JPH0781837B2 - エリプソメ−タ - Google Patents

エリプソメ−タ

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JPH0781837B2
JPH0781837B2 JP61294134A JP29413486A JPH0781837B2 JP H0781837 B2 JPH0781837 B2 JP H0781837B2 JP 61294134 A JP61294134 A JP 61294134A JP 29413486 A JP29413486 A JP 29413486A JP H0781837 B2 JPH0781837 B2 JP H0781837B2
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三行 重久
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日本分光工業株式会社
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/21Polarisation-affecting properties
    • G01N21/211Ellipsometry

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  • Biochemistry (AREA)
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Pathology (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は光の偏光という特性を利用して、物体(試料
面)上の薄膜の厚さや試料面上の膜の物性に関する屈折
率を測定するエリプソメータに関するものである。
従来の技術 第1図に示すように、表面に薄膜2を有する試料1の表
面に、直線偏光を斜め上方から入射角ψ0で入射させれ
ば、試料表面上の薄膜厚さや屈折率によって反射光の偏
光状態が変化し、通常は楕円偏光となって反射される。
そこでこの反射光の偏光変化量を測定し、解析計算を行
なうことによって、試料表面の薄膜の厚さや屈折率を求
めることができ、これをエリプソメトリと称し、またそ
の装置を一般にエリプソメータと称している。このよう
なエリプソメータにおいて薄膜の厚さや屈折率を求める
ために必要な反射光の偏光変化量の重要なパラメータと
しては、反射によって水平p座標面上におけるp成分波
とそれに垂直なs座標面上のs成分波との間に生じた位
相ずれγと、p成分波とs成分波との反射率の相違に起
因して生じた両成分波の振幅の相違による偏光の主軸方
位の変化量Ψとがある。
ところで従来のエリプソメータとしては、大別して測光
型のものと消光型のものとの2種のタイプのものがあ
る。測光型は、偏光プリズムを連続回転させて、その角
度と検出された光強度との関係から位相ずれγと主軸方
位の変化量Ψを計算によって求めるものである。一方消
光型は、試料で変化した偏光を光学素子の回転によって
元の状態に戻し、その補償角から位相ずれγと主軸方位
の変化量Ψを求めるものである。そしてこれらの2方式
は、いずれも光の強度の変化量、すなわち光検出器の直
流分の出力を測定することによって必要な情報を得てい
る。
発明が解決すべき問題点 従来のエリプソメータのうち、測光型のものは、偏光変
化量のパラメータである位相ずれγおよび主軸方位の変
化量Ψを計算で求めているため、強度比の大きい直線偏
光に近いところでは、測定精度が悪くなる問題がある。
一方消光型では、偏光角度を直接的に角度として測定す
るため、偏光プリズムの性態極限までの高い測定精度が
得られる利点もあるが、測定時に偏光プリズムの回転移
動を伴なうため測定時間が長い欠点がある。
そして測光型、消光型の両者に共通の欠点として、光強
度を直流成分として検出しているため、背影光などの影
響を直接受け、信号対雑音比(S/N)が悪い問題があ
る。
したがってこの発明は、背影光の影響などを受けること
なく高いS/Nをもって高精度かつ短時間で物体上の薄膜
や屈折率を測定することができるエリプソメータを提供
することを目的とするものである。
問題点を解決するための手段 この発明のエリプソメータでは、基本的には試料に直線
偏光を入射して、反射される楕円偏光における振幅反射
係数比rP/rS(≡ρ=tanΨ)および位相差(リターデ
ーション)γを求め、その振幅反射係数比rP/rSと位相
差γから、試料の屈折率や薄膜の厚さを求めるものであ
る。
そしてこの発明のエリプソメータでは、特に試料への入
