JPH077905A - ボイスコイル型モータ - Google Patents

ボイスコイル型モータ

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Publication number
JPH077905A
JPH077905A JP14333893A JP14333893A JPH077905A JP H077905 A JPH077905 A JP H077905A JP 14333893 A JP14333893 A JP 14333893A JP 14333893 A JP14333893 A JP 14333893A JP H077905 A JPH077905 A JP H077905A
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JP
Japan
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yoke
voice coil
permanent magnet
type motor
coil type
Prior art date
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Pending
Application number
JP14333893A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiko Kuriyama
義彦 栗山
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
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Publication of JPH077905A publication Critical patent/JPH077905A/ja
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  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精度かつ低コストで製作し得るボイスコイ
ル型モータを提供する。 【構成】 対向して設けた1対のヨークの少なくとも一
方に永久磁石を固着し,これらのヨークの端部を連結ヨ
ークを介して接続して磁気回路を形成し,前記永久磁石
の表面に形成された磁気空隙内において可動コイルを移
動自在に構成したボイスコイル型モータにおいて,ヨー
ク支持取付部材を熱可塑性樹脂材料によって成形し,か
つそれらの成形時においてヨークと一体に固着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,例えば磁気ディスク装
置における磁気ヘッドの位置決め手段等に使用されるボ
イスコイル型モータに関するものであり,特に構成部材
を低コストかつ高精度で製作できるように改良されたボ
イスコイル型モータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からボイスコイル型モータは構造が
簡単であり,しかも高速直線または揺動運動の駆動源と
して優れているため多くの用途に使用されている。特に
磁気ディスク装置においては,磁気ヘッドを任意のトラ
ック位置から他のトラック位置へ高速かつ高精度で移動
させることが必要であるため,磁気ヘッドの位置決め手
段として他の型式のモータよりアクセスタイムの短いボ
イスコイル型モータが多用されている(例えば米国特許
第4,505,055 号明細書, 特開昭64-89946号公報,特開平4
-311888号公報等参照) 。
【0003】図11は従来のボイスコイル型モータの例
を示す一部断面要部平面図,図12は図11におけるA
方向矢視一部断面図である。図11および図12におい
て,1はヨークであり,例えば軟鉄のような強磁性材料
により,平面への投影形状を略U字形に形成する。すな
わち1対のヨーク2,3を各々平面への投影形状を円弧
状に形成し,一方の端部を連結ヨーク4を介して一体に
接続する。5は他の連結ヨークであり,ヨーク1の開放
端に例えば取付ねじ(図示せず)を介して固着し,磁気
回路を形成する。
【0004】次に6は永久磁石であり,断面を円弧状若
しくはアークセグメント状に形成すると共に,厚さ方向
に着磁し,例えばヨーク2の内面に例えば接着剤を介し
