JPH078111U - ガス発生器 - Google Patents

ガス発生器

Info

Publication number
JPH078111U
JPH078111U JP4317193U JP4317193U JPH078111U JP H078111 U JPH078111 U JP H078111U JP 4317193 U JP4317193 U JP 4317193U JP 4317193 U JP4317193 U JP 4317193U JP H078111 U JPH078111 U JP H078111U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
detonator
gas generator
webbing
casing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4317193U
Other languages
English (en)
Inventor
勝康 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP4317193U priority Critical patent/JPH078111U/ja
Publication of JPH078111U publication Critical patent/JPH078111U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 刺突雷管の着火ピン刺突部からのガス漏れに
よる不要な圧力損失を無くすことによって、確実に駆動
圧力を回転駆動部材に付与することができ、良好なウェ
ビング引き込み性能を得ることができるプリテンショナ
ー用のガス発生器を提供する。 【構成】 ガス発生剤28を収納した有底の円筒状容器27
の開口側端部に、刺突雷管40の取付け孔である中央開口
部に刺突雷管40が嵌装された雷管ホルダー30を挿入して
開口を封止し、ガス発生器26の開口側端部に刺突雷管40
を配設する。刺突雷管40がガス導管口19に臨むようにし
て、ガス発生器26が内蔵されたハウジング35をロアケー
ス7の下方に螺着する。着火ピン16により刺突された刺
突雷管40がガス発生剤28を発火させると、雷管容器自体
が吹き飛ばされて雷管ホルダー30の中央開口部よりガス
導管口19及び案内通路22内に膨張ガスが噴出し、回転ピ
ストン31をウェビング巻取り方向へ回転駆動する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、車両衝突時にウェビングのたるみを除去するシートベルト引締め装 置(プリテンショナー)に関し、特にケーシング内に回動可能に案内される回転 駆動部材をガス圧で回転駆動してウェビングに張力を及ぼすガス発生器の改良に 関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の乗員等を座席に安全に保持するためのシートベルト装置は、乗員 のウェビング装着感を低減するためにリトラクターによるウェビングの巻取り力 を低くする傾向があるため、どうしてもシートベルトの遊びが増え、このような シートベルトの遊びにより拘束が遅れ、乗員の効果的及び安全な拘束が行えない ことがあった。
【0003】 そこで、緊急時にウェビングを引き込んで緊張することによりシートベルトの 遊びを除去すべく、リトラクターの巻取り軸を巻取り方向へ瞬時に回転させるプ リテンショナーをシートベルト装置に組み込んだものがある。 前記プリテンショナーとしては、例えば特公昭59−15657号や特公平2 −27177号公報等に開示されているように、気体の膨張圧力により回転駆動 される回転駆動部材(回転ピストン)が、緊急時に巻取り軸をウェビング巻取り 方向へ引込み駆動することにより、乗員に掛け渡された状態にあるウェビングを 引き込む形式のものがある。
【0004】 前記回転駆動部材は、巻取り軸と通常は非係合であり、通常使用時においては 回転駆動部材が巻取り軸の回転に干渉することはなく、リトラクターからのウェ ビングの引出し及び巻取りは自在であるが、プリテンショナー作動時には巻取り 軸に接続され、回転トルクが巻取り軸に伝達されるようになっている。そこで、 回転駆動部材は、例えばリトラクターのベース側壁に配設されたケーシング内の 略円環状の空間内において巻取り軸に回転トルクを伝達可能な円筒状部と、駆動 ガスを受けて円筒状部を回転駆動するべく該円筒状部より半径方向外方に突設さ れた羽根部とを有しており、ガス発生器より発生した駆動ガスが羽根部に作用す ることにより、回転駆動される。
