JPH0776126A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回収途中のトナーが画像を汚すことが無く、
またトナ−により装置内を汚す事がない画像形成装置を
提供すること。 【構成】 本画像形成装置は、アパチャ電極体１の上側
に、背面電極板ローラ２２が、下側に、内側にマグネッ
トローラ１５を有するトナー担持スリーブ１４を備える
トナー供給装置１０がそれぞれ配設されている。アパチ
ャ電極体１は、絶縁シート２に複数のプリントアパチャ
６が１列に形成され、且つ上面に制御電極４が各プリン
トアパチャ６毎に形成されたものである。さらに、各ア
パチャの左側には、楕円形状の回収アパチャ７が千鳥配
置で二列に形成されている。そして、画像形成終了後
に、マグネットローラ１５を回転させると、付着トナー
が回収アパチャ７まで転動しながら搬送され、さらに回
収アパチャ７を通過してトナーケース１１に回収する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンタ、プ
ロッタ、ファクシミリなどに利用し得る画像形成装置に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、画像形成装置の１つとして、複数
の開口部（以下、アパチャと称する）が形成された電極
を用いて、その電極に対して画像データに基いて電圧を
印加し、トナー粒子が前記アパチャを通過し得るよう制
御して、通過したトナー粒子により支持体上に画像を形
成するものが、米国特許第３６８９９３５号の明細書に
おいて開示されている。

【０００３】この画像形成装置は、絶縁体よりなる平板
と、この平板の一方の面に形成される連続した基準電極
と、他方の面に形成される互いに絶縁された複数の制御
電極とからなり、前記各制御電極毎に前記３者を貫いて
少なくも１列のアパチャが形成されたアパチャ電極体
と、前記基準電極と制御電極との間に選択的に電位を与
える手段と、印加された電位によってアパチャを通過す
るトナー粒子の流れが変調されるよう帯電したトナー粒
子を供給する手段と、支持体とアパチャ電極体とを相対
的に移動させて支持体を粒子流路中に位置決めする手段
とから構成されている。

【０００４】また、本出願人が既に出願した特願平５−
１８３６７９号の出願では、アパチャ周辺の付着トナー
を簡易な機構で、無駄無く再利用することができる回収
手段を備えた画像形成装置が提案されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の画像形成装置は、画像形成と同時に回収
を行っているため、回収中に制御手段上を移動している
トナーは、制御手段との、あるいはトナー同士の付着力
が著しく解離されるため、回収中のトナーに対する、制
御手段への拘束力が安定していないと容易に支持体側や
装置内に飛翔してしまい、形成画像の品質を著しく損ね
たり、また、装置内を汚してしまう恐れがあった。

【０００６】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、形成画像の汚れや装置内でのト
ナ−の飛散が無い画像形成装置を提供することを目的と
している。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の画像形成装置は、トナー回収が画像形成時以
外に行われるように構成されていることを特徴とする。

【０００８】また、トナー流制御手段に対向して配置さ
れたトナー吸引手段を備え、トナー回収用の開口部を用
いたトナー回収時には、前記トナー吸引手段の吸引力を
画像形成時とは変化させるようにしてもよい。

【０００９】

【作用】上記の構成を有する本発明の画像形成装置は、
トナー回収を画像形成時以外で行うため、回収トナー途
中のトナーが飛散して画像を汚したり、装置内に飛散す
ることが無い。

【００１０】また、トナー回収時には、トナー吸引手段
に対してトナーを寄せ付けず、トナー流制御手段に拘束
させる働きを持たせれば、トナー吸引手段を始め、装置
内を汚すこともない。

【００１１】

【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照しながら説明する。

【００１２】図１は、本発明の画像形成装置の概要を示
す図であり、トナー流制御手段としてのアパチャ電極体
１の上側には、１ｍｍの間隙を有して、トナ−吸引手段
としての背面電極板ローラ２２がシャーシ（図示せず）
に回転可能に配設されており、前記間隙に挿入される支
持体２０を搬送し得るように構成されている。また、前
記アパチャ電極体１の下側には、そのアパチャ電極体１
の長手方向に沿って、トナー供給装置１０が配設されて
おり、更には、前記背面電極板２２によって搬送される
支持体２０の進行先には、定着装置２６が配設されてい
る。定着装置２６は、加圧ローラ２６ａと内部にヒータ
を有するヒートローラ２６ｂから構成されている。

