JPH0780805B2 - ベンジルプロピルエ−テル誘導体の製造方法 - Google Patents

ベンジルプロピルエ−テル誘導体の製造方法

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JPH0780805B2
JPH0780805B2 JP15429287A JP15429287A JPH0780805B2 JP H0780805 B2 JPH0780805 B2 JP H0780805B2 JP 15429287 A JP15429287 A JP 15429287A JP 15429287 A JP15429287 A JP 15429287A JP H0780805 B2 JPH0780805 B2 JP H0780805B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ベンジルプロピルエーテル類の製造方法に関
し、詳しくは一般式(I) 〔式中、R1及びR2は水素原子、塩素原子または臭素原子
であり、Rは低級アルキル基であり、R3及びR4は水素原
子またはフッ素原子である。〕 で示される3−フェノキシベンジル 2−(4−アルコ
キシフェニル)−2−メチルプロピルエーテル誘導体の
製造方法において、2−(4−アルコキシフェニル)−
2−メチルプロピルハライド類として一般式(II) 〔式(II)中、R1、R2はそれぞれ前記の意味を表わ
す。〕 で示される2−(4−アルコキシフェニル)−2−メチ
ルプロピルブロミド類を用い、これと一般式(III) 〔式(III)中、R3及びR4はそぞれ前記の意味を表わ
す。〕 で示されるベンジルアルコール類とを縮合反応させて一
般式(I)で示される3−フェノキシベンジル 2−
(4−アルコキシフェニル)−2−メチルプロピルエー
テル誘導体を得る方法に関する。
〔従来の技術〕
上記一般式(I)で示されるベンジルプロピルエーテル
誘導体は高い殺虫、殺ダニ活性を有し、魚類に対しても
毒性が極めて低いことが知られている。
特に、一般式(I)で示される化合物の中でもR1、R2
水素原子である3−フェノキシベンジル2−(4−アル
コキシフェニル)−2−メチルプロピルエーテル類は活
性が極めて大きく、それ故殺虫、殺ダニ剤として利用価
値の高い化合物であることが開示されている。(特開昭
58−32840号公報他) これらネオフィル基のp−位にアルコキシ基を有する式
(I)化合物の製造方法も提案されており、該特開昭58
−32840号方向においては、下式 ネオフィル化合物 とベンジル化合物 〔式中、基AおよびBはその一方の基がハロゲン原子を
表し、他方の基が−O−M基(式中、Mは水素原子また
はアルカリあるいはアルカリ土類金属原子を表わす。)
を表わすか、または共にヒドロキシル基を表わす。〕 を反応させて得る方法が記載されていて、その具体例と
して以下の例が記載されている。
1)ネオフィル化合物のAに−OH基、ベンジル化合物の
Bに−Br、−Cl原子を有する化合物を用いて縮合させ
る。
2)ネオフィル化合物のAに−Cl原子、ベンジル化合物
のBに−OH基を有する化合物を用いて縮合させる。
3)ネオフィル化合物のA、ベンジル化合物のBにそれ
ぞれ−OH基を有する化合物を用いて縮合させる。
しかしながら上記1)及び3)のように、ネオフィル化
合物として2−(4−アルコキシフェニル)−2−メチ
ルプロピルアルコールを用いる方法は、これらの合成が
反応経路が長くて収率が悪く工業的に不利であるので、
ネオフィル化合物には2−(4−アルコキシフェニル)
−2−メチルプロピルハライドを選択するのが有利であ
ることは容易に理解できる。
この観点に立って本発明者らは、2−(4−アルコキシ
フェニル)−2−メチルプロピルハライドとm−フェノ
キシベンジルアルコールの縮合反応を検討し、以下の知
見を得たのでこの知見に基づく発明を先に提案した。
(特開昭59−88440号、特開昭59−73535号) 2−(4−アルコキシフェニル)−2−メチルプロピル
