JPH0780331A - 点着チップおよびこの点着チップを用いた液体濃縮防止方法 - Google Patents

点着チップおよびこの点着チップを用いた液体濃縮防止方法

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JPH0780331A
JPH0780331A JP22841493A JP22841493A JPH0780331A JP H0780331 A JPH0780331 A JP H0780331A JP 22841493 A JP22841493 A JP 22841493A JP 22841493 A JP22841493 A JP 22841493A JP H0780331 A JPH0780331 A JP H0780331A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 点着チップ内に分取される、容器内の液体の
蒸発により生じる液体の濃縮および該液体の腐敗を安価
かつ容易に防止し、点着チップ内への液体分取操作を容
易とする。 【構成】 点着チップ1は、上下両端を開口された円錐
筒形状に形成されたチップ本体2と、このチップ本体2
の中程外側壁に嵌合された、容器密閉用の蓋体として機
能する蓋部3とから構成されている。このチップ本体2
の大径側端部2aからこのチップ本体2内に吸引吐出手段
のノズル先端4が挿入され、点着チップ1はこのノズル
先端4に嵌合される。一方、このチップ本体2の先端2b
は容器内の液体中に挿入され、この先端2bの開口部はノ
ズル吸引吐出手段の吸引操作に応じてこの液体のチップ
本体2内への進入を許容する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容器中の液体を吸引す
る吸引手段のノズル先端に嵌合される点着チップおよび
この点着チップを用いた液体濃縮防止方法に関し、特
に、生化学分析に使用される液体等を吸引保持し、生化
学分析用の器具等にこの吸引保持された液体を点着せし
める点着チップおよびこの点着チップを用いた液体濃縮
防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液体試料中の特定の化学成分を定量的に
分析することは種々の産業分野において一般に行なわれ
ており、例えば酒類,飲用物,水道水,特に生物体液
(血液,尿,唾液等)を点着供給して、その中に含まれ
る特定のイオンの活量(または濃度)をポテンシオメト
リで定量分析する種々の手法が知られており、また、試
料液を点着されて、イオン活量を測定するための器具が
特開昭 58-211648号,特開昭59-30055号等に開示されて
いる。
【0003】一般に、このようなイオン活量測定用の器
具にはNa,K,Cl等の特定イオンに選択的に応答す
るイオン選択層を最外層に有する少なくとも1組のイオ
ン選択電極対が設けられており、このイオン選択電極対
は上部枠と下部支持枠との間に支持されている。上部枠
には1対の液点着孔が前記イオン選択電極対に対応する
ように設けられており、この1対の液点着孔の一方に点
着供給された試料液と他方に点着供給された参照液との
電気的導通(液絡)を達成する多孔性ブリッジ(好まし
い具体例は、繊維からなる撚り糸)が通常はこの上部枠
上に設けられている。
【0004】このように構成されたイオン活量測定器具
において、これらのイオンの活量が既知である参照液を
1対の液点着孔の一方に点着し、前記イオンの活量が未
知である試料液を他方に点着すると両液はそれぞれ多孔
性液分配部材に浸透し、対応するイオン選択電極に到達
する。他方、多孔性ブリッジの中央付近において両液の
界面が接触(液絡)し、電気的導通が成立する。この結
果、イオン選択電極対の電極間に試料液と参照液とのイ
オンの活量の差に対応する電位差が生じるため、この電
位差を測定すれば、予め求めておいた検量線(原理はネ
ルンストの式による)により、試料液中のイオンの活量
が同時、順次もしくは随時に測定できる。
【0005】このようなイオン活量測定器具には試料液
および参照液をそれぞれ1回少量点着するだけでイオン