【0005】 従って、このようなプリテンショナーの場合には、ケーシング内に回動可能に 案内された回転駆動部材を回動駆動させるべく羽根部にガス圧を供給するガス発 生器を有しており、該ガス発生器は起動装置によって内蔵したガス発生剤に点火 される。また、該起動装置としては、車両が衝突した際の慣性力により変位する 慣性体の動作を利用して通常は非作動位置に保持された着火ピンをガス発生器に 設けた雷管に衝突させ、その衝撃により雷管の火薬を発火させてガス発生剤を点 火することにより複雑な制御回路を不要とした機械式の起動装置がある。
【0006】 例えば図7に示すように、ガス発生器51はガス発生剤50を収容した円筒形 ケース52内に雷管54を組み込んだものである。雷管54は、円筒形ケース5 2の開口端を封着するフレーム53の中心孔53a内に嵌入され、該円筒形ケー ス52の中心軸線に沿って移動する着火ピン55の軌道上に配設されている。そ して、着火ピン55によって雷管54が発火してガス発生剤50が点火されると 、膨張ガス(駆動ガス)が前記フレーム53に対向する円筒形ケース先端のガス 噴出部52aから連通口56内に噴出する。
【0007】 ところで、これら機械式の起動装置及びガス発生器に用いられる雷管には、打 撃雷管及び刺突雷管の2種類が有る。刺突雷管は、雷管を発火させるのに必要な 運動エネルギーが打撃雷管に比べ小さくて済むので、雷管に衝突させる着火ピン や慣性体等を小型化でき、起動装置をコンパクトにできるという利点を有してい る。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前記刺突雷管は発火するとほとんど雷管容器の原形が無くなる ほど破損してしまう。そこで、ガス発生剤50が点火されて膨張ガスを発生して も、その膨張圧力が前記フレーム53の中心孔53aから外へ抜けてしまい、十 分な駆動圧力を回動駆動の羽根部に付与することができない可能性がある。特に 、発火直後の高圧の膨張ガスがガス発生器から漏れてしまうと、圧力損失が大き い。このため、回転駆動部材がリトラクターの巻取り軸をウェビング巻取り方向 へ十分に引込み駆動することができず、所定のウェビング引き込み性能を得るこ とができなくなる可能性があった。
【0009】 そこで、本考案の目的は上記課題を解消することに係り、刺突雷管の着火ピン 刺突部からのガス漏れによる不要な圧力損失を無くすことによって、確実に駆動 圧力を回転駆動部材に付与することができ、良好なウェビング引き込み性能を得 ることができるプリテンショナー用のガス発生器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案の上記目的は、ケーシング内に回動可能に案内されると共にリトラクタ ーの巻取り軸に回転トルクを伝達可能な回転駆動部材の羽根部に駆動ガスを作用 させることによって、車両衝突時に巻取り軸をシートベルトの弛みが除去される 方向に回転させるプリテンショナー用のガス発生器であって、ガス発生剤を収納 した有底の筒状容器の開口側端部に刺突雷管を配設すると共に該刺突雷管を前記 ケーシング内空間に臨ませ、着火ピンにより刺突された前記刺突雷管が前記ガス 発生剤を発火させることによって、駆動ガスが前記刺突雷管の取付け孔よりケー シング内に噴出して前記羽根部に作用するように構成されていることを特徴とす るガス発生器により達成される。
【0011】
【作用】
本考案の上記構成によれば、刺突雷管の着火ピン刺突部がケーシング内空間に 臨んでおり、筒状容器内で発生した駆動ガスが前記刺突雷管の取付け孔よりケー シング内に噴出する。そこで、発火するとほとんど雷管容器の原形が無くなるほ ど破損してしまう刺突雷管を用いるにも係わらず、発火直後の高圧の駆動ガスが 筒状容器からケーシング内空間外方へ漏れ出すことがなく、ガス発生剤から発生 した膨張ガス及び刺突雷管から発生した燃焼ガスの膨張圧力は全て駆動ガスとし てケーシング内に配設された回転駆動部材の羽根部に作用する。
【0012】
【実施例】
以下、添付図面に基づいて本考案の一実施例を詳細に説明する。 図1及び図2は本考案に基づくガス発生器を備えたプリテンショナー付きシー トベルト用リトラクター1の部分断面正面図及び部分断面側面図であり、左席用 のプリテンショナー付きシートベルト用リトラクターである。図3は図1に示し たプリテンショナー付きシートベルト用リトラクター1の要部拡大断面図である 。
