JPH0777369A - 冷媒圧縮機の異常検出装置 - Google Patents

冷媒圧縮機の異常検出装置

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JPH0777369A
JPH0777369A JP3509094A JP3509094A JPH0777369A JP H0777369 A JPH0777369 A JP H0777369A JP 3509094 A JP3509094 A JP 3509094A JP 3509094 A JP3509094 A JP 3509094A JP H0777369 A JPH0777369 A JP H0777369A
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JP
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refrigerant
valve body
compressor
permanent magnet
pipe
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JP3509094A
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English (en)
Inventor
Hisasuke Sakakibara
久介 榊原
Yasushi Yamanaka
康司 山中
Yoshiaki Takano
義昭 高野
Kenichi Fujiwara
健一 藤原
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1の目的は、冷凍装置の低圧損化を図ると
ともに、高い信頼性を確保することにあり、第2の目的
は、配管継手を増加させることなく冷凍サイクルへの組
付けを行うことで、組付け工数およびコストの低減を図
ることにある。 【構成】 冷媒圧縮機と冷媒凝縮器とを連絡する冷媒配
管13内には、弁体15を位置決めするためのストッパ
17と、このストッパ17より下流で、弁体15の変位
を規制するための突起部18とが設けられている。弁体
15は、ストッパ17より下流に配されて、ストッパ1
7に当接する初期位置と変位位置との間で変位可能に設
けられている。この弁体15は、弁体15に取り付けら
れて、弁体15と一体に変位する第1の永久磁石19
と、突起部18の上流側に取り付けられた第2の永久磁
石20との間に生じる斥力(反力)によって、初期位置
側へ付勢されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷媒圧縮機の異常状態
(ロック状態)を検出する異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両用空気調和装置では、冷凍
サイクルに使用される冷媒圧縮機が電磁クラッチを介し
て車両の走行用エンジンによって駆動されている。エン
ジンの回転出力は、ベルトを介して電磁クラッチに伝達
されるが、車両には冷媒圧縮機以外にも多くの補機が搭
載されることから、冷媒圧縮機とともに複数の補機が共
通のベルトを介してエンジン駆動されている。このた
め、冷媒圧縮機を含む各補機に異常が発生した場合に
は、直ちに異常を検出してベルトを保護し、他の補機へ
の駆動力を確保する措置をとる必要がある。
【0003】そこで、特開昭58−141860号公報
では、冷媒の流れの有無に基づいて冷媒圧縮機の異常状
態(ロック状態)を判定するロック検出装置が提案され
ている。このロック検出装置は、冷媒配管内に配された
スライド弁と、このスライド弁の位置を検出する位置検
出手段と、スライド弁を初期位置に付勢するスプリング
等から構成され、冷媒配管内に冷媒の流れがある時、つ
まり冷媒圧縮機の作動によって冷媒が流れる時には、ス