活量が容易に測定できるものであるため、水性液体試料
の分析、特に血液等、人体から採取した試料の臨床分析
において極めて有用である。
【0006】このようなイオン活量測定器具に試料液お
よび参照液を点着する際には、両液を互いに異なる点着
チップ内に各々吸着保持し、これら両液を上記イオン活
量測定器具上の対応する液点着孔にこれら点着チップの
先端から供給する。
【0007】各点着チップは吸引吐出手段のノズル先端
部分に嵌合されるようになっており、この嵌合された状
態で点着チップの先端を容器内の試料液あるいは参照液
に浸漬し、吸引吐出手段の吸引操作に応じて該先端の開
口部から試料液あるいは参照液を点着チップ内に所定量
進入せしめてこれを点着チップ内に保持せしめる。この
後試料液および参照液の点着時には、これら両点着チッ
プは吸引吐出手段のノズル先端に嵌合された状態で上述
したイオン活量測定器具上の所定位置に配され、この状
態で吸引吐出手段の吐出操作に応じて両点着チップ内に
各々保持されていた試料液および参照液がこのイオン活
量測定器具の液点着孔に略同時に点着されることとな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した試
料液や参照液を収容する容器においては、点着チップを
挿入するための開口部から収容液が蒸発し、長時間経過
すると収容液の成分濃度が変化してしまうおそれがあ
る。また、この開口部を開放しておくと収容液が腐敗す
るおそれが高くなる。
【0009】そこで従来、通常時は開口部に蓋をしてお
き、点着チップによる液体吸引時にのみこの蓋を取りは
ずし、点着チップをこの容器内に進入せしめ、液体を点
着チップ内に吸引保持せしめた後点着チップを容器外に
取り出し、この後直ちに容器に蓋をするようにしてい
た。
【0010】しかしながら、このような蓋の脱着操作は
大変煩わしく、特にこのような収容液の吸引操作の自動
化を図る上で障害となっていた。
【0011】このような問題解決のために、米国特許4,
347,750 号明細書に示されるような参照液貯留槽が知ら
れている。この貯留槽は参照液を収容したビン容器を上
下逆に保持し、このビンの開口部から密閉した流路内に
参照液を供給せしめる一方、この流路内の参照液中に点
着チップの先端部が浸漬されるように点着チップ付吸引
ノズルが点着チップを下にして保持し得るような構造と
されている。また、点着チップの先端を流路に差し込む
差込口部分においては貯留槽の内壁部から点着チップ支
持部が張り出しており、この点着チップを流路に差し込
んだ際に点着チップの側壁とこの支持部が当接してこの
点着チップの差込口に蓋がされるような構成とされる。
【0012】この参照液貯留槽を用いれば、参照液を収
容した流路が密閉されるので、参照液の蒸発を防止して
参照液の濃縮を防止でき、また参照液の腐敗も防止でき
る。さらに、点着チップの挿入用開口部を閉鎖するため
に特別の蓋を必要とせず、したがって煩わしい蓋の脱着
操作が必要とされず、収容液の吸引操作を容易なものと
することができる。
【0013】しかしながら、上述した如き参照液貯留槽
を用いた場合、参照液収納ビンの開口部や点着チップの
先端部形状が所定のものと相違すると予期した機能を発
揮することが困難となる。すなわち、流路に参照液を円
滑に供給するためにはビン容器の開口部を流路の入口に
差し込む必要があるが、流路の入口径とビン容器の開口
部の径との間で差異があると参照液をビン容器から流路
に円滑に供給することが困難となる。また、点着チップ
の差込み部分において貯留槽の点着チップ支持部の内径
と点着チップ側壁の径との間で差異があると点着チップ
をこの差込み部分に差し込んだ際にこの点着チップを良
好に保持することが困難となったり、流路の密閉が難し
くなる結果この差込み部分において参照液の蒸発防止が
困難となったり、参照液の腐敗を防止することが困難と
なったりする。
【0014】一方、参照液を収納するビン容器の開口部
形状や点着チップ形状に合わせて各々参照液貯留槽を製
作した場合には、この貯留槽の製作個数に応じて装置コ
ストが高価となり、また貯留槽の交換作業により生化学
分析操作が煩雑となる等という問題が生じる。
