JPH0782204A - メタクロレインの製造方法 - Google Patents
メタクロレインの製造方法Info
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- JPH0782204A JPH0782204A JP5225736A JP22573693A JPH0782204A JP H0782204 A JPH0782204 A JP H0782204A JP 5225736 A JP5225736 A JP 5225736A JP 22573693 A JP22573693 A JP 22573693A JP H0782204 A JPH0782204 A JP H0782204A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- catalyst
- methacrolein
- isobutylene
- butyl alcohol
- nitrate
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 イソブチレンまたはターシャリーブチルアル
コールからメタクロレインを高収率で製造するための新
規な触媒の提供。 【構成】 モリブデン、ビスマス、鉄、コバルト及び/
又はニッケル、銅およびマンガン及び/又は亜鉛を必須
成分とし、付加的にアルカリ(土類)金属を含む多成分
系酸化触媒。代表的触媒の組成式は、Mo12Bi1Fe2
Co8Cs0.2Cu1Mn0.4 である。
コールからメタクロレインを高収率で製造するための新
規な触媒の提供。 【構成】 モリブデン、ビスマス、鉄、コバルト及び/
又はニッケル、銅およびマンガン及び/又は亜鉛を必須
成分とし、付加的にアルカリ(土類)金属を含む多成分
系酸化触媒。代表的触媒の組成式は、Mo12Bi1Fe2
Co8Cs0.2Cu1Mn0.4 である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイソブチレンまたはター
シャリーブチルアルコールを分子状酸素により酸化し、
メタクロレインを製造するに際し、特定の触媒を使用す
ることを特徴とするメタクロレインの製造方法に関する
ものである。
シャリーブチルアルコールを分子状酸素により酸化し、
メタクロレインを製造するに際し、特定の触媒を使用す
ることを特徴とするメタクロレインの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、イソブチレンまたはターシャ
リーブチルアルコールの気相接触酸化によるメタクロレ
イン製造用触媒として様々な組成の触媒が知られてい
る。例えば、メタクロレイン収率が85%を越えるもの
で、Mo,Bi,Fe及びCo(及び/又はNi)を含
有する触媒系については、該触媒系にCrを添加した触
媒(特開昭49−85012号公報);Pb及びCsを
添加した触媒(特開昭57−130949号公報);S
b及びCsを添加した触媒(特開昭63−107745
号公報)等が提案されている。
リーブチルアルコールの気相接触酸化によるメタクロレ
イン製造用触媒として様々な組成の触媒が知られてい
る。例えば、メタクロレイン収率が85%を越えるもの
で、Mo,Bi,Fe及びCo(及び/又はNi)を含
有する触媒系については、該触媒系にCrを添加した触
媒(特開昭49−85012号公報);Pb及びCsを
添加した触媒(特開昭57−130949号公報);S
b及びCsを添加した触媒(特開昭63−107745
号公報)等が提案されている。
【0003】また、特開平4−41453号公報では、
Mo−Bi−Fe−Co(及び/又はNi)−K(及び
/又はRb,Cs,Tl)ーZ−Si系触媒が;特開平
4−41454号公報では、Mo−Bi−Fe−Co
(及び/又はNi)−K(及び/又はRb,Cs,T
l)−Zー希土類元素のモリブデン酸塩系触媒が;特開
平5−97761号公報では、Mo−Bi−Fe−Co
