JPH0781404B2

JPH0781404B2 - コンクリート運搬装置

Info

Publication number: JPH0781404B2
Application number: JP3257735A
Authority: JP
Inventors: 昭原田; 栄三畑; 尚通荒井; 伝西村; 寛野間
Original assignee: Kajima Corp; Kumagai Gumi Co Ltd
Current assignee: Kajima Corp; Kumagai Gumi Co Ltd
Priority date: 1991-10-04
Filing date: 1991-10-04
Publication date: 1995-08-30
Anticipated expiration: 2010-08-30
Also published as: JPH0598803A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ダム建設等のコンクリ
ート打設に用いられるコンクリート運搬装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】ダム建設のコンクリート打設は、コンク
リートプラントからダム本体の打設現場までのコンクリ
ートを迅速に運搬する必要がある。図１は、本発明の実
施例を示す図面であるが、この図を参照して打設の態様
を説明する。主索固定塔ａから張設した主索ｂに、コン
クリートバケットＢをケーブルクレーンｃにより走行自
在に吊設してバンカー線ｄの所要位置に着床させる。他
方、コンクリートプラントｅからレールｆ上を走行する
コンクリート運搬車Ａのホッパｇでコンクリートを運搬
し、着床しているコンクリートバケットＢに投入する。
そして、コンクリートバケットＢをダム本体ｈの所要位
置に移動し、図示しないゲートを開いてコンクリートを
打設している。

【０００３】この種のコンクリートバケットのゲートの
開閉は、通常、エアシリンダにより行っている。そし
て、このエアシリンダへのエアの供給は、通常、エアコ
ンプレッサに接続されたエアーホースにより行ってい
る。シリンダへのエアホースの着脱は、手間がかかって
面倒で、作業性が低下するばかりでなく、危険をともな
う作業となる。一般にコンクリートバケットにエアを供
給する技術は特公平２−５２０６８号公報、特開昭６３
−８１９２号公報、特開平１−２４４０７３号公報に開
示され、また、特開昭６０−１５８０８６号公報には無
線制御によるコンクリートバケット開閉装置が開示され
ている。しかしながら、これらの公知技術ではコンクリ
ートプラントから走行するコンクリート運搬車から迅速
にコンクリートをコンクリートバケットに投入すること
はできない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、コンクリート運搬車からすみやかにケーブルク
レーンに吊り下げられたコンクリートバケットにコンク
リートを投入でき、かつコンクリートバケットを特定の
位置において容易に開閉できるコンクリート運搬装置を
提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、レール
（ｆ）上を走行するコンクリート運搬車（Ａ）からコン
クリートをケーブルクレーン（ｃ）に吊設されたコンク
リートバケット（Ｂ）に運搬するためのコンクリート運
搬装置において、前記レール（ｆ）と平行してコンクリ
ートバケット（Ｂ）の着床部（ｋ）を設け、前記コンク
リート運搬車（Ａ）には、エア源（６）に接続されたエ
ア供給ノズル（３２）と、該エア供給ノズル（３２）を
前後進させるエアシリンダ（３０）と、該エアシリンダ
（３０）の作動を切換える電磁弁（３６）とからなるエ
ア自動供給装置（Ｃ）が設けられ、前記コンクリートバ
ケット（Ｂ）には、シュート（１０）の下方を開口する
ゲート（１１）と、該ゲート（１１）を開閉するようエ
アシリンダ（１２）と、該エアシリンダ（１２）に電磁
弁（１３）を介して接続されたエアタンク（１４）と、
該エアタンク（１４）にエアホース（１５）を介して接
続されコンクリートバケット（Ｂ）の上部に設けられた
エア受け口（１６）とが設けられ、さらに前記コンクリ
ートバケット（Ｂ）の下部に位置決め材（１７）を設
け、前記電磁弁（１３）の遠隔操作手段（１８、４４）
を設けてある。

