JPH0783146A

JPH0783146A - 燃料噴射装置

Info

Publication number: JPH0783146A
Application number: JP22744493A
Authority: JP
Inventors: Eiji Sakagami; 上英二坂
Original assignee: Aisin Seiki Co Ltd
Current assignee: Aisin Corp
Priority date: 1993-09-13
Filing date: 1993-09-13
Publication date: 1995-03-28

Abstract

(57)【要約】【目的】低電圧で作動させることができ、且つ、小型
の燃料噴射装置の提供を目的とする。【構成】ハウジング１１内に直列に配設されコイル２
０（２１）が巻回された第１及び第２ボビン３０（３
１）と、第１及び第２ボビンの中心穴の一方の側にそれ
ぞれ配設される第１及び第２コア１３（１８）と、第１
及び第２ボビンの他方の側にそれぞれ配設される第１及
び第２アーマチュア１４（４０）と、一端はハウジング
に固定され他端は混合気噴射口を有した燃料噴射ノズル
１２と、エアー導入経路に常時連通する混合室４２ｂ
と、燃料導入経路に常時連通する燃料室５３と、混合室
と燃料室との連通又は遮断を行い空燃比を調整する空燃
比調整弁１５と、内燃機関の燃焼室内に送り込まれる混
合気量を調整する混合気量調整弁４１と、空燃比調整弁
を閉じる方向に第１アーマチュアを付勢する第１スプリ
ング１６と、混合気量調整弁を閉じる方向に第２アーマ
チュアを付勢する第２スプリング１７とを備えた燃料噴
射装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、燃料噴射装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】第１の従来技術としては、特開平３−１
７２５７４号公報に開示される技術が知られている。図
２は、この公報に開示される燃料噴射装置の断面図を示
す。同図において、ハウジング１００には、エアー導入
経路１０１が取り付けられている。ハウジング１００の
図中右端には、ケース１０２が固定されており、ケース
１０２内には、燃料が導入されるための燃料導入通路１
０３が形成されている。

【０００３】ハウジング１００内には、コイル１０４が
巻回されたボビン１０５が配設されており、コイル１０
４は外部から通電可能になっている。ハウジング１００
には、ボビン１０５の中心穴の図中左側に位置するよう
にコア１０６が固定されており、コア１０６の図中左側
には、燃料噴射ノズル１０７が固定されている。ボビン
１０５の中心穴の図中右側には、所定の間隔をおいてコ
ア１０６と対向するように磁性体の第１可動部材１０８
が配設されており、スプリング１０９により図２中右方
に付勢されながらケース１０２に当接している。第１可
動部材１０８の内部には、燃料室１１５が形成されてお
り、燃料導入通路１０３に常時連通している。コア１０
６内には、所定の間隔を置いて第１可動部材１０８と対
向するように磁性体の第２可動部材１１０が配設されて
いる。この第２可動部材１１０は断面コの字形状を呈し
ており、第２可動部材１１０の開口部には、燃料室１１
５内に収容されるようにロッド１１２が嵌合されてい
る。第２可動部材１１０の図中左端には、非磁性体のボ
ール１１１が固定されており、このボール１１１に対向
するようにコア１０６内に第３可動部材１１６が配設さ
れている。この第３可動部材１１６の図２中右端には、
弁座１１７が形成されており、ボール１１１が着脱可能
になっている。第２可動部材１１０は、スプリング１１
３によりロッド１１２を介してボール１１１を弁座１１
７に着座させる方向に付勢されている。尚、スプリング
１０９の付勢力は、スプリング１１３の付勢力よりも大
きくなるように設定されている。第３可動部材１１６の
内部には、燃料通路１２３が形成されており、コア１０
６内に形成された混合室１２０に常時連通している。こ
の燃料通路１２３は、ボール１１１が弁座１１７から離
脱することにより、燃料室１１５と連通するようになっ
ている。混合室１２０は、エアー導入通路１０１に常時
連通しており、ダイヤフラム１２１により燃料室１１５
と区画されている。第３可動部材１１６の内部には、ノ
ズル１０７内に収容されるようにロッド１１８が嵌合さ
れており、ノズル１０７の図２中左端には、ノズル１０
７の先端に設けられた燃料噴射口１２８を開閉する混合
気噴射弁１１９が連結されている。このロッド１１８と
ノズル１０７との間には、混合気噴射通路１２４が形成
されており、混合室１２０に常時連通している。第３可
動部材１１６は、混合室１２０内に形成されたスプリン
グ１２５により混合気噴射弁１１９が閉じる方向に付勢
されている。次に、上述した従来の燃料噴射装置の作
動について説明する。

