JPH0778014A - ロボットの制御装置及びその制御方法 - Google Patents

ロボットの制御装置及びその制御方法

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JPH0778014A
JPH0778014A JP22341493A JP22341493A JPH0778014A JP H0778014 A JPH0778014 A JP H0778014A JP 22341493 A JP22341493 A JP 22341493A JP 22341493 A JP22341493 A JP 22341493A JP H0778014 A JPH0778014 A JP H0778014A
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joint
robot
force
hand
unit
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JP22341493A
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Makoto Kondo
近藤  誠
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロボットの制御部の及び機構部の定格の上限
で使用可能とすることにより、ロボットの能力を充分に
発揮できるロボットの制御装置及び制御方法を提供す
る。 【構成】 ロボットの制御部の許容電流と制御電流を比
較する電流比較部7と共に、ロボットの機構部とハンド
及びワークの情報を保持するデータ保持部(11、1
2、13)と、目的位置までの軌跡を計画する軌跡計画
部2の情報から関節角度演算部3が運動量9を演算し、
データ保持部の情報と運動量9とから関節部に加わる力
を演算する関節印加力演算部14と、この演算結果と関
節部の許容力とを比較する比較部7Aとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ロボットの制御装置
及びその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は従来のロボットの制御装置の機能
ブロック図、図10は3軸から構成されるロボットの一
例を示す構成図である。図9において、1はロボットの
動作手順を記述した動作プログラム、2は動作プログラ
ム1で示される動作に対して、直交座標系上での軌跡計
画、すなわち、単位時間毎に移動する位置を決められた
速度パターンを実現するように定められる軌跡計画部、
3は軌跡計画部2で計算される直交座標系上での単位時
間毎の移動位置から、ロボットを構成する各関節の角度
位置に変換するための関節角度演算部、4は関節角度演
算部3で求められた目標角度に各関節をできるだけ忠実
に移動させるためのサーボ制御部、5は各関節を駆動す
るためのモータ、6は各関節のモータに許容される電流
値を保持する許容電流保持部、7はモータ5の電流と許
容電流保持部6の許容電流とを比較する電流比較部、8
はモータ5の電流が許容電流を超える場合に電流比較部
7の指令によりアラームを発生し、各関節の動作を直ち
に停止させるアラーム発生部である。従来のロボットの
制御装置100の要部は上述の1〜8により構成されて
いる。
【0003】また、図10において、30はロボットで
あり、第1関節31、第2関節32、第3関節33、ハ
ンド取付部34から構成されている。35はハンドでワ
ーク36の種類に適合したものに交換される。37はロ
ボットの制御盤であり図9に示したロボットの制御装置
100を格納している。
【0004】次に図9に示したロボットの制御装置10
0の動作について説明する。図10に示したロボット3
0の動作は動作プログラム1に記述されている。例え
ば、動作プログラム1中に、現在位置からLAという位
置(図示せず)にロボットの先端を直線で移動させる命
令が書かれていたとする。その命令を軌跡計画部2が受
け取ると、予め規定してある動作パターン(例えば台形
速度パターン)にそって、先端が単位時間毎に移動する
のに必要な移動量を計算する。次にその移動量を関節角
度演算部3に渡すと、今度は各関節毎の移動量に変換さ
れる。そして、各関節毎の移動量がサーボ制御部4に位
置指令として渡され、サーボ制御部4はその指令値どお
り関節が移動するようにモータ5を制御する。この際、
各関節のモータ5、サーボ制御部4に含まれるサーボア
ンプおよび関節を構成する機構部(駆動軸、歯車、軸
