JPH077654U - 通電式安全人体消毒装置 - Google Patents

通電式安全人体消毒装置

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JPH077654U
JPH077654U JP4322293U JP4322293U JPH077654U JP H077654 U JPH077654 U JP H077654U JP 4322293 U JP4322293 U JP 4322293U JP 4322293 U JP4322293 U JP 4322293U JP H077654 U JPH077654 U JP H077654U
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electrolysis
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JP4322293U
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Inventor
奥田訓裕
Original Assignee
奥田 訓裕
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 人体に安全で、かつ患部の消毒に適した通電
式安全人体消毒装置を提供する。 【構成】 直流電源1につながれた陽極3及び陰極4
が、それぞれ人体の一部に密着するに適した形状を有
し、前記陽極3の表面には、電解によりハロゲンを発生
可能な電解質が存在しており、前記陽極3の表面の電流
密度が、制御回路2によって前記電解質の電解によりハ
ロゲンを発生可能で、かつ人体に適用して無害の予め定
められた範囲内に制御される。この制御回路2は、固定
抵抗6と可変抵抗7が直列に連結されて成る。電解質
は、電解質の溶液、例えば食塩水やヨードチンキをガー
ゼに含浸させて設けても、電解質を含有する寒天やゼリ
ーとして設けても良い。 【効果】 人体に流れる電流が予め一定範囲内に調節さ
れているので、人体に安全で、しかも電解により発生す
るハロゲンが患部に直接接触するので、患部の消毒効果
が優れている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、細菌やウイルスに感染した患部の消毒に適した通電式安全人体消毒 装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
人体における、細菌やウイルスが感染した患部と、健康な組織とでは血液の流 れに大きな違いがあり、健康な組織では十分な血液が流れているのに対し、患部 では血液の流れが不十分になっている。このため、患部における血液の流れを改 善するには、患部に存在する細菌やウイルスを殺す必要がある。 一方、これまでに、塩素ガスを消毒剤として利用することは知られているが、 常法によって塩酸から塩素ガスを発生させ、これを患部に接触させても、発生し た塩素ガスが中和、あるいは血液循環で希釈されて消毒効果が乏しい。又、ハロ ゲンの1種である沃素も、消毒剤として利用できることが知られているが、十分 な消毒効果を有した状態で患部に接触させることが困難であった。 上述の如く、これまで、これらのハロゲンを利用して患部の消毒を行うのに適 した装置は提案されていない。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、前述の問題点を解決し、人体に安全で、かつ患部の消毒に適した通 電式安全人体消毒装置を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案の通電式安全人体消毒装置は、直流電源につながれた陽極及び陰極が、 それぞれ人体の一部分に密着するに適した形状を有し、前記陽極の表面には、電 解によりハロゲンを発生可能な電解質が存在していること、及び、前記陽極の表 面における電流密度が、制御回路によって、前記電解質の電解によりハロゲンを 発生可能で、かつ人体に適用して無害の予め定められた範囲内に制御されること を特徴とする。
【0005】 まず、本考案の通電式安全人体消毒装置の一例における基本回路図を図1に示 し、本考案を説明する。 図1に示されるように、本考案の装置は、直流電源1と制御回路2と陽極3及 び陰極4を含み、陽極3及び陰極4は、それぞれ人体に密着した状態で固定する のに適した形状を有し、陽極3の方を人体の患部に固定して使用する。一方、陰 極4の固定位置は、人体に電流が流れる位置であれば特に限定されないが、人体 の抵抗値があまり大きくならないように陽極3の近傍に固定するのが一般的であ る。 そして、本考案では、制御回路2により、陽極3の表面における電流密度が予 め一定の範囲内となるように制御され、人体内を流れる電流密度は、陽極3の表 面に存在する電解質を電解してハロゲンを発生するのに十分で、しかも人体に対 して無害なものである。従って、図1の回路全体に電流が流れた際には、陽極3 に存在する電解質が電解されて発生したハロゲンが直接、患部に接触する。 尚、本考案の装置には、通常、人体に流れる電流値及び人体への電圧値が確認 できるように、図1のようにして、電流計と電圧計が設けられている。