(及び/又はNi)−Z−[モリブデン酸のK(及び/
又はRb,Cs)塩]系触媒が、それぞれ提案されてお
り、前記Zには選び得る27種類の元素が挙げられてお
り、その中にCu,Zn及びMnが含まれている。しか
しながら、その実施例によれば、銅の良好な添加効果は
認められないし、また明細書にそのような記載もなく、
ZnやMnに至っては実施例もない。
Mo−Bi−Fe−Co(及び/又はNi)−K(及び
/又はRb,Cs,Tl)ーZ−Si系触媒が;特開平
4−41454号公報では、Mo−Bi−Fe−Co
(及び/又はNi)−K(及び/又はRb,Cs,T
l)−Zー希土類元素のモリブデン酸塩系触媒が;特開
平5−97761号公報では、Mo−Bi−Fe−Co
(及び/又はNi)−Z−[モリブデン酸のK(及び/
又はRb,Cs)塩]系触媒が、それぞれ提案されてお
り、前記Zには選び得る27種類の元素が挙げられてお
り、その中にCu,Zn及びMnが含まれている。しか
しながら、その実施例によれば、銅の良好な添加効果は
認められないし、また明細書にそのような記載もなく、
ZnやMnに至っては実施例もない。
【0004】また、特開昭63−122642号公報で
は、Mo−Bi−Fe−Co(及び/又はNi)−K
(及び/又はRb,Cs,Tl)−W−Sb−Cr−S
i−P(又は他の6種類の元素)−X系触媒が提案され
ており、Xには選び得る6種類の元素が挙げられてお
り、その中にZn又はMnが含まれている。しかしなが
ら、それらの必須元素の組み合わせによるものとは異な
り、かつ、その実施例において、MnやZnの特異的な
触媒性能向上効果は認められないし、また明細書にその
ような記載もない。
は、Mo−Bi−Fe−Co(及び/又はNi)−K
(及び/又はRb,Cs,Tl)−W−Sb−Cr−S
i−P(又は他の6種類の元素)−X系触媒が提案され
ており、Xには選び得る6種類の元素が挙げられてお
り、その中にZn又はMnが含まれている。しかしなが
ら、それらの必須元素の組み合わせによるものとは異な
り、かつ、その実施例において、MnやZnの特異的な
触媒性能向上効果は認められないし、また明細書にその
ような記載もない。
【0005】これら従来公知の触媒を使用してイソブチ
レンまたはターシャリーブチルアルコールからメタクロ
レインを製造した場合、反応成績が不十分であったり、
反応温度が高すぎたり、イソブチレンの供給濃度が低く
(5−6%)、水蒸気導入を必要とするなど様々な欠点
があり、工業用触媒として満足しうるものでない。特開
平4−41454号公報及び特開平5−97761号公
報においてのみ、イソブチレンの供給濃度が8.3%の
条件で、収率が90−96%という高い値が述べられて
いるが、触媒量が1mlと極めて少量であり、精度ある
通常のスケ−ルでの他の実験結果とは比較しうるもので
はない。従って、工業的に有利なガス条件で、かつ、高
収率でメタクロレインを製造しうる触媒の開発が望まれ
ている。
レンまたはターシャリーブチルアルコールからメタクロ
レインを製造した場合、反応成績が不十分であったり、
反応温度が高すぎたり、イソブチレンの供給濃度が低く
(5−6%)、水蒸気導入を必要とするなど様々な欠点
があり、工業用触媒として満足しうるものでない。特開
平4−41454号公報及び特開平5−97761号公
報においてのみ、イソブチレンの供給濃度が8.3%の
条件で、収率が90−96%という高い値が述べられて
いるが、触媒量が1mlと極めて少量であり、精度ある
通常のスケ−ルでの他の実験結果とは比較しうるもので
はない。従って、工業的に有利なガス条件で、かつ、高
収率でメタクロレインを製造しうる触媒の開発が望まれ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はイソブチレン
またはターシャリーブチルアルコールからメタクロレイ
ンを高収率で製造するための新規な触媒の提供を目的と
するものである。
またはターシャリーブチルアルコールからメタクロレイ
