JPH0782242A - N−置換−1−メチルチオ−2−ニトロエテンアミン類の単離方法 - Google Patents
N−置換−1−メチルチオ−2−ニトロエテンアミン類の単離方法Info
- Publication number
- JPH0782242A JPH0782242A JP24846693A JP24846693A JPH0782242A JP H0782242 A JPH0782242 A JP H0782242A JP 24846693 A JP24846693 A JP 24846693A JP 24846693 A JP24846693 A JP 24846693A JP H0782242 A JPH0782242 A JP H0782242A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- methyl
- formula
- methylthio
- substituted
- compound
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Furan Compounds (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は医薬合成中間体であるN−置換−1
−メチルチオ−2−ニトロエテンアミン類の簡便な単離
方法を提供することを目的とする。 【構成】 N−置換−1−メチルチオ−2−ニトロエテ
ンアミン類の製造粗生成物を有機溶媒中、無水条件下で
酸と反応させて析出する塩を単離し、次いでこれを水性
媒体で処理することにより、高純度のN−置換−1−メ
チルチオ−2−ニトロエテンアミン類を単離する。
−メチルチオ−2−ニトロエテンアミン類の簡便な単離
方法を提供することを目的とする。 【構成】 N−置換−1−メチルチオ−2−ニトロエテ
ンアミン類の製造粗生成物を有機溶媒中、無水条件下で
酸と反応させて析出する塩を単離し、次いでこれを水性
媒体で処理することにより、高純度のN−置換−1−メ
チルチオ−2−ニトロエテンアミン類を単離する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はN−置換−1−メチルチ
オ−2−ニトロエテンアミン類の単離方法に関する。
オ−2−ニトロエテンアミン類の単離方法に関する。
【0002】N−置換−1−メチルチオ−2−ニトロエ
テンアミン類は、ラニチジンとして公知のN−[2−
[[[5−[(N,N−ジメチルアミノ)メチル]フラ
ン−2−イル]メチル]チオ]エチル]−N’−メチル
−2−ニトロ−1,1−エテンジアミンや、ニザチジン
として公知のN−[2−[[[2−[(N,N−ジメチ
ルアミノ)メチル]チアゾール−4−イル]メチル]チ
オ]エチル]−N’−メチル−2−ニトロ−1,1−エ
テンジアミンを含むヒスタミン第二レセプター拮抗剤の
製造における中間体として特に有用である。
テンアミン類は、ラニチジンとして公知のN−[2−
[[[5−[(N,N−ジメチルアミノ)メチル]フラ
ン−2−イル]メチル]チオ]エチル]−N’−メチル
−2−ニトロ−1,1−エテンジアミンや、ニザチジン
として公知のN−[2−[[[2−[(N,N−ジメチ
ルアミノ)メチル]チアゾール−4−イル]メチル]チ
オ]エチル]−N’−メチル−2−ニトロ−1,1−エ
テンジアミンを含むヒスタミン第二レセプター拮抗剤の
製造における中間体として特に有用である。
【0003】
【従来技術】下記一般式(3) で示されるN−置換−1−
メチルチオ−2−ニトロエテンアミン類の製造法として
は、下記一般式(1) で示される1,1−ビス(メチルチ
オ)−2−ニトロエテンをアルキルアミン類と反応させ
る方法(特開昭57−7478号公報)、2−[[[5
−[(N,N−ジメチルアミノ)メチル]フラン−2−
イル]メチル]チオ]エタンアミンと反応させる方法
(特開昭58−90574号公報)、もしくは2−
[[[2−[(N,N−ジメチルアミノ)メチル]チア
ゾール−4−イル]メチル]チオ]エタンアミン(特開
昭57−91980号公報)と反応させる方法、1−メ