ライド弁がスプリングの付勢力に抗して変位する。従っ
て、冷媒圧縮機の作動信号が出力されているにも拘ら
ず、位置検出手段によってスライド弁が初期位置にある
ことが検出された時には、冷媒圧縮機がロック状態であ
ると判定することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のロッ
ク検出装置は、スライド弁を初期位置へ付勢する手段と
してスプリングが使用されるため、冷凍サイクルの低圧
損化のためには、ばね定数を低くする必要がある。ま
た、ロック検出装置の信頼性を確保するためにはスプリ
ングの耐久性を高める必要がある。この様に冷凍サイク
ルの低圧損化を図り、且つロック検出装置の耐久性を高
めるためには、特殊な材質のスプリングを使用する必要
が生じることから、非常にコストが高くなる。
【0005】また、従来のロック検出装置は、冷凍サイ
クルとは別部品で構成されて、配管用ジョイントによっ
て冷媒配管に接続される。このため、配管用ジョイント
数が増加することでコスト高を招くとともに、冷凍サイ
クルの組付け工数が増えるという問題が生じる。
【0006】本発明は、上記事情に基づいて成されたも
ので、第1の目的は、冷凍装置の低圧損化を図るととも
に、高い信頼性を確保することのできる冷媒圧縮機の異
常検出装置を低コストで提供することにある。また、第
2の目的は、配管用ジョイント数を増加させることなく
冷凍サイクルへの組付けを行うことで、組付け工数およ
びコストの低減を図ることのできる冷媒圧縮機の異常検
出装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に示す本発明で
は、冷媒圧縮機より吐出された冷媒が流れる冷媒配管内
で、通路方向に設定された初期位置とこの初期位置より
下流の変位位置との間で変位可能に配されて、前記冷媒
圧縮機の作動により前記冷媒配管内を冷媒が流れる時
に、その冷媒の流れを受けて前記変位位置に変位する弁
体と、前記冷媒配管内で前記弁体と一体に変位する第1
の永久磁石、および前記冷媒配管内の所定位置に配され
て、前記第1の永久磁石との間で引力あるいは斥力を生
じさせる第2の永久磁石より成り、前記冷媒配管内に冷
媒の流れがない時に、前記引力あるいは斥力によって前
記弁体を前記初期位置に止める弁体停止手段と、前記第
1の永久磁石の磁気の作用に基づいて、前記弁体が前記
初期位置にある時には第1の作動状態となり、前記弁体
が前記変位位置にある時には第2の作動状態となる磁気
検出手段と、前記冷媒圧縮機が稼働状態であるか停止状
態であるを判定する圧縮機判定手段と、この圧縮機判定
手段で前記冷媒圧縮機が稼働状態であると判定された時
に、前記磁気検出手段より前記第1の作動状態を示す状
態信号が一定時間入力された場合は、前記冷媒圧縮機が
異常状態であると判定する圧縮機異常状態判定手段とを
備えた技術的手段を採用する。
【0008】請求項2に示す本発明では、請求項1記載
の冷媒圧縮機の異常検出装置において、前記弁体、前記
弁体停止手段、および前記磁気検出手段は、前記冷媒配
管同士を繋ぐ配管継手と一体に構成された技術的手段を
採用する。
【0009】請求項3に示す本発明では、冷媒圧縮機よ
り吐出された冷媒が流れる冷媒配管内で冷媒の流れの有
無を検出する冷媒流検出手段と、この冷媒流検出手段の
検出値に基づいて、前記冷媒圧縮機の異常状態を判定す
る異常状態判定手段とを備えた冷媒圧縮機の異常検出装
置において、前記冷媒流検出手段は、前記冷媒配管同士
を繋ぐ配管継手と一体に構成されたことを技術的手段と
して採用する。
【0010】
【作用】上記構成より成る本発明の冷媒圧縮機の異常検
出装置は以下の作用を奏する。 (請求項1に示す発明)冷媒圧縮機の作動によって冷媒
配管内を冷媒が流れると、第1の永久磁石と第2の永久
磁石との間に作用する引力あるいは斥力(反力)に抗し
て弁体が変位位置に変位する。この時、磁気検出手段
