JPH0780088A - 放射線治療装置 - Google Patents

放射線治療装置

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Publication number
JPH0780088A
JPH0780088A JP23353393A JP23353393A JPH0780088A JP H0780088 A JPH0780088 A JP H0780088A JP 23353393 A JP23353393 A JP 23353393A JP 23353393 A JP23353393 A JP 23353393A JP H0780088 A JPH0780088 A JP H0780088A
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JP
Japan
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isocenter
treatment table
radiation
patient
irradiation field
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Application number
JP23353393A
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English (en)
Inventor
Takenobu Sakamoto
豪信 坂本
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Publication of JPH0780088A publication Critical patent/JPH0780088A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、放射線照射を患部に集中させる
とともに正常組織への照射を低減し、治療効果を高めら
れる放射線治療装置を得ることを目的とする。 【構成】 X線発生部3はアイソセンタ1を通る水平な
軸9を中心として回転可能に構成され、そのX線放射側
にX線の照射野を変化できる照射野制限装置4が取り付
けられている。アイソセンタ1に患者8を設定する治療
台5は、治療台制御部7により軸10、11回りに回転
可能に構成されている。そして、治療台制御部7により
治療台5を回転させながら、照射野制限装置4によりX
線の照射野の形状をX線発生部3からアイソセンタ1を
見通した患部形状に制限して照射している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、放射線が照射される
領域を限局する機能を有する放射線治療装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に放射線治療装置としては、例えば
その放射線の種類によって種々の治療装置があるが、こ
こでは電子線を加速してX線ターゲットに入射させて発
生するX線を用いるX線治療装置を例にとって説明す
る。
【0003】図9の(a)、(b)はそれぞれ従来のX
線治療装置の一例を示す上面図および側面図であり、図
において1は治療中心であるアイソセンタ、2はX線の
発生制御と回転制御とを行う電源部、3はこの電源部2
から制御されるX線発生部、5は治療位置を制御する治
療台、6はこの治療台5上に配設され患者8を載せる天
板、7は治療台5の回転制御を行う治療台制御部であ
る。9はアイソセンタ1を通る水平面内の軸、10はア
イソセンタ1を通る垂直な軸、11は治療台5を中心と
する軸、12はアイソセンタ1を通り軸9、10と互い
に直交する軸である。
【0004】ここで、X線発生部3は電源部2により軸
9を回転中心として回転できるように、また治療台5は
治療台制御部7により軸10を回転中心として、さらに
は軸11を回転中心としてそれぞれ回転できるように構
成されている。治療台5は、天板6を、軸9に沿っての
平行移動と軸12に沿っての平行移動とを行い、さらに
軸11に沿って上下移動を行うように構成されている。
なお、これらの装置全体を制御する制御装置24を備え
ている。また、アイソセンタ1は軸9とX線発生部3か
ら放射されるX線の中心軸線との交点であり、治療患部
を位置づけるための治療中心である。
【0005】つぎに、上記従来のX線治療装置の動作に
ついて説明する。まず、患者8を天板6に載せる。そし
て、天板6を軸9および軸12に沿って移動させ、治療
台5を軸11に沿って上下移動させ、さらに必要があれ
ば治療台制御部7により治療台5を軸10および軸11
を回転中心として回転させて、患部をアイソセンタ1に
一致させる。ここには図示していないが、アイソセンタ
1を示すためのレーザポインタが軸9および軸12上に
設置されており、目視にて患者8の体表面に記入された
患部を示す位置決めの複数のマークがレーザポインタの
クロスライン上に一致するように患者8を設定すると、
患部がアイソセンタ1に位置決めできるようになる。
【0006】患部をアイソセンタ1に位置決めした後、
治療するパラメータに基づいて制御装置24の指令によ
りX線発生部3から放射されるX線を患部に照射して、
治療を行う。この時、X線発生部3にはX線を照射する
領域を矩形に制限するコリメータ(図示せず)が装備さ
れており、患者8全体にX線が照射されないようになっ
ている。しかしながら、X線を照射する場合には、患者
8の体表面での照射線量がいちばん大きくなるので、ア
イソセンタ1で治療に必要な線量を照射すると体表面に
はさらに多量の線量が照射されることになり、体表面の
正常な組織まで死んでしまうことになる。そこで、有効
な治療をするためには、X線を照射する方向を変えてや
り、アイソセンタ1付近に線量を集中させることが必要
となる。そのためには、X線発生部3を電源部2により
軸9を回転中心として回転させなければならない。X線
発生部3を軸9を回転中心として回転させると、X線発
生部3から照射されるX線は軸9のアイソセンタ1付近
を常に通るので、アイソセンタ1付近に累積されること
になり、体表面の線量より大きな線量を患部に集中する
ことができ、治療が可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のX線治療装置は
以上のように構成されているので、X線を照射する領域
