JPH0774242A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

Info

Publication number
JPH0774242A
JPH0774242A JP5219410A JP21941093A JPH0774242A JP H0774242 A JPH0774242 A JP H0774242A JP 5219410 A JP5219410 A JP 5219410A JP 21941093 A JP21941093 A JP 21941093A JP H0774242 A JPH0774242 A JP H0774242A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductivity type
substrate
insulating film
opposite conductivity
inter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5219410A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Matsutani
毅 松谷
Saneya Nakamura
実也 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP5219410A priority Critical patent/JPH0774242A/ja
Publication of JPH0774242A publication Critical patent/JPH0774242A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Element Separation (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体装置及びその製造方法に関し、分離用
の不純物拡散領域は活性層基板全体に亙って確実に基板
間絶縁膜に達するようにし、しかも、ウエルは基板間絶
縁膜に達しないか、若し、達した場合でも、表面不純物
濃度に影響を与えないようにしようとする。 【構成】 SOI基板に於けるn型シリコン活性層基板
23に選択的に形成され表面から下地である基板間絶縁
膜22に到達してpn接合分離を行うp型不純物拡散領
域27と、p型不純物拡散領域27に依ってpn接合分
離されたn型シリコン活性層基板23内に選択的に且つ
表面から下地である基板間絶縁膜22へと延びるととも
に前記基板間絶縁膜22とは間隔をおくように形成され
るか、或いは、表面不純物濃度に影響を与えない範囲で
基板間絶縁膜22に接して形成されたp型ウエル29と
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、SOI(silico
n on insulator或いはsemicond
uctor on insulator)基板を用い且
つ素子分離構造を改良した半導体装置及びその製造方法
に関する。
【0002】現在、半導体装置に於いては、多様な構成
のものが要求され、また、実現されつつある。例えば、
アナログ回路部分とディジタル回路部分とを混載した半
導体装置、或いは、パワー集積回路や整流回路を5
〔V〕以下の電圧で動作する論理回路と同一チップに混
載した半導体装置などが知られている。
【0003】そのような半導体装置では、例えば、アナ
ログ回路部分に於ける素子とディジタル回路部分に於け
る素子との素子間干渉ノイズ、或いは、パワー集積回路
が発生するノイズの論理回路への干渉などの抑制が必要
とされている。前記抑制手段の一つとしてSOI基板を
用いた素子分離構造が期待されているところであるが、
未だ、解決しなければならない問題がある。
【0004】
【従来の技術】図11はSOI基板を用いた素子分離構
造の一従来例を解説する為の半導体装置を表す要部切断
側面図である(要すれば、「電子情報通信学会:信学技
報 SDM92−147(1993−01)pp.75
〜pp.82」、を参照)。
【0005】図に於いて、1は支持基板、2はSiO2
からなる基板間絶縁膜、3はn型シリコン(Si)活性
層基板、4は二酸化シリコン(SiO2 )からなるフィ
ールド絶縁膜、5はトレンチ(trench)、6は多
結晶シリコンからなるトレンチ埋め込み部分、7はゲー
ト絶縁膜、8A及び8Dはアナログ部分及びディジタル
部分に於けるp型ウエル、9AP及び9DPはアナログ部分
及びディジタル部分に於けるpチャネル・トランジス
タ、10AN及び10DNはアナログ部分及びディジタル部
分に於けるnチャネル・トランジスタ、11は接地線、
12A及び12Dはアナログ部分及びディジタル部分に
於ける接地線、13A及び13Dはアナログ部分及びデ
ィジタル部分に於けるVDD供給線をそれぞれ示してい
る。
【0006】この半導体装置では、アナログ回路とディ
ジタル回路との間を表面から基板間絶縁膜2に達する一
般にU溝と呼ばれているトレンチ5に依って遮断し、ア
ナログ回路に対するディジタル干渉ノイズを抑制してい
る。
【0007】図11に見られるように、SOI基板とシ
リコン活性層基板深くまで分離するプロセスとを組み合
わせることで、これまで、外付けのモジュールであった
デバイスをオン・チップ化し、また、オン・チップ化す
ることで生ずる素子間干渉の抑制も可能となりつつあ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記説明したU溝或い
はV溝などのトレンチに依って分離を行う場合、
【0009】 Si活性層基板に深いエッチングを行
う必要がある。因みに、図11に見られるトレンチ5で
あるU溝の深さは3〔μm〕が必要である。
【0010】 トレンチの埋め戻しが必要である。図
示例では、溝内壁に酸化膜を形成してから、厚い多結晶
Siの埋め込みを行い、その後、エッチ・バックして表
面を平坦化するので、製造プロセスは複雑である。など
の問題がある。
【0011】本発明者らは、前記の問題を解消するに
は、縦方向分離をトレンチに依存することを止め、従
来、通常基板を用いた場合に利用されているpn接合に
依る方が良いと判断した。
【0012】図12はpn接合に依って分離を行う技術
を解説する為の半導体装置を表す要部切断側面図であ
り、図11に関して説明した部分と同部分は同記号で指