は、第1の永久磁石の磁気の作用に基づいて第2の作動
状態となる。また、冷媒圧縮機の作動停止に伴って冷媒
配管内に冷媒の流れがない時には、第1の永久磁石と第
2の永久磁石との間に作用する引力あるいは斥力によっ
て弁体が初期位置に止められる。この時、磁気検出手段
は第1の作動状態となる。
【0011】従って、冷媒圧縮機が稼働状態であるにも
拘らず、磁気検出手段が第1の作動状態となれば、冷媒
圧縮機がロック状態であると判断することができる。そ
こで、圧縮機判定手段で冷媒圧縮機が稼働状態であると
判定された時に、磁気検出手段より第1の作動状態を示
す状態信号が一定時間入力された場合には、冷媒圧縮機
が異常状態であると判定する。
【0012】(請求項2に示す発明)請求項1に示す弁
体、弁体停止手段、および磁気検出手段は、冷媒配管同
士を繋ぐ配管継手と一体に構成されていることから、こ
の配管継手によって冷媒配管同士を接続することで、弁
体、弁体停止手段、および磁気検出手段の冷凍サイクル
への組付けが行われる。
【0013】(請求項3に示す発明)請求項3では、冷
媒の流れの有無を検出する冷媒流検出手段が配管継手と
一体に構成されていることから、この配管継手によって
冷媒配管同士を接続することで、冷媒流検出手段の冷凍
サイクルへの組付けが行われる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の冷媒圧縮機の異常検出装置の
一実施例を図1ないし図6を基に説明する。図1は冷媒
圧縮機の異常検出装置に使用される冷媒流検知手段の断
面図である。冷媒圧縮機1の異常検出装置2は、車両用
空調装置の冷凍サイクル3に使用される冷媒圧縮機1の
ロック状態を検出するもので、冷媒の流れの有無を検出
する冷媒流検出手段4と、この冷媒流検出手段4の検出
信号に基づいて冷媒圧縮機1の作動を制御する圧縮機制
御装置5より構成される。
【0015】冷凍サイクル3は、図2に示すように、電
磁クラッチ6を介して車両の走行用エンジン(図示しな
い)によって駆動される冷媒圧縮機1、この冷媒圧縮機
1で圧縮された高温、高圧の冷媒をクーリングファン7
の送風を受けて凝縮液化する冷媒凝縮器8、この冷媒凝
縮器8より導かれた冷媒を一時蓄えて液冷媒のみを流す
レシーバ9、このレシーバ9より導かれた液冷媒を減圧
膨脹する膨脹弁10、この膨脹弁10で減圧された冷媒
を送風機11の送風を受けて蒸発させる冷媒蒸発器12
の各機能部品より構成され、それぞれ冷媒配管13によ
って環状に接続されている。
【0016】なお、電磁クラッチ6は、クラッチ駆動回
路14を介して圧縮機制御装置5より出力される制御信
号に基づいて制御されるもので、内蔵する励磁コイル
(図示しない)が通電されることで接続状態となり、ベ
ルトを介して伝達される走行用エンジンの回転出力を冷
媒圧縮機1に伝達する。励磁コイルへの通電が遮断され
ると、開離状態となって冷媒圧縮機1への回転出力の伝
達を遮断する。
【0017】冷媒流検出手段4は、冷媒圧縮機1と冷媒
凝縮器8とを連絡する冷媒配管13内に配された弁体1
5、冷媒の流れに抗して弁体15に付勢力を付与する付
勢力発生手段(後述する)、および冷媒配管13の外周
に取り付けられたリードスイッチ16より構成される。
【0018】弁体15が配される冷媒配管13内には、
弁体15を位置決めするためのストッパ17と、弁体1
5の変位を規制するための突起部18とが設けられてい
る。ストッパ17は、内部を冷媒が通過できるように円
環状に設けられて、冷媒配管13内に固定されている。
突起部18は、ストッパ17より下流で、冷媒配管13
の内周面に環状に突設して設けられている。
【0019】弁体15は、図1に示すように、冷媒配管
13の内周面に摺接する環状部15aと、この環状部1
5aから冷媒の流れ方向(図1の左方向)に延びる複数
の脚部15bと、各脚部15bの先端で円盤状に設けら
れて、冷媒の流れを受ける受圧部15cより成る。この
