JPH0783319A - 自動変速機の変速進行状態検出装置 - Google Patents

自動変速機の変速進行状態検出装置

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JPH0783319A
JPH0783319A JP23135693A JP23135693A JPH0783319A JP H0783319 A JPH0783319 A JP H0783319A JP 23135693 A JP23135693 A JP 23135693A JP 23135693 A JP23135693 A JP 23135693A JP H0783319 A JPH0783319 A JP H0783319A
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torque
shift
ratio
automatic transmission
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Yasushi Narita
靖史 成田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 設置スペースの少ないトルクコンバータ出力
軸に関してセンサを取り付ける必要なしに、トルクフェ
ーズも含めた変速進行状態を検出可能にする。 【構成】 コントローラ5はコントロールバルブ4を介
し自動変速機3を、スロットル開度Thおよび変速機出
力回転数Noで決まる好適変速段へ変速させる。該変速
の進行状態を検出するに当たりコントローラ5は、エン
ジン回転数Ne、出力回転数No、トルクコンバータ2
の固有特性から、変速前後における変速機出力トルクを
推定する。これら推定値と、出力トルク検出値Toとの
第1および第2トルク比を求め、第1トルク比が第1基
準値になる時トルクフェーズ開始、第2基準値になる時
トルクフェーズ終了およびイナーシャフェーズ開始、第
2トルク比が第3基準値まで低下する時イナーシャフェ
ーズ終了と判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の変速進行
状態を検出するための装置に関するこのである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機は、ライン圧により選択的に
油圧作動される複数の摩擦要素(クラッチやブレーキ
等)を作動切り換えすることにより、他の変速段(ギヤ
位置)への変速を行うが、この変速中ライン圧は適切に
制御されないと、高過ぎる場合、大きな変速ショックを
惹起し、低過ぎる場合、摩擦要素の早期摩耗を生ずると
いった問題を免れない。そこで、自動変速機の例えばか
かる変速時ライン圧制御等の制御に当たっては、変速進
行状態の検出が不可避である。
【0003】ところで、従来の変速進行状態検出装置と
しては、例えば、特開平1−193445号公報に記載
の変速進行状態検出装置が知られている。
【0004】この装置は、エンジン、トルクコンバー
タ、自動変速機の順次タンデム結合になるパワーユニッ
トにおいて、トルクコンバータのタービン回転数、つま
りトルクコンバータ出力回転数(変速機入力回転数)を
検出する回転センサを具え、これにより検出した変速機
入力回転数と、変速機出力回転数との比、つまり自動変
速機の実効ギヤ比から、変速中におけるイナーシャフェ
ーズ(実効ギヤ比が変速前ギヤ比から変速後ギヤ比に向
け変化している期間)を検出するようにしたものであ
る。ちなみに、この検出結果を、上記自動変速機におい
ては、イナーシャフェーズ時間が変速ショック軽減上最
も好適な長さになるようにするライン圧の学習制御に使
用する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、トルクコンバ
ータと自動変速機との間は、上記のトルクコンバータ出
力回転センサを取り付けるスペースさえ確保するのが困
難なほど、狭いのが実情であり、上記従来の変速状態検
出装置はどんな自動変速機にも採用し得るというもので
なかった。
【0006】しかも、トルクコンバータ出力回転センサ
を用いる変速状態検出装置は、実効ギヤ比が変化してい
ないと変速進行状態を検出することができず、変速中の
イナーシャフェーズは検出できても、変速中のトルクフ
ェーズは、実効ギヤ比が未だ変化してない時のものであ
るため、検出不能であるといった決定的な問題を生じて
いた。
【0007】そこで従来、特開平4−25660号公報
により、変速機出力トルクを検出し、その変化速度から
変速中のトルクフェーズおよびイナーシャフェーズを検
出することが提案された。しかし、このように変速機出
力トルクの検出値のみから、変速進行状態を検出するの
では、トルクフェーズをも検出し得るとは言っても、検
出精度に難があり、なお、改善の余地があることを確か
めた。
【0008】本発明は、変速中のイナーシャフェーズは
勿論のこと、トルクフェーズをも高精度に検出できるよ
うにした、自動変速機の変速進行状態検出装置を提案す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的のため第1発明
は、図1(a)に示す如く、自動変速機の変速進行状態
を検出するための装置において、自動変速機の変速進行
状態に応じてトルクが変化する回転部分のトルクを検出
するトルク検出手段と、自動変速機の変速前における該
回転部分のトルクを推定する変速前トルク推定手段と、
これら両手段から得られた変速前トルク推定値と、トル
ク検出値との間の第1トルク比を算出する第1トルク比
算出手段と、この第1トルク比から、トルクフェーズの
開始、終了を判定するトルクフェーズ判定手段とを具備
することを特徴とする。
