JPH0780256A - 中空糸モジュールの製造方法及び製造用治具 - Google Patents

中空糸モジュールの製造方法及び製造用治具

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JPH0780256A
JPH0780256A JP25016693A JP25016693A JPH0780256A JP H0780256 A JPH0780256 A JP H0780256A JP 25016693 A JP25016693 A JP 25016693A JP 25016693 A JP25016693 A JP 25016693A JP H0780256 A JPH0780256 A JP H0780256A
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琢磨 吉坂
Akira Nishimura
昭 西村
Toshihiko Takiguchi
敏彦 滝口
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 中空糸モジュールの末端封止部において、各
中空糸を規則的に配置でき、各中空糸の位置に粗密が生
じたり、封止部にチャネリングが生じない中空糸モジュ
ールの製造方法および、封止材により末端封止部を成型
できる治具を提供する。 【構成】 中空糸状多孔質分離膜3(以下、中空糸と略
記)の内腔に挿入し得る径を有する支持棒1を、所定本
数、それぞれの片端部において支持台2に垂直に固定し
た構造の治具を用いて、各中空糸の内腔に各支持棒を挿
入し、次いで、各中空糸からなる集束体の下部におい
て、封止材5を加熱成型することにより所定形状の末端
封止部を形成し、しかる後、各中空糸の内腔から支持棒
を抜き去る工程を含む製造方法。中空糸の内腔に挿入し
得る径を有する支持棒を、所定本数、それぞれの片端部
において支持台に垂直に固定した構造を有する治具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外筒内に中空糸状多孔
質分離膜(中空糸)の集束体が収納された中空糸モジュ
ールの製造方法に関し、さらに詳しくは、ガス分離膜、
透析膜、逆浸透膜、限外濾過膜、精密濾過膜等として用
いられる中空糸を用いた中空糸モジュールの製造方法、
及び中空糸モジュール製造用治具に関する。
【0002】
【従来の技術】中空糸は、中空糸状多孔質体の壁部を選
択性透過膜として利用する分離膜である。この中空糸
は、単位体積当りの膜面積を増大させるために、通常、
多数の中空糸を収束させて、モジュール化して実用に供
されている。
【0003】中空糸モジュールは、多数の中空糸の束を
円筒形状などの耐圧性の外筒内に収納したエレメントか
らなり、膜の充填密度が高く、例えば、水、ジュース、
酒あるいは溶剤等の液体の有用物を、塵埃、雑菌等から
分離する濾過装置の小型化を図ることができるほか、耐
圧性に優れているため、半導体、食品、その他の広範な
分野で利用されている。特に、四フッ化エチレン樹脂
(PTFE)などのフッ素樹脂からなる中空糸は、耐薬
品性に優れていることから汎用されている。
【0004】中空糸モジュールには、中空糸の一端を熱
融着封止した閉鎖型の内圧式分離膜エレメントや両端の
開口部を開放した内圧循環式分離膜エレメントなどがあ
る。これらのエレメントでは、中空糸の集束体を外筒に
収納し、その一端部または両端部において、中空糸相互
の間隙及び中空糸集束体と外筒内面との間隙を各種ポリ
マーからなる封止材で封止している。
【0005】従来、中空糸モジュールにおいて、中空糸
相互の間隙及び中空糸集束体と外筒内面との間隙を封止
する方法として、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコ
ーン樹脂等の低粘度の熱硬化性樹脂を集束体の端末部に
注入して、静置あるいは遠心力により、間隙に充填させ
た後、加熱硬化させて封止部を成型する方法が知られて
いる(特公昭44−5526号、特公昭56−4060
2号)。
【0006】より具体的には、従来の中空糸状多孔質膜
を用いた中空糸モジュールにおいては、外筒の中に中空
糸束をフリーな状態で垂下しておき、低粘度の封止材を
注入し加熱成型して封止部を成型する方法が採用されて
いた。この他、中空糸束に封止材の溶液を塗布したり、
多数の穴を開けた所定形状の封止材の該穴に中空糸を挿
入するなどして、予め中空糸相互の間隙に封止材を存在
させておいて、後に加熱成型して封止部を作製する方法
も知られている。
【0007】ところが、前記のような従来の製造方法で
は、各中空糸相互間及び各中空糸と外筒との間の相対的
な位置を固定するための方策がなされていなかったた
め、加熱成型後の封止部における各中空糸の位置は、封
