JPH077915Y2 - 衣類プレス機のボイラー排水装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、小型ボイラー装置の受水タンク用排水弁及び
缶体用排水弁のコックをドレンポットの着脱によりロッ
クまたは解除するようにした衣類プレス機のボイラー排
水装置に関する。

［従来技術］ 従来、この種の衣類プレス機は第７図に示すように構成
されている。第７図において、電源ボックスを内蔵し、
電源スイッチ２を設けたバキュームボード１の上部に切
換えダクト３を介して平台４が固着され、この平台４の
後部の両側には切換えダクト３に接続された馬取付フラ
ンジ５が装着され、この馬取付フランジ５に馬腕６の一
端が回動可能に取付けられ、この馬腕６の他端に馬取付
フランジ７が取付けられ、この馬取付フランジ７に馬台
８が回動可能に取付けられている。また、平台４の後部
に排気ダクト９が固定され、この排気ダクト９に操作パ
ネル10及びコントロールボックス11が装着されている。
そして、コントロールボックス11に接続されたアイロン
ホース12及びアイロンコード13は平台４の側部に置かれ
たアイロン14に接続されている。また、バキュームボー
ド１の下部前面に平台４及び馬台８の吹き上げ及び吸引
を行う踏み込み式の２つのペダル１′が設けられてい
る。

また、バキュームボード１の側部に小型ボイラー装置15
が装着されている。この小型ボイラー装置15では、第８
図及び第９図に示すようにアイロンホース12に接続され
る蒸気ポート16が上部に設けられ、この蒸気ポート16は
接続パイプ17を介して缶体18の上部の蒸気溜め19に接続
されている。この蒸気溜め19の下部に連通部20、21が接
続され、それらの下方に下部給水部22が設けられてい
る。そして、缶体18の上部の蒸気溜め19から連通部20に
かけてヒータ23が装着され、また缶体18の上部の蒸気溜
め19から連通部21にかけて一対の水位センサ24が装着さ
れている。さらに、缶体18の上部に蒸気溜め19の異常加
圧時に開放する安全弁25及び蒸気溜め19の負圧時に開放
する負圧防止弁26が設けられている。下部給水部22は配
管27及び継手28を介して給水ポンプ29が接続され、ま
た、給水ポンプ29はホース30を介して受水タンク31に接
続されている。さらに、受水タンク31の上部に倒立され
たカートリッジ水タンク32が装着されている。また、缶
体18の蒸気溜め19に圧力メータ33が接続され、この圧力
メータ33は小型ボイラー装置15の視認可能な位置に装着
されている。

このように構成された従来の衣類プレス機では、受水タ
ンク31の排水や缶体18の排水のために、第10図に示すよ
うに小型ボイラー装置15の背部に排水弁34が接続され、
この排水弁34の部分にドレンポット35を設置したもの
や、第11図に示すように、小型ボイラー装置15の下部の
ドレンポット収納箱36にドレンポット35を挿入し、小型
ボイラー装置15の側部に設けた排水弁34に一端が接続さ
れたシリコンホース37の他端をドレンポット35の口に挿
入したものが知られている。さらに、排水弁34の口に排
水バケツを置いたり、ドレンポット35を床に置いたもの
が知られている。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、このような従来の排水装置において、第
10図に示す衣類プレス機では、小型ボイラー装置15の背
部にドレンポット35を設置するためのスペースが必要
で、衣類プレス機の設置場所を広く必要とするという問
題があった。また、この装置では、排水作業を行う場合
は小型ボイラー装置15の背部にまわらなければ排水弁を
開けることができないため、作業性が悪いという問題が
あった。

また、第11図に示す衣類プレス機では、排水弁34に接続
されたシリコンホース37をドレンポット35に差し込んで
排水するが、シリコンホース37の差し込みが浅かった
り、不充分の場合にはシリコンホース37がドレンポット
35から外れて床面を濡らすという欠点があった。また、
小型ボイラー装置15の側部に排水作業用のスペースが必
要になるという問題があった。

さらに、排水弁34の口に排水バケツを置いたり、ドレン
ポット35を置くものでは、小型ボイラー装置15を移動す
る時に排水用バケツやドレンポット35を移動しなければ
ならず、まず、排水弁34の口より排水バケツまたはドレ
ンポット35まで距離があるため、水が飛び散るという問
題があった。

本考案は、小型ボイラー装置の下部に設けたフックによ
ってドレンポットを配置し、受水タンク及び缶体にそれ
ぞれ排水管及び受水タンク用排水弁及び缶体用排水弁を
それぞれ介してドレンポットに接続するとともに、ドレ
ンポットの脱着によって前記受水タンク用排水弁及び受
水タンク用排水弁のそれぞれのコックをロック及び解放
するようにした衣類プレス機のボイラー排水装置を提供
することを目的とするものである。

