JPH0783077A - ガスタービン燃焼器の制御装置 - Google Patents

ガスタービン燃焼器の制御装置

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JPH0783077A
JPH0783077A JP22753593A JP22753593A JPH0783077A JP H0783077 A JPH0783077 A JP H0783077A JP 22753593 A JP22753593 A JP 22753593A JP 22753593 A JP22753593 A JP 22753593A JP H0783077 A JPH0783077 A JP H0783077A
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 急減速時にも燃焼を維持しつつNOx排出量
の増加を防止する。 【構成】 可変機構33は1次空気分配率を可変にする
とともにアイドル時の値よりも大幅に小さくすることが
可能である。急減速時になると、設定手段34が1次空
気分配率を最小とする位置に可変機構33を駆動する指
令値を設定し、1次空気分配率n1、全空気流量Gaお
よび上限空燃比〔A/F〕1MAXを用いて、空燃比が上限
空燃比〔A/F〕1MAX未満に収まるように算出手段42
が燃料ノズル32からの燃料流量Wf1を算出する。そ
の後に空燃比が上限空燃比〔A/F〕1MAX未満になった
ときは、設定手段46が最小燃料流量Wf1MINを設定
する。この最小燃料流量Wf1MINの設定後に空燃比が
下限空燃比〔A/F〕1以下になると、設定手段48が
可変機構33をアイドル位置に駆動する可変機構指令値
を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はガスタービン燃焼器の
制御装置、特に低公害性が求められる自動車用のものに
関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービン燃焼器に、蒸発管内に燃料
を噴射して蒸発させるとともに燃焼用空気と混合して予
混合気を生成し、この予混合気を燃焼筒に導入して燃焼
させる方式のもの(予蒸発予混合型と呼ばれる)がある
(第6回 JTSJ“日本ガスタービン学会” ガスタ
ービン秋期講演会“札幌” 1991年8月26日 予
稿集p.79〜p.86 No.B・2「乗用車用ガス
タービン燃焼器の開発第2報 信頼性確保に関する基礎
検討」ならびに実開平2−72334号公報参照)。
【0003】この予蒸発予混合型の燃焼器では、液体燃
料を予混合気にするために燃焼筒より上流の蒸発管内で
燃料を一度蒸発させる必要がある。この場合、耐熱性に
優れたセラミックガスタービンでは熱交換器の効率が良
くサイクル最高温度も高いため、燃焼器入口空気温度が
900℃程度になり燃料の自着火温度を越えているの
で、蒸発管内での燃料の蒸発がうまく円滑に行われない
と、蒸発管壁面に燃料液滴が付着し蒸発管内で燃焼が起
こる逆火現象が発生し燃料ノズル回りを焼損させるおそ
れがある。
【0004】このような逆火現象を防止するため、逆火
現象の生じない燃料流量の許容値までは、蒸発管の上流
位置に設けた予蒸発予混合燃焼用の第1燃料ノズルから
すべての燃料量を蒸発管内に噴射供給し、許容値を越え
た燃料流量域になると、許容値との差分を燃焼筒の入口
部に設けた拡散燃焼用の第2燃料ノズルから噴射供給す
るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車用に
使われる上記のガスタービン(エンジン)では、減速時
に燃料カットを行うことでモード走行燃費を向上できる
のであるが、その一方で燃焼器での再着火(燃料の供給
再開)のタイミングの設定がむつかしい。たとえば、燃
料カット後、運転者からの出力アップの要求があったと
き、あるいは燃料カット時間が長く、熱交換器に蓄えら
れていたエネルギーが放出されて不足してきたときは、
燃料の供給を再開して運転性に支障のないようにしなけ
ればならないが、この際に着火に失敗すると、エンジン
の停止を招いてしまうのである。
【0006】こうした着火の失敗をさけるためには、少
ない燃料流量であっても燃焼が継続するように第1燃料
ノズルからの燃料供給を続けなければならない。
【0007】しかしながら、この少ない燃料流量から定
まる燃焼筒での空燃比が、吹き消え限界を定める上限空
燃比を越えていれば、せっかく燃料を供給していても燃
焼の火が吹き消されてしまい、かといって燃料流量を少
なくしすぎて燃焼筒での空燃比が、NOx限界を定める
下限空燃比以下になったのでは、NOx排出量が増加す
る。
【0008】そこでこの発明は、1次空気分配率を可変