弁体15は、ストッパ17より下流に配されて、環状部
15aがストッパ17に当接する初期位置(図1に示す
位置)と、後述の変位位置(図3に示す位置)との間で
変位可能に設けられている。
【0020】また、この弁体15は、弁体15の環状部
15aがストッパ17に当接した状態(図1に示す状
態)で、弁体15の受圧部15cが冷媒配管13の突起
部18内に入り込んでおり、弁体15が初期位置から変
位位置に向かって変位する時に、受圧部15cが突起部
18と干渉しないように設けられている。
【0021】付勢力発生手段は、弁体15に取り付けら
れた第1の永久磁石19と、冷媒配管13内に取り付け
られた第2の永久磁石20より成る。第1の永久磁石1
9は、弁体15の各脚部15bの外周に嵌め合わされた
環状体を呈し、弁体15の環状部15aに隣接して接着
等の方法により弁体15に固定されている。従って、こ
の第1の永久磁石19は、弁体15の変位に伴って弁体
15と一体に変位する。第2の永久磁石20は、弁体1
5の各脚部15bの外周に若干の余裕を持って配される
環状体を呈し、冷媒配管13に設けられた突起部18の
上流側に隣接して接着等の方法により冷媒配管13に固
定されている。
【0022】この第1の永久磁石19と第2の永久磁石
20は、冷媒の流れ方向に対面する磁極が同じになるよ
うに配置されている。つまり、第1の永久磁石19と第
2の永久磁石20との間には斥力が作用する。従って、
冷媒圧縮機1が停止して冷媒配管13に冷媒の流れがな
い時には、第1の永久磁石19と第2の永久磁石20と
の間に生じる斥力によって弁体15が初期位置に付勢さ
れることになる。
【0023】但し、第1の永久磁石19と第2の永久磁
石20との間に生じる斥力は、冷媒圧縮機1の吐出圧力
より小さく、したがって、冷媒圧縮機1の停止時に斥力
によって弁体15が初期位置に付勢されている時でも、
冷媒圧縮機1が作動して冷媒が吐出された場合には、そ
の冷媒の流れを受けた弁体15が変位位置に変位するこ
とになる。なお、弁体15は、第1の永久磁石19と第
2の永久磁石20との間に生じる斥力が冷媒圧縮機1の
吐出圧力と釣り合う位置(この位置が変位位置となる)
まで変位する。
【0024】リードスイッチ16は、本発明の磁気検出
手段を成すもので、先端部が接点となる一対の磁性舌片
16aを有し、磁界内では両舌片16aが互いに引き寄
せられて接点が接触することにより閉状態(第2の作動
状態)となる。磁界の外では、両舌片16aの弾性によ
り接点が離れて開状態(第1の作動状態)となる。
【0025】このリードスイッチ16は、弁体15が変
位位置にある時に、第1の永久磁石19の径方向外周に
リードスイッチ16の接点が位置するように冷媒配管1
3の外周に取り付けられている。なお、リードスイッチ
16は、圧縮機制御装置5に接続されており、接点が閉
じると、その閉状態を現すオン信号が圧縮機制御装置5
に出力され、接点が開くと、その開状態を現すオフ信号
が圧縮機制御装置5に出力される。
【0026】圧縮機制御装置5は、図4に示すように、
入出力インターフェイス5a、ROM5b、RAM5
c、CPU5dから構成されるマイクロコンピュータを
内蔵するもので、走行用エンジンのイグニッションスイ
ッチ21がオンされた状態でエアコンスイッチ22をオ
ンすることにより、クラッチ駆動回路14を介して電磁
クラッチ6の通電制御を行うことで冷凍サイクル3を起
動する。
【0027】この圧縮機制御装置5は、冷媒圧縮機1が
稼働状態であるか停止状態であるかを判定する圧縮機判
定機能、この圧縮機判定機能で冷媒圧縮機1が稼働状態
であると判定された時に冷媒圧縮機1がロック状態であ
るか否かを判定する圧縮機異常状態判定機能、および圧
縮機異常判定機能で冷媒圧縮機1がロック状態であると
判定された時に異常時制御を実行する異常時制御機能を
有する。なお、異常時制御とは、冷媒圧縮機1がロック
状態であることを乗員に知らせるためのロック警告装置