【0015】本願発明はこのような事情に鑑みなされた
もので、点着チップ内に吸引すべき、容器内の液体の蒸
発により生じる液体濃縮および該液体の腐敗を安価かつ
容易に防止し得、点着チップ内への液体分取操作を容易
とし得る点着チップおよびこの点着チップを用いた液体
濃縮防止方法を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本願発明の点着チップ
は、その先端が液体容器の所定深さ位置に配された状態
においてこの液体容器の点着チップ挿入用開口部の縁部
と当接して該開口部を閉鎖する蓋部を備えたことを特徴
とするものである。
【0017】また、本願発明の点着チップを用いた液体
濃縮防止方法は、上記蓋部を備えた点着チップを用いて
液体容器内の液体の蒸発を防止するもので、まず、この
点着チップを液体吸引手段のノズル先端部に嵌合させ、
この後この点着チップを上記容器の開口部を通して容器
内に挿入して、この点着チップの蓋部が該容器の開口部
の縁部に当接してこの開口部を閉鎖する状態となるよう
にし、上記点着チップによる液体の点着動作が開始され
るまでこの点着チップを上記容器に保持せしめることを
特徴とするものである。
【0018】なお、上記蓋部は点着チップ本体と一体と
されていてもよいし、別体とされたものを係合せしめた
構成としてもよい。
【0019】また、点着チップとして、チップ本体の外
表面全体、好ましくは先端部およびその近傍の外表面を
例えば特開平3-131351号公報に記載の方法により撥水処
理したものを用いることも可能である。
【0020】
【作用】本願発明の点着チップおよびこの点着チップを
用いた液体濃縮防止方法によれば、点着チップに蓋部を
形成し、点着チップを液体容器の所定位置深さまで挿入
した状態でこの蓋部が上記液体容器の点着チップ挿入用
開口部の縁部に当接してこの開口部を閉鎖するようにし
ており、点着チップによるこの液体の点着時以外の期間
において上記蓋部により上記開口部の閉鎖状態を維持す
ればこの開口部からの液体の外部への蒸発を防止できる
のでこの液体の濃縮を防止することができる。また、外
部から容器内への異物の進入を阻止できるので、上記液
体の汚染、腐敗を防止することができる。
【0021】液体の濃縮や腐敗を防止することができれ
ば微量な成分濃度変化が問題となる生化学分析において
もその精度を高く維持することができる。
【0022】また、前述した公報記載の従来技術の如
く、容器や点着チップの形状に応じて参照液貯留槽を製
作せずともよい。
【0023】すなわち、参照液容器としてその開口部形
状が異なったものとなった場合にはそれに応じて、この
開口部を閉鎖し得る形状の蓋部を点着チップに設ければ
よく、コスト的に極めて安価であり、また、その交換操
作も極めて簡単である。
【0024】さらに、この液体容器の閉鎖操作および閉
鎖解除操作は、液体容器への点着チップの挿入操作およ
び液体容器からのこの点着チップの取出し操作を行なう
ことによって同時に行なわれることとなるから、従来の
ように蓋を着脱せしめる特別な操作を行なう必要もなく
点着チップによる液体分取操作が極めて容易となる。
【0025】なお、上述したように点着チップの先端部
およびその近傍に撥水処理を施せば容器内液体が外部に
運び出されるおそれが小さくなり、上記蓋体による蒸発
防止効果と相まって、容器内液体の濃縮防止をより高め
ることが可能となる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0027】図1は本発明の一実施例に係る点着チップ
を示す断面図である。すなわち、この点着チップ1は上
下両端を開口された円錐筒形状に形成されたチップ本体
2と、このチップ本体2の中程の外側壁に嵌合された、
容器密閉用の蓋体として機能する蓋部3とから構成され
ている。
【0028】このチップ本体2の大径側端部2aからこの
チップ本体2内に吸引吐出手段のノズル先端4が挿入さ
れ、点着チップ1はこのノズル先端4に嵌合される。一
方、このチップ本体2の小径側端部(以下、先端と称す
る)2bは容器内の液体中に挿入され、この先端2bの開口
部は吸引吐出手段の吸引操作に応じてこの液体がチップ
