JPH0775154B2 - イオン源 - Google Patents

イオン源

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JPH0775154B2
JPH0775154B2 JP2268651A JP26865190A JPH0775154B2 JP H0775154 B2 JPH0775154 B2 JP H0775154B2 JP 2268651 A JP2268651 A JP 2268651A JP 26865190 A JP26865190 A JP 26865190A JP H0775154 B2 JPH0775154 B2 JP H0775154B2
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JP
Japan
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electrode
ion
plasma
holes
ions
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JP2268651A
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正安 丹上
宏 中里
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Nissin Electric Co Ltd
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Nissin Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は磁場と電場の作用による質量分離機構を備え
た面イオン型のイオン源に関する。
【従来の技術】
イオン源は真空容器に導入されたガスをプラズマ化しイ
オンビームとして取り出すものである。 半導体、液晶用TFT、太陽電池などへの不純物導入、あ
るいはイオンビームによるエッチング、スパッタによる
加工、さらにはイオンによるデポジション、改質などの
分野に於いて用いられる。 イオンビームの直径が狭いものも使われるが、これは物
体の加工や処理というより物性の測定に用いられること
が多い。イオンビームが細い場合は、質量分離機構を比
較的簡単に設けることができる。これは磁石によってイ
オンの経路を彎曲させることにより質量の違うイオンを
区別するものである。 ところが物質に何らかの処理を施すものの場合は、イオ
ンビームが広いほうが良い。同時に多くの対象物を処理
できるからである。 このような場合、イオンを質量分離するのは容易ではな
い。もちろん磁石によって質量分離できるはずである
が、イオンビームのエネルギーが高く、イオンビームの
直径が大きいので現実には質量分離がなされていないと
いうのが実情である。 イオンビームのエネルギーは80keV〜200keV程度あって
かなり大きい。また面ビーム型の場合イオンビームの直
径が大きい。このビームを曲げようとすると、強い磁束
密度を持った巨大な磁石が必要である。磁石の直径はイ
オンビームの直径より当然大きくなくてはならない。ま
たビームの曲がりに沿う円弧状の形状を持たなければな
らない。 このような巨大で強力な磁石を作るのは容易でない。こ
の磁石をイオン源のビーム出口に設置するというのも難
しいことである。 こういうわけで従来広い拡がりを持つビームを発生する
イオン源は質量分離機構を備えていなかった。
【発明が解決しようとする課題】
面ビームイオン源は、対象物の加工、改質、不純物ドー
ピングなどに用いられる。対象物に照射されるイオンは
特定の1種類のイオンであることが望ましい。質量分離
機構がないと、意図したイオン以外のイオンも照射され
ることになり望ましくない。 ところがビーム径が広くイオンエネルギーが高いので一
対の大きい磁石によってビームの経路を曲げるというよ
うな機構では質量分離のための構成が大きくなりすぎて
実用的でない。 イオン源の寸法を殆ど増加させることなく、ビーム径の
広いイオン源に質量分離機構を設けるようにすることが
本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
本発明のイオン源は、真空に引くことができ原料ガスを
導入し放電によってこれを励起しプラズマとするイオン
源チャンバと、イオン源チャンバからイオンビームを引
き出し加速するためにイオン源チャンバの出口に設けら
れイオン通し穴が面と直角な方向に穿たれた多孔電極板
よりなるプラズマ電極、引出電極、加速電極、接地電極
とをこの順に有し、引出電極、加速電極、接地電極のイ
オン通し穴は面と直角な同一軸線上にあり、プラズマ電
極は軸ずれ駆動系によって面に平行な方向に移動できる
ようにしてあり、引出電極の全てのイオン通し穴に、対
向磁石を同一の方向に設け、プラズマ電極を平行移動す
ることによりプラズマ電極、引出電極のイオン通し穴を
通過したイオンのうち所望の質量のイオンのみがそれよ
り後方の加速電極の通し穴を通過することができるよう
にした事を特徴とする。
【作用】
本発明のイオン源に於いては、プラズマ電極のイオン通
し穴とその他の電極のイオン通し穴が一致しない。この
軸ずれの量は軸ずれ駆動系によって自在に調整できる。
軸ずれによってイオンビームが一方向に曲げられる。さ
らに本発明に於いては引出電極のイオン通し穴の全てに
対向磁石を同一方向に設ける。これによってイオンビー
ムが同一の方向に曲げられる。引出電極、加速電極、接
地電極のイオン通し穴は電極板に対して直角な方向に一
直線上に並んでいる。 このため引出電極のイオン通し穴の終端を面にほぼ直角
に出たイオンビームのみがこれに続く加速電極、接地電
極のイオン通し穴を通過することができる。つまり電極
穴の軸ずれによるイオンビームの曲がりと対向磁石によ
るイオンビームの曲がりとが打ち消しあうようなイオン
ビームのみがこれらの4重の電極のイオン通し穴を通り
抜けることができるのである。 引出電極のイオン通し穴の終端で経路が面に対して直角
でないものは、加速電極の板面に衝突してしまい、イオ
ンとして外部へ取り出されない。引出電極のイオン通し
