JPH0780080A - 抗菌性コネクタ - Google Patents
抗菌性コネクタInfo
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- JPH0780080A JPH0780080A JP5252521A JP25252193A JPH0780080A JP H0780080 A JPH0780080 A JP H0780080A JP 5252521 A JP5252521 A JP 5252521A JP 25252193 A JP25252193 A JP 25252193A JP H0780080 A JPH0780080 A JP H0780080A
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- JP
- Japan
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- connector
- connectors
- lure
- patient
- connecting tube
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 合成樹脂から成ると共に、抗菌剤を含有し、
医療用接続チューブ2,11を接続する抗菌性ルアーコ
ネクタ21,22。 【効果】 ルアーコネクタ21,22に付着した細菌類
が患者の体内に移行する惧れがない。
医療用接続チューブ2,11を接続する抗菌性ルアーコ
ネクタ21,22。 【効果】 ルアーコネクタ21,22に付着した細菌類
が患者の体内に移行する惧れがない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗菌性コネクタに関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようする課題】医療用具
同士が接続される場合には、通常、一対の合成樹脂製コ
ネクタを介して、接続される。ところで、コネクタの接
続・分離操作時には、コネクタの接続部に手指や不潔な
物が接触して、コネクタの接続部が細菌類によって汚染
されないようにする必要があり、コネクタの接続部が細
菌類によって万一汚染された場合には、コネクタを消毒
するようにしている。
同士が接続される場合には、通常、一対の合成樹脂製コ
ネクタを介して、接続される。ところで、コネクタの接
続・分離操作時には、コネクタの接続部に手指や不潔な
物が接触して、コネクタの接続部が細菌類によって汚染
されないようにする必要があり、コネクタの接続部が細
菌類によって万一汚染された場合には、コネクタを消毒
するようにしている。
【0003】又、両コネクタの接続・分離操作を繰り返
し行う場合には、コネクタが細菌類によって汚染され易
いことから、コネクタを消毒してから、両コネクタの接
続操作を行うようにしている。
し行う場合には、コネクタが細菌類によって汚染され易
いことから、コネクタを消毒してから、両コネクタの接
続操作を行うようにしている。
【0004】然しながら、上記のように、コネクタの汚
染に十分に注意を払っていても、従来においては、コネ
クタを細菌類によって汚染したことに気付かず、そのま
ま、コネクタの接続操作を行うことがあった。
染に十分に注意を払っていても、従来においては、コネ
クタを細菌類によって汚染したことに気付かず、そのま
ま、コネクタの接続操作を行うことがあった。
【0005】この場合には、コネクタの接続部に侵入、
付着した細菌や真菌等の細菌類、例えば、大腸菌、黄色
ブドウ球菌、緑膿菌、セレウス菌、黒コウジカビ、カン
ディダ菌等がコネクタの接続部及び、コネクタが接続さ
れた医療用具内で増殖し、体液や維持液等をコネクタ及
び医療用具内に流通させた際に、増殖した細菌類が患者
の腹腔内に移行して、患者が各種の感染症に感染する惧
れがあった。
付着した細菌や真菌等の細菌類、例えば、大腸菌、黄色
ブドウ球菌、緑膿菌、セレウス菌、黒コウジカビ、カン
ディダ菌等がコネクタの接続部及び、コネクタが接続さ
れた医療用具内で増殖し、体液や維持液等をコネクタ及