受、及び締結部材等)の定格を超えないような動作とな
るように、各関節の角加速度を設定するが、負荷が規定
を超えていたり、極端な動きをさせたりした場合は、上
記定格値を超える可能性がある。したがって、各関節の
定格をモータ5の電流に換算して、電流の許容値を定
め、その値とモータ5の電流値を常に電流比較部7で比
較し、許容値を超えたらアラーム発生部8がアラームを
発生し、ロボットを停止するようにしている。
【0005】従来のロボットの制御装置100において
は、ロボット30の加減速度に対して、モータ5の電流
を監視することにより各関節のモータ5、サーボ制御部
4及び関節を構成する機構部の定格を超えないように制
御を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したロボットの制
御装置100では、ロボット30の加減速度に対して、
モータ5の電流を監視することによりロボットの各構成
部材の定格を超えないように制御を行っているが、図1
0に示すようにハンド取付部34からハンド35及びワ
ーク36の重心が離れている場合、ワークを把持してロ
ボットが高加減速で動作したとき、又は軽負荷であって
も極端な動きをさせたりしたときは、各関節の回転方向
以外に作用するモーメントも過大となり、場合によって
は、各関節のモータ電流による検知機能が作用する前
に、各関節の許容モーメントを超えることがある。こう
なると、アームと関節との固定ボルトの緩みとか、軸受
の寿命短縮といった問題を生じる。従って、従来は、ハ
ンド取付部34に装着するハンド35およびワーク36
に制限をもたせ、その制限内のワーストケースの負荷に
対して、ワーストケースの動作をさせたときにも上記不
具合が生じないように動作の加減速度を抑えて使用して
いた。そのため、ワーク36を持っていない時、規定よ
りかなり軽い負荷を持っている時でも加減速度を上げる
ことができず、タクトタイムの短縮に大きな障害となっ
ていた。
【0007】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたもので、ハンド及びワークの種類に応じロボ
ットの関節を構成する関節部材の定格の許容値を超えな
い範囲で加減速度を上げロボットの持つ能力をより高い
範囲で利用可能として、タクトタイムを短縮することが
できる、ロボットの制御装置及びロボットの制御方法を
提供することを目的とするものであり、更に、ロボット
の関節を構成する関節部材の定格の許容値を超えるとき
にも、迅速に対応ができるロボットの制御装置及びロボ
ットの制御方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係るロボット
の制御装置は、ワークを捕捉するハンドと該ハンドの動
きを規制する関節部を備えたロボットの制御装置におい
て、ロボットの機構部とハンド及びワークの種類毎の重
量及び寸法データを保持するデータ保持部と、動作プロ
グラムで指示される上記ハンドの目的位置までの移動位
置を計画する軌跡計画部と、該軌跡計画部が計画した軌
跡中の単位時間毎の移動量に対する上記関節部の運動量
を演算する関節運動量演算部と、該関節運動量演算部の
演算結果と上記データ保持部のデータから上記関節部に
加わる力を演算する関節印加力演算部と、該関節印加力
演算部の演算結果と上記関節部の許容力とを比較する比
較部とを具備するようにしたものである。
【0009】また、上記関節部に対する許容力と印加力
の関係を示す情報を表示する表示部を具備するようにし
てもよい。
【0010】また、次の発明に係るロボットの制御方法
は、ワークを捕捉するハンドと該ハンドの動きを規制す
る関節部を備えたロボットの制御方法において、ロボッ
トの動作を指示する動作プログラムの1ステップ毎の命
令を読み込む命令読込工程と、上記命令読込工程の読み
込んだ命令により定められるハンドの目的位置までの移
動位置を計画する軌跡計画工程と、該軌跡計画工程が計
画した軌跡中の単位時間毎の移動量に対する上記関節部
の運動量を演算する関節運動量演算工程と、該関節運動
演算工程の演算結果とロボットの機構部とハンド及びワ
ーク情報から上記関節部に加わる力を演算する関節印加
力演算工程と、該関節印加力演算工程の演算結果と関節
部の許容力を比較する関節許容力比較工程とを具備する
ようにしたものである。
【0011】また、上記命令読込工程が読み込んだ命令
のステップ情報を表示するステップ表示工程を具備する
ようにしてもよい。
【0012】また、上記関節印加力演算工程の演算結果
が関節の許容力を超える場合に上記命令読込工程の読み