穴の終端で経路が面に対して直角になるもののみが加速
電極、接地電極のイオン通し穴を通り抜け所望のターゲ
ットに照射される。 プラズマ電極と引出電極の間には引き出し電圧がかかっ
ている。両者ともに穴の無い平板であれば電気力線は板
面に直角である。しかしイオン通し穴があるので穴の近
傍で電気力線が彎曲する。もしもプラズマ電極と引出電
極に軸ずれがなければこの電気力線の歪みは単にイオン
ビームを幾分収束させる作用があるだけである。プラズ
マ電極と引出電極の間には軸ずれがあるのでイオン通し
穴の廻りの電気力線が対応する穴と穴とを結ぶように彎
曲する。イオンビームは電気力線に沿うように電界によ
って曲げられる。 次にイオンビームは引出電極の対向磁石によっても曲げ
られる。運動エネルギーが一定であるので質量の大きい
イオンほど曲げの曲率半径が大きい。前述の電極の軸ず
れによるイオンビームの曲げと、磁石によるイオンビー
ムの曲げとが打ち消し合えば、引出電極のイオン通し穴
を出るイオンビームの方向は引出電極の面に対して直角
になり引き続き、加速電極、接地電極のイオン通し穴を
通過できる。軸ずれによる曲げの曲率半径の質量依存性
はないのに対し、磁石による曲げの曲率半径の質量依存
性があるので、軸ズレ量を制御することにより、ある質
量のイオンのみを電極穴を通過させる事ができる。従っ
てこれにより質量分離作用が生ずることになる。 イオンのエネルギーは加速電極より後では100keV程度に
なるが、プラズマ電極では1keV以下であるのでこれを曲
げる電界、磁界ともに小さくて良い。
【実施例】
第1図は本発明の実施例に係るイオン源の概略構成図。
第2図は電極板の通し穴近傍のみの断面図である。但
し、第2図に於いてプラズマ電極1、加速電極3、接地
電極4はxz断面図で引出電極2だけはyz断面図である。
これは引出電極について磁石の断面を明示するためであ
る。 イオン源は真空に引くことのできるチャンバ11に、原料
ガスを導入し、放電によってガスをプラズマ化し、電極
板の作用によってイオンビームとして引き出すものであ
る。 放電はアーク放電、グロー放電、マイクロ波放電などで
ある。チャンバの外周壁にはカスプ磁場形成用磁石が取
り付けてあることもある。 ここではアーク放電によりイオン化するバケット型イオ
ン源を示す。チャンバ11の中央部に、フィラメント12を
設けている。チャンバ11の壁面にはカスプ磁場を作るた
めの多数の磁石13が設けられる。フィラメント12はフィ
ラメント電源14により通電加熱される。チャンバ11とフ
ィラメント12の間に、アーク電源15によりアーク放電を
起こさせることによって、原料ガス導入口18から導入さ
れた原料ガスをプラズマ化する。 4枚の電極板がチャンバ11の出口に取り付けられてい
る。これらは多数のイオン通し穴を穿った電極板であ
る。このうち3枚の電極板のイオン通し穴は板面と直角
な方向に一直線上に揃っているものとする。 4枚の電極板は、チャンバに近い方からプラズマ電極
1、引出電極2、加速電極3、接地電極4である。これ
らに同一配置に並ぶ多数のイオン通し穴6、7、8、9
が穿たれている。引出電極2、加速電極3、接地電極4
のイオン通し穴7、8、9は同一直線上にある。しかし
プラズマ電極1は軸ずれ駆動系5によって一方向に動き
うるものとしている。 板面の方向をxy方向としこれと直角な方向をz方向とす
る。つまりz方向に引出電極2、加速電極3、接地電極
4のイオン通し穴7、8、9が一直線上に並んでいる。
z軸方向に直進するイオンのみがこれら電極板の通し穴
を通り抜けることができるのである。 引出電極2の通し穴7には対向磁石20、21が設けられ
る。これはすべての引出電極のイオン通し穴7に同一方
向に設ける。これによりy方向に磁場Bが生ずる。プラ
ズマ電極1は先に述べたようにx方向に平行移動でき
る。 プラズマ電極1を適当量ずらしておくと穴の近傍の電気
力線がそれにつれてまがる。イオンは電気力線の曲がり
の影響を受ける。さらに引出電極2でもイオンは磁石の
磁界によって曲がる。この曲がりがプラズマ電極による
曲がりを打ち消すようにしてある。従ってある質量のイ
オンはプラズマ電極で曲がり、引出電極でそれを正確に
打つ消すように曲がり、加速電極3、接地電極4のイオ
ン通し穴8、9を面に直角な方向に通過しうる。 これより質量の小さいイオンビームは破線で示すように
プラズマ電極1で曲がり過ぎるので、引出電極2ではこ
れを補償できず、加速電極3の壁面にあたりここを通過
できない。これより質量の大きいイオンビームは反対の
事情にあり同様に電極系を通過できない。結局ある適当
な質量のイオンビームのみが電極系のイオン通し穴を通
過できるのである この図では電極とイオン通し穴とを大きく書いてあるが
実際は電極間距離は電極の厚みよりもずっと大きいイオ
ン通し穴の直径はさらに小さいので、イオン通し穴がす
こしずれていてもイオンビームはこれらを連続して通過
できない。たとえば電極間の距離は10〜30mmで、イオン
通し穴の直径は2〜5mm程度である。
【発明の効果】
従来面ビーム型のイオン源は質量分離機構を持つものが
なかったが、本発明の構造によって質量分離を行う事が
できる。イオンビーム照射の際に不純物イオンが混入す
るのを防ぐ事ができる。 大面積を持つイオンビームの全体を彎曲させるのではな
く、引出電極の通し穴を通るイオンビームごとに対向磁
石を設け、プラズマ電極を軸ずれさせることによって質
量分離している。 イオンエネルギーの低い時に質量分離するので電場、磁
場ともに小さいもので良い。引出電極の近傍でのエネル
ギーは1keV以下である。100eV程度のこともあるので、
小さい電場、磁場によって質量分離できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はイオン源の全体概略図。 第2図は電極板の通し穴部分のみの断面図。 第3図は引出電極の通し穴部分のみの平面図。 1……プラズマ電極 2……引出電極 3……加速電極 4……接地電極 5……軸ずれ駆動系 6……プラズマ電極の通し穴 7……引出電極の通し穴 8……加速電極の通し穴 9……接地電極の通し穴 11……チャンバ 12……フィラメント 20、21……永久磁石