【００１３】次に、上記各構成要素の詳細を説明する
と、前記トナー供給装置１０は、装置全体のハウジング
を兼ねるトナーケース１１と、そのトナーケース１１内
に収納される磁性のトナー１６と、供給ローラ１２と、
トナー担持スリーブ１４と、その内側のマグネットロー
ラ１５とトナー層規制ブレード１８とから構成されてい
る。ここにおいて、前記トナー担持スリーブ１４はトナ
ー１６を担持し、アパチャ電極体１に向かって搬送する
ものであり、前記供給ローラ１２は、トナー担持スリー
ブ１４に対してトナー１６を供給するものである。

【００１４】前記供給ローラ１２とトナー担持スリーブ
１４は、トナーケース１１に図示する矢印方向に回転可
能に支持されており、両者は接した状態で平行に配設さ
れている。さらに、マグネットローラ１５はそれ自体が
８極のマグネットとなっており、担持スリーブ１４とは
独立して回転可能に配設されており、ローラの回転に連
れ、マグネットの極も回転する。また、前記トナー層規
制ブレード１８は、トナー担持スリーブ１４に担持され
るトナー１６の量がローラ面上で均一になるよう調整す
るとともに、そのトナー１６を均一に帯電させるための
ものであり、トナー担持スリーブ１４に圧接されてい
る。

【００１５】前記アパチャ電極体１は、図２に示すよう
に厚さ２５μｍのポリイミド製の絶縁シート２に直径１
００μｍの複数のプリントアパチャ６が１列に形成さ
れ、且つ上面に厚さ１μｍの制御電極４が各プリントア
パチャ６毎に形成されたものである。さらに、各アパチ
ャの左側には長軸が１２０μｍで短軸が５０μｍである
楕円形状の回収アパチャ７が千鳥配置で二列に形成され
ており、楕円の長軸の向きはアパチャ電極体１の長手方
向に一致する。

【００１６】そして、前記アパチャ電極体１は、図１に
示すように、支持体２０側に制御電極４を対向させた状
態で、絶縁シート２のプリントアパチャ６位置でトナー
担持スリーブ１４に対して圧接されている。

【００１７】ここにおいて、前記アパチャ電極体１のプ
リントアパチャ６とトナー担持スリーブ１４との位置関
係の詳細を説明すると、図３に示すように、各プリント
アパチャ６は各々の中心線３０がトナー担持スリーブ１
４の周面の最上部分と、トナー担持スリーブ１４の中心
軸３２とを通過するように配置されている。これによれ
ば、各プリントアパチャ６は、トナー担持スリーブ１４
の周面の最上部分を基準として、左右に均等に配置され
ることにより、各プリントアパチャ６を通過するトナー
１６の分布をアパチャ内の全域で均一にすることができ
る。また、プリントアパチャ６の壁面とトナー１６の飛
翔方向とが平行であるため、安定してトナーを飛翔させ
ることができる。

【００１８】更には、アパチャ電極体１自体は、図３に
示すようにトナー担持スリーブ１４に対して、プリント
アパチャ６を中心として左右に同じ角度だけたわむよう
に圧接されている。これにより、アパチャ電極体１とト
ナー担持スリーブ１４との接触面積を大きくすることが
できるとともに、プリントアパチャ６の下部周辺を左右
均一に圧接することができるため、トナーの濃度むらが
発生することを極力抑えることができる。

【００１９】また、前記制御電極４とトナー担持スリー
ブ１４の間には、制御電圧印加回路８が接続されてい
る。この制御電圧印加回路８は、画像信号に基いて制御
電極４に対して０Ｖ、もしくは＋５０Ｖの電圧を印加す
るように構成されている。

【００２０】更には、前記背面電極ローラ２２とトナー
担持スリーブ１４との間には、直流電源２４が接続され
ており、この直流電源は前記背面電極ローラ２２に対し
て＋１ｋＶもしくは−１ｋＶの電圧を印加し得るように
なっている。