［課題を解決するための手段］ 本考案は、上記目的を達成するために、バキュームボー
ドの上部に馬台及び平台を設け、前記馬台及び平台のバ
キューム及びブローまたはバキュームを行うブロワ装置
を前記バキュームボードに内蔵し、前記バキュームボー
ドの側部に小型ボイラー装置を設け、この小型ボイラー
装置の受水タンクから給水ポンプで缶体に送られた水を
ヒータで加熱して蒸気を発生し、この蒸気を蒸気ポート
からアイロンに送るようにした衣類プレス機において、
前記小型ボイラー装置の下部にフックによってドレンポ
ットを配置し、前記受水タンクに排水管を介して受水タ
ンク用排水弁が接続され、該受水タンク用排水弁はパッ
キンを介して前記ドレンポットに接続するとともに、前
記缶体に排水管を介して缶体用排水弁が接続され、該缶
体用排水弁はパッキンを介して前記ドレンポットに接続
し、かつ、前記小型ボイラー装置のベースに回動可能に
装着されたアームをばねで付勢することにより前記受水
タンク用排水弁のコックと前記缶体用排水弁のコックを
ロックし、前記ドレンポットの挿入により前記アームを
回動して前記ロックを外すようにするものである。

［作用］ 本考案によれば、ドレッポットを外しているときは、受
水タンク用排水弁及び缶体用排水弁はそれぞれアームに
よりロックされているが、ドレンポットを装着すると、
リンクアームを回動することにより受水タンク用排水弁
及び缶体用排水弁のロックが解除され、ストッパーが下
がる。ここで、コックをそれぞれを倒すと、受水タンク
及び缶体からそれぞれドレンポットに排水が行われる。
排水が完了すると、受水タンク用排水弁及び缶体用排水
弁のコックをそれぞれ、閉め、ドレンポットから受水タ
ンク用排水弁及び缶体用排水弁のパッキンをそれぞれ外
し、ドレンポットを小型ボイラー装置の側面から引き出
すことにより、排水された水をこぼすことなくドレンポ
ットから捨てることができる。

［実施例］ 第１図、第２図、第３図を参照すると、本考案の１実施
例の衣類プレス機のボイラー排水装置では、小型ボイラ
ー装置15の下部にフック38が設けられ、このフック38に
ドレンポット35が配置されている。また、受水タンク31
に排水管39を介して受水タンク用排水弁40が接続され、
また、缶体18（第９図参照）に排水管41を介して缶体用
排水弁42が接続されている。そして、受水タンク用排水
弁40及び缶体用排水弁42の排出口はそれぞれ第３図の拡
大図に示すように、パッキン43、44がそれぞれ固定さ
れ、ドレンポット35のそれぞれの受水口に装着されてい
る。

また、第４図に示すように、受水タンク用排水弁40のコ
ック40aに第１のリンクアーム45の一端45aが係合され、
また、リンクアーム45はその下方に折れ曲がった部分の
穴にピン46が通されてベース47に固着することにより回
動可能に装着されている。また、缶体用排水弁42のコッ
ク42aに第２のリンクアーム48の一端48aが係合され、ま
た、第２のリンクアーム48はその下方に折れ曲がった部
分の穴にピン49が通されてベース47に固着されることに
より回動可能に装着されている。そして、第１のリンク
アーム45の他端45bは第２のリンクアーム48の上方に折
れ曲がった部分でピン50により回動可能に接続されてい
る。また、第２のリンクアーム48の他端48bは、第５図
に示すように第３のリンクアーム51に接続され、この第
３のリンクアーム51の突出端51aはドレンポット35のつ
ば35aと係合するように構成されている。さらに、第２
のリンクアーム48にばね支持体52が固着され、このばね
支持体52にばね53の一端が掛けられ、他端はベース47に
掛けられ、このばね53によって第２のリンクアーム48は
常に第１のリンクアーム45とともに一直線になるように
付勢されている。また、第２のリンクアーム48の他端48
bの近傍の下方に一端をねじ54aでベース47に固着された
ばね板54が傾斜して設けられ、このばね板54の他端にス
トッパ55が固着されている。

このように構成された本実施例のボイラー排水装置で
は、ドレンポット35が装着されない状態では、ばね53に
よって第１、第２のリンクアーム45、48の他端45b、48b
がほぼ一直線になるように付勢されており、従って、第
１、第２のリンク45、48の一端45a、48aは第４図の実線
で示すように受水タンク用排水弁40のコック40a及び缶
体用排水弁42のコック42aにそれぞれ係合され、誤って
それぞれのコック40a、42aに触れても回動しないので、
床が水びたしになることがない。ここで、第６図に示す
ようにドレンポット35をフック38に掛けて小型ボイラー
装置15の下部に挿入すると、第３のリンクアーム51の先
端51aがドレンポット35のつば35aに当たるので、ばね53
の力に抗して第３のリンクアーム51は押される。それに
よって、第２のリンクアーム48がピン49を支点にして回
動し、それに伴って第１のリンクアーム45がピン46を支
点にして回動する。そして、ドレンポット35を最後まで
押し込むと、第２のリンクアーム48によってばね板54が
下げられ、それによってストッパ55が下がり、ドレンポ
ット35の装着が完了する。