チルスルフィニル−1−メチルチオ−2−ニトロエチレ
ンをアルキルアミン類と反応させる方法(特公昭60−
58747号公報)、またはニトロジチオ酢酸の二カリ
ウム塩をアルキルアミン類と反応させた後にS−アルキ
ル化する方法(特開平3−68569号公報)などが知
られている。
メチルチオ−2−ニトロエテンアミン類の製造法として
は、下記一般式(1) で示される1,1−ビス(メチルチ
オ)−2−ニトロエテンをアルキルアミン類と反応させ
る方法(特開昭57−7478号公報)、2−[[[5
−[(N,N−ジメチルアミノ)メチル]フラン−2−
イル]メチル]チオ]エタンアミンと反応させる方法
(特開昭58−90574号公報)、もしくは2−
[[[2−[(N,N−ジメチルアミノ)メチル]チア
ゾール−4−イル]メチル]チオ]エタンアミン(特開
昭57−91980号公報)と反応させる方法、1−メ
チルスルフィニル−1−メチルチオ−2−ニトロエチレ
ンをアルキルアミン類と反応させる方法(特公昭60−
58747号公報)、またはニトロジチオ酢酸の二カリ
ウム塩をアルキルアミン類と反応させた後にS−アルキ
ル化する方法(特開平3−68569号公報)などが知
られている。
【0004】これらの方法は、いずれも分子内の同一炭
素上の2個の反応性基の一方のみを選択的に反応させる
方法であり、本質的に下記一般式(2) で示される1,1
−ビス(置換アミノ)−2−ニトロエテン類の副生を完
全に避けることが困難な反応を利用している。また、前
記の式(1) の化合物を原料として、式(3) の化合物を得
る方法では、製造粗生成物中に式(1) の化合物および式
(2) の化合物が混在することは回避し難い。これら従来
法において、目的物である式(3) の化合物の精製方法と
しては、いずれも再結晶法またはカラムクロマトグラフ
ィーによる精製法が用いられている。
素上の2個の反応性基の一方のみを選択的に反応させる
方法であり、本質的に下記一般式(2) で示される1,1
−ビス(置換アミノ)−2−ニトロエテン類の副生を完
全に避けることが困難な反応を利用している。また、前
記の式(1) の化合物を原料として、式(3) の化合物を得
る方法では、製造粗生成物中に式(1) の化合物および式
(2) の化合物が混在することは回避し難い。これら従来
法において、目的物である式(3) の化合物の精製方法と
しては、いずれも再結晶法またはカラムクロマトグラフ
ィーによる精製法が用いられている。
【0005】
【化2】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、式(3) の化
合物に比べて、式(1) および式(2) の化合物は種々の有
機溶媒に対する室温での溶解度が比較的低く、再結晶法
による精製では優先して析出する傾向がある。このこと
から、特に他の副生物と共に式(1) および式(2)の化合
物を含有する式(3) の化合物の製造粗生成物中から、前
記各種の製造法で採用されている再結晶法により式(3)
の化合物のみを効率よく単離することは困難である。
合物に比べて、式(1) および式(2) の化合物は種々の有
機溶媒に対する室温での溶解度が比較的低く、再結晶法
による精製では優先して析出する傾向がある。このこと
から、特に他の副生物と共に式(1) および式(2)の化合
物を含有する式(3) の化合物の製造粗生成物中から、前
記各種の製造法で採用されている再結晶法により式(3)
の化合物のみを効率よく単離することは困難である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来法に
おける前記の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結
果、前記製造粗生成物を有機溶媒中、無水条件下で酸処
理し、次いで水性媒体と処理することにより、式(3) の
化合物が効率よく単離し得ることを見いだし、本発明を
完成した。
おける前記の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結
果、前記製造粗生成物を有機溶媒中、無水条件下で酸処