【0013】 プリテンショナー付きシートベルト用リトラクター1は、ウェビング20を巻 取り又は引き出し自在に巻回した巻取りリール17を備えており、従来のリトラ クターと同様に、巻取りリール17はその巻取り軸4に連結された巻取りバネ装 置5により、ウェビング20が巻取られる方向に常時付勢されている。又、ウェ ビング20が所定大きさ以上の加速度で引き出されようとすると、緊急ロック機 構12により巻取り軸4の回転が阻止され、それ以上ウェビング20が引き出さ れないようになっている。
【0014】 更に、前記プリテンショナー付きシートベルト用リトラクター1は、略コ字形 状に形成されたリトラクターベース11の一方のベース側壁11aに、巻取り軸 4をシートベルトの弛みが除去される方向に回転させるシリンダーレス形式の駆 動装置を備えたプリテンショナー3が配設されている。 該プリテンショナー3は、ベース側壁11aを貫通した巻取り軸4の一端部に 嵌着されたクラッチリング14の周りを回動可能に配設された回転駆動部材であ る回転ピストン31と、ベース側壁11aの外側に配設されて該回転ピストン3 1を回動可能に収容するための略円環状の案内通路22を構成するケーシング6 と、該回転ピストン31を回転駆動するための駆動ガスを発生するガス発生器2 6と、車両衝突時に該ガス発生器26を作動させる起動装置21とを備えている 。
【0015】 前記ケーシング6は、ベース側壁11aに固定されたロアケース7と、該ロア ケース7を介してベース側壁11aに固定されるアッパーケース8とからなる。 該ロアケース7の下方に螺着された略円筒形状のハウジング35内部には固定部 材34により固定されたガス発生器26が内蔵されており、前記案内通路22の 一部を閉塞する隔壁部8bにより画成された前記案内通路22の一周端部と該ガ ス発生器26のガス噴出部とはガス導管口19により連通されている。
【0016】 前記回転ピストン31は、図2に示すように、前記クラッチリング14と軸心 周りに相対回転可能に支持される円筒状部32と、駆動ガスを受けるべく該円筒 状部32より半径方向外方に突設された羽根部33とを有しており、ガス発生器 26より発生した駆動ガスが案内通路22内の羽根部33に作用することによっ て回転駆動される。駆動ガスの膨張圧力を受ける該羽根部33の受圧面33aと 反対側の回転移動方向側には、くさび状空間を構成するカム面33bが形成され ており、該くさび状空間内にはケーシング6の内周壁に対する回転ピストン31 のウェビング引出し方向(図2中、時計回り方向)の相対回転を規制する噛み合 い要素である円筒状のローラーピン13が配設されている。
【0017】 前記円筒状部32の内周面には、前記クラッチリング14の外周面との間にく さび状の空間を構成する複数のカム面32aが周方向に沿って等間隔に形成され ている。そして、各くさび状空間内には、回転ピストン31とクラッチリング1 4の間でトルク伝達を可能とすべくクラッチリング係合方向に移動可能な駆動力 伝達部材である円筒状のローラーピン15と、該ローラーピン15をクラッチリ ング係合方向に付勢するバネ部材10と、ローラーピン15のクラッチリング係 合方向への移動を阻止する保持手段であるホルダー9の保持部9aとがそれぞれ 配設される。
【0018】 そして、前記回転ピストン31は、ロアケース7とアッパーケース8とにより 回転軸線方向に挟持されると共に、クラッチリング14の外周面により半径方向 に支持され、前記ケーシング6内においてクラッチリング14の外周面の周りを 摺動しながら相対回転可能に配設されている。更に、該回転ピストン31は、外 周面に形成された凹部を前記アッパーケース8の内周面に突設された小突起8a に係止され、ケーシング6に対して非回転的に固定されており、車体の振動等に より動かないように位置決めされている。
【0019】 前記ホルダー9は、アッパーケース8の外側面と巻取りバネ装置5の底壁面と の間で適宜相対回転可能に摩擦挟持されてケーシング6に位置決めされる円環状 部9bと、該円環状部9bに垂設されて先端部が前記回転ピストン31の各くさ び状空間内に挿入される複数の保持部9aとを有しており、カム面32aとの間 に配設されたバネ部材10によってクラッチリング係合方向に付勢されているロ ーラーピン15をクラッチリング14の外周面と非係合な状態に保持している。 ここで、ホルダー9のクラッチ係合方向への移動を阻止するアッパーケース8の 外側面と巻取りバネ装置5の底壁面面との間の摩擦係合力は、バネ部材10の付 勢力に抗するのに十分な大きさを有している。
