JPH0619302Y2 - ボイスコイル型リニアモータ - Google Patents

ボイスコイル型リニアモータ

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JPH0619302Y2
JPH0619302Y2 JP5397588U JP5397588U JPH0619302Y2 JP H0619302 Y2 JPH0619302 Y2 JP H0619302Y2 JP 5397588 U JP5397588 U JP 5397588U JP 5397588 U JP5397588 U JP 5397588U JP H0619302 Y2 JPH0619302 Y2 JP H0619302Y2
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permanent magnet
voice coil
linear motor
magnetic
coil type
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正喜 武富
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Hitachi Metals Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は,磁気ディスク装置における磁気ヘッドの位置
決め手段等に使用するボイスコイル型リニアモータに関
するものであり,特に磁気空隙内の磁束密度を大にし得
るボイスコイル型リニアモータに関するものである。
〔従来の技術〕
一般にボイスコイル型リニアモータは,構造が簡単であ
ると共に,高速直線運動の動力源として優れているため
多くの用途に使用されている。特に磁気ディスク装置に
おいては,磁気ヘッドを磁気ディスクの一のトラック位
置から他のトラック位置に,高速かつ高精度で移動させ
ることが必要であるため,磁気ヘッドの位置決め手段と
して他のモータよりもアクセスタイムの短いボイスコイ
ル型モータが多用されているのが現状である。
上記のボイスコイル型モータは,円筒状の外周ヨーク,
センターヨーク,外周ヨークの内周面に固着した永久磁
石,および可動コイル等によって構成されている(例え
ば,特公昭50−4241号,特開昭58−12336
1号公報参照)。
モータ用の永久磁石としては,一般にアルニコ磁石,フ
ェライト磁石あるいは希土類コバルト磁石等が使用され
ている。しかしボイスコイル型リニアモータにおいて
は,中空円筒状に形成した永久磁石の肉厚寸法が制限さ
れて動作点を高く設定することができないため(一般に
0.8〜3程度),保磁力の大なるフェライト磁石若しく
は希土類コバルト磁石を使用することが必要となる。特
に磁気ディスク装置の小型化および高性能化に伴って,
ボイスコイル型モータにおいても同様の要求があり,希
土類コバルト磁石が多用されている(例えば特開昭56
−74077号公報参照)。最近においては,ボイスコ
イル型リニアモータの更に一層の小型化および高性能化
を要求されるようになり,磁気空隙内に高い磁束密度を
確保するため,R−Fe−B系の永久磁石(例えば特公
昭61−34242号公報参照)を使用したボイスコイ
ル型リニアモータが使用されるようになってきた(特開
昭61−210862号,同61−266056号公報
参照)。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記R−Fe−B系の永久磁石は,優れた磁気特性を有
する反面において,大気中で酸化し易い希土類元素,特
にNdと鉄とを大量に含有するため,表面処理をせずに
そのまま磁気回路内に組み込むと,永久磁石の表面に酸
化物を生成し,空隙磁束密度の低下を招来する。従って
R−Fe−B系の永久磁石を使用する場合には,その表
面に種々の方法による酸化防止膜を形成するのが一般で
ある(例えば,特開昭60−153109号,同61−
130453号,同61−150201号公報等参
照)。しかしながら上記酸化防止膜を形成した場合にお
いても,強度を向上させるには至らず,従って磁気ギャ
ップが狭いことに基因して,モータ組立時にコイルと永
久磁石との当接若しくは干渉による欠けの発生を防止す
ることができず,組立作業が極めて煩雑であると共に多
大の時間と工数とを要するという問題点がある。
また上記R−Fe−B系の永久磁石を使用してボイスコ
イル型モータを組立てる場合には,従来においては多数
のアークセグメント状の永久磁石を予め準備し,これら
の永久磁石を接着等の手段によって円筒状の外周ヨーク
の内周面に貼設して円筒状の永久磁石を形成していた。
従って製作が煩雑であるのみならず,接着強度の点から
永久磁石間にある程度の継目が必要であるため,接続部
分の磁束密度が低下することとなり,磁気空隙の位置に
よって磁束密度にバラツキを生じ(8〜10%),可動
コイルの駆動特性が低下するという問題点がある。
更にR−Fe−B系磁石にラジアル異方性,すなわち半
径方向に異方性を付与させたものは,成形・着磁磁場共
に永久磁石の内径によって制限される閉じた空間とな
り,磁場強度を大とすることが困難であり,着磁および
配向を行なう場合に制限を受けることとなる。従って永
久磁石を中空円筒状に形成した場合の肉厚を大に形成す