理し、次いで水性媒体と処理することにより、式(3) の
化合物が効率よく単離し得ることを見いだし、本発明を
完成した。
【0008】すなわち、本発明は下記一般式(1) で示さ
れる1,1−ビス(メチルチオ)−2−ニトロエテンお
よび下記一般式(2) で示される1,1−ビス(置換アミ
ノ)−2−ニトロエテン類を含有する下記一般式(3) で
示されるN−置換−1−メチルチオ−2−ニトロエテン
アミン類の製造粗生成物を有機溶媒中、無水条件下で酸
と処理して析出する塩を単離し、次いでこれを水性媒体
で処理して式(3) の化合物を単離する方法を要旨とす
る。
れる1,1−ビス(メチルチオ)−2−ニトロエテンお
よび下記一般式(2) で示される1,1−ビス(置換アミ
ノ)−2−ニトロエテン類を含有する下記一般式(3) で
示されるN−置換−1−メチルチオ−2−ニトロエテン
アミン類の製造粗生成物を有機溶媒中、無水条件下で酸
と処理して析出する塩を単離し、次いでこれを水性媒体
で処理して式(3) の化合物を単離する方法を要旨とす
る。
【0009】
【化3】
【0010】以下、本発明について詳しく説明する。式
(1) および式(2) の化合物を含む式(3) の化合物の製造
粗生成物を有機溶媒中、無水条件下で酸と処理すると、
置換アミノ基を有する式(2) の化合物および式(3) の化
合物のみが塩を形成して析出し、一方、塩基性を有しな
い式(1) の化合物は有機溶媒中に残留するため、濾過に
より分離できることを本発明者らは見いだした。
(1) および式(2) の化合物を含む式(3) の化合物の製造
粗生成物を有機溶媒中、無水条件下で酸と処理すると、
置換アミノ基を有する式(2) の化合物および式(3) の化
合物のみが塩を形成して析出し、一方、塩基性を有しな
い式(1) の化合物は有機溶媒中に残留するため、濾過に
より分離できることを本発明者らは見いだした。
【0011】これに反して通常行われるように、塩形成
に水性媒体を用いた場合は、式(3)の化合物の分解が起
こるのみでなく、共存する物質の変化により、精製操作
が一層困難となり目的を達することができない。
に水性媒体を用いた場合は、式(3)の化合物の分解が起
こるのみでなく、共存する物質の変化により、精製操作
が一層困難となり目的を達することができない。
【0012】さらに、類似構造を有する式(2) および式
(3) の化合物の塩を弱塩基性ないし中性の水性媒体で処
理するという簡単な操作で分離できるという予想外の事
実を見いだして、本発明を完成した。 以下、本発明の
実施様態について詳しく説明する。
(3) の化合物の塩を弱塩基性ないし中性の水性媒体で処
理するという簡単な操作で分離できるという予想外の事
実を見いだして、本発明を完成した。 以下、本発明の
実施様態について詳しく説明する。
【0013】本発明の単離方法は、式(1) および式(2)
の化合物を含む式(3) の化合物の製造粗生成物ならば、
いかなる方法によって得られたものについても適用する
ことができ、また本発明の単離工程に支障を与えない他
の溶媒等を含有していてもよい。
の化合物を含む式(3) の化合物の製造粗生成物ならば、
いかなる方法によって得られたものについても適用する
ことができ、また本発明の単離工程に支障を与えない他
の溶媒等を含有していてもよい。
【0014】本発明の方法で用いられる、式(3) の化合
物の製造粗生成物を溶解する有機溶媒としては、酢酸メ
チル、酢酸エチル等のエステル類、ジエチルエーテル、
ジイソプロピルエ−テル等のエーテル類、ベンゼン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素類が使用可能であり、式(3)
の化合物の製造粗生成物が有機溶媒に溶解していても懸
濁していてもよい。
物の製造粗生成物を溶解する有機溶媒としては、酢酸メ
チル、酢酸エチル等のエステル類、ジエチルエーテル、
ジイソプロピルエ−テル等のエーテル類、ベンゼン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素類が使用可能であり、式(3)