示してある。尚、図示の半導体装置は、実際には相補型
MIS(complementary metal i
nsulator semiconductor:CM
IS)半導体装置なのであるが、nチャネル・トランジ
スタは省略してある。図に於いて、14は分離用p型不
純物拡散領域を示している。
【0013】図12に見られる素子分離構造は、前記
及びに記述した問題を全て解消することができ、有効
な手段なのであるが、分離用p型不純物拡散領域14を
形成する為のプロセスが余分に必要となる。
【0014】ところで、半導体装置がCMISであれ
ば、不純物拡散領域の形成をウエルの形成と同時に実施
すればプロセスを簡単化することができるのであるが、
実際には、それ程簡単ではない。
【0015】一般に、半導体中に於ける不純物拡散係数
と絶縁物質中に於ける不純物拡散係数とは異なっている
為、前記したようなウエルを形成する場合、Si活性層
基板表面のウエル形成予定部分に導入した不純物が拡散
されて基板間絶縁膜に到達するような状態になると、そ
の拡散速度は低下してくる。その結果、同じプロセスを
基板間絶縁膜をもたない通常の基板に応用した場合と比
較すると表面に於ける不純物濃度は高くなってしまう。
【0016】図13はSOI基板に不純物拡散を行った
場合の不純物濃度分布を解説する為の線図であり、横軸
にSOI基板の深さ方向を、そして、縦軸に不純物濃度
をそれぞれ採ってあり、図11或いは図12に関して説
明した部分と同部分は同記号で指示してある。
【0017】図に於いて、ND1はSOI基板のSi活性
層基板3に於ける不純物濃度プロファイルを表す特性
線、ND2は通常のSi半導体基板に於ける不純物濃度プ
ロファイルを表す特性線をそれぞれ示しいる。
【0018】図示の特性線ND1及び特性線ND2は、プロ
セス条件を全く同一にして不純物拡散を行った場合に得
られた結果であって、SOI基板の場合に表面の不純物
濃度が高くなっていること、及び、不純物拡散される半
導体層の厚さに依存して表面の不純物濃度が変化するこ
とが明瞭に看取される。
【0019】図14はMIS電界効果トランジスタに於
けるしきい値電圧のSi活性層基板厚さ依存性を表す線
図であり、横軸にはSOI基板に於けるSi活性層基板
の厚さを、また、縦軸にはMIS電界効果トランジスタ
のしきい値電圧をそれぞれ採ってある。
【0020】図に於いて、横軸に平行な一点鎖線NVth
は、SOI基板に適用するプロセスと全く同じプロセス
を適用して通常基板にウエルを形成した場合に得られる
しきい値電圧のレベルを表している。
【0021】図に見られるように、SOI基板を用いた
場合、Si活性層基板の厚さに依存してしきい値電圧V
thが変動することが明らかである。
【0022】通常、Si活性層基板の厚さはウエハ内で
不均一であるから、ウエルを形成した場合、基板間絶縁
膜に到達する時間の遅速を生ずる。これは、取りも直さ
ず、表面不純物濃度が均一にならないことを意味し、そ
のようになると、MIS電界効果トランジスタに於ける
しきい値電圧Vthや電流増幅率βなどの基本性能が変動
することになる。
【0023】従って、前記のようなMIS電界効果トラ
ンジスタの特性変動を抑制する為には、ウエルが基板間
絶縁膜に達しないようにしなければならない(要すれ
ば、特開平4−263467号公報を参照)。
【0024】さて、ウエルについては前記説明した通り
であるが、図12について説明した分離用の不純物拡散
領域は、その機能上、確実に基板間絶縁膜まで到達させ
なければならない。
【0025】この場合、当然のことながら、熱処理を必
要とするが、その熱処理がプロセス・コストの上昇を招
来したり、基板の反り、転位や結晶欠陥を誘起するなど
の問題を起こさないようにすることが肝要である。
【0026】本発明は、分離用の不純物拡散領域は活性
層基板全体に亙って確実に基板間絶縁膜に達するように
し、しかも、ウエルは基板間絶縁膜に達しないか、若
し、達した場合でも、表面不純物濃度に影響を与えない
ようにしようとする。
【0027】
【課題を解決するための手段】図1は本発明者らが行な
った数多くの実験で得られたデータを纏めて表した線図
であって、本発明の原理を理解するのに有用である。
【0028】図に於いて、縦軸にはSOI基板に於ける
Si活性層基板の厚さ〔μm〕を、そして、横軸にはウ
エル深さ〔μm〕をそれぞれ採ってある。但し、ここで
謂うウエル深さとは、SOI基板に於けるSi活性層基
板を通常基板と考えても良い程度に充分に厚くして形成
した場合のウエル深さである。
【0029】このデータを得た実験では、Si活性層基
板の厚さを異にするSOI基板を用意して、全く同じプ
ロセスを適用してMIS電界効果トランジスタを作成
し、しきい値VthのSi活性層基板厚さ依存性を測定し
た。因みに、図14に見られるデータは図1に見られる
データを得た実験に依って得られたものである。
【0030】図2及び図3は熱処理した場合の基板深さ
方向に関する不純物濃度分布の経時変化を見た線図であ
る。尚、時間変化は(a)→(b)→(c)→(d)の
順である。
【0031】各図に於いて、縦軸には不純物濃度を、そ
して、横軸には深さ方向をそれぞれ採ってある。
【0032】さて、図1に見られる領域(A)は、ウエ
ルが基板間絶縁膜に到達せず、従って、ウエルの表面不
純物濃度が全く変化しないので、MIS電界効果トラン
ジスタに於ける重要な特性であるしきい値Vthや電流増
幅率βなどに影響がなく、これを図2で見ると(a)の
場合である。
【0033】また、ハッチングを施した領域(B)は、
ウエルが基板間絶縁膜に到達してはいるが、表面不純物
濃度に変化がなく、領域(A)と同様、MIS電界効果
トランジスタに於けるしきい値Vthや電流増幅率βなど
に影響がなく、これを図2及び図3で見ると(b)及び
(c)の場合である。
【0034】更にまた、領域(C)は、表面不純物濃度
が変化し、MIS電界効果トランジスタに於けるしきい
値Vthや電流増幅率βなどに影響が現れ、これを図3で
見ると(d)の場合である。
【0035】本発明の場合、分離用の不純物拡散領域の
形成とウエルの形成とは、一部が別個の工程になるの
で、工程簡略化の面では効果が若干削がれるが、高温且
つ長時間の熱処理を複数回に亙って実施する必要がなく
なるので、その欠点を補って余りある。
【0036】前記したところから、本発明に依る半導体
装置及びその製造方法に於いては、(1)SOI基板