射光路中に位相変調素子を挿入して、試料への入射光を
変調させ、光検出器の信号からその変調周波数に同期し
て変調周波数の成分、変調周波数の2倍の周波数成分、
および直流成分を取出し、これらの各成分の大きさから
反射係数比および位相差を求めて、最終的に試料の屈折
率の値および/または薄膜の厚さを計算によって求める
ようにした。
具体的には、この発明のエリプソメータは、直線偏光を
試料面に入射せしめてその反射光の偏光状態から試料面
に関する値を測定するエリプソメータにおいて、試料面
への入射光の光路中に、直線偏光の偏光方位を一定に保
つための直線偏光素子を配置するとともに、その直線偏
光素子と試料面との間に振幅δ0、変調角周波数ωなる
位相変調素子をその遅延軸が入射面に対して45°となる
ように配置し、試料面からの反射光の光路中に、透過軸
が入射面に対して平行もしくは垂直となるように検光子
を配置し、さらにその検光子の出射側に光を光電変換す
るための光検出器を配置し、その光検出器の出力信号の
ω成分、2ω成分および直流成分をそれぞれ独立して取
出すための信号成分分離回路を設け、前記各成分から演
算によって試料面の反射係数比rP/rSおよび反射光の位
相変化γを求め、それに基いて試料面の屈折率および/
または試料面の薄膜の厚さを求めるようにしたことを特
徴とするものである。
作用 この発明のエリプソメータの作用を説明する前に、先ず
エリプソメータの測定原理について説明し、それに続い
てこの発明のエリプソメータの理論的解析をその作用と
ともに説明する。
[A:エリプソメータの測定原理] エリプソメータは、物体の表面で光が反射する際の偏光
状態の変化を観測して、物体自身の光学定数(屈折率)
または物体の表面に付着した薄膜の厚さと光学定数(屈
折率)を知る方法である。そこで先ず物体自身、すなわ
ち薄膜がない場合の下地の光学定数の測定原理を、続い
て薄膜がある場合の薄膜の厚さと光学定数の測定原理に
ついて分けて説明する。
A−1:下地の光学定数の測定 先ず試料の光学定数を=n−ikとする。ここでは複
素数屈折率、nは屈折率、kは吸収係数、iは虚数単位
である。
真空中から入射角ψ0で入射する単色平行光束の入射面
に平行な振動成分(p成分)の振幅反射率(フレネル係
数)をP、入射面に垂直な振動成分(s成分)の振幅
反射率(フレネル係数)をSとし、これらをそれぞれP =rP exp(−iφP) (1)S =rS exp(−iφS) (2) とする。これらは試料の光学定数=n−ikと入射角ψ
0との関数となっている。
吸収係数k=0の透明体試料では一般にφP、φSは0ま
たはπ、従ってPSは実数であるので、入射した直
線偏光は楕円偏光とならずに、直線偏光として反射され
る。
しかし、金属などの吸収体試料(k≠0)では、反射に
起因する位相差(リターデーション)γ、すなわち γ=φP−φS (3) は、入射角ψ0の値によって、0からπまで連続的に変
化するから、一般にPSは複素数(PSの各々
も複素数)である。
と書き、tanΨ≡ρ(=rP/rS)を振幅反射率比または
振幅反射係数比(実線)と呼んでいる。
このように吸収体試料ではPSが複素数であるか
ら、入射した直線偏光は楕円偏光として反射される。
その楕円偏光のパラメーターを二つ(たとえば、楕円の
長軸の方位角αと楕円率X)を測定すれば、それから振
幅反射率比ρ≡tanΨと位相差(リターデーション)γ
を求めることができる。この二つの量tanΨ、γと屈折
率nおよび吸収係数kとの間には、次の様な関係式が知
られている。
したがって、Ψの値とγの値を知れば、試料の屈折率n
と吸収係数kを求めることができるのである。
A−2:薄膜の厚さと光学定数の決定 第2図に示すように、屈折率2=n2−ik2(既知とす
る)の下地面上に屈折率1=n1−ik1、厚さdの等方均
質な薄膜2があり、これに入射角ψ0で直線偏光が入射
するものとする。
反射光Rは薄膜表面で反射した光R1や、薄膜と下地の境
界面で反射してくる光R2、以下薄膜中を往復しながら出
てくるR3以降の光の合成となる。すなわち、 R=R1+R2+R3+… (7) 膜内での繰返し反射干渉を考慮に入れた面全体としての
振幅反射率は、p成分、s成分に対して、それぞれ で与えられる。
ここで、 j-1sinψj-1j sinψj (12) δ=4π1 d cosψ1/λ (13) であり、jPjSは、j=1のときは、第1面(真空
−膜)、j=2のときは第2面(膜−下地)における
p、s成分の振幅反射率(フレネル係数)である。また
δは、膜幅1往復によって生ずる位相差であり、λは真
空中の波長である。
ここで、PSjPなどのフレネル係数やδが実数
でも複素数になるから、反射光は楕円偏光になる。
