JPH0780774A - 内周形切断砥石 - Google Patents

内周形切断砥石

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JPH0780774A
JPH0780774A JP25245293A JP25245293A JPH0780774A JP H0780774 A JPH0780774 A JP H0780774A JP 25245293 A JP25245293 A JP 25245293A JP 25245293 A JP25245293 A JP 25245293A JP H0780774 A JPH0780774 A JP H0780774A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】内周縁を有するドーナツ型円盤の内周縁に超砥
粒を固定してなる内径刃つき内周形切断砥石において、
その内周面に設けた切れ刃の側面に線状擦傷溝を設けた
ことを特徴とする内周形切断砥石。 【目的】本発明は、従来技術の欠点である、頻繁に必要
なドレッシング、切れ味の短期間の低下、これらの結
果、ウェーハの反り、不安定な厚さ、かつ表面の厚い層
に及ぶ結晶欠陥層の発生、従って、材料歩留まりの低下
の欠点を解決することを目的とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】シリコンなどの半導体、ヒ化ガリ
ウム等の化合物半導体、各種金属または多結晶セラミッ
クス、石英ガラス等の半導体材料または一般材料からな
る棒状試料からウェーハの切り出しに用いる内周形切断
砥石に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ダイヤモンド工具等の切れ味は
切削に使用される時間とともに被切削材料の粉末もしく
は切り屑の砥石面への付着によって切削に寄与するダイ
ヤモンドが切り屑の粉末に隠れて、切れ味を損なってい
く。この状況は内周形切断砥石についても同様で、多く
の場合はそれらの切り屑を排出除去するために、一旦作
業を中止して、一般砥粒からなる砥石を用いて上記の回
転するブレード面に押し付けることにより、それらを削
り落としダイヤモンド等からなる超砥粒粒子の有効な切
削面を研ぎ出すこと(ドレッシング)によって切れ味を
回復させるようにしていた。本願発明者らは、既に、実
開平4−42363号において台金に予め溝を設けた内
周形切断砥石を提案している。すなわち、所要間隔置き
に、かつ交互に溝を設け、該溝を含めて内周部にダイヤ
モンド砥粒を一定幅で連続的に電気メッキ(電着)した
内周形ダイヤモンド切断砥石である。この内周形ダイヤ
モンド切断砥石は比較的大きい溝を交互に表裏に設け
て、その上に砥粒を電気メッキ的に固定する方法からな
っている。この方法では、巨視的には、冷却水の廻りが
良くなり、刃先の熱的劣化の程度は改善されたものの、
微視的には、微小部分の切り屑の排出には従来と同様に
困難を伴っており、先述の目詰まりは従来の物と同様に
発生し、頻繁にドレッシングを必要とし、切れ味の低下
は現象的にはウェーハの反りまたは波打ちとして現れた
り、ウェーハ全体の厚さが不安定となる欠点が現れる。
その上、切れ味の低下にともなって、ウェーハ表面に残
される結晶欠陥層が厚くなり、また、台金基体の表裏に
溝を加工することは、不可避的に内周形切断砥石の基体
の厚さも大きくなり、かつ、被削物の表面に結晶欠陥が
残存するので、その分をエッチング等の操作により除去
することが要求されるので、材料歩留まりも低下する欠
点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術の欠点である、頻繁に必要なドレッシング、切れ味
の短期間の低下、これらの結果、ウェーハの反り、不安
定な厚さ、かつ表面の厚い層に及ぶ結晶欠陥層の発生、
従って、材料歩留まりの低下の欠点を解決することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決するために、鋭意研究の結果、超砥粒を電着