び医療用具内に流通させた際に、増殖した細菌類が患者
の腹腔内に移行して、患者が各種の感染症に感染する惧
れがあった。
【0006】上記の問題を解決するために、コネクタの
接続部を、手指が触れにくく、細菌類によって汚染され
にくい構造としたり、あるいは、コネクタを器具を用い
て接続する方法が提案されている。
接続部を、手指が触れにくく、細菌類によって汚染され
にくい構造としたり、あるいは、コネクタを器具を用い
て接続する方法が提案されている。
【0007】然しながら、上記の何れも、結果として、
コネクタの接続・分離操作の煩雑化を招いていたのが実
情である。本発明は、上記問題を解決できる抗菌性コネ
クタを提供することを目的とする。
コネクタの接続・分離操作の煩雑化を招いていたのが実
情である。本発明は、上記問題を解決できる抗菌性コネ
クタを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の特徴とする処は、合成樹脂から成り、医療
用具同士を接続するものにおいて、抗菌剤を含有する点
にある。
に、本発明の特徴とする処は、合成樹脂から成り、医療
用具同士を接続するものにおいて、抗菌剤を含有する点
にある。
【0009】
【作用】コネクタの接続部に付着した細菌類は、コネク
タの抗菌剤に接触して、殺菌される。
タの抗菌剤に接触して、殺菌される。
【0010】
【実施例】以下、本発明をCAPD(Continuous Ambul
atory Peritoneal Dialysis (持続性可動性腹膜透
析))用器具に適用した一実施例を図1に基づき説明す
ると、図1は、CAPD用器具及びCAPD液バッグ1
4を示し、CAPD用器具は、カテーテル1と、接続チ
ューブ2と、CAPD用セット3等から構成されてい
る。
atory Peritoneal Dialysis (持続性可動性腹膜透
析))用器具に適用した一実施例を図1に基づき説明す
ると、図1は、CAPD用器具及びCAPD液バッグ1
4を示し、CAPD用器具は、カテーテル1と、接続チ
ューブ2と、CAPD用セット3等から構成されてい
る。
【0011】カテーテル1は患者の腹腔内に留置される
もので、このカテーテル1に、接続・分離自在な一対の
コネクタ5,6を介して、接続チューブ2が接続されて
いる。接続チューブ2は、液体の通過量を調節する調節
弁7を有する。
もので、このカテーテル1に、接続・分離自在な一対の
コネクタ5,6を介して、接続チューブ2が接続されて
いる。接続チューブ2は、液体の通過量を調節する調節
弁7を有する。
【0012】CAPD用セット3は、ルアーコネクタ装
置9を介して、接続チューブ2に、接続・分離自在とさ
れている。CAPD用セット3は、ディスポーザブルタ
イプとされており、Y字形の分岐具10と、分岐具10
の3個の接続部に接続された3本の接続チューブ11〜
13と、排液用バッグ15等から成る。接続チューブ1
2,13には、開閉弁16,17が備えられ、接続チュ
ーブ13には排液用バッグ15が接続されている。又、
接続チューブ12には、CAPD液バッグ14が、一対
のコネクタ18,19を介して、接続されている。
置9を介して、接続チューブ2に、接続・分離自在とさ
れている。CAPD用セット3は、ディスポーザブルタ
イプとされており、Y字形の分岐具10と、分岐具10
の3個の接続部に接続された3本の接続チューブ11〜
13と、排液用バッグ15等から成る。接続チューブ1
2,13には、開閉弁16,17が備えられ、接続チュ
ーブ13には排液用バッグ15が接続されている。又、
接続チューブ12には、CAPD液バッグ14が、一対
のコネクタ18,19を介して、接続されている。
【0013】ルアーコネクタ装置9は、抗菌性コネクタ
として例示される雌ルアーコネクタ21と雄ルアーコネ
クタ22とから成る。両ルアーコネクタ21,22は、
分離可能に接続されるもので、筒状とされて、基端部に
は、接続チューブ2、又は、接続チューブ11が外嵌固
定されている。雌ルアーコネクタ21の内部の先端部
は、基端部に向かってテーパー状とされたテーパー孔2