にすることが可能であってアイドル時の値よりも大幅に
小さくすることが可能な可変機構を設けておき、急減速
時になると1次空気分配率がアイドル時の値より小さく
なる位置に可変機構を移動するとともに、燃焼筒での空
燃比が上限空燃比未満に収まるように第1燃料ノズルか
らの燃料流量を制御し、その後に燃焼筒での空燃比が下
限空燃比に達したときは、可変機構をアイドル位置へと
復帰させることにより、急減速時にも燃焼を維持しつつ
NOx排出量の増加を防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図1に示
すように、燃焼用空気が流入する燃焼器入口と燃焼筒と
間にあって燃焼器入口近傍に噴射される燃料を蒸発させ
るとともに燃焼用空気と混合させる予蒸発予混合通路
と、前記燃焼器入口近傍に燃料を噴射する燃料ノズル3
2と、1次空気分配率n1を可変にすることが可能であ
ってアイドル時の値よりも大幅に小さくすることが可能
な可変機構33と、この可変機構33を駆動するアクチ
ュエータ34と、エンジンの負荷(たとえばアクセル開
度θa)を検出するセンサ35と、この負荷センサ35
の検出値から急減速時であるかどうかを判定する手段3
6と、この判定結果より急減速時に前記1次空気分配率
1を最小とする位置に前記可変機構33を駆動する可
変機構指令値(たとえば−xVGMAX)を設定し、これを
前記アクチュエータ34に出力する手段37と、エンジ
ンの回転数Ncを検出するセンサ38と、この回転数セ
ンサ38の検出値から前記燃焼器に供給される全空気流
量Gaを算出する手段39と、前記可変機構33の実際
の位置xVGを検出するセンサ40と、この位置センサ4
0の検出値から可変機構位置に対応する1次空気分配率
1を算出する手段41と、この1次空気分配率n1、前
記全空気流量Gaおよび吹き消え限界を定める上限空燃
比〔A/F〕1MAXを用いて、急減速時に前記燃焼筒での
空燃比が上限空燃比〔A/F〕1MAX未満に収まるように
前記燃料ノズル32から噴射する燃料流量Wf1を算出
し、これを前記燃料ノズル32に出力する手段42と、
前記回転数センサ38の検出値から前記燃料ノズル32
からの基本燃料流量Wf1MAPを算出する手段43と、
この基本燃料流量Wf1MAP、前記算出された1次空気
分配率n1および全空気流量Gaを用いて、急減速時の
前記燃焼筒での空燃比〔A/F〕1を算出する手段44
と、この急減速時の燃焼筒での空燃比〔A/F〕1が前
記上限空燃比〔A/F〕1MAX未満になったかどうかを判
定する手段45と、この判定結果より急減速時の燃焼筒
での空燃比〔A/F〕1が前記上限空燃比〔A/F〕
1MAX未満になったとき前記燃料ノズル32から噴射する
燃料流量に最小燃料流量Wf1MIN(たとえばアイドル
時の燃料流量Wf1IDLE)を設定し、これを前記燃料ノ
ズル32に出力する手段46と、この最小燃料流量Wf
MINの設定後に前記急減速時の燃焼筒での空燃比〔A
/F〕1がNOx限界を定める下限空燃比〔A/F〕1
下になったかどうかを判定する手段47と、この判定結
果より最小燃料流量Wf1MINの設定後に前記急減速時
の燃焼筒での空燃比〔A/F〕1が下限空燃比〔A/
F〕1以下になったとき前記可変機構33をアイドル位
置に駆動する可変機構指令値(たとえばxVGIDLE)を設
定し、これを前記アクチュエータ34に出力する手段4
8とを設けた。
【0010】第2の発明は、図16に示すように、燃焼
用空気が流入する燃焼器入口と燃焼筒と間にあって燃焼
器入口近傍に噴射される燃料を蒸発させるとともに燃焼
用空気と混合させる予蒸発予混合通路と、前記燃焼器入
口近傍に燃料を噴射する燃料ノズル32と、1次空気分
配率n1を可変にすることが可能であってアイドル時の
値よりも大幅に小さくすることが可能な可変機構33
と、この可変機構33を駆動するアクチュエータ34
と、エンジンの負荷(たとえばアクセル開度θa)を検
出するセンサ35と、この負荷センサ35の検出値から
急減速時であるかどうかを判定する手段36と、この判
定結果より急減速時に前記1次空気分配率n1を最小と
する位置に前記可変機構33を駆動する可変機構指令値
(たとえば−xVGMAX)を設定し、これを前記アクチュ
エータ34に出力する手段37と、エンジンの回転数N
cを検出するセンサ38と、この回転数センサ38の検
出値から前記燃焼器に供給される全空気流量Gaを算出
する手段39と、前記可変機構33の実際の位置xVG
検出するセンサ40と、この位置センサ40の検出値か
ら可変機構位置に対応する1次空気分配率n1を算出す
る手段41と、この1次空気分配率n1、前記全空気流
量Gaおよび吹き消え限界を定める上限空燃比〔A/
F〕1MAXを用いて、急減速時に前記燃焼筒での空燃比が
