JPH0778318B2 - 片艶紙の製造方法 - Google Patents

片艶紙の製造方法

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JPH0778318B2
JPH0778318B2 JP1335099A JP33509989A JPH0778318B2 JP H0778318 B2 JPH0778318 B2 JP H0778318B2 JP 1335099 A JP1335099 A JP 1335099A JP 33509989 A JP33509989 A JP 33509989A JP H0778318 B2 JPH0778318 B2 JP H0778318B2
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孝幸 長野
正 石井
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新王子製紙株式会社
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は片艶紙の製造方法に関し、特にヤンキードライ
ヤーで乾燥する際のドライヤー表面からの紙の剥離性を
改善し粕汚れトラブルを減少させた片艶紙の製造方法に
関する。
〔従来の技術〕
一般に有機物質、無機物質及びパルプを混抄して片艶紙
を製造する場合、有機物質と無機物質をパルプに定着さ
せるため酸化変性澱粉、酵素変性澱粉、カチオン変性澱
粉、両性澱粉、ジアルデヒド澱粉等の澱粉誘導体を塗工
し及び/或いはポリエステル変性繊維、PVA(ポリビニ
ルアルコール)繊維等の熱融着性繊維を定着剤として内
添した後に最終乾燥工程であるヤンキードライヤーの鏡
面に湿紙を密着させ乾燥すると同時に定着剤を固化し有
機物質及び無機物質をパルプに強固に接着させることが
行なわれている。
この接着強度は定着剤の量が増加する程高くなるが、片
艶紙の製造においてはヤンキードライヤーの鏡面に湿紙
を密着させて乾燥させる為定着剤の量があまり多くなる
と、ドライヤー表面に紙が張り付き、一部に剥離できな
い部分が残ると粕と称してドライヤーの表面汚れトラブ
ルを生じてしまう。
一方、ドライヤーの表面汚れを防止する目的で定着剤の
量を減少させると有機物質及び無機物質とパルプとの接
着強度が低下し、同時に紙全体の強度も低下してしまう
ので、定着剤の量の減少には自ずと限度があり、ドライ
ヤーの表面の汚れを或る程度容認せざるを得ないのが現
状である。
従ってこのドライヤー表面の汚れを防止し或いは減少さ
せて剥離性を改善する為シリコン樹脂、パラフィン、ワ
ックス類等の離型剤を噴霧し又は塗布し、且ドライヤー
表面へ付着する粕を鋭利な刃を有するドクターで削り落
すことが実施されている。
しかしながら、かかる離型剤をドライヤー表面へ均一に
噴霧すること或いは塗布することは実際に実施困難であ
り、どうしても不均一なものとなるので、紙のドライヤ
ー表面への張り付きが不均一となり紙の乾燥の不均一、
ひいては紙の光沢むら発生の原因となっている。又、ド
ライヤー表面に発生した粕を除去するためのドクターは
刃の部分をドライヤー表面へ強力に圧着させなければな
らず、ドクターの破損に伴なうドライヤー表面の損傷の
危険を緩和する為ドクターを絶えず新しいものと取替え
る頻度を多くする必要がある。
更に、離型剤を噴霧し或いは塗布し、且つ、ドクターを
使用しても長時間連続運転している間に、除去が困難な
粕が蓄積し、遂には抄紙機を停止させてドライヤーのみ
を空運転してドライヤー表面に付着している汚れ粕を除
去しなければならず、ドライヤー表面への粕の付着は操
業面、生産面及び品質面で重大な障害となっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
かかる現状に鑑み、本発明者等は鋭意研究を重ね、その
結果ドライヤー表面温度の80〜130℃で熱軟化するポリ
エチレン系繊維を極めて少量湿紙中に存在させることに
よってドライヤー表面からの紙の剥離性を改善し、粕汚
