JPH0777B2 - 便座等のヒンジの制動力制御方法 - Google Patents

便座等のヒンジの制動力制御方法

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JPH0777B2
JPH0777B2 JP1177797A JP17779789A JPH0777B2 JP H0777 B2 JPH0777 B2 JP H0777B2 JP 1177797 A JP1177797 A JP 1177797A JP 17779789 A JP17779789 A JP 17779789A JP H0777 B2 JPH0777 B2 JP H0777B2
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force
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Sugatsune Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は、ポリイソブチレン等の高分子粘性流体、その
他の粘性流体とバネとを用い、夫々の粘性剪断抵抗力と
バネ力との双方を利用することにより所要の抵抗力を得
るようにし、当該抵抗力を利用することによって便座等
が上下方向へ回動する際、その閉成時における制動力に
つき、これを制御することにより、弁座等の理想的な挙
動を得ようとする方法の改良に関する。
《従来の技術》 従来、粘性流体を用いたダンパーとしては、ケース内
に、外力により回転自在とした回転軸と共に回転可能な
るよう当該回転軸と直交状にて固定した所要数枚の可動
ディスクと、これらの可動ディスクとの交互配置にてケ
ースとの係合により、回転軸の回転には非連動である
が、板厚方向へは変動自在である所要数枚の固定ディス
クとを配設し、これらの可動ディスクと固定ディスクの
板面間に、ケース内に充填された粘性流体を介在させる
ようにしたもの、さらには回転軸に可動ディスクを固定
してしまうことなく、その板厚方向へ変動自在なるよう
上記回転軸に対して係嵌状態としたものも存する。
上記両ダンパーによるときは、回転軸に回転力としての
外力が加えられることにより、当該回転軸と共に回転す
る可動ディスクと、ケースに係設の固定ディスクとを相
対運動させ、このとき両ディスク間の粘性流体による粘
性剪断抵抗を利用して、当該外力に対する緩衝作用を発
揮させ得ることとなる。
しかし、これらのダンパーのみによるときは、回転軸の
回転方向(正転、逆転)に応じて、その抵抗力を可変と
することが要請された場合でも、抵抗力の決定要因とな
る可動ディスクと固定ディスクとの相対運動に基づく両
ディスク間における粘性剪断抵抗は不変であることか
ら、抵抗力、すなわち制動力を回転方向によって変化さ
せることができないこととなる。
従って、横向状態で閉成し、これを上方へ90°回動して
起立状態に閉成するフラップ扉や便座等の開閉時におい
て、その軸トルク、すなわち当該扉等荷重トルク曲線の
余弦(cos)荷重曲線なるものに対して、上記各ダンパ
ーの回転軸を同上扉等に固定して使用した場合には、特
に扉等が横向状態である0°の閉成位置から90°の開成
位置へ開成する動作が非常に重くなってしまうこととな
るから、扉等を軽く開けることができ、しかも扉をゆっ
くりと閉じるように動作させるには、別途可成り複雑な
機構を付設しなければならなくなる。
そこで、上記の難点を解消すべく、扉の開閉動作を、複
雑な機構を用いないで、一軸で制御できるようにしたダ
ンパーを、本願人は提案し、これは別途出願された。
上記のダンパーは、回転軸に、扉等荷重トルク曲線と近
似的で、かつ当該扉荷重トルク曲線よりも低い位置に
て、別途スプリング力を付与すると共に、その時の扉等
荷重トルク曲線とスプリング力を示す直線との差を、粘
性剪断抵抗力でおぎなうようにしたことを要旨とするも
のである。
従って、このダンパーによれば、扉等が何れの角度にお
いても可成りの定スピードで閉成できると共に、扉等を
0°から90°まで開成するときは、スプリング効果によ