が最適化されておらず、X線発生部3を回転させたとし
ても患部周辺の正常組織にはある程度の線量が照射され
てしまうという課題があった。また、患者8の患部をア
イソセンタ1に位置決めする場合には、体表面に記され
た患部を示すマークがレーザポインタのクロスマーク上
にきていることを目視で確認しているので、患部のアイ
ソセンタ1への位置決めが正確にできないという課題も
あった。
【0008】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、正常組織への放射線の照射をで
きるだけ少なくするとともに、患者の患部を正確に位置
決めできる放射線治療装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明
は、治療台をアイソセンタを通る垂直線を中心として回
転させる治療台制御部と、放射線の照射野の形状を変化
させる照射野制限装置とを備え、治療台制御部により治
療台をアイソセンタを通る垂直線を中心として回転させ
ながら、照射野制限装置により放射線の照射野の形状を
放射線発生部からアイソセンタを見通した患部形状に制
限して照射するようにしたものである。
【0010】また、この発明の第2の発明は、治療台を
アイソセンタを通る垂直線を中心として回転させる治療
台制御部と、放射線の照射野を微小な固定照射野に制限
する照射野制限付属品とを備え、治療台制御部により治
療台をアイソセンタを通る垂直線を中心として回転させ
ながら、照射野制限付属品により放射線の照射野を微小
な固定照射野に制限して照射するようにしたものであ
る。
【0011】また、この発明の第3の発明は、上記第1
の発明において、患者の患部を撮影する画像撮影装置
と、画像撮影装置からの画像情報に基づいて患者の患部
がアイソセンタに位置決めされるように治療台および治
療台制御部を制御する制御装置とを備えたものである。
【0012】また、この発明の第4の発明は、上記第2
の発明において、患者の患部を撮影する画像撮影装置
と、画像撮影装置からの画像情報に基づいて患者の患部
がアイソセンタに位置決めされるように治療台および治
療台制御部を制御する制御装置とを備えたものである。
【0013】また、この発明の第5の発明は、上記第1
乃至第4の発明において、治療台にアイソセンタで患者
の体軸に沿った回転と体軸回りの回転とを行う回転機構
部を備えたものである。
【0014】
【作用】この発明の第1の発明では、放射線の照射野の
形状を変化させる照射野制限装置を備えているので、放
射線発生源から放射される放射線は、照射野制限装置に
よりその照射野の形状が放射線発生部からアイソセンタ
を見通した患部形状に制限されて照射され、放射線照射
領域が最適化される。さらに、治療台をアイソセンタを
通る垂直線を中心として回転させる治療台制御部を備え
ているので、放射線治療中に、治療台制御部により治療
台がアイソセンタを通る垂直線を中心として回転され、
放射線発生部がアイソセンタを通る水平回転軸を中心と
して回転されるので、患者を通過する放射線の経路が常
に分散され、患部に放射線が集中できるうえに、正常組
織への放射線被曝が低減される。
【0015】また、この発明の第2の発明では、放射線
の照射野を微小な固定照射野に制限する照射野制限付属
品を備えているので、患部が複雑な形状、大きな形状、
微小な形状あるいは数ケ所に点在していても、確実に放
射線が患部に照射される。さらに、治療台をアイソセン
タを通る垂直線を中心として回転させる治療台制御部を
備えているので、放射線治療中に、治療台制御部により
治療台がアイソセンタを通る垂直線を中心として回転さ
れ、放射線発生部がアイソセンタを通る水平回転軸を中
心として回転されるので、患者を通過する放射線の経路
が常に分散され、患部に放射線が集中できるうえに、正
常組織への放射線被曝が低減される。
【0016】また、この発明の第3および第4の発明で
は、患者の患部を撮影する画像撮影装置と、画像撮影装
置からの画像情報に基づいて患者の患部がアイソセンタ
に位置決めされるように治療台および治療台制御部を制
御する制御装置とを備えているので、画像撮影装置によ
り患者の患部が画像化され、該画像情報に基づいて制御
装置により患部とアイソセンタとが一致するように治療
台および治療台制御部が制御されて、アイソセンタへ患
部が位置決めされる。
【0017】また、この発明の第5の発明では、上記第
1乃至第4の発明において、治療台にアイソセンタで患
者の体軸に沿った回転と体軸回りの回転とを行う回転機
構部を備えているので、患部をより三次元的に移動で
き、患者を通過する放射線の経路がより分散され、患部
に放射線が集中できるうえに、正常組織への放射線被曝
が低減される。
【0018】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。 実施例1.この実施例1は、この発明の第1の発明に係
る一実施例である。図1の(a)、(b)はそれぞれこ
の発明の実施例1に係るX線治療装置の上面図および側
面図であり、図において図9に示した従来のX線治療装
置と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明
を省略する。
【0019】図において、4はX線発生部3のX線照射
側に取り付けられた照射野制限装置、25は装置全体を
制御する制御装置である。なお、他の構成は、図9に示
した従来のX線治療装置と同様の構成である。
【0020】ここで、この照射野制限装置4の構成につ
いて説明する。この照射野制限装置4は、例えば、図2
に示すように鉛等のX線遮蔽材からなる直方体のリーフ
40が対向して図中左右方向に移動可能に複数対配置さ
れ、複数対のリーフ40間の開口形状が患部41の形状
に合うように各対のリーフ40が図中左右方向にそれぞ
れ移動制御されて、X線の照射野を患部41の形状に制
限できるように構成されている。そして、照射野を正確
に制限するためには、対向するリーフ40の枚数は多い
方がよく(10対以上が望ましい)、図2の場合は19
対で構成している。また、この照射野制限装置4は、軸
10を回転中心として回転できるように、さらにX線発
生部3が回転したとしても、X線発生部3の各々の位置
でアイソセンタ1を見通す軸を回転中心として回転でき
るように構成されている。
【0021】なお、この照射野制限装置4のリーフ40
の開閉および軸10に対する回転角度は、治療パラメー