の化合物の製造粗生成物が有機溶媒に溶解していても懸
濁していてもよい。
【0015】本発明の方法で用いられる酸としては、無
水条件が達成でき、かつその塩が上記有機溶媒中から析
出するものであればすべて使用する事ができるが、とく
に塩化水素、臭化水素等のハロゲン化水素が好適に使用
できる。
水条件が達成でき、かつその塩が上記有機溶媒中から析
出するものであればすべて使用する事ができるが、とく
に塩化水素、臭化水素等のハロゲン化水素が好適に使用
できる。
【0016】酸の導入法としては、直接に反応系に導入
してもよく、また有機溶媒に予め溶解したものを滴下し
てもよい。処理温度は5℃から50℃、好ましくは5℃
から15℃である。処理時間は15分から4時間、特に
30分から2時間が好ましい。
してもよく、また有機溶媒に予め溶解したものを滴下し
てもよい。処理温度は5℃から50℃、好ましくは5℃
から15℃である。処理時間は15分から4時間、特に
30分から2時間が好ましい。
【0017】本発明の方法で用いられる水性媒体として
は、水、アンモニア水、炭酸水素ナトリウムもしくは炭
酸水素アンモニウム等の炭酸水素塩、酢酸ナトリウム等
の有機カルボン酸のアルカリ金属塩、または燐酸二カリ
ウム等の燐酸塩が使用できる。
は、水、アンモニア水、炭酸水素ナトリウムもしくは炭
酸水素アンモニウム等の炭酸水素塩、酢酸ナトリウム等
の有機カルボン酸のアルカリ金属塩、または燐酸二カリ
ウム等の燐酸塩が使用できる。
【0018】以下、実施例により本発明を具体的に説明
する。本発明は、これらの実施例に何ら限定されるもの
ではない。
する。本発明は、これらの実施例に何ら限定されるもの
ではない。
【0019】実施例1 1,1−ビスメチルチオ−2−ニトロエテン( 0.53g)
および1,1−ビスメチルアミノ−2−ニトロエテン
( 0.33g)を含む粗N−メチル−1−メチルチオ−2−
ニトロエテンアミン(全重量5.0g,純度82.8%)を酢酸
エチル( 100ml)に70℃で溶解した。この溶液を10〜15
℃に保ちながら、攪拌下で4M塩化水素/酢酸エチル溶
液( 9.3ml)を滴下した。滴下終了後、15℃以下で 1.5
時間攪拌した。析出した結晶を濾過し、真空乾燥して淡
黄色結晶(4.9g)を得た。この結晶中には1,1−ビス
メチルチオ−2−ニトロエテンは確認されなかった。こ
の結晶を 5℃以下で炭酸水素ナトリウム水溶液中で30分
攪拌した後、析出した結晶を濾過して、実質的に1,1
−ビスメチルチオ−2−ニトロエテンおよび1,1−ビ
スメチルアミノ−2−ニトロエテンを含まない精N−メ
チル−1−メチルチオ−2−ニトロエテンアミン(3.7
g,収率87%)を得た。純度は97%であった。
および1,1−ビスメチルアミノ−2−ニトロエテン
( 0.33g)を含む粗N−メチル−1−メチルチオ−2−
ニトロエテンアミン(全重量5.0g,純度82.8%)を酢酸
エチル( 100ml)に70℃で溶解した。この溶液を10〜15
℃に保ちながら、攪拌下で4M塩化水素/酢酸エチル溶
液( 9.3ml)を滴下した。滴下終了後、15℃以下で 1.5
時間攪拌した。析出した結晶を濾過し、真空乾燥して淡
黄色結晶(4.9g)を得た。この結晶中には1,1−ビス
メチルチオ−2−ニトロエテンは確認されなかった。こ
の結晶を 5℃以下で炭酸水素ナトリウム水溶液中で30分
攪拌した後、析出した結晶を濾過して、実質的に1,1
−ビスメチルチオ−2−ニトロエテンおよび1,1−ビ
スメチルアミノ−2−ニトロエテンを含まない精N−メ
チル−1−メチルチオ−2−ニトロエテンアミン(3.7
g,収率87%)を得た。純度は97%であった。
【0020】実施例2 炭酸水素ナトリウム水溶液の代わりに氷水を使用した以
外は実施例1と同様の方法で処理して、純度97%の精N
−メチル−1−メチルチオ−2−ニトロエテンアミン
(3.0g,収率70%)を得た。
外は実施例1と同様の方法で処理して、純度97%の精N
−メチル−1−メチルチオ−2−ニトロエテンアミン
(3.0g,収率70%)を得た。
【0021】実施例3 1、1−ビスメチルチオ−2−ニトロエテン( 1.65g)