【００２１】次に、上述のように構成される画像形成装
置の動作を説明する。

【００２２】まず始めに、トナー担持スリーブ１４と供
給ローラ１２の図１に示す矢印方向の回転により、供給
ローラ１２から送られてくるトナー１６はトナー担持ス
リーブ１４に擦りつけられ、マイナスに帯電させられて
トナー担持スリーブ１４上に担持される。この時、マグ
ネットローラ１５は固定されたままで回転しない。

【００２３】担持されたトナー１６は、層規制ブレード
１８によって薄層化されるとともに帯電された後、トナ
ー担持スリーブ１４の回転によってアパチャ電極体１に
向かって搬送される。そして、トナー担持スリーブ１４
上のトナーは、アパチャ電極体１の絶縁シート２に擦ら
れつつプリントアパチャ６の下に供給される。

【００２４】また、背面電極ローラ２２には、直流電源
２４により＋１ｋＶの電圧が印加されている。

【００２５】ここで、画像信号に応じて、その画像部分
に対応する制御電極４には、制御電圧印加回路８から＋
５０Ｖの電圧が印加される。その結果、画像部分に対応
するプリントアパチャ６の近傍には、制御電極４とトナ
ー担持スリーブ１４の間の電位差により、制御電極４よ
りトナー担持スリーブ１４に向かう電気力線が形成され
る。それにより、マイナスに帯電されたトナーは、電位
の高い方向に静電力を受け、トナー担持スリーブ１４上
からプリントアパチャ６を通過して制御電極４側に引き
出される。引き出されたトナー１６は、更に、背面電極
ローラ２２に印加されている電圧によって支持体２０と
アパチャ電極体１との間に形成される電界により、支持
体２０に向かって飛翔し、支持体２０上に堆積して画素
を形成する。

【００２６】また、非画像部分に対応する制御電極４に
は、制御電圧印加回路８から０Ｖの電圧が印加される。
その結果、トナー担持スリーブ１４と制御電極４との間
には電界が形成されないことにより、トナー担持スリー
ブ１４上のトナー１６は静電力を受けないため、プリン
トアパチャ６を通過しない。

【００２７】更には、支持体２０は、その面上にトナー
１６により１列の画素が形成される間に、アパチャ列と
垂直の方向に１画素分送られる。そして、上記のプロセ
スを繰り返すことにより支持体２０の全面にトナー像が
形成される。その後、形成されたトナー像は、定着装置
２６によって支持体２０上に定着される。

【００２８】支持体２０の終端がアパチャ電極体１上を
通過して画像形成の動作が終了した後、トナー担持スリ
ーブ１４の回転を停止させ、さらに８極のマグネットロ
ーラ１５を矢印方向に回転させれば、プリントアパチャ
６近傍に堆積した付着トナーは、アパチャ電極体１を突
き抜けたマグネットローラ１５の磁力によって、不特定
個が集まって、いわゆるトナーが穂立ちした磁気ブラシ
が形成される。更に、形成された磁気ブラシはアパチャ
電極体１を突き抜けてくる磁極が反転するごとに、寝起
きを繰り返しながらマグネットローラ１５の回転上流に
移動してゆく、いわゆる、磁気ブラシの転動現象がおき
る。転動によりどんどん移動して行くトナー１６は、前
記千鳥配置で楕円形状の回収アパチャ７に到達すると、
磁力で回収アパチャ７内を落下して行きトナーケース１
１のトナー貯蔵部に回収され、再利用される。この時、
回収中のトナー周辺には、支持体２０が存在しないた
め、汚れることはない。

【００２９】また、回収動作時には、背面電極に対して
−１ｋＶ等の電圧を印加すれば、背面電極とトナー担持
スリーブ１４との間に、回収中のトナーを強くアパチャ
電極体１に拘束する電界が形成される為、画像形成動作
が終了した瞬間から回収動作を開始することができ、空
き時間を効率的に使えるし、装置内を汚す事がより少な
くなる。

【００３０】上記のように構成される画像形成装置にお
いて、絶縁性トナーを用いれば、トナー担持スリーブ１
４と制御電極４の間の絶縁性が保たれ、プリントアパチ
ャ６が絶縁破壊することがない。