ハライドの合成においては、 などの方法が知られているが、核塩素化が優先して進行
するため2−(4−アルコキシフェニル)−2−メチル
プロピルハライドは殆ど得られない。
などが知られているが、アルコキシ基に対してオルソ位
へのアルキル化反応が優先し、多重のオルソ異性体が副
生する。
以上のことから、2−(4−アルコキシフェニル)−2
−メチルプロピルハライドと3−フェノキシベンジルア
ルコール類とを直接縮合反応させる方法を採ることは得
策ではないので、本発明に係る一般式(II)に相当する
下式 〔式(IV)中、Y1、Y2は水素原子、塩素原子または臭素
原子であり、Y1、Y2の少なくとも一つは塩素原子または
臭素原子である。Rは低級アルキル基である。〕 で示されるハロゲン核置換の4−アルコキシネオフィル
クロリドを用い、これとm−フェノキシベンジルアルコ
ール類とを縮合反応させ、得られた縮合反応物を脱ハロ
ゲン化して3−フェノキシベンジル 2−(4−アルコ
キシフェニル)−2−メチルプロピルエーテル類を得る
方法を本発明者らは先に提案した。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らが先に提案した前記特開昭59−88440号公報
記載方法では、2−(3−クロロ−4−エトキシフェニ
ル)−2−メチルプロピルクロリドとm−フェノキシベ
ンジルアルコールを非プロトン性極性溶媒中で塩基の存
在下に、反応させても得られる縮合物3−フェノキシベ
ンジル 2−(3−クロロ−4−エトキシフェニル)−
2−メチルプロピルエーテルの収率はせいぜい50%程度
であった。特に熱安定性の悪いハロゲン無置換体の2−
(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピルクロリ
ドを用いた場合は更に収率が低下することが予想され
た。
本発明者らは、その原因を詳細に追求した結果、収率低
下は2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピ
ルクロリド類の脱離基である塩素原子の結合している炭
素鎖がフェネチル基であり、さらにベンジル位の炭素に
は2個のメチル基が存在しているため、立体的に混み合
っており、縮合する前に脱塩化水素されてしまうためと
推定した。
すなわち、2−(4−エトキシフェニル)−2−メチル
プロピルクロリド類は熱に対して不安定でもあるため、
目的の縮合生成物のベンジルプロピルエーテル類が生成
する反応と、下記に示す様に、キノイド型中間体を経由
し、転位反応を起こしてイソブテニル化合物となら反応
が競争状態となり、結果的に高収率が臨めないことがわ
かった。
このことは、ダブリュウ.エッチ.サウンダーら(W.H.
Saunder,et.al.),ジャーナル オブ ザ アメリカン
ケミカル ソサィエティ(J.Am.Chem.Soc.),83,882
−885(1961)の2−フェニル−2−メチルプロピルク
ロリドのギ酸中でのギ酸ナトリウムによるソルボリシス
により2,2−ジメチルスチレンが生成するとの報告、あ
るいはジエイ.エッチ.ファインベルグ(J.H.Fainberg
et.al.)ら,ジャーナル オブ ザ アメリカン ケミ
カル ソサィエティ(J.Am.Chem.Soc.),78,2763−276
7(1956)等のネオフィル誘導体の転位反応に関する報
告からも予想されることである。
本発明は殺虫剤として有用な一般式(I)で示されるベ
ンジルプロピルエーテル類を高収率で製造する方法を提
供することを課題とする。
〔問題を解決するための手段〕
本発明者らは前記課題を解決するため鋭意検討した。
本発明の参考例に示すように、4位にアルコキシ基で置
換されていないネオフィルブロミド及びネオフィルクロ
リドのベンジルアルコールに対するそれぞれの反応性に
は殆ど差が認められなかった。しかしながら、原料とし
て本発明方法の原料となる一般式(II)で示される4−