(例えばSi半導体支持基板21、SiO2 基板間絶縁
膜22、n型Si活性層基板23等で構成されたSOI
基板)に於ける一導電型半導体活性層基板(例えばn型
Si活性層基板23)に選択的に形成され表面から下地
である基板間絶縁膜(例えばSiO2 基板間絶縁膜2
2)に到達してpn接合分離を行う反対導電型不純物拡
散領域(例えば分離用p型不純物拡散領域27)と、前
記反対導電型不純物拡散領域に依ってpn接合分離され
た前記一導電型半導体活性層基板内に選択的に且つ表面
から下地である前記基板間絶縁膜へと延びると共に前記
基板間絶縁膜とは間隔をおくように形成された反対導電
型或いは一導電型ウエル(例えばp型ウエル29)とを
備えてなることを特徴とするか、或いは、
【0037】(2)前記(1)に於いて、反対導電型或
いは一導電型ウエルが表面不純物濃度に影響を与えない
範囲で基板間絶縁膜に達して(例えば、反対導電型或い
は一導電型ウエルがぎりぎりで基板間絶縁膜22に到
達)形成されてなることを特徴とするか、或いは、
【0038】(3)SOI基板に於ける一導電型半導体
活性層基板にpn接合分離を行う反対導電型不純物拡散
領域を形成する為に選択的に反対導電型不純物を導入し
てから熱処理を行って浅く拡散させる工程と、次いで、
前記反対導電型不純物拡散領域に依ってpn接合分離さ
れる前記一導電型半導体活性層基板内に反対導電型或い
は一導電型ウエルを形成する為に選択的に反対導電型或
いは一導電型不純物を導入してから前記pn接合分離を
行う反対導電型不純物拡散領域が前記基板間絶縁膜に到
達すると共に前記反対導電型或いは一導電型ウエルが前
記基板間絶縁膜とは間隔をおいて形成されるように熱処
理を行う工程とが含まれてなることを特徴とするか、或
いは、
【0039】(4)前記(3)に於いて、pn接合分離
を行う反対導電型不純物拡散領域を前記基板間絶縁膜に
到達させる熱処理は反対導電型或いは一導電型ウエルが
表面不純物濃度に影響を与えない範囲で基板間絶縁膜に
達する程度であることを特徴とするか、或いは、
【0040】(5)SOI基板に於ける一導電型半導体
活性層基板にpn接合分離を行う反対導電型不純物拡散
領域を形成する為に所定の熱処理で前記反対導電型不純
物拡散領域が基板間絶縁膜に到達するに必要な量の反対
導電型不純物を選択的に導入し、また、前記反対導電型
不純物拡散領域に依ってpn接合分離される前記一導電
型半導体活性層基板内に反対導電型或いは一導電型ウエ
ルを形成する為に前記所定の熱処理で前記反対導電型或
いは一導電型ウエルが前記基板間絶縁膜とは間隔をおい
て形成されるに必要な量の反対導電型或いは一導電型不
純物を選択的に導入する工程と、次いで、前記pn接合
分離を行なう反対導電型不純物拡散領域が前記基板間絶
縁膜に到達すると共に前記反対導電型或いは一導電型ウ
エルが前記基板間絶縁膜とは間隔をおいて形成されるよ
うに同時熱処理する工程とが含まれてなることを特徴と
するか、或いは、
【0041】(6)前記(5)に於いて、反対導電型或
いは一導電型ウエルを形成する為に選択的に導入される
反対導電型或いは一導電型不純物の量は所定の熱処理で
pn接合分離を行なう反対導電型不純物拡散領域が前記
基板間絶縁膜に到達すると共に反対導電型或いは一導電
型ウエルが表面不純物濃度に影響を受けない範囲で前記
基板間絶縁膜に達する程度であることを特徴とするか、
或いは、
【0042】(7)SOI基板に於ける一導電型半導体
活性層基板にpn接合分離を行う反対導電型不純物拡散
領域を形成する為に所定の熱処理で前記反対導電型不純
物拡散領域が基板間絶縁膜に到達するに必要な量の反対
導電型不純物を選択的に導入すると同時に前記反対導電
型不純物拡散領域に依ってpn接合分離される前記一導
電型半導体活性層基板内に反対導電型ウエルを形成する
為に前記所定の熱処理で前記反対導電型ウエルが前記基
板間絶縁膜に到達し且つ前記反対導電型ウエルの表面不
純物濃度が影響を受けない範囲で形成されるに必要な量
の反対導電型不純物を選択的に導入する工程と、次い
で、前記pn接合分離を行なう反対導電型不純物拡散領
域が前記基板間絶縁膜に到達すると共に前記反対導電型
ウエルが表面不純物濃度に影響を受けない範囲で前記基
板間絶縁膜に達するように同時熱処理する工程とが含ま
れてなることを特徴とするか、或いは、
【0043】(8)SOI基板に於ける一導電型半導体
活性層基板にpn接合分離を行う反対導電型不純物拡散
領域を形成する為に所定の熱処理で前記反対導電型不純
物拡散領域が基板間絶縁膜に到達するに必要な量の反対
導電型不純物を選択的に導入すると同時に前記反対導電
型不純物拡散領域に依ってpn接合分離される前記一導
電型半導体活性層基板内に反対導電型ウエルを形成する
為に前記所定の熱処理で前記反対導電型ウエルが前記基
板間絶縁膜とは間隔をおいて形成されるに必要な量の反
対導電型不純物を選択的に導入する工程と、次いで、前
記pn接合分離を行なう反対導電型不純物拡散領域が前
記基板間絶縁膜に到達すると共に前記反対導電型ウエル
が前記基板間絶縁膜とは間隔を於いて形成されるように
同時熱処理する工程とが含まれてなることを特徴とす
る。
【0044】
【作用】前記手段を採ると、同一基板上に多種類のデバ
イスを混載した際に発生し易いノイズを低減させる為に
SOI基板を用いた場合、ウエルの表面不純物濃度が不
均一になって、MIS電界効果トランジスタに於けるし
きい値電圧Vth或いは電流増幅率βなどの基本性能が変
動するなどの欠点が解消され、高品質の半導体装置を得
ることができる。
【0045】
【実施例】図4乃至図6は本発明の方法に関する第一実
施例を解説する為の工程要所に於ける半導体装置の要部
切断側面図であり、以下、これ等の図を参照しつつ詳細
に説明する。
【0046】図4参照 4−(1) Si半導体支持基板21及びSiO2 基板間絶縁膜22
及びn型Si活性層基板23からなるSOI基板が完成
されているものとする。ここで、n型Si活性層基板2
3は、 比抵抗:10〔Ωcm〕 厚さ:3〔μm〕 厚さばらつき:1〔μm〕即ち±0.5〔μm〕 である。
【0047】4−(2) 熱酸化法を適用することに依り、厚さが例えば300
〔Å〕のSiO2 からなる絶縁膜24を形成する。 4−(3) 化学気相堆積(chemical vapor dep
osition:CVD)法を適用することに依り、厚
さが例えば1000〔Å〕のSi3 4 膜25を形成す
る。
