検出装置では、対象
物を結像させるための光学系に対応された二次元状配置
の受光部を有した撮像手段は、その受光部を、対象物が
有する水平方向エッジ成分及び垂直方向エッジ成分のう
ち成分量が多い特定エッジ成分と直交した平面並びに前
記光学系の光軸の各々に対して一定角度だけ傾斜させる
ことにより、光学系と対象物との間の検出距離に対応し
た複数の結像エリアを有するように構成されているか
ら、光学系と対象物との間の距離が変化するのに応じ
て、その光学系による上記特定エッジ成分が結像する結
像エリアも変化するようになる。
【0011】従って、その結像位置は対象物との間の距
離に対応したものとなり、上記のような撮像手段の受光
部上における前記特定エッジ成分の結像を抽出して当該
結像の位置を判断するデータ解析手段は、その判断結果
に基づいて対象物との間の距離を検出できることにな
る。この場合、撮像手段の受光部は、上述したように特
定エッジ成分と直交した平面並びに前記光学系の光軸の
各々に対して一定角度だけ傾斜されているから、当該特
定エッジ成分が、受光部上の複数の結像エリアにわたる
帯状の投影画像として受光されることになって、何れか
の結像エリアに結像する度合いが高くなり、結果的に距
離検出の確度(検出率)が高くなる。
【0012】請求項2記載の光学式位置検出装置では、
二次元状配置の受光部を有した撮像手段は、その受光部
を、対象物が有する水平方向エッジ成分及び垂直方向エ
ッジ成分のうち成分量が多い特定エッジ成分と平行した
平面並びに前記光学系の光軸の各々に対して一定角度だ
け傾斜させることにより、上記光学系と対象物との間の
検出距離に対応した複数の結像エリアを有するように構
成されているから、この場合にも、光学系と対象物との
間の距離が変化するのに応じて、その光学系による上記
特定エッジ成分が結像する結像エリアも変化するように
なる。
【0013】従って、その結像位置は対象物との間の距
離に対応したものとなり、上記のような撮像手段の受光
部上における前記特定エッジ成分の結像の位置を判断す
るデータ解析手段は、その判断結果に基づいて対象物と
の間の距離を検出できることになる。この場合、前記撮
像手段は、その受光部が前記特定エッジ成分と平行する
平面と直交した仮想軸の回りに90°以内の所定角度だ
け回転された状態で配置されているから、その特定エッ
ジ成分の結像が上記受光部における有効画像解析幅の全
域に渡った状態を呈する場合が多くなり、結果的に前記
画像解析手段による距離検出精度が向上するようにな
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明を車載用の対物距離検出装置に
適用した第1実施例について図1〜図11を参照しなが
ら説明する。自動車を摸式的に示す図3において、自動
車1における後方側の左右コーナー部には、後方に存す
る距離検出対象物である例えば後続車両を光学的に検出
するためのセンサ部2、3(具体構成については後述す
る)が設けられている。上記センサ部2、3からの出力
信号は、マイクロコンピュータを含んで構成された信号
処理部4(本発明でいう画像データ解析手段に相当)に
与えられるようになっており、これらセンサ部2、3及
び信号処理部4によって光学式位置検出装置5が構成さ
れている。また、自動車1のインストルメントパネル1
aには、信号処理部4により動作制御される警報装置6
が設けられている。
【0015】この警報装置6は、具体的には図4に示す
ような構成となっている。即ち、警報装置6は、センサ
部2、3に夫々対応された左右一対のインジケータ7、
8を備えて成る。これらインジケータ7、8は、センサ
部2、3により検出された後続車両が設定距離(例えば
7m)以内にあるか否かを報知するために設けられたも
ので、例えば発光ダイオードを利用して構成されてい
る。尚、このような警報装置6に対し、後続車両との距
離を複数段階にわたって報知する機能、或いは音声によ
る警報機能を付加する構成としても良いものである。
【0016】さて、前記センサ部2、3の原理的構成に
ついて説明するに、これらセンサ部2、3は同一構成で
あるから、以下においては一方のセンサ部2についての
み説明し、他方のセンサ部3の説明を省略する。
【0017】図1、図2において、センサ部2は、自動
車1の後方に存する位置検出対象物Qを結像させるため