【0020】 更に、前記円筒状部32の内径は前記クラッチリング14の外径よりも大きく 、バネ部材10と前記回転ピストン31のカム面32aと前記ホルダー9の保持 部9aとによって挟持されたローラーピン15は、クラッチリング14の外周面 に対してクリアランスを有している。即ち、これら回転ピストン31のカム面3 2a、バネ部材10、ホルダー9及びローラーピン15等により、前記クラッチ リング14と前記回転ピストン31との間には一方トルク伝達機構が構成されて おり、ローラーピン15は摩擦挟持によりケーシング6に係止されたホルダー9 と、小突起8aに非回転的に係止された回転ピストン31のカム面32aと、バ ネ部材10とによってトルク伝達不可能な状態に保持されている。
【0021】 そこで、通常使用時においては回転ピストン31がクラッチリング14の回転 に干渉することはなく、リトラクターからのウェビング20の引出し及び巻取り は自在である。一方、前記ガス発生器26より発生した駆動ガスによって回転ピ ストン31にウェビング巻取り方向(図2中、矢印X方向)の回転駆動力が生じ た際には、ローラーピン15が回転ピストン31のカム面32aとクラッチリン グ14の外周面との間に食い込むことによって、クラッチリング14と回転ピス トン31とを連結し、該回転ピストン31の回転トルクが巻取り軸4に伝達され るようになっている。
【0022】 前記ガス発生器26は、図3に示すように、ガス発生剤28を収納した有底の 円筒状容器27の開口側端部に刺突雷管40を配設したものである。該ガス発生 器26は、刺突雷管40の取付け孔である中央開口部に刺突雷管40が嵌装され た雷管ホルダー30を円筒状容器27の開口内に挿入し、該雷管ホルダー30の 周縁部を円筒状容器27の内壁面に形成された段部に当接させた後、該雷管ホル ダー30を押さえつけるようにして加締め固定されるキャップ29によって円筒 状容器27の開口側端部が封止されている。尚、該キャップ29には後述する着 火ピン16が挿通可能な中央孔29aが形成されている。
【0023】 そして、前記ガス発生器26は、前記刺突雷管40を配設された開口側端部が ガス導管口19に臨むようにしてハウジング35内に挿入されているので、刺突 雷管40が刺突されて発火すると、円筒状容器27内のガス発生剤28が点火さ れると共に該刺突雷管40は雷管容器自体が吹き飛び、駆動ガスが雷管ホルダー 30の中央開口部からキャップ29の中央孔29aを経て案内通路22に連通す るガス導管口19内へ噴出される。即ち、前記刺突雷管40を保持していた雷管 ホルダー30の中央開口部がガス噴出部と成る。
【0024】 更に、ガス発生器26の刺突雷管40に対向するアッパーケース8の側方(図 1,3中、左側)には、ガス導管口19を挟んで刺突雷管40を刺突可能な起動 装置21が配置されている。起動装置21は、図3に示すようにステンレス等の 非磁性体からなると共に雷管方向(図中、右方向)へ移動して刺突雷管40と衝 突することにより該刺突雷管40を着火可能な着火ピン16と、該着火ピン16 を遊貫する貫通孔23aが中心軸線に沿って設けられた円柱状の永久磁石からな り、着火ピン16に運動エネルギーを供給する慣性体23と、該慣性体23の外 径よりも大きな内径を有する円環状永久磁石24と、これらを内設してアッパー ケース8に固定されたトリガーケース25とから成る。
【0025】 前記着火ピン16は、先端部に刺突雷管40を打つための撃針16aが形成さ れると共に、その基部に鍔部16bが形成されており、後端部がトリガーケース 25の底壁部に摺動可能に嵌挿されてトリガーケース25内に内設されている。 この際、撃針16aが雷管側のトリガーケース25の壁部25aに形成された開 口25b及びアッパーケース8に形成された貫通口8cを挿通して刺突雷管40 に対向すると共に、鍔部16bが壁部25a側の内壁面との間に間隙をもって対 向している。尚、貫通口8cには着火ピン16を摺動自在に支持しながら駆動ガ スの漏れを防止するべくシール部材38が嵌装されている。
【0026】 前記円環状永久磁石24は、トリガーケース25の雷管側内に嵌装されており 、着火ピン16に遊貫された前記慣性体23は、トリガーケース25の底壁部側 (図中、左側)に内装されている。そこで、円環状永久磁石24の底壁部側端2 4aに対して雷管側端23bが間隔を有し、隣接する磁極が同極(図中、N極− N極)となるように配置された慣性体23は、その磁力の反発力によって刺突雷 管40から離れる底壁部側に付勢されている。
