JPH077995U - 電子回路学習用テンプレート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】従来からの電子回路組み立てはプリント基板と
ハンダごてによる方法が一般的に普及している方法だが
この方法では電子回路の初心者や若年者には安全性と技
術的な面から不向きな方法であった。このためハンダご
てを必要としない市販のソルダーレス・ブレッドボード
を使用する方法が考えられるがボード面にある多数の電
子部品端子取り付け穴が複雑で初心者や若年者には扱い
にくい部分となっていた。この問題を本考案は解決する
ために成されたもの。 【構成】ソルダーレス・ブレッドボードの電子部品取り
付け上面に被せて使用するため薄いプラスチック又は紙
製のシートに取り付け電子部品に合わせて必要最低限数
の電子部品用の端子穴をあけると同時に取り付け部分に
電子部品の上から見状態を印刷しておき、又必要に応じ
て抵抗器などのカラーコードはそのままカラーコードを
取り付け部分にカラー印刷表示することで、既製のソル
ダーレス・ブレッドボードを間違いなく簡単に電子回路
の初心者や若年者にも扱えるようにした、電子回路学習
用テンプレート。

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案はハンダごてを使用しない多孔差し込みソケット型ソルダーレス・ブレ ッドボードを使用した電子回路の学習に補助使用する為の教育用機材に関するも の。

【従来の技術】

従来より電子回路の学習にはプリント基板とハンダごてを使用するものが一般 的に普及している方法であった。この方法ではハンダごてを安全に扱える年齢以 上に限られ小学生などの年少者には不向きな方法であった。このためハンダごて を必要としない安全な電子回路の学習方法として既に既製品として多孔差し込み ソケット型ソルダーレス・ブレッドボードを使用する方法が存在する。

【考案が解決しようとする課題】

上記の既製のソルダーレス・ブレッドボードは５個程度電気的連結されたソケ ットが数十から数百組が絶縁され規則的に整列させてプラスチックのケースに収 められたもので電子部品の販売店などでは既にポピュラーな商品となっている。 この商品には小型から大型まで使用する電子回路の規模により各種サイズが取り 揃えられているが最も小型のものでも電子部品端子を差し込むためのソケット穴 が最低数百個縦横に並んでいるので間違って部品を差し込む事を防止するため各 縦横列の周囲にはＡ，Ｂ，Ｃ，１、２、３、など記入されている。しかし電子回 路を扱い慣れない初心者にとってこの縦横に表示されている符号に頼るだけでは どうしても間違いやすく又組み立てキット等にして説明図を添付した場合でもど の穴に部品を差し込むのかを確認する作業が面倒となっており何らかの解決策を 必要としていた。

【課題を解決するための手段】

本考案は上記の問題点解決のために成されたものでその目的とするところは、 電子回路の学習を若年者にも安全、簡単、経済的に楽しめるようにした。まず若 年者にも安全に扱えるようにハンダごてを使用しない方法とするにはソルダーレ ス・ブレッドボードを使用するのが１番良い方法であるが前述の問題点である電 子部品をボードに取り付ける際、多くの同様の形を持つソケットが最低でも数百 個ボード上に並んでいる為どうしても初心者には取り付け場所を間違い易いとい う問題を解決しなくてはならない。そのため本考案ではソルダーレス・ブレッド ボードの部品取り付け面に被せて使用する為の薄いプラスチック又は丈夫な紙製 シートに各々の電子部品の取り付け場所に合わせて必要数だけ電子部品端子穴を あけておくと同時に取り付ける部品を上から見た形状図を取り付ける場所に印刷 しておく事で解決させた。このようにすることで違うソケット穴に間違って部品 を差し込むような事は防止出来ると同時に、各々の取り付け電子部品の品番や値 、取り付け方向、極性などが直接取り付け場所に印刷明記できるようになる。又 カラーコード表示の抵抗器などはそのままカラーコードを印刷しておけば、例え ばカラーコード数値がまだ解釈出来ない初心者であっても間違いなく必要な数値 の部品を選び出し正しい場所に取り付ける事が可能となる。