ンを高収率で製造するための新規な触媒の提供を目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、Mo−Bi−Fe−C
o(及び/又はNi)−アルカリ金属(及び/又はアル
カリ土類金属)−Cu−Mn及び/又はZn系触媒が、
高濃度・高収率のメタクロレイン製造に好適な触媒であ
ることを見いだし、本発明を完成するに至った。即ち、
本発明は、イソブチレンまたはターシャリーブチルアル
コールを触媒の存在下で分子状酸素により気相接触酸化
してメタクロレインを製造する方法において、下記組成
の元素を含む複合酸化物を使用することを特徴とするメ
タクロレインの製造方法である。 Mo12BiaFebAcBdCueCf (式中、AはCo及び/又はNiを、Bはアルカリ金属
及び/又はアルカリ土類金属を、CはMn及び/又はZ
nを示し、a,b,c,d,e及びfはそれぞれBi,
Fe,A,B,Cu及びCの原子比を表し、Moを12
と固定したとき、a=0.2〜10、b=0.1〜1
0、c=1〜20、d=0〜5、e=0.05〜10及
びf=0.02〜5の数値をとる。)
を解決すべく鋭意検討した結果、Mo−Bi−Fe−C
o(及び/又はNi)−アルカリ金属(及び/又はアル
カリ土類金属)−Cu−Mn及び/又はZn系触媒が、
高濃度・高収率のメタクロレイン製造に好適な触媒であ
ることを見いだし、本発明を完成するに至った。即ち、
本発明は、イソブチレンまたはターシャリーブチルアル
コールを触媒の存在下で分子状酸素により気相接触酸化
してメタクロレインを製造する方法において、下記組成
の元素を含む複合酸化物を使用することを特徴とするメ
タクロレインの製造方法である。 Mo12BiaFebAcBdCueCf (式中、AはCo及び/又はNiを、Bはアルカリ金属
及び/又はアルカリ土類金属を、CはMn及び/又はZ
nを示し、a,b,c,d,e及びfはそれぞれBi,
Fe,A,B,Cu及びCの原子比を表し、Moを12
と固定したとき、a=0.2〜10、b=0.1〜1
0、c=1〜20、d=0〜5、e=0.05〜10及
びf=0.02〜5の数値をとる。)
【0008】本発明者らは、先に、Mo−Bi−Fe−
Co−アルカリ金属又はアルカリ土類金属系にCuを添
加した触媒が低温で高活性であることを見いだしている
が(特願平4−82138号)、本発明は、同系にC
u、さらにはMn及び/又はZnを添加すると、特異的
にメタクロレイン収率が向上するというものである。
Co−アルカリ金属又はアルカリ土類金属系にCuを添
加した触媒が低温で高活性であることを見いだしている
が(特願平4−82138号)、本発明は、同系にC
u、さらにはMn及び/又はZnを添加すると、特異的
にメタクロレイン収率が向上するというものである。
【0009】[発明の具体的説明] (1)触媒 本発明の方法に使用される複合酸化物触媒は、下記組成
の元素を含む触媒である。 Mo12BiaFebAcBdCueCf 式中、AはCo及び/又はNiを、Bはアルカリ金属及
び/又はアルカリ土類金属を、CはMn及び/又はZn
を示す。また、a,b,c,d,e及びfはそれぞれB
i,Fe,A,B,Cu及びCの原子比を表し、Moを
12としたとき、a=0.2〜10、好ましくは0.4
〜5、b=0.1〜10、好ましくは0.4〜6、c=
1〜20、好ましくは3〜15及びd=0〜5、好まし
くは0.03〜3、e=0.05〜10、好ましくは
0.1〜5、f=0.02〜10、好ましくは0.05
〜5の数値をとる。
の元素を含む触媒である。 Mo12BiaFebAcBdCueCf 式中、AはCo及び/又はNiを、Bはアルカリ金属及
び/又はアルカリ土類金属を、CはMn及び/又はZn
を示す。また、a,b,c,d,e及びfはそれぞれB
i,Fe,A,B,Cu及びCの原子比を表し、Moを
12としたとき、a=0.2〜10、好ましくは0.4
〜5、b=0.1〜10、好ましくは0.4〜6、c=
1〜20、好ましくは3〜15及びd=0〜5、好まし