23(例えば、警告灯、警告ブザー等)を作動させると
ともに、電磁クラッチ6をオフ状態として冷媒圧縮機1
の作動を停止することである。
【0028】次に、本実施例の作動を説明する。図5は
本実施例の作動を示すフローチャートである。イグニッ
ションスイッチ21およびエアコンスイッチ22がオン
されている状態(ステップS1およびステップS2の判
定結果が共にオンの場合)で、電磁クラッチ6が接続状
態であるか否かを判定する(ステップS3・圧縮機判定
機能)。このステップS3の判定結果がYES(電磁ク
ラッチ6:接続状態)の場合は、リードスイッチ16の
開/閉状態を判定する(ステップS4)。
【0029】上記ステップS3で電磁クラッチ6が接続
状態の場合は、エンジンの回転出力が冷媒圧縮機1に伝
達されて冷媒圧縮機1が作動することにより、冷媒配管
13内に冷媒の流れが生じる。この結果、冷媒配管13
内に配された弁体15が冷媒の流れを受けて変位位置へ
変位し、その弁体15と共に変位した第1の永久磁石1
9の磁気を受けてリードスイッチ16が閉状態となる。
従って、ステップS4で、電磁クラッチ6が接続状態で
あるにも拘らず、リードスイッチ16が閉状態となれ
ば、冷媒配管13内に冷媒が流れていないことになる。
つまり、リードスイッチ16の開/閉状態によって、冷
媒圧縮機1がロック状態であるか否かを判定することが
できる。
【0030】そこで、ステップS4でリードスイッチ1
6が開状態であると判定された場合は、その開状態の継
続時間tOFF が一定時間tO (例えば3秒)以上である
か否かを判定する(ステップS5)。このステップS5
の判定結果がYES(tOFF ≧tO )の時は、冷媒圧縮
機1がロック状態であると判定して(ステップS6・圧
縮機異常状態判定機能)、ロック警告装置23を作動さ
せるとともに、電磁クラッチ6への通電を停止して冷媒
圧縮機1を保護する(ステップS7およびステップS8
・異常時制御機能)。
【0031】このように、本実施例では、第1の永久磁
石19と第2の永久磁石20との間に生じる斥力を利用
して、冷媒の流れがない時に弁体15を初期位置へ付勢
することができる。この2つの永久磁石の間に生じる斥
力は、弁体15の変位量(2つの永久磁石19、20の
間の距離)に応じて、図6に示すように二次曲線的に変
化する(スプリングの反力特性を破線グラフで示す)。
従って、従来のスプリングを使用した場合と比較して小
さな反力が得られる(つまり弁体15が初期位置にある
時に弁体15を付勢する付勢力が小さい)ことから、冷
凍サイクル3の低圧損化を図ることができる。また、永
久磁石19、20を使用することで弁体15の変位に伴
う振動が起き難くなるとともに、耐久性に優れることか
ら、繰り返し使用した場合の信頼性が極めて高くなる。
【0032】次に、本発明の第2実施例を説明する。図
7は第2実施例に係わる冷凍サイクル図である。本実施
例に示す冷媒圧縮機1の異常状態検出装置2は、冷媒の
流れの有無を検出する冷媒流検出手段4(図8参照)
が、冷媒配管13同士を接続するための配管用ジョイン
ト24(本発明の配管継手)と一体に構成されたもので
ある。なお、第1実施例と同一機能を有する部品は同一
符号とし、その説明を省略する。
【0033】配管用ジョイント24は、例えば、図7に
示すように、冷媒圧縮機1側の冷媒配管13aに接続さ
れる雄側で、冷媒凝縮器8側の冷媒配管13bに接続さ
れる雌側の配管用ジョイント25と結合されることで、
冷媒圧縮機1側の冷媒配管13aと冷媒凝縮器8側の冷
媒配管13bとを連絡する。
【0034】雄側の配管用ジョイント24は、図8(冷
媒流検出手段4の断面図)に示すように、内部に冷媒流
路26が形成されて、この冷媒流路26の一端側(上流
側)に冷媒配管13aが溶接またはろう付け等によって
接続される配管接続口24aが設けられ、冷媒流路26
の他端側(下流側)に雌側の配管用ジョイント25が嵌