した後、内周形切断砥石の切れ刃面の表面を固定砥粒ま
たは遊離砥粒を用いて擦傷溝処理を施すことにより、超
砥粒粒子は結合材のニッケルから切れ刃面を露出し、初
期ドレッシングが完成すると共に、一部の超砥粒は脱落
して凹型の溝を無数につけることにより、連続した溝が
形成され、この溝が切削屑の排出を行う結果、切断操作
が円滑に進行することを見い出し、この知見に基づき本
発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、次の
各項記載の発明より構成されるものである。 (1)内周縁を有するドーナツ型円盤の内周縁に超砥粒
を固定してなる内径刃つき内周形切断砥石において、そ
の内周面に設けた切れ刃の側面に線状擦傷溝を設けたこ
とを特徴とする内周形切断砥石。 (2)線状擦傷溝が1方向の平行線状模様を形成してい
る項1記載の内周形切断砥石。 (3)線状擦傷溝が2方向の線状擦傷溝を交叉させた模
様を形成している請求項1記載の内周形切断砥石。 (4)線状擦傷溝が、幅5ないし500ミクロンで長さ
0.1ないし3mmの凹溝からなり、溝間の平均ピッチが
0.05ないし1mmで砥石側面に設けられている項1、
2又は3記載の内周形切断砥石。 (5)線状擦傷溝が、中心方向に対して、回転方向の後
方へ、5ないし9度の角度で傾斜した方向の線状模様で
ある項2記載の内周形切断砥石。 (6)線状擦傷溝が、砥石を内周形切断砥石の切れ刃側
面に当てて摩擦するときに、砥粒を間に介在させて、形
成したものである項1、2、3又は4記載の内周形切断
砥石。
【0005】本発明の内周形切断砥石は、図1に示すよ
うに、薄板鋼板から切りだした中心部に内周縁を有する
ドーナツ型円盤基体1の内周にそって、超砥粒からなる
粒子をニッケル等の金属を用いた電気メッキ法によっ
て、図2の断面構造のように、基盤の内周縁Nにかぶせ
るように切れ刃2を電着固定することができる。本発明
の内周形切断砥石は、一般の内周形切断砥石と同様の方
法で使用することができ、すなわち、図3において水平
に配置された内周形切断砥石Mに対して被削材インゴッ
ト3は、インゴットに張り付けられたグラファイト製支
持板5を支えとして、垂直に上から内周形切断砥石の内
周縁の中に垂下されて支持してあり、本発明内周形切断
砥石は図4に示すように、切れ刃2を回転させながら、
図4の左方に切り込んでいく。切り出されたウェーハ4
は支持体5と共に切り落とされ一枚毎に取り出される。
本発明の内周形切断砥石に用いる超砥粒は、硬度8以上
黄玉より硬い結晶質の材料から成り平均40ないし60
ミクロンの微粒子であり、例えば、ダイヤモンド砥粒、
CBN砥粒等の微粒子を好適に使用でき、特にダイヤモ
ンド砥粒が硬度、耐摩耗性の点で好適である。本発明の
特徴である線状擦傷溝は、切れ刃2の先端部側面6、7
の表面に設けるが、図2に示す如く、切れ刃2は先端部
側面6、7で示す刃先先端に近い内周刃側面の刃厚が最
大となる部分に、特に擦傷溝溝の形状を明確に形成する
必要がある。すなわち、本発明の擦傷溝は、切れ刃2の
幅が狭くなる側面ではインゴット面との間に間隔ができ
るので、この位置にある切削屑は遠心力で外周に飛ばさ
れるので、擦傷溝9を切れ刃全長に設ける効果は少な
い。本発明内周形切断砥石の切れ刃2に設ける線状擦傷
溝の各溝の形状は、平均長さは、0.1〜3mmにするこ
とができ、平均深さは10〜100ミクロンに及び溝間
の平均ピッチは50〜1000ミクロン程度にすること
ができる。溝の形状寸法は、肉眼では明確でないが、顕
微鏡写真によって平均値を測定することができる。本発
明内周形切断砥石は、線状擦傷溝の長さは0.1mm未満
では目詰まりを誘起し、3mmを超える必要はない。溝の
深さは、10ミクロン未満では切削屑の排出は不完全で
あり100ミクロン以上では砥粒の保持力が低下し、耐
久性が悪くなるとともに切れ味も下がる。次いで、その
溝間の平均ピッチは50ミクロン未満では切削に役立つ
砥粒が減少し、1000ミクロンを超えると溝密度が少
なすぎて目詰まり防止の効果が薄れる。本発明内周形切
断砥石の線状擦傷溝は、砥粒を切断砥石の側面と擦傷処