【0048】4−(4) リソグラフィ技術に於けるレジスト・プロセスを適用す
ることに依り、分離用の不純物拡散領域形成予定部分に
開口26Aをもつレジスト膜26を形成する。 4−(5) イオン注入法を適用することに依り、ドーズ量を1×1
13〔cm-2〕、加速エネルギを150〔keV〕として
ホウ素(B)イオンの打ち込みを行う。
【0049】4−(6) レジスト剥離液中に浸漬して、前記工程1−(5)でイ
オン注入のマスクとして用いたレジスト膜26を除去す
る。 4−(7) 窒素(N2 )雰囲気中に於いて、温度を例えば1100
〔℃〕、時間を例えば210〔分〕として不純物を活性
化する為の熱処理を行って分離用p型不純物拡散領域2
7を形成する。
【0050】図5参照 5−(1) リソグラフィ技術に於けるレジスト・プロセスを適用す
ることに依り、p型ウエル形成予定部分に開口28Aを
もつレジスト膜28を形成する。
【0051】5−(2) イオン注入法を適用することに依り、p型ウエル形成予
定部分にドーズ量を例えば1×1013〔cm-2〕、加速エ
ネルギを例えば150〔keV〕としてホウ素(B)イ
オンの打ち込みを行う。尚、n型ウエルも形成する場合
には、同じくイオン注入法を適用することに依り、n型
ウエル形成予定部分にドーズ量を例えば8×1012〔cm
-2〕、加速エネルギを例えば180〔keV〕として燐
(P)イオンの打ち込みを行う。
【0052】5−(3) レジスト剥離液中に浸漬して、前記工程2−(2)でイ
オン注入のマスクとして用いたレジスト膜28を除去す
る。 5−(4) 窒素(N2 )雰囲気中に於いて、温度を例えば1100
〔℃〕、時間を例えば150〔分〕として不純物を活性
化する為の熱処理を行ってp型ウエル29を形成する。
【0053】ここで、温度1100〔℃〕、時間150
〔分〕の熱処理では、Bが2.5〔μm〕の深さまでし
か拡散されないので、p型ウエル29は、Si活性層基
板23の最も薄いところで基板間絶縁膜22にぎりぎり
で到達する。
【0054】このように、p型ウエル29が、ぎりぎり
で基板間絶縁膜22に到達するような場合には表面の不
純物濃度が変動することはないので、MIS電界効果ト
ランジスタの特性に悪影響は現れない。
【0055】ところで、p型ウエル29を形成する為の
熱処理を行った場合、分離用p型不純物拡散領域27
は、1100〔℃〕の温度で合計360〔分〕の熱処理
が加えられたことになって、Si活性層基板23が最も
厚い3.5〔μm〕の部分でもBの拡散が基板間絶縁膜
22に到達する。
【0056】図6参照 6−(1) この後、通常の技法を適用することに依り、アナログ回
路のnチャネル・トランジスタ30AN及びディジタル回
路のnチャネル・トランジスタ30DNやアナログ回路の
pチャネル・トランジスタ31AP及びディジタル回路の
pチャネル・トランジスタ31DPなどを作り込んで完成
する。
【0057】前記説明した第一実施例に於いては、前記
工程4−(7)で説明したように、予め分離用p型不純
物拡散領域27を形成するに当たって、温度1100
〔℃〕で、時間210〔分〕の熱処理を行なっている
が、その段階で、例えば、温度を1100〔℃〕、時間
を360分として熱処理を行い、分離用p型不純物拡散
領域27を基板間絶縁膜22に到達させてしまうことも
できる。
【0058】然しながら、この場合の熱処理としては、
プロセス・コストの低減、基板の反り防止、転位や結晶
欠陥の誘起防止の観点からすると、控えめに行なうこと
が望ましい。
【0059】本発明では、前記実施例の説明からも判る
ように、Si活性層基板の厚さばらつきを考慮に入れた
上で、 分離用の不純物拡散領域に於いては、Si活性層基
板が最も厚い部分でも不純物が基板間絶縁膜に確実に到
達する。
【0060】 ウエルに於いては、Si活性層基板が
最も薄い部分でも不純物が基板間絶縁膜に到達しない
か、或いは、到達しても、トランジスタのしきい値電圧
thに変動を生じない範囲、即ち、ぎりぎりで基板間絶
縁膜に到達する程度、若しくは、図1でハッチングを施
した領域(B)に止めるようにし、少なくとも領域
(C)には入らないようにする。 ことが必要であり、この条件を満たすように不純物の導
入と熱処理を分割して実施する。
【0061】前記のような熱処理を行うに際しては、本
発明者らが行った多くの実験に依って得られたデータを
纏めた線図を利用すると簡単である。尚、このデータで
は、p型不純物はボロン(B)であり、また、n型不純
物は燐(P)である。
【0062】図7はp型Si基板中のp型不純物の拡散
時間と拡散深さ及びn型不純物の拡散時間と拡散深さの
関係を説明する為の線図であって、横軸には不純物拡散
時間〔分〕を、また、縦軸には不純物拡散深さ〔μm〕
をそれぞれ採ってある。
【0063】図に於いて、(A)はp型Si基板中のp
型不純物の拡散時間と拡散深さの関係、(B)はp型S
i基板中のn型不純物の拡散時間と拡散深さの関係をそ
れぞれ示している。
【0064】図8はn型Si基板中のp型不純物の拡散
時間と拡散深さ及びn型不純物の拡散時間と拡散深さの
関係を説明する為の線図であって、横軸には不純物拡散
時間〔分〕を、また、縦軸には不純物拡散深さ〔μm〕
をそれぞれ採ってある。
【0065】図に於いて、(A)はn型Si基板中のp
型不純物の拡散時間と拡散深さの関係、(B)はn型S
i基板中のn型不純物の拡散時間と拡散深さの関係をそ
れぞれ示している。
【0066】通常、不純物の拡散深さは、不純物のイオ
ン注入条件にも依存する。因みに、イオン注入の加速電
圧が100〔keV〕乃至200〔keV〕程度であれ
ば、ドーズ量依存性の方が加速電圧依存性よりも大きい
ことが知られていて、図7及び図8に見られるデータを
そのまま利用することができる。
【0067】一般に、不純物を深く拡散するほど表面不
純物濃度は低下するから、本発明に開示したウエル深さ
の最適化を行なう場合、所望のしきい値電圧Vthを得る
為の表面不純物濃度の合わせ込みを行なう上で、不純物
の注入量について検討が必要である。
【0068】図7及び図8には前記実施例のドーズ量で
イオン注入した場合に於ける不純物拡散深さについて示
してある。ウエル形成直後の表面不純物濃度が所望の値
に達していない場合でも、しきい値電圧Vth制御用のイ
オン注入を併用して所望の不純物濃度並びにしきい値電
圧Vthを得るのであれば、しきい値電圧Vthが±0.4
〔V〕乃至1.0〔V〕の範囲にある限り、図7及び図