上限空燃比〔A/F〕1MAX未満に収まるように前記燃料
ノズル32から噴射する燃料流量Wf1を算出し、これ
を前記燃料ノズル32に出力する手段42と、前記回転
数センサ38の検出値から前記燃料ノズル32からの基
本燃料流量Wf1MAPを算出する手段43と、この基本
燃料流量Wf1MAP、前記算出された1次空気分配率n1
および全空気流量Gaを用いて、急減速時の前記燃焼筒
での空燃比〔A/F〕1を算出する手段44と、この急
減速時の燃焼筒での空燃比〔A/F〕1が前記上限空燃
比〔A/F〕1MAX未満になったかどうかを判定する手段
45と、この判定結果より急減速時の燃焼筒での空燃比
〔A/F〕1が前記上限空燃比〔A/F〕1MAX未満にな
ったとき前記燃料ノズル32から噴射する燃料流量に最
小燃料流量Wf1MIN(たとえばアイドル時の燃料流量
Wf1IDLE)を設定し、これを前記燃料ノズル32に出
力する手段46と、アイドル時の燃料流量、前記算出さ
れた1次空気分配率n1および全空気流量Gaを用い
て、アイドル時の前記燃焼筒での空燃比〔A/F〕
1IDLEを算出する手段51と、前記最小燃料流量Wf1
MINの設定後に前記急減速時の燃焼筒での空燃比〔A/
F〕1が前記アイドル時の燃焼筒での空燃比〔A/F〕
1IDLE以下になったかどうかを判定する手段52と、こ
の判定結果より最小燃料流量Wf1MINの設定後に前記
急減速時の燃焼筒での空燃比〔A/F〕1が前記アイド
ル時の燃焼筒での空燃比〔A/F〕1IDLE以下になった
とき前記可変機構33をアイドル位置に駆動する可変機
構指令値(たとえばxVGIDLE)を設定し、これを前記ア
クチュエータ34に出力する手段48とを設けた。
【0011】
【作用】急減速時に可変機構が一気に最小位置へと駆動
され、かつ吹き消え限界を定める上限空燃比未満の空燃
比となるように燃料流量が制御されると、可変機構位置
が最小位置に向かって変化する。つまり、可変機構位置
がアイドル位置に向かって変化するときより1次空気分
配率の低下が大きいわけで、可変機構をアイドル位置に
向かって移動させるときよりも燃料流量が低下する。
【0012】これによって急減速時に吹き消えを防止し
つつ、可変機構をアイドル位置に向かって移動させると
きよりも燃料流量が低下する分の燃料を節約することが
できる。
【0013】一方、急減速時に、可変機構位置がアイド
ル位置に向かって変化するときより1次空気分配率n1
の低下が大きいと、この1次空気分配率n1に比例する
燃焼筒での空燃比の低下も大きくなり、これが下限空燃
比に達したときは、可変機構がアイドル位置へと復帰さ
れることから、燃焼筒での空燃比が下限空燃比より低下
することがなく、これによってNOx排出量が増加する
ことがない。
【0014】第2の発明で、アイドル時の空燃比になっ
たタイミングで可変機構がアイドル位置に復帰される
と、第1の発明の作用に加えて、アクチュエータの応答
速度が必ずしも十分でないときでも、燃焼筒での空燃比
が下限空燃比より低下することがない。
【0015】
【実施例】図2において、燃焼筒2の上流側に蒸発管
(予蒸発予混合通路)3が設けられ、この蒸発管3に図
外のコンプレッサおよび熱交換器を介して燃焼用空気が
導入される。
【0016】蒸発管3内の上流端部には、蒸発管3内に
燃料を噴射する予蒸発予混合燃焼用の第1燃料ノズル4
が、また蒸発管3の下流端部の中心部に支持された保炎
器5に拡散燃焼用の第2燃料ノズル6がそれぞれ配置さ
れ、これらの燃料ノズル4,6には、燃料ポンプ7から
の一定圧の燃料を燃料調量器(たとえばPWM弁で構成
する)8,9によって調量された燃料が供給される。
【0017】2つの燃料ノズル4,6のいずれを開き、
また開いた燃料ノズルからどのくらいの燃料量を供給す
るのかを決めるのは、マイクロコンピュータからなるコ
ントロールユニット11である。コントロールユニット
11では、第1燃料ノズル4の許容燃料流量(蒸発管3
の温度Tinに応じて定まり、蒸発管3内で蒸発可能な
燃料流量のこと)と運転条件に対応する要求燃料流量を
比較し、要求燃料流量が許容燃料流量以下であれば、第
1燃料ノズル4だけを開いて要求燃料流量のすべてを噴
射し、要求燃料量が許容燃料流量を越えると、その差分
を第2燃料ノズル6からの噴射で補う。これにより、許
容燃料流量となるまでは予蒸発予混合燃焼によりNOx
排出量を大幅に低減し、かつ蒸発管3内には蒸発可能な
燃料量しか供給しないことで、蒸発管内面に液状の燃料
が付着するこによる逆火の発生を防止するのである。1
2は蒸発管温度Tinを検出するセンサである。
【0018】保炎器5の回りには蒸発管3からの混合気
を燃焼筒2内に旋回流入させるスワーラ10が形成さ
れ、また始動時には点火火花の助けを借りないと燃焼で