及び2−[[[5−[(N,N−ジメチルアミノ)メチ
ル]フラン−2−イル]メチル]チオ]エタンアミン
( 2.16g)をメタノールを含む酢酸エチル(50ml)中で
0℃、10時間攪拌して得た反応粗生成物に4M塩化水素
/酢酸エチル溶液(20ml)を冷却下に滴下、析出した結
晶を濾取、減圧乾燥して淡黄色結晶(3.5g)を得た。そ
の結晶を 5℃以下に冷却した炭酸水素ナトリウム水溶液
に加えて攪拌した。主としてN−[2−[[[5−
(N,N−ジメチルアミノ)メチル]フラン−2−イ
ル]メチル]チオ]エチル]−1−メチルチオ−2−ニ
トロエテンアミンからなる無定型の固体が得られた。こ
の固体をそれ以上精製することなく、20%のメチルアミ
ンを含有するメタノール溶液に加え、40℃で 8時間加熱
後に溶媒を減圧留去して油状物を得た。これをアセトン
溶液とした後、冷却下に塩化水素のイソプロパノール溶
液を加えて、実質的に1、1−ビスメチルチオ−2−ニ
トロエテンおよびそのビス置換アミノ誘導体を含まない
N−[2−[[[5−(N,Nージメチルアミノ)メチ
ル]−2−フロイル]−メチル]−チオ]−エチル]−
N’−メチル−2−ニトロ−1、1−エテンジアミン塩
酸塩(塩酸ラニチジン)が得られた( 1.50g)。
及び2−[[[5−[(N,N−ジメチルアミノ)メチ
ル]フラン−2−イル]メチル]チオ]エタンアミン
( 2.16g)をメタノールを含む酢酸エチル(50ml)中で
0℃、10時間攪拌して得た反応粗生成物に4M塩化水素
/酢酸エチル溶液(20ml)を冷却下に滴下、析出した結
晶を濾取、減圧乾燥して淡黄色結晶(3.5g)を得た。そ
の結晶を 5℃以下に冷却した炭酸水素ナトリウム水溶液
に加えて攪拌した。主としてN−[2−[[[5−
(N,N−ジメチルアミノ)メチル]フラン−2−イ
ル]メチル]チオ]エチル]−1−メチルチオ−2−ニ
トロエテンアミンからなる無定型の固体が得られた。こ
の固体をそれ以上精製することなく、20%のメチルアミ
ンを含有するメタノール溶液に加え、40℃で 8時間加熱
後に溶媒を減圧留去して油状物を得た。これをアセトン
溶液とした後、冷却下に塩化水素のイソプロパノール溶
液を加えて、実質的に1、1−ビスメチルチオ−2−ニ
トロエテンおよびそのビス置換アミノ誘導体を含まない
N−[2−[[[5−(N,Nージメチルアミノ)メチ
ル]−2−フロイル]−メチル]−チオ]−エチル]−
N’−メチル−2−ニトロ−1、1−エテンジアミン塩
酸塩(塩酸ラニチジン)が得られた( 1.50g)。
【0022】比較例 1、1−ビスメチルチオ−2−ニトロエテン( 1.65g)
及び2−[[[5−[(N,N−ジメチルアミノ)メチ
ル]フラン−2−イル]メチル]チオ]エタンアミン
( 2.16g)をメタノールを含む酢酸エチル(50ml)中で
0℃、10時間攪拌して得た反応粗生成物を減圧下に溶媒
を留去し、残留物にメタノール性メチルアミンを加え、
以下実施例3と同様に処理して得た塩酸ラニチジンは
1.20gであった。
及び2−[[[5−[(N,N−ジメチルアミノ)メチ
ル]フラン−2−イル]メチル]チオ]エタンアミン
( 2.16g)をメタノールを含む酢酸エチル(50ml)中で
0℃、10時間攪拌して得た反応粗生成物を減圧下に溶媒
を留去し、残留物にメタノール性メチルアミンを加え、
以下実施例3と同様に処理して得た塩酸ラニチジンは
1.20gであった。
【0023】実施例4 2−[[[[2−(N,N−ジメチルアミノ)メチル]
チアゾール−4−イル]メチル]チオ]エタンアミン
( 2.31g)および1,1−ビスメチルチオ−2−ニトロ
エテン( 1.65g)をアセトニトリル中で 4時間加熱還流
後、溶媒を減圧下に留去して得られた残渣を酢酸エチル
中に懸濁し、冷却下に4M塩化水素/酢酸エチル溶液
(20ml)を加え、得られた結晶を濾別し真空乾燥した。
これを 5℃以下に冷却した炭酸水素ナトリウム水溶液中
で攪拌して融点65〜69℃の1−[[[[2−(N,N−
ジメチルアミノ)メチル]チアゾール−4−イル]メチ
ル]チオ]エチルアミノ]−1−メチルチオ−2−ニト
ロエテン(2.2g)を得た。
