JPH077472Y2

JPH077472Y2 - フリーアクセスフロア用のパネル

Info

Publication number: JPH077472Y2
Application number: JP1988153583U
Authority: JP
Inventors: 春海千葉; 弘明大谷; 守桑山; 昌人岡部; 裕保加藤
Original assignee: Nikken Sekkei Ltd; Itoki Corp
Current assignee: Nikken Sekkei Ltd; Itoki Corp
Priority date: 1988-11-28
Filing date: 1988-11-28
Publication date: 1995-02-22
Anticipated expiration: 2003-11-28
Also published as: JPH0274430U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、コンクリート床等の基準床面の上に空間を保
持して多数のフロア用パネルを敷設し、このパネルと基
準床面との間に形成される二重床空間を、OA機器用のケ
ーブル等を配設したり、空調用のダクトに利用したりす
るフリーアクセスフロア用のパネルに関するものであ
る。

〔従来の技術〕

従来よりフリーアクセスフロア用のパネルは種々のもの
が提案され、実用にも供されている。

例えば、パネル本体にはアルミダイカスト製や鋼板製の
外皮材に適宜芯材を充填した構造のものなどがあって、
パネルの大きさは、概ね一辺が50〜60cmの方形で、荷
重，強度等を考慮して適宜の厚みに形成されている。

而して、上記パネル本体は、それ自体の四隅に脚を一体
的に設けた形式のものと、敷設されるパネル同士の突合
せ四隅部の下面に配設される支持脚装置に載架される形
式のものとがある。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記のような従来のパネルは、これを一枚ずつ順に基準
床面上に敷設して施工されるが、基準床面の不陸等があ
る場合には、その部分にパネルを敷込む際に、脚装置の
高さを調節するなどして対応しているが、パネル全体の
敷設が終了してからフロア面に不陸等が発見された場合
には、調整のためにその部分のパネルの一枚、或は、所
定枚数を取り外す必要が生じる。

しかし乍ら、敷設されたパネルは、各パネル同士が密着
状態で敷設され、しかも、上面全体がフラットであるた
め、その中から一枚のパネルだけを抜出すには、手掛か
りとなる部分が無いので、取り外しには多くの手間を要
するという問題がある。

この点に関し、従来のパネルでは、パネルの外周辺や四
隅に切欠きを形成し、この切欠きからコード等をパネル
上に引出したり、取外しのための手掛りとすることも行
われているが、パネル同士の外周辺が密着緊締状態で敷
設されている場合、上記のような小さな手掛りによって
一枚のパネルを取外すことは相当に困難である。特に一
枚のパネルの大きさが一辺100cmにも及ぶ大型フロアパ
ネルでは、この傾向は一層顕著である。

本考案はこのような点に鑑み、敷設した後のパネルの中
から一枚だけを取外す場合に手掛りとなって便利である
ことは勿論、その手掛りとして形成した部分を、諸機器
等の取付部としても利用することができる構造を付与し
たフリーアクセスフロア用のパネルを提供することを、
その課題とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題を解決するための本考案の構成は、適宜材料に
より方形で所望厚みに形成したパネル本体上の適宜個所
に、人の手が入る程度の大きさの穴を形成して蓋体を着
脱自在に設け、該蓋体を取外して開口された前記穴に空
調用の吸，排気のための多孔板又は連結用ダクトを装着
したことを特徴とするものである。

〔作用〕

パネル本体に形成された穴は、パネルの敷設や不陸等の
調整、或は、取外しなどの際に、この穴に手を掛けた
り、穴から手を入れてパネルを支えたり、パネル下面側
で操作する作業を容易にする。

また、この穴には必要に応じて空調用などの機器を取付
けることが出来る。

〔実施例〕

次に、本考案の実施例を図に拠り説明する。

第１図は本考案パネルの一例の平面図、第２図は第１図
のII-II線矢視断面拡大図、第３図は蓋体を着装した状
態の断面図、第４図は空調用ファンを取付けた状態の一
例を示す断面図、第５図は連結用ダクトを取付けた状態
の一例を示す断面図である。

第１図及び第２図に於て、１は一辺が約100cmのパネル
本体で、ここでは薄鋼板をプレス加工して短形皿状に形
成した上，下外皮材1a,1bと、断面略状に形成した厚
手鋼板による補強材兼用の枠材1cと、上記外皮1a,1bと
枠材1cにより形成された中空部にサンドイッチ状に充填
されたアルミハニカムによるコア材1dと、パネル本体１
の外周に取付けたゴム系乃至は合成樹脂系材による弾性
のあるエッヂ材1eとから形成されている。

ここで、枠材1cは、第２図々示の例とは逆向きに取付
け、外面に向いた枠材1cの溝部にエッヂ材1eを埋設する
ように取付けてもよい。

２は上記本体の適宜個所、図示の例ではパネル本体１を
平面から見た略中心線上において、パネル本体下辺から
略1/4高さの位置に形成された直径が160〜180mm程度の
穴である。2aはこの穴２の周壁に取付けた穴縁材、2bは
蓋体落し込み用の段部である。この段部2bは、パネル本
体の上面側から穴２に落し込み装着される蓋体を、その
蓋体の上面がパネル本体１の上面に揃う位置に係止する
機能を果すものである。

尚、この段部2bの形成位置は、穴２の深さに関し適宜の
中間位置であってもよい。また、図示しないが、段部2b
を、パネル本体１の下面側に穴２の内側に突出させて形
成してもよい。更に、上記段部2bは、上面側段部と同形
態の段部を下面側に形成してもよい。上面側と下面側に
同形態で段部2bを形成した場合は外皮1aと同1bの断面形
状が同一となるため、両外皮1a,1bを共用でき、製造上
有利になる。