の単一の光学系としてのレンズ9と、このレンズ9を通
った光を受ける撮像手段としての二次元CCDイメージ
センサ10とを組み合わせて成る。
【0018】CCDイメージセンサ10は、その受光面
10a(図2参照、本発明でいう二次元状受光部に相
当)を、位置検出対象物Qが有する水平方向エッジ成分
及び垂直方向エッジ成分のうち成分量が多い特定エッジ
成分と直交した平面並びにレンズ9の光軸OAの各々に
対して一定角度θだけ傾斜させた状態で配置される。
【0019】ここで、本実施例のように位置検出対象物
Qが後続車両である場合において、例えば図5(a)に
示すような後続の自動車11の前面投影画像のエッジ成
分は、同図5(b)、(c)中に太線で示すように、バ
ンパ11a、ウインドガラス11b、ナンバープレート
11cなどの各周縁部分において、水平方向エッジ成分
量の方が垂直エッジ成分量より多くなるものであり、こ
のような場合には、上記受光面10aは、水平方向エッ
ジ成分と直交した平面(垂直な平面)並びにレンズ9の
光軸OAの各々に対して一定角度θだけ傾斜させた状態
で配置されることになる。尚、CCDイメージセンサ1
0における走査線の方向は、上記特定エッジ成分及び光
軸OAの各々に対し直交した方向である垂直方向へ指向
した状態となっている。
【0020】CCDイメージセンサ10は、上記のよう
な配置とされることにより、その受光面10aに位置検
出対象物Q(この場合、後続の自動車11)の水平方向
エッジ成分のとの間の検出距離S1 、S2 、S3 (S1
>S2 >S3 )に対応した各結像エリアP1 、P2 、P
3 を有するように構成されている(図2参照)。尚、図
2では、説明の便宜上3箇所の結像エリアP1 、P2 、
P3 を示したが、実際には、結像エリアは対象物Qとの
間の検出距離に応じたあらゆる位置をとり得るものであ
る。
【0021】つまり、レンズ9に最も近い結像エリアP
1 には、自動車11の水平エッジ成分のうち最も遠い検
出距離S1 に存する部分Aが結像し(結像位置をaで示
す)、中間位置にある結像エリアP2 には、上記水平エ
ッジ成分のうち中間的な検出距離S2 に存する部分Bが
結像し(結像位置をbで示す)、レンズ9から最も遠い
結像エリアP3 には、上記水平エッジ成分のうち最も近
い検出距離S3 に存する対象物Qが結像するものであり
(結像位置をcで示す)、結果的にCCDイメージセン
サ10上において水平エッジ成分の各部分A、B、Cが
最も鮮明に結像する位置は一義的に決まる。
【0022】尚、上記各結像エリアP1 、P2 、P3
は、CCDイメージセンサ10の走査線方向(垂直方
向)へ延びるようにライン状に存在するものである。要
するに、CCDイメージセンサ10を上述のように配置
した結果、単一の光学系に対し結像距離が夫々異なる3
本の一次元ラインセンサを有した形態と等価な状態にな
るものである。
【0023】上記CCDイメージセンサ10に結像した
状態では、その結像に応じた蓄積電荷が信号として取り
出されると共に、その信号が画像データとして信号処理
部4に与えられる。このようにして得られる画像データ
は、前記各結像エリアP1 、P2 、P3 での水平エッジ
成分A、B、Cの結像状態に応じた波形となるものであ
り、その波形の一例が図6に示されている。
【0024】この図6から明らかにように、結像エリア
P1 、P2 、P3 のうち、上記水平エッジ成分A、B、
Cの結像が存在する結像エリアには、他の結像エリアと
比較して高周波成分(立上がり及び立下がり波形が急峻
な成分)が多く含まれることになり、斯様な高周波成分
に基づいて結像の位置ひいては後続車両との間の距離を
知ることができる。
【0025】信号処理部4は、センサ部2、3から与え
られる画像データに基づいて位置検出対象物Qとの間の
距離を判定すると共に、その判定結果により前記警報装
置6を動作させるものであり、以下においては、その判
定のためのアルゴリズム並びに関連した作用について図
7〜図11を参照しながら説明する。但し、センサ部
2、3からの各画像データに基づいた距離判定アルゴリ
ズムは同一であるから、以下においてはセンサ部2につ
いての距離判定アルゴリズム並びに関連作用についての
み説明する。
【0026】今、図8に示すように、後続の自動車11
の画像がセンサ部2内のイメージセンサ10上に投影さ
れた状態において、当該自動車の水平エッジ成分の各部