て固着し,対向するヨーク3との間に磁気空隙7を形成
する。8は支持脚であり,ヨーク1の底面に例えばねじ
9を介して設ける。10は取付部材であり,例えば断面
L字形に形成して,連結ヨーク4の側面に例えば取付ね
じ(図示せず)を介して固着する。11はボルト穴であ
り,磁気ディスク装置本体(図示せず)への取付ボルト
を挿通するためのものである。
【0005】12はアームであり,一端に中空角筒状に
形成した可動コイル13を,他端に例えば磁気ヘッドの
ような機能部材(図示せず)を各々固着し,ヨーク3に
介装した可動コイル13がヨーク3に沿い,かつ前記永
久磁石6とヨーク3との間に形成される磁気空隙7内に
おいて軸14を介して回動若しくは揺動可能に配設す
る。
【0006】上記の構成により可動コイル13に信号電
流を通電すると,フレミングの左手の法則に従って,可
動コイル13に軸14の回りの駆動力が作用し,アーム
12を回動若しくは揺動させ,アーム12の他端に設け
た例えば磁気ヘッドを,磁気ディスク上の所定の記録ト
ラックに位置決めすることができる。なお回動若しくは
揺動方向の切り換えは,可動コイル13への通電電流の
向きを反転させることによって行う。
【0007】図13は従来のボイスコイル型モータの他
の例を適用した磁気ディスク装置の例を示す要部平面
図,図14は図13におけるボイスコイル型モータの例
を示す拡大断面図である。まず図13において,20は
磁気ディスク装置の本体であり,駆動モータ(図示せ
ず)を介して例えば約3,600rpmの高速回転するスピンド
ル21が設けられ,このスピンドル21に複数枚の磁気
ディスク22が取り付けられている。
【0008】磁気ディスク22にはその両面にデータが
記録されるように形成されており,磁気ディスク22に
対する書き込みおよび磁気ディスク22からの読み出し
は,この磁気ディスク22の両面に臨むように設けられ
た磁気ヘッド23によって行われる。そしてこの磁気ヘ
ッド23の磁気ヘッド23面上の移動は,ボイスコイル
型モータ24に設けられかつ回動若しくは揺動可能に形
成されたアーム25を介して行われるのである。
【0009】図14において,ボイスコイル型モータ2
4は,横断面形状の輪郭の一部に同心の円弧状部を有す
るインナーヨーク26およびアウターヨーク27と,偏
平型に形成された可動コイル28を端部に設けたアーム
25とから構成される。インナーヨーク26の内周面に
は,アークセグメント状に形成された永久磁石29が固
着されている。この永久磁石29は厚さ方向に着磁さ
れ,かつ隣接して異極が表面に現れるように配設され,
永久磁石29とアウターヨーク27との間に磁気空隙3
0が形成される。31はねじであり,インナーヨーク2
6とアウターヨーク27とを接続して磁気回路を形成す
るためのものである。
【0010】上記の構成により可動コイル28に信号電
流を通電すると,前記図11に示すものと同様にフレミ
ングの左手の法則に従って,磁気空隙30内に存在する
可動コイル28に軸32の回りの駆動力が作用し,アー
ム25を回動若しくは揺動させ,アーム25の他端に設
けた磁気ヘッド23を,磁気ディスク22上の所定の記
録トラックに位置決めすることができる。なお回動若し
くは揺動方向の切り換えは,可動コイル28への通電電
流の向きを反転させることによって行うことは,前記図
11に示すものと同様である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】まず図11および図1
2に示す構成のものにおいては,ボイスコイル型モータ
を磁気ディスク装置の本体に取り付けるための取付部材
10および支持脚8等のヨーク支持取付部材を別途に準
備する必要があり,加工組立が煩雑であると共に,製作
コストが嵩むという問題点がある。
【0012】また永久磁石6をヨーク2の内周面に固着
する手段としては,通常は接着剤による手段が多用され
ているが,接着剤の硬化に要する時間が長いと共に,余
剰の接着剤の拭き取り清掃のための作業が必要であるた
め,組立コストが高騰するという問題点がある。
【0013】更に上記接着剤を使用する固着手段を使用
した場合には,接着剤の硬化時にアウトガスが発生し,
作業環境を汚染すると共に,ボイスコイル型モータとし
て完成後においても,接着剤から残余のアウトガスが若
干ではあるが発生することに起因し,磁気ディスク等の
記録媒体を劣化させるおそれがあるという問題点があ