8に示したデータを利用することができる。
【0069】ところで、前記第一実施例に於いては、分
離用の不純物拡散領域とウエルの熱処理温度を同じにし
ているが、それにこだわる必要はなく、次に、その方法
に関する第二実施例について説明する。尚、この場合も
図4乃至図6を参照すると良い。
【0070】(1) 前記実施例と同様、熱酸化法を適
用することに依り、n型Si活性層基板23上にSiO
2 からなる絶縁膜24を形成する。 (2) CVD法を適用することに依り、Si3 4
25を形成する。
【0071】(3) リソグラフィ技術に於けるレジス
ト・プロセスを適用することに依り、分離用の不純物拡
散領域形成予定部分に開口26Aをもつレジスト膜26
を形成する。 (4) イオン注入法を適用することに依って、ドーズ
量1×1013〔cm-2〕、加速エネルギ150〔keV〕
としてホウ素(B)イオンの打ち込みを行う。
【0072】(5) レジスト剥離液中に浸漬して、前
記工程(3)でイオン注入のマスクとして用いたレジス
ト膜26を除去する。 (6) N2 雰囲気中に於いて、温度を1150
〔℃〕、時間を80〔分〕として不純物を活性化する為
の熱処理を行って分離用p型不純物拡散領域27を形成
する。
【0073】(7) リソグラフィ技術に於けるレジス
ト・プロセスを適用することに依り、p型ウエル形成予
定部分に開口28Aをもつレジスト膜28を形成する。 (8) イオン注入法を適用することに依り、p型ウエ
ル形成予定部分にドーズ量を1×1013〔cm-2〕、加速
エネルギを例えば150〔keV〕としてBイオンの打
ち込みを行う。
【0074】(9) N2 雰囲気中に於いて、温度を1
100〔℃〕、時間を150〔分〕として不純物を活性
化する為の熱処理を行ってp型ウエル29を形成する。
【0075】図8から明らかなように、n型Si基板中
にBを拡散する場合、温度1100〔℃〕、時間150
〔分〕では、深さ2.5〔μm〕までしか到達しないの
で、p型ウエル29はn型Si活性層基板23の最も薄
いところで基板間絶縁膜22にぎりぎりで到達すること
になり、この状態では、nチャネルMIS電界効果トラ
ンジスタの特性変動は生じない。
【0076】ところで、分離用p型不純物拡散領域27
に於いては、当初に加えた熱処理が温度1150
〔℃〕、時間80〔分〕であるから、その拡散深さは、
図8から明らかなように、温度1100〔℃〕、時間2
10〔分〕の熱処理に相当する拡散深さであり、結局、
第一実施例の場合と同じことになり、後の熱処理との合
計では、温度1100〔℃〕、時間360〔分〕相当の
熱処理が行われたことになって、n型Si活性層基板2
3が最も厚い3.5〔μm〕の部分でも、Bは基板間絶
縁膜22に充分に到達する。
【0077】ここで、分離用の不純物拡散領域及びウエ
ルを形成するに際し、イオン注入及び熱処理を各々一回
で済ませ、そして、分離用の不純物拡散領域は基板間絶
縁膜に充分に到達させ、且つ、ウエルは基板間絶縁膜に
ぎりぎりで到達させる本発明の方法に関する第三実施例
を説明する。
【0078】(1) 第一実施例及び第二実施例と同
様、n型Si活性層基板23上に厚さが例えば300
〔Å〕のSiO2 からなる絶縁膜24並びに厚さが10
00〔Å〕のSi3 4 膜25を形成する。
【0079】(2) 分離用の不純物拡散領域形成予定
部分及びp型ウエル形成予定部分に開口をもつレジスト
膜を形成する。
【0080】(3) ドーズ量を1×1013〔cm-2〕、
加速エネルギを150〔keV〕としてホウ素イオンの
打ち込みを行なう。n型ウエルも形成するのであれば、
ドーズ量を1.0×1013〔cm-2〕、加速エネルギを1
80〔keV〕としてリン・イオンの打ち込みを行な
う。
【0081】(4) N2 雰囲気中に於いて、温度を1
150〔℃〕、時間を240〔分〕とするか、或いは、
温度を1200〔℃〕、時間を90〔分〕として熱処理
を行なう。
【0082】第三実施例では、ドーズ量が第一実施例及
び第二実施例と若干異なるが、不純物の拡散深さは、殆
ど図8に示した通りになり、その(A)からすると約4
〔μm〕になる。因みに、ドーズ量を変えたのは、熱処
理後の表面不純物濃度を第一実施例及び第二実施例と合
わせる為である。
【0083】さて、ここで、図1の横軸であるウエル深
さで4〔μm〕のところを見ると、Si活性層基板23
の厚さが3±0.5〔μm〕であれば、ハッチングを施
した領域(B)の範囲に入る。
【0084】従って、pn接合分離に対する要求、即
ち、拡散した不純物が基板間絶縁膜に到達しているこ
と、及び、ウエルに対する要求、即ち、表面不純物濃度
に影響が現れないこと、の二つの要求を同時に満たして
いて、イオン注入及び熱処理が共に一回で済むことが理
解されよう。
【0085】第三実施例では、イオン注入及び熱処理を
各々一回で済ませ、そして、分離用の不純物拡散領域は
基板間絶縁膜に充分に到達し、且つ、ウエルは基板間絶
縁膜にぎりぎりで到達する例を説明したが、ウエルが基
板間絶縁膜と間隔をおくように形成する例を第四実施例
として説明する。
【0086】図9は本発明の方法に関する第四実施例を
解説する為の工程要所に於ける半導体装置の要部切断側
面図であり、図10は熱処理する前の基板深さ方向に関
する不純物濃度分布を表す線図であって、以下、これ等
の図を随時参照しつつ説明する。尚、図2乃至図6に於
いて用いた記号と同記号は同部分を表すか或いは同じ意
味を持つものとする。
【0087】(1) 第一実施例乃至第三実施例と同
様、厚さ2.5〔μm〕乃至3.5〔μm〕のn型Si
活性層基板23上に厚さが例えば300〔Å〕のSiO
2からなる絶縁膜24並びに厚さが1000〔Å〕のS
3 4 膜25を形成する。
【0088】(2) CVD法を適用することに依り、
厚さ例えば4500〔Å〕のSiO2膜41を形成す
る。
【0089】(3) リソグラフィ技術に於けるレジス
ト・プロセス、及び、エッチャントをフッ化水素酸とす
るウエット・エッチング法を適用することに依り、少な
くともp型ウエル形成予定部分上にSiO2 膜41が残
り、且つ、少なくとも分離用p型不純物拡散領域形成予
定部分上のSiO2 膜41は除去されるようにエッチン
グを行なう。
【0090】(4) 分離用p型不純物拡散領域形成予
定部分及びp型ウエル形成予定部分に開口をもつレジス
ト膜を形成する。
【0091】(5) ドーズ量を4.0×1013〔c