D、E、F、G、Hが当該イメージセンサ10上に結像
している場合(各結像位置をd、e、f、g、hで示
す)を想定する。
【0027】しかして、上記距離判定アルゴリズムを示
す図7において、信号処理部4は、まず、センサ部2か
らの画像データを取り込んで、その画像データをマイク
ロコンピュータ部に設けられたフレームバッファ(画像
メモリ)に例えば8ビット256階調の濃淡データ(輝
度信号)として格納する(ステップS1)。この場合、
上記フレームバッファは、例えば図9に示すように、5
12×256ドット(但し、Y軸方向がイメージセンサ
10の水平方向に対応)の大きさに設定されるものであ
り、有効画像解析範囲を中央部の512×128ドット
に設定している。また、上記各ドットは、フレームバッ
ファ上におけるX,Y座標値により特定されるものであ
り、従って、必要な画像データをランダムにアクセスで
きることになる。
【0028】尚、図9中には、前記図8に示した各結像
位置d、e、f、g、hを示しているが、これらの結像
位置d、e、f、g、hに対応した自動車11の水平エ
ッジ成分の帯状の投影画像も破線にて示した。
【0029】信号処理部4は、画像データの取り込み後
には、ノイズなどによる悪影響を除去するために取り込
んだ画像データに対し平滑化処理を施し(ステップS
2)、当該平滑化処理後の画像データからエッジ成分を
抽出して結像位置の特定を行う(ステップS3)。ここ
で、このように結像位置の特定をエッジ成分により行う
のは、前述のようにイメージセンサ10上において結像
が存在するエリアには他のエリアと比較して高周波成分
(立上がり及び立下がり波形が急峻な成分)が多く含ま
れているという事情があるのに対して、そのような立ち
上がり及び立ち下がりの大きさを表すのがエッジ成分で
あるためである。
【0030】尚、エッジ成分の抽出には、次に述べるよ
うな空間フィルタリング処理を用いるものであり、その
空間フィルタリングの演算子としては3×3マトリクス
のラプラシアンを適用している。
【0031】即ち、エッジ成分を抽出するに当たって、
本実施例のようなデジタル画像では、各ドットを特定す
るX,Y座標は離散的な整数値しか持たないため、隣接
するドット間での濃淡レベルの差を用いる。この場合、
f(i,j)を座標(i,j)での濃淡レベルとする
と、次式の関係が得られる。
【0032】
【数1】 fx(i,j)=fx(i+1,j)−f(i,j) fy(i,j)=fx(i,j+1)−f(i,j) このように得られるfx(i,j)、fy(i,j)
は、厳密には座標(i,j)ではなく、半ドットずれた
座標(i+0.5,j+0.5)即ち各ドット間の境目
における一次微分に対応した値となるため、信号処理部
4内のデータ配列と空間的な座標とにずれが生じ、デー
タとして扱い難くなる。そこで、一般的には、1ドット
をおいた差分を計算することが行われており、具体的に
は次式により得られる差分を利用している。
【0033】
【数2】 fx(i,j)=fx(i+1,j)−f(i−1,j) fy(i,j)=fx(i,j+1)−f(i,j−1) これらの差分は、重み係数行列と画像データの積和演算
とによって計算される。つまり、上記fxについては、
係数[−1 0 1]とデジタル画像中の全てのX軸方
向3ドットの濃淡レベルの配列との間で積和演算を行え
ば良い。即ち、
【数3】fx(i,j)=(−1)・fx(i−1,
j)+0・f(i,j)+1・f(i+1,j) この数式を、fx:[−1 0 1] と記述する場合、Y方向の一次微分である
【数4】fy(i,j)=(−1)・f(i,j−1) 0・f(i,j) 1・f(i,j+1) は、
【数5】 と表現することができるものであり、それぞれを3×3
マトリクスの近傍に拡張すると、
【数6】 という一次微分のための局所積和演算重み係数行列を演
算子として得ることができるものであり、このような処
理、つまり空間フイルタリング処理によってエッジ成分
の抽出を行っている。尚、このような空間フィルタリン
グに用いるラプラシアンの演算子としては、例えば、
【数7】 などがある。
【0034】一方、上述のようなエッジ成分抽出処理に
より得られるエッジ成分情報は正負の大きさを持つた
め、絶対値に変換して後のデータ処理を容易にすると共
に、結像座標を特定し易くするため、信号処理部4は、