本体2内へ進入するのを許容する。
【0029】図2(A) は図1に示す点着チップ1を参照
液容器5内に挿入した状態を示す斜視図である。この容
器5内には参照液6が収容されており、点着チップ1の
先端2bがこの参照液6中に浸漬された状態でこの点着チ
ップ1の蓋部3が容器5の開口部7の内側縁部に当接
し、この蓋部3によってこの開口部7が閉鎖されるよう
な状態とされる。また、この点着チップ1はこの状態で
吸引吐出手段のノズル先端4が挿入嵌合されこの容器5
は密閉状態とされる。なお、図2(A) に示す状態で点着
チップ1は容器5に保持されることとなる。
【0030】このように、容器5は点着チップ1によっ
て密閉されることとなるから、点着チップ1を容器5に
挿入した状態で、容器5の開口部7からの参照液の蒸発
が防止され、容器5中の参照液の濃縮が防止される。
【0031】上記チップ本体2の材質は例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、フッソ樹脂、シリコーン樹脂等
の有機ポリマ材料で形成され、一方、蓋部3は例えばこ
のチップ本体2と同様の有機ポリマ材料やゴム材料で形
成される。
【0032】なお、蓋部3は上記実施例の如く、チップ
本体2と別体で構成されていてもよいし、一体的に例え
ば成型により形成してもよい。
【0033】また、上記実施例においては、蓋部3が下
凸の略半球状に形成されているが、この蓋部3の形状と
してはこれに限られるものではなく、チップ本体2の先
端2bが容器5の所定位置まで挿入された状態で容器5の
開口部7を閉鎖し得る形状であればよく、例えば図2
(B) に示す如く、先端12b 側から順に小径の円柱部と大
径の円柱部を重ね合わせ、この小径の円柱部が容器15の
開口部に嵌入され、この大径の円柱部の下面の外周部が
ビンの開口部17のヘリ部上面に当接するような形状とす
ることも可能である。
【0034】また、図2(C)に示す如く、チップ本体
22の中程に円板(鐔)状の蓋部23を嵌合し、この蓋部23
の下面が容器25の開口部のへり部上面に当接してこの開
口部を閉鎖させるようにすることも可能である。
【0035】さらに、図2(D)に示す如く、点着チッ
プ31の吸引吐出手段のノズル34と嵌合する円筒部33を蓋
部として機能させるようにしてもよく、この円筒部33の
下面が容器35の開口部37のへり部上面に当接してこの開
口部37を閉鎖させるようにすることも可能である。
【0036】なお、図2において、(B),(C),
(D)の各図面の各部に付された符号は、その各部と対
応する(A)の図面の各部に付された符号に各々10,2
0,30を加えたものである。
【0037】図3は上記実施例の効果を示すためのグラ
フであり、このうち第1のグラフ(○印)は、図1に示
す点着チップ1を用いて図2(A)に示す如く容器5の
開口部7を閉鎖した場合の経過時間に対する参照液6の
蒸発率(%)を示すものである。なお、測定開始時にお
ける容器5内の参照液収容量は8mLであった。このグラ
フによれば、その蒸発率は測定開始後3日経過した時点
においても、濃縮に伴なう測定精度の悪化を招来しない
規格値(0.70%)以内に押さえることが可能である。
【0038】また、この図3に示す第2のグラフ(×
印)は上述した如き本実施例の点着チップ1を使用せ
ず、図2(A)に示す容器5の開口部7を開放させてお
いた場合の経過時間に対する参照液6の蒸発率(%)を
示すものである。このグラフによれば、参照液6の蒸発
量が極めて大きく、その蒸発率は、2〜3時間経過した
時点で規格値(0.70%)を超えてしまう。これは、参照
液6の濃縮率が短時間のうちに大きくなることを意味
し、長時間の繰返し測定に使用する場合には測定精度を
低下させてしまうこととなる。
【0039】なお、本実験で使用された容器5の形状を
図5に示す。すなわち、容器5の開口部7の外径aは約
17mm、内径bは約15mm、高さcは約10mmとされており、
容器5の本体の外径dは約21mmとされており、容器5の
全体の高さeは約45mmとされている。さらに、容器5の
本体の側壁厚みfは約1mm、底壁厚みgは約0.6mm とさ
れている。
【0040】また、この実験中、雰囲気温度は32±0.1