止材の流れ易さや、成型時の外力等の偶然に支配されて
おり、本来あるべき位置に正確に配置することが極めて
困難であった。このため、各中空糸が偶然に適正な配置
をとる場合を除いて、各中空糸の位置には疎密が生じて
しまうことが多い。
【0008】各中空糸の位置に疎密が生じると、疎の部
分は、単位体積当りの膜面積が減少して濾過効率が悪く
なり、密の部分は、各中空糸の表面同士が接触して流れ
が乱されるため、やはり濾過効率の悪化につながる。さ
らに、ひどい場合には、中空糸相互間が密な部分に封止
材が流れ込まずにチャンネルが生じてしまうことがあ
る。このチャンネルが生じると、例えば、中空糸モジュ
ールを液体の濾過に使用する場合、中空糸内腔を通過し
た原液と、中空糸壁面を透過した濾過液とが混合し、正
常な機能を果たすことができなくなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、中空
糸モジュールの末端封止部において、各中空糸を規則的
に配置することができ、各中空糸の位置に粗密が生じた
り、封止部にチャネリングが生じることのない中空糸モ
ジュールの製造方法を提供することにある。本発明の他
の目的は、各中空糸を規則的に配置して、封止材により
末端封止部を成型することを可能とする治具を提供する
ことにある。
【0010】本発明者らは、前記従来技術の問題点を克
服するために鋭意研究した結果、中空糸の内腔に挿入し
得る径を有する支持棒の所定本数をそれぞれの片端部に
おいて支持台に垂直に固定した構造を有する治具を中空
糸モジュール製造用治具として使用することにより、前
記目的を達成できることを見出した。
【0011】即ち、複数の中空糸の内腔に挿入し得る複
数の支持棒と、該複数の支持棒の片端部において、該複
数の支持棒を固定するための支持台を有してなる治具を
使用し、中空糸モジュールの末端封止部を成型する前
に、複数の中空糸の内腔に各支持棒を挿入しておき、封
止部成型後に各支持棒を各中空糸から抜き取ることによ
り、各中空糸の位置を適正に制御することができる。
【0012】本発明の製造方法によれば、中空糸相互及
び各中空糸と外筒との相対的位置を制御できるので、各
中空糸の位置に疎密が生じることがなくなる。その結
果、濾過効率が低下したり、封止部にチャンネルが生じ
る等の不具合な点を解消することができる。本発明は、
これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、外筒内に中空糸状多孔質分離膜の集束体が収納さ
れ、かつ、該集束体の少なくとも一方の端部において、
外筒内面と集束体との間隙及び各中空糸相互の間隙がポ
リマーからなる封止材により末端封止された構造の中空
糸モジュールを製造する方法において、(1)中空糸の
内腔に挿入し得る径を有する支持棒を、所定本数、それ
ぞれの片端部において支持台に垂直に固定した構造の治
具を用いて、(2)各中空糸の内腔に各支持棒を挿入
し、(3)次いで、各中空糸からなる集束体の下部にお
いて、封止材を加熱成型することにより所定形状の末端
封止部を形成し、(4)しかる後、各中空糸の内腔から
支持棒を抜き去る工程を含むことを特徴とする中空糸モ
ジュールの製造方法が提供される。
【0014】また、本発明によれば、外筒内に中空糸状
多孔質分離膜の集束体が収納され、かつ、該集束体の少
なくとも一方の端部において、外筒内面と集束体との間
隙及び各中空糸相互の間隙がポリマーからなる封止材に
より末端封止された構造の中空糸モジュールを製造する
際に使用される治具であって、中空糸の内腔に挿入し得
る径を有する支持棒を、所定本数、それぞれの片端部に
おいて支持台に垂直に固定した構造を有することを特徴
とする中空糸モジュール製造用治具が提供される。
【0015】以下、本発明について詳述する。本発明で
使用する中空糸状多孔質分離膜(中空糸)は、特に限定
されないが、耐薬品性の観点から、四フッ化エチレン樹
脂(PTFE)、フッ化ビニリデン樹脂(PVdF)、
エチレン−四フッ化エチレン共重合体(ETFE)など
のフッ素樹脂製の中空糸が好ましい。これらの中でも、
耐熱性、耐薬品性などに優れた中空糸状PTFE多孔質
体が特に好ましい。
【0016】円筒などの中空糸モジュールの外筒の材質
としては、耐熱性、耐薬品性に優れたステンレス等の金
属、あるいはPTFE、四フッ化エチレン−六フッ化プ
ロピレン共重合体(FEP)、四フッ化エチレン−パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)な
どのフッ素樹脂等を必要に応じて使用することができ
る。外筒は、末端封止部の形成時に中空糸集束体と一体
成型してもよいし、あるいは、中空糸集束体に所定形状
の末端封止部を形成してから、外筒に収納してもよい。