込んだ命令を修正する命令修正工程とを具備するようし
てもよい。
【0013】更に、次の発明に係るロボットの制御方法
は、ワークは捕捉するハンドと該ハンドの動きを規制す
る関節部を備えたロボットの制御方法においては、ロボ
ットの動作を指示する動作プログラムの1ステップ毎の
命令を読み込む命令読込工程と、上記命令読込工程の読
み込んだ命令により定められるハンドの目的位置までの
移動位置を計画する軌跡計画工程と、該軌跡計画工程が
計画した軌跡中の単位時間毎の移動量に対する上記関節
部の運動量を演算する関節運動量演算工程と、該関節運
動量演算工程の演算結果とロボットの機構部とハンド及
びワーク情報から上記関節部に加わる力を演算する関節
印加力演算工程と、該関節印加力演算工程の演算結果と
関節の許容力とを表示する表示工程とを具備するように
したものである。
【0014】
【作用】この発明におけるロボットの制御装置は、関節
印加力演算部の演算結果と関節部の許容力とを比較する
比較部を備えたので、関節部に対する印加力と許容力を
比較する。
【0015】また、関節部に対する許容力と印加力の関
係を示す情報を表示してもよい。
【0016】また、次の発明におけるロボットの制御方
法は、関節印加演算工程の演算結果と関節部の許容力を
比較する関節許容力比較工程とを備えるようにしたの
で、動作プログラムの移動命令を読み込む毎に関節部に
対する印加力と許容力を比較する。
【0017】また、命令読込工程が読み込んだ命令のス
テップ情報を表示してもよい。
【0018】また、関節印加力演算工程の演算結果が関
節の許容力を超える場合に命令読込工程の読み込んだ命
令を修正する命令修正工程により動作プログラムを修正
する工程を設定してもよい。
【0019】更に、次の発明におけるロボットの制御方
法は、関節印加力演算工程の演算結果と関節の許容力と
を表示する。
【0020】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1はこの発明の一実施例によるロボットの制御
装置200の制御ブロック図であり、図において、図9
及び図10と同一符号は同一又は相当部分を示すので説
明は省略する。図において、9は関節角度演算部3が軌
跡計画部2の計画した単位時間毎の移動量より計算され
る各関節の運動量である角度θi、角速度θsi、角加
速度θaiの情報、11は図10に示したロボット30
を構成する構造物の形状、重量データを保持するロボッ
ト構造データ保持部、12はハンド35の形状、重量デ
ータを保持するハンド機構データ保持部、13はワーク
36の形状、重量データを保持するワークデータ保持
部、14は各関節31、32、33に作用する力(f
x、fy、fz)、モーメント(mx、my、mz)を
計算する関節印加力演算部、15はモータ5やサーボア
ンプの定格データ、例えば許容最大電流とか許容実行電
流などを保持するモータ・アンプ定格データ保持部、1
6は減速機或いはベアリングなどの機械要素の定格デー
タ、例えば定格荷重、定格トルクなどを保持する機械要
素定格データ保持部、17は締結部の強度のデータを保
持する締結データ保持部、18は上記データ保持部のデ
ータより、各関節に印加可能な力(Fx、Fy、F
z)、およびモーメント(Mx、My、Mz)を計算す
る関節許容力演算部である。
【0021】上述のように構成されたロボットの制御装
置の動作を図により説明する。図2はこの発明の一実施
例によるロボットの制御装置の制御フローを示すフロー
図である。この発明のロボットの制御装置の動作は、予
め定められた時間(T)毎に割り込みを発生し(工程S
1)、命令読込工程において動作プログラム1の命令が
1行づつ取り出され(工程S2)、取り出された命令の
引数で記述される目的位置までの軌跡を軌跡計画部2で
計画し(工程S3)、単位時間に移動する位置Piを決
め(工程S4)、関節角度演算部3は位置Pi−1から
Piに移動する時の関節の角度θi、角速度θsi、角
加速度θaiを演算する(工程S5)。次に、関節印加
力演算部14は、関節角度演算部3の演算結果とロボッ
ト機構データ保持部11、ハンド機構データ保持部1
2、ワークデータ保持部13が保持している、予め指定
されたハンド及びワークの種類に対応するデータを用い
て各関節に作用する力(fx、fy、fz)、モーメン
ト(mx、my、mz)を計算する(工程S6)。この
時、例えば、図10に示す関節32に関して計算する場
合のロボットの機構部のデータとして関節32から関節
33を介してハンド取付部34に至る構成部材のデータ
が用いられる。次に、各関節に許容される印加可能な力
(Fx、Fy、Fz)、およびモーメント(Mx、M