り軽く開動させることができ、また90°〜0°までの閉
成に際しては、スプリング効果と、粘性剪断抵抗力効果
とにより、ゆるやかにして、かつ円滑な動作を保証する
ことができる。
《発明が解決しようとする課題》 しかしながら、上記ダンパーにおいても、いまだ次のよ
うな問題点を有している。
すなわち、扉等の起立状態であるの90°付近において
は、扉等荷重トルクが少ない為、扉等を当該90°から横
向状態となる0°まで回動する際、ダンパー効果が扉等
荷重トルクにうち勝つことにより、扉等の閉成動作が重
くなり、扉の閉成動作が、その初期において遅くなると
いう現象が生じ、このような現象は、便座のような軽量
の開閉部材の場合には顕著にあらわれ、円滑な閉成の動
作が得られなくなる。
本発明は、上記従来のダンパーの有する問題点に鑑み、
回転軸にバネ力と、粘性剪断抵抗力とを付与するように
してなる便座等のヒンジにおいて、便座等の閉成動作時
の上記の如き不具合を、制動力の多様な制御により解消
できるようにし、このことにより、便座のより理想的な
閉成作動が実現できるようにし、さらに、当該閉成角度
に対するバネ力と粘性剪断抵抗力の付与範囲を変えるこ
とにより、便座の望ましい各種のアクションを自由に選
定できるようにした制御方法を提供しようとしている。
《課題を解決するための手段》 本発明は、上記の目的を達成するため、請求項(1)に
あっては、ケースに、便座等の開閉により回転自在とし
た可動軸と共に回転される可動部材が配設され、前記ケ
ース内の粘性流体が、当該ケースと、可動部材間に配在
されている便座等のヒンジにあって、前記可動軸に、そ
の回転角度範囲内の最小回転角度から所要回転角度領域
にわたり、便座等の開閉時における便座等荷重トルク曲
線と近似的で、かつその曲線よりも低い位置にて、バネ
の力を付与させると共に、上記可動軸と共に回転自在に
配設されている前記可動部材とケースとの間に配在され
ている粘性流体による粘性剪断抵抗力を便座等の回転角
度全領域に付与させ、前記可動軸の最大回転角度付近に
あっては、前記バネ力が当該可動軸に対して、便座等の
閉成動作初期に付与されないようにすることを特徴とす
る便座等のヒンジの制動力制御方法を提供しようとして
いる。
更に、請求項(2)では、上記ヒンジにあって、前記可
動軸に、その回転角度範囲内の最小回転角度から所要回
転角度領域にわたり、便座等の開閉時における便座等荷
重トルク曲線と近似的で、かつその曲線よりも低い位置
にてバネ力を付与させると共に、前記可動軸と共に回転
する前記可動部材とケースとの間に配在されている粘性
流体による粘性剪断抵抗力を付与させ、前記可動軸が所
要回転角度よりも大きく開成した以降にあっては、前記
バネ力と、粘性剪断抵抗力とが、何れも当該可動軸に対
して、便座等の閉成動作初期に付与されないようにする
ことを特徴とする便座等のヒンジの制動力制御方法を提
供するものである。
そして、請求項(3)では、前記ヒンジにあって、前記
可動軸に、その回転角度範囲内の最小回転角度から所要
回転角度領域にわたり、便座等の開閉時における便座等
荷重トルク曲線と近似的で、かつその曲線よりも低い位
置にてバネ力を付与させると共に、前記可動軸と共に回
転する可動部材とケースとの間に配在されている粘性流
体による粘性剪断抵抗力を付与させ、前記便座等の開成
時においては、前記可動軸の所要回転角度から所定回転
角度領域にあっては、前記バネ力と、粘性剪断抵抗力が
共に当該可動軸に対して付与されないようにし、かつ、
前記所定回転角度よりも大きく開成した以降にあって
は、粘性剪断抵抗力のみが開き方向にのみ当該可動軸に
対して付与されるようにすると共に、便座等の閉成時に
おいては、前記可動軸の最大回転角度から前記所定回転
角度と所要回転角度間の中間回転角度領域にあっては、
前記バネ力、粘性剪断抵抗力が、共に前記可動軸に対し
て付与されないようにし、かつ前記中間回転角度よりも
小さい閉成状態となった以降にあっては、粘性剪断抵抗
力が閉じ方向にのみ付与されるようにすることを特徴と
する便座等のヒンジの制動力制御方法を提供しようとし