4とされ、又、雄ルアーコネクタ22の先端部は、先端
に向かってテーパー状とされた挿入部25とされてい
る。挿入部25及びテーパー孔24は、各ルアーコネク
タ21,22の接続部とされ、挿入部25がテーパー孔
24に挿入されて、分離可能にテーパー結合される。
として例示される雌ルアーコネクタ21と雄ルアーコネ
クタ22とから成る。両ルアーコネクタ21,22は、
分離可能に接続されるもので、筒状とされて、基端部に
は、接続チューブ2、又は、接続チューブ11が外嵌固
定されている。雌ルアーコネクタ21の内部の先端部
は、基端部に向かってテーパー状とされたテーパー孔2
4とされ、又、雄ルアーコネクタ22の先端部は、先端
に向かってテーパー状とされた挿入部25とされてい
る。挿入部25及びテーパー孔24は、各ルアーコネク
タ21,22の接続部とされ、挿入部25がテーパー孔
24に挿入されて、分離可能にテーパー結合される。
【0014】尚、各ルアーコネクタ21,22の開口を
施蓋するキャップや、両ルアーコネクタ21,22の接
続状態を維持するクランプ等は図示省略している。とこ
ろで、各ルアーコネクタ21,22は、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、、ポリエステル、ポリカーボネイト
等の合成樹脂により主構成されると共に、各ルアーコネ
クタ21,22は、0.3〜10重量%の抗菌剤を含有
している。
施蓋するキャップや、両ルアーコネクタ21,22の接
続状態を維持するクランプ等は図示省略している。とこ
ろで、各ルアーコネクタ21,22は、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、、ポリエステル、ポリカーボネイト
等の合成樹脂により主構成されると共に、各ルアーコネ
クタ21,22は、0.3〜10重量%の抗菌剤を含有
している。
【0015】抗菌剤は、生体に対して安全であることが
必須要件である。実施例では、好適な抗菌剤の例とし
て、イオン交換可能な金属部分が銀、銅、又は、銀及び
亜鉛からなる金属で、一部分または実質上全量置換され
てなる微粒子状のゼオライト、リン酸カルシウム、リン
酸ジルコニウム、チタン酸カリウム、リン酸アルミニウ
ム、ヒドロキシアパタイト、又は、チタニア等の無機抗
菌剤を使用している。
必須要件である。実施例では、好適な抗菌剤の例とし
て、イオン交換可能な金属部分が銀、銅、又は、銀及び
亜鉛からなる金属で、一部分または実質上全量置換され
てなる微粒子状のゼオライト、リン酸カルシウム、リン
酸ジルコニウム、チタン酸カリウム、リン酸アルミニウ
ム、ヒドロキシアパタイト、又は、チタニア等の無機抗
菌剤を使用している。
【0016】無機抗菌剤を含有するルアーコネクタ2
1,22の製造方法としては、(1) 抗菌剤をルアー
コネクタ21,22の表面に塗布する方法、(2) 抗
菌剤をルアーコネクタ21,22の表面からその内部に
含浸させる方法、(3) 抗菌剤と高結晶性のポリエチ
レンワックス等を混合して、樹脂用マスターパッチを製
造した後、押出機により、樹脂用マスターパッチをポリ
プロピレン等の合成樹脂に練込んで、成形機により、抗
菌剤1〜5重量%練込み合成樹脂製のルアーコネクタ2
1,22を成形する方法、(4) 抗菌剤と低結晶性の
ポリエチレンワックス等を混合して、樹脂用マスターパ
ッチを製造した後、この樹脂用マスターパッチを用い
て、インフレーションにより、抗菌剤1〜3重量%練込
み合成樹脂製フィルムを製造し、このフィルムをルアー
コネクタ21,22の表面に溶着する方法等がある。
1,22の製造方法としては、(1) 抗菌剤をルアー
コネクタ21,22の表面に塗布する方法、(2) 抗
菌剤をルアーコネクタ21,22の表面からその内部に
含浸させる方法、(3) 抗菌剤と高結晶性のポリエチ
レンワックス等を混合して、樹脂用マスターパッチを製
造した後、押出機により、樹脂用マスターパッチをポリ
プロピレン等の合成樹脂に練込んで、成形機により、抗
菌剤1〜5重量%練込み合成樹脂製のルアーコネクタ2
1,22を成形する方法、(4) 抗菌剤と低結晶性の