ることができず,空隙磁束密度を増大させることができ
ないという問題点がある。
本考案は,上記従来技術に存在する問題点を解決し,磁
気空隙内の磁束密度を大にし得る高性能のボイスコイル
型リニアモータを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため,本考案においては,強磁性材
料からなる有底中空円筒状の外周ヨーク内に,強磁性材
料からなる円筒状のセンターヨークを前記外周ヨークと
磁気的に結合して配設し,前記外周ヨークの開放端部内
周面に中空円筒状の永久磁石を固着し,この永久磁石と
前記センターヨークとの間隙に可動コイルを軸方向移動
自在に配設してなるボイスコイル型リニアモータにおい
て,永久磁石をラジアル異方性を有しかつ少なくとも円
周方向に一体化したR−Fe−B(RはNd,Pr,D
y等の希土類元素の1種以上)系磁石で形成すると共
に,半径方向に複数個積層して形成し,永久磁石の表面
に非磁性かつ導電性を有する材料からなる保護部材を固
着する,という技術的手段を採用した。
上記の構成において,中空円筒状の永久磁石は,少なく
とも円周方向に一体化して形成する必要があるが,軸方
向においては必ずしも一体化する必要はなく,軸方向の
長さが大である場合には分割した形態で製作後,複数個
を軸方向に接合して構成してもよい。また永久磁石の表
面に酸化防止膜を形成することができる。
次に可動コイルに作用する推力はその有効長と入力電流
が一定の場合には,空隙磁束密度に比例するため,モー
タ性能を向上させるためには空隙磁束密度を増大させる
ことが必要である。従って構成部材の永久磁石として
は,動作点における磁束密度の大なるものを使用するこ
とが望ましい。一方永久磁石の磁気特性は,基本的には
その組成によって定まるので,高い磁気特性を得るため
には,R−Fe−B系磁石として下記のような成分範囲
のものを使用することが望ましい。
希土類元素であるRの含有量は10〜30原子%の範囲
が望ましい。Rが10原子%未満であると磁気特性,特
に保磁力が低下するため好ましくない。一方Rが30原
子%を越えると,Rリッチな非磁性相が多くなって残留
磁束密度が低下するため不都合である。この場合Rとし
ては通常Nd,Prのような軽希土類元素を使用するの
がよく,特に資源的に豊富であり,かつ安価なNdを使
用するのが最も経済的である。また保磁力や耐熱性の向
上等を目的として,Rの一部(1〜30%)をDy,H
o,Tbのような重希土類元素で置換することができ
る。更にRは,La,Ce,Sm,Gd,Er,Eu,
Tm,Tb,Yのうち少なくとも1種を含むことができ
る。
Feの含有量は65〜80原子%の範囲が望ましい。F
eが65原子%未満であると残留磁束密度が低下し,一
方80原子%を越えると保磁力が低下するため好ましく
ない。
本考案のR−Fe−B系磁石においては,上記必須成分
の他,製造上不可避の不純物,例えばO等を含有する
場合がある。またR−Fe−B系磁石において公知の添
加元素である例えばCo,Al,Ti等を含有すること
もできる(例えば特開昭60−162754号,同61
−87825号公報参照)。
〔作用〕
上記の構成により,可動コイルに通電することにより,
中空円筒状の永久磁石によって,永久磁石間隙に発生す
る磁束と電流とが直交するため,フレミングの左手の法
則により,可動コイルが軸方向に移動する。電流の向き
を反転することにより可動コイルの移動方向を変更する
ことができるため,可動コイルを軸方向に前進後退させ
得るのである。
〔実施例〕
図は本考案の実施例を示す要部縦断面図である。図にお
いて1は外周ヨークであり,軟鉄,鋼等の強磁性材料に
よって有底中空円筒状に形成する。2はセンターヨーク
であり,前記外周ヨーク1と同様の強磁性材料によって
円筒状(中実のみならず中空であってもよい)に形成す
ると共に,外周ヨーク1内に外周ヨーク1と磁気的結合
状態に配設する。次に3は永久磁石であり,外周ヨーク
1の開放端部内周面に固着する。この場合永久磁石3
は,内層磁石31と外層磁石32とを半径方向に積層し
て構成する。内外層磁石31,32は各々中空円筒状に
形成すると共に,各々ラジアル異方性,すなわち半径方
向に異方性を有するR−Fe−B(RはNd,Pr,D
y等の希土類元素の1種以上)系磁石により,少なくと
も円周方向に一体化した形態とする。次に5は保護部材
であり,銅若しくはアルミニウムのような非磁性かつ導
電性を有する材料によって形成すると共に,前記永久磁
石3の表面に固着する。保護部材5の厚さは,銅を使用
した場合において0.5〜3mmあればショートリングとし
ての機能を満足できる。6は可動コイルであり,磁気ヘ
ッドを支持するキャリッジ(何れも図示せず)に接続さ
れ,前記永久磁石3とセンターヨーク2との間に形成さ
れる間隙内に軸方向移動自在に配設する。
以上の構成によるボイスコイル型リニアモータの製作例
について次に記述する。まずNd0.90Dy0.10(Fe bal B
0.08 Nb0.015)5.4からなる組成の合金を真空溶解によっ
て生成し,Nガス雰囲気中において粗粉砕および微粉
砕を行ない,平均粒度3μmの合金粉末を得た。この合
金粉末を20kOeのパルス磁場を印加しながら1t/
cm2の圧力でプレス成形し,次に真空中において110
0℃,2時間の焼結を行ない,Arガス雰囲気中におい