チアゾール−4−イル]メチル]チオ]エタンアミン
( 2.31g)および1,1−ビスメチルチオ−2−ニトロ
エテン( 1.65g)をアセトニトリル中で 4時間加熱還流
後、溶媒を減圧下に留去して得られた残渣を酢酸エチル
中に懸濁し、冷却下に4M塩化水素/酢酸エチル溶液
(20ml)を加え、得られた結晶を濾別し真空乾燥した。
これを 5℃以下に冷却した炭酸水素ナトリウム水溶液中
で攪拌して融点65〜69℃の1−[[[[2−(N,N−
ジメチルアミノ)メチル]チアゾール−4−イル]メチ
ル]チオ]エチルアミノ]−1−メチルチオ−2−ニト
ロエテン(2.2g)を得た。
【0024】
【発明の効果】本発明の精製法によれば、1,1−ビス
(メチルチオ)−2−ニトロエタンおよび1,1−ビス
(置換アミノ)−2−ニトロエタン類を含有するN−置
換−1−メチルチオ−2−ニトロエテン類の製造粗生成
物中から簡便な操作で目的物のみを単離することができ
る。また、本発明は次のような利点を有する。 1)水またはプロトン性媒体中で比較的不安定な塩基性
物質の分離に広く応用できる。 2)性質の類似した物質同士をカラムクロマトグラフィ
−などを用いないで分離できる。 3)製品純度が向上する。
(メチルチオ)−2−ニトロエタンおよび1,1−ビス
(置換アミノ)−2−ニトロエタン類を含有するN−置
換−1−メチルチオ−2−ニトロエテン類の製造粗生成
物中から簡便な操作で目的物のみを単離することができ
る。また、本発明は次のような利点を有する。 1)水またはプロトン性媒体中で比較的不安定な塩基性
物質の分離に広く応用できる。 2)性質の類似した物質同士をカラムクロマトグラフィ
−などを用いないで分離できる。 3)製品純度が向上する。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式(1) で示される1,1−ビス
(メチルチオ)−2−ニトロエテンおよび下記一般式
(2) で示される1,1−ビス(置換アミノ)−2−ニト
ロエテン類を含有する下記一般式(3) で示されるN−置
換−1−メチルチオ−2−ニトロエテンアミン類の製造
粗生成物を有機溶媒中、無水条件下で酸と処理して析出
する塩を単離し、次いでこれを水性媒体で処理して式
(3) の化合物を単離する方法。 【化1】 - 【請求項2】 一般式(2) 及び(3) の化合物におけるR
がメチル基、2−[[[5−[(N、N−ジメチルアミ
ノ)メチル]フラン−2−イル]メチル]チオ]エチル
基、または2−[[[2−[(N,N−ジメチルアミ
ノ)メチル]チアゾール−4−イル]メチル]チオ]エ
チル基である請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 酸がハロゲン化水素である請求項1記載
の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24846693A JPH0782242A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | N−置換−1−メチルチオ−2−ニトロエテンアミン類の単離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24846693A JPH0782242A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | N−置換−1−メチルチオ−2−ニトロエテンアミン類の単離方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0782242A true JPH0782242A (ja) | 1995-03-28 |
Family
ID=17178564
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24846693A Pending JPH0782242A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | N−置換−1−メチルチオ−2−ニトロエテンアミン類の単離方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0782242A (ja) |