複素数反射係数比PSは、(4)式と同様に とあらわされる。
ここで、右辺の値tanΨ、γはエリプソメータで測定さ
れる量であり、一方左辺の係数比は、(6)〜(11)式
から理解できるように、1 (n1,k1)、2(n2,k2)、d、λ、ψ0の関数と
なっている。すなわち γ,Ψ =F(n1,n2,k1,k2,d,λ,ψ0) (15) (15)式の右辺のパラメータの内、n2、k2、λ、ψ0
既知として、測定値γ、Ψを用いれば、未知数として
n1、dを解くことができる。
例えば、k1=0(透明膜)であれば、未知数はn1、dだ
けであって、計算機により簡単に値を求めることができ
る。k1>0(吸収膜)の場合も、γ、Ψを測定すること
により、n1、k1、dを知ることができる。測定量のγ、
Ψより、求める量n1、k1、dの計算による算出方法は公
知である。
以上のように、試料面上の薄膜の厚さd、および光学定
数である屈折率n1、吸収係数k1はエリプソメータにより
測定された振幅反射係数比tanΨ(=ρ)および位相差
γから求めることができるのである。
[B:本発明の理論的解析] この発明のエリプソメータの光学配列(第3図参照)に
おける出力の解析を、ミュラー行列の解析方法を用いて
次のような手順で行なう。
先ず光検出器の出力信号について、位相変調素子の変調
周波数と同じ周波数の成分、2倍の周波数の成分、およ
び直流成分がどのようになっているかを導く。次いでこ
れらの3成分によって反射係数比ρ(≡rP/rS≡tan
Ψ)および位相差γがどのような形で表わされるかを導
く。そしてこの解析をもとに、反射係数比ρ、位相差γ
と屈折率との関係を導く。最後に、以上の解析結果をも
とに薄膜の厚さを導く。
次にこれらの解析手順を項に分けて記載する。
B−1:各信号成分と反射係数比、位相差の関係 先ず各光学素子をミュラー行列で表現する。偏波面を45
°回転した検光子のミュラー行列A45は、 で表わされる。
また45°の偏波面に対する試料の反射表面のミュラー行
列は、反射係数比rP/rSを与えれば、S(45,rP,rS
γ)として、 で表わされる。但し、γは位相変化の差(位相差=リタ
ーデーション)、rP、rSは、それぞれp成分、s成分
の反射係数である。
位相変調器のミュラー行列M45,δ(ω)は、 但しδは、光学的位相変調器の変調の角周波数(角速
度)をω、振幅をδ0として δ=δ0sinωt (19) で表わされる。
さらに0°の直線偏光のミュラー行列I0は、 で表わされる。
この場合の光検出器の出力I(d)は、以上の(16)〜
(20)式のミュラー行列の積で表わされる。
I(d)=A45・S(45,rP,rS,γ)・M45δ(ω)・I0
(21) そこで(16)〜(20)式および(21)式からI(d)を
求めると次式となる。
ここでベッセル関数を用いてsinδ、cosδを展開すれ
ば、 sinδ=sin(δ0sinωt) =2J1(δ0)sinωt+2J3(δ0)sin3ωt…(2
3) cosδ=cos(δ0sinωt) =J0(δ0)+2J2(δ0)cos2ωt+2J4(δ0)c
os4ωt+… (24) で与えられる。
光強度I(d)に比例した光検出器の出力の電気信号を
V(d)とすると、V(d)は直流成分V(DC)、ω成
分V(ω)、2ω成分V(2ω)、および3ω成分V
(3ω)以上の高周波成分によって次のように表わせ
る。
V(d)=V(DC)+V(ω)+V(2ω)+(高調波
項) (25) (23)式、(24)式において、J0(δ0)の項は直流成
分に、J1(δ0)の項はω成分に、J2(δ0)の項は2ω
成分に相当する。したがって、(22)式および(23)
式、(24)式から、(25)式の各成分V(DC)、V
(ω)、V(2ω)を求めれば、 V(DC)=rP 2+rS 2+(rP 2−rS 2)・J0(δ0)(2
6) V(ω)=4rPS・sinγ・J1(δ0) (27) V(2ω)=2(rP 2−rS 2)・J2(δ0) (28) となる。
次いで(26)式、(27)式、(28)式を用いて反射係数
比rP/rS、および位相差(リターデーション)γについ
てのsinγの値を求める。
(28)式より (26)式、(28)式より (29)式、(30)式を加算、減算してrP 2、rS 2を導
き、両者の比をとることにより、 したがって、 が導かれる。すなわち反射係数比rS/rPは、光検出器の
出力の直流成分V(DC)および変調角周波数ωの2倍の
周波数成分V(2ω)の関数となっているから、これら
の成分からrS/rPが求められる。
次に、sinγを求める。
(27)式より (29)式と(33)式より (34)式より が導かれる。すなわちsinγは、光検出器の出力の変調