て600℃,1時間の熱処理を行なった。次に内外周の
研磨加工後,着磁を行ない,下記の寸法および磁気特性
を有する中空円筒状の内層磁石31,外層磁石32を得
た。
内層磁石31 外径96mm,内径90mm,長さ24mm 外層磁石32 外径106mm,内径96mm,長さ24mm Br=11kG,=20kOe, (BH)max=27MGOe 上記の内外層磁石31,32の表面に電着塗装によって
厚さ20μmのエポキシ樹脂被膜を固着した後,軸方向
に3個接続して,図に示すボイスコイル型リニアモータ
を組立てた。この場合において,外周ヨーク1の外径を
122mm,センターヨーク2の外径を82mm,内径を5
8mmとし,何れも軟鉄によって形成した。次に保護部材
5は厚さ1.0mmの銅板によって形成し,永久磁石3の表
面に固着した。なお従来構造の比較例として,上記と同
一の組成により平行磁場成形した磁石ブロックから30
°アーク形状に切り出したものに,厚さ10μmのNi
メッキを施した後,円筒形状に形成して外周ヨーク1の
内周面に固着し,センターヨーク2の外径を82mmとし
たボイスコイル型リニアモータを製作した。
上記両リニアモータについて,空隙磁束密度を測定した
ところ,従来構造の比較例においては,円周方向の平均
磁束密度は4800Gであり,円周方向のバラツキが1
0%であるのに対し,本実施例のものにおいては,60
00Gを示すと共に,円周方向のバラツキは殆ど認めら
れなかった。更に両リニアモータを,80℃,90%
R.H.の雰囲気中に1週間放置した後空隙磁束密度を
測定したところ,比較例のものは4500Gに低下した
のに対し,本実施例のものにおいては殆ど低下が認めら
れず,耐環境性の点においても優れた特性を示すことが
認められた。
本実施例においては外周ヨークおよびセンターヨークの
構成材料として軟鉄,鋼を使用した例を示したが,これ
ら以外の他の強磁性材料を使用してもよい。また外周ヨ
ークの内周面に固着する永久磁石として半径方向に2層
積層した例を示したが,各構成部材との関係その他によ
り,3層以上の複数層としてもよい。更に保護部材の構
成材料は銅以外であっても,非磁性かつ導電性を有する
材料である限り使用することができる。
〔考案の効果〕
本考案は,以上記述のような構成および作用であるか
ら,下記の効果を期待できる。
(1)推力発生用の永久磁石としてラジアル異方性を有す
る永久磁石を,外周ヨークの内周面に複数個積層して設
けたために,空隙磁束密度を大幅に向上させ得る。
(2)上記永久磁石は少なくとも円周方向に一体化して形
成してあるため,空隙磁束密度が円周方向において安定
しており,可動コイルの駆動特性を大幅に向上させ得
る。
(3)永久磁石の表面に保護部材を固着した構成であるた
め,組立時の構成部材の当接若しくは干渉による欠けを
防止し得ると共に,組立作業が極めて容易になる。
(4)保護部材を非磁性かつ導電性を有する材料によって
形成してあるため,可動コイルの移動中におけるインダ
クタンスの変動を補償することができる。すなわち可動
コイルへの通電により,センターヨークの表面に発生す
る渦電流のために,可動コイルのインダクタンスが変動
するのが通常であるが,保護部材はセンターヨークより
透磁率が低くかつ導電性が高いため,渦電流が流れ易く
なり,この結果可動コイルの移動中におけるインダクタ
ンスの変動を抑止することができるのである。
【図面の簡単な説明】
図は本考案の実施例を示す要部縦断面図である。 1:外周ヨーク,2:センターヨーク,3:永久磁石,
31:内層磁石,32:外層磁石。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】強磁性材料からなる有底中空円筒状の外周
    ヨーク内に,強磁性材料からなる円筒状のセンターヨー
    クを前記外周ヨークと磁気的に結合して配設し,前記外
    周ヨークの開放端部内周面に中空円筒状の永久磁石を固
    着し,この永久磁石と前記センターヨークとの間隙に可
    動コイルを軸方向移動自在に配設してなるボイスコイル
    型リニアモータにおいて,永久磁石をラジアル異方性を
    有しかつ少なくとも円周方向に一体化したR−Fe−B
    (RはNd,Pr,Dy等の希土類元素の1種以上)系
    磁石で形成すると共に,半径方向に複数個積層して形成
    し,永久磁石の表面に非磁性かつ導電性を有する材料か
    らなる保護部材を固着したことを特徴とするボイスコイ
    ル型リニアモータ。
JP5397588U 1987-07-09 1988-04-21 ボイスコイル型リニアモータ Expired - Lifetime JPH0619302Y2 (ja)

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US07/216,042 US4888506A (en) 1987-07-09 1988-07-07 Voice coil-type linear motor

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JPH01159578U JPH01159578U (ja) 1989-11-06
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