理用砥石との間に介在させて、擦傷処理用砥石で切断砥
石の切れ刃側面を摩擦して形成することができる。
【0006】本発明内周形切断砥石の線状擦傷溝は、図
5の拡大図のように、内円周の接線方向に対して、略垂
直方向に設けることができる。図5の線状擦傷溝は内周
縁を有するドーナツ型円盤の中心線に対して傾斜してお
り、本発明内周形切断砥石は内円周の接線に対して5〜
9度の角度で傾斜しているのが特に望ましい。傾斜の方
向は特に制限はなく、回転が右回転のときに図5のよう
に内周縁から見た方向が回転方向に順に線状擦傷溝の先
端が伸びる方向が望ましい。この傾斜角度は、内周形切
断砥石の回転速度とクーラントの粘性との関係で決ま
る。通常の内周形切断砥石の使用条件、とりわけシリコ
ンウェーハの切り出しにおいては、5〜9度の角度、好
ましくは、6〜8度がが望ましい。この傾斜が5度以下
および9度以上では目詰まり防止の効果がやや低下す
る。図6は、図5の線状擦傷溝の上に第二の擦傷溝処理
の角度を変えて施工した時の溝の形成を示す。第一の溝
は図5と同様に擦傷溝処理を行い、さらに、図9に示す
様に、第二の溝付け加工の方向を第一の溝に交叉する方
向の擦傷溝9を設けることができる。この第二の施工
は、第一の施工方法において、例えば擦傷溝処理の角度
を変えることにより容易に実施することができる。さら
に、第一の擦傷溝処理は図5と同様に5〜9度で行い、
第二の擦傷溝処理を円周方向に平行な同心円上に行うこ
とができる。このように、第一擦傷溝に第二の擦傷溝を
交差させることによって、第一の溝の排出効果を向上さ
せることができる。このような擦傷溝9は、切断時の内
周形切断砥石の回転数の大きい場合、例えば、シリコン
の切断の場合などは、第一の擦傷溝のみで十分効果があ
る。しかし、回転数の低い場合、例えば、化合物半導体
の切削には、図6のような交差型擦傷溝が効果的であ
る。石英ガラスなど非晶質材料の切削の場合はストレー
ト型又はクロス型のいづれにも十分な効果が見られる。
【0007】
【作用】内周形切断砥石において、電着によって形成さ
れたダイヤモンド等の超砥粒をニッケル層で結合してで
きた複合体層は隣接する超砥粒同士が任意に並んでいる
ため、この刃を切削に用いるとき、発生した切り屑がダ
イヤモンド等の超砥粒間に付着し留まる。それらの残砕
が超砥粒間に留まり始めると、たちまち、目詰まり現象
を起こして、切れ味の急激な劣化を招来する。このと
き、本発明の線状擦傷溝があると、発生した切り屑を排
出するに適しており、ダイヤモンド等の超砥粒によって
削り出された切り屑は該溝を通って系外へ取り除かれる
ことにより、内周形切断砥石の目づまりを防止すること
ができる。
【0008】
【実施例】以下に本発明を具体的に実施例によりさらに
詳細に説明するが本発明はこれによって限定されない。 実施例1 旭ダイヤモンド工業(株)製内周形切断砥石(外径690
mm、内径240mm、板厚0.13mm、刃厚0.29mm、刃
幅3mm、粒径40〜60ミクロンのダイヤモンド超砥
粒、ニッケル金属電着)を用いて、砥粒層側面に砥石を
押し当てて摩擦してその接触摩擦部に遊離状砥粒を分散
して擦傷溝を生成させた。砥石と切れ刃の側面との摩擦
摺動面に砥粒が食い込んで、切れ刃の側面に線状擦傷溝
を形成する。砥粒の直径、添加量を変えることによって
線状擦傷溝の溝の深さ及びピッチを変化させることがで
きる。この擦傷溝処理によって生じたストレート溝は中
心方向から7度回転方向後方へ平行してついており、平
均幅約100μm、平均長さ1.5mmの凹溝からなり、
溝間の平均ピッチは0.5mmであった。図3に示すよう
に、切削機械に取り付けた内周形切断砥石及び棒状の被
削物材料結晶(以下インゴットと呼ぶ)3を垂下し、水
平方向に、該内周形切断砥石Mを高速回転と同時に図3
において左方へ切込み、該インゴットから薄板ウェーハ
4を切り出した。図4に示すように被削物結晶3はウェ
ーハ4が切込まれるに連れて、該ウェーハがインゴット
から重力によって下方に切断部が下がりながら切断す
る。インゴットは予め垂下の補強の為に例えばグラファ