【作用】

本考案は薄いプラスチック・フイルム又は紙製のシートを既製のソルダーレス ・ブレッドボードの上面被せたのち組み立てようとする電子回路に必要な電子部 品が印刷表示されているシート面の部品取り付け部分に従ってシートにあけられ ている電子部品取り付け端子穴部分を通してボードのソケット穴に差し込んでい けば希望の電子回路が完成する。すべての部品取り付け完了後、電源の＋・−を 所定の位置に接続すれば組み立て目的としていた電子回路動作が得られる。

【実施例】

本考案の１実施例を図面と共に説明する、図１、図２に使用した符号は共通と なっている。ページ２の図３は本考案１実施例の実際の製品例である。図面１ペ ージ目にある図１が本考案１実施例を使用した場合の電子回路組み立て前の状態 である。そして図２が本考案１実施例を使用した場合の電子回路組み立て後の様 子である。図１と図２には図面を簡略にして理解しやすくするため回路に必要な ジャンパー線類が省略して記されてある。図１、図２にある１部分が本考案部分 で薄いプラスチック製のシートで製作するのが絶縁性や耐久性から見た場合理想 的であるが、出版物などに添付して供給する場合経済的な紙を使用しても良い。 電子部品の端子間ピッチは現在は約２．５４ミリに統一されつつあり又市販の ソルダーレス・ブレッドボード２のソケット穴ピッチもこれに合わせてあるので シート作成時は２．５４ミリグリッド上の交差点に各部品の取り付け端子穴７等 があけられる事になる。シート表面には電子部品の上面図５、９，１１、１３、 １５等を各取り付け部分に品番、極性等と共に印刷し、抵抗器などのカラーコー ド表示部品はそのままカラーコードをその部品取り付け部分９に示すようにカラ ー印刷しておく。シート１が紙製の場合は不吸湿材を使用するか防湿処理を行っ ておけばより理想的である。若年者向け製品とする場合はできるだけ文字は読み 易くすると同時に絵表示を多用して簡単に理解出来るようにしておく。シート４ 隅には位置決め用の穴をあけておき画鋲などを組み立て当初に差し込んでおいて 、組み立て終わったら取り外すようにすればシートが組み立ての初段階でズレた りして間違うような事が防止出来る。又この画鋲と同時に引き出し配線等をソケ ット穴に差し込めば配線を安定させる事も出来る。この画鋲使用に対して安全性 を心配する場合は画鋲の針先端部分はカットして使用しても機能に差し支えない 。

【考案の効果】

本考案は以上の説明にあるように電子回路の学習を誰にでも安全で簡単に扱え るようにするもので、特に初心者には電子回路は難しいものという先入観がある が本考案を使用すれば簡単に絵記号とカラー印刷に従って組み立て作業を進めて 行き自動的に希望する電子回路を完成させる事が可能である。又同じ部品を再使 用し、別の電子回路用のシートを使用すれば経済的に別の電子回路を完成させる 事が可能であり本考案のシート、テンプレートと手持ち部品に追加必要とする部 品を加えて行くだけで次々に異なる電子回路を組み立てる事が簡単、安全で経済 的に楽しく行えるようにしたものであり電子回路をシリーズ化して学習していく にも最適の電子学習用教材を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案１実施例の使用場所を示す。

【図２】本考案１実施例を使用した場合の完成簡略図。

【図３】本考案１実施例の穴あけ印刷済み完成図。

【符号の説明】

Ｐ−１の図１、図２、Ｐ−２の図３内 １ 本考案の電子回路学習用テンプレート部分。 ２ 既製のソルダーレス・ブレッドボード。 ３ ソルダーレス・ブレッドボードの電子部品端子取り
付けソケット穴。 ４、８、１０、１２、１４ 取り付け電子部品。 ５、１１、１３、１５、１６、取り付け電子部品に合わ
せた印刷。 ７ 電子部品６の端子が入る穴。 ９ 取り付け電子部品に合わせたカラー印刷。 １７ 引き出しリード線穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】既製の電子回路試作用ソルダーレス・ブレ
   ッドボードの部品取り付け上面縦横の外形に合わせて切
   断作成したシート状の絶縁材質面に試作電子回路に使用
   する各電子部品の取り付け端子に合わせて必要最低限数
   の穴をあけると同時に各電子部品の取り付け位置に部品
   の上面外観を原寸で印刷表示したものを該既製の電子回
   路試作用ソルダーレス・ブレッドボードの部品取り付け
   上面に被せたのち該印刷表示に従って電子部品を取り付
   けるようにした電子回路学習用テンプレート。