m-2〕、加速エネルギを150〔keV〕としてホウ素
イオンの打ち込みを行なう。図10には、イオン注入直
後に於ける不純物濃度プロファイルが表されていて、
(A)が分離用p型不純物拡散領域に於ける分布であ
り、また、(B)がp型ウエルに於ける分布である。
【0092】(6) N2 雰囲気中に於いて、温度を1
150〔℃〕、時間を120〔分〕とするか、或いは、
温度を1100〔℃〕、時間を300〔分〕として熱処
理を行なう。尚、SiO2 膜41は、この熱処理を行な
う前、或いは、行なった後に除去する。
【0093】ここで、図9を参照すると理解できるが、
分離用p型不純物拡散領域27に於いては、第三実施例
と略同じ条件で不純物の注入及び拡散が行なわれるの
で、Si活性層基板23が最も厚い部分でも不純物は基
板間絶縁膜22に確実に到達できる。
【0094】また、p型ウエル29に於いては、厚さ3
00〔Å〕の絶縁膜24並びに厚さ1000〔Å〕のS
3 4 膜25に加え、更に厚さ4500〔Å〕のSi
2膜41を通してイオン注入しなければならないか
ら、Si活性層基板23に導入される不純物の量は少な
くなっている。
【0095】即ち、イオン注入に際し、p型ウエル形成
予定部分では、他の部分に比較し、同じ加速エネルギ1
50〔keV〕で、4500〔Å〕の厚さをもったSi
2膜41を余分に通過しなければならないので、不純
物の量が少なくなることは当然の帰着であり、実質的に
ドーズ量を1.5×1012〔cm-2〕の条件で、300
〔Å〕の絶縁膜24及び1000〔Å〕のSi3 4
25を通してイオン注入した場合、即ち、第三実施例の
場合と略同じ効果を持たせている。従って、ウエル29
は基板間絶縁膜22と間隔を於いて形成される。
【0096】本実施例で用いた厚さ4500〔Å〕のS
iO2 膜41は、厚さを最適化したSi3 4 膜、多結
晶Si膜、アモルファスSi膜などに代替することがで
き、また、本実施例で用いた技法は、第三実施例のよう
に、p型ウエル29を基板間絶縁膜22にぎりぎりで到
達させる場合に応用することもできる。
【0097】第四実施例に於いて、ウエル29の表面不
純物濃度を第一実施例及び第二実施例と同程度にしたけ
れば、例えば、厚さ100〔Å〕乃至200〔Å〕のゲ
ート酸化膜形成後、加速電圧40〔keV〕、ドーズ量
3.0×1011〔cm-2〕の条件の下で、しきい値電圧V
th制御用としてボロンのイオン注入を行なうと良い。
【0098】本発明では、前記実施例に限られることな
く、他に多くの改変を実施することができる。
【0099】例えば、ウエル並びに分離用の不純物拡散
領域に於ける不純物のドーズ量を変えて導入し、熱処理
を一回で済ませる場合に於ける具体的条件は他にも種々
と選択することができる。
【0100】他の具体的条件を説明すると、 Si活性層基板について 導電型:n型 厚さ:2.5〔μm〕乃至3.5〔μm〕
【0101】 ウエルについて 不純物:ボロン 加速エネルギ:150〔KeV〕で ドーズ量:1.5×1012〔cm-2
【0102】 分離用の不純物拡散領域について 不純物:ウエルと同じ 加速エネルギ:ウエルと同じ ドーズ量を4×1013〔cm-2〕 とし、温度1150〔℃〕で時間120〔分〕とする
か、或いは、温度1100〔℃〕で時間を300分とし
て熱処理する。
【0103】このようにすると、Si活性層基板が最も
薄い部分でp型ウエルがぎりぎりで基板間絶縁膜に到達
し、最も厚い部分でも分離用の不純物拡散領域が確実に
基板間絶縁膜に到達する。
【0104】ウエルの表面不純物濃度を第一実施例及び
第二実施例と同程度とするには、例えば、厚さ100
〔Å〕乃至200〔Å〕のゲート酸化膜形成後、加速電
圧40〔keV〕、ドーズ量3.0×1011〔cm-2〕の
条件の下で、しきい値電圧Vth制御用としてボロンのイ
オン注入を行なうと良い。
【0105】
【発明の効果】本発明に依る半導体装置及びその製造方
法に於いては、SOI基板に於ける一導電型シリコン活
性層基板の表面から下地である基板間絶縁膜に到達して
pn接合分離を行う反対導電型不純物拡散領域が形成さ
れ、反対導電型不純物拡散領域に依ってpn接合分離さ
れた一導電型シリコン活性層基板内に表面から下地であ
る基板間絶縁膜へと延びると共に前記基板間絶縁膜とは
間隔をおくか、或いは、表面不純物濃度が影響を受けな
い程度に到達するように反対導電型或いは一導電型ウエ
ルが形成される。
【0106】前記構成を採ると、同一基板上に多種類の
デバイスを混載した際に発生し易いノイズを低減させる
為にSOI基板を用いた場合、ウエルの表面不純物濃度
が不均一になって、MIS電界効果トランジスタに於け
るしきい値電圧Vth或いは電流増幅率βなどの基本性能
が変動するなどの欠点が解消され、高品質の半導体装置
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に於ける原理を解説する為に実験で得ら
れたデータを纏めて表した線図である。
【図2】熱処理した場合の基板深さ方向に関する不純物
濃度分布の経時変化を見た線図である。
【図3】熱処理した場合の基板深さ方向に関する不純物
濃度分布の経時変化を見た線図である。
【図4】本発明の方法に関する第一実施例を解説する為
の工程要所に於ける半導体装置の要部切断側面図であ
る。
【図5】本発明の方法に関する第一実施例を解説する為
の工程要所に於ける半導体装置の要部切断側面図であ
る。
【図6】本発明の方法に関する第一実施例を解説する為
の工程要所に於ける半導体装置の要部切断側面図であ
る。
【図7】p型Si基板中のp型不純物の拡散時間と拡散
深さ及びn型不純物の拡散時間と拡散深さの関係を説明
する為の線図である。
【図8】n型Si基板中のp型不純物の拡散時間と拡散
深さ及びn型不純物の拡散時間と拡散深さの関係を説明
する為の線図である。
【図9】本発明の方法に関する第四実施例を解説する為
の工程要所に於ける半導体装置の要部切断側面図であ
る。
【図10】第四実施例に於いて熱処理する前の基板深さ
方向に関する不純物濃度分布を表す線図である。
【図11】SOI基板を用いた素子分離構造の一従来例
を解説する為の半導体装置を表す要部切断側面図であ
る。
【図12】pn接合に依って分離を行う技術を解説する
為の半導体装置を表す要部切断側面図である。
【図13】SOI基板に不純物拡散を行った場合の不純
物濃度分布を解説する為の線図である。
【図14】MIS電界効果トランジスタに於けるしきい