くは0.03〜3、e=0.05〜10、好ましくは
0.1〜5、f=0.02〜10、好ましくは0.05
〜5の数値をとる。
【0010】Bで表されるアルカリ金属としては、ナト
リウム、カリウム、ルビジウム又はセシウム等を挙げる
ことができ、またアルカリ土類金属としては、マグネシ
ウム、カルシウム、ストロンチウム又はバリウム等を挙
げることができる。中でも、セシウム、ルビジウムまた
はカリウムが好ましい。本発明においては、上記組成の
元素に加えて、その他の元素をその活性・選択性が損な
われない程度に添加することができる。
リウム、カリウム、ルビジウム又はセシウム等を挙げる
ことができ、またアルカリ土類金属としては、マグネシ
ウム、カルシウム、ストロンチウム又はバリウム等を挙
げることができる。中でも、セシウム、ルビジウムまた
はカリウムが好ましい。本発明においては、上記組成の
元素に加えて、その他の元素をその活性・選択性が損な
われない程度に添加することができる。
【0011】上記組成の触媒は、その化合物形態がいか
なる形態であってもよい。該触媒は、従来公知の調製方
法、例えば、蒸発乾固法、浸漬法又は共沈法等いずれに
よっても調製することができる。通常は、モリブデン酸
又はモリブデン酸アンモニウム、硝酸鉄、硝酸コバル
ト、硝酸ニッケル、硝酸ビスマスや炭酸ビスマス、硝酸
アルカリ(土類)や水酸化アルカリ(土類)、硝酸銅、
硝酸マンガンや硝酸亜鉛等が原材料として触媒の調製に
使用されるが、その他、各金属の炭酸塩、水酸化物、オ
キシ水酸化物叉は酸化物等も使用することができる。該
触媒の典型的な調製法としては、適当なモリブデン酸塩
の水溶液に、コバルト及び/又はニッケル、鉄、ビスマ
ス、アルカリ(土類)金属、銅及びマンガン(及び/又
は亜鉛)の塩の水溶液を加え、混合し、乾燥、そして、
主に硝酸塩使用の場合、200〜400℃の温度で仮焼
成をし、400〜800℃で本焼成をするが、調製の仕
方はその他公知の種々の方法が適用できる。
なる形態であってもよい。該触媒は、従来公知の調製方
法、例えば、蒸発乾固法、浸漬法又は共沈法等いずれに
よっても調製することができる。通常は、モリブデン酸
又はモリブデン酸アンモニウム、硝酸鉄、硝酸コバル
ト、硝酸ニッケル、硝酸ビスマスや炭酸ビスマス、硝酸
アルカリ(土類)や水酸化アルカリ(土類)、硝酸銅、
硝酸マンガンや硝酸亜鉛等が原材料として触媒の調製に
使用されるが、その他、各金属の炭酸塩、水酸化物、オ
キシ水酸化物叉は酸化物等も使用することができる。該
触媒の典型的な調製法としては、適当なモリブデン酸塩
の水溶液に、コバルト及び/又はニッケル、鉄、ビスマ
ス、アルカリ(土類)金属、銅及びマンガン(及び/又
は亜鉛)の塩の水溶液を加え、混合し、乾燥、そして、
主に硝酸塩使用の場合、200〜400℃の温度で仮焼
成をし、400〜800℃で本焼成をするが、調製の仕
方はその他公知の種々の方法が適用できる。
【0012】このMo−Bi−Fe−Co(及び/又は
Ni)−アルカリ(土類)−Cu−Mn(及び/又はZ
n)の複合系は担体と一緒に使用してもよい。担体とし
ては、例えば、シリカ、シリコンカーバイドまたはα−
アルミナ等公知の担体を使用することができ、これらを
任意の割合で触媒に添加することができる。触媒の形状
は、球状、ペレット状叉はリング状等工業的に耐え得る
通常の形状で、機械的強度をもたせるために圧縮成形し
たり、押出し成型したり、またα−アルミナ球等に担持
したりして、使用することができる。
Ni)−アルカリ(土類)−Cu−Mn(及び/又はZ
n)の複合系は担体と一緒に使用してもよい。担体とし
ては、例えば、シリカ、シリコンカーバイドまたはα−
アルミナ等公知の担体を使用することができ、これらを
任意の割合で触媒に添加することができる。触媒の形状
は、球状、ペレット状叉はリング状等工業的に耐え得る
通常の形状で、機械的強度をもたせるために圧縮成形し
たり、押出し成型したり、またα−アルミナ球等に担持