ている。
《実施例》 以下、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。
請求項(1)に係る制動力制御方法は、第1図に示す便
座開閉時における便座等荷重トルク曲線aに近似的で、
かつその荷重トルク曲線aよりも低い位置にあって、第
2図、第4図、第16図、第17図に示すコイル状としたバ
ネ1による力を駆動カム2、可動軸3に与えることで、
同図に示すコイル状のバネ制御領域Dを得、かつ、その
時の便座荷重トルク曲線aとコイル状のバネ力のトルク
曲線bとの差を粘性剪断抵抗でおぎなうことで粘性剪断
抵抗制御領域Eを得るのである。さらに、本発明では可
動軸3が便座等が閉成状態である最小回転角度O(図示
例では0°)から所要回転角度A(図示例では70°)に
至るまでは、当該可動軸3に上記バネ1による力を与え
るが、上記所要回転角度A(70°)から最大回転角度C
(図示例では100°)の間においては、全く上記のバネ
力を与えないようにし、かつ、可動軸3の最小回転角度
Oから最大回転角度Cまでの全領域にわたって、当該可
動軸3に粘性剪断抵抗を与えるようにするのである。
このようにすることにより、便座等の開成によって、便
座等荷重トルクが徐々に小さくなる所要回転角度A以
降、すなわち、便座の開成方向への回転角度が図示例で
は70°を越えたときは、上記のバネ力は全く無くなるこ
ととなるが、上記所要回転角度A以降においては、後述
の第16図に示す粘性流体による粘性剪断抵抗力が働くの
で、可動軸3の回転角度C′(90°)から最大回転角度
Cの間においても粘性剪断抵抗制御領域(E′)が得ら
れ、便座4には抵抗力が働く。
但し、所要回転角度Aから最大回転角度Cの領域では、
便座4に働く抵抗力は、便座等の開成動作に際し支障の
ない程度に小さく、回転角度C′(90°)では全く無く
なる。
このような制動力の制御を行わせるためには、第21図、
第22図に全体の外観が示されているヒンジIを、以下の
如き構成とすることにより実現することができる。
すなわち、その要部は前掲第2図、第3図に例示した通
り、可動軸3と便座4とをキー5とキー溝6とで直結
し、便座4の開閉全角度(O〜C)で粘性流体による粘
性剪断抵抗力が働くようにする。
又、第2図、第4図、第16図、第17図に示した如く、上
記可動軸3に、軸方向と平行な垂直面7aと、該垂直面7a
に対して所要角度傾斜する傾斜面7bとを有するカム7を
設け、該カム7と対応するよう上記駆動カム2に垂直面
2aと傾斜面2bを設け、第16図に明示のケース8内に可動
軸3と共に回転可能に配設した可動部材9には、上記駆
動カム2を非回転にして、軸方向へ移動可能に内装し、
該駆動カム2と、上記ケース8内にあって、上記可動部
材9のネジ部9aに螺合され、調節ダイヤル10の回転によ
り軸方向へ移動自在に配設した調節ネジ11との間に、前
記バネ1が介在されている。
さらに、上記駆動カム2とカム7の周方向には、可動軸
3の前記所要回転角度Aから最大回転角度Cの範囲以上
にわたってクリアランスe、e′が、第4図に示す如く
設けてあり、これにより便座4が最小回転角度Oにあっ
て、バネ1が充分に圧縮状態となっている閉蓋状態から
開き動作により可動軸3が図示の矢印f方向へ回転され
ることで、上記両カム2、7の両傾斜面2b、7bにより駆
動カム2が、第16図において左方向へ向けてバネ1の圧
縮を次第に解除しながら移動し、該バネ1に蓄勢されて
いた力が小さくなりながらこのバネ力が、可動軸3に、
その最小回転角度Oから所要回転角度Aの範囲まで働
く。そして、当該所要回転角度Aから更に可動軸3が回
転されると、上記駆動カム2は図において左方向への移
動復帰を完了し、バネ1のバネ力が消失するに至るか
ら、上記所要回転角度A以上に開成した際には、可動軸
3に対するバネ1に基づく開動力が全く無くなる。
尚、第5図は、請求項(1)における便座の開閉角度に
対する制動力制御角度を、第1図に対応させて示した説
明図であり、同図において、αは粘性剪断抵抗が働く範
囲、βはバネ力が働く範囲、γはバネ力が全く働かない