きないため、燃焼筒2の側部にエキサイタ15に接続さ
れた点火栓14がその先端を燃焼筒2内に臨ませて装着
されている。
【0019】燃焼筒2の下流の円筒部には、その周壁に
図で左右方向に長孔状の空気取入れ孔22が形成され、
その周囲に図で左右方向に動いて空気取入れ孔22の開
口面積を調節するスリーブ23が設けられる。これら空
気取入れ孔22とスリーブ23とは、蒸発管3を介して
燃焼筒2に導入する空気(1次空気)の全空気流量Ga
に対する比率(つまり1次空気分配率)n1を可変とす
る機構21を構成するもので、アクチュエータ24を駆
動してスリーブ23をたとえば図で右方向に移動させる
(つまり空気取入れ孔22の開口面積を増やしていく)
と、1次空気分配率n1が減少し、この逆にスリーブ2
3を図で左側に移動させたときは1次空気分配率n1
増加する。可変機構21の位置に応じて燃焼筒2にはn
1・Gaの空気流量が、燃焼筒2の下流には残りの(1
−n1)・Gaの空気流量が配分されるわけである。
【0020】自動車用ガスタービンの燃焼器では、定常
時(および緩加減速時)に燃焼筒2での空燃比〔A/
F〕1を、吹き消え限界を定める上限空燃比〔A/F〕
1MAXとNOx限界を定める下限空燃比〔A/F〕1MIN
のあいだの狭い範囲内に維持しなければならない。その
一方で、自動車用ガスタービンの総空燃比は負荷に応じ
て約80〜約400程度まで大幅に変化し、その中で燃
焼筒での空燃比〔A/F〕1を上記の狭い範囲に収める
ため、1次空気分配率n1を可変としなければならず、
そのために可変機構21が必要となるのである。
【0021】ここでは、アクチュエータ24への指令値
を増加すれば、1次空気分配率n1が大きくなるように
スリーブ23とアクチュエータ24のリンク機構とアク
チュエータ24の駆動方向を設定している。
【0022】ここまでのガスタービン燃焼器1の構成は
先願(特願平4−242296号)と基本的に変わらな
い。
【0023】なお、上記の総空燃比とは燃焼器1に入っ
てくる全空気流量Gaと全燃料流量Wf(2つの燃料ノ
ズル4,6からの合計の燃料流量のこと)の比、つまり
Ga/Wfで定義される値のことである。ただし、後述
するように、この例の燃料流量範囲は、第1燃料ノズル
4だけから噴射供給される範囲に限っているため、ここ
での総空燃比はGaと第1燃料ノズルからの燃料流量の
比になる。
【0024】ところで、減速時に燃料カットを行う場合
は、燃焼器での再着火(燃料の供給再開)のタイミング
の設定がむつかしくなるので、少ない燃料流量であって
も燃焼の火を絶やさないように第1燃料ノズル4から燃
料供給を続けることが考えられる。
【0025】しかしながら、急減速時に単に燃料流量を
少なくするだけだと、燃焼筒での空燃比が上限空燃比を
越えていれば燃焼の火が吹き消されるし、かといって燃
料流量を少なくしすぎて燃焼筒での空燃比が下限空燃比
以下になったのでは、NOx排出量が増加する。
【0026】これに対処するため、この例では、1次空
気分配率n1がアイドル時(無負荷時)の値より小さく
なるように可変機構21を改造し、コントロールユニッ
ト11で、急減速時になると1次空気分配率n1が最小
となる位置に可変機構21を動かすとともに、燃焼筒2
での空燃比が上限空燃比未満に収まるように第1燃料ノ
ズルからの燃料流量を制御し、さらに燃焼筒での空燃比
の変化を監視してこれが下限空燃比に到達したときは可
変機構21をアイドル位置へと復帰させる。
【0027】まず、1次空気分配率n1がアイドル時の
値より小さくなるように、図2において空気取入れ孔2
2を図で右側に延長して形成するとともに、これに合わ
せてスリーブ23もアイドル時の位置よりさらに右側に
移動できるようにスリーブ23とアクチュエータ24を
連結するリンク機構やアクチュエータ24の動き代を設
定する。可変機構21による1次空気分配率の可変領域
を1次空気の絞り側へと大幅に拡大するわけである。
【0028】ここでは、1次空気分配率n1がアイドル
時の値になるときの可変機構位置を0とし、1次空気分
配率n1が大きくなる向き(スリーブ23が図で左に向
かう向き)を正とする。また、1次空気分配率n1が最
小になるときの可変機構位置(つまりスリーブ23が最
も右側に移動した位置)を−xVGMAX(xVGMAX>0)と
する。
【0029】図3と図4は、コントロールユニット11
で実行される動作を示すフローチャートである。
【0030】まず、データ(回転数センサ25からのエ
ンジン回転数Nc、アクセルセンサ26からのアクセル
開度θa、位置センサ27からの可変機構位置xVG)を
読み込み(図3のステップ1)、可変機構位置xVGから
は図6を内容とするテーブルを参照して可変機構位置に
対応する1次空気分配率n1を、実回転数Ncからは図