このようにして穴２を形成したパネルは通常第３図に示
すように、穴２に蓋体３を取外し可能に嵌着し、この穴
２の蓋体３の部分に荷重がかかる場合などのように、必
要がある場合には、補助脚４を当てがい、この脚４によ
り蓋体３をその下面から支持するようにする。

第３図の実施例に於て、蓋体３は、上，下外皮材3a,3b
及び枠材3cで形成した空間に適宜のコア材3dを詰めた構
造のものとしたが、この構造は一例であるから、他の適
宜構造のものであってもよい。

また、補助脚４も、ここでは、上，下の座板4a,4bをボ
ルト状支脚4cと高さ調整ナット4dにより形成したものを
使用したが、この補助脚４の構造も他の任意の構造のも
のであってもよい。例えば、蓋体３自体の底面が基準床
面Ｆに接地するような蓋体を用いてもよいのである。

尚、第３図において、Ｌはパネル本体１の敷設を支持す
る脚装置、Ｆはコンクリート床などによる基準床面であ
る。

第４図は上記パネル本体１の穴２における蓋体３を取外
し、この穴２に空調用の吸気用、或は、排気用のファン
５を取付けた例を示すものである。尚、ファン５自体の
構造や、その取付構造は、任意であるから、その詳細に
ついては図示しない。5aは上記ファン５の上方であっ
て、パネル本体１の上面に装着した吸気又は排気用の多
孔板である。

而して、フリーアクセスフロアにより形成される二重床
の空間には、空調用のダクト６などが配設されるので、
ダクト６の吸気、又は、排気用の気孔6aを、敷設された
パネル本体における穴２の位置に形成することにより、
この穴２を通して適宜の連結ダクト７を前記気孔6aに接
続し、この連結ダクト７を、例えば、デスクやその近傍
の衝立パネル、或は、間仕切パネル等により形成される
打合せコーナにおける当該間仕切パネル等に形成した吸
気、又は、排気用の孔，スリット等に通じた気体の通路
（図示せず）に接続することにより、いわゆるパーソナ
ル空調のエア源、或は、エアコンセントとして利用する
ことができる。

一方、本考案パネルに形成した穴２は、パネル本体１を
基準床面Ｆに敷込んでしまった後、特定部分に位置する
パネル本体１の不陸を調整したりする場合、該当するパ
ネル本体１の蓋体３を取外し、この穴２を手掛りとする
ことにより、特定のパネル１を比較的容易に取外すこと
ができる。

また、この穴２は、人の手が充分な余裕を以て出し入れ
できるので、パネル本体１を取外す迄もなく、この穴２
から手を入れて脚装置Ｌに付属されている高さ調整機構
（図示せず）を操作し、不陸等の調整をすることもでき
る。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案パネルは、パネル本体に人
の手が入る程度の穴を設け、不要時にはこの穴を蓋体で
塞いでおき、パネル本体を取外す必要がある場合や脚装
置の高さ調整をする必要があるときに、前記蓋体を取外
し、その穴を手掛かりとしてパネル本体を取外したり、
穴から手を入れて高さ調整機構を操作することができる
ので、きわめて便利である。

また、上記穴は空調用機材の取付用の穴としても利用で
きるので、本考案パネルを敷設して形成されたフリーア
クセスフロアにおいては、当該フロア全面における任意
の場所で空調用の吸，排気をさせたり、吸，排気用のダ
クトを取出すことができるという、在来のこの種パネル
にはない格別の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案パネルの一例の平面図、第２図は第１図
のII-II線矢視断面拡大図、第３図は蓋体を着装した状
態の断面図、第４図は空調用ファンを取付けた状態の一
例を示す断面図、第５図は連結用ダクトを取付けた状態
の一例を示す断面図である。１……パネル本体、1a,1b……外皮材、1c……枠材、1d
……コア材、1e……エッヂ材、２……穴、３……蓋体、
４……補助脚材、５……空調用のファン、６……空調用
ダクト、７……連結用ダクト、Ｌ……支持脚装置、Ｆ…
…基準床面

フロントページの続き (72)考案者桑山守大阪府大阪市東区平野町２丁目17番地株式会社イトーキ内 (72)考案者岡部昌人大阪府大阪市東区平野町２丁目17番地株式会社イトーキ内 (72)考案者加藤裕保大阪府大阪市東区平野町２丁目17番地株式会社イトーキ内 (56)参考文献特開昭58−76647（ＪＰ，Ａ) 実開昭60−152740（ＪＰ，Ｕ) 実開昭51−154912（ＪＰ，Ｕ)

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】適宜材料により方形で所望厚みに形成した
パネル本体上の適宜個所に、人の手が入る程度の大きさ
の穴を形成して蓋体を着脱自在に設け、該蓋体を取外し
て開口された前記穴に空調用の吸，排気のための多孔板
又は連結用ダクトを装着したことを特徴とするフリーア
クセスフロア用のパネル。
【請求項２】多孔板を装着した穴には、下側に空調用の
ファンを設けた実用新案登録請求の範囲第１項に記載し
たフリーアクセスフロア用のパネル。
【請求項３】連結用ダクトを装着した穴には、下側に空
調用のダクトを設けた実用新案登録請求の範囲第１項に
記載したフリーアクセスフロア用のパネル。
【請求項４】穴に着脱される蓋体は、下面側に支持脚を
有する実用新案登録請求の範囲第１項に記載したフリー
アクセスフロア用のパネル。