ポリエチレンワックス等を混合して、樹脂用マスターパ
ッチを製造した後、この樹脂用マスターパッチを用い
て、インフレーションにより、抗菌剤1〜3重量%練込
み合成樹脂製フィルムを製造し、このフィルムをルアー
コネクタ21,22の表面に溶着する方法等がある。
【0017】尚、上記(3)のように、ルアーコネクタ
21,22の成形材料に抗菌剤を練込む場合には、成形
温度によって変質しない抗菌剤を使用する必要がある。
又、一般的な合成樹脂成形品では、1〜5重量%の無機
抗菌剤粒子の添加では、抗菌性能が弱い。
21,22の成形材料に抗菌剤を練込む場合には、成形
温度によって変質しない抗菌剤を使用する必要がある。
又、一般的な合成樹脂成形品では、1〜5重量%の無機
抗菌剤粒子の添加では、抗菌性能が弱い。
【0018】然しながら、上記(3)のものでは、少量
の無機抗菌剤粒子の添加で、抗菌性能を高めることがで
きる。この理由は、上記のように、高結晶性ワックスを
使用したものでは、微細な空隙が成形品中に多くでき、
水を介して、無機抗菌剤粒子中の銀イオン等の金属イオ
ンが、ルアーコネクタ21,22の表面に容易に溶出で
きるからと考えられる。
の無機抗菌剤粒子の添加で、抗菌性能を高めることがで
きる。この理由は、上記のように、高結晶性ワックスを
使用したものでは、微細な空隙が成形品中に多くでき、
水を介して、無機抗菌剤粒子中の銀イオン等の金属イオ
ンが、ルアーコネクタ21,22の表面に容易に溶出で
きるからと考えられる。
【0019】又、通常のフィルム、繊維では、無機抗菌
剤粒子が樹脂表面に露出する可能性が高いので、1〜3
重量%の無機抗菌剤粒子の添加で、抗菌性能が高まる
が、初期に抗菌性能があってもそれが永続しない。
剤粒子が樹脂表面に露出する可能性が高いので、1〜3
重量%の無機抗菌剤粒子の添加で、抗菌性能が高まる
が、初期に抗菌性能があってもそれが永続しない。
【0020】然しながら、上記(4)のように、低結晶
性ワックスを使用したものでは、抗菌性能が長期にわた
り永続する。この理由は、低結晶性ワックスを使用した
ものでは、融点が不明瞭で、収縮が小さく、且つ、非結
晶部分が多いため、無機抗菌剤粒子がワックスで被覆さ
れたままである確率が高く、無機抗菌剤粒子中の銀イオ
ン等の金属イオンが、フィルム表面に溶出しにくいから
と考えられる。
性ワックスを使用したものでは、抗菌性能が長期にわた
り永続する。この理由は、低結晶性ワックスを使用した
ものでは、融点が不明瞭で、収縮が小さく、且つ、非結
晶部分が多いため、無機抗菌剤粒子がワックスで被覆さ
れたままである確率が高く、無機抗菌剤粒子中の銀イオ
ン等の金属イオンが、フィルム表面に溶出しにくいから
と考えられる。
【0021】上記のように構成した実施例によれば、患
者の腹腔内に留置されたカテーテル1には、通常、コネ
クタ5,6を介して、接続チューブ2が接続されてい
る。透析時には、両開閉弁16,17を閉鎖した状態
で、両コネクタ5,6を接続した後、雌ルアーコネクタ
21に雄ルアーコネクタ22を挿入して、両ルアーコネ
クタ21,22を接続する。
者の腹腔内に留置されたカテーテル1には、通常、コネ
クタ5,6を介して、接続チューブ2が接続されてい
る。透析時には、両開閉弁16,17を閉鎖した状態
で、両コネクタ5,6を接続した後、雌ルアーコネクタ
21に雄ルアーコネクタ22を挿入して、両ルアーコネ
クタ21,22を接続する。
【0022】上記状態で、開閉弁17を開放し、まず、
患者の腹腔内液を、カテーテル1、コネクタ5,6、接
続チューブ2、ルアーコネクタ装置9、接続チューブ1
1、分岐具10、接続チューブ13、開閉弁17を介し
て、排液用バッグ15に、排出する。
患者の腹腔内液を、カテーテル1、コネクタ5,6、接
続チューブ2、ルアーコネクタ装置9、接続チューブ1
1、分岐具10、接続チューブ13、開閉弁17を介し
て、排液用バッグ15に、排出する。
【0023】次に、開閉弁17を閉鎖し、開閉弁16を
開放して、CAPD液バッグ14から、コネクタ18,
19、接続チューブ12、開閉弁16、分岐具10、接
続チューブ11、ルアーコネクタ装置9、接続チューブ