【００３１】上記のプロセスにおいて、制御電極４によ
る制御電界は、制御電極４とプリントアパチャ６の内
部、およびそのプリントアパチャ６と対向するトナー担
持スリーブ１４のトナー担持面との間に形成されるの
で、担持されるトナー１６に直接、制御電界を印加でき
るため、制御効率がよい。

【００３２】また、供給されるトナー１６の一部が、ア
パチャ電極体１との摺動で機械的な力等を受け、非画像
部に対応するプリントアパチャ６内に進入しても、プリ
ントアパチャ６内部の電界でプリントアパチャ６を通過
しないよう制御できるため、トナーの制御性が良い。

【００３３】更には、トナー担持スリーブ１４とアパチ
ャ電極体１はトナー層を挟んで対向しているので、比較
的近距離に配置することができることにより、制御電圧
を低くでき、安価な駆動素子を使用することができる。

【００３４】また、アパチャ電極体１の絶縁性シート２
はトナー担持スリーブ１４側に向けられているので、ト
ナー供給系の不具合でトナー担持スリーブ１４上にトナ
ー１６が存在しない場合でも、制御電極４とトナー担持
スリーブ１４が接触して電気的に短絡し、駆動素子を壊
すことはない。

【００３５】また、アパチャ電極体１とトナー担持スリ
ーブ１４上のトナー１６とは、プリントアパチャ６の入
口部分で接触していることにより、プリントアパチャ６
の入口部分に堆積するトナー１６は、トナー担持スリー
ブ１４により順次供給されるトナーにより押し流される
ため、トナー１６が堆積、架橋してプリントアパチャ６
を塞ぐことが無い。

【００３６】尚、本発明は、以上詳述した実施例に限定
されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲におい
て、種々の変更を加えることが可能である。

【００３７】例えば、トナー吸引手段として本実施例で
は背面電極板２２を備え、電界により発生したトナー流
を支持体に吸引しているが、磁界によって吸引しても良
い。この場合、トナー回収動作時には回収中のトナーを
支持体側に引き付けない様な磁界とすればよい。

【００３８】さらに、上記実施例では非画像部分に対応
するアパチャの制御電圧を０Ｖとしたが、これは負の電
圧であっても良い。この場合、よりかぶりの少ない画像
を得ることができる。また、上記実施例においては、ト
ナー流制御手段としてアパチャ電極体を用いたが、例え
ば、米国特許第５０３６３４１号の明細書に記載される
ような編目状の電極体を用いることも可能である。

【００３９】

【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の画像形成装置は、トナー回収を画像形成時以外で
行うため、回収途中のトナーが画像を汚すことが無い。

【００４０】また、トナー回収時には、前記トナー吸引
手段の吸引力を画像形成時とは変化させるようにすれ
ば、回収中のトナーをトナー流制御手段に安定して拘束
させることができ、背面電極を始め、装置内を汚す事が
ない。さらに、画像形成の空き時間を有効に使ってトナ
ー回収を実行できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像形成装置の構成を具体化した一実
施例を示す図である。

【図２】本発明の画像形成装置に用いられるアパチャ電
極体の構成を示す斜視図である。

【図３】本発明の画像形成装置に用いられるアパチャ電
極体とトナー担持スリーブとの構成を模式的に示す図で
ある。

【符号の説明】

１ アパチャ電極体 ２ 絶縁性シート ４ 制御電極 ６ プリントアパチャ ７ 回収アパチャ ８ 制御電圧印加回路 １４ トナー担持スリーブ １５ マグネットローラ ２２ 背面電極板 ２４ 直流電源

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 6605−2Ｈ Ｇ０３Ｇ 21/00 ３２６

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 帯電したトナーのトナー流を制御し、且
   つトナー回収用の開口部を備えたトナー流制御手段と、
   その制御手段にトナーを供給するトナー供給手段とを備
   え、 前記トナー回収用の開口部を用いたトナー回収は、画像
   形成時以外に行なうように構成したことを特徴とする画
   像形成装置。
2. 【請求項２】 前記トナー流制御手段に対向して配置さ
   れたトナー吸引手段を備え、 前記トナー回収用の開口部を用いたトナー回収時には、
   前記トナー吸引手段の吸引力を画像形成時とは変化させ
   たことを特徴とする請求項１に記載の画像記録装置。