イトからなる支持体5によって固定されているため切り
込まれたウェーハは下に落下することはない。
【0009】また、内周形切断砥石の上面が下面より切
れ味が良いと、切れ刃は上に向かって斜行を始めるが内
周形切断砥石円盤の全体は外周で高さを固定されている
ため、周辺からの下方へ働く力によって、緩やかな上面
に凸の方向にウェーハが反り始める。この現象は内周形
切断砥石の基盤に懸かる力のバランスによって生ずる。
逆に言えば、内周形切断砥石の上下の刃面の間で切削性
(切れ味)に差が生ずるとインゴットに対しては上下に
切削面が振れを生じ、しばしば、回転中の内周形切断砥
石盤の振れ振動が発生する。本実施例のように切削性を
制御できるようになったので、切削は安定した状態とな
り、全く振れも凸状の反りも観察されなかった。この内
周形切断砥石を用いてチョクラルスキ(Czochra
lski)結晶引き上げ法によって製造された6インチ
径のシリコンインゴット単結晶を、送り速度50mm/mi
n、周速1100m/min、クーラント純水100cc/min
の条件にて切断(スライス)加工を行った。その結果、
切断加工時の直進安定性は向上し、ウェーハの反りは3
0ミクロンを中心とした分布となり、70ミクロン以下
であった。その結果、ウェーハの切断後の厚さ均一性が
改善された。厚さ傾斜性(テーパ)において60ミクロ
ン以内に入り規格を満足していた。切削性の時間による
低下は生産性に直接影響が在り、現象的には反りの観察
によってこれを把握することができる。この反りが減少
したことにより、著しく生産性が向上した。なぜなら
ば、ウェーハの切断寸法精度のうち厚さ、テーパ、反り
の3因子および加工変質層は刃先の切削性の劣化に直接
関連しており、中でも反りは切れ味の低下により、生ず
る可視現象であるので、これを目安に、ウェーハ製造現
場では、砥粒層の再研磨によるドレッシングを行うの
で、このような反りの安定化はドレッシングの回数の著
しい減少を結果し、生産性の向上が顕著となった。特
に、インゴットを一体的に設置したならば、そこから切
り出せる全ウェーハを連続して作業した後に、インゴッ
ト入れ替えと共にそのタイミングに於て内周形切断砥石
のドレッシングを掛けることは好ましい作業サイクルと
言える。およそ70cm長のインゴットを自動的に連続し
てほとんどウェーハの切削状態を一定の品質に維持しな
がら切断することができた。
【0010】実施例2 化合物半導体の代表としてヒ化ガリウムの3インチ直
径、50cm長の単結晶をクロス型擦傷溝処理内周形切断
砥石を用いてスライス加工を行った。内周形切断砥石は
第一の擦傷溝処理の傾斜角を中心方向に一致させ、第二
の擦傷溝処理を第一のそれに直角にほぼ円周状に擦傷溝
処理した。内周形切断砥石の周速度が800m/min、切
込み速度30mm/minの他は実施例1と同様に実施した。
結晶欠陥が非常に薄い製品が得られた。 実施例3 石英ガラスインゴットから石英ウェーハを切りだした。
実施例1と同一の内周形切断砥石を線状擦傷溝工程によ
ってストレート型線状擦傷溝を中心方向に対して7度に
施した内周形切断砥石を用いて、切削周速度1100m
/min、切込み速度50mm/minとした。シリコン同様に良
い仕上がりであった。70cm長、6インチ径のインゴッ
トを初期の条件のままで最後まで連続切削が可能であ
り、品質の良い製品が得られた。 実施例4 多結晶セラミックスの一例として窒化アルミニュウム焼
結体を内周形切断砥石によってウェーハにスライスした
例を示す。99%以上の理論密度に焼結された窒化アル
ミニュウム焼結体を用いて、切削周速度1200m/mi
n、切込み速度60mm/min、使用した内周形切断砥石は
クロス型擦傷溝処理として第一の処理を中心方向に対し
7度回転方向に対し後方へ傾斜させ、第二の擦傷溝処理
は中心方向に約40度の切削回転方向の前方へ擦傷溝処
理した。目詰まりは起こさず約20cm長のインゴットの
全長を切削するまで、連続的に作業を続けることができ
た。 実施例5 金属タングステンインゴットからスパッタターゲットの
ためのウェーハ切り出しに用いた。実施例2の内周形切
