JPH0783658B2 - コンバインの刈取穀稈供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、コンバインの刈取穀稈供給装置に関する。

従来の技術 前方の刈取装置で刈取った穀稈を穀稈移送装置で移送し
ながら後方の脱穀装置へ供給する形態で、この穀稈移送
装置の刈取装置からの穀稈受継位置を変更調節して、脱
穀装置への穀稈の供給深さを調節可能に設け、この穀稈
移送装置を移動調節制御するモーターを、この穀稈移送
装置の下側に設けている。

発明が解決しようとする問題点 このような形態の刈取穀稈供給装置は、穀稈移送装置の
下側にモーターや、これによる伝動機構等が設けられる
ため、わら屑等が上側から降りかかり易く、狭いスペー
スにあって補修、点検等が行い難い。

問題点を解決するための手段 この発明は、脱穀装置（１）の穀稈供給口（２）とこの
前方の刈取装置（３）との間にあって、該刈取装置
（３）から送られる穀稈の受継位置を調節自在にして該
脱穀装置（１）へ移送供給するよう回動自在に設けられ
る穀稈移送装置（４）の下方に、この穀稈移送装置
（４）を回動連動するクランク機構（５）を位置させる
と共に、このクランク機構（５）を伝動する伝動機構
（６）を内装する伝動ケース７を支持枠13の上部に着脱
自在に取付支持させて設け、この伝動ケース７の株元側
外側には、該伝動機構６を伝動するモータ８、及びこの
モーター８による該クランク機構５の回動位置を規制す
るリミットスイッチ9,10を設けてなるコンバインの刈取
穀稈供給装置の構成とする。

発明の作用 刈取装置（３）で刈取る穀稈は穀稈移送装置（４）を移
送されて穀稈供給口（２）へ供給されて、脱穀装置
（１）の脱穀を受ける。この穀稈移送装置（４）は、操
縦者による操作、又は脱穀装置（１）に対する穀稈の供
給深さを検出する扱深センサ等により、モーター（８）
の制御駆動によって伝動機構（６）及びクランク機構
（５）等を経て作動されて、刈取装置（３）から受継す
る穀稈の挟持位置を穂先側又は株元側へ調節しながら、
穀稈供給口（２）から脱穀装置（１）へ供給される穂先
部の供給深さを設定領域内に維持制御する。

このような扱深制御中に、クランク機構（５）の回動角
度が制御限界の範囲を越えようとすると、リミットスイ
ッチ（９）が作動されて、モーター（８）の電動を停止
する。

発明の効果 このようにモーター（８）の電動によって、伝動ケース
（７）内に伝動機構（６）、及び、クランク機構（５）
等を経て穀稈移送装置（４）を回動させて扱深さを制御
させるもので、上記モーター（８）及びリミットスイッ
チ（９）（10）等は、伝動ケース（７）の株元側外方に
おいて設けられるものであるから、上側の穀稈移送装置
（４）部を移送中の穀稈から、わら屑や塵埃等が降りか
かっても、停滞し難く、又作業者が容易に掃除できるも
ので、故障や、誤差動を少なくすることができる。しか
も、クランク機構（５）のような故障の生じ難い部分
で、穀稈移送装置（４）に対して大きな作用力を要する
部分を、穀稈移送装置４の直下に位置させて、且つ支持
枠13に取付支持した伝動ケース７を介して支持するの
で、正確で、安定した作動を行わせることができる。

実施例 なお、図例において、コンバインは、クローラ形の走行
装置（11）を有する車体（12）上に脱穀装置（１）を、
穀稈供給口（２）を前側にして搭載し、この穀稈供給口
（２）前側に、車体（12）に支持枠（13）を設け、刈取
装置（３）の刈取機枠（14）の後端上部を横方向の入力
軸（15）回りに昇降回動自在に設け、この刈取機枠（1
4）と車体（12）との間に油圧によって伸縮する昇降シ
リンダー（16）を設けて、刈取高さ等を昇降制御する構
成としている。刈取装置（３）は、刈取機枠（14）の前
端に刈刃装置（17）、分草枠（18）、穀稈引起装置（1
9）、穀稈集送装置（20）等を設けてなり、該昇降軸（1
5）上の入力により刈取機枠（14）内の伝動機構（21）
を経て各部を伝動する構成である。（40）は入力軸（1
5）の駆動プーリである。