タに基づいて制御装置25により制御される。X線発生
部3は電源部2により回転されるが、その回転制御が治
療パラメータに基づいて制御装置25から制御され、さ
らに、治療台5および天板6ならびに患者8は治療台制
御部7により回転されるが、その回転角度は同様に治療
パラメータに基づいて制御装置25から制御される。
【0022】つぎに、この実施例1の動作について説明
する。まず、患者8が図9に示した従来のX線治療装置
と同様にしてその患部41をアイソセンタ1に位置決め
される。その後、制御装置25は、予め決められた治療
パラメータに基づき制御指令によりX線発生部3の軸1
0回りの回転角度、さらにはその位置での照射野制限装
置4のリーフ40の開度および回転角度を制御し、X線
を患者8に照射する。そして、X線発生部3を軸10回
りに回転する間に制御装置25は、同様に予め決められ
た治療パラメータに基づき制御指令により、治療台5が
アイソセンタ1を中心として軸10回りに回転するよう
に治療制御部7に制御指令を送る。この時、照射野制限
装置4のリーフ40の開度および回転角度は治療台5の
各々の回転位置に対して患部41が入る最小限の大きさ
に設定される。治療台制御部7により治療台5を軸10
回りに回転させる場合には、制御装置25はX線発生部
3と患者8、治療台5および天板6とが衝突しないよう
に監視制御することは安全のうえから当然必要である。
このようにして、制御装置25はX線発生部3、照射野
制限装置4および治療台5を所定の角度、回数だけ回転
制御し、患者8に所定の線量のX線を照射して、治療を
行う。
【0023】このように、この実施例1によれば、X線
発生部3を回転させるとともに、治療台5を軸10回り
に回転させているので、X線が患者8を通過する経路を
常に分散できるとともに、患者8の患部41にX線を集
中することができる。そして、リーフ40の開度を調整
可能で、かつ、アイソセンタ1を通る軸回りに回転可能
に照射野制限装置4を構成し、さらに制御装置25によ
り照射野制限装置4のリーフ40の開度および回転角度
を制御できるようにしているので、X線照射中に、制御
装置25により照射野制限装置4のリーフ40の開度お
よび回転角度を制御して、X線発生部3の各々の位置か
らアイソセンタ1を見通した際の患部41の形状に合わ
せるようにX線の照射野を制限できる。その結果、患部
41にX線を集中でき、患部41以外の正常組織のX線
被曝を極めて低減できるので、治療効果を向上できると
ともに、安全性の高いX線治療装置が得られるという効
果がある。
【0024】なお、上記実施例1では、X線発生部3の
X線照射側に照射野制限装置4を取り付けるものとして
いるが、X線発生部3のX線照射側の照射野制限装置4
の前段に照射野を矩形に制限するコリメータを配設して
も、同様の効果を奏する。
【0025】実施例2.この実施例2は、この発明の第
1および第5の発明に係る一実施例である。図3の
(a)〜(c)はそれぞれこの発明の実施例2に係るX
線治療装置を示す上面図、側面図および正面図であり、
図において13は治療台5に設けられ、アイソセンタ1
で患者8の体軸に沿った回転14(ピッチング)と体軸
回りの回転15(ローリング)とをさせる回転機構部で
ある。なお、他の構成は上記実施例1と同様の構成であ
る。
【0026】ここで、回転機構部13について図4を参
照しつつ説明する。この回転機構部13は、ローリング
およびピッチングの回転機構部から構成されている。箱
形のローリング構造体42が軸43で支柱44に回転可
能に取り付けられている。支柱44にはL字状のサポー
ト板45が取り付けられ、このサポート板45にモータ
46が取り付けられている。そして、ローリング構造体
42の内壁面には、モータ46のシャフト47に取り付
けられた外歯歯車48と歯合するように内歯歯車49が
配設されて、ローリングの回転機構部が構成されてい
る。
【0027】また、ローリング構造体42には、箱形の
ピッチング構造体50が軸51で回転可能に取り付けら
れているとともに、その上部にモータ52が取り付けら
れている。そして、ピッチング構造体50の内壁面に
は、モータ52のシャフト53に取り付けられた外歯歯
車54と歯合するように内歯歯車55が配設されて、ピ
ッチングの回転機構部が構成されている。このように構
成された回転機構部13は、治療台5に支柱44を取り
付けて治療台5に設けられている。
【0028】ついで、回転機構部13の動作について説
明する。まず、モータ46を時計回りに回転駆動させる
と、シャフト47とともに外歯歯車48が時計回りに回
転する。そして、この外歯歯車48の回転力が内歯歯車
49に伝達され、ローリング構造体42が軸43を回転
中心として時計回りに回転される。ついで、モータ46
を反時計回りに回転駆動させると、シャフト47ととも
に外歯歯車48が反時計回りに回転する。そして、この
外歯歯車48の回転力が内歯歯車49に伝達され、ロー
リング構造体42が軸43を回転中心として反時計回り
に回転される。したがって、モータ46を正/逆転駆動
させることにより、ローリング構造体42が軸43を回
転中心として回転され、患者8の体軸回りの回転15、
つまりローリングが行われる。
【0029】さらに、モータ52を時計回りに回転駆動
させると、シャフト53とともに外歯歯車54が時計回
りに回転する。そして、この外歯歯車54の回転力が内
歯歯車55に伝達され、ピッチング構造体50が軸51
を回転中心として時計回りに回転される。ついで、モー
タ52を反時計回りに回転駆動させると、シャフト53
とともに外歯歯車54が反時計回りに回転する。そし
て、この外歯歯車54の回転力が内歯歯車55に伝達さ
れ、ピッチング構造体50が軸51を回転中心として反
時計回りに回転される。したがって、モータ52を正/
逆転駆動させることにより、ピッチング構造体50が軸
51を回転中心として回転され、患者8の体軸に沿った
回転14、つまりピッチングが行われる。
【0030】つぎに、この実施例2の動作について説明
する。まず、患者8がその患部41をアイソセンタ1に
位置決めされる。その後、制御装置25は、予め決めら
れた治療パラメータに基づき制御指令によりX線発生部
3の軸10回りの回転角度、さらにはその位置での照射
野制限装置4のリーフ40の開度および回転角度を制御
し、X線を患者8に照射する。そして、X線発生部3を
軸10回りに回転する間に制御装置25は、同様に予め