図11に示すように、小さなエッジ成分(輝度信号が小
さい)はより小さく、且つ大きなエッジ成分(輝度信号
が大きい)はより大きくなるように濃度変換を行う(ス
テップS4)。
【0035】次いで、複数個のエッジ成分を識別するた
めに、信号処理部4は、各エッジ成分のX座標並びにY
座標の特定を行う(ステップS5、S6)。この場合、
ステップS5では、図10に示すように、抽出したエッ
ジ成分データをX座標にプロジェクションして輝度信号
(濃淡データ)の分布曲線を求め、そのプロジェクショ
ン値がスレッショルド値以上となるX座標にエッジ成分
が存在するものと判断する。尚、このようなX座標値
は、ある程度の幅を持つことになるが、ノイズ成分(時
間幅が非常に狭い状態を呈する)を除去するために、一
定幅以下のものは距離情報として採用せずに排除する。
【0036】また、ステップS6では、同じく図10に
示すように、上述のように求めたエッジ成分毎のX座標
値について、Y座標へのプロジェクションを行い、その
プロジェクション値の分布波形のピーク座標が、対象物
との距離情報を表すエッジ成分の中心値と見なすもので
あり、このようなピーク座標をステップS5で特定され
たX座標の各々について求める。
【0037】このように得られるY軸上におけるピーク
座標の値は、前述したようにレンズ9による光学系にお
いて、対象物との距離に応じて一義的に決まっているも
のであり、信号処理部4は、そのピーク座標値を、上記
光学系の設計時に予め求めて記憶しておいたY座標値−
実距離変換マップと照合することにより、実距離データ
に変換する(ステップS7)。尚、図8のように、同一
検出距離に対応した結像エリア上に複数のエッジ成分の
結像f、g、hが存する場合には、最も近距離に存する
と判断した結像に対応した座標値データを選択し、その
データを実距離データに変換する。
【0038】上記ステップS7の実行後には、最も近い
距離を示す距離データのばらつきを低減するために、信
号処理部4は、その移動平均をとってフィルタリング処
理を施す(ステップS8)。具体的には、例えば100
m秒ごとに距離データを演算した結果を4回分平均する
ことにより移動平均をとっている。
【0039】次いで、信号処理部4は、上記のようにフ
ィルタリング処理が施された距離データが設定距離であ
る例えば7m以下となった場合には、上記検出結果に基
づいて前記警報装置6を動作させ、これにより自動車1
の運転者に対し後方の自動車11が7m以内に近づいた
旨を存在を知らせて注意喚起する。
【0040】上記した本実施例による光学式位置検出装
置5は、対象物の検出をパッシブ方式により行う構成と
しているから、アクティブ方式の位置検出装置のような
誤動作を起こす虞がなくなり、その誤動作防止対策のた
めの回路構成が不要となる。しかも、従来構成のような
可動部分が存在しないから、寿命に対する信頼性が向上
すると共に、車載用とした場合でも振動対策を厳重に施
す必要がなくなって構造の簡単化を図り得るようにな
る。
【0041】また、単一の光学系を設けるだけで良いか
ら、この面からも構造の簡単化を図り得るようになると
共に、CCDイメージセンサ10による画像解析も、光
学系を2組設けて成るステレオ方式のものに比べて簡単
になるから、画像処理時間の短縮を図り得るようにな
る。
【0042】特に、本実施例によれば、CCDイメージ
センサ10の受光面10aが、位置検出対象物である自
動車11の水平方向エッジ成分と直交した平面並びに画
像投影用のレンズ9の光軸OAの各々に対して一定角度
だけ傾斜されているから、当該エッジ成分の画像が、受
光面10a上の複数の結像エリアにわたる帯状の投影画
像として受光されることになって、何れかの結像エリア
に結像する度合いが高くなるものであり、結果的に距離
検出の確度(検出率)が高くなるという利点がある。
【0043】尚、上記第1実施例では、位置検出対象物
として水平方向エッジ成分が多い自動車11を例に挙げ
たが、垂直方向エッジ成分が多い対象物の検出を行う場
合にも適用できるものであり、この場合には、CCDイ
メージセンサ10を、その受光面10aが、位置検出対
象物の垂直方向エッジ成分と直交した平面(水平な平
面)並びにレンズ9の光軸OAの各々に対して一定角度
θだけ傾斜させた状態で配置する構成とすれば良い。
【0044】また、上記第1実施例では、撮像手段とし