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空に引くことができ原料ガスを導入し放
    電によってこれを励起しプラズマとするイオン源チャン
    バと、イオン源チャンバからイオンビームを引き出し加
    速するためにイオン源チャンバの出口に設けられイオン
    通し穴が面と直角な方向に多数穿たれた多孔電極板より
    なるプラズマ電極、引出電極、加速電極、接地電極とを
    この順に有し、引出電極、加速電極、接地電極のイオン
    通し穴は面と直角な同一軸線上にあり、プラズマ電極は
    軸ずれ駆動系によって面に平行な方向に移動できるよう
    にしてあり、引出電極の全てのイオン通し穴に、磁界の
    方向が軸ずれ駆動系と直交するように対向磁石を同一の
    方向に設け、プラズマ電極と引出電極の間の空間でのイ
    オンのエネルギーを1keV以下とし、プラズマ電極を平行
    移動することによりプラズマ電極、引出電極のイオン通
    し穴を通過したイオンのうち所望の質量のイオンのみが
    それより後方の加速電極の通し穴を通過することができ
    るようにした事を特徴とするイオン源。
JP2268651A 1990-10-05 1990-10-05 イオン源 Expired - Lifetime JPH0775154B2 (ja)

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CN106876232A (zh) * 2017-03-31 2017-06-20 上海伟钊光学科技股份有限公司 具有预错位栅孔离子引出栅极板的离子源

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