る。
【0014】次に図14に示す構成のものにおいては,
インナーヨーク26およびアウターヨーク27が複雑な
形状であるため,機械加工が極めて煩雑となり,加工コ
ストが高騰することとなり,製作コストが嵩むという問
題点がある。特にインナーヨーク26およびアウターヨ
ーク27の凹凸円筒面を高精度で機械加工する際には,
加工工数および加工時間の長大化が避けられない。
【0015】またこれらのインナーヨーク26およびア
ウターヨーク27は鉄系材料を使用するため,防錆のた
めに表面をメッキするのが通常であるが,このメッキ作
業に際してはその前後処理作業も含めて大なる工数およ
び時間を要し,製作コストが増大するという問題点があ
る。なお永久磁石29をインナーヨーク26に固着する
作業については,前記図11に示すものにおけると同様
の問題点がある。
【0016】一方この種のボイスコイル型モータに対す
る小型化,低コスト化への要求は近年において特に厳し
くなってきており,上記従来の構成のものでは製作コス
トが嵩むため,上記の要求を満足させることができない
という問題点がある。
【0017】本発明は上記従来技術に存在する問題点を
解決し,高精度かつ低コストで製作し得るボイスコイル
型モータを提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,第1の発明においては,対向して設けた1対のヨー
クの少なくとも一方に永久磁石を固着し,これらのヨー
クの端部を連結ヨークを介して接続して磁気回路を形成
し,前記永久磁石の表面に形成された磁気空隙内におい
て可動コイルを移動自在に構成したボイスコイル型モー
タにおいて,ヨーク支持取付部材を熱可塑性樹脂材料に
よって成形し,かつそれらの成形時においてヨークと一
体に固着する,という技術的手段を採用した。
【0019】上記の発明において,ヨークに吸着させた
永久磁石を熱可塑性樹脂材料からなる保持部材により抱
持固着することができる。また永久磁石を固着したヨー
ク間にセンターヨークを設け,このセンターヨークに可
動コイルを介装させた構成としてもよい。
【0020】次に第2の発明においては,横断面形状の
輪郭の一部を同心の円弧状に形成したインナーヨークお
よびアウターヨークを対向させかつ端部において接続す
ると共に,インナーヨークおよび/またはアウターヨー
クの対向面にアークセグメント状の永久磁石を固着して
磁気回路を形成し,永久磁石の表面に形成された磁気空
隙内において可動コイルを移動自在に構成したボイスコ
イル型モータにおいて,インナーヨークまたはアウター
ヨークを保持する保持部材を熱可塑性樹脂材料により一
体成形し,かつそれらの成形時においてインナーヨーク
またはアウターヨークを抱持固着するように構成する,
という技術的手段を採用した。
【0021】上記の発明において,インナーヨークおよ
びアウターヨークをそれらの横断面形状と同一の平面形
状に形成した薄板を複数個積層することによって構成す
ることができる。
【0022】上記第1および第2の発明において,構成
部材としての永久磁石はその厚さ寸法が制限されるた
め,動作点が高くとれないので,保磁力の大なる希土類
系のものを使用することが好ましい。更に近年のものに
おいては一層の薄型化および高性能化が要求されるた
め,磁気空隙内に高い磁束密度を確保する点で,R−F
e−B系(R:Y,Nd等の希土類元素の1種以上)の
永久磁石を使用することがより好ましい。
【0023】この場合R−Fe−B系材料中の希土類元
素Rの含有量は10〜30原子%の範囲が望ましい。R
が10原子%より少ないと磁気特性(特に保磁力)が低
下し,一方30原子%より多いとRリッチな非磁性相が
多くなり,残留磁束密度が低下するため好ましくない。
【0024】この場合希土類元素Rとしては,通常N
d,Prのような希土類元素が使用されるが,特に資源
的に豊富に存在し,比較的安価なNdが最も一般的であ
る。また保磁力を向上させるために,Rの一部(1〜3
0%程度)をDy,Ho,Tbのような重希土類元素で
置換することができる。更にRはLa,Ce,Sm,G
d,Er,Eu,Tm,Tb,Yのうち少なくとも1種
を含むことができる。
【0025】Feの含有量は65〜85原子%の範囲が
望ましい。Feが65原子%より少ないと残留磁束密度
が低下し,85原子%より多いと保磁力が低下するため
好ましくない。