【0027】 そして、慣性体23の重さと雷管方向の加速度を乗じた慣性体の慣性力が、磁 力の反発力よりも大きくなると、慣性体23は雷管方向へ移動する。そして更に 、慣性体23に磁力の吸引力が作用する領域まで慣性体23が移動すると、該慣 性体23は磁力の吸引力によって雷管方向へ加速され、円環状永久磁石24の開 口内に挿入されて鍔部16bに衝突するので、着火ピン16が刺突雷管40を刺 突、点火する。そこで、前記起動装置21は、その着火ピン16の先端が車両前 方(図1,3中、右側)に向かって移動可能に配設される。この際、上記ガス発 生器26用いられる刺突雷管40は、雷管を発火させるのに必要な運動エネルギ ーが打撃雷管に比べ小さくて済むので、該刺突雷管40に衝突させる着火ピン1 6や慣性体23等を小型化でき、起動装置21をコンパクトにできる。
【0028】 図4は、上記ガス発生器26の作動状態を示す要部拡大断面図である。 図4(a) に示すように、着火ピン16の撃針16aが刺突雷管40の着火ピン 刺突部を突き破り、内装した火薬が発火すると、その燃焼ガスの火焔36が雷管 容器壁面を破って着火ピン16側及びガス発生剤28側の両方に出る。そして、 ガス発生剤28側に出た火焔36は円筒状容器27内のガス発生剤28を点火し 、着火ピン16側に出た火焔36はその爆発エネルギーで着火ピン16を起動装 置21側(図中、左側)に押し戻すと共に前記回転ピストン31をウェビング巻 取り方向へ多少動かす。
【0029】 次に、ガス発生剤28が点火されて発生した膨張ガス37は、図4(b) に示す ように、破損した刺突雷管40の雷管容器の破片を吹き飛ばし、着火ピン16を 押し戻しながら雷管ホルダー30の中央開口部からキャップ29の中央孔29a を経てガス導管口19内へ噴出される。そこで、発火するとほとんど雷管容器の 原形が無くなるほど破損してしまう刺突雷管40を用いるにも係わらず、発火直 後の高圧の膨張ガス37が円筒状容器27からガス導管口19の外へ漏れ出すこ とがなく、ガス発生剤28から発生した膨張ガス37及び刺突雷管40から発生 した燃焼ガスの膨張圧力は全て案内通路22に連通するガス導管口19内に駆動 ガスとして作用する。
【0030】 即ち、上記ガス発生器26は十分な駆動圧力を回転ピストン31に安定して付 与することができるので、回転ピストン31は駆動ガスによってケーシング6内 をスムーズに回転することができ、巻取り軸4をウェビング巻取り方向へ確実に 引込み駆動することができる。従って、本考案のプリテンショナー3は所定のウ ェビング引き込み性能を得ることが容易である。
【0031】 次に、上記プリテンショナー付きシートベルト用リトラクター1の動作につい て説明する。 車両の通常走行時状態では、図1に示すように、回転ピストン31はクラッチ リング14と非係合なので、巻取り軸4は自由に回転可能となっている。従って 、ウェビング20を巻取りバネ装置5の付勢力で巻取り可能であると共に、バネ 力に抗してウェビング20を引出し自在となっている。
【0032】 急ブレーキ等のある程度の大きさの減速度が車両に発生すると、乗員が前方に 移動してウェビング20をある程度の加速度で引き出そうとする。この時、リト ラクターの緊急ロック機構12が作動して巻取り軸4の回転をロックする。これ により、ウェビングの伸び出しは阻止されるが、慣性体23に作用する慣性力は 円環状永久磁石24と慣性体23との間に作用している磁力の反発力よりも小さ く、起動装置21が作動しないので、回転ピストン31は回転しない。
【0033】 一方、車両衝突時等におけるような極めて大きな所定の減速度が生じると、慣 性体23に作用する慣性力は円環状永久磁石24と慣性体23との間に作用して いる磁力の反発力よりも大きくなり、慣性体23が雷管方向へ移動するので着火 ピン16がガス発生器26の刺突雷管40を刺突し、点火する。点火された刺突 雷管40は、雷管容器自体が吹き飛ぶと共に燃焼ガスの火焔36を出して円筒状 容器27内のガス発生剤28を発火させる。そして、ガス発生器26から発生し た燃焼ガス37は、刺突雷管40が保持されていた雷管ホルダー30の中央開口 部を通ってガス導管口19内へ噴出する。
【0034】 すると、ガス導管口19より案内通路22内へ流入した駆動ガスの膨張圧力が 羽根部33の受圧面33aに作用し、回転ピストン31はウェビング巻取り方向 (図2中、矢印X方向)へ回転駆動されるので、回転ピストン31を非回転的に 係止していた小突起8aの係止が外れ、回転ピストン31はウェビング巻取り方 向に回転する。