周波数ωの成分V(ω)とその2倍の周波数2ωの成分
V(2ω)、およびρ(≡rP/rS)の関数となってお
り、したがってこれらからsinγの値が求められる。
以上のようにして、rS/rPは(32)式より、sinγは(3
5)式より求めることができるのである。
B−2:屈折率と反射係数比、位相変化の差との関係 次に、屈折率=n−ikとの関係を求める。
とすると、(32)式は (35)式は と書き換えられる。
ところで試料表面に入射角ψ0(45°)で入射する光
は、入射面に平行な電場の振動成分(p成分)と入射面
に垂直な電場の振動成分(s成分)で振幅反射率が異な
り、各振幅反射率は、それぞれ表面によって境される二
つの媒質の屈折率および入射角できまるフレネル係数に
よって与えられる。いまpおよびs成分に対する振幅反
射率をPSとする。これらは既に記載したように、
一般に複素数で次のように書くことができる。P =rP−iφp (1)S =rS−iφs (2) 透明体では屈折率は実数であるので、φS、φPは0また
はπで、rP、rSは実数、またrP/rSも実数となる。
しかし、金属などの吸収体では屈折率は複素数屈折率
=n−ikで表わされるのでPSは複素数となり、 (40)式は測定される量であり、p,s成分で振幅比が異
なりかつ相対的に位相差γが生ずるため直線偏光は楕円
偏光として反射される。
試料への入射角をψ0、屈折角をψ1とすると ここでcosψ1を求めると cosψ1=[(cosψ121/2 =[2(1−sin2ψ1)]1/2 =[22sin2ψ11/2 =[2−sin2ψ01/2 (42) ここで、次の(43)式 sinψ0=n1sinψ1 (43) で与えられる屈折の法則を用いれば、 よって、 (45)式より理論式が求まった。
そこで、反射率係数比PS、位相変化の差(リター
デーション)γと屈折率との関係を求める。そのため計
算の便宜のため、次の(46)式で定義されるPとQを置
く。
このようにP、Qを置けば、P、Qと屈折率の関係を解
析的に解くことが可能となる。そこでPとQと屈折率の
関係を求めるため、まず(45)式、(42)式より(46)
式の左辺を求める。
または ただし また (51)式によりPcosQに相当する実数部とPsinQに相当す
る虚数部をそれぞれ導き、割り算をすると よって(49)式は、 と表わさせる。
すなわち、 入射角ψ0=45°のとき P2cos2Q=2(n2−K2)−1 (56) p2sin2Q=−4nK (57) したがって、 となり、複素数屈折率(=n−ik)についての屈折率
n、吸収率kとP、Qとの関係が(58)式、(59)式に
より求められた。
但し、P2、tanQは、(50)式、(52)式より 既に述べたように、(32)式より光検出器の出力信号の
DC成分V(DC)、ω成分V(ω)、2ω成分V(2ω)
の大きさが判れば、rS/rPが求められる。一方、(35)
式よりω成分V(ω)、2ω成分V(2ω)、rS/rP
判れば、sinγが求められる。さらにrS/rP、sinγが求
められれば、(60)式、(61)式よりP2、tanQが求めら
れる。PとQが求められれば、(58)式、(59)式から
屈折率が求められる。
ここで、(59)式より (62)式を(58)式に代入して 16n4−8(1+P2cos2Q)n2−P4sin22Q=0 (63) したがって(62)式から吸収率kが、(64)式から屈折
率nが求められ、複素数屈折率も、=n−ikから求
められる。結局、光検出器の出力信号のDC成分V(D
C)、ω成分V(ω)、および2ω成分V(2ω)か
ら、振幅反射率比rP/rSの値および位相差(リターデー
ション)γについてのtanγの値を介して、複素数屈折
率が求められることが明らかである。
他の表現方法として rS/rP=tanΨ (65) と表わした場合は、 (66)、(67)を用いても、n、kが求められる。
B−3:屈折率n1、薄膜の厚さdの算出 試料面上の薄膜についての求める量、すなわち屈折率
n1、吸収係数k1、薄膜の厚さdとエリプソメータにより
測定される位相差γと振幅反射率比tanΨとの関係は、
既に述べたように で与えられている。すなわち、γ、Ψは次式で定まる関
数である。
Ψ=f(n1,k1,d,n2,k2,ψ0,λ) γ=f(n1,k1,d,n2,k2,ψ0,λ) 従って、n1、k1、d、n2、k2、ψ0、λを与えてやれば
Ψ、γを計算できる。(68)式を計算して図表化したも
のが既に公知となっており、この種の詳しい図表を作っ
ておけば内挿法によって測定値よりただちに、屈折率
n1、薄膜厚さdを知ることができる。なおγ、Ψの測定
値より、計算機を用いてn1、dを求めることも可能であ
る。
実施例 第3図にこの発明のエリプソメータの一実施例を示す。