【0010】かかる構成において、変速前トルク推定手
段は第2発明の如く、エンジン回転数、変速機出力回転
数、および変速前ギヤ比から、トルクコンバータの固有
特性を用いてトルクコンバータ出力トルクを推定し、こ
のトルクコンバータ出力トルク推定値と、変速前ギヤ比
とから、前記回転部分の変速前トルクを推定するよう構
成することができる。
【0011】また、前記トルクフェーズ判定手段は第3
発明の如く、前記第1トルク比が第1基準値になった時
をもってトルクフェーズの開始を判定し、第1トルク比
が第2基準値になった時をもってトルクフェーズの終了
を判定するよう構成するのが良い。
【0012】更に第4発明では、自動変速機の変速後に
おける前記回転部分のトルクを推定する変速後トルク推
定手段と、該手段から得られた変速後トルク推定値およ
び前記トルク検出手段によるトルク検出値間の第2トル
ク比を算出する第2トルク比算出手段とを第1発明に付
加し、前記トルクフェーズ判定手段は、前記第1トルク
比に代え、第2トルク比からトルクフェーズの終了を判
定するよう構成したことを特徴とする。
【0013】第5発明は、図1(b)に示す如く、自動
変速機の変速進行状態を検出するための装置において、
自動変速機の変速進行状態に応じてトルクが変化する回
転部分のトルクを検出するトルク検出手段と、自動変速
機の変速前における該回転部分のトルクを推定する変速
前トルク推定手段と、これら両手段から得られた変速前
トルク推定値と、トルク検出値との間の第1トルク比を
算出する第1トルク比算出手段と、自動変速機の変速後
における該回転部分のトルクを推定する変速後トルク推
定手段と、該手段から得られた変速後トルク推定値と、
前記トルク検出手段によるトルク検出値との間の第2ト
ルク比を算出する第2トルク比算出手段と、前記第1お
よび第2トルク比から、イナーシャフェーズの開始、終
了を判定するイナーシャフェーズ判定手段とを具備する
ことを特徴とする。
【0014】この構成における変速前トルク推定手段
は、第6発明の如く、エンジン回転数、変速機出力回転
数、および変速前ギヤ比から、トルクコンバータの固有
特性を用いてトルクコンバータ出力トルクを推定し、こ
のトルクコンバータ出力トルク推定値と、変速前ギヤ比
とから、前記回転部分の変速前トルクを推定するよう構
成するのが良い。
【0015】また、上記の変速後トルク推定手段は、第
7発明の如く、エンジン回転数、変速機出力回転数、お
よび変速後ギヤ比から、トルクコンバータの固有特性を
用いてトルクコンバータ出力トルクを推定し、このトル
クコンバータ出力トルク推定値と、変速後ギヤ比とか
ら、前記回転部分の変速後トルクを推定するよう構成す
るのが良い。
【0016】更に、上記のイナーシャフェーズ判定手段
は、第8発明の如く、前記第1トルク比が第2基準値に
なった時をもってイナーシャフェーズの開始を判定し、
第2トルク比が第3基準値になった時をもってイナーシ
ャフェーズの終了を判定するよう構成するのが良い。
【0017】第9発明は、図1(c)に示す如く、自動
変速機の変速進行状態を検出するための装置において、
自動変速機の変速進行状態に応じてトルクが変化する回
転部分のトルクを検出するトルク検出手段と、自動変速
機の変速後における該回転部分のトルクを推定する変速
後トルク推定手段と、これら手段から得られた変速後ト
ルク推定値と、トルク検出値との間の第2トルク比を算
出する第2トルク比算出手段と、この第2トルク比か
ら、イナーシャフェーズの開始、終了を判定するイナー
シャフェーズ判定手段とを具備することを特徴とする。
【0018】この構成における変速後トルク推定手段
は、第10発明の如く、エンジン回転数、変速機出力回
転数、および変速後ギヤ比から、トルクコンバータの固
有特性を用いてトルクコンバータ出力トルクを推定し、
このトルクコンバータ出力トルク推定値と、変速後ギヤ
比とから、前記回転部分の変速後トルクを推定するよう
構成するのが良い。
【0019】
【作用】図1(a)の第1発明において、トルク検出手
段は、自動変速機の変速進行状態に応じてトルクが変化
する回転部分のトルクを検出し、変速前トルク推定手段
は、自動変速機の変速前における該回転部分のトルクを
推定する。そして第1トルク比算出手段は、これら両手
段から得られた変速前トルク推定値と、トルク検出値と
の間の第1トルク比を算出し、トルクフェーズ判定手段
は、この第1トルク比から、変速中におけるトルクフェ
ーズの開始、終了を判定する。
【0020】かかる構成において、上記の回転部分はト
ルクコンバータ出力軸に限らず、自動変速機の任意の回
転部分でよく、取り付けスペースの確保が困難なトルク
コンバータ出力軸に関連してセンサを設ける必要がない
ことから、かかる第1発明の変速進行状態検出装置はど
んな自動変速機にも採用可能である。
【0021】しかも、上記第1発明の変速進行状態検出
装置は、基本的に自動変速機の実効ギヤ比に関係なく上
記回転部分のトルク変化をもって変速進行状態を検出す
ることから、実効ギヤ比変化を伴わない変速中のトルク
フェーズも検出することができる。
【0022】加えて、上記回転部分のトルク変化をもっ
て変速進行状態を検出するといっても、単に、そのトル
ク変化率やトルク変化量をもって変速進行状態を検出す
るものでなく、トルク検出値と、変速前トルク推定値と
の間の第1トルク比により変速進行状態を判定すること
から、当該判定を高精度に行うことができる。
【0023】かかる構成において、前記の変速前トルク
推定手段は第2発明のように、エンジン回転数、変速機
出力回転数、および変速前ギヤ比から、トルクコンバー
タの固有特性を用いてトルクコンバータ出力トルクを推
定し、このトルクコンバータ出力トルク推定値と、変速
前ギヤ比とから、前記回転部分の変速前トルクを推定す