【０００４】混合室１２０には、エアポンプ（図示省
略）によりエアー導入通路１０１を介して常時高圧エア
ーが供給されている。又、燃料室１１５内には、燃料導
入通路１０３を介して常時エアー圧よりも高い圧力で燃
料が供給される。コイル１０４に低電流を流すと、スプ
リング１１３の付勢力よりも大きく且つスプリング１０
９の付勢力よりも小さい電磁力が、コア１０６と第１可
動部材１０８との間及び第１可動部材１０８と第２可動
部材１１０との間に加わる。その結果、第１可動部材１
０８は動かず、第２可動部材１１０がスプリング１１３
の付勢力に抗して第１可動部材１０８に吸引されて移動
する。従って、第２可動部材１１０のボール１１１が第
３可動部材１１６の弁座１１７から離脱して燃料室１１
５内に供給された燃料が燃料通路１２３を介して混合室
１２０に供給され、次いで混合気噴射通路１２４に供給
される。以上のように、燃料が計量される。次に、コイ
ル１０４に高電流を流すと、スプリング１０９の付勢力
よりも大きい電磁力がコア１０６と第１可動部材１０８
との間及び第１可動部材１０８と第２可動部材１１０と
の間に加わる。その結果、第１可動部材１０８がスプリ
ング１０９の付勢力に抗してコア１０６に吸引されて移
動し、開放状態の第２可動部材１１０を図２中左方向に
押し込む。次いで、ボール１１１が弁座１１７に着座
し、燃料室１１５と燃料通路１２３とが遮断され、その
後、第３可動部材１１６が第１可動部材１０８により第
２可動部材１１０を介しておされてスプリング１２５に
抗しながら図２中左方に移動する。従って、混合気噴射
弁１１９が開放して混合室１２０に供給されていた燃料
が高圧エアと共に混合気噴射通路１２４を介して噴射さ
れる。

【０００５】一方、第２の従来技術としては、特開昭６
２−９３４８１号公報に開示される技術が知られてい
る。図３に、この公報に開示される燃料噴射装置の部分
断面図である。同図において、燃料タンク２００からポ
ンプ２０１及び圧力調整弁２０２を介して燃料計量用ア
クチュエータ２０３に燃料が供給されている。又、エア
ー源２０４から圧力調整弁２０５を介して高圧エアーが
燃料噴射装置２０６内の室２０７に供給されており、こ
の室２０７に燃料計量用アクチュエータ２０３から予め
計量した燃料を噴射するようになっている。その後ソレ
ノイド２０８が作動して混合気噴射弁２０９を開くこと
により、混合気噴射口２１０から混合気を噴射する構成
になっている。尚、燃料計量用アクチュエータ２０３内
には、ソレノイド（図示省略）が配設されていて、この
ソレノイドの開閉を制御することによって、エアーと燃
料の空燃比を調整できるようになっている。又、ソレノ
イド２０８及び燃料計量装置２０３内に配設されている
ソレノイドへの通電は、プロセッサ２１１により行わ
れ、このプロセッサ２１１は、各種センサ２１２、２１
３より機関の速度及び負荷状態を感知し、燃料室への燃
料噴射の所要のタイミングを示すようなプログラムが入
力されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】第１の従来の技術で
は、１つのコイルでアーマチュアとなる可動部材を２つ
動かす構造となっていて、装置の小型化を図っている。
一方、上記したように１つのコイルでアーマチュアを２
つ動かす構造となっているため、可動部材に吸引力を生
じさせるための磁性体とのエアーギャップは、少なくと
も４つ必要になってくる。吸引力は、エアーギャップの
２乗に反比例するため、エアーギャップの増大はコイル
に流す電流、コイルの巻数の増加に繋がる。即ち、２つ
のアーマチュアを動かすのに必要な吸引力を発生させら
れる電圧は、車両のバッテリーより発生する電圧では不
足であるほど大きくなければならないといった問題があ
り、これを補うためにコンバータを用いて、バッテリー
の電圧を昇圧していた。しかし、コンバータを用いるこ
とにより、コストアップは避けることができない。