決められた治療パラメータに基づき制御指令により、治
療台5がアイソセンタ1を中心として軸10回りに回転
するように治療制御部7に制御指令を送るとともに、治
療台5の天板6に回転14および回転15を与えるよう
に回転機構部13に制御指令を送る。この時、照射野制
限装置4のリーフ40の開度および回転角度は治療台5
の各々の回転位置に対して患部41が入る最小限の大き
さに設定される。治療台制御部7により治療台5を軸1
0回りに回転させる場合および回転機構部13により天
板6をロールング・ピッチングさせる場合には、制御装
置25はX線発生部3と患者8、治療台5および天板6
とが衝突しないように監視制御することは安全のうえか
ら当然必要である。このようにして、制御装置25はX
線発生部3、照射野制限装置4および治療台5を所定の
角度、回数だけ回転制御し、患者8に所定の線量のX線
を照射して、治療を行う。
【0031】この実施例2によれば、上記実施例1の構
成に加えて、治療台5に回転機構部13を設けて天板6
をローリング・ピッチングさせるようにしているので、
上記実施例1に比べて患者8の患部41をより三次元的
に移動でき、患部41の形状に一致した形状のX線を、
患者8を通過する経路を常に分散させて三次元的に照射
することができる。その結果、患部41にX線が集中で
き、患部41以外の正常組織には最低限のX線しか照射
されず、治療効果を向上できるとともに、安全性の高い
X線治療装置が得られるという効果がある。
【0032】また、X線に対して感受性の強い組織があ
る場合には、回転機構部13によりX線発生部3とアイ
ソセンタ1との間に感受性の強い組織が極力こないよう
に患者8の体位を制御することが可能となり、さらに患
者8への悪影響を減らすことができる。
【0033】なお、上記実施例2では、支柱44に軸4
3でローリング構造体42を回転可能に取り付け、さら
にローリング構造体42にピッチング構造体50を軸5
1で回転可能に取り付けて回転機構部13を構成するも
のとしているが、ピッチング構造体にローリング構造体
を回転可能に取り付けるものとしても、同様の効果を奏
する。
【0034】また、上記回転機構部13は図4に示す機
構に限らず、天板6を患者8の体軸に沿った回転14お
よび体軸回りの回転15を行うものであればよく、さら
にはローリングは患者8の体軸回りの回転15に限らず
図3の(c)に示す回転15aであってもよい。
【0035】実施例3.この実施例3は、この発明の第
2の発明に係る一実施例である。図5の(a),(b)
はそれぞれこの発明の実施例3に係るX線治療装置を示
す上面図および側面図であり、図において4aはX線遮
蔽材からなるブロックに小孔が穿設された照射野制限付
属品で、この照射野制限付属品4aはその小孔の中心が
X線源とアイソセンタ1とを結ぶ軸に一致するようにX
線発生部3に取り付けられ、X線の照射野を微小領域に
制限することができる。なお、この実施例3は、上記実
施例1の構成において照射野制限装置4に代えて照射野
制限付属品4aを用いたもので、他の構成は上記実施例
1と同様の構成である。
【0036】つぎに、この実施例3の動作について説明
する。まず、患者8がその患部41をアイソセンタ1に
位置決めされる。その後、制御装置25は、予め決めら
れた治療パラメータに基づき制御指令によりX線発生部
3の軸10回りの回転角度を制御し、X線を患者8に照
射する。そして、X線発生部3を軸10回りに回転する
間に制御装置25は、同様に予め決められた治療パラメ
ータに基づき制御指令により、治療台5がアイソセンタ
1を中心として軸10回りに回転するように治療制御部
7に制御指令を送る。治療台制御部7により治療台5を
軸10回りに回転させる場合には、制御装置25はX線
発生部3と患者8、治療台5および天板6とが衝突しな
いように監視制御することは安全のうえから当然必要で
ある。このようにして、制御装置25はX線発生部3お
よび治療台5を所定の角度、回数だけ回転制御し、患者
8に所定の線量のX線を照射して、治療を行う。
【0037】この実施例3によれば、X線の照射野を微
小領域に制限する照射野制限付属品4aを備えているの
で、上記実施例1に比べて、アイソセンタ1でのX線の
照射野が微小領域となり、患者8を通過する経路をより
分散させて照射することができる。その結果、患部41
にX線が集中でき、患部41以外の正常組織には最低限
のX線しか照射されず、治療効果を向上できるととも
に、安全性の高いX線治療装置が得られるという効果が
ある。
【0038】また、アイソセンタ1でのX線の照射野を
微小領域に制限しているので、患部41が複雑な形状、
大きな形状、微小な形状あるいは数ケ所に点在している
場合に対しても、X線を患部41に適確に照射すること
ができる。
【0039】なお、上記実施例3では、X線発生部3に
照射野制限付属品4aのみを取り付けるものとしている
が、照射野制限付属品4aの前段に照射野制限装置4も
しくは照射野を矩形に制限する従来のコリメータを取り
付けてもよい。この場合、照射野制限装置4もしくはコ
リメータによりX線発生部3から放射されるX線の照射
野が制限されるので、照射野制限付属品4aの外形寸法
の縮小化を図ることができる。
【0040】実施例4.この実施例4は、この発明の第
2および第5の発明に係る一実施例である。この実施例
4では、上記実施例3の構成に加えて、図6に示すよう
に、治療台5に天板6をローリングおよびピッチングさ
せる回転機構部13を設けるものとしている。
【0041】つぎに、この実施例4の動作について説明
する。まず、患者8がその患部41をアイソセンタ1に
位置決めされる。その後、制御装置25は、予め決めら
れた治療パラメータに基づき制御指令によりX線発生部
3の軸10回りの回転角度を制御し、X線を患者8に照
射する。そして、X線発生部3を軸10回りに回転する
間に制御装置25は、同様に予め決められた治療パラメ
ータに基づき制御指令により、治療台5がアイソセンタ
1を中心として軸10回りに回転するように治療制御部
7に制御指令を送るとともに、治療台5の天板6に回転
14および回転15を与えるように回転機構部13に制
御指令を送る。治療台制御部7により治療台5を軸10
回りに回転させる場合および回転機構部13により天板
6をロールング・ピッチングさせる場合には、制御装置
25はX線発生部3と患者8、治療台5および天板6と
が衝突しないように監視制御することは安全のうえから