2、コネクタ5,6、カテーテル1を介して、患者の腹
腔内に、CAPD液を注入する。
開放して、CAPD液バッグ14から、コネクタ18,
19、接続チューブ12、開閉弁16、分岐具10、接
続チューブ11、ルアーコネクタ装置9、接続チューブ
2、コネクタ5,6、カテーテル1を介して、患者の腹
腔内に、CAPD液を注入する。
【0024】注入後、両ルアーコネクタ21,22を分
離し、雌ルアーコネクタ21にキャップを外嵌して、雌
ルアーコネクタ21のテーパー孔24を閉塞すると共
に、CAPD用セット3を廃棄する。CAPD液を患者
の腹腔内に4〜8時間停留させた後、上記操作を繰り返
す。
離し、雌ルアーコネクタ21にキャップを外嵌して、雌
ルアーコネクタ21のテーパー孔24を閉塞すると共
に、CAPD用セット3を廃棄する。CAPD液を患者
の腹腔内に4〜8時間停留させた後、上記操作を繰り返
す。
【0025】上記の場合において、従来においては、雌
ルアーコネクタ21を雄ルアーコネクタ22から分離し
て、4〜8時間放置している間に、雌ルアーコネクタ2
1のテーパー孔24やその周辺に付着した細菌類が増殖
し、次にCAPD液を患者の腹腔内に注入する際に、増
殖した細菌類が患者の腹腔内に移行し易かった。
ルアーコネクタ21を雄ルアーコネクタ22から分離し
て、4〜8時間放置している間に、雌ルアーコネクタ2
1のテーパー孔24やその周辺に付着した細菌類が増殖
し、次にCAPD液を患者の腹腔内に注入する際に、増
殖した細菌類が患者の腹腔内に移行し易かった。
【0026】これに対し、実施例においては、ルアーコ
ネクタ21,22が無機抗菌剤を含有しているので、C
APD液や腹腔内液等の水溶液存在下で、無機抗菌剤粒
子中の銀イオン等の金属イオンが、ルアーコネクタ2
1,22の表面に容易に溶出し、この金属イオンが、雌
ルアーコネクタ21のテーパー孔24やその周辺等に付
着した細菌類に接触して、細菌類が殺菌される。従っ
て、4〜8時間後のCAPD液の注入時に、生菌が患者
の腹腔内に移行する惧れはなく、患者が各種の感染症に
感染する惧れはない。
ネクタ21,22が無機抗菌剤を含有しているので、C
APD液や腹腔内液等の水溶液存在下で、無機抗菌剤粒
子中の銀イオン等の金属イオンが、ルアーコネクタ2
1,22の表面に容易に溶出し、この金属イオンが、雌
ルアーコネクタ21のテーパー孔24やその周辺等に付
着した細菌類に接触して、細菌類が殺菌される。従っ
て、4〜8時間後のCAPD液の注入時に、生菌が患者
の腹腔内に移行する惧れはなく、患者が各種の感染症に
感染する惧れはない。
【0027】又、無機抗菌剤を各ルアーコネクタ21,
22の表面に塗布せず、その内部に含浸させたり、又
は、その成形材料に練込むようにすれば、各ルアーコネ
クタ21,22の表面に、銀イオン等の金属イオンを長
期に渡って溶出させることができ、各ルアーコネクタ2
1,22表面の抗菌効果が長期にわたって持続する。
尚、実施例では、本発明を両ルアーコネクタ21,22
に適用しているが、その他のコネクタ5,6,18,1
9に適用することも可能である。
22の表面に塗布せず、その内部に含浸させたり、又
は、その成形材料に練込むようにすれば、各ルアーコネ
クタ21,22の表面に、銀イオン等の金属イオンを長
期に渡って溶出させることができ、各ルアーコネクタ2
1,22表面の抗菌効果が長期にわたって持続する。
尚、実施例では、本発明を両ルアーコネクタ21,22
に適用しているが、その他のコネクタ5,6,18,1
9に適用することも可能である。
【0028】次に、ルアーコネクタの具体的製造方法に
ついて、説明する。 (製造例1)硝酸銀8.5gを蒸留水500mlに溶か
して、かき混ぜながら、28%アンモニア水8.1ml
を加える。すると、最初、生じていた茶褐色の濁りが透
明になり、アンミン銀錯体水溶液ができる。このときの
pHは10.7であった。この溶液をかき混ぜながら、
ナトリウムタイプのA型ゼオライト(平均粒子径3.5
μm、比表面積750m2 /g)の乾燥物250gを加
え、室温で3時間反応させた。反応後、濾過し、蒸留水
で洗浄し、100℃で乾燥して、白色の抗菌性ゼオライ