y、Mz)を演算する関節許容力演算部18と関節印加
力演算部14の演算結果を比較部7Aで比較し(工程S
7)、許容値以下の場合は割り込みルーチンを終了しメ
インルーチンにリターンする(工程S8)。もし、許容
値を超える場合はアラーム発生部8が動作してアラーム
を発生するとともにロボットを停止させ(工程S9)、
必要に応じアラームメッセージを表示部に表示する(工
程S10)。尚、各関節に許容される力(Fx、Fy、
Fz)、およびモーメント(Mx、My、Mz)は、モ
ータ5やサーボアンプの定格データ、例えば許容最大電
流とか許容実効電流などを保持するモータ・アンプ定格
データ部15、減速機、ベアリングなどの機械要素の定
格データ、例えば定格荷重、定格トルクなどを保持する
機械要素定格データ部16、締結部の強度データを保持
する締結強度データ部17からのデータより、予め計算
して計算結果をデータとして保持してもよい。
【0022】上述のように、この実施例では、各関節に
働く力、モーメントをあらゆる方向で評価しているの
で、モータの電流だけでは検知できないような無理な動
作を検知できると共に、従来例と同様にモータの電流の
許容値による電気部分の保護も合わせて行われるので、
モータの電流の許容値に裕度を持たせる必要がなくな
り、ロボットの関節部に過大なストレスを与えない範囲
で加減速度を最大限に大きく設定できるロボットの制御
装置を実現できる。
【0023】実施例2.図1の実施例では、ハンド及び
ワークの種類は予め指定してあるものが付いているとい
う条件で、各関節に作用する力(fx、fy、fz)、
モーメント(mx、my、mz)を計算しているが、こ
の発明の他の態様の一実施例のロボットの制御装置30
0では、図3に示すように動作プログラム1の機能に図
10に示すハンド35及びワーク36の種類(ワーク無
しも含む)を指定できる機能を追加し、そのハンド35
及びワーク36の種類情報10を各関節31〜33に作
用する力(fx、fy、fz)、モーメント(mx、m
y、mz)を計算する関節印加力演算部14に伝達し、
計算に使用するハンド35及びワーク36に関するデー
タをデータ保持部11、12、13から選択できるよう
にしたものである。図4は動作プログラム1の一実施例
を示したもので、図中、HAND1、WRK1はハンド
及びワークの種類情報10を示すものであり、以下その
動作について説明する。
【0024】まず、ロボットの制御装置300が動作プ
ログラム1からHAND1を読み込むと、ハンド情報が
種類情報10により関節印加力演算部14に伝えられ、
関節印加力演算部14はハンド機構データ保持部12よ
り当該ハンドのデータを取り出す。次に、動作プログラ
ム1からMOV L1を読み込むと、軌跡計画部2は現
在位置から位置L1までの単位時間毎の移動量を計算
し、この移動量から関節角度演算部3が計算した各関節
の運動量である角度θi、角速度θsi、角加速度θa
iと上記当該ハンドのデータから関節印加力演算部14
は各関節31、32、33に作用する力(fx、fy、
fz)、モーメント(mx、my、mz)を計算し、関
節許容力演算部18の計算結果が比較部7Aで比較され
る。また、動作プログラム1からMOV L2を読み込
むと、上述と同様の動作を実行する。更に動作プログラ
ムが進み、WRK1を読み込むとワーク情報が種類情報
10により関節印加力演算部14に伝えられ、関節印加
力演算部14はワークデータ保持部13より当該ワーク
のデータを取り出し、次の移動命令MOV L4による
各関節の運動量情報9と当該ハンド及びワークデータか
ら関節印加力を計算し、続いて、ロボットの制御装置3
00は上述と同様の動作を実行する。
【0025】このように図3の如く構成すると、動作プ
ログラム1の進展に伴いロボットの関節に印加される力
は動作プログラム1に記載されたハンド35及びワーク
36の種類情報10によりその都度変化するので、その
条件に適合した加減速度でロボットを駆動することがで
きる。例えばワークを持たずに移動するときは、各関節
に作用する力(fx、fy、fz)、モーメント(m
x、my、mz)がワークを持っている時に比して小さ
くなるので、その分加減速度をあげることができ、更に
タクトタイム短縮を実現できる。
【0026】実施例3.上述の実施例では、リアルタイ
ムで各関節に作用する力(fx、fy、fz)、モーメ
ント(mx、my、mz)を計算しているが、この発明
のロボットの制御方法の一実施例においては、作動プロ
グラム1を作成する段階で各関節に作用する力(fx、
fy、fz)、モーメント(mx、my、mz)を計算