アルコキシネオフィルブロミド類を用いると、これらは
4−アルコキシネオフィルクロリド類と同様熱に対し不
安定であるが、脱離基である臭素原子の反応性が塩素原
子のそれと比較し大幅に優位にあるため、反応温度の低
下及び反応時間の短縮が可能となり、反応中の転位反応
によるイソブテニル誘導体の生成は抑制され、結果的に
収率が大幅に向上することを見い出し、本発明を完成し
た。
すなわち本発明方法は、前記一般式(I)で示される3
−フェノキシベンジル 2−(4−アルコキシフェニ
ル)−2−メチルプロピルエーテル誘導体の製造方法に
おいて、一般式(II) 〔式(II)中、R1、R2及びRはそれぞれ前記の意味を表
わす。〕 で示される2−(4−アルコキシフェニル)−2−メチ
ルプロピルブロミド類及び一般式(III) 〔式(III)中、R3及びR4はそれぞれ前記の意味を表わ
す。〕 で示されるベンジルアルコール類を用いて、不活性溶媒
中、塩基の存在下反応させることを特徴とする一般式
(I)で示されるベンジルプロピルエーテル誘導体の製
造方法であり、一方の縮合原料である4−アルコキシネ
オフィルハライド類として4−アルコキシネオフィルブ
ロミド類を用いることを特徴とするものである。
本発明方法による式(I)化合物の製造方法において
は、例えば、アルコキシ基を有さないネオフィル化合物
の脱ハロゲン化による縮合反応とは異なり、クロリド類
に代えてブロミド類を用いることによって、20〜30%と
飛躍的に収率が向上する。またハロゲン無置換の2−
(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピルブロミ
ドを用いて直接縮合反応を行っても、縮合反応の収率に
は全く遜色なく実施できる。
本発明方法によって製造できる一般式(I)で示される
ベンジルプロピルエーテル誘導体は、Rが炭素数1ない
し5の低級アルキル基であり、例として以下のものが挙
げられる。
3−フェノキシベンジル 2−(4−エトキシフェニ
ル)−2−メチルプロピルエーテル、3−フェノキシベ
ンジル 2−(3−クロロ−4−エトキシフェニル)−
2−メチルプロピルエーテル、3−フェノキシ−4−フ
ルオロベンジル 2−(4−エトキシフェニル)−2−
メチルプロピルエーテル、3−フェノキシ−4−フルオ
ロベンジル 2−(3−クロロ−4−エトキシフェニ
ル)−2−メチルプロピルエーテル、3−フェノキシベ
ンジル 2−(3−ブロモ−4−エトキシフェニル)−
2−メチルプロピルエーテル、3−フェノキシベンジル
2−(3,5−ジクロロ−4−エトキシフェニル)−2
−メチルプロピルエーテル、3−フェノキシベンジル
2−(3,5−ジブロモ−4−エトキシフェニル)−2−
メチルプロピルエーテル、3−フェノキシベンジル 2
−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロピルエー
テル、3−フェノキシベンジル 2−(3−クロロ−4
−メトキシフェニル)−2−メチルプロピルエーテル、
3−フェノキシベンジル 2−(3−ブロモ−4−メト
キシフェニル)−2−メチルプロピルエーテル、3−フ
ェノキシベンジル 2−(3,5−ジクロロ−4−メトキ
シフェニル)−2−メチルプロピルエーテル、3−フェ
ノキシベンジル 2−(4−イソプロポキシフェニル)
−2−メチルプロピルエーテル、3−フェノキシベンジ
ル 2−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)
−2−メチルプロピルエーテル、3−フェノキシベンジ
ル 2−(3−ブロモ−4−イソプロポキシフェニル)
−2−メチルプロピルエーテル、3−フェノキシベンジ
ル 2−(3,5−ジクロロ−4−イソプロポキシフェニ
ル)−2−メチルプロピルエーテルなどの3−フェノキ
シベンジルプロピルエーテル誘導体、3−(フルオロフ
ェノキシ)ベンジルエーテル誘導体、3−フェノキシ−
フルオロベンジルエーテル誘導体、3−(フルオロフェ