トを得た。この抗菌性ゼオライトに担持されたアンミン
銀錯体の量は、銀イオン換算で、2.0重量%であっ
た。
ついて、説明する。 (製造例1)硝酸銀8.5gを蒸留水500mlに溶か
して、かき混ぜながら、28%アンモニア水8.1ml
を加える。すると、最初、生じていた茶褐色の濁りが透
明になり、アンミン銀錯体水溶液ができる。このときの
pHは10.7であった。この溶液をかき混ぜながら、
ナトリウムタイプのA型ゼオライト(平均粒子径3.5
μm、比表面積750m2 /g)の乾燥物250gを加
え、室温で3時間反応させた。反応後、濾過し、蒸留水
で洗浄し、100℃で乾燥して、白色の抗菌性ゼオライ
トを得た。この抗菌性ゼオライトに担持されたアンミン
銀錯体の量は、銀イオン換算で、2.0重量%であっ
た。
【0029】上記抗菌性ゼオライトを1晩室内に放置し
て、十分に吸湿させたもの各々100g、80g、60
gと、高結晶性ポリエチレンワックス(三井ハイワック
ス100P、結晶化度90%)各々100g、120
g、140gを高速ミキサー(浦和化学製)に入れ、毎
分約5000回転で攪拌し、摩擦熱で溶融させ、ワック
ス50重量%、ワックス60重量%、ワックス70重量
%の樹脂用マスターパッチを夫々得た。マスターパッチ
は直径1〜5mmの顆粒状とされている。
て、十分に吸湿させたもの各々100g、80g、60
gと、高結晶性ポリエチレンワックス(三井ハイワック
ス100P、結晶化度90%)各々100g、120
g、140gを高速ミキサー(浦和化学製)に入れ、毎
分約5000回転で攪拌し、摩擦熱で溶融させ、ワック
ス50重量%、ワックス60重量%、ワックス70重量
%の樹脂用マスターパッチを夫々得た。マスターパッチ
は直径1〜5mmの顆粒状とされている。
【0030】上記樹脂用マスターパッチ3種類につい
て、抗菌性ゼオライトが1重量%となるように、押出機
(設定温度220℃)を使用して、ポリプロピレン(三
井石油化学J−700P)に練込み、成形機によりルア
ーコネクタを製造した。
て、抗菌性ゼオライトが1重量%となるように、押出機
(設定温度220℃)を使用して、ポリプロピレン(三
井石油化学J−700P)に練込み、成形機によりルア
ーコネクタを製造した。
【0031】(製造例2)製造例1と同様にして、低結
晶性ポリエチレンワックス(三井ハイワックス320
P、結晶化度65%)を用いて、樹脂用マスターパッチ
(抗菌性ゼオライト50重量%、低結晶性ポリエチレン
ワックス50重量%)を得た。この樹脂用マスターパッ
チについて、上記同様にして、ルアーコネクタを製造し
た。
晶性ポリエチレンワックス(三井ハイワックス320
P、結晶化度65%)を用いて、樹脂用マスターパッチ
(抗菌性ゼオライト50重量%、低結晶性ポリエチレン
ワックス50重量%)を得た。この樹脂用マスターパッ
チについて、上記同様にして、ルアーコネクタを製造し
た。
【0032】(製造例3)製造例1の抗菌性ゼオライト
を300℃で2時間予備乾燥し、10重量%配合したポ
リプロピレンを加熱温度220℃で押出して、樹脂用マ
スターパッチを得た。この樹脂用マスターパッチを使用
して、製造例1と同様にして、抗菌性ゼオライト1%練
込みポリプロピレン製のルアーコネクタを製造した。
を300℃で2時間予備乾燥し、10重量%配合したポ
リプロピレンを加熱温度220℃で押出して、樹脂用マ
スターパッチを得た。この樹脂用マスターパッチを使用
して、製造例1と同様にして、抗菌性ゼオライト1%練
込みポリプロピレン製のルアーコネクタを製造した。
【0033】(製造例4)製造例2の樹脂用マスターパ
ッチを用いて、インフレーションにより、抗菌性ゼオラ
イト1重量%練込みポリエチレン(三菱油化LS−3
0)フィルム(膜厚30μm)を吹き、このフィルム
を、予め製造したルアーコネクタに溶着した。
ッチを用いて、インフレーションにより、抗菌性ゼオラ
イト1重量%練込みポリエチレン(三菱油化LS−3
0)フィルム(膜厚30μm)を吹き、このフィルム
を、予め製造したルアーコネクタに溶着した。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