【０００６】

【好ましい実施の態様】前記コンクリート運搬車にコン
トロール盤を設けてコンクリートバケットに設けたター
ゲットを検出する複数の光電スイッチ及びエア供給ノズ
ルに対する前後リミットスイッチ、後限リミットスイッ
チに接続するのが好ましい。このようにすることによっ
てコンクリート運搬車をコンクリートバケットに対して
正しく停車させることができる。

【０００７】

【０００８】また、エア供給ノズルは、エアシリンダに
コイルスプリングを介して取付け、コイルスプリングの
弾性により、ノズルの受け口に対する位置ずれの補正、
挿入し過ぎ、挿入時のクッション及び挿入後の押し付け
力の保持等を行うようにするのが好ましい。

【０００９】

【作用効果の説明】したがって、例えばコンクリートプ
ラントでコンクリート運搬車に荷積みされたコンクリー
トは、着床部に着床しているコンクリートバケットに投
入されるが、その際に、コンクリート運搬車をコンクリ
ートバケットに正対させて停車させればよい。そしてエ
ア供給ノズルを前進させてコンクリートバケットの上部
に設けたエア受け口に挿入し、エアをコンクリートバケ
ットのエアタンクに供給すると共に、コンクリートをコ
ンクリートバケットに投入する。そしてコンクリート運
搬車は後退し、コンクリートバケットは所定の位置すな
わち打設現場に動かさせる。そこで作業員は遠隔操作手
段によりコンクリートバケットのゲートを開いてコンク
リートを打設する。このように本発明によれば、バケッ
トの着床部がコンクリート運搬車のレールと平行に設け
られているので、コンクリートバケットの着床位置に自
由度があり、ケーブルクレーンのケーブルの移動に対応
できる。そしてコンクリートバケットの下部の位置決め
材により、コンクリートバケットを着床して位置決めし
たときにエア受け口が正しくノズルの方向を向いてお
り、作業を簡単に行うことができる。したがって本発明
によれば、コンクリートの授受をすみやかに行うことが
でき、作業能率が向上する。

【００１０】

【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

【００１１】図１において、本発明によるコンクリート
運搬装置は、レールｆ上を走行するコンクリート運搬車
Ａと、ケーブルクレーンｃから吊設されたコンクリート
バケットＢとから概略構成されている。そして、図示の
通り、レールｆに平行にコンクリートバケットＢの着床
部ｋが設けられている。

【００１２】図２において、コンクリート運搬車Ａに
は、レールｆ上を転動する２対の車輪２を備えた台車１
上に、走行モータ３と、シュート４と、図示しないゲー
ト開閉用エアシリンダと、エアコンプレッサ５、エアタ
ンク６（図５）及びエア供給ノズル３２などからなるエ
ア自動供給装置Ｃとが設けられている。

【００１３】図３及び図４において、コンクリートバケ
ットＢには、シュート１０の下方を開口するゲート１１
が設けられ、そのゲート１１は、一対のエアシリンダ１
２、１２で開閉されるようになっている。その一方のエ
アシリンダ１２を例に説明すると、エアシリンダ１２は
電磁弁１３を介してエアタンク１４に接続され、そのエ
アタンク１４は、エアホース１５を介してバケットＢの
上部に設けられたエア受け口１６に接続されている。ま
た、バケットＢの下部には、バンカ線ｄ（図１）横に設
けられた着床台２６、２６にバケットＢを位置決めする
一対の位置決め材１７、１７が突設されている。なお、
図中の符号１８は無線受信器、１９は無線送信機、２０
はバッテリ、２１は手動弁、２２は圧力スイッチ、２３
は緩衝木材、２４は後記光電スイッチ２５ａ〜２５ｃ用
のターゲットである。

【００１４】図５ないし図７において、コンクリート運
搬車Ａに設けられたエア自動供給装置Ｃには、エアシリ
ンダ３０が設けられ、そのピストンロッドの先端には、
コイルスプリング３１を介してエア供給ノズル３２が設
けられている。そのスプリング３１は、スライド板３３
を介して筒状のノズルガイド３４にスライド自在に収め
られ、このノズルガイド３４の外側には、ホース受けロ
ーラ３５が設けられている。