ノキシ)−フルオロベンジルエーテル誘導体である。
本発明方法において原料として用いられる一般式(II)
で示される2−(4−アルコキシフェニル)−2−メチ
ルプロピルブロミド類の中、ハロゲンで核置換された2
−(3−ハロゲノ−4−アルコキシフェニル)−2−メ
チルプロピルブロミド類は新規化合物であり、これらの
化合物は以下のようにして得ることができる。
例えば2−クロロ−メトキシベンゼン、2,6−ジクロロ
−メトキシベンゼン、2−プロモ−メトキシベンゼン、
2,6−ジブロモ−メトキシベンゼン、2−クロロ−エト
キシベンゼン、2,6−ジクロロ−エトキシベンゼン、2
−ブロモ−エトキシベンゼン、2,6−ジブロモ−エトキ
シベンゼン、2−クロロ−プロポキシベンゼン、2−ブ
ロモ−プロポキシベンゼン等の2−ハロゲノ−アルコキ
シベンゼン1モルに対し、メタクリルブロミドを0.5〜1
0モル、好ましくは1〜5モル用いて反応させる。反応
は濃硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸などの酸触媒
の存在下に−30〜50℃、好ましくは−20〜30℃で実施
し、通常は0.5〜2時間でメタリルブロミドを滴下装入
して反応を行うのが好ましい。
本発明の反応においては2−(4−アルコキシフェニ
ル)−2−メチルプロピルブロミド類と3−フェノキシ
ベンジルアルコール類との使用割合は2−(4−アルコ
キシフェニル)−2−メチルプロピルブロミド類1モル
に対してベンジルアルコール類を1〜5モル比、好まし
くは1〜3モル比が適当である。使用割合がこの範囲を
はずれた場合反応が遅くなり、また副生物の生成も多く
なり収率が低下する傾向にある。
本発明方法において使用される溶媒は、前記特開昭59−
88440号の方法と同様、非プロトン性極性溶媒が好まし
く、ジメチルスルホキシド、スルホラン、N−メチル−
2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノン、テトラメチル尿素、N,
N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリルト
リアミドなどが挙げられ、ジメチルスルホキシド、N−
メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノンがより望ましい。使用量としては、3−フェ
ノキシベンジルアルコール類1部に対して0.5〜50部、
好ましくは2〜20部が適当である。使用量がこの範囲を
はずれると、反応が遅くなる傾向にある。また本発明方
法において使用される塩基としては具体的には、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどの水
酸化アルカリ金属、水酸化カルシウム、水酸化マグネシ
ウムなどの水酸化アルカリ土類金属、水素化ナトリウム
などの水素化アルカリ金属、ナトリウムメチラート、カ
リウムエチラート、カリウムt−ブトキシドなどのアル
カリ金属アルコラート、酸化ナトリウムなどのアルカリ
金属酸化物、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどのアル
カリ金属炭酸塩、ナトリウムアミド、トリエチルアミ
ン、ピリジンが挙げられ、使用量は3−フェノキシベン
ジルアルコール類に対して1〜10モル、好ましくは2〜
6モルが適当である。使用量がこれより少ない場合には
反応率が低く、また多い場合には副生物の生成が多くな
り収率が低下する傾向にある。
塩基として水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムを
使用する場合、通常の粒状もしくはフレーク状の製品が
使用できるが、場合によっては微粉状にしたものを使用
すると反応が速くなり収率が向上する。
なお、本反応におて系中の水分は反応開始時で溶媒に対
して10%以下、好ましくは3%以下が適当である。
本発明の一般的な実施態様は次の通りである。2−(4