れが著しく減少することを見い出し本発明を達成するに
至ったのである。
従って、本発明の目的は有機物、無機物及びパルプを混
抄して片艶紙を製造する場合のドライヤー表面と湿紙と
の張り付きを均一にし、且つ剥離性を良くし、とりわけ
光沢度が高くて均一な片艶紙を容易に効率良く製造する
とともに、ドライヤー表面の汚れトラブルの少ない製造
方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、有機物質(ポリエチレン繊維を除く)、無機
物質及びパルプを混抄して片艶紙を製造する方法におい
て、抄紙原料スラリーに絶乾原料当りポリエチレン系繊
維を0.05〜1.0重量%添加し、抄紙した後鏡面を有する
ドライヤー表面に湿紙を当てて乾燥することを特徴とす
る片艶紙の製造方法である。
本発明で使用する有機物質はポリエチレン繊維を除き紙
用として使用されるものであればいずれも良く、特に限
定されないが、それらを例示するとビニロン、ポリエス
テル、ナイロン、アクリル等からなる合成繊維、レーヨ
ン、酢酸繊維等からなる再生繊維及び尿素樹脂、メラミ
ン樹脂等からなる合成樹脂粉末が挙げられる。
本発明で使用する無機物質は紙用として使用されるもの
であけばいずれでも良く特に限定されないが、それらを
例示するとガラス繊維、アルミナ繊維等からなる無機質
繊維及びクレー、タルク、カオリン、酸化チタン、炭酸
カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、
シリカ等からなる無機質粉体が挙げられる。
又本発明では定着剤として酸化変性澱粉、酵素変性澱
粉、カチオン澱粉、両性澱粉等の水溶性の澱粉誘導体及
び/或いはポリエステル変性繊維、PVA繊維等のドライ
ヤー表面温度より低い温度、例えば50〜110℃で熱融着
する繊維が所望に応じて用いられ、澱粉は内添法あるい
はサイズプラスでの塗布法により又熱融着繊維は内添法
により使用される。
本発明で用いられるパルプは原木の種類として針葉樹、
広葉樹、草木類のいずれでも良く、クラフトパルプ、亜
硫酸パルプ等の化学パルプの晒及び未晒パルプ、セミ化
学パルプ、機械パルプ等のいずれの種類でも良く、又こ
れらのパルプの一種類以上を混合して使用しても良い。
本発明のポリエチレン系繊維はポリエチレンの繊維状物
質及びポリエチレンを繊維化してパルプ状となったポリ
エチレン合成パルプをいい、さらに芯がポリプロピレ
ン、ポリエステル等のポリエチレン以外の高分子化合物
であって外部に鞘と称してポリエチレンで破覆されてい
る繊維、即ち芯鞘型複合繊維(以下複合繊維と略称す
る)も含有され、このポリエチレン系繊維の熱軟化温度
はドライヤー表面温度より若干低く80〜130℃、好まし
くは100〜120℃であり、その添加率はパルプ当り0.05〜
1.0重量%、好ましくは0.1〜1.0重量%である。
添加率が0.05重量%以下ではドライヤー表面からの剥離
効果が低下し、1.0以上では剥離効果が頭打ちとなる上
コストの大幅な増加を伴なう。
本発明の片艶紙は通常の抄紙方法で抄紙され、抄紙機と
しても長網式、短網式、円網式、傾斜ワイヤー式、ツイ
ンワイヤー式等が用いられ抄紙機の種類に限定されな
い。
本発明においてはポリエチレン系繊維の添加率が極めて
少ないこと及びその軟化温度が他の融着性を有する定着
剤の温度よりも高いことからポリエチレン系繊維の定着
剤としての効果は殆んど無いに等しいが、ポリエチレン
系繊維を有機物質、無機物質、パルプ及び定着剤を混合
したスラリーに添加することにより、驚いたことに、そ
の理由は解明されていないが、湿紙をヤンキードライヤ
ー鏡面に密着させて乾燥させる際にドライヤー表面から
の紙の剥離性が改善され、且ドライヤー表面の粕の付着
汚れが大幅に減少し、従ってシリコン樹脂、ワックス類
の剥離性付与剤を一切使用しなくて良いばかりか、紙の
光沢度が改善されるという著しい作用効果を奏するので
ある。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する
が、本発明は勿論これらに限定されるものではない。