るよう構成するのが実際的であり、また正確に当該推定
を行う意味合において好ましい。
【0024】また、前記トルクフェーズ判定手段は第3
発明のように、前記第1トルク比が第1基準値になった
時をもってトルクフェーズの開始を判定し、第1トルク
比が第2基準値になった時をもってトルクフェーズの終
了を判定するよう構成するのが、判定を容易にする意味
において好ましい。
【0025】更に第4発明のように、自動変速機の変速
後における前記回転部分のトルクを推定する変速後トル
ク推定手段と、該手段から得られた変速後トルク推定値
および前記トルク検出手段によるトルク検出値間の第2
トルク比を算出する第2トルク比算出手段とを上記第1
発明に付加し、前記トルクフェーズ判定手段は、前記第
1トルク比に代え、第2トルク比からトルクフェーズの
終了を判定するよう構成しても、同様の作用効果を達成
することができる。
【0026】図1(b)の第5発明において、トルク検
出手段、変速前トルク推定手段、および第1トルク比算
出手段は夫々、第1発明におけると同様に機能し、前記
回転部分に関する変速前トルク推定値と、トルク検出値
との間の第1トルク比を算出する。そして、変速後トル
ク推定手段は、自動変速機の変速後における上記回転部
分のトルクを推定し、第2トルク比算出手段は、この変
速後トルク推定値と、前記トルク検出手段によるトルク
検出値との間の第2トルク比を算出する。ここでイナー
シャフェーズ判定手段は、上記第1および第2トルク比
から、イナーシャフェーズの開始、終了を判定する。
【0027】かかる構成においても、上記の回転部分は
トルクコンバータ出力軸に限らず、自動変速機の任意の
回転部分でよく、取り付けスペースの確保が困難なトル
クコンバータ出力軸に関連してセンサを設ける必要がな
いことから、かかる第5発明の変速進行状態検出装置は
どんな自動変速機にも採用可能である。
【0028】加えて、上記回転部分のトルク変化をもっ
て変速進行状態を検出すると雖も、単に、そのトルク変
化率やトルク変化量をもって変速進行状態を検出するも
のでなく、トルク検出値と、変速前後におけるトルク推
定値との間の第1および第2トルク比により変速進行状
態を判定することから、当該イナーシャフェーズの判定
を高精度に行うことができる。
【0029】この構成において、前記変速前トルク推定
手段は、第6発明のように、エンジン回転数、変速機出
力回転数、および変速前ギヤ比から、トルクコンバータ
の固有特性を用いてトルクコンバータ出力トルクを推定
し、このトルクコンバータ出力トルク推定値と、変速前
ギヤ比とから、前記回転部分の変速前トルクを推定する
よう構成するのが実際的であるし、また正確に当該推定
を行う意味合において好ましい。
【0030】また、上記の変速後トルク推定手段は、第
7発明のように、エンジン回転数、変速機出力回転数、
および変速後ギヤ比から、トルクコンバータの固有特性
を用いてトルクコンバータ出力トルクを推定し、このト
ルクコンバータ出力トルク推定値と、変速後ギヤ比とか
ら、前記回転部分の変速後トルクを推定するよう構成す
るのが実際的であるし、また正確に当該推定を行う意味
合において好ましい。
【0031】更に、上記のイナーシャフェーズ判定手段
は、第8発明のように、前記第1トルク比が第2基準値
になった時をもってイナーシャフェーズの開始を判定
し、第2トルク比が第3基準値になった時をもってイナ
ーシャフェーズの終了を判定するよう構成するのが、判
定を容易にする意味において好ましい。
【0032】図1(c)に示す第9発明において、トル
ク検出手段、変速後トルク推定手段、および第2トルク
比算出手段は夫々、前記第5発明におけると同様に機能
し、前記回転部分に関する変速後トルク推定値と、トル
ク検出値との間の第2トルク比を算出する。そして、イ
ナーシャフェーズ判定手段は、この第2トルク比から、
イナーシャフェーズの開始、終了を判定する。
【0033】かかる構成においても、上記の回転部分は
トルクコンバータ出力軸に限らず、自動変速機の任意の
回転部分でよく、取り付けスペースの確保が困難なトル
クコンバータ出力軸に関連してセンサを設ける必要がな
いことから、かかる第9発明の変速進行状態検出装置は
どんな自動変速機にも採用可能である。
【0034】加えて、上記回転部分のトルク変化をもっ
て変速進行状態を検出すると雖も、単に、そのトルク変
化率やトルク変化量をもって変速進行状態を検出するも
のでなく、トルク検出値と、変速後におけるトルク推定
値との間の第2トルク比により変速進行状態を判定する
ことから、当該イナーシャフェーズの判定を高精度に行
うことができる。
【0035】この構成においても、前記変速後トルク推
定手段は、第10発明のように、エンジン回転数、変速
機出力回転数、および変速後ギヤ比から、トルクコンバ
ータの固有特性を用いてトルクコンバータ出力トルクを
推定し、このトルクコンバータ出力トルク推定値と、変
速後ギヤ比とから、前記回転部分の変速後トルクを推定
するよう構成するのが実際的であるし、また正確に当該
推定を行う意味合において好ましい。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図2は、本発明変速状態検出装置の一実施例
を示す、車両のパワートレーンで、このパワートレーン
をエンジン1と、トルクコンバータ2と、自動変速機3
とのタンデム結合により構成する。自動変速機3は、コ
ントロールバルブ4を具え、このコントロールバルブは
変速制御弁等の各種弁や、これら弁間を連絡する油圧回
路の他に、複数のソレノイドを内蔵し、該ソレノイドの
デューティ制御や、ON、OFF制御により、自動変速
機3を所定通りに変速制御するものとする。
【0037】該変速制御を行うために、コントロールバ
ルブ4の各ソレノイドはコントローラ5によりデューテ