範囲を各々示している。
請求項(2)に係る制動力制御方法は、第6図に示した
ように、便座開閉時における荷重トルク曲線aに対し
て、前記請求項(1)による場合と同様に、第7図、第
9図に示すバネ1による力を駆動カム2、可動軸3に与
えることで、バネ制御領域Dを得、又その時の荷重トル
ク曲線aとバネ力のトルク曲線bとの差を粘性剪断抵抗
力でおぎなうことで粘性剪断抵抗制御領域Eを得るだけ
でなく、上記可動軸3の所要回転角度A(図示例では70
°)以上に開成した状態になれば、当該可動軸3にバネ
1による力及び粘性流体dによる粘性剪断抵抗を全く与
えないようにするフリー領域Fが付与されるようにする
のである。
このようにすることにより、便座荷重トルクが徐々に小
さくなる所要回転角度Aよりも開成の度合が大となった
ときは、バネ力及び粘性剪断抵抗力が全く無くなり、便
座4はフリーの状態となり、所要回転角度Aと最大回転
角度C(図示例では100°)の範囲内では、当該便座4
を小さい力で自由な開閉動作を行うことができる。
このような制動力制御を行わせるためには、ヒンジIを
以下のような構成とすればよい。
第16図に示したように、可動軸3とヒンジの可動部材9
は回転方向で直結させ、該可動軸3と便座4とには、第
7図、第8図(イ)に示したように、キー5とキー溝6
間に回転方向のクリアランスg、g′が設けてある。
これにより、可動軸3には、その最小回転角度Oから所
要回転角度Aの範囲でだけ粘性剪断抵抗が働く。
又、可動軸3のカム7と駆動カム2の各垂直面2a、7aと
各傾斜面2b、7bは直結させてあり、このため、可動軸3
には粘性剪断抵抗が働く回転角度範囲でのみバネ1の力
が働くこととなる。
又、上記可動軸3と便座4におけるキー5とキー溝6に
よるクリアランスg、g′に代えて、第8図(ロ)に示
した如く、可動軸3を軸3a、3bに2分割し、一方の軸3a
に設けたキー5と、他方の軸3bに設けたキー溝6間にあ
って、回転方向のクリアランスg、g′を設けるように
してもよい。
その他は、請求項(1)において記述した構成と同一で
ある。
第10図は、上記の請求項(2)における便座(可動軸)
の開閉角度に対する制動力制御角度を、第6図に対応さ
せて示した説明図である。
同図においてαは粘性剪断抵抗が働く範囲、βはバネ力
が働く範囲、γは粘性剪断抵抗及びバネ力が共に働かな
いフリー範囲、δは便座(可動軸)の開閉角度を各々示
す。
請求項(3)に係る制動力制御方法は、第11図に示した
ように、便座開閉時における便座等荷重トルク曲線aに
近似的で、かつその便座等荷重トルク曲線aよりも低い
位置にあって、第12図、第14図、第16図、第17図に示す
バネ1による力をヒンジIの可動部材9、可動軸3に与
えることでバネ制御領域Dを得、又その時の便座荷重ト
ルク曲線aとバネ力のトルク曲線bとの差を粘性剪断抵
抗でおぎなうことで粘性剪断抵抗制御領域Eを得るだけ
でなく、可動軸3の最小回転角度O(0°)から所要回
転角度A(図示例では70°)において、当該可動軸3に
バネ1による力を与え、上記所要回転角度A(70°)か
ら最大回転角度C(図示例では100°)においてはバネ
の力を全く与えないようにする。
又、便座4の開成に際しては、上記可動軸3の上記所要
回転角度A(70°)から所定回転角度C′(図示例では
90°)において、当該可動軸3に粘性剪断抵抗を全く与
えないようにすると共に、便座4の開成方向にだけ上記
所定回転角度C′から最大回転角度C(図示例では100
°)までを、当該可動軸3に粘性剪断抵抗を与えるよう
にする開成方向に対しての粘性剪断抵抗制御領域Gとす
るのである。
さらに、便座の開成、閉成時においては、可動軸3の前
記所定回転角度C′から、同回転角度C′と上記所要回
転角度A(70°)間の中間回転角度B(図示例では80
°)において、バネによる力及び粘性流体による粘性剪
断抵抗を全く与えないようにしたフリー領域Fを付与す
るのである。
そして、さらに便座を閉じる時にあって、可動軸3の上
記中間回転角度B(80°)から所要回転角度A(70°)
において、当該可動軸3に粘性剪断抵抗を与えるように