7、図8、図9および図10を内容とするテーブルをそ
れぞれ参照して燃焼器に入ってくる全空気流量Ga、N
Ox限界を定める下限空燃比〔A/F〕1MINと吹き消え
限界を定める上限空燃比〔A/F〕1MAXおよび第1燃料
ノズル4からの基本燃料流量Wf1MAPを求める(図3
のステップ2,3,4,5,6)。なお、これらのテー
ブル参照値は、後述する図3のステップ10,13、図
4のステップ23,26で使われる。
【0031】アクセル開度の1サイクル前のデータθa
i-1と今回のデータθaiの差Δθa(=θai-1−θ
i)を計算し、これと一定値ΔθaDを比較することに
より急減速時かどうかをみる(図3のステップ7,
8)。急減速時と緩減速時を分けるレベル(つまりΔθ
Dのこと)は、要求減速率に対しメカニカルな可変機
構21がアクセルペダルの動きに十分追従できるかどう
かによって決定する。
【0032】急減速時でなければ緩減速時であるかどう
かみて(図3のステップ9)、緩減速時であれば上記の
4つのテーブル参照値(n1、Ga、〔A/F〕1MIN
〔A/F〕1MAX)と後述の燃料流量指令値Wf1SET
を用いて1次空気分配率n1が所定の範囲 (Wf1SET/Ga)・〔A/F〕1MIN ≦n1≦(Wf1SET/Ga)・〔A/F〕1MAX) …(1) に収まっているかどうかをみて、この範囲に収まってな
ければ、収まるように可変機構21を移動させる(図3
のステップ10〜15)。
【0033】(1)式の根拠は次の通りである。定常時
や緩減速時に燃焼筒での空燃比〔A/F〕1を上限空燃
比〔A/F〕1MAXと下限空燃比〔A/F〕1MINのあいだ
の狭い範囲内に維持するための条件は、 〔A/F〕1MIN≦〔A/F〕1≦〔A/F〕1MAX …(2) であり、一方燃焼筒での空燃比〔A/F〕1は 〔A/F〕1=(n1・Ga)/Wf1SET …(3) であるから、(2),(3)式をn1について整理する
と、(1)式が得られる。つまり、n1を(1)式の範
囲に収めることが定常時や緩減速時の制御指針となるの
である。
【0034】このため、n1<(Wf1SET/Ga)・
〔A/F〕1MINであれば、燃焼筒での空燃比が下限空燃
比を下回ったと判断し、可変機構指令値xVGSETを一定
量ΔxVGだけ大きくして可変機構21を全閉方向(図で
左方向)に移動することで(図3のステップ10,1
1,12)、n1が大きくなる側に戻し、この逆にn1
(Wf1SET/Ga)・〔A/F〕1MAXとなれば、燃焼
筒での空燃比が上限空燃比を越えたとして可変機構指令
値xVGSETをΔxVGだけ小さくすることにより(図3の
ステップ13,14,15)、n1が小さくなる側に戻
す。
【0035】なお、(3)式からも分かるように、この
例では燃料流量範囲を、第1燃料ノズル4だけから噴射
供給される範囲に限定している。図10に第1燃料ノズ
ル4からの基本燃料流量Wf1MAPの特性に第2燃料ノ
ズル6からの基本燃料流量Wf2MAPの特性を重ねて示
すと、同図より第1燃料ノズル4だけから噴射供給され
る範囲は実回転数Ncが所定回転数N1より小さな回転
域になるわけである。このため、図8にも示したよう
に、この例の燃料流量範囲において下限空燃比〔A/
F〕1MINはほぼ一定である。
【0036】1次空気分配率n1が(1)式の範囲に収
まれば、従来と同様に、実回転数Ncが目標回転数NT
と一致するように燃料流量についてフィードバック制御
を行う(図ではθa−NT制御で示す。図3のステップ
16)。これは、図5のサブルーチンで示したように、
アクセル開度θaから図11を内容とするテーブルを参
照して目標回転数NTを求め、この目標回転数NTと実回
転数Ncの差からPID制御量を求め、これを基本燃料
流量Wf1MAPに加算した値を燃料流量指令値Wf1SET
として出力するものである。
【0037】一方、急減速時になると、まず1次空気分
配率n1が最小になるように−xVGMAXを可変機構指令値
VGSETとして出力し(図4のステップ21,22)、
吹き消え防止のための燃料流量Wf1を Wf1=(n1・Ga)/〔A/F〕1MAX …(4) により算出し、これを燃料流量指令値Wf1SETとする
(図4のステップ23,24,25)。
【0038】これにより吹き消えを生じることなく実回
転数Nc(全空気流量Ga)が減少し、上記の(3)式
で算出される燃焼筒での空燃比〔A/F〕1が上限空燃
比〔A/F〕1MAX未満になれば、第1燃料ノズルからの
燃料流量を一気に最小燃料流量Wf1MIN(ほぼアイドル
時の燃料流量Wf1IDLEに等しい)まで減少しても燃焼
の火が吹き消されることがないので、〔A/F〕1
〔A/F〕1MAXになると、最小燃料流量Wf1MINを燃料
流量指令値Wf1SETとして出力する(図4のステップ