ィ制御またはON,OFF制御し、これがため、また本
発明が狙いとする変速進行状態の検出のため、コントロ
ーラ5には、エンジン1のスロットル開度Thを検出す
るスロットルセンサ6からの信号、エンジン1の出力回
転数Neを検出するエンジン回転センサ7からの信号、
自動変速機3の出力トルクToを検出する変速機出力ト
ルクセンサ8からの信号、および自動変速機3の出力回
転数Noを検出する変速機出力回転センサ9からの信号
を夫々入力する。
【0038】コントローラ5はこれら入力情報に基づく
演算結果から、変速制御については以下の通りにこれを
行う。つまり、変速機出力回転数Noから車速Vを演算
し、これと、スロットル開度Thとから、図9のテーブ
ルデータを基に、第1速乃至第4速のうち、現在の運転
状態に好適な変速段を求める。そして、この好適変速段
が得られるようコントロールバルブ4のソレノイドを選
択的にONし、自動変速機3を現在の選択変速段から好
適変速段に変速させる。
【0039】コントローラ5は更に、図3乃至図7の制
御プログラムを実行して、本発明が狙いとする変速進行
状態の検出を行う。図3は、例えば10msec毎の定
時割り込みによって実行されるメインルーチン、図4乃
至図7はそれぞれ、該メインルーチン内におけるステッ
プの詳細を示すサブルーチンで、これらの処理を以下に
詳述する。
【0040】図3においては、先ずステップ11でエン
ジン出力回転数Ne、変速機出力回転数No、エンジン
スロットル開度Th、および変速機出力トルクToを夫
々読み込む。次いで、ステップ12において変速判定を
行うが、この判定は図4に示す如きものとする。
【0041】図4のステップ31では、上記変速制御と
同じようにして変速機出力回転数Noから車速Vを演算
し、これと、エンジンスロットル開度Thとから、図9
のテーブルデータから好適ギヤ位置(好適変速段)Ne
xt・Gpを求める。そして、ステップ32では、この
好適ギヤ位置Next・Gpと、現在選択中のギヤ位置
(選択変速段)Cur・Gpとが、不一致か、否かによ
り、変速が行われるか、否かを判定する。変速が行われ
る場合、ステップ33で、変速中を示すフラグf・sh
iftを1にセットし、変速開始1回目を示すフラグf
・initを0にリセットし、変速中の時間を計測する
タイマTimerを0にリセットする。なお、フラグf
・shiftは、変速中1にされ、変速後の定常状態で
0にされるものとし、フラグf・initは、変速開始
1回目のみ0にされ、それ以外で1にされているものと
する。ところで、ステップ32において、変速が行われ
ないと判別する場合、ステップ33をスキップし、この
ステップ33は上記の変速判定の結果、変速指令が発せ
られる時、1回のみ処理されることとなる。
【0042】図3における次のステップ13では、フラ
グf・shiftから変速中か、非変速状態かを判定
し、変速中である限り制御をステップ14〜20に進め
る。ステップ14では、タイマTimerを歩進させて
変速中の時間を計測し、ステップ15では、図5の処理
によりトルク比を演算する。
【0043】図5においては、先ずステップ41で、自
動変速機の変速前における変速機出力トルクTo1を以
下の計算により推定する。即ち、変速機出力回転数No
と、変速前ギヤ比とから、両者の乗算により、変速前に
おけるトルクコンバータ2の出力回転数(変速前タービ
ン回転数)Nt1を算出し、次いでこれと、エンジン出
力回転数Ne(トルクコンバータ入力回転数)との比か
ら、トルクコンバータ2の速度比を求める。そして、こ
の速度比からトルクコンバータ2の固有特性を基に、ト
ルクコンバータ2のトルク容量係数およびトルク比を求
め、最後に、変速前トルクコンバータ出力トルク(変速
前タービントルク)Tt1=トルク容量係数×トルク比
×Ne2 の演算により、変速前タービントルクTt1を
算出する。かようにして求めた変速前タービントルクT
t1に、変速前ギヤ比を掛けることにより、最終的に変
速前における変速機出力トルクTo1を計算して推定す
ることができる。
【0044】図5における次のステップ42では、自動
変速機の変速後における変速機出力トルクTo2を以下
の計算により推定する。即ち、変速機出力回転数No
と、変速後ギヤ比とから、両者の乗算により、変速後に
おけるトルクコンバータ2の出力回転数(変速後タービ
ン回転数)Nt2を算出し、次いでこれと、エンジン出
力回転数Ne(トルクコンバータ入力回転数)との比か
ら、トルクコンバータ2の速度比を求める。そして、こ
の速度比からトルクコンバータ2の固有特性を基に、ト
ルクコンバータ2のトルク容量係数およびトルク比を求
め、最後に、変速後トルクコンバータ出力トルク(変速
後タービントルク)Tt2=トルク容量係数×トルク比
×Ne2 の演算により、変速後タービントルクTt2を
算出する。かようにして求めた変速後タービントルクT
t2に、変速後ギヤ比を掛けることにより、最終的に変
速後における変速機出力トルクTo2を計算して推定す
ることができる。
【0045】図5のステップ43では、図2におけるト
ルクセンサ8で検出した変速機出力トルクToに対す
る、上記変速前変速機出力トルク推定値To1の比、つ
まり第1トルク比T1=To1/Toを算出する。ちな
みに、トルクセンサ8は例えば図8のような出力特性を
もつもので、該トルクセンサの出力から変速機出力トル
クToを検出することができる。次のステップ44で
は、変速機出力トルク検出値Toに対する、上記変速後
変速機出力トルク推定値To2の比、つまり第2トルク
比T2=To2/Toを算出し、その後、制御は図5か
ら図3のステップ16に戻る。
【0046】図3のステップ16では、フラグf・in
itから、変速開始1回目か否かをチェックし、変速開
始1回目なら、ステップ17,18でフラグf・ini