て二次元CCDイメージセンサ10を用いる構成とした
が、本発明の第2実施例を示す図12のような構成とし
ても同様の効果を奏するものである。即ち、この第2実
施例では、一次元CCDイメージセンサ12を必要個数
(この例では4個)だけ階段状に組み合わせて成るセン
サユニット13を撮像手段として設け、これにより各イ
メージセンサ12の受光部が全体として二次元状配置に
なると共に、対象物との間に設定された4段階の検出距
離に対応した4箇所の結像エリアP1 〜P4 として機能
させる構成としている。
【0045】図13には本発明の第3実施例が示されて
おり、以下これについて前記第1実施例と異なる部分の
み説明する。即ち、この第3実施例は、CCDイメージ
センサ10の配置状態を第1実施例と異ならせた点に特
徴を有するものであり、図13に示すように、CCDイ
メージセンサ10は、その受光面(図に現れていない)
が、位置検出対象物Qが有する水平方向エッジ成分及び
垂直方向エッジ成分のうち成分量が多い特定エッジ成分
(この例では水平方向エッジ成分)と平行した平面(水
平な面)並びにレンズ9の光軸OAの各々に対して一定
角度θだけ傾斜され、且つこの状態において前記特定エ
ッジ成分(水平方向成分)と平行する平面と直交した仮
想軸Zの回りに90°以内の所定角度φだけ回転された
状態となるように配置する構成としている。
【0046】このような構成とした場合にも、CCDイ
メージセンサ10は、その受光面10aに位置検出対象
物Qの水平方向エッジ成分との間の検出距離に対応した
複数の結像エリア(図13中の矢印H方向に分布してい
る)を有した状態となるものであり、従って第1実施例
と同様の効果を奏し得るようになる。特に本実施例で
は、CCDイメージセンサ10が、その受光面10aを
対象物Qの水平エッジ成分と平行する平面と直交した仮
想軸Zの回りに所定角度φだけ回転された状態で配置さ
れているから、その水平エッジ成分の結像が上記受光面
10aにおける有効画像解析幅の全域に渡った状態を呈
する場合が多くなり、結果的に信号処理部4による距離
検出精度が向上するようになる。
【0047】その他、本発明は上記した各実施例に限定
されるものではなく、例えば車載用の対象物検出装置に
限らず汎用の位置検出装置に適用したり、或は撮像手段
としてCCDイメージセンサ以外の他の素子を利用して
も良いなど、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して
実施することができるものである。
【0048】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように請求
項1及び2記載の光学式位置検出装置によれば、単一の
結像用光学系と位置検出対象物の特定エッジ成分(水平
方向エッジ成分及び垂直方向エッジ成分のうち成分量が
多いもの)との間の検出距離に対応した複数の結像エリ
アを有する撮像手段を設けると共に、この撮像手段上に
おける各結像エリアでの上記特定エッジ成分の結像状態
に基づいて対象物との間の距離を検出する画像データ解
析手段を設ける構成としたので、他の装置からの信号に
起因した誤動作を防止できると共に、可動部分が不要と
なって寿命に対する信頼性の向上を実現できるようにな
り、しかも、単一の光学系を設けるだけで済んで、全体
構造の簡単化及び検出信号の処理時間の短縮を実現でき
るようになるという優れた効果を奏するものである。
【0049】特に、請求項1記載の光学式位置検出装置
では、撮像手段の二次元状受光部を、位置検出対象物が
有する前記特定エッジ成分と直交した平面並びに前記光
学系の光軸の各々に対して一定角度だけ傾斜させること
により、上記光学系と対象物の特定エッジ成分との間の
検出距離に対応した複数の結像エリアを有するように構
成したので、当該特定エッジ成分が、受光部上の複数の
結像エリアにわたる帯状の投影画像として受光されるこ
とになって、何れかの結像エリアに結像する度合いが高
くなり、結果的に距離検出の確度(検出率)が高くなる
という効果が得られる。
【0050】また、請求項2記載の光学式位置検出装置
では、撮像手段の二次元状受光部を、位置検出対象物が
有する前記特定エッジ成分と平行した平面並びに前記光
学系の光軸の各々に対して一定角度だけ傾斜させること
により、上記光学系と対象物の特定エッジ成分との間の