したりして、使用することができる。
【0013】(2)反応原料および条件 本発明において使用される反応原料のイソブチレンまた
はターシャリーブチルアルコールは少量の不純物が含ま
れていてもさしつかえないが、触媒活性サイトを被毒す
ると思われるアセチレン等の不純物はなるべく含まない
方が良い。分子状酸素として使用される酸素ガスは高純
度である必要はなく、本発明の方法においては空気を使
用するのが経済的である。酸素はイソブチレンまたはタ
ーシャリーブチルアルコールに対し、0.7〜6倍モ
ル、特に1〜3倍モルの範囲で使用するのが好ましい。
希釈ガスとして、窒素ガス、水蒸気叉は炭酸ガス等を、
酸素及びイソブチレン叉はターシャリーブチルアルコー
ルとともに、触媒層へ導入することができる。
はターシャリーブチルアルコールは少量の不純物が含ま
れていてもさしつかえないが、触媒活性サイトを被毒す
ると思われるアセチレン等の不純物はなるべく含まない
方が良い。分子状酸素として使用される酸素ガスは高純
度である必要はなく、本発明の方法においては空気を使
用するのが経済的である。酸素はイソブチレンまたはタ
ーシャリーブチルアルコールに対し、0.7〜6倍モ
ル、特に1〜3倍モルの範囲で使用するのが好ましい。
希釈ガスとして、窒素ガス、水蒸気叉は炭酸ガス等を、
酸素及びイソブチレン叉はターシャリーブチルアルコー
ルとともに、触媒層へ導入することができる。
【0014】酸化反応は、通常は固定床流通式で実施さ
れるが、流動床式、さらにはまた、高沸点溶媒存在下液
相式での実施も可能である。反応温度は200〜500
℃、好ましくは250〜450℃が適当であり、反応圧
力は通常常圧で行うが、適当な程度の加圧又は減圧も可
能である。接触時間は0.1〜40秒好ましくは0.5
〜20秒が適当である。
れるが、流動床式、さらにはまた、高沸点溶媒存在下液
相式での実施も可能である。反応温度は200〜500
℃、好ましくは250〜450℃が適当であり、反応圧
力は通常常圧で行うが、適当な程度の加圧又は減圧も可
能である。接触時間は0.1〜40秒好ましくは0.5
〜20秒が適当である。
【0015】
【実施例】次に、実施例を示し、本発明を具体的に説明
する。実施例において、イソブチレンまたはタ−シャリ
ーブチルアルコール(t−BuOHと略記する)の転化
率、メタクロレイン叉はメタクリル酸の選択率、及びメ
タクロレイン+メタクリル酸の収率を次のように計算し
た。
する。実施例において、イソブチレンまたはタ−シャリ
ーブチルアルコール(t−BuOHと略記する)の転化
率、メタクロレイン叉はメタクリル酸の選択率、及びメ
タクロレイン+メタクリル酸の収率を次のように計算し
た。
【0016】
【数1】
【0017】実施例1 (1)複合酸化物触媒の調製 パラモリブデン酸アンモニウム77.09g(62.36mmo
l)と水330ccとからなる水溶液に、硝酸第二鉄
[Fe(NO3)3・9H2O]29.39g(72.75mmo
l)と硝酸コバルト[Co(NO3)2・6H2O]84.
69g(291.03mmol)と水50ccとからなる水溶液を
撹拌しながら加え、次に硝酸銅[Cu(NO3)2・3H
2O]8.79g(36.38mmol)と水20ccとからなる
水溶液を加え、次に硝酸マンガン[Mn(NO3)2・6
H2O]4.18g(14.55mmol)と水20ccとからな
る水溶液を加え、次に硝酸セシウム[CsNO3]1.
42g(7.28mmol)と水20ccとからなる水溶液を加
え、最後に硝酸ビスマス[Bi(NO3)3・5H2O]
17.65g(36.39mmol)を添加し、混合後130℃
にて乾燥し、300℃で1時間仮焼成を行った後、粉砕
して、成形し、515℃にて2時間焼成して、Mo12B
i1Fe2Co8Cs0.2Cu1Mn0.4なる組成の複合酸化
物触媒を得た。
l)と水330ccとからなる水溶液に、硝酸第二鉄
[Fe(NO3)3・9H2O]29.39g(72.75mmo
l)と硝酸コバルト[Co(NO3)2・6H2O]84.