27,28,29)。
【0039】さらに、燃焼筒での空燃比〔A/F〕1
下限空燃比〔A/F〕1MINを比較し、〔A/F〕1
〔A/F〕1MINの範囲で実回転数Ncの変化が小さくな
ってエンジンが静定したときは、θa−NT制御に移行
し(図4のステップ30,33,図3のステップ1
6)、〔A/F〕1≦〔A/F〕1MINになったときは、
NOx排出量を考慮して、可変機構指令値xVGSETをア
イドル時の可変機構位置xVGI DLE(=0)に戻す(図4
のステップ30,31,32)。
【0040】なお、エンジンが静定したかどうかは、実
回転数の1サイクル前のデータNcj-1と今回のデータ
Ncjの差(つまりエンジン回転数の変化量)ΔNc
(=Ncj-1−Ncj)と一定値ΔNDを比較し、ΔNc
≦ΔNDになれば静定したと判断すればよい(図4のス
テップ33)。
【0041】ここで、この例の作用を図12と図13を
参照しながら説明する。簡単のため、定格点などの定常
運転から徐々にアクセルペダルを戻してそのままアイド
ル状態まで減速するときの経過(緩減速状態)を図12
に実線で示す。また、下限空燃比〔A/F〕1MINと上限
空燃比〔A/F〕1MAXとは一定値として説明する。
【0042】図12において、アクセルをOFFにして
も実回転数Ncはロータの慣性でゆるやかにアイドル回
転数NcIDLEまで低下する。この間、エンジンとしては
なんら出力を要求されないが、燃焼筒での空燃比がどう
なるかを考慮することなく、急激に第1燃料ノズルへの
燃料流量を低下させただけでは、図中2点鎖線のように
燃焼筒での空燃比〔A/F〕1が上限空燃比〔A/F〕
1MAX以上となる領域が生じて燃焼の火が吹き消されるの
で、この吹き消えが生じないようにするには、〔A/
F〕1≦〔A/F〕1MAXとなるように燃料流量を供給し
つづけなければならない。そこで、緩減速と同時にアイ
ドル時の可変機構位置xVGIDLEを指令することによって
1次空気量を絞り、かつ〔A/F〕1=〔A/F〕1MAX
となるように第1燃料ノズルからの燃料流量を制御する
と、吹き消えを防止しつつ燃料流量の消費を少なくする
(つまり経済的にする)ことができる。
【0043】なお、緩減速と同時にアイドル時の可変機
構位置xVGIDLEを指令するが、可変機構の機械的遅れを
避けられず、図12のように一定の遅れをもって可変機
構位置はアイドル位置xVGIDLEにいたる。この可変機構
位置の変化に対応し、緩減速時においては、定格からア
イドルに向かって単調にn1が小さくなり、アイドルに
おいてn1が最小となる。
【0044】一方、急減速時に可変機構が一気に−x
VGMAXの位置へと駆動され、かつこの急減速時にも吹き
消えが生じない空燃比となるように第1燃料ノズルから
の燃料流量(この燃料流量が(4)式のWf1)が制御
されると、図12において破線で示したように、可変機
構位置(xVG′参照)がアイドル位置xVGIDLE(=0)
よりもxVGMAXだけ低下した位置に向かって変化し、こ
れによって第1燃料ノズルからの燃料流量が破線のよう
に実線よりも低下するので(Wf1′参照)、斜線部の
分量の燃料を緩減速時より節約することができる。これ
は自動車の市街地走行のようにアクセルをOFFにして
の急減速の多い運転条件では燃費向上に多大な貢献とな
る。
【0045】しかしながら、可変機構を一気に−x
VGMAXの位置へと駆動したとき、図4のステップ30,
31,32を省略しステップ29、33からθa−NT
制御に移行したのでは、−xVGMAXの位置への駆動によ
って1次空気分配率n1を小さくしすぎるために実回転
数Nc(全空気流量Ga)が十分低下してくると、破線
で示したように、燃焼筒での空燃比がA点から下限空燃
比〔A/F〕1MINより小さくなり(〔A/F〕1′参
照)、網線部の分量だけNOx排出量が多くなる。
【0046】これに対して、図13に示したように、こ
の例で燃焼筒での空燃比〔A/F〕1が下限空燃比〔A
/F〕1MINに到達したとき(つまりA点に到達したと
き)、一点鎖線のように可変機構がアイドル位置x
VGIDLEに復帰されると(xVG′′参照)、燃焼筒での空
燃比が一点鎖線のようにA点から空燃比が大きくなる向
きに変化するのであり(〔A/F〕1′′参照)、急減
速時にn1をアイドル時の値よりも小さくすることに伴
って燃焼筒での空燃比が下限空燃比〔A/F〕1MINより
低下することによるNOxの増加を防止することができ
る。なお、図13(後述する図15においても)におい
てVGは可変機構のことである。
【0047】図14は他の実施例で、これは可変機構の
アイドル位置xVGIDLEへの復帰のタイミングを早めるよ
うにしたものである。
【0048】図14のように、燃焼筒での空燃比〔A/