断砥石を用いて、切削周速度は600m/min、切込み速
度40mm/minとした。切削表面が平滑で、そのまま化学
エッチングのみにて、スパッタターゲットとして良好な
結果が得られた。本発明の内周形切断砥石を用いて半導
体、化合物半導体、石英ガラス、および金属、多結晶セ
ラミックスの切削に使用したところ、切れ味が著しく向
上し、現象的には研削切断時の刃先の振動が著しく減少
し、安定にウェーハが切れて、品質の良好な製品が歩留
り良く得られる利点がある。
【0011】
【発明の効果】本発明内周形切断砥石には次の利点があ
る。ウェーハ切断時にクーラントの供給が円滑に成
り、切り屑の系からの排出が容易となり、目づまりが起
こらず、切削性が長時間に渡り維持され、歩留まりが向
上した。このことは加工精度の向上が図られ、ウェーハ
の品質向上に及ぼす効果が大である。潜在的に発生する
単結晶の加工表面または界面に生ずる格子欠陥、結晶格
子転位、積層欠陥等の発生層の厚さが従来の半分以下と
なった。クーラントが加工点に速やかに供給されるた
め、加工点での冷却効果が高まり、発熱が抑制されたこ
とにより、内周形切断砥石の熱安定性が増し、その熱的
歪の発生が抑制された。切断加工時にIDブレードに
生ずる振動が防止されたので、加工物への傷、クラック
の発生が著しく減少した。その結果、直接に作業者の負
担となるドレッシングの頻度が減ずることによって、作
業効率は向上し、製品品質の向上とIDブレードの寿命
が伸びた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、内周形切断砥石の形状を示す平面図。
【図2】図2は、内周形切断砥石の切れ刃の砥粒層を示
す拡大断面図。
【図3】図3は、内周形切断砥石による切断工程を説明
する説明用側面図。
【図4】図4は、図3に対応する説明用平面図。
【図5】図5は、本発明の切れ刃に加工された線状擦傷
溝の形状の一態様を示す平面図。
【図6】図6は、本発明の切れ刃に加工された線状擦傷
溝の形状の他の態様の平面図。
【符号の説明】
1 ドーナツ型円盤基体 2 切れ刃 3 被削材インゴット 4 ウェーハ 5 支持体 6 切れ刃先端部側面 7 切れ刃先端部側面 8 切れ刃先端部 9 擦傷溝 M 内周形切断砥石 N 内周縁

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内周縁を有するドーナツ型円盤の内周縁に
    超砥粒を固定してなる内径刃つき内周形切断砥石におい
    て、その内周面に設けた切れ刃の側面に線状擦傷溝を設
    けたことを特徴とする内周形切断砥石。
  2. 【請求項2】線状擦傷溝が1方向の平行線状模様を形成
    している請求項1記載の内周形切断砥石。
  3. 【請求項3】線状擦傷溝が2方向の線状擦傷溝を交叉さ
    せた模様を形成している請求項1記載の内周形切断砥
    石。
  4. 【請求項4】線状擦傷溝が、幅5ないし500ミクロン
    で長さ0.1ないし3mmの凹溝からなり、溝間の平均ピ
    ッチが0.05ないし1mmで砥石側面に設けられている
    請求項1、2又は3記載の内周形切断砥石。
  5. 【請求項5】線状擦傷溝が、中心方向に対して、回転方
    向の後方へ、5ないし9度の角度で傾斜した方向の線状
    模様である請求項2記載の内周形切断砥石。
  6. 【請求項6】線状擦傷溝が、砥石を内周形切断砥石の切
    れ刃側面に当てて摩擦するときに、砥粒を間に介在させ
    て、形成したものである請求項1、2、3又は4記載の
    内周形切断砥石。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH03196976A (ja) * 1989-12-26 1991-08-28 Nec Corp 切断砥石及びその製造方法
JPH0442363U (ja) * 1990-08-01 1992-04-10

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