【0006】 本考案における直流電源1の電圧は、小さ過ぎると(例えば3V程度の場合) 、人体の抵抗が接触抵抗で変化した際に電流の変化が生じて、安定して一定量の ハロゲンを発生させることができなくなり、逆に、大き過ぎる場合(例えば10 0V程度の場合)には、大きな抵抗値を有する固定抵抗を含む制御回路2によっ て、電圧を一定値に低下させることは可能であるが、患者に対して使用時の不安 感を与えることになるので、12V程度のものを用いるのが一般的である。ただ し、本考案では、直流電源1の電圧がこれに限定されるものではない。
【0007】 又、本考案における制御回路2は、上記の直流電源1の電圧を制御し、一定の 微弱電流を流すためのものであり、一般的には、図1に示されるような、直列に 連結された開閉スイッチ5と固定抵抗6と可変抵抗7とから成る。この開閉スイ ッチ5は、回路全体への電源の供給をON−OFFさせるためのものであり、可 変抵抗7の抵抗値を調節することによって、固定抵抗6と可変抵抗7の全体の抵 抗値が種々に変化するようになっている。本考案の装置における固定抵抗6及び 可変抵抗7の抵抗値は、それぞれ、使用する直流電源1の電圧に応じて適宜選択 されるものではあるが、一般的には、直流電源1の電圧が12Vの場合、固定抵 抗で例えば10V程度を低下させてから患部に約2Vを適用させる。普通、人体 の抵抗は数KΩ〜数百KΩの範囲で変化し、本考案の装置における固定抵抗6に は10kΩ程度のものを使用することが好ましく、可変抵抗7には0〜20kΩ 程度に抵抗値を可変可能なものを使用することが好ましい。
【0008】 このように、本考案の装置では、固定抵抗6と可変抵抗7とを含む制御回路2 により、人体の抵抗が変化しても回路全体に流れる電流が大きく変化しない、即 ち、陽極3表面の電流密度の変動が少ないように設計されているので、単位面積 、単位時間あたりに電解により発生するハロゲンの量が安定化されている。又、 この制御回路2には、熱に弱いトランジスタや半導体が含まれていないので、本 考案の装置の場合、装置全体を高温蒸気消毒することが可能である。
【0009】 尚、本考案の装置における陽極3は、人体の患部に密着した状態で固定するの に適した電極であって、その表面に電気分解によりハロゲンが発生可能な電解質 が設けられていれば良く、図2に示すように、陽極基材3’の上に、電解により ハロゲンが発生可能な電解質を含む層(電解質含有層)8が積層された構造のも のが一般的であるが、電解の進行に応じて電解質溶液をこの陽極3に供給する手 段が設けられたものであっても良い。 本考案における電解質含有層8の具体例としては、上記層8が、電解質の溶液 を含浸させたガーゼであるものや、上記電解質を含有する寒天やゼリーから成る 層であるものが好ましく、特に前者にあっては電気が非常に通り易い(電気抵抗 が小さい)ので好ましい。ただし、本考案では、上記の電解質溶液が含浸された ガーゼや寒天やゼリー層をそのまま、陽極3として使用することも可能である。 尚、図2の符号9は、電線を示している。
【0010】 本考案では、患部を消毒するのに適したハロゲンとして、主に塩素や沃素が使 用され、電解によりこれらのハロゲンが発生可能な電解質としては、一般的な塩 化ナトリウム水溶液(食塩水)やヨードチンキ(沃素のアルコール溶液)等を利 用することができるので便利である。
【0011】 一方、陽極基材3’としては、発生するハロゲンに対して耐性のある材質から なるものが好ましく、金電極板や白金電極板が特に好ましい。銅電極板等は耐腐 食性が乏しく、電解が進行するにつれて腐食が進行するので好ましくない。これ に対して、陰極4の材質については特に限定されるものではなく、一定の表面積 を有する汎用の電極であって良い。 尚、本考案では、電解により発生したハロゲンが患部に直接有効に作用するよ うに、患者における患部の面積や形状に応じて、適宜、陽極3の大きさや形状が 変えられるものが好ましい。
【0012】 次に、本考案の装置を使用した際の、陽極及び陰極における電気分解反応につ いて述べる。一例として、ここでは、電解質として塩化ナトリウムを使用し、塩 化ナトリウム水溶液を含浸させたガーゼを陽極板(例えば白金板)の表面に設け たものを陽極として使用した場合を説明する。 この場合、陽極3での反応は以下の通りである。 2Cl- = Cl2 + 2e- そして、塩素ガスの発生と共に、水との反応、即ち、 Cl2 + H2 O = HCl + HClO も起こる。
