JPH077691U - パチンコ球の揚送研磨装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 選別装置の簀の子及びその上面を流れるパチ
ンコ球に溜る静電気を除去して、簀の子に埃が付着しに
くくし、同時にパチンコ球の清浄効果を高める。 【構成】 パチンコ球Ｂと球磨き用のペレットＰとを攪
拌混合しながら揚送する球磨筒２と、該球磨筒２の上部
の排出口９から送出されるパチンコ球Ｂと球磨き用ペレ
ツトＰとを分離するため底部を簀の子１１とした選別装
置１２と、分離された球磨き用ペレツトＰを球磨筒２に
還流させる回収路１５とを備えてなるパチンコ球の揚送
研磨装置において、前記選別装置１２内に、静電気を除
去する除電器を取り付けた構成よりなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、選別装置内の簀の子及び該簀の子上面を流れるパチンコ球の静電気 を除去して埃が付きにくくしたパチンコ球の揚送研磨装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のパチンコ球の揚送研磨装置は、内部に挿入した螺旋体の回転に よりパチンコ球と球磨き用ペレットとを攪拌混合しながら揚送する球磨筒と、該 球磨筒の上部の排出口から送り出されるパチンコ球と球磨き用ペレットとを分離 するため底部を簀の子とした選別装置と、分離された球磨き用ペレットを球磨筒 に還流させる回収通路とを備えてなる。そして、球磨筒内を揚送されるパチンコ 球と球磨き用ペレットとは排出口から選別装置へ送り出されると共に、パチンコ 球は簀の子上を転流して各パチンコ機に供給されるべく補給樋へ送られ、また球 磨き用ペレットは簀の子の各隙間から下方へ落下すると共に球磨筒に還流させる 回収通路に戻され再使用に供される。

【０００３】 ところで、前記選別装置内の簀の子は、金属製であって、複数本の丸棒をパチ ンコ球の直径寸法より若干狭い隙間を保持して平行に列設した構成からなってい た。そして、パチンコ球を丸棒間の隙間に沿って流送させ、一方ナイロン樹脂製 の球磨き用ペレットは前記隙間から下方へ落下させるようにして両者を分離して いた。 ところが、前記簀の子では、パチンコ球の流量が多いと、流送されるパチンコ 球同志がくっついた状態となって、球磨き用ぺレットの落ちる隙間がほとんどな くなり、このためその分離が悪くなって、パチンコ球と共に球磨き用ペレットま でも島タンク内に入り球詰りを起こす原因となっていた。

【０００４】 そこで、出願人は、薄い合成樹脂板をパチンコ球の直径寸法より比較的狭い隙 間を保持させ、縦にしかも平行に列設した構成からなる簀の子を新しく製作した 。これによれば、合成樹脂板間の隙間に沿って流送されるパチンコ球は流量が多 くても各パチンコ球間に球磨き用ペレットが落下し得るに充分な空間が形成され 、パチンコ球と球磨き用ペレットとの分離が確実に行なえるようになった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記簀の子は上述したようにパチンコ球と球磨き用ペレットと の分離はよくなったものの、合成樹脂製であることから静電気が溜り、これによ り埃が付着して汚れ易くなった。同時にその上面を流れるパチンコ球も静電気に より埃が付着して汚れ易くなったばかりか、更には簀の子の埃もパチンコ球に付 着するなどして、パチンコ球の清浄効果を著しく低下させるといった課題が有っ た。 それ故に本考案は、簀の子に溜る静電気を除去して該簀の子を常に綺麗に保つ と共にパチンコ球の高い清浄効果をも保持し得るようにしたパチンコ球の揚送研 磨装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

かかる目的を達成するため、本考案のパチンコ球の揚送研磨装置は、選別装置 内に静電気を除去するための除電器を取り付けた構成とする。

【０００７】

【作用】

選別装置内に取り付けられる除電器から正・負のイオンをバランスよく発生さ せて、そのイオンを簀の子の表面及び該簀の子上面を流れるパチンコ球に照射し 、簀の子及びパチンコ球に溜る静電気を除去する。そして、これにより簀の子に は埃が付着しにくくなり常に綺麗に保つことができ、しかもその上面を流れるパ チンコ球にも埃が付きにくくして清浄効果を高める。

【０００８】

【実施例】

以下に本考案に係るパチンコ球の揚送研磨装置の一実施例を図面と共に説明す る。図１は本考案が適用されるパチンコ球の揚送装置の全体正面図、図２は選別 装置を上面から見た斜視図、図３はその平面図、図４は同じく断面図をそれぞれ 示す。

【０００９】 図において１は基台、２は該基台１上に垂直に設置された円筒状の球磨筒であ って、その軸方向中心に螺旋体３が挿入されている。この螺旋体３は球磨筒２の 上下端部によって回転自在に支持される軸心棒３ａを有し、この軸心棒３ａの外 周に内輪スプリング４と外輪スプリング５とを螺旋状に巻付け固定して構成され る。６は球磨筒２の頂部の支持台７に取着された揚送用モータであって、この出 力軸に前記軸心棒３ａの上端がギアボックス８を介して連結されている。

【００１０】 ９は球磨筒２の上端近くの周壁に形成された排出口、１０は球磨筒２の下端近 くの周壁に形成された取入口である。 前記排出口９にはパチンコ球Ｂと球磨き用ペレットＰとを分離するため底部を 簀の子１１とした箱枠状の選別装置１２が設けられている。前記簀の子１１は合 成樹脂製からなり、選別装置１２内に傾斜配置して設けられ、その下流端には図 示を省略するがパチンコ球Ｂを各パチンコ機へ分配補給させる補給樋が接続され る。