することができるものである。図5はこの発明のロボッ
トの制御方法の一実施例を示す制御ブロック図であり、
図1と同一符号は同一又は相当部分を示す。図におい
て、19は比較部7Aの比較結果が関節印加力が許容力
を超える時に、当該関節に加わる関節印加力と許容力及
び当該動作命令のステップNO.とを表示する関節印加
力及び許容力表示部であり、19Aは比較部7Aの比較
結果が関節印加力が許容力を超える時に、当該動作命令
のステップの前に加減速度を制限する命令をオペレータ
又はプログラマーが追加することにより動作プログラム
1を修正する移動命令修正部である。図5におけるロボ
ットの制御方法は動作プログラム1のシュミレーション
機能を有し、各関節に作用する力(fx、fy、f
z)、モーメント(mx、my、mz)の計算を動作プ
ログラムができた時点、例えばデバック時点で行い、予
め、各関節に作用する力(fx、fy、fz)、モーメ
ント(mx、my、mz)が大きくなる動作を事前にチ
ェックすることができる。また、関節への印加力が許容
力を超える場合にそのステップの移動命令を修正する命
令修正工程を設けることによりロボットの加減速を適正
化する修正が迅速にかつ容易に行えるようになる。ま
た、ロボットの動作中に、関節への印加力が許容力を超
える場合にそのステップの移動命令を修正する命令修正
工程を設けることにより、ロボットの設置場所において
迅速にプログラムの修正が可能となる。
【0027】次に、図5における動作について説明す
る。例えば、ロボットの制御装置が動作プログラム1の
移動命令を読み込むと軌跡計画部2からアラーム発生部
8までは図1と同様の動作を実行するので説明は省略す
る。この実施例では動作プログラム1の動作命令による
関節印加力と許容力を比較した結果、アラーム発生部8
がアラームを発生すると、関節印加力及び許容力表示部
19は関節に加わる関節印加力と許容力及び当該動作命
令のステップNO.とを表示し、移動命令修正部19に
おいて、当該動作命令のステップの前に加減速度を制限
する命令をオペレータ又はプログラマーが追加して動作
プログラム1を修正する。
【0028】このように構成されたロボットの制御方法
では、ロボットの動作中にリアルタイムに各関節に作用
する力(fx、fy、fz)、モーメント(mx、m
y、mz)を計算する必要がなく、計算時間を短縮でき
る。また、動作プログラム1の作成及びシュミレーショ
ンは必ずしもロボットの制御装置を用いる必要はなく、
例えば、パーソナルコンピュータを用いて行ってもよ
く、このようにして作成された動作プログラム1によっ
てロボットの制御を行うことにより、図9に示した従来
の安価なロボットの制御装置でも動作プログラムの修正
を事前に行うことにより、タクトタイムを短縮する効果
が得られるロボットの制御方法が実現できる。
【0029】実施例4.図6は関節印加力演算部14の
演算結果と関節の許容力を表示装置に表示した一例を示
す説明図、図7は動作プログラム1の命令のステップ情
報を表示装置に表示した一例を示す説明図及び図8は動
作プログラム1を修正した一例を示す説明図である。図
により、この発明のロボットの制御方法の他の態様の一
実施例を説明する。図6において、20は現在までのロ
ボットの動作中に関節印加力演算部14が演算した関節
J1の直座標X成分の関節印加力の最大値、21はこの
関節印加力の最大値を発生させた動作プログラムの命令
のステップNO.、22は同関節における現在の動作に
おいて発生する直座標X成分の関節印加力、23は同関
節の直座標X成分の許容力である。同様にして、全関節
における直座標X、Y、Zの関節印加力と許容力及び直
座標X、Y、Zモーメントと許容モーメントも表示され
る。24は現在使用中のハンドNO.、25は現在使用
中のワークNO.であり、表示装置26に表示される。
図7において、40は現在動作中の動作プログラムのプ
ログラムNO.、41は関節印加力演算部14の演算結
果が関節の許容力を超える命令を指示した動作プログラ
ムのステップNO.、42は関節印加力演算部14の演
算結果が関節の許容力を超える関節の名称、43は関節
J1の関節印加力演算部14の演算結果、44は関節J
1の許容力と許容モーメントの直座標X、Y、Z成分の
値であり、表示装置46に表示される。図8において、
動作プログラムの命令ACC0.8は次のステップにお
ける目的位置までの移動命令の加減速度を通常の80%
にするものであり、MOV L4は現在位置から目的位
置L4への移動命令であり、ACC1.0は次のステッ
プにおける目的位置までの移動命令の加減速度を通常の