当然必要である。このようにして、制御装置25はX線
発生部3、照射野制限装置4および治療台5を所定の角
度、回数だけ回転制御し、患者8に所定の線量のX線を
照射して、治療を行う。
【0042】この実施例4によれば、治療台5に回転機
構部13を設けて天板6をローリング・ピッチングさせ
るようにしているので、上記実施例3に対して患者8の
患部41をより三次元的に移動でき、微小領域のX線
を、患者8を通過する経路を常に分散させて三次元的に
照射することができる。その結果、患部41にX線が集
中でき、患部41以外の正常組織には最低限のX線しか
照射されず、より治療効果を向上できるとともに、より
安全性の高いX線治療装置が得られるという効果があ
る。
【0043】また、X線に対して感受性の強い組織があ
る場合には、回転機構部13によりX線発生部3とアイ
ソセンタ1との間に感受性の強い組織が極力こないよう
に患者8の体位を制御することが可能となり、さらに患
者8への悪影響を減らすことができる。
【0044】実施例5.この実施例5は、この発明の第
3および第5の発明に係る一実施例である。図7の
(a)〜(c)はそれぞれこの発明の実施例5に係るX
線治療装置を示す上面図、側面図および正面図である。
図において、21はX線管、22はイメージインテンシ
ファイアであり、X線管21とイメージインテンシファ
イア22とはアイソセンタ1を挟んで対向し、かつ、X
線管21のX線発生の焦点とイメージインテンシファイ
ア22の光軸とが互いに軸12の上に一致するように設
置されている。23はこれらX線管21とイメージイン
テンシファイア22とを制御するX線制御装置であり、
このX線制御装置23は制御装置25とデータ授受がで
きるように接続され、X線管21とイメージインテンシ
ファイア22とともに画像撮影装置を構成している。な
お、他の構成は上記実施例2と同様に構成されている。
【0045】つぎに、この実施例5の動作について説明
する。まず、放射線治療前に患者8を治療台5の上の天
板6に載せ、概略の患者8の位置決めを従来方法と同様
にして実施する。その後、X線制御装置23によりX線
管21とイメージインテンシファイア22とをアイソセ
ンタ1のレベルである軸12に設定し、患者8にX線管
21からX線を曝射し、患者8を通過してきたX線をイ
メージインテンシファイア22で受ける。患者8を通過
したX線によりX線制御装置23のCRTに患部41を
含む画像が表示される。そして、X線制御装置23で患
部41の中心が撮影されていることを確認すると、制御
装置25に画像データが送信される。そこで、制御装置
25のCRTを見ながら患部41の中心と患者8の体位
方向とをマウス等により指定する。
【0046】ここで、アイソセンタ1は制御装置25の
CRTの中心にあり、患者8の位置とX線管21および
イメージインテンシファイア22との相対位置により、
制御装置25のCRTに表示された画像の倍率が既知で
あるので、制御装置25は患部41をアイソセンタ1に
一致させるように治療台5、治療台制御部7および回転
機構部13の制御データを計算する。そして、その計算
結果を制御装置25に保存するとともに、制御装置25
はその計算結果に基づいて治療台5、治療台制御部7お
よび回転機構部13を制御して、患者8が所定の体位方
向になるように天板6を設定する。
【0047】そして、患者8を設定後、さらにX線制御
装置23で患者8の撮影を行い、患部41がアイソセン
タ1に一致していることを確認する。この時、患部41
がアイソセンタ1に一致していなければ、両者が一致す
るまで上記操作を繰り返す。そして、患者8の正確な位
置決めが終了したら、X線制御装置23を操作し、X線
管21、イメージインテンシファイア22を治療の邪魔
にならない位置に退避させる。
【0048】以上の制御は上記実施例2における制御装
置25のプログラムの一部を変更し、かつ、CRTおよ
びマウス等を追加することにより容易に達成できる。
【0049】また、照射野制限装置4、X線発生部3、
治療台制御部7および回転機構部13の動作、さらには
X線治療方法は上記実施例2と同様に動作する。
【0050】この実施例5によれば、上記実施例2の構
成に加えて、X線管21とイメージインテンシファイア
22とをアイソセンタ1を挟んで対向して配置し、X線
管21とイメージインテンシファイア22とを制御する
X線制御装置23を制御装置25とデータ授受ができる
ように接続しているので、上記実施例2と同様の効果を
奏するとともに、患者8の治療前に患部41を撮影で
き、その画像データに基づいて患部8がアイソセンタ1
と一致するように制御装置25により天板6を制御で
き、アイソセンタ1への患部8の位置決めが容易にかつ
高精度に行える。
【0051】なお、上記実施例5では、X線管21とイ
メージインテンシファイア22とをアイソセンタ1を含
み軸12に設置するものとしているが、両者を軸12か
ら離れた位置に設置してもよい。この場合、X線管21
で撮影する位置とアイソセンタ1との相対的な位置関係
は既知なので、制御装置25に予め変位量を記憶させて
おけば治療台5を移動させて両者の間で正確な位置決め
が容易に実現でき、同様の効果を奏する。
【0052】また、上記実施例5では、制御装置25に
画像データを送信して位置決め量を計算させているが、
X線制御装置23で位置決め量を計算させ、その計算結
果を制御装置25に送信して治療台5等を制御するよう
にしても、同様の効果を奏する。また、位置決め量の計
算結果をX線制御装置23でなく制御装置25に記憶さ
せておいても同様の効果を奏する。これらの場合には、
X線制御装置23に位置決めプログラムおよびマウス等
の入力装置を装備させることにより実現される。
【0053】また、別の方向から撮影できるX線管やイ
メージインテンシファイアを別途設置したり、別の方向
から撮影できるようにX線管とイメージインテンシファ
イアとを回転または移動できるようにしてもよい。この
場合には、制御装置25のCRTに表示された2画面以
上の画像から患者8の位置を3次元的の捉えるプログラ
ムを追加することにより実現される。
【0054】さらに、上記実施例5では、制御装置25
に患者8の位置を制御する機能を付加しているが、画像
を専用に処理する画像処理装置を別途設置し、制御装置
25やX線制御装置23と接続するようにしてもよい。
この場合には、画像処理装置に撮影された画像の倍率や