【０００７】又、第２の従来技術では、２つのソレノイ
ドを用いて、それぞれが１つのバルブの開閉を行うよう
な構成となっているが、ソレノイドが互いに直角に位置
しているために、装置全体の大型化に繋がり、搭載性が
悪い問題があった。又、２つのソレノイドが独立してい
るため、磁路を形成するためのソレノイド回りの磁性体
をも２つ設けなければならない。

【０００８】本発明は、低電圧で作動させることがで
き、且つ、小型の燃料噴射装置の提供を課題とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ため本発明において講じた技術的手段は、ハウジング
と、ハウジング内に直列に配設されそれぞれコイルが巻
回された第１及び第２ボビンと、第１及び第２ボビンの
中心穴の一方の側にそれぞれ配設される第１及び第２コ
アと、第１及び第２ボビンの他方の側にそれぞれ配設さ
れる第１及び第２アーマチュアと、一端はハウジングに
固定され他端は燃料噴射口を有した燃料噴射ノズルと、
燃料噴射ノズル内に形成されエアーが導入されるエアー
導入経路に常時連通する混合室と、第１コア内に形成さ
れ燃料導入経路に常時連通する燃料室と、第１アーマチ
ュアと連動する弁体を有して混合室と燃料室との連通又
は遮断を行い空燃比を調整する空燃比調整弁と、第２ア
ーマチュアと連動して燃料噴射口の開閉を調整して内燃
機関の燃焼室内に送り込まれる混合気量を調整する混合
気量調整弁と、空燃比調整弁を閉じる方向に第１アーマ
チュアを付勢する第１スプリングと、混合気量調整弁を
閉じる方向に第２アーマチュアを付勢する第２スプリン
グとを備えたことである。

【００１０】

【作用】本発明の作用を説明する。それぞれのコイルに
より発生される吸引力で空燃比調整弁及び混合気量調整
弁の開閉を行うようにしているために、低電圧でも作動
させることができ、且つ、コイルが巻回されたボビンは
ハウジング内に直列に配設されていることによって、装
置の大型化を防止することが可能となる。又、ソレノイ
ドをハウジング内に直列に配設しているために、磁路を
形成するためのソレノイド回りの磁性体を合体させて１
つにすることができ、小型化、軽量化、低コスト化を図
ることが可能となる。

【００１１】

【実施例】本発明に係る一実施例を図面に基づいて説明
する。

【００１２】図１は、本実施例の燃料噴射装置の断面図
である。同図において、ハウジング１０内には、コイル
２０、２１が巻回された樹脂製の第１及び第２ボビン３
０、３１が直列に配設され、それぞれに電圧を印加する
ハーネス２２、２３、アース電極（図示省略）が連通し
ている。又、ハウジング１１の図中左端には、燃料噴射
ノズル１２が固定されている。この燃料噴射ノズル１２
には、混合気通路１２ａ及び混合気噴射口１２ｂが形成
されていて、この混合気噴射口１２ｂの開閉をにより内
燃機関の燃焼室内に混合気が送り込まれる。混合気通路
１２ａ内には、第２アーマチュア４０に固定された混合
気量調整弁の弁体４１が挿入されていて、第２スプリン
グ１７により混合気噴射口１２ｂを閉じる方向に付勢さ
れている。弁体４１及び後述する弁座部材４２内部に
は、混合気通路１２ａと常時連通する混合室５５が形成
されている。

【００１３】一方、ハウジング１０の図中右端には、磁
性体よりなる第１コア１３が第１ボビン３０の中央孔に
挿嵌された状態で固定されている。この第１コア１３に
は、燃料ポンプ５１及び圧力調整器５２を介して燃料タ
ンク５０と連通する燃料室５３と、燃料通路１３ａが形
成されている。第１コア１３の図中左端は、磁性体より
なり空燃非調整弁のボール弁体１５が固定された第１ア
ーマチュア１４と対向し、又両者の間には第１スプリン
グ１６が介在されていて、ボール弁体１５を弁座部材４
２の弁座４２ａに当接させる方向に付勢している。更
に、第１コア１３の図１中左端には、第１アーマチュア
１４の移動量を規制し、且つ第１アーマチュア１４の案
内をするストッパ５４が固定されている。