69g(291.03mmol)と水50ccとからなる水溶液を
撹拌しながら加え、次に硝酸銅[Cu(NO3)2・3H
2O]8.79g(36.38mmol)と水20ccとからなる
水溶液を加え、次に硝酸マンガン[Mn(NO3)2・6
H2O]4.18g(14.55mmol)と水20ccとからな
る水溶液を加え、次に硝酸セシウム[CsNO3]1.
42g(7.28mmol)と水20ccとからなる水溶液を加
え、最後に硝酸ビスマス[Bi(NO3)3・5H2O]
17.65g(36.39mmol)を添加し、混合後130℃
にて乾燥し、300℃で1時間仮焼成を行った後、粉砕
して、成形し、515℃にて2時間焼成して、Mo12B
i1Fe2Co8Cs0.2Cu1Mn0.4なる組成の複合酸化
物触媒を得た。
【0018】(2)メタクロレインの合成 上記で得られた複合酸化物触媒31.1g(30ml)を内
径21mmの反応管に充填し、ナイター浴の温度を35
5℃に調整した後、イソブチレン:酸素:窒素のモル比
が2:4:19の混合ガスを反応管に供給し、GHSV
=1200hr-1で酸化反応を行った。80時間後の反
応活性を測定した。その結果を表1に示す。
径21mmの反応管に充填し、ナイター浴の温度を35
5℃に調整した後、イソブチレン:酸素:窒素のモル比
が2:4:19の混合ガスを反応管に供給し、GHSV
=1200hr-1で酸化反応を行った。80時間後の反
応活性を測定した。その結果を表1に示す。
【0019】実施例2 実施例1において、硝酸マンガンを硝酸亜鉛[Zn(N
O3)2・6H2O]4.33g(14.55mmol)と変えた以
外は全て実施例1と同様にして複合酸化物触媒を調製し
た。得られた触媒の組成は、Mo12Bi1Fe2Co8C
s0.2Cu1Zn0.4であった。この触媒31.1gをム
ライト球と混合して反応管内に充填した以外は、全て実
施例1と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
O3)2・6H2O]4.33g(14.55mmol)と変えた以
外は全て実施例1と同様にして複合酸化物触媒を調製し
た。得られた触媒の組成は、Mo12Bi1Fe2Co8C
s0.2Cu1Zn0.4であった。この触媒31.1gをム
ライト球と混合して反応管内に充填した以外は、全て実
施例1と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
【0020】実施例3 実施例1において、硝酸マンガンの使用量を2.09g
(7.28mmol)と変えた以外は、全て実施例1と同様に触
媒を調製した。得られた触媒の組成は、Mo12Bi1F
e2Co8Cs0.2Cu1Mn0.2であった。この触媒3
1.1gをムライト球と混合して反応管内に充填した以
外は、全て実施例1と同様に反応を行った。結果を表1
に示す。
(7.28mmol)と変えた以外は、全て実施例1と同様に触
媒を調製した。得られた触媒の組成は、Mo12Bi1F
e2Co8Cs0.2Cu1Mn0.2であった。この触媒3
1.1gをムライト球と混合して反応管内に充填した以
外は、全て実施例1と同様に反応を行った。結果を表1
に示す。
【0021】実施例4 実施例2において、硝酸亜鉛の使用量を2.17g(7.