【0035】 プリテンショナー始動時、ホルダー9はアッパーケース8の外側面と巻取りバ ネ装置5の底壁面との間で摩擦挟持されてケーシング6に位置決めされており、 且つ、前記回転ピストン31の各くさび状空間はホルダー9の保持部9aがクラ ッチリング係合方向へ相対移動するのに十分な周方向長さを有しているので、ホ ルダー9はウェビング巻取り方向に回転する回転ピストン31に対して相対回転 する。従って、バネ部材10の付勢力によってクラッチリング係合方向に付勢さ れているローラーピン15はクラッチリング係合方向に移動可能となり、回転ピ ストン31のカム面32aとクラッチリング14の外周面との間に食い込むので 、該ローラーピン15がクラッチリング14と回転ピストン31とを連結し、該 回転ピストン31の回転トルクを巻取り軸4に伝達する。
【0036】 そして更に、回転ピストン31が駆動ガスの膨張圧力によりウェビング巻取り 方向に回転駆動されると、図5に示すように回転ピストン31はホルダー9を強 制回転させながらローラーピン15を介してクラッチリング14を回転駆動し、 巻取り軸4がスムーズにウェビング20を巻取る方向に回転させられるので、ウ ェビング20が締め付けられ、遊びが除去される。
【0037】 そして、駆動ガスの膨張圧力にる回転ピストン31のウェビング巻取り方向の 回転が止まると、ウェビング20の張力により巻取り軸4がウェビング引出し方 向(図6中、矢印Y方向)へ回転し、回転ピストン31も逆回転を始める。する と、図6に示すように、回転ピストン31の羽根部33がケーシング6の内周壁 に対してウェビング引出し方向に相対回転し、ローラーピン13がケーシング6 の内周壁と羽根部33のカム面33bとの間に食い込むので、回転ピストン31 は逆回転を防止される。
【0038】 又、上記実施例のガス発生器26と起動装置21とがガス導管口19を挟んで 互いに対向するように配設されると共に、ガス発生器26に刺突雷管40を用い ることによって起動装置21をコンパクトすることができるので、その位置関係 を逆にした際にも駆動手段がリトラクターから大きくはみ出して車体への格納に 支障を来す心配がない。そこで、本実施例のプリテンショナー付きシートベルト 用リトラクター1のケーシング6に対する取付け構造を代えるだけで、ガス発生 器26と起動装置21は全く同じ部品を用いて右席用のプリテンショナー付きシ ートベルト用リトラクターを構成することができる。
【0039】 尚、本考案のガス発生器を構成する有底の筒状容器、雷管ホルダー、キャップ 及び刺突雷管等の形状は上記実施例における形状に限定されるものではなく、本 考案の主旨に基づいて種々の形態を採り得ることは勿論であり、起動装置及びプ リテンショナーの各構造も適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0040】
【考案の効果】
本考案のガス発生器によれば、刺突雷管の着火ピン刺突部がケーシング内空間 に臨んでおり、筒状容器内で発生した駆動ガスが前記刺突雷管の取付け孔よりケ ーシング内に噴出するので、発火するとほとんど雷管容器の原形が無くなるほど 破損してしまう刺突雷管を用いるにも係わらず、発火直後の高圧の駆動ガスが筒 状容器からケーシング内空間外方へ漏れ出すことがなく、ガス発生剤から発生し た膨張ガス及び刺突雷管から発生した燃焼ガスの膨張圧力は全て駆動ガスとして ケーシング内に配設された回転駆動部材の羽根部に作用する。
【0041】 そこで、本考案のガス発生器は十分な駆動圧力を回転駆動部材に安定して付与 することができ、乗員に掛け渡された状態にあるウェビングに確実に張力を及ぼ して車両衝突時にウェビングのたるみを除去することができる。また、刺突雷管 を用いることにより、起動装置をコンパクトにすることができる。 従って、刺突雷管の着火ピン刺突部からのガス漏れによる不要な圧力損失を無 くすことによって、確実に駆動圧力を回転駆動部材に付与することができ、良好 なウェビング引き込み性能を得ることができるプリテンショナー用のガス発生器 を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に基づくガス発生器を備えた
プリテンショナー付きシートベルト用リトラクターの部
分断面正面図である。
【図2】図1に示したプリテンショナー付きシートベル
ト用リトラクターの部分断面側面図である。
【図3】図1に示したプリテンショナー付きシートベル
ト用リトラクターの要部拡大断面図である。
【図4】(a),(b) は図3に示したガス発生器の作動状態
を示す要部拡大断面図である。
【図5】図2に示した回転ピストンの作動状態を説明す
るための部分拡大断面図である。
【図6】図2に示した回転ピストンの作動終了状態を説
明するための部分拡大断面図である。
【図7】従来のガス発生器を示す要部拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 プリテンショナー付きシートベルト用リトラクタ