【0017】封止材(端末材)としては、例えば、エポ
キシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等の低粘度の
熱硬化性樹脂、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エチレ
ンプロピレンゴム、シリコーンゴムなどのエラストマ
ー、PFA、FEP、PTFE、PVdF、三フッ化塩
化エチレン樹脂(PCTFE)、四フッ化エチレン−六
フッ化プロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合樹脂(EPE)などのフッ素樹脂、フッ化ビニ
リデン−六フッ化プロピレン共重合体、フッ化ビニリデ
ン−六フッ化プロピレン−四フッ化エチレン三元共重合
体(VdF系)、四フッ化エチレン−プロピレン共重合
体(TFE−P系)、PFA系などのフッ素ゴムまたは
フッ素系熱可塑性エラストマーを挙げることができる。
熱硬化性樹脂には、硬化剤などの添加剤を配合してもよ
い。また、エラストマーには、加硫剤、加硫助剤、加硫
遅延剤などを配合することができる。封止材は、液状、
粉末状、粒状、テープ状、チューブ状など種々の形状で
使用することができる。
【0018】常温で液状または熱流動性の粉粒体状の封
止材は、中空糸集束体の下端部に注入し、所定形状に加
熱成型し、あるいは同時に硬化させることにより、末端
封止部(端末部)を形成することができる。固体状とし
ては、例えば、エラストマーをテープ状に成型して、中
空糸の端部に巻き付けたり、あるいは、チューブ状に成
型して、中空糸の端部に被覆して用いることができる。
固体状の封止材は、加熱溶融させ、あるいは同時に硬化
させて末端封止部を成型する。
【0019】本発明の中空糸モジュールの製造方法、及
び製造用治具について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明で使用する治具の一例を示す断面略図で
ある。支持棒1は、その一端で支持台2に垂直に固定さ
れている。支持棒の固定数は、所望の中空糸の集束数と
一致するように設計する。支持棒の材質としては、ステ
ンレス等の金属やセラミックス等の耐熱性の材料が好ま
しい。また、支持棒は、中実体のみならず、中空体(パ
イプ)であってもよい。支持棒の径は、使用する中空糸
の内径以下とし、中空糸の内腔が挿入できるようにす
る。支持棒の長さは、通常、中空糸集束体の末端封止部
の高さ以上とする。高さの上限は、特にないが、取扱性
の観点から、中空糸の長さよりやや長い程度までとする
ことが好ましい。勿論、中空糸の長さより短くてもよ
い。
【0020】支持台は、支持棒と同様に、耐熱性の材料
から形成することが好ましい。各支持棒は、支持台にそ
の一端で固定されるが、接着や溶接等により固着する態
様だけではなく、例えば、支持台に開けた穴に抜き差し
自在に保持させるだけでもよい。要するに、中空糸モジ
ュールの製造工程中に、支持棒が支持台から容易に外れ
なければよい。
【0021】図2は、本発明の製造方法の一例を示す概
念図(断面略図)である。まず、支持台2上に固定した
各支持棒1に、中空糸3を挿入する。次に、支持棒に挿
入した中空糸の集束体全体の周囲を外筒4で覆う。この
集束体の下部に封止材5、例えば、低粘度の熱硬化性樹
脂を注入する。封止材は、中空糸相互の間隙及び中空糸
と外筒内面との間隙に密に充填するように静置する。次
いで、封止材を加熱するが、加熱手段は特に限定されな
い。例えば、支持台2自体をホットプレートとしてもよ
いし、あるいは支持台2をホットプレート上に載置した
り、外筒4の周囲に加熱装置を配置して、外側から加熱
してもよい。加熱の程度は、封止材が溶融流動したり、
あるいは同時に硬化する温度とする。このようにして、
封止部が形成されると、中空糸の内腔から支持棒1を抜
き去り、支持棒1及び支持台2を取り去る。このように
して、外筒と一体化された中空糸モジュールを得ること
ができる。
【0022】中空糸集束体の他端部も封止する場合に
は、前記操作を繰り返す。この場合、液状または粉粒体
状の封止材を外筒の液体流出入口(図示せず)から注入
する。封止材としては、常温で固体状のポリマーをテー
プ状またはチューブ状にして使用することもできる。こ
の場合には、予めテープ状またはチューブ状の封止材に
より中空糸の端部を被覆しておく。なお、場合によって
は、集束体の下端部の少し上の部分で封止材を成型して
もよい。
【0023】図3は、本発明の製造方法の他の例を示す
略図である。図3(a)は、正面図で、(b)は、側面
からの断面図である。支持台2の上に支持棒1を固定
し、支持台2の少し上方に、加熱装置6を配置する。加
熱装置6の底部は、スリット板7となっており、支持棒
1がスリットを貫通できるようにしてある。支持棒は、