tを1にすると共に、変速進行状態検出フラグf・tc
tを0にリセットする。かようにステップ17でフラグ
f・initが1にされることにより、以後ステップ1
6はステップ17,18をスキップすることとなり、こ
れらステップでの処理は変速開始時に1回のみなされ
る。また、変速進行状態検出フラグf・tctは、変速
中のトルクフェーズ開始時1にされ、トルクフェーズ終
了、従ってイナーシャフェーズ開始時2にされ、イナー
シャフェーズ終了時3にされるものとし、以上のことか
ら、上記のf・tct=0は変速指令からトルクフェー
ズの開始前迄の間であることを示す。
【0047】次のステップ19では、図6の処理により
トルク比の判定により変速進行状態を検出する。図6の
ステップ51〜53では、フラグf・tctから前回の
変速進行状態を判別し、上述した処から明らかなよう
に、このフラグが0なら、変速指令からトルクフェーズ
開始前までの間であったことになり、1なら、トルクフ
ェーズが開始されていたことを示し、2なら、トルクフ
ェーズが終了してイナーシャフェーズが開始されていた
ことになり、3なら、イナーシャフェーズが終了して変
速指令前までの間であったことになる。
【0048】ステップ51で、トルクフェーズ開始前で
あったと判別する場合、ステップ54で、第1トルク比
T1が第1基準値L1以上になったか否かにより、トル
クフェーズが開始されたか否かをチェックし、トルクフ
ェーズが開始されたところで、ステップ55において、
この変速進行状態を示すようにフラグf・tctを1に
セットする。なお、この第1基準値L1を決定するに当
たっては、上記の目的に照らしてこの決定を、以下の如
くに行う。つまり、第1トルク比T1は、トルクフェー
ズ開始までの間は、変速前出力トルク推定値To1と出
力トルク検出値Toとが等しいので、1.0となり、従
って第1トルク比T1がこの値からずれた時をトルクフ
ェーズ開始と判断することができ、第1基準値L1はこ
のことを参酌して決定する。しかして、実際にはこの決
定に際し、検出のタイミングや、バラツキを考慮した
り、或は自動変速機作動油温及び変速の種類毎の考慮が
必要なこと、勿論である。
【0049】ステップ52で、トルクフェーズの開始
後、トルクフェーズ中であったと判別する場合、ステッ
プ56で、第1トルク比T1が第2基準値L2以上にな
ったか否かにより、トルクフェーズが終了したか否か
を、つまりイナーシャフェーズが開始されたか否かをチ
ェックし、トルクフェーズが終了し、イナーシャフェー
ズ開始されたところで、ステップ57において、この変
速進行状態を示すようにフラグf・tctを2にセット
する。なお、この第2基準値L2を決定するに当たって
は、上記の目的に照らしてこの決定を、以下の如くに行
う。つまり、トルクフェーズ終了時点(イナーシャフェ
ーズ開始時点)では変速機出力トルク検出値Toが理論
上、変速前ギヤ比×変速前タービントルクTt1に等し
くなることから、第1トルク比T1=変速前ギヤ比×T
t1/To=変速前ギヤ比×Tt1/変速後ギヤ比×T
t1=変速前ギヤ比/変速後ギヤ比になる筈であり、こ
の値が理論上、第1トルク比T1のピーク値になること
から、第2基準値L2はこのことを参酌して決定する。
しかして、実際にはこの決定に際し、検出のタイミング
や、バラツキを考慮したり、或は自動変速機作動油温及
び変速の種類毎の考慮が必要なこと、勿論である。
【0050】ステップ53で、イナーシャフェーズが開
始されていたと判別する場合、ステップ58で、第2ト
ルク比T2が第3基準値L3未満になったか否かによ
り、イナーシャフェーズが終了したか否かをチェック
し、イナーシャフェーズが終了したところで、ステップ
59において、この変速進行状態を示すようにフラグf
・tctを3にセットする。なお、この第3基準値L3
を決定するに当たっては、上記の目的に照らしてこの決
定を、以下の如くに行う。つまり、イナーシャフェーズ
終了時、第2トルク比T2は、変速後出力トルク推定値
To2と、変速機出力トルク検出値Toとが、同じにな
ることから、1.0になる筈であり、これを参酌して第
3基準値L3を決定する。しかして、実際にはこの決定
に際し、検出のタイミングや、バラツキを考慮したり、
或は自動変速機作動油温及び変速の種類毎の考慮が必要
なこと、勿論である。
【0051】以上のトルク比T1,T2の判定に基づく
フラグf・tctの設定の結果、当該フラグf・tct
をチェックすれば、自動変速機の変速進行状態が検出さ
れ得ることとなり、この検出結果を、変速ショック軽減
用ライン圧制御等、諸般の制御に用いることができる。
【0052】ところで、本例の変速状態検出装置は、設
置スペースの確保が困難なトルクコンバータ2の出力軸
に関連してセンサを設ける必要が全くなく、如何なる自
動変速機にも採用可能である。
【0053】しかも、本例の変速進行状態検出装置は、
基本的に自動変速機の実効ギヤ比に関係なく変速機出力
軸のトルク変化をもって変速進行状態を検出することか
ら、実効ギヤ比変化を伴わない変速中のトルクフェーズ
も検出することができる。
【0054】加えて、変速機出力軸のトルク変化をもっ
て変速進行状態を検出するといっても、単に、そのトル
ク変化率やトルク変化量をもって変速進行状態を検出す
るものでなく、トルク検出値Toと、変速前トルク推定
値To1および変速後トルク推定値To2との間の第1
および第2トルク比T1,T2により変速進行状態を判
定することから、当該判定を高精度に行うことができ
る。
【0055】図3において、次のステップ20では、図
7の処理により変速終了を判定する。図7のステップ6
1では、前記のように変速時間を計測するタイマTim
erが変速終了を示す設定時間Ts以上を計時している
か否かにより、変速が終了したかどうかをチェックす