値電圧のSi活性層基板厚さ依存性を表す線図である。
【符号の説明】
21 シリコン半導体基板 22 基板間絶縁膜 23 n型シリコン活性層基板 24 SiO2 からなる絶縁膜 25 Si3 4 膜 26 レジスト膜 26A 開口 27 分離用p型不純物拡散領域 28 レジスト膜 28A 開口 29 p型ウエル 30AN nチャネル・トランジスタ 30DN nチャネル・トランジスタ 31AP pチャネル・トランジスタ 31DP pチャネル・トランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/092 27/12 F 9170−4M H01L 27/08 321 B

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】SOI基板に於ける一導電型半導体活性層
    基板に選択的に形成され表面から下地である基板間絶縁
    膜に到達してpn接合分離を行う反対導電型不純物拡散
    領域と、 前記反対導電型不純物拡散領域に依ってpn接合分離さ
    れた前記一導電型半導体活性層基板内に選択的に且つ表
    面から下地である前記基板間絶縁膜へと延びると共に前
    記基板間絶縁膜とは間隔をおくように形成された反対導
    電型或いは一導電型ウエルとを備えてなることを特徴と
    する半導体装置。
  2. 【請求項2】反対導電型或いは一導電型ウエルが表面不
    純物濃度に影響を与えない範囲で基板間絶縁膜に達して
    形成されてなることを特徴とする請求項1記載の半導体
    装置。
  3. 【請求項3】SOI基板に於ける一導電型半導体活性層
    基板にpn接合分離を行う反対導電型不純物拡散領域を
    形成する為に選択的に反対導電型不純物を導入してから
    熱処理を行って浅く拡散させる工程と、 次いで、前記反対導電型不純物拡散領域に依ってpn接
    合分離される前記一導電型半導体活性層基板内に反対導
    電型或いは一導電型ウエルを形成する為に選択的に反対
    導電型或いは一導電型不純物を導入してから前記pn接
    合分離を行う反対導電型不純物拡散領域が前記基板間絶
    縁膜に到達すると共に前記反対導電型或いは一導電型ウ
    エルが前記基板間絶縁膜とは間隔をおいて形成されるよ
    うに熱処理を行う工程とが含まれてなることを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】pn接合分離を行う反対導電型不純物拡散
    領域を基板間絶縁膜に到達させる熱処理は反対導電型或
    いは一導電型ウエルが表面不純物濃度に影響を与えない
    範囲で基板間絶縁膜に達する程度であることを特徴とす
    る請求項3記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】SOI基板に於ける一導電型半導体活性層
    基板にpn接合分離を行う反対導電型不純物拡散領域を
    形成する為に所定の熱処理で前記反対導電型不純物拡散
    領域が基板間絶縁膜に到達するに必要な量の反対導電型
    不純物を選択的に導入し、また、前記反対導電型不純物
    拡散領域に依ってpn接合分離される前記一導電型半導
    体活性層基板内に反対導電型或いは一導電型ウエルを形
    成する為に前記所定の熱処理で前記反対導電型或いは一
    導電型ウエルが前記基板間絶縁膜とは間隔をおいて形成
    されるに必要な量の反対導電型或いは一導電型不純物を
    選択的に導入する工程と、 次いで、前記pn接合分離を行なう反対導電型不純物拡
    散領域が前記基板間絶縁膜に到達すると共に前記反対導
    電型或いは一導電型ウエルが前記基板間絶縁膜とは間隔
    をおいて形成されるように同時熱処理する工程とが含ま
    れてなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】反対導電型或いは一導電型ウエルを形成す
    る為に選択的に導入される反対導電型或いは一導電型不
    純物の量は所定の熱処理でpn接合分離を行なう反対導
    電型不純物拡散領域が前記基板間絶縁膜に到達すると共
    に反対導電型或いは一導電型ウエルが表面不純物濃度に
    影響を受けない範囲で前記基板間絶縁膜に達する程度で
    あることを特徴とする請求項5記載の半導体装置の製造
    方法。
  7. 【請求項7】SOI基板に於ける一導電型半導体活性層
    基板にpn接合分離を行う反対導電型不純物拡散領域を
    形成する為に所定の熱処理で前記反対導電型不純物拡散
    領域が基板間絶縁膜に到達するに必要な量の反対導電型
    不純物を選択的に導入すると同時に前記反対導電型不純
    物拡散領域に依ってpn接合分離される前記一導電型半
    導体活性層基板内に反対導電型ウエルを形成する為に前
    記所定の熱処理で前記反対導電型ウエルが前記基板間絶
    縁膜に到達し且つ前記反対導電型ウエルの表面不純物濃
    度が影響を受けない範囲で形成されるに必要な量の反対
    導電型不純物を選択的に導入する工程と、 次いで、前記pn接合分離を行なう反対導電型不純物拡
    散領域が前記基板間絶縁膜に到達すると共に前記反対導
    電型ウエルが表面不純物濃度に影響を受けない範囲で前
    記基板間絶縁膜に達するように同時熱処理する工程とが
    含まれてなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】SOI基板に於ける一導電型半導体活性層
    基板にpn接合分離を行う反対導電型不純物拡散領域を
    形成する為に所定の熱処理で前記反対導電型不純物拡散
    領域が基板間絶縁膜に到達するに必要な量の反対導電型
    不純物を選択的に導入すると同時に前記反対導電型不純
    物拡散領域に依ってpn接合分離される前記一導電型半
    導体活性層基板内に反対導電型ウエルを形成する為に前
    記所定の熱処理で前記反対導電型ウエルが前記基板間絶
    縁膜とは間隔をおいて形成されるに必要な量の反対導電
    型不純物を選択的に導入する工程と、 次いで、前記pn接合分離を行なう反対導電型不純物拡
    散領域が前記基板間絶縁膜に到達すると共に前記反対導