【0026】Bの含有量は2〜28原子%の範囲が望ま
しい。Bが2原子%より少ないと保磁力が低下し,28
原子%より多いとBリッチな非磁性相が多くなり,残留
磁束密度が低下するため好ましくない。
【0027】なお上記必須成分の他,製造上不可避の不
純物(例えばO2 )が含まれる場合もある。またR−F
e−B系材料において公知の添加元素(例えばCo,A
l,Ti等)を含有することもできる。このような添加
元素は,例えば特開昭60−162754号,同61−
87825号公報に開示されている。
【0028】本発明におけるアークセグメント状若しく
は平板状の永久磁石は,例えば次のようにして作製する
ことができる。まずR−Fe−B系合金を通常の方法で
Ar中若しくは真空中で溶解するが,Bはフェロボロン
として添加してもよい。希土類元素は最後に投入するの
が好ましい。溶解後のインゴットは粗粉砕および微粉砕
されるが,粗粉砕はスタンプミル,ジョークラッシャ
ー,ブラウンミル,ディスクミル等により,また微粉砕
はジェットミル,振動ミル,ボールミル等によって行
う。何れも酸化防止のために,非酸化性雰囲気中におい
て行い,このため有機溶媒や不活性ガスを使用するのが
好ましい。
【0029】粉砕後の粒径は2〜5μm(Fischer Subs
ive Sizer による測定)とするのがよい。上記のように
して作製した磁粉を磁場中成形装置によって所定のアー
クセグメント状若しくは平板状の成形体とする。この成
形体を次に焼結するのであるが,焼結はAr,He等の
不活性ガス中若しくは真空中または水素中において95
0〜1150℃の温度で20分ないし2時間行う。焼結
後,必要に応じて不活性ガス雰囲気中において熱処理を
施す。好ましい熱処理条件は500〜700℃において
30分ないし3時間である。最後に磁粉の配向方向(こ
の場合は半径方向)と揃えて着磁を行う。着磁磁場強度
は5〜30kOeの範囲がよい。
【0030】次に本発明における熱可塑性樹脂材料とし
ては,例えばポリフェニレンサルファイド樹脂,ポリブ
チレンテレフタレート樹脂,ポリアミド樹脂,ポリイミ
ド樹脂,ポリアミドイミド樹脂,ポリエステル樹脂等の
公知の樹脂(好ましくは耐熱性を有する樹脂)を使用す
ることができる。
【0031】上記の樹脂の内では,縦弾性率(測定法:
ASTM D−638)が10×104 kg/cm2 以上
(好ましくは13×104 kg/cm2 以上)のものが好ま
しい。特に熱可塑性樹脂として液晶ポリマー(溶融状態
で液晶性を示す)の一種である液晶性ポリエステル樹脂
(主鎖中に剛直鎖を有するポリエステル)を使用すると
好ましい。
【0032】液晶性ポリエステル樹脂には,(a)パラ
ヒドロキシ安息酸とポリエチレンテレフタレートとの共
重合体,(b)ポリ−p−ヒドロキシベンゾエートと芳
香族ジカルボン酸,芳香族ジオールの共重合体,(c)
ポリ−p−ヒドロキシベンゾエートとナフトエ酸との共
重合体,等の種々の基本組成を有するものがあるが,強
度および弾性率の点で全芳香族のもの(b),(c)が
好ましく,(c)のものがより好ましい。特に(c)の
全芳香族系ポリエステル樹脂は,成形時に剛直な分子鎖
が流動方向に配向されるため,その方向の縦弾性率が大
となる他に,振動吸収特性が良く,線膨張率が小さい
(金属材料に近い)という利点がある。
【0033】液晶ポリマーでは完全溶融温度より低い液
晶状態温度で成形を行うと,流動性が高く成形が容易と
なる。特に縦弾性率(引張弾性率)が16×104 kg/
cm2以上の液晶ポリマーを使用するとよい。このような
液晶ポリマーの具体例としては,全芳香族のサーモトロ
ピック液晶性ポリエステルであるベクトラA130(1
8×104 )(単位はkg/cm2 ,以下同じ),C130
(16×104 ),A230(30×104 ),B23
0(38×104 ),A410(21×104),A4
22(18×104 ),C400(17×104 ),A
540(16×104 )(以上セラニーズ社),XYD
AR RC−210(16.2×104 ),G−43C(1
6.1×104 )(以上ダートコ社)などが挙げられる。
【0034】因みに縦弾性率は,鋼:220×104
アルミニウム:68×104 ,メタアクリル樹脂: 4.2
×104 ,ポリスチレン樹脂: 3.2〜 3.6×104 ,ポ
リフェニレンサルファイド樹脂:10×104 (何れも
単位はkg/cm2 )であるから,一般の熱可塑性樹脂を使