る。変速終了までの間は、ステップ62,63をスキッ
プして上記の変速進行状態検出作用を継続させ、変速が
終了したところで、ステップ62,63において、フラ
グf・shiftを0にリセットすると共に、次回の変
速時における変速進行状態の検出に備えて好適変速段N
ext・Gpを選択変速段Cur・Gpにセットしてお
く。ここで、フラグf・shiftを上記の如く0にリ
セットすることで、変速終了後は図3のステップ13が
ステップ14〜20の変速進行状態検出処理をスキップ
することができる。
【0056】そして、図3のステップ21では、自動変
速機3のライン圧制御、エンジンブレーキ制御、トルク
コンバータ2のロックアップ制御等を含む通常の各種制
御を実行する。勿論、上記変速進行状態検出結果に基づ
く制御も、ステップ21での処理に含まれること勿論で
ある。
【0057】図10は、上記実施例の動作タイムチャー
トで、瞬時t0 において1速から2速への変速が指令さ
れ、変速機出力トルクTo、第1トルク比T1,第2ト
ルク比T2,実効ギヤ比が図示の如くに経時変化をたど
る変速の進行中、トルクフェーズが瞬時t1 において開
始され、瞬時t2 においてトルクフェーズが終了してイ
ナーシャフェーズが開始され、瞬時t3 においてイナー
シャフェーズが終了したとすると、第1トルク比T1が
第1基準値L1に達した時をもってトルクフェーズの開
始を検出し、第1トルク比T1が第2基準値L2に達し
た時をもってトルクフェーズの終了およびイナーシャフ
ェーズの開始を検出し、第2トルク比T2が第3基準値
L3に低下した時をもってイナーシャフェーズの終了を
検出する。
【0058】なお、上述の例ではトルクフェーズの終了
(イナーシャフェーズの開始)を第1トルク比T1によ
り判定することとしたが、この判定を、第2トルク比が
別の基準値になったか否かにより行ってもよいことは言
うまでもない。
【0059】また、変速前後のタービントルクTt1,
Tt2を求めるに当たって、トルクコンバータ2の固有
特性を用いたが、例えばエンジンスロットル開度をパラ
メータとし、エンジン回転/タービントルク・タービン
回転のような2次元マップによる、テーブルルックアッ
プ方式により変速前後のタービントルクTt1,Tt2
を検索してもよい。
【0060】更に、第1トルク比T1および第2トルク
比T2を夫々、基準値L1,L2,L3と比較すること
により、変速進行状態を判定することとしたが、この代
わりに、第1トルク比T1および第2トルク比T2の時
間変化率を求め、これらから変速進行状態を判定するよ
うにしても良いことは言うまでもない。
【0061】なお、変速機出力トルク検出値Toにはイ
ナーシャが含まれているのに対し、計算により求めるト
ルク値Tt1,Tt2,To1,To2には、イナーシ
ャが含まれず、当該計算に当りイナーシャを考慮する必
要がある場合は、例えば変速前出力トルクTo1につい
て例示すると、
【数1】 To1=変速前ギヤ比×伝動効率 ×{Tt1−〔変速前ギヤ比×(d/dt)No〕}・・・(1) の如き周知の手法により、トルクを計算して、イナーシ
ャを考慮することができる。
【0062】また、上述の例では、変速機出力トルクに
関するトルク比を用いて変速状態の判定を行ったが、こ
れに限らず、変速機入力軸等、変速中トルク変化を生ず
る回転部分なら、どの部分のトルクに関するトルク比を
用いて変速状態を判定しても同様の作用効果を奏し得る
こと勿論である。
【0063】
【発明の効果】かくして第1発明の変速状態検出装置
は、請求項1に記載の如く、自動変速機の変速進行状態
に応じてトルク変化する回転部分のトルク検出値に対す
る、該回転部分の変速前におけるトルク推定値の第1ト
ルク比から、変速中におけるトルクフェーズの開始、終
了を判定する構成としたから、トルクコンバータ出力軸
に限らず、自動変速機の任意の回転部分のトルクに係わ
る上記トルク比からトルクフェーズを検出し得ることと
なり、取り付けスペースの確保が困難なトルクコンバー
タ出力軸に関連してセンサを設ける必要がなく、かかる
第1発明の変速進行状態検出装置はどんな自動変速機に
も採用可能である。
【0064】しかも、上記第1発明の変速進行状態検出
装置は、基本的に自動変速機の実効ギヤ比に関係なく上
記回転部分のトルク変化をもって変速進行状態を検出す
ることから、実効ギヤ比変化を伴わない変速中のトルク
フェーズも検出することができる。
【0065】加えて、上記回転部分のトルク変化をもっ
て変速進行状態を検出するといっても、単に、そのトル
ク変化率やトルク変化量をもって変速進行状態を検出す
るものでなく、トルク検出値と、変速前トルク推定値と
の間の第1トルク比により変速進行状態を判定すること
から、当該判定を高精度に行うことができる。
【0066】なお第2発明は請求項2に記載の如く、変
速前トルク推定値を求めるに当り、エンジン回転数、変
速機出力回転数、および変速前ギヤ比から、トルクコン
バータの固有特性を用いてトルクコンバータ出力トルク
を推定し、このトルクコンバータ出力トルク推定値と、
変速前ギヤ比とから、前記回転部分の変速前トルクを推
定するよう構成したから、より装置が実際的となり、ま
た当該推定を一層正確に行うことができる。
【0067】また第3発明は請求項3に記載の如く、上
記トルクフェーズの判定に当り、前記第1トルク比が第
1基準値になった時をもってトルクフェーズの開始を判
定し、第1トルク比が第2基準値になった時をもってト
ルクフェーズの終了を判定するよう構成したから、判定
を容易にすることができる。
【0068】更に請求項4に記載された第4発明の如
く、自動変速機の変速後における前記回転部分の変速後
トルクを推定し、該変速後トルク推定値および前記トル
ク検出値間の第2トルク比を算出し、前記トルクフェー