値である100%とするものである。
【0030】次にこの一実施例の動作を図について説明
する。図5における動作プログラム1の或る移動命令に
おける関節印加力演算部14の演算結果と関節の許容力
の関係を知りたい場合に表示指示部(図示せず)から指
示すると、図6の内容が表示部に表示される。従って、
プログラムの作成中にこの表示内容からプログラムの修
正の要否を知ることができる。また、比較部7Aにおい
て、関節印加力演算部14の演算結果が関節の許容力を
超える場合にアラーム発生部8が出力する信号により図
7の内容が表示部に表示される。従って、ロボットの動
作中又はプログラムの作成中にこの表示内容から修正が
必要な動作プログラムの移動命令のステップNO.及び
必要な修正量を知ることができる。例えば、図8の動作
プログラムの移動命令MOV L4の時にアラームが発
生したとすると、図8に示すように動作プログラムの移
動命令MOV L4の前に、命令ACC0.8を附加す
ることにより移動命令MOV L4の加減速度の適正化
を図ることができる。上述の表示部はロボット制御盤に
付属する教示操作盤、或は動作プログラム作成用に別に
用意されるパソコン等の表示装置、もしくは動作プログ
ラムを印刷するための印刷装置を用いてもよい。
【0031】
【発明の効果】以上のように、この発明のロボットの制
御装置によれば、関節のモータ電流による検知機能によ
る間接的な関節の保護とは異なり、直接的に関節に加わ
る力と関節の許容力を比較して関節を保護できると共
に、関節のモータ電流の許容値は、関節の許容力を考慮
する必要がなくなり、電気的な面から定まる許容値とす
ることができるので、ロボットの関節を構成する機構部
材の定格の許容値を超えない範囲で加減速度を上げロボ
ットの持つ能力をより高い範囲で利用でき、タクトタイ
ムを短縮することができる効果がある。
【0032】また、関節部に対する許容力と印加力の関
係を示す情報を表示する表示部を備えるようにすれば、
動作プログラムの適正な修正が容易となる効果がある。
【0033】また、この発明のロボットの制御方法によ
れば、動作プログラムの移動命令を読み込む毎に関節部
への印加力と関節部の許容力を比較するので、ロボット
の動作中に印加力と許容力を比較できるばかりでなく、
オフラインの状態においても比較が可能となるので、動
作プログラムの作成時にもプログラムの適正化ができる
効果がある。
【0034】また、命令読込工程が読み込んだ命令のス
テップ情報を表示するようにすれば、ステップ情報から
動作プログラムの適正化ができる効果がある。
【0035】また、関節印加力演算工程の演算結果が関
節の許容力を超える場合に命令読込工程の読み込んだ命
令を修正する命令修正工程を備えるようにすれば、ロボ
ットの動作中或いはプログラムの作成中に動作プログラ
ムが迅速に修正される効果がある。
【0036】更に、関節印加力演算工程の演算結果と関
節の許容力とを表示する表示工程を備えるようにすれ
ば、演算結果と許容力を知ることにより、動作プログラ
ムの適正が可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のロボットの制御装置の一実施例の制
御ブロック図である。
【図2】この発明のロボットの制御装置の一実施例の動
作フローチャートである。
【図3】この発明のロボットの制御装置の他の実施例の
制御ブロック図である。
【図4】この発明のロボットの制御装置の一実施例の動
作プログラムの説明図である。
【図5】この発明のロボットの制御方法の一実施例の制
御ブロック図である。
【図6】この発明のロボットの制御装置及び制御方法に
おける関節印加力の演算結果と関節許容力の表示装置に
よる表示内容の一実施例の説明図である。
【図7】この発明のロボットの制御装置及び制御方法に
おける関節印加力の演算結果が関節許容力を越えた場合
の表示装置による表示内容の一実施例の説明図である。
【図8】この発明のロボットの制御装置及び制御方法に
おける動作プログラムを修正した一実施例の説明図であ
る。
【図9】従来のロボットの制御装置の制御ブロック図で
ある。
【図10】従来及びこの発明のロボットの制御装置によ
り制御されるロボットの構成図である。
【符号の説明】