用するよりも大なる剛性を得ることができる。またこの
液晶ポリマーとしては,機械的強度や耐熱性などを向上
させるために,ガラス繊維や炭素繊維などのフィラーを
添加したものを使用することができる。添加量は10〜
50重量%が望ましく,より好ましくは20〜40重量
%である。
【0035】また本発明においては,上記の熱可塑性樹
脂として曲げ弾性率(測定法:ASTM D−792)
が13×104 kg/cm2 以上のものも有効に使用でき
る。このような樹脂としては,例えば前述のベクトラA
130(15×104 )(単位はkg/cm2 ,以下同
じ),C130(14×104 ),A230(29×1
4),B230(36×104 ),A410(18×
104 ),A422(17×104 ),A540(14
×104 ),XYDAR RC−210(13.6×1
4 ),G−43C(14.9×104 )の他,ライトンR
−4(14×104 )(フィリプス石油),DIC・P
PS FZ・1140(14×104 ),ASAHI・
PPS RG−40JA(14.4×104 )(旭硝子),
フォートロン1140A1(13×104 )(ポリプラ
スチックス),GS−40(15×104 ),G−10
(20×104 ),G−6(18×104 ),G−4F
(14×10 4 ),FC−5(16×104 )(以上東
ソー・サススティール)等のポリフェニレンサルファイ
ドなどが挙げられる。
【0036】
【作用】上記の構成により,構成部材の点数を減少する
ことができると共に,構成部材の一部が一体成形される
ことにより,組立作業が容易になり,製作コストの大幅
な低減が可能となる。
【0037】
【実施例】図1は本発明の実施例におけるヨークを示す
要部平面図,図2は図1におけるB方向矢視一部断面
図,図3は図1における永久磁石の近傍を示すB方向矢
視図であり,同一部分は前記図11および図12と同一
の参照符号で示す。図1および図2において,15は取
付穴であり,ヨーク1の底面部に設ける。16は取付溝
であり,ヨーク1を構成する連結ヨーク4の側面に設け
る。
【0038】次に支持脚8および取付部材10は,例え
ばガラス繊維入りのポリフェニレンサルファイド樹脂に
より形成され,ヨーク1に設けた取付穴15および取付
溝16内に固着される。17は保持部材であり,前記支
持脚8および取付部材10と同様の材料によって形成さ
れ,永久磁石6の側面部およびヨーク1の側面部を各々
抱持するように設けられる。
【0039】上記のような支持脚8,取付部材10およ
び保持部材17を形成するには,射出成形用金型を使用
し,成形用空間に上記樹脂材料の加熱溶融物を注入し,
冷却固化後において上記成形用空間から取り出せばよ
い。この場合,予め着磁した永久磁石6をヨーク2の内
面に吸着させて組立てたヨーク1を,成形前に上記射出
成形用金型内の所定個所にインサートしておけば,上記
加熱溶融物の注入によって支持脚8,取付部材10およ
び保持部材17が成形されると同時に,永久磁石6がヨ
ーク2に抱持固着される。
【0040】なお支持脚8は取付穴15の内面との摩擦
力によって保持されるので,取付け穴15の内面は粗面
に形成することが好ましい。粗面形成手段としては公知
の手段が使用できるが,例えば取付穴15を錐によって
穿孔する場合に,軸方向の送りを大にして擬似らせん状
の内面としてもよく,必要に応じて1〜2条のねじ溝を
設けてもよい。一方取付溝16を例えば図2に示すよう
な断面鳩尾状のあり溝に形成すれば,成形時において取
付部材10にあり18が形成されるから,取付部材10
をヨーク1に強固に固着一体化することができる。
【0041】図4は本発明の他の実施例を示す要部断面
図であり,同一部分は前記図14と同一の参照符号で示
す。図4において,33は永久磁石であり,アークセグ
メント状に形成されると共に,厚さ方向に着磁されて,
アウターヨーク27の内周面に固着される。なお永久磁
石33は,インナーヨーク26の内周面に固着された永
久磁石29と異極が対向するように設けられ,永久磁石
29,33間に磁気空隙30が形成される。そしてこの
磁気空隙30内を偏平型に形成された可動コイル28が
移動することにより,前記図14に示すものと同様の作
用を行うのである。
【0042】図5は図4におけるアウターヨーク27の
詳細を示す断面図,図6および図7は各々図5における
C方向矢視図およびD方向矢視図,図8は図5における