め合わされるジョイント接続口24bが設けられてい
る。なお、冷媒流路26は、配管接続口24aとジョイ
ント接続口24bとの間で90度に屈曲して形成される
とともに、ジョイント接続口24bの対向側(図8の上
側)が配管用ジョイント24の外部に開口されている。
【0035】冷媒流検出手段4は、配管用ジョイント2
4の内部に固定されたガイド27、このガイド27の外
周に摺動可能な状態で嵌め合わされた弁体15、この弁
体15に固定された第1の永久磁石19、ガイド27に
固定された第2の永久磁石20、および配管用ジョイン
ト24の外側に取り付けられた磁気検出手段としてのリ
ードスイッチ16、およびカバー28等より構成され
る。
【0036】ガイド27は、冷媒流路26のジョイント
接続口24b側に固定されており、図10に示すよう
に、第2の永久磁石20を保持する円筒状の保持部27
aと、この保持部27aより図示下方へ延びて、断面形
状が十文字を成すように形成された支持部27bとから
成る。このガイド27は、支持部27bの外周に設けら
れた突起部27cが、ジョイント接続口24bの内周に
設けられた段差部24c(図8参照)に当接することに
よって位置決めされている。
【0037】弁体15は、図11に示すように円筒形状
を成し、その両端部(図11の上下両端部)には冷媒流
路26の内周面に摺接するフランジ15d、15eが設
けられて、一方のフランジ15d側内周に第1の永久磁
石19が保持され、他方のフランジ側15e周壁面に冷
媒が通過可能な窓15fが開口されている。この弁体1
5は、周壁面に開口する窓15fがガイド27の保持部
27aの外周に位置する初期位置(図8に示す位置)
と、他方のフランジ15eがガイド27の突起部27c
に当接する変位位置(窓15fが全開する位置)との間
で変位可能に設けられている。
【0038】第1の永久磁石19および第2の永久磁石
20は、それぞれガイド27および弁体15から外れな
いように、接着あるいは圧入等の方法で固定されてい
る。
【0039】リードスイッチ16は、先端部が接点とな
る一対の磁性舌片16aを有し、接着あるいは樹脂モー
ルド等でカバー28に固定されている。そのカバー28
は、締結手段、例えばビス29(図9参照・配管用ジョ
イント24の平面図)で配管用ジョイント24の上部に
固定されて、ジョイント接続口24bの対向側で配管用
ジョイント24の外部に開口する冷媒流路26を気密に
塞いでいる。
【0040】リードスイッチ16は、弁体15が初期位
置にあると、第1の永久磁石19の磁力を受けて一対の
舌片16aが接触して閉状態となり(第1の作動状
態)、その閉状態を示すオン信号が圧縮機制御装置5へ
出力され、弁体15が変位位置にあると、一対の舌片1
6aが離れて開状態となり(第2の作動状態)、その開
状態を示すオフ信号が圧縮機制御装置5へ出力される。
【0041】従って、リードスイッチ16から圧縮機制
御装置5へオン信号が出力された時には、弁体15が初
期位置にあることから、冷媒配管内に冷媒の流れが生じ
ていないことになり、リードスイッチ16から圧縮機制
御装置5へオフ信号が出力された時には、弁体15が変
位位置にあることから、冷媒配管13内に冷媒の流れが
生じていることになる。
【0042】次に、本実施例の作動を説明する。冷媒圧
縮機1の作動によって冷媒配管13内に冷媒の流れが生
じると、弁体15および第1の永久磁石19が、弁体1
5の前後の差圧によって冷媒の流れ方向(図8の下方
向)に変位する。この時、リードスイッチ16は、第1
の永久磁石19が離れることによって開状態となる。
【0043】また、冷媒圧縮機1の作動が停止して、冷
媒配管13内に冷媒の流れが無くなると、第1の永久磁
石19と第2の永久磁石20との間に作用する斥力によ
って、弁体15および第1の永久磁石19が初期位置へ
戻ることになる。この時、リードスイッチ16は、第1
の永久磁石19の磁力によって閉状態となる。