患者位置決めのプログラム、マウス等の入力装置を装備
させることにより実現される。
【0055】実施例6.この実施例6は、この発明の第
3および第5の発明に係る他の実施例である。図8はこ
の発明の実施例6に係るX線治療装置を示す側面図であ
る。図において、17はX線CT装置、18はX線CT
装置17を制御するCT制御装置であり、このCT制御
装置18は制御装置25とデータ授受ができるように接
続され、X線CT装置17とともに画像撮影装置を構成
している。19は治療台制御部7とX線CT装置17と
の間に設けられたスライドレールであり、治療台5には
このスライドレール19上をスライド方向20に移動さ
せるスライド機構16を装備している。26はX線CT
装置17の撮影中心である。なお、他の構成は上記実施
例2と同様に構成されている。
【0056】つぎに、この実施例6の動作について説明
する。まず、患者8を治療台5の上の天板6に乗せる。
その後、CT制御装置18で治療台5をX線CT装置1
7の中に設定する。そして、X線CT装置17で患者8
の断層像を撮影し、患部41がX線CT装置17の撮影
中心26に一致するように、治療台5の天板6の位置、
角度等を回転機構部13等を用いて制御する。なお、予
め決められた治療体位方向に一致するように患者8の体
位方向も併せて調整する。この場合には、CT制御装置
18のCRTに表示された画像と予め決められた治療体
位画像とを比較して、両画像の位置の違いを計算する
(この時、両画像の位置を把握するために治療体位画像
にアイソセンタ1または撮影中心26を示すマークをい
れておくのが便利である。さらに、患者8の体位を把握
するために別の位置のマークを複数いれてあると一層便
利である。表示された患者画像にマウス等でアイソセン
タ1の位置等を入力することで両画像の位置の違いを画
像の倍率を考慮し計算する。)。この計算結果に基づき
CT制御装置18から制御装置25に治療台5および天
板6の制御データを送ることで、制御装置25が治療台
5および天板6の位置を制御する。患者8の患部41の
中心と撮影中心26とが一致するまでこの操作を繰り返
す。そして、患部41と撮影中心26とが一致したら、
治療台5および天板6の制御データを制御装置25に記
憶させる。
【0057】制御装置25は撮影中心26とアイソセン
タ1との相対的な位置関係が分かっているので、撮影中
心26からアイソセンタ1まで治療台5をスライド機構
16でスライドレール19上を移動制御し、アイソセン
タ1の位置で天板6が所定の高さになるように治療台5
で上下方向の高さを制御する。その他の軸12、軸9に
沿っての天板6の位置は制御装置25が記憶した内容に
より自動的に設定され、ローリング・ピッチングの角度
も制御装置25が記憶した内容により自動的に設定さ
れ、X線CT装置17で決められた体位がアイソセンタ
1で容易に実現できる。これにより、正確な患者8の患
部41の位置決めが可能となる。さらに、必要があれ
ば、治療台制御部7で軸10の回りの回転を与えてもよ
い。
【0058】以上の制御は上記実施例2における制御装
置25のプログラムの一部を変更することにより容易に
達成できる。
【0059】また、照射野制限装置4、X線発生部3、
治療台制御部7および回転機構部13の動作、さらには
X線治療方法は上記実施例2と同様に動作する。
【0060】この実施例6によれば、上記実施例2の構
成に加えて、X線CT装置17とこのX線CT装置17
を制御するCT制御装置18を設け、CT制御装置18
を制御装置25とデータ授受ができるように接続し、さ
らに治療台5をX線CT装置17とアイソセンタ1との
間スライドさせるスライド機構16を設けているので、
上記実施例2と同様の効果を奏するとともに、X線CT
装置17により撮影された断層像の画像データに基づい
て患部8が撮影中心26と一致するように制御装置25
により天板6を制御でき、さらにスライド機構16によ
り治療台5をアイソセンタ1へスライドさせて、制御装
置25の記憶内容により天板6の位置が自動的に設定さ
れて、アイソセンタ1への患部8の位置決めが容易にか
つ高精度に行える。さらに、X線CT装置17を用いて
いるので、診断の情報が正確に伝わる利点がある。
【0061】なお、上記実施例6では、X線CT装置1
7を治療室に設置しているが、X線CT装置17の撮影
中心26とアイソセンタ1との位置関係が制御装置25
の記憶装置に記憶されていれば、X線CT装置17を治
療室と違う部屋に設置しても正確な位置決めが実現され
る。
【0062】また、上記実施例6では、位置決めする場
合に予め決められた治療体位に一致するように治療台5
を制御しているが、治療部位は予め分かっているのでX
線が照射しやすい体位ならびに治療開始場所を位置決め
時に決定して、治療台制御部7による治療台5の制御デ
ータを制御装置25またはCT制御装置18で決定し記
憶させてもよい。
【0063】また、上記実施例6では、患部41を調べ
るためにX線CT装置17を用いているが、他の断層像
撮影装置、例えば磁気共鳴診断装置(MRI)をもちい
ても、同様の効果を奏する。さらに、一般の画像診断装
置(PET、超音波診断装置)等を位置決めに用いても
よい。
【0064】また、上記実施例6では、上記実施例2の
制御装置25に患者8の位置を制御する機能を付加して
いるが、画像を専用に処理する画像処理装置を別途設置
し、制御装置25およびCT制御装置18と接続しても
よい。この場合、画像処理装置に撮影された画像の倍率
や患者位置決めプログラム、マウス等の入力装置を装備
することにより実現される。
【0065】また、上記実施例6では、治療前に患部4
1をアイソセンタ1に位置決めした後、X線を照射して
治療しているが、治療中に患者8の別の位置の患部41
を照射するために治療台5を制御することも可能であ
る。この場合、患者8の異なる治療位置の位置決めと治
療を交互に繰り返し、その都度必要な治療台5の制御デ
ータやX線発生部3の回転データなどを制御装置25が
受信し治療する方法(予め必要な治療台5の制御データ
やX線発生部3の回転データなどを受信しておき制御装
置25に記憶しておく方法もある)、予め全ての治療位
置に対する位置決めデータを制御装置25に記憶してお
き患部41に対応した必要な治療台5の制御データやX
線発生部3の回転データなどをその都度制御装置25が
受信し治療する方法(予め必要な治療台5の制御データ
やX線発生部3の回転データなどを受信しておき制御装