ズの判定に際し、前記第1トルク比に代え、第2トルク
比からトルクフェーズの終了を判定するよう構成して
も、同様の作用効果を達成することができる。
【0069】請求項5に記載の第5発明は、前記したと
同様にして、前記回転部分に関する変速前トルク推定値
と、トルク検出値との間の第1トルク比を算出し、変速
後トルク推定値と、トルク検出値との間の第2トルク比
を算出し、これら第1および第2トルク比から、イナー
シャフェーズの開始、終了を判定する構成にしたから、
かかる構成においても、上記の回転部分はトルクコンバ
ータ出力軸に限らず、自動変速機の任意の回転部分でよ
くなり、取り付けスペースの確保が困難なトルクコンバ
ータ出力軸に関連してセンサを設ける必要がなく、変速
進行状態検出装置をどんな自動変速機にも採用可能であ
る。
【0070】加えて、上記回転部分のトルク変化をもっ
て変速進行状態を検出すると雖も、単に、そのトルク変
化率やトルク変化量をもって変速進行状態を検出するも
のでなく、トルク検出値と、変速前後におけるトルク推
定値との間の第1および第2トルク比により変速進行状
態を判定することから、当該イナーシャフェーズの判定
を高精度に行うことができる。
【0071】第6発明は請求項6に記載の如く、前記変
速前トルク推定値を求めるに当り、エンジン回転数、変
速機出力回転数、および変速前ギヤ比から、トルクコン
バータの固有特性を用いてトルクコンバータ出力トルク
を推定し、このトルクコンバータ出力トルク推定値と、
変速前ギヤ比とから、前記回転部分の変速前トルクを推
定するよう構成したから、装置がより実際的になるし、
また正確に当該推定を行うことができる。
【0072】また、上記の変速後トルク推定を求めるに
際し、請求項7に記載の第7発明のように、エンジン回
転数、変速機出力回転数、および変速後ギヤ比から、ト
ルクコンバータの固有特性を用いてトルクコンバータ出
力トルクを推定し、このトルクコンバータ出力トルク推
定値と、変速後ギヤ比とから、前記回転部分の変速後ト
ルクを推定するよう構成する場合、装置がより実際的に
なるし、また正確に当該推定を行うことができる。
【0073】更に、上記したイナーシャフェーズの判定
に際し、請求項8に記載の第8発明のように、前記第1
トルク比が第2基準値になった時をもってイナーシャフ
ェーズの開始を判定し、第2トルク比が第3基準値にな
った時をもってイナーシャフェーズの終了を判定するよ
う構成する場合、判定が容易となる。
【0074】第9発明は請求項9に記載の如く、前述し
たと同様にして前記回転部分に関する変速後トルク推定
値と、トルク検出値との間の第2トルク比を算出し、こ
の第2トルク比から、イナーシャフェーズの開始、終了
を判定する構成にしたから、かかる構成においても、上
記の回転部分はトルクコンバータ出力軸に限らず、自動
変速機の任意の回転部分でよく、取り付けスペースの確
保が困難なトルクコンバータ出力軸に関連してセンサを
設ける必要がなく、かかる第9発明の変速進行状態検出
装置はどんな自動変速機にも採用可能である。
【0075】加えて、上記回転部分のトルク変化をもっ
て変速進行状態を検出すると雖も、単に、そのトルク変
化率やトルク変化量をもって変速進行状態を検出するも
のでなく、トルク検出値と、変速後におけるトルク推定
値との間の第2トルク比により変速進行状態を判定する
ことから、当該イナーシャフェーズの判定を高精度に行
うことができる。
【0076】請求項10の第10発明は、前記変速後ト
ルク推定値の算出に際し、エンジン回転数、変速機出力
回転数、および変速後ギヤ比から、トルクコンバータの
固有特性を用いてトルクコンバータ出力トルクを推定
し、このトルクコンバータ出力トルク推定値と、変速後
ギヤ比とから、前記回転部分の変速後トルクを推定する
よう構成したから、装置が実際的になるし、また正確に
当該推定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による変速進行状態検出装置の概念図で
ある。
【図2】本発明変速進行状態検出装置の一実施例を示す
車両用パワートレーンの制御系統図である。
【図3】同例において、コントローラが実行する変速進
行状態判定プログラムのメインルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図4】同例の変速判定に係わるサブルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図5】同例におけるトルク比の演算に係わるサブルー
チンを示すフローチャートである。
【図6】同例における変速進行状態の判定に係わるサブ
ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】同例の変速終了判定に係わるサブルーチンのフ
ローチャートである。
【図8】図2におけるトルクセンサの出力特性図であ
る。
【図9】自動変速機の一般的な変速パターン図である。
【図10】図1における装置が実行する変速進行状態検
出動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 トルクコンバータ 3 自動変速機 4 コントロールバルブ 5 コントローラ 6 スロットルセンサ 7 エンジン回転センサ 8 変速機出力トルクセンサ 9 変速機出力回転センサ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動変速機の変速進行状態を検出するた
    めの装置において、 自動変速機の変速進行状態に応じてトルクが変化する回
    転部分のトルクを検出するトルク検出手段と、 自動変速機の変速前における該回転部分のトルクを推定
    する変速前トルク推定手段と、 これら両手段から得られた変速前トルク推定値と、トル