E−E線断面図であり,同一部分は前記図4と同一の参
照符号で示す。図5ないし図8において,41はヨーク
材であり,例えばSPCCのような軟鋼板の薄板によ
り,平面への投影形状を図5に示すような略弓形に形成
し,複数個を図8に示すように積層して形成する。この
ようなヨーク材41を形成するには,例えばパンチ・ダ
イセットによる打抜成形手段を適用するのが好ましく,
打抜成形後,例えば表面にアラルダイトのような接着剤
を塗布して所定枚数を積層する。
【0043】次に42はスペーサであり,例えばSS4
1のような軟鋼板により,長方形状に形成し,一辺をヨ
ーク材41の端縁部と当接させる。43はボルト穴であ
り,図4に示すように後述するインナーヨーク26とね
じ31を介して接続するためのものである。44は側板
であり,例えはSS41のような軟鋼板により略台形状
に形成し,アウターヨーク27の端縁部に配設する。
【0044】45は保持部材であり,熱可塑性樹脂材料
により形成し,前記ヨーク材41,永久磁石33,スペ
ーサ42および側板44を一体に抱持固着するように構
成する。このような構成のアウターヨーク27を形成す
るには,前記実施例におけると同様に射出成形用金型を
使用し,成形用空間に例えばガラス繊維入りのポリフェ
ニレンサルファイド樹脂の加熱溶融物を注入し,冷却固
化後成形用空間から取り出せばよい。なお上記ヨーク材
41その他の構成部材は,成形前に射出成形用金型内の
所定個所にインサートしておく。この場合,予め着磁し
た永久磁石33をヨーク材41の内面に吸着させた状態
で,射出成形用金型内にインサートしておけば,上記加
熱溶融物の注入によって一体に抱持固着され得る。
【0045】図9は図4におけるインナーヨーク26の
詳細を示す断面図,図10は図9におけるF方向矢視図
であり,同一部分は前記図4と同一の参照符号で示す。
図9および図10において,46はヨーク材であり,例
えばSPCCのような軟鋼板により,平面への投影形状
を図9に示すような擬似Ω字状に形成し,複数個を図9
において紙面と直交する方向に積層して形成する。ヨー
ク材46の成形手段は前記図5および図8におけるヨー
ク材41と同様である。
【0046】47,48は各々スペーサであり,例えば
SS41のような軟鋼板により,長方形状に形成し,各
々一方の表面をヨーク材46の端縁部と当接させる。ス
ペーサ47,48には各々ねじ穴49,50を設ける。
ねじ穴49は前記図5に示すボルト穴43と対応させて
設けると共に,ねじ穴50はボイスコイル型モータとし
て組立てる場合の磁気ディスク装置本体への取付穴に対
応させて設ける。
【0047】51は保持部材であり,熱可塑性樹脂によ
り形成し,前記ヨーク材46,永久磁石29およびスペ
ーサ47,48を一体に抱持固着するように構成し,イ
ンナーヨーク26を形成する。この場合の成形手段とし
ては,前記図5ないし図8におけるアウターヨーク27
におけると同様な射出成形手段を適用することができ
る。
【0048】上記のようにしてインナーヨーク26およ
びアウターヨーク27を形成した後,図4に示すように
ねじ31を介して両者を接続し,アーム25および可動
コイル28を介装させ,ボイスコイル型モータ24を形
成するのである。
【0049】図1ないし図3に示す実施例においては,
ヨーク2,3の平面への投影輪郭形状が円弧状である場
合の例について記述したが,これらが直線状である所謂
リニア型のものであっても作用は同様である。また永久
磁石6をヨーク2の内面に固着した例を示したが,永久
磁石6をヨーク3の内面に固着し,可動コイルをヨーク
2に介装させてもよい。更にヨーク1の平面への投影輪
郭形状をE型,すなわち1対のサイドヨークと,サイド
ヨーク間に設けられたセンターヨークとによって形成
し,サイドヨークの内面に永久磁石を固着し,センター
ヨークに可動コイルを介装させた構成としてもよい。
【0050】次に図4ないし図10に示す実施例におい
ては,インナーヨーク26およびアウターヨーク27の
対向面に各々永久磁石29,33を固着した構成のもの
について記述したが,何れか一方の永久磁石を欠如する
構成のものであっても作用は同様である。またヨーク材
41,46を薄板積層構造とした例について記述した
が,ブロック状のものであってもよい。
【0051】
【発明の効果】本発明は以上記述のような構成および作
用であるから,下記の効果を奏し得る。 (1)支持脚,取付部材および保持部材等のヨーク支持