置25に記憶しておく方法もある)がある。
【0066】実施例7.この実施例7は、この発明の第
4および第5の発明の係る一実施例である。この実施例
7では、上記実施例4の構成に加えて、アイソセンタ1
を挟んでX線管21とイメージインテンシファイア22
とを対向させ、X線管21のX線発生の焦点とイメージ
インテンシファイア22の光軸とを互いに軸12の上に
一致するように設置し、これらX線管21とイメージイ
ンテンシファイア22とを制御するX線制御装置23を
配設し、このX線制御装置23と制御装置25とをデー
タ授受ができるように接続するものとしている。なお、
X線管21、イメージインテンシファイア22およびX
線制御装置23で画像撮影装置を構成している。
【0067】ここで、X線管21、イメージインテンシ
ファイア22およびX線制御装置23を用いた患者8の
位置決めは、上記実施例5と同様に動作する。
【0068】この実施例7によれば、上記実施例4と同
様の効果を奏するとともに、患者8の治療前に患部41
を撮影でき、その画像データに基づいて患部8がアイソ
センタ1と一致するように制御装置25により天板6を
制御でき、アイソセンタ1への患部8の位置決めが容易
にかつ高精度に行える。
【0069】実施例8.この実施例8は、この発明の第
4および第5の発明に係る他の実施例である。この実施
例8では、上記実施例4の構成に加えて、患者8の断層
像を撮影するX線CT装置17と、このX線CT装置1
7を制御するCT制御装置18とを設け、さらに治療台
制御部7とX線CT装置17との間にスライドレール1
9を設け、スライド機構16により治療台5をスライド
レール19上をスライド方向20に移動させるようにし
たものである。なお、X線CT装置17とCT制御装置
18とで画像撮影装置を構成している。
【0070】ここで、X線CT装置17を用いた患者8
の位置決めは、上記実施例6と同様に動作する。
【0071】この実施例8によれば、上記実施例4と同
様の効果を奏するとともに、X線CT装置17により撮
影された断層像の画像データに基づいて患部8が撮影中
心26と一致するように制御装置25により天板6を制
御でき、さらにスライド機構16により治療台5をアイ
ソセンタ1へスライドさせて、制御装置25の記憶内容
により天板6の位置が自動的に設定されて、アイソセン
タ1への患部8の位置決めが容易にかつ高精度に行え
る。
【0072】なお、上記各実施例では、放射線治療装置
としてX線を利用したX線治療装置を用いて説明してい
るが、放射線治療装置はX線以外の電子線、中間子線、
陽子線、重粒子線を利用した治療装置でも、同様の効果
を奏する。
【0073】また、上記各実施例では、X線発生部3を
アイソセンタ1を通る水平回転軸を中心として回転させ
るものとして説明しているが、X線発生部3が回転しな
いで治療台5の部分と照射野制限装置4、照射野制限付
属品4aの部分とが回転しても、同様の効果を奏する。
【0074】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0075】この発明の第1の発明では、治療台をアイ
ソセンタを通る垂直線を中心として回転させる治療台制
御部と、放射線の照射野の形状を変化させる照射野制限
装置とを備え、治療台制御部により治療台をアイソセン
タを通る垂直線を中心として回転させながら、照射野制
限装置により放射線の照射野の形状を放射線発生部から
アイソセンタを見通した患部形状に制限して照射するよ
うにしているので、患部に放射線が集中でき、患部以外
の正常組織には再低減の放射線しか照射されず、治療効
果を向上できるとともに、安全性を高めることができ
る。
【0076】また、この発明の第2の発明では、治療台
をアイソセンタを通る垂直線を中心として回転させる治
療台制御部と、放射線の照射野を微小な固定照射野に制
限する照射野制限付属品とを備え、治療台制御部により
治療台をアイソセンタを通る垂直線を中心として回転さ
せながら、照射野制限付属品により放射線の照射野を微
小な固定照射野に制限して照射するようにしているの
で、患部に対して集中して放射線を照射でき、特に患部
が複雑な形状、大きな形状、微小な形状あるいは数ケ所
に点在している場合にも放射線を適確に照射できる。
【0077】また、この発明の第3および第4の発明で
は、天板上の患者の患部を撮影する画像撮影装置と、画
像撮影装置からの画像情報に基づいて患者の患部がアイ
ソセンタに位置決めされるように治療台および治療台制
御部を制御する制御装置とを備え、画像撮影装置により
撮影される患部の画像情報に基づいて制御装置が患部と
アイソセンタとを一致するように治療台および治療台制
御部を制御するので、アイソセンタへの患者の位置合わ
せが容易にかつ確実に実現でき、治療効果および安全性
を高めることができる。
【0078】また、この発明の第5の発明では、上記第
1乃至第4の発明において、治療台にアイソセンタで患
者の体軸に沿った回転と体軸回りの回転とを行う回転機
構部を備えているので、患部をより三次元的に移動で
き、治療効果および安全性を一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)はそれぞれこの発明の実施例1
に係るX線治療装置を示す上面図および側面図である。
【図2】この発明の実施例1に係るX線治療装置の照射
野制限装置の照射野と患部との関連を示す説明図であ
る。
【図3】(a)〜(c)はそれぞれこの発明の実施例2
に係るX線治療装置を示す上面図、側面図および正面図
である。
【図4】この発明の実施例2に係るX線治療装置の回転
機構部を示す断面図である。
【図5】(a)、(b)はそれぞれこの発明の実施例3
に係るX線治療装置を示す上面図および側面図である。
【図6】(a)〜(c)はそれぞれこの発明の実施例4
に係るX線治療装置を示す上面図、側面図および正面図
である。
【図7】(a)〜(c)はそれぞれこの発明の実施例5
に係るX線治療装置を示す上面図、側面図および正面図
である。
【図8】この発明の実施例6に係るX線治療装置を示す
側面図である。
【図9】(a)、(b)はそれぞれ従来のX線治療装置
の一例を示す上面図および側面図である。
【符号の説明】