尚、本発明で用いる%は全て重量%である。
実施例1 原紙を構成するパルプ及び繊維組成は NBKP 36% マニラ麻(輸入品、商品名:アバカパルプJKスラッシュ
B) 20% レーヨン(大和紡績社製、商品名:コロナSB,1.5d×5m
m) 40% PVA繊維(クラレ社製、商品名:VPB105−2) 4% とし、湿潤紙力増強剤としてポリアミド、エピクロルヒ
ドリン樹脂(ディックハーキュレス社製、商品名:カイ
メン557H)をパルプ及び繊維当り0.5%、サイズ剤とし
てロジンサイズ(荒川化学工業社製、商品名;サイズパ
インE)を0.3%、ポリエチレン系繊維として熱軟化温
度100〜115℃を有する複合繊維(芯:ポリプロピレン、
鞘:ポリエチレン、チッソ社製、商品名;EAチョップ)
を0.1%、さらにサイズ定着剤として硫酸バンドを0.3%
添加して傾斜ワイヤー抄紙機で坪量50g/m2の湿紙を抄造
し、次いで表面温度125℃のヤンキードライヤーで剥離
剤を用いないで乾燥し、レーヨン混抄片艶紙を得た。
比較例1 ポリエチレン系繊維を添加せず、ヤンキードライヤーの
表面に剥離剤としてシリコン樹脂(信越シリコン社製、
商品名;KM772)を紙当り0.5%噴霧する以外は実施例1
と同様にレーヨン混抄片艶紙(坪量50g/m2)を得た。
得られた紙について、紙幅方向に等間隔に5等分しその
箇所の光沢度を測定し、その結果を第1表に示す。
本発明による方法で得られた片艶紙は従来法で得られた
ものと比較し光沢度が高く且、その値のバラツキが少な
いことから、紙の表面の繊維が脱落していないことがわ
かる。
実施例2 原紙を構成するパルプ及び繊維組成は NUKP 80% ビニロン繊維(クラレ社製、商品名:VPB103) 14% PVA繊維(商品名:VPB105−2) 6% とし、湿潤紙力増強剤としてメラミン樹脂酸コロイド
(住友化学社製、商品名;スミレーズレジン8%AC)を
パルプ及び繊維当り2.0%、サイズ剤としてロジンサイ
ズを1.0%、ポリエチレン系繊維として熱軟化温度110〜
115℃を有するポリエチレン合成パルプ(三井石油化学
社製、商品名;SWP−UL410)を0.2%、さらにサイズ定着
剤として硫酸バンドを2.0%添加して長網ヤンキー抄紙
機で坪量60g/m2の湿紙を抄造し、次いで表面温度125℃
のヤンキードライヤーで剥離剤を用いないで乾燥し、ビ
ニロン混抄片艶紙を得た。
比較例2 ポリエチレン系繊維を添加せず、ヤンキードライヤーの
表面に剥離剤としてシリコン樹脂(商品名;KM722)を紙
当り0.1%噴霧する以外は実施例2と同じくしてビニロ
ン混抄片艶紙(坪量60g/m2)を得た。
得られた巻取り紙の流れ方向で1m毎に切断し、夫々5枚
の試料(長さ×幅=1m×1m)採取し、光沢度と平滑度を
測定し、その結果を第2表に示す。
本発明による方法で得られた片艶紙は従来法で得られた
ものと比較し光沢度が高く、バラツキも少ないが平滑度
は平均値で殆んど差は無くバラツキが少ないことから、
本発明の方法は、紙のドライヤー表面への張り付きが均
一であることがわかる。
〔発明の効果〕
本発明は熱融着性の定着剤を含む有機物質(ポリエチレ
ン繊維を除く)、無機物質及びパルプを混抄して片艶紙
を製造する際にポリエチレン系繊維を少量存在させるこ
とによってヤンキードライヤー表面からの紙の剥離性を
改善し光沢度が高くて均一な片艶紙を容易に効率良く製
造するとともに、粕汚れトラブルを大幅に減少させるこ
とができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機物質(ポリエチレン繊維を除く)、無
    機物質及びパルプを混抄して片艶紙を製造する方法にお
    いて、抄紙原料スラリーに絶乾原料当り80〜130℃で熱
    軟化するポリエチレン系繊維を0.05〜1.0重量%添加
    し、抄紙した後鏡面を有するドライヤー表面に湿紙を当
    てて乾燥することを特徴とする片艶紙の製造方法。
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