する閉成方向に対しての粘性剪断抵抗領域Hが付与され
るようにするのである。
このようにすることにより、便座の開成時にあって荷重
トルクが徐々に小さくなる所要回転角度Aから所定回転
角度C′の間においては、バネ力及び粘性剪断抵抗が全
く無くなり、便座4はフリー状態となり自由に開き動作
を行うことができるが、当該便座4が所定回転角度C′
よりも、さらに開成されて最大回転角度Cに至るまでは
粘性流体による粘性剪断抵抗のみが開き方向に対して働
くことにより、当該便座4が開成方向へ急激に倒れてし
まうことはない。
又、最大回転角度Cから中間回転角度Bまで閉成しよう
とする時においては、バネ力及び粘性剪断抵抗が全く無
くなり、便座はフリー状態となり、自由に閉じ動作を行
うことができる。
さらに、上記中間回転角度Bから所要回転角度Aまでの
閉成に際しては、粘性剪断抵抗力のみが閉じ方向に働く
ので、当該便座4は便座等荷重トルクにより急激に閉じ
てしまうことなく、静かな閉じ動作が行われる。
そこで、上記の如き制動力制御を行わせるためには、ヒ
ンジIを以下のように構成すればよい。
第16図に示したように、可動軸3とヒンジの可動部材9
は回転方向で連結させ、該可動軸3と便座4は、第12
図、第13図(イ)に示した如く、キー5とキー溝6間に
回転方向のクリアランスgが設けてあると共に、駆動カ
ム2とカム7の各垂直面2a、7a間及び各傾斜面2b、7b間
に各々回転方向のクリアランスg′、g″が設けられて
いる。
これにより便座4を最小回転角度O(閉じた位置)から
開いていくと、前記第11図の通り所要回転角度Aまでバ
ネ力及び粘性剪断抵抗が作用しなくなる。
次に、所要回転角度Aから所定回転角度C′までの開成
状態では、可動軸3と便座4のキー5とキー溝6間のク
リアランスgにより粘性剪断抵抗は働かない。
さらに、所定回転角度C′から最大回転角度Cの間で
は、上記キー5とキー溝6が接触して粘性剪断抵抗が働
き、最大回転角度Cから便座4を閉じて行く時は、可動
軸3と便座4のキー5とキー溝6のクリアランスgによ
り、中間回転角度Bから粘性剪断抵抗が働きはじめ、さ
らに便座4を閉じていくと、所要回転角度Aでバネ力も
働き始める。
第15図は請求項(3)における上記便座(可動軸)の開
閉角度に対する制動力制御角度を第11図に対応させて示
した説明図である。
同図において、αは粘性剪断抵抗が働く範囲、βはバネ
力も働く範囲、γはバネ力が働かないフリー範囲、δは
便座の開閉角度範囲、εは便座の開成時にバネ力も粘性
剪断抵抗も働かない範囲、ζは開き方向にだけ粘性剪断
抵抗が働く範囲、ηは閉じる時に粘性剪断抵抗が働く範
囲、θは閉じる方向にも粘性剪断抵抗が働かない範囲を
各々示す。
第13図(ロ)は、可動軸3を軸3aと3bに2分割し、各軸
3a、3bのキー5とキー溝6間に上記クリアランスgを設
けた場合を示す、第18図、第20図は、本発明方法に適用
されるヒンジIの他の変形例を示したもので、第16図に
示した前述のヒンジIでは、バネ力を得るのにバネ1が
用いられているのに対し、ここではトーションバー1aが
用いられている。
すなわち、トーションバー1aには多角形柱状のものが用
いられ、該トーションバー1aは中空に形成されている可
動軸3に挿通して、ビス12にて固定されていると共に、
先端部は、ケース8に固定された蓋筒13に非回転にし
て、かつ、軸方向へ移動可能なるよう内装してある調節
ネジ11にあって、その多角形孔11aに貫通させることに
より固定してある。
上記可動軸3が回転されることにより、トーションバー
1aに捩りが与えられバネ力が蓄勢される。
又、そのバネ力は調節ダイヤル10の回転により、調節ネ
ジ11を軸方向へ移動させることによって調節される。
尚、第18図、第20図において14は調節ダイヤル10にビス
15にて固定したネジ筒で、該ネジ筒14に上記調節ネジ11
が螺合されている。
このように、トーションバー1aが用いられる場合は、可
動軸3を、第8図(ロ)、第13図(ロ)に示したように
2分割し、軸相互を図示しないキーとキー溝により回転