℃に、雰囲気湿度は30±2%に保たれていた。
【0041】上記図3に示される実験結果は、本実施例
による点着チップ1を用い、その蓋部3を容器5の開口
部7に嵌入して、この開口部7を閉鎖した状態を保持し
続けた場合を示すものであるが、実際には、化学分析ス
ライドへの点着操作を行なう際には、この点着チップ1
を容器5内から引き上げ、点着部まで搬送する必要があ
る。したがって、この点着操作期間は容器5の開口部7
は開放状態となっており、この期間は図3の第2のグラ
フ(×印)で示すように参照液6の蒸発が生じる。
【0042】そこで、上記実施例による点着チップ1を
用いて点着操作を行なう場合には、この点着チップ1を
液体吸引吐出手段のノズル先端4に嵌合させ、次に、こ
の点着チップ1の先端2bを容器5内に挿入していき、こ
の点着チップ1の蓋部3を容器5の開口部7に嵌入して
この開口部7が閉鎖されるようにし、点着チップ1によ
る参照液6の点着動作が開始されるまで上記点着チップ
1による上記開口部5の閉鎖状態を保持し、点着操作の
指示に応じこの点着チップ1による点着操作が行なわ
れ、この操作が終了したときは、この点着チップ1を直
ちに容器5内に挿入し、この容器5の開口部7を蓋部3
により閉鎖するようにしている。
【0043】これにより、参照液6の点着操作を繰り返
し行なう場合にも、容器5の開口部7の開放期間が最小
限とされ参照液6の蒸発が防止され、参照液6の濃縮が
防止される。また、外部からの異物の進入が阻止され、
参照液の腐敗が防止される。
【0044】なお、上記点着チップ1を容器5に挿入し
たまま、この容器5を搬送する場合等は、この点着チッ
プ1を液体吸引吐出手段のノズル先端部4からはずす必
要があるが、この場合には点着チップ1の内部を通じ上
方開口部8から参照液6が蒸発するおそれがあるので、
この蒸発を防止するため、例えば図4に示す如き搬送用
蓋体9を点着チップ1の上部に嵌着せしめ、この点着チ
ップ1の上方開口部8を閉鎖することが望ましい。
【0045】また、点着チップ1の先端2bおよびこの近
傍の外壁をシリコーンポリマやフッ素化ポリマ等で撥水
処理しておくことが好ましい。これは、点着チップ1の
先端2bの容器底部からの位置は一定となり、使用開始時
においては点着チップ1のかなり上部まで参照液6に浸
されることとなるから、上記撥水処理を施すことにより
参照液6が点着チップ1の外壁について容器5外に運び
出されるのを阻止することが可能となるからである。
【0046】なお、本発明の点着チップおよびこの点着
チップを用いた液体濃縮防止方法としては上述した実施
例のものに限られず、その他種々の態様の変更が可能で
ある。例えば点着チップのチップ本体形状や、挿入対象
となる容器の形状も種々の形状とすることができ、この
形状に応じて点着チップの蓋部の形状を定めればよい。
【0047】また、本発明の点着チップにより蒸発が防
止される液体としては参照液に限られず、例えば検定
液、被検液やその他点着チップにより吸引吐出される種
々の液体に適用可能である。
【0048】(実施態様項) (1) 液体を収容した容器から該液体を吸引する液体吸引
手段のノズル先端部に嵌合され、前記容器の点着チップ
挿入用開口部を通じてこの容器の液体内に挿入され、該
液体吸引手段による該液体の吸引時に、先端開口からの
液体の進入を許容してこの液体を保持する点着チップに
おいて、この点着チップの先端が、前記容器の所定深さ
位置に配された状態において、前記点着チップ挿入用開
口部の縁部に当接してこの開口部を閉鎖する蓋部を備え
たことを特徴とする点着チップ。
【0049】(2) 前記点着チップと前記蓋体が一体に成
形された有機ポリマからなることを特徴とする1項に記
載の点着チップ。
【0050】(3) 前記点着チップが、それぞれ有機ポリ
マからなる別体として形成されたチップ本体と前記蓋体
とを係合させてなることを特徴とする1項に記載の点着
チップ。
【0051】(4) 前記点着チップが、その外表面の少な
くとも一部を撥水処理されてなることを特徴とする1項
に記載の点着チップ。
【0052】(5) 1項に記載された点着チップを液体吸