第3図において、白色光源10からの光はモノクロメータ
11に入射されて波長λの単色光が選択され、その波長λ
の単色光は偏光方位を一定に保つための直線偏光素子
(偏光子=ポーラライザ)12に入射され、所定の偏光方
位の直線偏光となって位相変調素子(光学的偏光変調素
子)13、例えばファラデーセルのようなフォトエラステ
ィック変調器13に入射される。この位相変調素子13は、
振幅δ0、角周波数ωで入射楕円偏光を左廻りの偏光、
右廻りの偏光に交番的に変化させるものであり、その遅
延軸が入射面に対して45°となるように配置されてい
る。さらに位相変調素子13の出射側には試料1が配置さ
れており、位相変調された光が試料1に対し入射角ψ0
(通常は45°)で入射される。試料1の反射光は、前述
のように通常は楕円偏光となり、検光子(アナライザ)
14に入射される。この検光子14は、透過軸が入射面に対
して平行または直角となるように配置されており、その
検光子14の出射側には、光を光電変換するためのフォト
マルチプライヤ等の光検出器15が配置されている。した
がって予め位相変調素子13で偏光変調された試料への入
射光に対する試料反射光は、検光子14を介して光検出器
15に入射され、その入射光に応じた信号が光検出器15か
ら出力される。
前記光検出器15の出力信号は、信号成分分離回路16によ
って直流成分V(DC)、ω成分V(ω)、2ω成分V
(2ω)にそれぞれ分離して取出される。この信号成分
分離回路16は、フィルタや同期整流回路等を用いて構成
される。信号成分分離回路16から得られた各成分V(D
C)、V(ω)、V(2ω)の信号は、コンピュータあ
るいは専用の演算装置などの演算装置17に入力される。
この演算装置17においては、V(DC)、V(ω)、V
(2ω)や波長λ等の値から、既に述べたような手法に
より反射係数比rP/rS(≡ρ)や位相変化の差(位相差
=リターデーション)γが演算によって求められ、さら
にそれらに基いて、屈折率nや薄膜の厚みdが求められ
る。
なお以上の例において、光源部分のモノクロメータ11と
して選択波長を可変とした回折格子等の素子を用い、波
長走査を行ないつつ測定を行なえば、偏光状態の波長分
散をも知ることができる。
発明の効果 この発明のエリプソメータは、試料入射光に対し予め角
周波数ωでの位相変調を行なっておき、検出光強度信号
の直流成分、ω成分、2ω成分を分離し、これらから演
算によって試料の屈折率や厚みを求めるものであり、こ
のように変調して信号成分の分離を行なうことは交流的
な検出を意味するから、従来の直流的な検出の場合と比
較して背影光の影響などを格段に少なくしてS/Nを良好
にし、高精度で屈折率や厚みを求めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は一般的なエリプソメトリの概念を示す略解図、
第2図は試料面上の薄膜についてのエリプソメトリの概
念を示す略解図、第3図はこの発明のエリプソメータの
一例を示すブロック図である。 1……試料、2……薄膜、12……直線偏光素子、13……
位相変調素子、14……検光子、15……光検出器、16……
信号成分分離回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直線偏光を試料面に入射せしめてその反射
    光の偏光状態から試料面に関する値を測定するエリプソ
    メータにおいて、 試料面への入射光の光路中に、直線偏光の偏光方位を一
    定に保つための直線偏光素子を配置するとともに、その
    直線偏光素子と試料面との間に振幅δ0、変調角周波数
    ωなる位相変調素子をその遅延軸が入射面に対して45°
    となるように配置し、試料面からの反射光の光路中に、
    透過軸が入射面に対して平行もしくは垂直となるように
    検光子を配置し、さらにその検光子の出射側に光を光電
    変換するための光検出器を配置し、その光検出器の出力
    信号のω成分、2ω成分および直流成分をそれぞれ独立
    して取出すための信号成分分離回路を設け、前記各成分
    から演算によって試料面の反射係数比rP/rSおよび反射
    光の位相変化γを求め、それに基いて試料面の屈折率お
    よび/または試料面の薄膜の厚さを求めるようにしたこ
    とを特徴とするエリプソメータ。
JP61294134A 1986-12-10 1986-12-10 エリプソメ−タ Expired - Fee Related JPH0781837B2 (ja)

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