【００１５】他方、エアシリンダ３０は、複動式であっ
て、その図示しない両圧力室は、エア配管３８、３９に
より電磁弁３６を介して選択的にエアタンク６又は大気
側に接続されるようになっている。また、エア供給ノズ
ル３２には、エアホース４０が接続され、そのエアホー
ス４０は、ホース受けローラ３５にガイドされ、電磁弁
３７を介して選択的にエアタンク６に接続されるように
なっている。なお、図中の符号２５ａ〜２５ｃはコンク
リートバケットＢを検出してコンクリート運搬車Ａを減
速し、シュート４がバケットに正対するように停車させ
る光電スイッチである。

【００１６】図８において、電磁弁３６の作動部３６
ａ、３６ｂと電磁弁３７の作動部３７ａとは、コンクリ
ート運搬車Ａの運転室内に設けられたコントロール盤４
１に接続され、そのコントロール盤４１には、ノズル３
２の前限リミットスイッチ４２と後限リミットスイッチ
４３とが接続されている。そして、コントロール盤４１
は、ノズル３２の前進、エア供給及び後退を自動又は手
動により制御するようになっている。なお、図中の記号
４４は打設現場の作業員が、コンクリートバケットＢの
ゲート１１を開閉操作する無線送信機である。

【００１７】次に、コンクリート打設の態様を説明す
る。コンクリートバケットＢが着床台２６、２６に所定
の姿勢で着床していることを確認すると、オペレータは
コンクリート運搬車Ａを発進させる。そして、光電スイ
ッチ２５ａ〜２５ｃがターゲット２４を順に検出する
と、運搬車Ａは順次減速し微速前進してシュート４がバ
ケットＢに正対するように停止する。すると、コントロ
ール盤４１は、電磁弁３６をパラレル接続に切換えてエ
アシリンダ３０を伸長し、ノズル３２を前進させてエア
受け口１６に挿入する。そして、前限リミットスイッチ
４２がＯＮになると、前進を停止し、電磁弁３７をパラ
レル接続に切換え、ノズル４２から受け口１６を介して
エアタンク１４にエア供給を開始すると共に、オペレー
タは、シュート４のコンクリートをバケットＢに投入す
る。この際、コイルスプリング３１は、ノズル３２の受
け口１６に対する挿入時の位置ずれの補正、過挿入の防
止、クッション及び挿入後の押し付け力の保持等の役目
を果す。そして、コンクリートバケットに取付けた圧力
スイッチがＯＮになると、データ送信器Ｘからデータ受
信器Ｙに信号が送られ、電磁弁３７をクロス接続に切換
えてエア供給を停止すると共に、電磁弁３６をクロス接
続に切換え、エアシリンダ３０を収縮してノズル３２を
後退させる。そして、後限リミットスイッチ４３がＯＮ
になったら、電磁弁３６を中立位置に切換え、後退を停
止してエアの供給を終る。そして、コンクリートをバケ
ットへ投入し、所定時間後に運搬車Ａはコンクリートプ
ラントｅに後退する。次いで、コンクリートバケットＢ
を移動させ、ダム本体ｈの打設現場に到着したら、作業
員は無線送信機４４を操作して電磁弁１３をパラレル接
続に切換え、エアタンク１５のエアをエアシリンダ１２
に導いて伸長し、ゲート１１を開いてシュート１０内の
コンクリートを打設する。

【００１８】

【発明の効果】以上の通り本発明によれば下記のすぐれ
た効果を奏する。（１）コンクリート運搬車のレールと平行にコンクリ
ートバケットの着床部があるので、主索の移動に対応し
てコンクリートバケットを着床させることができる。（２）コンクリートバケットの下部に位置決め材を設
けたので、コンクリートバケットのエア受け口をノズル
の方に向かせて設置でき、エアの供給を容易に行うこと
がてきる。（３）エア受け口がコンクリートバケットの上部にあ
るので、エアが供給しやすい。（４）レールと着床部とを平行にすることによってコ
ンクリートの授受が容易となり、また運搬車がコンクリ
ートバケットに衝突しない。（５）したがって、ケーブルクレーンの吊設されたコ
ンクリートバケットに対してコンクリートの投入、エア
の供給を容易に行うことができ、作業能率が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す斜視図。