コネクタに付着した細菌類が患者の体内に移行して、患
者が各種の感染症に感染する惧れはないと共に、コネク
タの接続・分離操作の煩雑化を招くこともない。
コネクタに付着した細菌類が患者の体内に移行して、患
者が各種の感染症に感染する惧れはないと共に、コネク
タの接続・分離操作の煩雑化を招くこともない。
【図1】本発明の一実施例を示すCAPD用器具等の説
明図である。
明図である。
【図2】本発明の一実施例を示す雄・雌ルアーコネクタ
の断面図である。
の断面図である。
5,6,18,19 コネクタ 21 雌ルアーコネクタ 22 雄ルアーコネクタ
Claims (1)
- 【請求項1】合成樹脂から成り、医療用具同士を接続す
るものにおいて、 抗菌剤を含有することを特徴とする抗菌性コネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5252521A JPH0780080A (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 抗菌性コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5252521A JPH0780080A (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 抗菌性コネクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0780080A true JPH0780080A (ja) | 1995-03-28 |
Family
ID=17238532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5252521A Pending JPH0780080A (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 抗菌性コネクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0780080A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000064506A1 (en) * | 1999-04-23 | 2000-11-02 | Agion Technologies, L.L.C. | Stent having antimicrobial agent |
JP2007508103A (ja) * | 2003-10-17 | 2007-04-05 | ツイン ベイ メディカル,インコーポレイテッド | 改良されたバーブクランプ |
JP2021040571A (ja) * | 2019-09-12 | 2021-03-18 | 住友ベークライト株式会社 | 流体流通管接続具 |
-
1993
- 1993-09-14 JP JP5252521A patent/JPH0780080A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000064506A1 (en) * | 1999-04-23 | 2000-11-02 | Agion Technologies, L.L.C. | Stent having antimicrobial agent |
JP2007508103A (ja) * | 2003-10-17 | 2007-04-05 | ツイン ベイ メディカル,インコーポレイテッド | 改良されたバーブクランプ |
JP4705036B2 (ja) * | 2003-10-17 | 2011-06-22 | ツイン ベイ メディカル,インコーポレイテッド | 改良されたバーブクランプ |
JP2021040571A (ja) * | 2019-09-12 | 2021-03-18 | 住友ベークライト株式会社 | 流体流通管接続具 |
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