スリットに沿ってスライドすることができる。支持棒に
挿入した中空糸は、その端部がスリット板上に当接す
る。封止材を用いた末端封止部の加熱成型は、このスリ
ット板上にて行われる。加熱装置の枠10内には、摺動
子8、9が配置されており、封止部を所定の形状、例え
ば、外筒の内周形状に成型できるように、適宜摺動でき
るようにしてある。摺動子は、8または9の片一方だけ
でもよい。また、場合によっては、支持棒に挿入した中
空糸の端部をスリットから下に突き抜けさせてもよい。
【0024】図4と図5には、前記図3の加熱装置を用
いて封止部を加熱成型する例が示されている。中空糸3
の端部にエラストマーなどの熱流動性ポリマーにより作
成したチューブ5を被覆してある。図4の場合には、加
熱成型時に、摺動子8、9を寄せると、集束体の端部が
縮径し、かつ、熱流動性ポリマーが溶融流動して、封止
部が形成される。この場合、支持棒は、当初の垂直状態
から褶曲する。図5の場合には、図4とほぼ同様である
が、チューブ5を被覆した中空糸3の端部の径が大き
く、当初、支持棒1は曲がっているが、加熱成型時に摺
動子8、9を寄せて、集束体の端部を縮径させると、支
持棒は垂直状態になる。スリット板7を用いているた
め、上記のように支持棒が変形しても、各中空糸を封止
部に規則的に配置させることができる。
【0025】図6は、外筒の中に中空糸束をフリーな状
態で垂下しておき、低粘度の封止材を注入し加熱成型し
て封止部を成型する従来法により得られた中空糸モジュ
ールの封止部における中空糸の配置例を示す断面図であ
る。これに対して、本発明の製造方法によれば、図7に
示すように、中空糸が規則的に配置した中空糸モジュー
ルを得ることができる。
【0026】本発明の製造方法によれば、中空糸相互及
び各中空糸と外筒との相対的位置を制御できるので、中
空糸の位置に疎密が生じることがなくなる。その結果、
濾過効率が低下したり、末端封止部にチャンネルが生じ
る等の不具合な点をすべて解消することができる。ま
た、本発明の製造治具を用いて製造すれば、複雑な操作
を加えることなく、中空糸が適正に配置された中空糸モ
ジュールを製造することができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明について具体的
に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定さ
れるものではない。
【0028】[実施例1]支持台上の、半径25mmの
円の中に径1.7mmの203本のステンレス製の支持
棒が均等に並んだ治具を作製した。ただし、各支持棒の
長さは100mmとした。 (1)外径2.8mm、内径2.0mmのPTFE多孔
質中空糸を240mmに裁断したものを203本準備し
た。 (2)203本の中空糸の各々の内腔に治具の支持棒の
各々を挿入し、集束体全体を外筒内にセットした。
【0029】(3)エポキシ樹脂(チバガイギー、商品
名アラルダイトCY−205とHY974の100:2
3混合物)を注入した。 (4)75℃で2時間、さらに120℃で3時間加熱し
て硬化させた。 (4)中空糸から支持棒を抜き去り、治具を取り外し
た。 (6)他端についても、前記操作を施した。 得られた中空糸モジュールは、中空糸が規則的に配置さ
れていた。
【0030】[実施例2]支持台上の、長径44mm、
短径25mmの楕円の中に径1.0mmのステンレス製
の支持棒203本が均等に並んだ治具を作製した。ただ
し、各支持棒の長さは1000mmとした。 (1)実施例1と同様に、203本のPTFE中空糸を
準備した。 (2)VdF系フッ素ゴム〔ダイキン工業社製、商品名
ダイエルG−1001〕に加硫剤、加硫助剤を配合した
ゴムを、溶融押出機にて、外径4.4mm、内径3.5
mmのチューブに押し出し、長さ50mmに裁断したも
のを203本用意した。
【0031】(3)203本の中空糸の端部に、上記ゴ
ムチューブを被せた。 (4)203本のゴム被覆中空糸の各々の内腔に、治具
の支持棒の各々を挿入して集束体とし、集束全体を加熱
装置にセットした。ただし、加熱装置の底部にはスリッ
トが設けてあり、低部自体は、治具の支持台から600
mm上方に設置した。 (5)110℃に加熱して、半径25mmに縮径して成
型し、その後160℃で加硫を進行させた。これらの工
程は、図4に示すとおりである。 (6)加熱装置及び治具を取り外した。 (7)他端についても上記と同様の操作を施した。 (8)得られた成形物を加熱装置から取り外した後、内
径25mmの外筒内に挿入した。 得られた中空糸モジュールは、中空糸が規則的に配置さ
れていた。
【0032】[実施例3]支持台上の半径25mmの円
の中に、径1.0mmのステンレス製の支持棒(長さ1
000mm)203本が並んだ治具を用い、ゴム被覆中
空糸の各々の内腔に、治具の支持棒の各々を挿入する