【0013】 本考案の装置を用いて患部を消毒する場合、例えば患部の面積が10cm2 で 、電流密度を100μA/cm2 の時、患部における電流は100μA/cm2 ×10cm2 =1000μA=1mAとなる。従って、人体における両電極板間 の抵抗を10kΩと仮定し、直流電源の電圧を12V、固定抵抗を10kΩ、可 変抵抗を4kΩとすれば、人体を含む回路全体には0.5mAの電流が流れるこ とになるが、この程度の小さな電流は人体に対して無害である。 本考案の装置では、人体に適当で害のない電流の大きさが約0.1〜1mAの 範囲であることが最も好ましいが、最大限3mA程度であっても安全である。そ して、本考案では、このような電流が患部の面積10cm2 に対して流れるよう にするのが一般的であり、この場合の電流密度としては約0.01〜0.1mA /cm2 となる。
【0014】 尚、本考案の装置は、最近、問題となっている、抗生物質に対して強い耐性を 示すMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の殺菌にも有用であり、皮膚の 癌に対しても使用することもできる。 以下に実施例を挙げて本考案を更に具体的に説明するが、本考案は、これに限 定されるものではない。
【0015】
【実施例】
実施例1 直流電源の電圧は12Vとし、固定抵抗を10kΩ、可変抵抗を0〜20kΩ として、図1に示される基本回路の、本考案の通電式安全人体消毒装置を作製し た。尚、陽極及び陰極には白金電極(電極面の大きさ2×2cm2 )を使用し、 陽極の表面には、食塩水を含浸させたガーゼを取り付けた。
【0016】 そして、臨床例として、上記の本考案の装置を用いた動物実験(n=3)を行 った。対象動物は、ラットの褥瘡(床ずれ)部分に陽極を固定し、他方の陰極を ラットの体の任意の箇所に固定して、電圧計が2Vを示し、かつ電流計が約0. 2mA(電流密度:0.05mA/cm2 )を示すようにして、1回につき5分 間、1日に2〜3回適用した。 その結果、化膿が生じることなく、いずれのラットも数日間で顕著な治療効果 が認められた。
【0017】 実施例2 又、前記実施例1記載の本考案の装置を、健康なボランティア3名の外傷等に よる傷口に対して使用したところ、副作用なく、効果が見られた。
【0018】
【考案の効果】
本考案の装置を用いた場合には、陽極において発生するハロゲンガスにより、 患部を比較的簡単に消毒することができ、非常に便利である。そして、本考案の 装置では、電解により発生するハロゲンが患部に直接接触するので、ハロゲンの 希釈が起こらず、患部の消毒効果が特に優れている。 又、本考案の装置では、制御回路によって、人体に流れる電流が、予め人体に 適用しても無害である範囲内に調節されているので、患者に対して安全に使用で きるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の通電式安全人体消毒装置の一例におけ
る基本回路図である。
【図2】陽極3の一例における断面構成図である。
【符号の説明】
1 直流電源 2 制御回路 3 陽極 3’陽極基材 4 陰極 5 開閉スイッチ 6 固定抵抗 7 可変抵抗 8 電解質含有層 9 電線

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源1につながれた陽極3及び陰極
    4が、それぞれ人体の一部分に密着するに適した形状を
    有し、前記陽極3の表面には、電解によりハロゲンを発
    生可能な電解質が存在していること、及び、前記陽極3
    の表面における電流密度が、制御回路2によって、前記
    電解質の電解によりハロゲンを発生可能で、かつ人体に
    適用して無害の予め定められた範囲内に制御されること
    を特徴とする通電式安全人体消毒装置。
JP4322293U 1993-07-12 1993-07-12 通電式安全人体消毒装置 Pending JPH077654U (ja)

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JPH077654U true JPH077654U (ja) 1995-02-03

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51134518U (ja) * 1975-04-18 1976-10-30

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0492677A (ja) * 1990-08-07 1992-03-25 Tadahide Iwashita 皮膚病治療器

Patent Citations (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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