【００１４】弁座部材４２は、第２ボビン３１の中央孔
にヨーク１８を介して固定され、又、内部には上述した
混合室５５が形成されている。この混合室５５は、圧力
調整器６１を介してエアー源６０と連通していて、高圧
エアーが存在している。又、ヨーク１８は、図中左側は
小径に、右側は大径に形成されていて、第１ボビン３０
は右側に収容され、第２ボビン３１は左側に挿嵌されて
第２コアを兼ねている。そして、第１ボビン３０に電流
を流すことにより、ヨーク１８、第１アーマチュア１
４、第１コア１３に磁界が生じるようになっている。
又、第２ボビン３１に電流を流すことにより、ヨーク１
７、第２アーマチュア４０、カバー１１、ハウジング１
０に磁界が生じるようになっている。

【００１５】次に、本実施例の燃料噴射装置の作動を説
明する。

【００１６】混合室４２ｂ内には高圧エアーが常時供給
されており、燃料室５３内にはエアー圧よりも高い圧力
で燃料が常時供給されている。第１コイル２０に電流を
流すと、第１アーマチュア１４が第１スプリング１６の
付勢力に抗して図１中右方へ移動し、ボール弁体１５が
弁座部材の弁座４２ａから離れて燃料室５３内の燃料が
混合室５５に流入する。次に、第２コイル２１に電流を
流すと、第２アーマチュア４０が第２スプリング１７の
付勢力に抗して図中左方に移動すると共に弁体４１が混
合気噴射口１２ｂから離れて、混合室５５内の混合気が
連通路４１ａ、混合気通路１２ａを通って混合気噴射口
１２ｂより噴射される。

【００１７】

【発明の効果】本発明の効果を説明する。それぞれのコ
イルにより発生される吸引力で空燃比調整弁及び混合気
量調整弁の開閉を行うようにしているために、低電圧で
も作動させることができ、且つ、コイルが巻回されたボ
ビンはハウジング内に直列に配設されていることによっ
て、装置の大型化を防止することが可能となる。又、ソ
レノイドをハウジング内に直列に配設しているために、
磁路を形成するためのソレノイド回りの磁性体を合体さ
せて１つにすることができ、小型化、軽量化、低コスト
化できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る燃料噴射装置の断面図を示す。

【図２】第１の従来技術の燃料噴射装置の断面図を示
す。

【図３】第２の従来技術の燃料噴射装置の一部断面図を
示す。

【符号の説明】

１２ｂ・・・混合気噴射口１３・・・第１コア１４・・・第１アーマチュア１６・・・第１スプリング１８・・・ヨーク２０・・・第１コイル２１・・・第２コイル３０・・・第１ボビン３１・・・第２ボビン４０・・・第２アーマチュア４２ｂ・・・混合室５３・・・燃料室

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ハウジングと、該ハウジング内に直列に
配設され夫々コイルが巻回された第１及び第２ボビン
と、該第１及び第２ボビンの中心穴の一方の側に夫々配
設される第１及び第２コアと、前記第１及び第２ボビン
の他方の側に夫々配設される第１及び第２アーマチュア
と、一端は前記ハウジングに固定され他端は混合気噴射
口を有した燃料噴射ノズルと、該燃料噴射ノズル内に形
成されエアーが導入されるエアー導入経路に常時連通す
る混合室と、前記第１コア内に形成され燃料導入経路に
常時連通する燃料室と、前記第１アーマチュアと連動す
る弁体を有して前記混合室と前記燃料室との連通又は遮
断を行い空燃比を調整する空燃比調整弁と、前記第２ア
ーマチュアと連動して前記混合気噴射口の開閉を調整し
て内燃機関の燃焼室内に送り込まれる混合気量を調整す
る混合気量調整弁と、前記空燃比調整弁を閉じる方向に
前記第１アーマチュアを付勢する第１スプリングと、前
記混合気量調整弁を閉じる方向に前記第２アーマチュア
を付勢する第２スプリングとを備えた燃料噴射装置。