【００１１】 また、選別装置１２の下方には簀の子１１によってパチンコ球Ｂと分離された 球磨き用ペレットＰを回収するホッパー１３が連設してある。ホッパー１３内の 底面には金網等の網目板１４が傾斜配置され、球磨き用ペレットＰに付着した埃 を網目板１４から下方へ落下させてチューブ１５から集塵装置１６に集めるよう にしている。

【００１２】 １７は球磨筒２の取入口１０と中央で連通し基台１上に伏臥状に設置された移 送筒であって、内部にスクリュー１８が回転自在に挿入されている。該スクリュ ー１８は、そのスクリュー軸１８ａに中央を起点にして両側にそれぞれ反対方向 に巻回される羽根１８ｂ，１８ｂ′を有し、また前記スクリュー軸１８ａの一端 は送り込み用モータ１９の出力軸に連結されている。

【００１３】 ２０は前記球磨筒２の前面に設けられた球磨き用ペレットＰを一時貯留するペ レット貯留ボックスであり、ホッパー１３とペレット貯留ボックス２０とは球磨 き用ペレットを球磨筒２に還流させる回収路としてのチューブ２１で接続され、 また、該ペレット貯留ボックス２０から引き出された同じく回収路としての一対 のチューブ２２ａ，２２ｂの先端部は移送筒１７の両側に接続されている。 ２３は基台１上に設けられ、各パチンコ機から回収されるパチンコ球が集合す る集合樋であり、一側に移送筒１７の左右両側に接続される一対の供給パイプ２ ４，２４が設けられている。

【００１４】 このように構成されるパチンコ球の揚送研磨装置では、パチンコ機から回収さ れる汚れたパチンコ球Ｂは集合樋２３から供給パイプ２４，２４を介して移送筒 １７内に送られる。また、同時に球磨き用ペレットＰもペレット貯留ボックス２ ０からチューブ２２ａ，２２ｂを介して移送筒１７内に送られる。

【００１５】 そして、送り込み用モータ１９の駆動でスクリュー１８が回転すると、パチン コ球Ｂと球磨き用ペレットＰは羽根１８ｂ，１８ｂ′によって互いに中央寄りに 運ばれ積極的に球磨筒２内に送られる。球磨筒２内に送り込まれたパチンコ球Ｂ と球磨き用ペレットＰは揚送用モータ６の駆動により回転する螺旋体３の内輪ス プリング４と外輪スプリング５とによって揚送並びに攪拌混合され、この攪拌混 合による互いの接触摩擦によってパチンコ球Ｂの汚れが球磨き用ペレットＰに付 着し、或いは除去されて球磨きが充分に行なわれる。

【００１６】 そして、球磨筒２の上方に揚送されたパチンコ球Ｂは球磨き用ペレットＰと共 に排出口９から簀の子１１上に落下し、パチンコ球Ｂは簀の子１１上を流下して 補給樋に移送され、一方、球磨き用ペレットＰは簀の子１１の各隙間からホッパ ー１３内の網目板１４上に落下し、チューブ２１を介してペレット貯留ボックス ２０に戻され再使用に供される。この際、パチンコ球Ｂや球磨き用ペレットＰか ら除去された汚れやごみ等の付着物は網目板１４から下方に落下して集塵装置１ ６に収集される。

【００１７】 しかして、本考案では、選別装置１２の内壁面に静電気を除去するための除電 器２５を設置している。この除電器２５は一般に市販されている直流送風式のも ので、イオンの到達距離が長く遠くからの除電や凹凸物体の除電に適性があるた めに、本考案の使用に適する。そして、この除電器２５のイオン照射面が簀の子 １１の表面に対向するようにしている。

【００１８】 そして、除電器２５から簀の子１１の表面及び該簀の子１１上面を流れるパチ ンコ球にバランス良く生成された正・負のイオンを照射することにより、簀の子 １１及びパチンコ球Ｂに溜る静電気を除去する。これにより、簀の子１１の表面 に埃が付着しにくくなると同時に簀の子１１上面を流れるパチンコ球Ｂの静電気 も除去され、埃が付着しにくくなる。尚、本実施例においては合成樹脂性の簀の 子について説明したが、金属製のものについても使用できる。

【００１９】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案のパチンコ球の揚送研磨装置は、選別装置内に静電 気を除去する除電器を取り付け、該除電器により簀の子及び該簀の子上面を流れ るパチンコ球に溜る静電気を除去するようにしたので、簀の子に埃がほとんど付 着せず、常に綺麗な状態に保つことができ、更にはその上面を流れるパチンコ球 までも埃が付着しないことから、清浄効果が高められ所期の光沢を長く保持させ ることができるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るパチンコ球の揚送研磨装置を一部
断面にして示す全体正面図。

【図２】選別装置の上面からの斜視図。

【図３】選別装置の平面図。

【図４】図３におけるＸ−Ｘ線断面図。

【符号の説明】

２ 球磨筒 ９ 排出口 １１ 簀の子 １２ 選別装置 １５ 回収路 ２５ 除電器 Ｂ パチンコ球 Ｐ 球磨き用ペレット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パチンコ球と球磨き用ペレットとを攪拌
   混合しながら揚送する球磨筒と、該球磨筒の上部の排出
   口から送り出されるパチンコ球と球磨き用ペレツトとを
   分離するため底部を簀の子とした選別装置と、分離され
   た球磨き用ペレツトを球磨筒に還流させる回収路とを備
   えてなるパチンコ球の揚送研磨装置において、 前記選別装置内に、静電気を除去するための除電器を取
   り付けたことを特徴とするパチンコ球の揚送研磨装置。