方向へクリアランスを設けて連結されている。
又、第18図は、可動軸3と可動部材9をスプリングクラ
ッチ16により回転方向で連結した場合を示し、第20図
は、可動軸3と可動部材9をスプライン17により回転方
向で連結した場合を示す。
第21図、第22図はヒンジIの可動軸3と便座4の連結例
を各々示したもので、第21図はキー5とキー溝6にて連
結する場合を示し、第22図は、可動軸3に回転用アーム
18を固定し、該アーム18と便座4を両面テープ19又は接
着剤等にて連結する場合を示す。
尚、図において20は蓋を示す。
《発明の効果》 本発明は、以上説明したようにして制動力を制御するの
で、以下に記載されるような効果を奏する。
請求項(1)の制動力制御方法によれば、便座等には、
その開閉角度範囲内において、閉成状態の0°から所要
角度の開成状態まではバネ力だけでなく粘性剪断抵抗も
働き、該所要角度よりも開成角度が大となって便座荷重
トルクが小さくなる範囲にあっては、粘性剪断抵抗のみ
が働くので、開閉全角度において、一定速度の開閉スピ
ードが確保できるだけでなく、開閉動作に一定の抵抗力
を有することにより高級感が得られると共に、便座が最
大開き角度に急激に回動されてしまうことがなくなり、
便座の開閉動作として理想的な状態に制御することがで
きる。
請求項(2)にあっては、便座の開閉角度範囲内におい
て閉成状態の0°から所要角度範囲の開成状態までは、
一定速度の開閉スピードが確保でき、しかも、所望角度
よりも開成角度が大きくなった以降においては、バネ力
及び粘性剪断抵抗を全く無くしてしまうことによって便
座を小さい力で円滑に開くことができる。
請求項(3)にあっては、便座を、その開閉角度範囲内
において、閉成状態の0°から所要角度範囲の開成状態
までは、一定速度の開閉スピードが確保でき、しかも、
所定角度から最大角度範囲では粘性剪断抵抗が働くた
め、便座の開き動作に適当な重さが感じられることによ
って高級感が増すと共に、最大開き角度付近において、
当該便座ががた付いたり、開き方向、又は閉じ方向へ倒
れてしまうこともなくなり、又便座閉成時においては、
先ず粘性剪断抵抗が働き、ついでバネ力が働くので、そ
の角度を任意に選択することにより、便座のアクション
を理想的な状態に自由に選定することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る便座等のヒンジの制動力制御方向
における請求項(1)の便座荷重トルク曲線と、バネ制
御領域、粘性剪断抵抗領域を各々示すグラフ、第2図は
請求項(1)の便座と可動軸と駆動カムとバネの関係を
示す斜視図、第3図は便座と可動軸の連結状態を示す正
面図、第4図は可動軸のカムと駆動カムとの関係を示す
正面図、第5図は請求項(1)における便座の開閉角度
に対する制動力制御角度を示す説明図、第6図は請求項
(2)の便座荷重トルク曲線と、バネ制御領域、粘性剪
断抵抗制御領域、フリー領域を各々示すグラフ、第7
図、第8図(イ)(ロ)、第9図は、請求項(2)にお
ける便座と可動軸と駆動カムとバネの関係を示す斜視図
と、便座と可動軸の連結状態を示す正面図及び斜視図
と、可動軸のカムと可動カムとの関係を示す正面図、第
10図は請求項(2)における便座の開閉角度に対する制
動力制御角度とフリー部分の角度を示す説明図、第11図
は請求項(3)の便座荷重トルク曲線と、バネ制御領
域、粘性剪断抵抗領域、フリー領域を各々示すグラフ、
第12図、第13図(イ)(ロ)、第14図は請求項(3)に
おける便座と可動軸と駆動カムの関係を示す斜視図と、
便座と可動軸の連結状態を各々示す正面図と斜視図と、
可動軸のカムと駆動カムとの関係を示す正面図、第15図
は請求項(2)の便座の開閉角度に対する制動力制御角
度とフリー部分の角度を示す説明図、第16図は本発明方
法に適用されるヒンジの縦断面図、第17図は第16図に示
すヒンジにおける可動軸と、駆動カムとバネと、調節ネ
ジと調節ダイヤルの斜視図、第18図、第20図は本発明方
法に適用されるヒンジの変形例を各々示す各縦断面図、
第19図は第18図に示すヒンジにおけるトーションバー