1 動作プログラム 2 軌跡計画部 3 関節角度演算部 7 比較部 8 アラーム発生部 9 各関節の運動量の情報 10 ハンド及びワークの種類情報 11 ロボット構造データ保持部 12 ハンド機構データ保持部 13 ワークデータ保持部 14 関節印加力演算部 18 関節許容力演算部 19A 移動命令修正部 26、46 表示装置 30 ロボット 31、32、33 関節 35 ハンド 36 ワーク 200、300 ロボットの制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 19/4155 19/4062 19/4065 19/416 G05D 15/01 9064−3H G05B 19/405 L 9064−3H 19/407 W

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを捕捉するハンドと該ハンドの動
    きを規制する関節部を備えたロボットの制御装置におい
    て、ロボットの機構部とハンド及びワークの種類毎の重
    量及び寸法データを保持するデータ保持部と、動作プロ
    グラムで指示される上記ハンドの目的位置までの移動位
    置を計画する軌跡計画部と、該軌跡計画部が計画した軌
    跡中の単位時間毎の移動量に対する上記関節部の運動量
    を演算する関節運動量演算部と、該関節運動量演算部の
    演算結果と上記データ保持部のデータから上記関節部に
    加わる力を演算する関節印加力演算部と、該関節印加力
    演算部の演算結果と上記関節部の許容力とを比較する比
    較部とを具備することを特徴とするロボットの制御装
    置。
  2. 【請求項2】 上記関節部に対する許容力と印加力の関
    係を示す情報を表示する表示部を具備した請求項第1項
    記載のロボットの制御装置。
  3. 【請求項3】 ワークを捕捉するハンドと該ハンドの動
    きを規制する関節部を備えたロボットの制御方法におい
    て、ロボットの動作を指示する動作プログラムの1ステ
    ップ毎の命令を読み込む命令読込工程と、上記命令読込
    工程の読み込んだ命令により定められるハンドの目的位
    置までの移動位置を計画する軌跡計画工程と、該軌跡計
    画工程が計画した軌跡中の単位時間毎の移動量に対する
    上記関節部の運動量を演算する関節運動量演算工程と、
    該関節運動量演算工程の演算結果とロボットの機構部と
    ハンド及びワーク情報から上記関節部に加わる力を演算
    する関節印加力演算工程と、該関節印加力演算工程の演
    算結果と関節部の許容力を比較する関節許容力比較工程
    とを具備することを特徴とするロボットの制御方法。
  4. 【請求項4】 上記命令読込工程が読み込んだ命令のス
    テップ情報を表示するステップ表示工程とを具備する請
    求項第3項記載のロボットの制御方法。
  5. 【請求項5】 上記関節印加力演算工程の演算結果が関
    節の許容力を超える場合に上記命令読込工程の読み込ん
    だ命令を修正する命令修正工程とを具備する請求項第3
    項又は請求項第4項に記載のロボットの制御方法。
  6. 【請求項6】 ワークを捕捉するハンドと該ハンドの動
    きを規制するを保持する関節部を備えたロボットの制御
    方法において、ロボットの動作を指示する動作プログラ
    ムの1ステップ毎の命令を読み込む命令読込工程と、上
    記命令読込工程の読み込んだ命令により定められるハン
    ドの目的位置までの移動位置を計画する軌跡計画工程
    と、該軌跡計画工程が計画した軌跡中の単位時間毎の移
    動量に対する上記関節部の運動量を演算する関節運動量
    演算工程と、該関節運動量演算工程の演算結果とロボッ
    トの機構部とハンド及びワーク情報から上記関節部に加
    わる力を演算する関節印加力演算工程と、該関節印加力
    演算工程の演算結果と関節の許容力とを表示する表示工
    程とを具備することを特徴とするロボットの制御方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101015313B1 (ko) * 2008-09-03 2011-02-15 재단법인대구경북과학기술원 다중 로봇 협업 방법 및 시스템
US8340821B2 (en) 2007-08-10 2012-12-25 Fanuc Ltd Robot program adjusting system
JP2015116663A (ja) * 2013-11-12 2015-06-25 キヤノン株式会社 ロボット装置の制御方法及びロボット装置
JP2021058950A (ja) * 2019-10-04 2021-04-15 株式会社ダイヘン ロボット制御装置

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