【0044】この様に、冷媒流検出手段4によって、冷
媒配管13内の冷媒の流れの有無を検出することが可能
となる。そこで、圧縮機制御装置5の圧縮機判定機能に
よって冷媒圧縮機1が作動していると判定された時に、
冷媒流検出手段4によって冷媒の流れが検出されない時
(リードスイッチ16よりオン信号が一定時間tO 入力
された場合)には、圧縮機制御装置5の圧縮機異常状態
判定機能によって冷媒圧縮機1がロック状態であると判
定されて、ロック警告装置23の作動、および電磁クラ
ッチ6への通電停止を行うことにより、冷媒圧縮機1を
保護することができる。
【0045】本実施例では、冷媒流検出手段4を配管用
ジョイント24と一体に構成したことにより、冷凍サイ
クル3に使用する配管用ジョイント数を増加させること
なく、冷媒流検出手段4の冷凍サイクル3への組付けが
可能となる。また、冷媒流検出手段4を配管用ジョイン
ト24と別部品で構成した場合よりコンパンクトに構成
することができる。さらには、第1の永久磁石19およ
び第2の永久磁石20は、それぞれ弁体15およびガイ
ド27によって外周が保持されていることにより、磁石
全体が冷媒の流れの中に晒されることがない。これによ
り、冷媒中に含まれる異物等から保護することができる
ため、作動の信頼性を向上させることができる。
【0046】〔変形例〕上記実施例では、第1の永久磁
石19の下流に第2の永久磁石20を設置して、第1の
永久磁石19と第2の永久磁石20との間に生じる斥力
を利用して弁体15を初期位置側へ付勢する例を示した
が、第2の永久磁石20を第1の永久磁石19の上流
(弁体15より上流)に設置し、且つ第1の永久磁石1
9と第2の永久磁石20の冷媒の流れ方向に対面する磁
極が逆になるように配置することにより、第1の永久磁
石19と第2の永久磁石20との間に生じる引力を利用
して弁体15を初期位置側へ吸引するように設けても良
い。
【0047】磁気検出手段としてリードスイッチ16を
使用したが、ホール素子等の他の手段でも良い。第2実
施例では、冷媒流検出手段4を雄側の配管用ジョイント
24と一体に構成したが、雌側の配管用ジョイント25
と一体に構成しても良い。あるいは雄側と雌側の配管用
ジョイントを結合した状態で、冷媒流検出手段4が構成
されるように設けても良い。
【0048】冷媒流検出手段4を配管用ジョイント24
と一体に構成する第2実施例では、2つの永久磁石1
9、20を用いた冷媒流検出手段4を示したが、冷媒の
流れの有無が検出できるフロースイッチであれば必ずし
も永久磁石を使用する必要はなく、弁体15を初期位置
に止める手段としてスプリングを使用しても良い。
【0049】
【発明の効果】請求項1および請求項2に示す冷媒圧縮
機の異常検出装置は、第1の永久磁石と第2の永久磁石
との間に生じる斥力あるいは引力を利用して、冷媒配管
内に冷媒の流れがない時に弁体を初期位置に止めること
ができる。これにより、通常使用されるスプリングによ
って弁体を初期位置へ付勢する場合と比較して小さな反
力を得ることが容易となるため、冷凍装置の低圧損化を
図ることができる。また、耐久性に優れる永久磁石を使
用することで、高い信頼性を得ることが可能である。こ
れらの結果、特殊な材質のスプリングを使用する必要が
なく、低コスト化を図ることができる。
【0050】また、請求項2および請求項3に示す冷媒
圧縮機の異常検出装置は、冷媒流検出手段を配管継手と
一体に構成したことにより、冷凍サイクルに使用する配
管継手を増加させることなく、冷媒流検出手段をコンパ
クトに構成することができる。また、これにより、配管
継手の増加に伴うコスト高を防止することができるとと
もに、冷凍サイクルの組付け工数の増大を防ぐことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る異常検出装置の冷媒流検出手段
の断面図である。
【図2】本実施例に係る冷凍サイクル図である。