検出距離に対応した複数の結像エリアを有するように構
成すると共に、その受光部を、上記特定エッジ成分と平
行する平面と直交した仮想軸の回りに90°以内の所定
角度だけ回転させた状態で配置する構成としたから、そ
の特定エッジ成分の結像が上記受光部における有効画像
解析幅の全域に渡った状態を呈する場合が多くなり、こ
れにより前記画像解析手段による距離検出精度が向上す
るという効果が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における要部の配置構造を
概略的に示す斜視図
【図2】同要部の配置構造及び検出原理を示す側面図及
び平面図
【図3】自動車を摸式的に示す平面図
【図4】警報装置の正面図
【図5】自動車の前面投影画像を概略的に示す図
【図6】CCDイメージセンサの出力波形の一例を示す
【図7】位置検出対象物との間の距離判定のためのアル
ゴリズムを示すフローチャート
【図8】距離判定アルゴリズムを説明するための要部の
概略的斜視図
【図9】画像データを記憶するためのフレームバッファ
の摸式図
【図10】前記距離判定アルゴリズムにおけるエッジ成
分画像の識別手順を説明するための摸式図
【図11】前記距離判定アルゴリズムにおけるエッジ成
分画像の濃度変換状態を説明するための特性図
【図12】本発明の第2実施例を示す要部の斜視図
【図13】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【符号の説明】
図面中、1は自動車、2、3はセンサ部、4は信号処理
部(画像データ解析手段)、5は光学式位置検出装置、
6は警報装置、9はレンズ(光学系)、10はCCDイ
メージセンサ(撮像手段)、10aは受光面(二次元状
受光部)、Qは位置検出対象物、11は自動車(位置検
出対象物)、12は一次元CCDイメージセンサ、13
はセンサユニット(撮像手段)を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位置検出対象物を結像させるための単一
    の光学系と、 この光学系に対応された二次元状受光部を有し、その受
    光部を、前記対象物が有する水平方向エッジ成分及び垂
    直方向エッジ成分のうち成分量が多い特定エッジ成分と
    直交した平面並びに前記光学系の光軸の各々に対して一
    定角度だけ傾斜させることにより、上記光学系と対象物
    との間の検出距離に対応した複数の結像エリアを有する
    ように構成された撮像手段と、 この撮像手段の受光部上における前記特定エッジ成分の
    結像を抽出して当該結像の位置を判断すると共にその判
    断結果に基づいて対象物との間の距離を検出する画像デ
    ータ解析手段とを備えたことを特徴とする光学式位置検
    出装置。
  2. 【請求項2】 位置検出対象物を結像させるための単一
    の光学系と、 この光学系に対応された二次元状受光部を有し、その受
    光部を、前記対象物が有する水平方向エッジ成分及び垂
    直方向エッジ成分のうち成分量が多い特定エッジ成分と
    平行した平面並びに前記光学系の光軸の各々に対して一
    定角度だけ傾斜させることにより、上記光学系と対象物
    との間の検出距離に対応した複数の結像エリアを有する
    ように構成された撮像手段と、 この撮像手段の受光部上における前記特定エッジ成分の
    結像を抽出して当該結像の位置を判断すると共にその判
    断結果に基づいて対象物との間の距離を検出する画像デ
    ータ解析手段とを備え、 前記撮像手段は、その受光部を、前記特定エッジ成分と
    平行する平面と直交した仮想軸の回りに90°以内の所
    定角度だけ回転させた状態で配置されることを特徴とす
    る光学式位置検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11344321A (ja) * 1998-06-01 1999-12-14 Akira Ishii 非接触三次元物体形状測定方法および装置
JP2000314620A (ja) * 1999-05-06 2000-11-14 Nissan Motor Co Ltd 車両用カメラ
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