F〕1が 〔A/F〕1IDLE=(n1・Ga)/Wf1IDLE …(5) ただし、Wf1IDLE;アイドル時の基本燃料流量で算出
されるアイドル時の空燃比〔A/F〕1IDLEになったタ
イミング(つまり図15のB点)で可変機構をアイドル
位置xVGIDLEに復帰させることで(図14のステップ4
1,42,31,32)、図15において燃焼筒での空
燃比が3点鎖線のように変化することになり(〔A/
F〕1′′′参照)、アクチュエータの応答速度が必ず
しも十分でないときでも、燃焼筒での空燃比が下限空燃
比〔A/F〕1MINより低下することを確実に防止するこ
とができる。
【0049】最後に、アイドル位置xVGIDLEへの復帰の
タイミングを早めるには、可変機構の時定数分、早めに
設定することもできる。燃料流量指令値をWF1IDLE
した以降の燃焼筒での空燃比〔A/F〕1の下がり方は
定式化(マップ化)できるので、〔A/F〕1が図15
のA点から時定数分早い位置での空燃比に到達したタイ
ミングで復帰させるのである。
【0050】
【発明の効果】第1の発明では、1次空気分配率を可変
にすることが可能であってアイドル時の値よりも大幅に
小さくすることが可能な可変機構を設けておき、急減速
時になると1次空気分配率がアイドル時の値より小さく
なる位置に可変機構を移動するとともに、燃焼筒での空
燃比が上限空燃比未満に収まるように燃焼器入口近傍に
設けた燃料ノズルからの燃料流量を制御し、その後に燃
焼筒での空燃比が下限空燃比に達したときは、可変機構
をアイドル位置へと復帰させることにしたため、急減速
時にも燃焼を維持しつつNOx排出量の増加を防止する
ことができ、かつ急減速時に可変機構をアイドル位置に
向かって移動させるときよりも燃料を節約することがで
きる。
【0051】第2の発明は、可変機構のアイドル位置へ
の復帰を、燃焼筒での空燃比がアイドル時の空燃比に達
したタイミングとしたため、第1の発明の効果に加え
て、可変機構アクチュエータの応答速度が必ずしも十分
でないときでも、燃焼筒での空燃比が下限空燃比より低
下することを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明のクレーム対応図である。
【図2】一実施例の制御システムのブロック図である。
【図3】コントロールユニット11での制御動作を説明
するための流れ図である。
【図4】コントロールユニット11での制御動作を説明
するための流れ図である。
【図5】θa−NT制御を説明するための流れ図であ
る。
【図6】可変機構位置xVGに対する1次空気分配率n1
の特性図である。
【図7】実回転数Ncに対する全空気流量Gaの特性図
である。
【図8】実回転数Ncに対する下限空燃比〔A/F〕
1MINの特性図である。
【図9】実回転数Ncに対する上限空燃比〔A/F〕
1MAXの特性図である。
【図10】実回転数Ncに対する基本燃料流量Wf1
MAPの特性図である。
【図11】アクセル開度θaに対する目標回転数NT
特性図である。
【図12】前記実施例の作用を説明するための波形図で
ある。
【図13】前記実施例の作用を説明するための波形図で
ある。
【図14】他の実施例のコントロールユニット11での
制御動作を説明するための流れ図である。
【図15】他の記実施例の作用を説明するための波形図
である。
【図16】第2の発明のクレーム対応図である。
【符号の説明】
1 燃焼器 2 燃焼筒 3 蒸発管 4 第1燃料ノズル 11 コントロールユニット 21 可変機構 24 アクチュエータ 25 回転数センサ 26 アクセルセンサ(負荷センサ) 27 可変機構位置センサ 32 燃料ノズル 33 可変機構 34 アクチュエータ 35 負荷センサ 36 急減速時判定手段 37 最小位置指令値設定手段 38 回転数センサ 39 全空気流量算出手段 40 位置センサ 41 1次空気分配率算出手段 42 急減速時燃料流量算出手段 43 基本燃料流量算出手段 44 急減速時空燃比算出手段 45 判定手段 46 最小燃料流量設定手段 47 判定手段 48 アイドル位置指令値設定手段 51 アイドル時空燃比算出手段 52 判定手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼用空気が流入する燃焼器入口と燃焼筒
    と間にあって燃焼器入口近傍に噴射される燃料を蒸発さ
    せるとともに燃焼用空気と混合させる予蒸発予混合通路
    と、 前記燃焼器入口近傍に燃料を噴射する燃料ノズルと、 1次空気分配率を可変にすることが可能であってアイド
    ル時の値よりも大幅に小さくすることが可能な可変機構
    と、 この可変機構を駆動するアクチュエータと、 エンジンの負荷を検出するセンサと、 この負荷センサの検出値から急減速時であるかどうかを