−アルコキシフェニル)−2−メチルプロピルブロミド
類、3−フェノキシベンジルアルコール類、塩基および
非プロトン性極性溶媒を反応器に入れ、50℃ないし沸
点、好ましくは60℃ないし沸点(ただし沸点が200℃を
こえる場合は60〜200℃)に加熱、同温度で0.5〜25時
間、好ましくは1〜10時間かきまぜる。反応温度、反応
時間は、本発明においては前記公知方法よりもより低い
温度、より短い時間で反応を完結できる。
また、2−(4−アルコキシフェニル)−2−メチルプ
ロピルブロミド類、3−フェノキシベンジルアルコール
類および塩基の添加順序は任意でよく、場合によっては
一度に装入せずに分割装入することも可能である。
反応終了後は、室温まで冷却した後、不溶の無機塩を濾
別し、瀘液から減圧蒸留によって溶媒を追い出し、残渣
を水洗、脱水して目的のベンジルプロピルエーテル誘導
体を得る。このものは、そのまま殺虫、殺ダニ剤用また
はそれらの製造原料として使用可能であるが、場合によ
ってはさらに減圧蒸留、再結晶もしくはカラムクロマト
グラフィーにより精製することも可能である。
なお、本反応は通常、空気あるいは窒素の雰囲気下で行
われるが、場合によっては系内を窒素などの不活性ガス
で置換した後実施すると、副生物の生成が抑えられて、
収率が向上する。
〔実施例〕
次に本発明の詳細を実施例によって説明する。
〔実施例1〕 攪拌棒、温度計および冷却器をつけた反応容器内に2−
メチル−2−(3−クロロ−4−エトキシフェニル)プ
ロピルブロミド14.9g、3−フェノキシベンジルアルコ
ール25g、フレーム状の水酸化カリウム5.9gおよび1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジノン60mlを装入し、窒素気
流下にかきまぜながら120℃まで加熱し、同温度で5時
間かきまぜた。
反応混合物を室温まで冷却後、水300mlに排出し、濃塩
酸を用いて弱酸性とした。沈降したオイル層をベンゼン
100mlを用い3回抽出し、ベンゼン層を充分水洗した
後、無水芒硝で乾燥、引き続き溶媒を減圧下に留出し粗
製物36.1gを得た。このものはガスクロマトグラフィー
の内部標準法による分析の結果、3−フェノキシベンジ
ル 2−(3−クロロ−4−エトキシフェニル)−2−
メチルプロピルエーテルを49.9%含んでいた。
目的物の収率85.9%〔対2−メチル−2−(3−クロロ
−4−エトキシフェニル)プロピルブロミド〕であっ
た。
このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離
精製し、融点42.5℃の3−フェノキシベンジル 2−
(3−クロロ−4−エトキシフェニル)−2−メチルプ
ロピルエーテルの純品を得た。
・元素分析結果 C25H27ClO3 C H Cl 計算値 73.07 6.62 8.63 実測値 72.93 6.65 8.70 〔実施例2〕 実施例1において2−メチル−2−(3−クロロ−4−
エトキシフェニル)プロピルブロミドを使用する代わり
に、2−メチル−2−(3−クロロ−4−メトキシフェ
ニル)プロピルブロミド13.9gを使用する以外は全く同
様な操作を行い粗製の3−フェノキシベンジル 2−
(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−2−メチルプ
ロピルエーテル34.2gを得た。このものは、ガスクロマ
トグラフィーの内部標準法による分析の結果、目的の3
−フェノキシベンジル 2−(3−クロロ−4−メトキ
シフェニル)−2−メチルプロピルエーテルを45.7%含
んでいた。従って目的物の収率は78.8%〔対2−メチル
(3−クロロ−4−メトキシフェニル)プロピルブロミ
ド〕であった。
このものをシリガゲルカラムクロマトグラフィーで分離
精製し、油状の3−フェノキシベンジル2−(3−クロ
ロ−4−メトキシフェニル)−2−メチルプロピルエー
テルの純品を得た。