-
1993
- 1993-09-10 JP JP24846693A patent/JPH0782242A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0124476B1 (de) | Carboxamide, Verfahren zur Herstellung und pharmazeutische Präparate, die diese enthalten | |
KR20040026626A (ko) | 5-[비스(카르복시메틸)아미노]-3-카르복시메틸-4-시아노-2-티오펜카르복실산의 테트라에스테르의 산업적 합성 방법및 라넬산의 이가염 또는 그 수화물의 합성에의 적용 | |
JP2005521634A (ja) | レパグリニドの製法 | |
KR920002295B1 (ko) | 프롤리디논 유도체의 제조방법 | |
CN112272665B (zh) | 制备立他司特的方法 | |
JPH0782242A (ja) | N−置換−1−メチルチオ−2−ニトロエテンアミン類の単離方法 | |
HU185457B (en) | Process for preparating cimetidine-z | |
KR0147820B1 (ko) | 치환 에텐류의 제조방법 | |
HU196979B (en) | Process for producing basic thioether and salt | |
CS214692B2 (en) | Method of making the hydrochloride of 6,7-dimethoxy-4-amino-2-+l4-+l2-furoyl+p-1-piperazinyl+pchnazoline | |
US7102010B2 (en) | Process for producing 5-substituted oxazole compounds and 5-substituted imidazole compounds | |
JP2578797B2 (ja) | N−(スルホニルメチル)ホルムアミド類の製造法 | |
JP2520376B2 (ja) | 新規な有機化合物 | |
KR920007232B1 (ko) | 베반톨올의 제법 | |
JPH0256354B2 (ja) | ||
CA1229619A (en) | Method for the synthesis of 5-thio-1,2,3-thiadiazole | |
JP3042122B2 (ja) | N−シアノアセトアミジン誘導体の製造方法 | |
JPS6125026B2 (ja) | ||
KR101170192B1 (ko) | 1,2-벤즈이속사졸-3-메탄술폰아미드의 원-포트 제조방법 | |
RU2032681C1 (ru) | Способ получения 1-(2-[(5-диметиламинометил-2-фурил) -метилтио]-этил)-амино-1- метиламино-2-нитроэтилена | |
JPS61129159A (ja) | 保護化アミノ酸アミド化合物の精製法 | |
JP2671401B2 (ja) | α‐アミノチオアセトアミド誘導体およびその製造法 | |
JP4664903B2 (ja) | 4,10β−ジアセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1,13α−ジヒドロキシ−9−オキソ−19−ノルシクロプロパ[g]タキサ−11−エンの製造方法 | |
JPH09124569A (ja) | ベンズアミド誘導体の製造方法 | |
JPH07267950A (ja) | 5−クロロ−n−(4,5−ジヒドロ−1h−イミダゾール−2−イル)−2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4−アミン又はその酸付加塩の製造方法 |