28mmol)と変えた以外は、全て実施例2と同様に触媒を
調製した。得られた触媒の組成は、Mo12Bi1Fe2C
o8Cs0.2Cu1Zn0.2であった。この触媒31.1g
をムライト球と混合して反応管内に充填した以外は、全
て実施例1と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
28mmol)と変えた以外は、全て実施例2と同様に触媒を
調製した。得られた触媒の組成は、Mo12Bi1Fe2C
o8Cs0.2Cu1Zn0.2であった。この触媒31.1g
をムライト球と混合して反応管内に充填した以外は、全
て実施例1と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
【0022】実施例5 実施例1において、硝酸鉄の使用量及び硝酸コバルトの
使用量をそれぞれ36.74g(90.94mmol)及び7
9.40g(272.84mmol)と変えた以外は、全て実施例
1と同様に触媒を調製した。得られた触媒の組成は、M
o12Bi1Fe2.5Co7.5Cs0.2Cu1Mn0.4であっ
た。この触媒31.1gをムライト球と混合して反応管
内に充填した以外は、全て実施例1と同様に反応を行っ
た。結果を表1に示す。
使用量をそれぞれ36.74g(90.94mmol)及び7
9.40g(272.84mmol)と変えた以外は、全て実施例
1と同様に触媒を調製した。得られた触媒の組成は、M
o12Bi1Fe2.5Co7.5Cs0.2Cu1Mn0.4であっ
た。この触媒31.1gをムライト球と混合して反応管
内に充填した以外は、全て実施例1と同様に反応を行っ
た。結果を表1に示す。
【0023】実施例6 実施例1において、硝酸マンガン4.18gを硝酸マン
ガン1.05g(3.64mmol)及び硝酸亜鉛1.09g
(3.64mmol)と変えた以外は、全て実施例1と同様に触
媒を調製した。得られた触媒は、Mo12Bi1Fe2Co
8Cs0.2Cu1Mn0.1Zn0.1であった。この触媒3
1.1gをムライト球と混合して反応管内に充填した以
外は、全て実施例1と同様に反応を行った。結果を表1
に示す。
ガン1.05g(3.64mmol)及び硝酸亜鉛1.09g
(3.64mmol)と変えた以外は、全て実施例1と同様に触
媒を調製した。得られた触媒は、Mo12Bi1Fe2Co
8Cs0.2Cu1Mn0.1Zn0.1であった。この触媒3
1.1gをムライト球と混合して反応管内に充填した以
外は、全て実施例1と同様に反応を行った。結果を表1
に示す。
【0024】実施例7 実施例1において、イソブチレンをターシャリーブチル
アルコールに変えた以外は、全て実施例1と同様に実験
を行った。結果を表1に示す。
アルコールに変えた以外は、全て実施例1と同様に実験
を行った。結果を表1に示す。
【0025】実施例8 実施例1において、硝酸マンガンの使用量を20.90
g(72.75mmol)と変えた以外は、全て実施例1と同様
に触媒を調製した。得られた触媒の組成は、Mo12Bi
1Fe2Co8Cs0.2Cu1Mn2であった。この触媒3
1.1gをムライト球と混合して反応管内に充填した以
外は、全て実施例1と同様に反応を行った。結果を表1
に示す。
g(72.75mmol)と変えた以外は、全て実施例1と同様
に触媒を調製した。得られた触媒の組成は、Mo12Bi
1Fe2Co8Cs0.2Cu1Mn2であった。この触媒3
1.1gをムライト球と混合して反応管内に充填した以
外は、全て実施例1と同様に反応を行った。結果を表1
に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】上記の実施例から明かなように、本発明
の複合酸化物触媒により、工業的に有利なガス供給条件
で、高いメタクロレイン収率が達成される。その結果、
工業的に価値のあるメタクロレインの製造法が提供され
る。
の複合酸化物触媒により、工業的に有利なガス供給条件
で、高いメタクロレイン収率が達成される。その結果、
工業的に価値のあるメタクロレインの製造法が提供され
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 触媒の存在下に、イソブチレンまたはタ
ーシャリーブチルアルコールを分子状酸素により気相接
触酸化するに際し、下記組成の元素を含む触媒を使用す
ることを特徴とするメタクロレインの製造方法。 Mo12BiaFebAcBdCueCf (式中、AはCo及び/又はNiを示し、Bはアルカリ
金属及び/又はアルカリ土類金属を示し、CはMn及び
/又はZnを示し、a,b,c,d,e及びfはそれぞ
れBi,Fe,A,B,Cu及びCの原子比を表し、M
oを12と固定したとき、a=0.2〜10、b=0.
1〜10、c=1〜20、d=0〜5、e=0.05〜
10及びf=0.02〜10の数値をとる。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5225736A JPH0782204A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | メタクロレインの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5225736A JPH0782204A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | メタクロレインの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0782204A true JPH0782204A (ja) | 1995-03-28 |
Family
ID=16834030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5225736A Pending JPH0782204A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | メタクロレインの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0782204A (ja) |
-
1993
- 1993-09-10 JP JP5225736A patent/JPH0782204A/ja active Pending
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