・元素分析結果 C24H25ClO3 C H Cl 計算値 72.63 6.35 8.93 実測値 72.58 6.42 8.88 〔実施例3〕 実施例1において2−メチル−2−(3−クロロ−4−
エトキシフェニル)プロピルブロミドを使用する代わり
に、2−メチル−2−(3−ブロモ−4−エトキシフェ
ニル)プロピルブロミド16.8gを使用する以外は全く同
様な操作を行い粗製の3−フェノキシベンジル 2−
(3−ブロモ−4−エトキシフェニル)−2−メチルプ
ロピルエーテル37.4gを得た。このものはガスクロマト
グラフィーの内部標準法による分析の結果、目的の3−
フェノキシベンジル 2−(3−ブロモ−4−エトキシ
フェニル)−2−メチルプロピルエーテルを50.1%含ん
でいた。従って目的物の収率は82.3%〔対2−メチル−
(3−ブロモ−4−エトキシフェニル)プロピルブロミ
ド〕であった。
このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離
精製し、油状の3−フェノキシベンジル2−(3−ブロ
モ−4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピルエー
テルの純品を得た。
・元素分析結果 C25H27BrO3 C H Br 計算値 65.94 5.98 17.55 実測値 65.73 5.89 17.68 〔実施例4〕 実施例1において2−メチル−2−(3−クロロ−4−
エトキシフェニル)プロピルブロミドを使用する代わり
に、2−メチル−2−〔3−クロロ−4−(n−プロポ
キシ)フェニル〕プロピルブロミド15.3gを使用する以
外は全く同様な操作を行い粗製の3−フェノキシベンジ
ル 2−〔3−クロロ−4−(n−プロポキシ)フェニ
ル〕−2−メチルプロピルエーテル35.5gを得た。この
ものはガスクロマトグラフィーの内部標準法による分析
の結果、目的の3−フェノキシベンジル 2−〔3−ク
ロロ−4−(n−プロポキシ)フェニル〕−2−メチル
プロピルエーテルを46.2%含でいた。
従って、目的物の収率は77.2%〔対2−メチル−〔3−
クロロ−4−(n−プロポキシ)フェニル〕プロピルブ
ロミド〕であった。
このものをシリガゲルカラムクロマトグラフィーで分離
精製し、油状の3−フェノキシベンジル2−〔3−クロ
ロ−4−(n−プロポキシ)フェニル〕2−メチルプロ
ピルエーテルの純品を得た。
・元素分析結果 C26H29ClO3 C H Cl 計算値 73.48 6.88 8.34 実測値 73.54 6.93 8.51 〔実施例5〕 実施例1において、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノンを使用する代わりに、N−メチル−2−ピロリドン
を使用したほかは全く同様にして精製の3−フェノキシ
ベンジル 2−(3−クロロ−4−エトキシフェニル)
−2−メチルプロピルエーテル35.5gを得た。このもの
はガスクロマトグラフィーによる分析の結果、3−フェ
ノキシベンジル 2−(3−クロロ−4−エトキシフェ
ニル)−2−メチルプロピルエーテル51.2%を含んでい
た。
目的物の収率86.7%〔対2−メチル−2−(3−クロロ
−4−エトキシフェニル)プロピルブロミド〕であっ
た。
〔実施例6〕 実施例1において、反応温度を90℃、反応時間を10時間
で実施したほかは全く同様にして反応を行い、粗製の3
−フェノキシベンジル 2−(3−クロロ−4−エトキ
シフェニル)−2−メチルプロピルエーテル36.1gを得
た。このものはガスクロマトグラフィーによ分析の結
果、3−フェノキシベンジル 2−(3−クロロ−4−
エトキシフェニル)−2−メチルプロピルエーテル46.7
%を含んでいた。
目的物の収率80.5%〔対2−メチル−2−(3−クロロ
−4−エトキシフェニル)プロピルブロミド〕であっ
た。
〔比較例1〕 実施例1で使用した反応容器内に2−メチル−2−(3
−クロロ−4−エトキシフェニル)プロピルクロリド6.