【図3】弁体が変位した状態を示す冷媒流検出手段の断
面図である。
【図4】本実施例の制御に係るブロック図である。
【図5】本実施例の作動を示すフローチャートである。
【図6】永久磁石とスプリングの反力特性を示すグラフ
である。
【図7】第2実施例に係わる冷凍サイクル図である。
【図8】第2実施例に係わる冷媒流検出手段の断面図で
ある。
【図9】第2実施例に係わる冷媒流検出手段の平面図で
ある。
【図10】冷媒流検出手段のガイドの斜視図である(第
2実施例)。
【図11】冷媒流検出手段の弁体の斜視図である(第2
実施例)。
【符号の説明】
1 冷媒圧縮機 2 冷媒圧縮機の異常検出装置 3 冷凍サイクル 4 冷媒流検出手段 5 圧縮機制御装置(圧縮機判定手段、圧縮機異常状態
判定手段) 13 冷媒配管 15 弁体 16 リードスイッチ(磁気検出手段) 19 第1の永久磁石(弁体停止手段) 20 第2の永久磁石(弁体停止手段) 24 配管用ジョイント(配管継手)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 健一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)冷媒圧縮機より吐出された冷媒が流れ
    る冷媒配管内で、通路方向に設定された初期位置とこの
    初期位置より下流の変位位置との間で変位可能に配され
    て、前記冷媒圧縮機の作動により前記冷媒配管内を冷媒
    が流れる時に、その冷媒の流れを受けて前記変位位置に
    変位する弁体と、 b)前記冷媒配管内で前記弁体と一体に変位する第1の
    永久磁石、および前記冷媒配管内の所定位置に配され
    て、前記第1の永久磁石との間で引力あるいは斥力を生
    じさせる第2の永久磁石より成り、前記冷媒配管内に冷
    媒の流れがない時に、前記引力あるいは斥力によって前
    記弁体を前記初期位置に止める弁体停止手段と、 c)前記第1の永久磁石の磁気の作用に基づいて、前記
    弁体が前記初期位置にある時には第1の作動状態とな
    り、前記弁体が前記変位位置にある時には第2の作動状
    態となる磁気検出手段と、 d)前記冷媒圧縮機が稼働状態であるか停止状態である
    かを判定する圧縮機判定手段と、 e)この圧縮機判定手段で前記冷媒圧縮機が稼働状態で
    あると判定された時に、前記磁気検出手段より前記第1
    の作動状態を示す状態信号が一定時間入力された場合
    は、前記冷媒圧縮機が異常状態であると判定する圧縮機
    異常状態判定手段とを備えた冷媒圧縮機の異常検出装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の冷媒圧縮機の異常検出装置
    において、 前記弁体、前記弁体停止手段、および前記磁気検出手段
    は、 前記冷媒配管同士を繋ぐ配管継手と一体に構成されたこ
    とを特徴とする。
  3. 【請求項3】冷媒圧縮機より吐出された冷媒が流れる冷
    媒配管内で冷媒の流れの有無を検出する冷媒流検出手段
    と、 この冷媒流検出手段の検出値に基づいて、前記冷媒圧縮
    機の異常状態を判定する異常状態判定手段とを備え、 前記冷媒流検出手段は、前記冷媒配管同士を繋ぐ配管継
    手と一体に構成されたことを特徴とする冷媒圧縮機の異
    常検出装置。
JP3509094A 1993-07-13 1994-03-04 冷媒圧縮機の異常検出装置 Pending JPH0777369A (ja)

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JP17343893 1993-07-13
JP5-173438 1993-07-13
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