    ク検出値との間の第1トルク比を算出する第1トルク比
    算出手段と、 この第1トルク比から、トルクフェーズの開始、終了を
    判定するトルクフェーズ判定手段とを具備することを特
    徴とする自動変速機の変速進行状態検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、変速前トルク推定手
    段は、エンジン回転数、変速機出力回転数、および変速
    前ギヤ比から、トルクコンバータの固有特性を用いてト
    ルクコンバータ出力トルクを推定し、このトルクコンバ
    ータ出力トルク推定値と、変速前ギヤ比とから、前記回
    転部分の変速前トルクを推定するよう構成したことを特
    徴とする自動変速機の変速進行状態検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記トルク
    フェーズ判定手段は、前記第1トルク比が第1基準値に
    なった時をもってトルクフェーズの開始を判定し、第1
    トルク比が第2基準値になった時をもってトルクフェー
    ズの終了を判定するよう構成したことを特徴とする自動
    変速機の変速進行状態検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、自動変速機の変速後
    における前記回転部分のトルクを推定する変速後トルク
    推定手段と、該手段から得られた変速後トルク推定値お
    よび前記トルク検出手段によるトルク検出値間の第2ト
    ルク比を算出する第2トルク比算出手段とを付加し、前
    記トルクフェーズ判定手段は、前記第1トルク比に代
    え、第2トルク比からトルクフェーズの終了を判定する
    よう構成したことを特徴とする自動変速機の変速進行状
    態検出装置。
  5. 【請求項5】 自動変速機の変速進行状態を検出するた
    めの装置において、 自動変速機の変速進行状態に応じてトルクが変化する回
    転部分のトルクを検出するトルク検出手段と、 自動変速機の変速前における該回転部分のトルクを推定
    する変速前トルク推定手段と、 これら両手段から得られた変速前トルク推定値と、トル
    ク検出値との間の第1トルク比を算出する第1トルク比
    算出手段と、 自動変速機の変速後における該回転部分のトルクを推定
    する変速後トルク推定手段と、 該手段から得られた変速後トルク推定値と、前記トルク
    検出手段によるトルク検出値との間の第2トルク比を算
    出する第2トルク比算出手段と、 前記第1および第2トルク比から、イナーシャフェーズ
    の開始、終了を判定するイナーシャフェーズ判定手段と
    を具備することを特徴とする自動変速機の変速進行状態
    検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、変速前トルク推定手
    段は、エンジン回転数、変速機出力回転数、および変速
    前ギヤ比から、トルクコンバータの固有特性を用いてト
    ルクコンバータ出力トルクを推定し、このトルクコンバ
    ータ出力トルク推定値と、変速前ギヤ比とから、前記回
    転部分の変速前トルクを推定するよう構成したことを特
    徴とする自動変速機の変速進行状態検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6において、変速後トル
    ク推定手段は、エンジン回転数、変速機出力回転数、お
    よび変速後ギヤ比から、トルクコンバータの固有特性を
    用いてトルクコンバータ出力トルクを推定し、このトル
    クコンバータ出力トルク推定値と、変速後ギヤ比とか
    ら、前記回転部分の変速後トルクを推定するよう構成し
    たことを特徴とする自動変速機の変速進行状態検出装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項5乃至7の何れか1項において、
    前記イナーシャフェーズ判定手段は、前記第1トルク比
    が第2基準値になった時をもってイナーシャフェーズの
    開始を判定し、第2トルク比が第3基準値になった時を
    もってイナーシャフェーズの終了を判定するよう構成し
    たことを特徴とする自動変速機の変速進行状態検出装
    置。
  9. 【請求項9】 自動変速機の変速進行状態を検出するた
    めの装置において、 自動変速機の変速進行状態に応じてトルクが変化する回
    転部分のトルクを検出するトルク検出手段と、 自動変速機の変速後における該回転部分のトルクを推定
    する変速後トルク推定手段と、 これら手段から得られた変速後トルク推定値と、トルク
    検出値との間の第2トルク比を算出する第2トルク比算
    出手段と、 この第2トルク比から、イナーシャフェーズの開始、終
    了を判定するイナーシャフェーズ判定手段とを具備する
    ことを特徴とする自動変速機の変速進行状態検出装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、変速後トルク推定
    手段は、エンジン回転数、変速機出力回転数、および変
    速後ギヤ比から、トルクコンバータの固有特性を用いて
    トルクコンバータ出力トルクを推定し、このトルクコン
    バータ出力トルク推定値と、変速後ギヤ比とから、前記
    回転部分の変速後トルクを推定するよう構成したことを
    特徴とする自動変速機の変速進行状態検出装置。
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