際、各支持棒の撓みを利用して、広げた状態で集束体と
したこと以外は実施例2と同様に作製したところ、実施
例2と同様に中空糸が規則的に配置された中空糸モジュ
ールを得た。これらの工程は、図5に示すとおりであ
る。
【0033】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、中空糸モジ
ュールにおいて、中空糸の配置を規則的にすることがで
き、その結果、末端封止部のシール性の向上、及び濾過
効率の低下の抑制を達成することができる。また、本発
明の製造用治具によれば、煩雑な工程を経ることなく、
容易に中空糸が規則的に配置された中空糸モジュールを
作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中空糸モジュール製造用治具の一例を
示す断面図である。
【図2】本発明の製造用治具を用いて、中空糸モジュー
ルの末端封止部を成型する工程を示す模式図である。
【図3】本発明の製造用治具を用いて、スリット板を備
えた加熱装置により、中空糸モジュールの末端封止部を
成型する装置の全体図である。(a)は正面図である。
(b)は側面図である
【図4】本発明の製造用治具とスリット板を備えた加熱
装置を用いて、中空糸モジュールの末端封止部を成型す
る工程を示す模式図である。
【図5】本発明の製造用治具とスリット板を備えた加熱
装置を用いて、中空糸モジュールの末端封止部を成型す
る工程を示す模式図である。
【図6】従来の製造方法により得られた末端封止部の例
を示す断面図である。
【図7】本発明の製造方法により得られた末端封止部の
例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 支持棒 2 支持台 3 中空糸 4 外筒 5 封止材 6 加熱装置 7 加熱装置底部のスリット(スリット板) 8 摺動子 9 摺動子 10 加熱装置の枠

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外筒内に中空糸状多孔質分離膜(以下、
    中空糸と略記)の集束体が収納され、かつ、該集束体の
    少なくとも一方の端部において、外筒内面と集束体との
    間隙及び各中空糸相互の間隙がポリマーからなる封止材
    により末端封止された構造の中空糸モジュールを製造す
    る方法において、(1)中空糸の内腔に挿入し得る径を
    有する支持棒を、所定本数、それぞれの片端部において
    支持台に垂直に固定した構造の治具を用いて、(2)各
    中空糸の内腔に各支持棒を挿入し、(3)次いで、各中
    空糸からなる集束体の下部において、封止材を加熱成型
    することにより所定形状の末端封止部を形成し、(4)
    しかる後、各中空糸の内腔から支持棒を抜き去る工程を
    含むことを特徴とする中空糸モジュールの製造方法。
  2. 【請求項2】 支持台の上方に各支持棒が貫通するスリ
    ット板を配置し、支持棒に挿入した各中空糸をその下部
    が該スリット板上に位置するようにしながら集束させる
    と共に、スリット板上で封止材を加熱成型して所定形状
    の末端封止部を形成する請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 各中空糸の内腔に支持棒を挿入した後、
    各中空糸からなる集束体を外筒で覆い、次いで、集束体
    の下部に、封止材として低粘度の熱硬化性樹脂または粉
    粒体状の熱流動性ポリマーを注入して加熱成型すること
    により所定形状の末端封止部を形成する請求項1記載の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 各中空糸の端部を固体状ポリマーからな
    る封止材で被覆しておき、各中空糸を集束させると共
    に、封止材を加熱成型することにより所定形状の末端封
    止部を形成する請求項1または2記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 外筒内に中空糸状多孔質分離膜の集束体
    が収納され、かつ、該集束体の少なくとも一方の端部に
    おいて、外筒内面と集束体との間隙及び各中空糸相互の
    間隙がポリマーからなる封止材により末端封止された構
    造の中空糸モジュールを製造する際に使用される治具で
    あって、中空糸の内腔に挿入し得る径を有する支持棒
    を、所定本数、それぞれの片端部において支持台に垂直
    に固定した構造を有することを特徴とする中空糸モジュ
    ール製造用治具。
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