取付部材を一体成形によってヨークと固着させることが
できるため,加工組立が容易であり,製作コストの低減
が可能である。 (2)永久磁石のヨークへの固着手段として接着剤を使
用せずに行い得るため,組立作業が容易であり,かつ製
作コストを低減できる。 (3)接着剤を使用しないため,アウトガス発生による
作業環境の汚染がないと共に,ボイスコイル型モータと
して完成後においても記録媒体の劣化を抑制することが
できる。 (4)インナーヨークとアウターヨークとを接続する構
成のものにおいて,永久磁石取付面その他を高精度かつ
容易に形成できるため,モータ特性の向上および加工コ
ストの低減が可能である。 (5)熱可塑性樹脂材料からなる保持部材によってヨー
ク表面を被覆するため,永久磁石の抱持固着が容易かつ
確実であると共に,防錆のためのメッキ処理が不要であ
るため,製作コストの低減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるヨークを示す要部平面
図である。
【図2】図1におけるB方向矢視一部断面図である。
【図3】図1における永久磁石の近傍を示すB方向矢視
図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す要部断面図である。
【図5】図4におけるアウターヨーク27の詳細を示す
断面図である。
【図6】図5におけるC方向矢視図である。
【図7】図5におけるD方向矢視図である。
【図8】図5におけるE−E線断面図である。
【図9】図4におけるインナーヨーク26の詳細を示す
断面図である。
【図10】図9におけるF方向矢視図である。
【図11】従来のボイスコイル型モータの例を示す一部
断面要部平面図である。
【図12】図11におけるA方向矢視一部断面図であ
る。
【図13】従来のボイスコイル型モータの他の例を適用
した磁気ディスク装置の例を示す要部平面図である。
【図14】図13におけるボイスコイル型モータの例を
示す拡大断面図である。
【符号の説明】 1,2,3 ヨーク 6,29,33 永久磁石 17,45,51 保持部材 26 インナーヨーク 27 アウターヨーク 28 可動コイル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向して設けた1対のヨークの少なくと
    も一方に永久磁石を固着し,これらのヨークの端部を連
    結ヨークを介して接続して磁気回路を形成し,前記永久
    磁石の表面に形成された磁気空隙内において可動コイル
    を移動自在に構成したボイスコイル型モータにおいて, ヨーク支持取付部材を熱可塑性樹脂材料によって成形
    し,かつそれらの成形時においてヨークと一体に固着し
    たことを特徴とするボイスコイル型モータ。
  2. 【請求項2】 ヨークに吸着させた永久磁石を熱可塑性
    樹脂材料からなる保持部材により抱持固着したことを特
    徴とする請求項1記載のボイスコイル型モータ。
  3. 【請求項3】 永久磁石を固着したヨーク間にセンター
    ヨークを設け,このセンターヨークに可動コイルを介装
    させたことを特徴とする請求項1若しくは2記載のボイ
    スコイル型モータ。
  4. 【請求項4】 横断面形状の輪郭の一部を同心の円弧状
    に形成したインナーヨークおよびアウターヨークを対向
    させかつ端部において接続すると共に,インナーヨーク
    および/またはアウターヨークの対向面にアークセグメ
    ント状の永久磁石を固着して磁気回路を形成し,永久磁
    石の表面に形成された磁気空隙内において可動コイルを
    移動自在に構成したボイスコイル型モータにおいて, インナーヨークまたはアウターヨークを保持する保持部
    材を熱可塑性樹脂材料により一体成形し,かつそれらの
    成形時においてインナーヨークまたはアウターヨークを
    抱持固着するように構成したことを特徴とするボイスコ
    イル型モータ。
  5. 【請求項5】 インナーヨークおよびアウターヨークを
    それらの横断面形状と同一の平面形状に形成した薄板を
    複数個積層することによって構成したことを特徴とする
    請求項4記載のボイスコイル型モータ。
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