と、調節ネジと、蓋筒と、調節ダイヤルを示す斜視図、
第21図、第22図はヒンジを便座及び蓋の連結例を各々示
す各斜視図である。 1……バネ 1a……バネ 3……可動軸 4……便座 8……ケース 9……可動部材 a……便座荷重トルク曲線 I……ヒンジ d……粘性流体D ……バネ制御領域E ……粘性剪断抵抗制御領域F ……フリー領域G ……開き方向の粘性剪断抵抗領域H ……閉じ方向の粘性剪断抵抗領域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケースに、便座等の開閉により回転自在と
    した可動軸と共に回転される可動部材が配設され、前記
    ケース内の粘性流体が、当該ケースと可動部材間に配在
    されている便座等のヒンジにあって、前記可動軸に、そ
    の回転角度範囲内の最小回転角度から所要回転角度領域
    にわたり、便座等の開閉時における便座等荷重トルク曲
    線と近似的で、かつその曲線よりも低い位置にて、バネ
    の力を付与させると共に、上記可動軸と共に回転自在に
    配設されている前記可動部材とケースとの間に配在され
    ている粘性流体による粘性剪断抵抗力を便座等の回転角
    度全領域に付与させ、前記可動軸の最大回転角度付近に
    あっては、前記バネ力が当該可動軸に対して、便座等の
    閉成動作初期に付与されないようにすることを特徴とす
    る便座等のヒンジの制動力制御方法。
  2. 【請求項2】ケースに、便座等の開閉により回転自在と
    した可動軸と共に回転される可動部材が配設され、前記
    ケース内の粘性流体が、当該ケースと可動部材間に配在
    されている便座等のヒンジにあって、前記可動軸に、そ
    の回転角度範囲内の最小回転角度から所要回転角度領域
    にわたり、便座等の開閉時における便座等荷重トルク曲
    線と近似的で、かつその曲線よりも低い位置にてバネ力
    を付与させると共に、前記可動軸と共に回転する前記可
    動部材とケースとの間に配在されている粘性流体による
    粘性剪断抵抗力を付与させ、前記可動軸が所要回転角度
    よりも大きく開成した以降にあっては、前記バネ力と、
    粘性剪断抵抗力とが、何れも当該可動軸に対して、便座
    等の閉成動作初期に付与されないようにすることを特徴
    とする便座等のヒンジの制動力制御方法。
  3. 【請求項3】ケースに、便座等の開閉により回転自在と
    した可動軸と共に回転される可動部材が配設され、前記
    ケース内の粘性流体が、当該ケースと可動部材間に配在
    されている便座等のヒンジにあって、前記可動軸に、そ
    の回転角度範囲内の最小回転角度から所要回転角度領域
    にわたり、便座等の開閉時における便座等荷重トルク曲
    線と近似的で、かつその曲線よりも低い位置にてバネ力
    を付与させると共に、前記可動軸と共に回転する可動部
    材とケースとの間に配在されている粘性流体による粘性
    剪断抵抗力を付与させ、前記便座等の開成時において
    は、前記可動軸の所要回転角度から所定回転角度領域に
    あって前記バネ力と、粘性剪断抵抗力が共に当該可動軸
    に対して付与されないようにし、かつ、前記所定回転角
    度よりも大きく開成した以降にあっては、粘性剪断抵抗
    力のみが開き方向にのみ当該可動軸に対して付与される
    ようにすると共に、便座等の閉成時においては、前記可
    動軸の最大回転角度から前記所定回転角度と所要回転角
    度間の中間回転角度領域にあっては、前記バネ力、粘性
    剪断抵抗力が、共に前記可動軸に対して付与されないよ
    うにし、かつ前記中間回転角度よりも小さい閉成状態と
    なった以降にあっては、粘性剪断抵抗力が閉じ方向にの
    み付与されるようにすることを特徴とする便座等のヒン
    ジの制動力制御方法。
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