    判定する手段と、 この判定結果より急減速時に前記1次空気分配率を最小
    とする位置に前記可変機構を駆動する可変機構指令値を
    設定し、これを前記アクチュエータに出力する手段と、 エンジンの回転数を検出するセンサと、 この回転数センサの検出値から前記燃焼器に供給される
    全空気流量を算出する手段と、 前記可変機構の実際の位置を検出するセンサと、 この位置センサの検出値から可変機構位置に対応する1
    次空気分配率を算出する手段と、 この1次空気分配率、前記全空気流量および吹き消え限
    界を定める上限空燃比を用いて、急減速時に前記燃焼筒
    での空燃比が上限空燃比未満に収まるように前記燃料ノ
    ズルから噴射する燃料流量を算出し、これを前記燃料ノ
    ズルに出力する手段と、 前記回転数センサの検出値から前記燃料ノズルからの基
    本燃料流量を算出する手段と、 この基本燃料流量、前記算出された1次空気分配率およ
    び全空気流量を用いて、急減速時の前記燃焼筒での空燃
    比を算出する手段と、 この急減速時の燃焼筒での空燃比が前記上限空燃比未満
    になったかどうかを判定する手段と、 この判定結果より急減速時の燃焼筒での空燃比が前記上
    限空燃比未満になったとき前記燃料ノズルから噴射する
    燃料流量に最小燃料流量を設定し、これを前記燃料ノズ
    ルに出力する手段と、 この最小燃料流量の設定後に前記急減速時の燃焼筒での
    空燃比がNOx限界を定める下限空燃比以下になったか
    どうかを判定する手段と、 この判定結果より最小燃料流量の設定後に前記急減速時
    の燃焼筒での空燃比が下限空燃比以下になったとき前記
    可変機構をアイドル位置に駆動する可変機構指令値を設
    定し、これを前記アクチュエータに出力する手段とを設
    けたことを特徴とするガスタービン燃焼器の制御装置。
  2. 【請求項2】燃焼用空気が流入する燃焼器入口と燃焼筒
    と間にあって燃焼器入口近傍に噴射される燃料を蒸発さ
    せるとともに燃焼用空気と混合させる予蒸発予混合通路
    と、 前記燃焼器入口近傍に燃料を噴射する燃料ノズルと、 1次空気分配率を可変にすることが可能であってアイド
    ル時の値よりも大幅に小さくすることが可能な可変機構
    と、 この可変機構を駆動するアクチュエータと、 エンジンの負荷を検出するセンサと、 この負荷センサの検出値から急減速時であるかどうかを
    判定する手段と、 この判定結果より急減速時に前記1次空気分配率を最小
    とする位置に前記可変機構を駆動する可変機構指令値を
    設定し、これを前記アクチュエータに出力する手段と、 エンジンの回転数を検出するセンサと、 この回転数センサの検出値から前記燃焼器に供給される
    全空気流量を算出する手段と、 前記可変機構の実際の位置を検出するセンサと、 この位置センサの検出値から可変機構位置に対応する1
    次空気分配率を算出する手段と、 この1次空気分配率、前記全空気流量および吹き消え限
    界を定める上限空燃比を用いて、急減速時に前記燃焼筒
    での空燃比が上限空燃比未満に収まるように前記燃料ノ
    ズルから噴射する燃料流量を算出し、これを前記燃料ノ
    ズルに出力する手段と、 前記回転数センサの検出値から前記燃料ノズルからの基
    本燃料流量を算出する手段と、 この基本燃料流量、前記算出された1次空気分配率およ
    び全空気流量を用いて、急減速時の前記燃焼筒での空燃
    比を算出する手段と、 この急減速時の燃焼筒での空燃比が前記上限空燃比未満
    になったかどうかを判定する手段と、 この判定結果より急減速時の燃焼筒での空燃比が前記上
    限空燃比未満になったとき前記燃料ノズルから噴射する
    燃料流量に最小燃料流量を設定し、これを前記燃料ノズ
    ルに出力する手段と、 アイドル時の燃料流量、前記算出された1次空気分配率
    および全空気流量を用いて、アイドル時の前記燃焼筒で
    の空燃比を算出する手段と、 前記最小燃料流量の設定後に前記急減速時の燃焼筒での
    空燃比が前記アイドル時の燃焼筒での空燃比以下になっ
    たかどうかを判定する手段と、 この判定結果より最小燃料流量の設定後に前記急減速時
    の燃焼筒での空燃比が前記アイドル時の燃焼筒での空燃
    比以下になったとき前記可変機構をアイドル位置に駆動
    する可変機構指令値を設定し、これを前記アクチュエー
    タに出力する手段とを設けたことを特徴とするガスター
    ビン燃焼器の制御装置。
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