2g、3−フェノキシベンジルアルコール6.0g、フレーク
状の水酸化ナトリウム6.0gおよび1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン30mlを装入し、窒素気流下にかきまぜ
ながら140℃まで加熱し、同温で15時間かきまぜた。
反応混合物を室温まで冷却後、水200ml中に抽出し、濃
塩酸を用いて弱酸性とした。沈降したオイル層をベンゼ
ン50mlを用い3回抽出し、合わせたベンゼン層を充分水
洗した後、無水芒硝で乾燥、引き続き溶媒を減圧下に留
去し粗製物12.2gを得た。このものはガスクロマトグラ
フィーの内部標準法による分析の結果、3−フェノキシ
ベンジル2−(3−クロロ−4−エトキシフェニル)−
2−メチルプロピルエーテルを42.3%含んでいた。目的
物の収率50.2%〔対2−メチル−2−(3−クロロ−4
−エトキシフェニル)プロピルクロリド〕であった。
このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離
精製し、実施例1と同様の融点42.5℃を有する3−フェ
ノキシベンジル 2−(3−クロロ−4−エトキシフェ
ニル)−2−メチルプロピルエーテルの純品を得た。
〔実施例7〕 2−メチル−2−(4−エトキシフェニル)プロピルブ
ロミド10.3g、3−フェノキシベンジルアルコール8.5
g、45%水酸化ナトリウム3.9gおよびジメチルスルホキ
シド50mlを用いて120℃で5時間加熱攪拌して反応させ
た。
反応液を室温まで冷却後水に注ぎ込み、ベンゼンにて抽
出し、ベンゼン抽出液を水洗したのち乾燥した。減圧下
にベンゼンを留去して得られた粗製の3−フェノキシベ
ンジル 2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプ
ロピルエーテルをカラムクロマドグラフィー(シリカゲ
ル300g、展開溶媒;ベンゼン:n−ヘキサン=2:3)によ
り分離精製し目的とするエーテル13.0gを得た。目的物
の収率は86.3%〔対2−メチル−2−(4−エトキシフ
ェニル)プロピルブロミド〕であった。
〔比較例2〕 2−メチル−2−(4−エトキシフェニル)プロピルク
ロリド10.6g、3−フェノキシベンジルアルコール12.0
g、フレーム状水酸化ナトリウム2.5gおよびジメチルス
ルホキシド50mlを用いて120℃まで昇温し5時間反応さ
せたが、かなりの量の未反応2−メチル−2−(4−エ
トキシフェニル)プロピルクロリドが残存していたの
で、さらに140℃まで昇温し、合計8時間加熱攪拌して
反応を終了した。
反応液を実施例1と同様に処理し、分離精製し目的物で
ある2−フェノキシベンジル−2−(4−エトキシフェ
ニル)−2−メチルプロピルエーテル9.0gを得た。収率
48.0%〔対2−メチル−2−(4−エトキシフェニル)
プロピルクロリド〕であった。
参考例1 ネオフィルブロミド21.3g、m−フェノキシベンジルア
ルコール24.0g、粒状水酸化カリウム6.7gおよびジメチ
ルスルホキシド100mlを容器に入れ、120℃に加熱、同温
度で8時間かきまぜた後、室温まで冷却、水300mlに排
出、ベンゼン100mlで3回抽出した。ベンゼン層を水洗
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して3
−フェノキシベンジル 2−フェニル−2−メチルプロ
ピルエーテルの粗製物33.8gを得た。このものはガスク
ロマトグラフィーによる分析の結果、純度87.5%であっ
た。(ネオフィルブロミドに対する収率89.2%) このものをカラムクロマトグラフィーで分離精製して純
品を得た。
▲n18.8 D▼1.5789 ・元素分析結果 C23H24O2 計算値(%) C83.10 H7.28 実測値(%) C83.24 H7.22 参考例2 ネオフィルクロリド16.8g、m−フェノキシベンジルア
ルコール24g、粒状水酸化カリウム6.7gおよびジメチル
スルホキシド100mlを反応容器に入れ、120℃に加熱、同
温度で10時間かきまぜた後、得られた反応終了液を室温
まで冷却後、参考例1と全く同様にして3−フェノキシ