1 アイソセンタ 3 X線発生部(放射線発生部) 4 照射野制限装置 4a 照射野制限付属品 5 治療台 6 天板 7 治療台制御部 8 患者 13 回転機構部 17 X線CT装置(画像撮影装置) 18 CT制御装置(画像撮影装置) 21 X線管(画像撮影装置) 22 イメージインテンシファイア(画像撮影装置) 23 X線制御装置(画像撮影装) 25 制御装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】つぎに、この実施例6の動作について説明
する。まず、患者8を治療台5の上の天板6に乗せる。
その後、CT制御装置18で治療台5をX線CT装置1
7の中に設定する。そして、X線CT装置17で患者8
の断層像を撮影し、患部41がX線CT装置17の撮影
中心26に一致するように、治療台5の天板6の位置、
角度等を回転機構部13等を用いて制御する。なお、予
め決められた治療体位方向に一致するように患者8の体
位方向も併せて調整する。この場合には、CT制御装置
18のCRTに表示された画像と予め決められた治療体
位画像とを比較して、両画像の位置の違いを計算する
(この時、両画像の位置を把握するために治療体位画像
にアイソセンタ1または撮影中心26を示すマークをい
れておくのが便利である。さらに、患者8の体位を把握
するために別の位置のマークを複数いれてあると一層便
利である。表示された患者画像にマウス等でアイソセン
タ1の位置等を入力することで両画像の位置の違いを画
像の倍率を考慮し計算する)。この計算結果に基づきC
T制御装置18から制御装置25に治療台5および天板
6の制御データを送ることで、制御装置25が治療台5
および天板6の位置を制御する。患者8の患部41の中
心と撮影中心26とが一致するまでこの操作を繰り返
す。そして、患部41と撮影中心26とが一致したら、
治療台5および天板6の制御データを制御装置25に記
憶させる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正内容】
【0075】この発明の第1の発明では、治療台をアイ
ソセンタを通る垂直線を中心として回転させる治療台制
御部と、放射線の照射野の形状を変化させる照射野制限
装置とを備え、治療台制御部により治療台をアイソセン
タを通る垂直線を中心として回転させながら、照射野制
限装置により放射線の照射野の形状を放射線発生部から
アイソセンタを見通した患部形状に制限して照射するよ
うにしているので、患部に放射線が集中でき、患部以外
の正常組織には最低限の放射線しか照射されず、治療効
果を向上できるとともに、安全性を高めることができ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 治療中心であるアイソセンタに患者を設
    定する治療台と、このアイソセンタを通る水平回転軸を
    中心として回転する放射線発生部とを有し、アイソセン
    タ付近に放射線を照射する放射線治療装置において、前
    記治療台をアイソセンタを通る垂直線を中心として回転
    させる治療台制御部と、前記放射線の照射野の形状を変
    化させる照射野制限装置とを備え、前記治療台制御部に
    より前記治療台を前記アイソセンタを通る垂直線を中心
    として回転させながら、前記照射野制限装置により前記
    放射線の照射野の形状を前記放射線発生部から前記アイ
    ソセンタを見通した患部形状に制限して照射するように
    したことを特徴とする放射線治療装置。
  2. 【請求項2】 治療中心であるアイソセンタに患者を設
    定する治療台と、このアイソセンタを通る水平回転軸を
    中心として回転する放射線発生部とを有し、アイソセン
    タ付近に放射線を照射する放射線治療装置において、前
    記治療台をアイソセンタを通る垂直線を中心として回転
    させる治療台制御部と、前記放射線の照射野を微小な固
    定照射野に制限する照射野制限付属品とを備え、前記治
    療台制御部により前記治療台を前記アイソセンタを通る
    垂直線を中心として回転させながら、前記照射野制限付
    属品により前記放射線の照射野を微小な固定照射野に制
    限して照射するようにしたことを特徴とする放射線治療
    装置。
  3. 【請求項3】 患者を載せる天板が取り付けられた治療
    台と、アイソセンタを通る水平回転軸を中心として回転
    する放射線発生部と、前記治療台をアイソセンタを通る
    垂直線とこの垂直線に平行な前記治療台の軸心とを中心
    としてそれぞれ回転させる治療台制御部と、前記放射線
    の照射野の形状を変化させる照射野制限装置と、前記天
    板上の患者の患部を撮影する画像撮影装置と、前記画像
    撮影装置からの画像情報に基づいて前記患者の患部が前
    記アイソセンタに位置決めされるように前記治療台およ
    び前記治療台制御部を制御する制御装置とを備えたこと
    を特徴とする放射線治療装置。
  4. 【請求項4】 患者を載せる天板が取り付けられた治療
    台と、アイソセンタを通る水平回転軸を中心として回転
    する放射線発生部と、前記治療台をアイソセンタを通る
    垂直線とこの垂直線に平行な前記治療台の軸心とを中心
    としてそれぞれ回転させる治療台制御部と、前記放射線
    の照射野を微小な固定照射野に制限する照射野制限付属
    品と、前記天板上の患者の患部を撮影する画像撮影装置
    と、前記画像撮影装置からの画像情報に基づいて前記患
    者の患部が前記アイソセンタに位置決めされるように前
    記治療台および前記治療台制御部を制御する制御装置と
    を備えたことを特徴とする放射線治療装置。
  5. 【請求項5】 治療台にアイソセンタで患者の体軸に沿
    った回転と体軸回りの回転とを行う回転機構部を備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記
    載の放射線治療装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008200264A (ja) * 2007-02-20 2008-09-04 Minoru Uematsu 粒子線照射システム
JP2013106978A (ja) * 2013-03-06 2013-06-06 Mitsubishi Electric Corp 粒子線治療装置

Cited By (2)

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