ー 3 プリテンショナー 4 巻取り軸 5 巻取りバネ装置 6 ケーシング 7 ロアケース 8 アッパーケース 9 ホルダー 9a 係止部 10 バネ部材 11 リトラクターベース 12 緊急ロック機構 13 ローラーピン 14 クラッチリング 15 ローラーピン 16 着火ピン 17 巻取りリール 19 ガス導管口 20 ウェビング 21 起動装置 22 案内通路 23 慣性体 24 円環状永久磁石 25 トリガーケース 26 ガス発生器 27 円筒状容器 28 ガス発生剤 29 キャップ 30 雷管ホルダー 31 回転ピストン 32 円筒状部 32a カム面 33 羽根部 34 固定部材 40 刺突雷管

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング内に回動可能に案内されると
    共にリトラクターの巻取り軸に回転トルクを伝達可能な
    回転駆動部材の羽根部に駆動ガスを作用させることによ
    って、車両衝突時に巻取り軸をシートベルトの弛みが除
    去される方向に回転させるプリテンショナー用のガス発
    生器であって、 ガス発生剤を収納した有底の筒状容器の開口側端部に刺
    突雷管を配設すると共に該刺突雷管を前記ケーシング内
    空間に臨ませ、着火ピンにより刺突された前記刺突雷管
    が前記ガス発生剤を発火させることによって、駆動ガス
    が前記刺突雷管の取付け孔よりケーシング内に噴出して
    前記羽根部に作用するように構成されていることを特徴
    とするガス発生器。
JP4317193U 1993-07-13 1993-07-13 ガス発生器 Pending JPH078111U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4317193U JPH078111U (ja) 1993-07-13 1993-07-13 ガス発生器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4317193U JPH078111U (ja) 1993-07-13 1993-07-13 ガス発生器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH078111U true JPH078111U (ja) 1995-02-03

Family

ID=12656443

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4317193U Pending JPH078111U (ja) 1993-07-13 1993-07-13 ガス発生器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH078111U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5458369A (en) Starting device and seat belt tightening apparatus
JPH07257321A (ja) 起動装置
US4941683A (en) Vehicle seat belt tightening system
JPH0632232U (ja) 起動装置
JPH078111U (ja) ガス発生器
JPH0678120U (ja) ガス発生器
JPH075993U (ja) 起動装置
JPH0713616U (ja) ガス発生器
JP2001206194A (ja) シートベルト装置
JP2006159986A (ja) シートベルト用リトラクター
JP2002145012A (ja) シートベルトリトラクタ
JP3174835B2 (ja) ロータリアクチュエータ作動プリテンショナ
JP2697698B2 (ja) 起動装置
JP2890167B2 (ja) 起動装置
JP2697697B2 (ja) 起動装置
JPH11255074A (ja) リトラクタ用プリテンショナ
JPH0678119U (ja) ガス発生器
KR100414894B1 (ko) 자동차용 프리텐셔너
JPH11255073A (ja) リトラクタ用プリテンショナ
JPH01240345A (ja) シートベルト巻込装置
JPH0669031U (ja) 起動装置
JPH0717667U (ja) 起動装置
KR100274007B1 (ko) 로터리액츄에이터작동 프리텐셔너
JPH0780443B2 (ja) 車輌用加速度検知装置
JPH078113U (ja) ガス発生装置