引手段のノズル先端部に嵌合させ、前記点着チップの蓋
部が前記容器の点着チップ挿入用開口部の縁部に当接し
てこの開口部を閉鎖する状態となるまで、該点着チップ
を該開口部を通して該容器内に挿入せしめ、該点着チッ
プが挿入された状態で、この点着チップによる液体の点
着動作が開始されるまで該点着チップを前記容器に保持
せしめることを特徴とする点着チップを用いた液体濃縮
防止方法。
【0053】(6) 前記点着チップと前記蓋体が一体に成
形された有機ポリマからなることを特徴とする5項に記
載の液体濃縮防止方法。
【0054】(7) 前記点着チップが、それぞれ有機ポリ
マからなる別体として形成されたチップ本体と前記蓋体
とを係合させてなることを特徴とする5項に記載の液体
濃縮防止方法。
【0055】(8) 前記点着チップが、その外表面の少な
くとも一部を撥水処理されてなることを特徴とする5項
に記載の液体濃縮防止方法。
【0056】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の点着チ
ップおよびこの点着チップを用いた液体濃縮防止方法に
よれば、点着チップに設けた蓋部により液体容器の開口
部を閉鎖することができ、この閉鎖状態を維持すれば液
体の蒸発および異物の進入を防止できるので、液体の濃
縮および腐敗を防止できる。これにより微量な検体濃度
変化が問題となる生化学分析測定の参照液を該液体とし
て用いる場合には、その測定精度を高く維持することが
できる。
【0057】また、参照液容器や点着チップのチップ本
体の形状が変更された場合にも、この変更に応じて点着
チップの蓋部の形状を変更すればよいので、参照液貯留
槽を用いていた従来技術に比べコスト的に極めて有利で
あり、交換操作も容器である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る点着チップを示す断面
【図2】本発明の各実施例に係る点着チップを容器内に
挿入した状態を示す斜視図および断面図
【図3】本発明の実施例に係る点着チップを用いて容器
の開口部を閉鎖状態とした場合(○印)、および容器の
開口部を完全に開放状態とした場合(×印)の経過時間
に伴なう蒸発率の変化を示すグラフ
【図4】本発明の実施例に係る点着チップを容器に挿入
した状態で搬送する場合に、この点着チップに搬送用蓋
体を冠着した状態を示す断面図
【図5】本発明の一実施例に係る点着チップの効果を確
認するための実験に使用された容器の形状を示す側面図
【符号の説明】
1,11,21,31 点着チップ 2,12,22,32 チップ本体 3,13,23,33 蓋部 4,14,24,34 ノズル先端部 5,15,25,35 容器 6,16,26,36 参照液 7,17,37 開口部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を収容した容器から該液体を吸引す
    る液体吸引手段のノズル先端部に嵌合され、前記容器の
    点着チップ挿入用開口部を通じてこの容器の液体内に挿
    入され、該液体吸引手段による該液体の吸引時に、先端
    開口からの液体の進入を許容してこの液体を保持する点
    着チップにおいて、 この点着チップの先端が、前記容器の所定深さ位置に配
    された状態において、前記点着チップ挿入用開口部の縁
    部に当接してこの開口部を閉鎖する蓋部を備えたことを
    特徴とする点着チップ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された点着チップを液体
    吸引手段のノズル先端部に嵌合させ、 前記点着チップの蓋部が前記容器の点着チップ挿入用開
    口部の縁部に当接してこの開口部を閉鎖する状態となる
    まで、該点着チップを該開口部を通して該容器内に挿入
    せしめ、 該点着チップが挿入された状態で、この点着チップによ
    る液体の点着動作が開始されるまで該点着チップを前記
    容器に保持せしめることを特徴とする点着チップを用い
    た液体濃縮防止方法。
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