ベンジル 2−フェニル−2−メチルプロピルエーテル
の粗製物32.6gを得た。
このもののガスクロマトグラフィーでの分析による純度
85.6%であり(ネオフィルブロミドに対する収率84.0
%)、このものをカラムクロマトグラフィーで分離精製
して得た純品は参考例1と全く同一の物性を有してい
た。
次に原料の合成例を示す。
参考例3 2−メチル−2−(3−クロロ−4−エトキシフェニ
ル)プロピルブロミドの合成 反応器に2−クロロエトキシベンゼン208.9g、トリフル
オロメタンスルホン酸15gを装入、混合し、50℃に昇温
した。
この中にメタリルブロミド135gを50℃で2時間要し滴下
した。その後、同温度で2時間熟成反応した。反応液は
冷却後、500mlの水中に注ぎ分離する油層を分液した。
油層は300mlの水で2回、5%NaOHで1回、水で5回の
順で洗浄後、脱水して粗製品を得た。過剰の2−クロロ
エトキシベンゼンを減圧下留去後、目的物を蒸留した。
b.p.140〜142℃/0.5mmHg 収量256.9g 収率88%(対メタリルブロミド) IR振動数 ・元素分析結果(C12H16BrClとして) C H Br Cl 計算値(%) 49.41 5.64 27.30 12.13 実測値(%) 49.42 5.53 27.40 12.15 参考例4、5、6 2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−2−メチ
ルプロピルブロミドの合成 反応容器に2−クロロメトキシベンゼン24.0gを装入し
た。この液を−10℃まで冷却し、同温度で98%硫酸8.25
gを1〜5分間を要して加えた。
この混合物をかきまぜながら、−10℃でメタリルブロミ
ド11.36gを1時間で滴下装入した。同温度で4時間かけ
まぜ熟成反応した。反応液は冷却後100mlの水中に注
ぎ、分離する油層をベンゼン200ml(100ml×2)で抽出
した。抽出液は水、5%NaOH、水の順で洗浄後、硫酸ナ
トリウム(無水)で脱水、濃縮し粗製品を得た。過剰の
2−クロロメトキシベンゼンを減圧下留去したのちシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーを用い精製し目的物18
gを得た。収率77.0%(対メタリルブロミド)。
同様にして、2−クロロメトキシベンゼンに代えて、2
−ブロモトエトキシベンゼン、及び2−クロロプロポキ
シベンゼンを用いて実施した場合のこれらの収率及び物
性値と共に次頁の第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明方法によれば、目的とする一般式(I)で示され
る3−フェノキシベンジル 2−(4−アルコキシフェ
ニル)−2−メチルプロピルエーテル類を、温和な条件
下に、高収率で得られ、工業的に有利である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 〔式中、R1及びR2は水素原子、塩素原子または臭素原子
    であり、Rは低級アルキル基であり、R3及びR4は水素原
    子またはフッ素原子である。〕 で示される3−フェノキシベンジル 2−(4−アルコ
    キシフェニル)−2−メチルプロピルエーテル誘導体の
    製造方法において、一般式(II) 〔式(II)中、R1、R2及びRはそれぞれ前記の意味を表
    わす。〕 で示される2−(4−アルコキシフェニル)−2−メチ
    ルプロピルブロミド類及び一般式(III) 〔式(III)中、R3及びR4はそれぞれ前記の意味を表わ
    す。〕 で示されるベンジルアルコール類を用いて、不活性溶媒
    中塩基の存在下反応させることを特徴とする一般式
    (I)で示されるベンジルプロピルエーテル誘導体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】不活性溶媒が非プロトン性極性溶媒である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の製造方
    法。
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