この時、第４図の点線で示すように第１、第２のリンク
アーム45、48の一端45a、48aがそれぞれ受水タンク用排
水弁40及び缶体用排水弁42のコック40a、42aとの係合が
外れる。従って、受水タンク用排水弁40及び缶体用排水
弁42のコック40a、42aをそれぞれを倒すと、受水タンク
31及び缶体18からそれぞれドレンポット35に排水が行わ
れる。排水が完了すると、受水タンク用排水弁40及び缶
体用排水弁42のコック40a、42aをそれぞれ閉め、ドレン
ポット35から受水タンク用排水弁40及び缶体用排水弁42
のパッキン43、44をそれぞれ外し、ドレンポット35を小
型ボイラー装置15の側面から引き出すと、水がこぼれる
ことなくドレンポット35を取り出すことができる。

本実施例では、このようにドレンポット35を小型ボイラ
ー装置15の底部に収納することにより設置スペースを必
要とせず、また、ドレンポット35が小型ボイラー装置15
の底部に常に収納されているため、特にホースを接ぐと
いう作業がなく、さらに、ドレンポット35の差し込み作
業及び排水作業が小型ボイラー装置15の側面で行うこと
ができるので、小型ボイラー装置15の背部へ回り込むと
いう面倒な作業がない。さらに、ドレンポット35を外し
ている状態では受水タンク用排水弁40及び缶体用排水弁
42のコック40a、42aがロックされ、ドレンポット35が装
着した状態でのみコック40a、42aを回動するように構成
したので、誤動作がなく、床を水びたしにするようなこ
とがない。

［考案の効果］ 本考案は、以上のように構成されているので、ドレンポ
ットを小型ボイラー装置の底部に収納することにより設
置スペースを必要とせず、また、ドレンポットが小型ボ
イラー装置の底部に常に脱着可能に収納されているた
め、特にホースを接ぐという作業がなく、さらに、ドレ
ンポットの差し込み作業及び排水作業が小型ボイラー装
置の側面で行うことができるので、小型ボイラー装置の
背部へ回り込むという面倒な作業がなく、さらに、ドレ
ンポットを外している状態では受水タンク用排水弁及び
缶体用排水弁のコックがロックされ、ドレンポットが装
着した状態でのみコックを回動することができるので、
誤動作がなく、床を水びたしにすることがないなどの利
点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例の衣類プレス機のボイラー排
水装置の上面図、第２図は第１図の装置の正面図、第３
図は第２図の一部拡大図、第４図は受水タンク用排水弁
または缶体用排水弁の近傍の拡大図、第５図は挿入状態
を示すドレンポットと第３のリンクアームの拡大図、第
６図は装着完了状態を示すリンクアームの拡大図、第７
図は従来の衣類プレス機の正面図、第８図は小型ボイラ
ー装置の内部構造を示す背面図、第９図は第８図の側面
図、第10図は従来の小型ボイラー装置の側面図、第11図
は従来の他の小型ボイラー装置の一部構成図である。 15……小型ボイラー装置、18……缶体、31……受水タン
ク、35……ドレンポット、38……フック、39……排水
管、40……受水タンク用排水弁、41……排水管、42……
缶体用排水弁、43、44……パッキン、45……第１のリン
クアーム、46……ピン、48……第２のリンクアーム、4
9、50……ピン、、51……第３のリンクアーム、52……
ばね支持体、53……ばね、54……ばね板、55……ストッ
パ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】バキュームボードの上部に馬台及び平台を
   設け、前記馬台及び平台のバキューム及びブローまたは
   バキュームを行うブロワ装置を前記バキュームボードに
   内蔵し、前記バキュームボードの側部に小型ボイラー装
   置を設け、この小型ボイラー装置の受水タンクから給水
   ポンプで缶体に送られた水をヒータで加熱して蒸気を発
   生し、この蒸気を蒸気ポートからアイロンに送るように
   した衣類プレス機において、前記小型ボイラー装置の下
   部にフックによってドレンポットを配置し、前記受水タ
   ンクに排水管を介して受水タンク用排水弁が接続され、
   該受水タンク用排水弁はパッキンを介して前記ドレンポ
   ットに接続するとともに、前記缶体に排水管を介して缶
   体用排水弁が接続され、該缶体用排水弁はパッキンを介
   して前記ドレンポットに接続し、かつ、前記小型ボイラ
   装置のベースに回動可能に装着されたアームをばねで付
   勢することにより前記受水タンク用排水弁のコックと前
   記缶体用排水弁のコックをロックし、前記ドレンポット
   の挿入により前記アームを回動して前記ロックを外すよ
   うにしたことを特徴とする衣類プレス機のボイラー排水
   装置。