支持枠（13）上にはブラケット（22）を取付け、このブ
ラケット（22）に対して上記刈取機枠（14）が上下回動
自在に支持され、このブラケット（22）の株元側外側に
は穀稈移送装置（４）を設ける移送機枠（23）の後端部
を一部伝動ケースとして、前端側が上下に回動するよう
回動自在に設け、前記入力軸（15）から伝動機構（24）
を経て伝動される。穀稈移送装置（４）は、穀稈の株元
側部を挟持移送する株元移送装置（25）と、穂先側をラ
グ係合して移送案内する穂先案内装置（26）とからな
り、前端部は上記集送装置（20）の上側にのぞませ、後
端部は脱穀装置（１）の穀稈送込装置（27）の始端部上
に接近させて、集送装置（20）から送られる穀稈を受継
して穀稈送込装置（27）へ移送する構成である。

該支持枠（13）には横外側へ向け支持筒（28）が設けら
れ、該移送機枠（23）は、この支持筒（28）回りに回動
自在で、一部にロール（29）を取付けて、押上アーム
（30）で下側から摺接させて、この穀稈移送装置（４）
を該支持筒（28）回りに昇降回動させる構成である。

伝動ケース７は支持枠（13）の上部にボルト（31）等に
よって着脱自在にして取付け、内部には、クランク機構
（５）を伝動するクランク軸（32）、ウォームホイル
（33）、及びウォームギヤ等からなる伝動機構（６）を
内装し、この伝動機構（６）を駆動する正、逆回転する
制御モーター（８）が該伝動ケース（７）の外側下部に
設けられる。又、該クランク軸（32）のケース（７）外
にはカム（34）が設けられ、伝動ケース（７）の外側に
設けたリミットスイッチ（９）（10）との接触によっ
て、クランク機構（５）の回動制御範囲を一定の範囲内
に制限するようモーター（８）の回転を制御する。

前記押上アーム（30）は、ピン（37）によってブラケッ
ト（22）、又は刈取機枠（21）に対して上下回動自在に
枢着し、この押上アーム（30）と該クランク機構（５）
のクランクアーム（38）とを伸縮調節自在のロッド（3
9）で連結し、クランク軸（32）の回動によってロッド
（39）を経て押上アーム（30）が上下回動される関係に
ある。又、該モーター（８）は、操縦者によるスイッチ
操作や、穀稈供給口（２）部等に設ける扱深センサ等に
よって制御電動される。

モーター（８）が電動されると、伝動機構（６）を経て
クランク機構（５）が伝動され、押上アーム（30）がピ
ン（37）回りに上下回動される。この上方回動ではロー
ル（29）を介して移動機枠（23）を支持筒（28）回りに
上方へ回動され、又、下方回動では移送機枠（23）が下
方へ回動される。このような回動に伴ってクランク軸
（32）と一体のカム（34）が回動するため、この回動の
上限ではリミットスイッチ（９）が働き、下限では（1
0）が働いて、モーター（８）の正回転、逆回転を停止
して、穀稈移送装置（４）の制御範囲を制御する。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の一実施例を示すもので、第１図は一部の
拡大側面図、第２図はその正断面図、第３図は伝動機構
の正断面図、第４図は側面図、第５図は平面図である。 図中、符号（１）は脱穀装置、（２）は穀稈供給装置、
（３）は刈取装置、（４）は穀稈移送装置、（５）はク
ランク機構、（６）は伝動機構、（７）は伝動ケース、
（８）はモーター、（９）（10）はリミットスイッチを
示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】脱殻装置１の穀稈供給口２とこの前方の刈
   取装置３との間にあって、該刈取装置３から送られる穀
   稈の受継位置を調節自在にして該脱穀装置１へ移送供給
   するよう回動自在に設けられる穀稈移送装置４の下方
   に、この穀稈移送装置４を回動連動するクランク機構５
   を位置させると共に、このクランク機構５を伝動する伝
   動機構６を内装する伝動ケース７を支持枠13の上部に着
   脱自在に取付支持させて設け、この伝動ケース７の株元
   側外側には、該伝動機構６を伝動するモータ８、及びこ
   のモーター８による該クランク機構５の回動位置を規制
   するリミットスイッチ9,10を設けてなるコンバインの刈
   取穀稈供給装置。