【図２】コンクリート運搬車を示す側面図。

【図３】コンクリートバケットを示す側面図。

【図４】図３の上面図。

【図５】エア自動供給装置を示す上面図。

【図６】図５の要部の側断面図。

【図７】図５の側面図。

【図８】エア及び電気回路図。

【符号の説明】

Ａ・・・コンクリート運搬車ａ・・・主索固定塔Ｂ・・・コンクリートバケットｂ・・・主索Ｃ・・・エア自動供給装置ｃ・・・ケーブルクレーンｄ・・・バンカー線ｅ・・・コンクリートプラントｆ・・・レールｇ・・・ホッパｈ・・・ダム本体１・・・台車２・・・車輪３・・・走行モータ４・・・シュート５・・・エアコンプレッサ６・・・エアタンク１０・・・シュート１１・・・ゲート１２・・・エアシリンダ１３・・・電磁弁１４・・・エアタンク１５・・・エアホース１６・・・エア受け口１７・・・位置決め材１８・・・無線受信器１９・・・無線送信機２０・・・バッテリ２１・・・手動弁２２・・・圧力スイッチ２３・・・緩衝木材２４・・・ターゲット２５・・・光電スイッチ２６・・・着床台３０・・・エアシリンダ３１・・・コイルスプリング３２・・・エア供給ノズル３３・・・スライド板３４・・・ノズルガイド３５・・・ホース受けローラ３６、３７・・・電磁弁３８、３９・・・エア配管４０・・・エアホース４１・・・コントロール盤４２・・・前限リミットスイッチ４３・・・後限リミットスイッチ４４・・・無線送信機Ｘ・・・データ送信器Ｙ・・・データ受信器

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者三畑栄東京都港区元赤坂一丁目２番７号鹿島建設株式会社内 (72)発明者荒井尚通宮城県仙台市青葉区二日町１番27号鹿島建設株式会社東北支店内 (72)発明者西村伝宮城県仙台市青葉区立町26番20号株式会社熊谷組東北支店内 (72)発明者野間寛東京都大田区城南島２丁目３番10号大都電機株式会社内 (56)参考文献特開昭63−8192（ＪＰ，Ａ) 特公平２−52068（ＪＰ，Ｂ２)

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】レール（ｆ）上を走行するコンクリート
運搬車（Ａ）からコンクリートをケーブルクレーン
（ｃ）に吊設されたコンクリートバケット（Ｂ）に運搬
するためのコンクリート運搬装置において、前記レール
（ｆ）と平行してコンクリートバケット（Ｂ）の着床部
（ｋ）を設け、前記コンクリート運搬車（Ａ）には、エ
ア源（６）に接続されたエア供給ノズル（３２）と、該
エア供給ノズル（３２）を前後進させるエアシリンダ
（３０）と、該エアシリンダ（３０）の作動を切換える
電磁弁（３６）とからなるエア自動供給装置（Ｃ）が設
けられ、前記コンクリートバケット（Ｂ）には、シュー
ト（１０）の下方を開口するゲート（１１）と、該ゲー
ト（１１）を開閉するエアシリンダ（１２）と、該エア
シリンダ（１２）に電磁弁（１３）を介して接続された
エアタンク（１４）と、該エアタンク（１４）にエアホ
ース（１５）を介して接続されコンクリートバケット
（Ｂ）の上部に設けられたエア受け口（１６）とが設け
られ、さらに前記コンクリートバケット（Ｂ）の下部に
位置決め材（１７）を設け、前記電磁弁（１３）の遠隔
操作手段（１８、４４）を設けたことを特徴とするコン
クリート運搬装置。