    電型ウエルが前記基板間絶縁膜とは間隔を於いて形成さ
    れるように同時熱処理する工程とが含まれてなることを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
JP5219410A 1993-09-03 1993-09-03 半導体装置及びその製造方法 Withdrawn JPH0774242A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5219410A JPH0774242A (ja) 1993-09-03 1993-09-03 半導体装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5219410A JPH0774242A (ja) 1993-09-03 1993-09-03 半導体装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0774242A true JPH0774242A (ja) 1995-03-17

Family

ID=16734969

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5219410A Withdrawn JPH0774242A (ja) 1993-09-03 1993-09-03 半導体装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0774242A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH098123A (ja) * 1995-06-20 1997-01-10 Hyundai Electron Ind Co Ltd 半導体素子及びその製造方法
JPH1012717A (ja) * 1996-06-27 1998-01-16 Nec Corp デジタル回路とアナログ回路が混在する半導体集積回路 装置およびその製造方法
KR100422325B1 (ko) * 2002-06-12 2004-03-11 동부전자 주식회사 반도체 소자의 제조방법

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH098123A (ja) * 1995-06-20 1997-01-10 Hyundai Electron Ind Co Ltd 半導体素子及びその製造方法
JPH1012717A (ja) * 1996-06-27 1998-01-16 Nec Corp デジタル回路とアナログ回路が混在する半導体集積回路 装置およびその製造方法
KR100422325B1 (ko) * 2002-06-12 2004-03-11 동부전자 주식회사 반도체 소자의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5573963A (en) Method of forming self-aligned twin tub CMOS devices
US4382827A (en) Silicon nitride S/D ion implant mask in CMOS device fabrication
US5151381A (en) Method for local oxidation of silicon employing two oxidation steps
US6255152B1 (en) Method of fabricating CMOS using Si-B layer to form source/drain extension junction
US7718506B2 (en) Isolation structure for MOS transistor and method for forming the same
US6399448B1 (en) Method for forming dual gate oxide
JP2000156497A (ja) 半導体装置の製造方法
JP3518122B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US5998843A (en) Semiconductor device with stable threshold voltages
US6251744B1 (en) Implant method to improve characteristics of high voltage isolation and high voltage breakdown
JPH0774242A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP4031408B2 (ja) Mosトランジスタの製造方法
US5925915A (en) Semiconductor on insulator devices
US6291284B1 (en) Method of fabricating semiconductor device
US6635584B2 (en) Versatile system for forming uniform wafer surfaces
US6548383B1 (en) Twin well methods of forming CMOS integrated circuitry
US20050077547A1 (en) Method of fabricating a metal oxide semiconductor field effect transistor and a metal oxide semiconductor field effect transistor
JP2000216108A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH06268057A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH0774241A (ja) 半導体装置及びその製造方法
US4814290A (en) Method for providing increased dopant concentration in selected regions of semiconductor devices
KR100321171B1 (ko) 반도체소자의 트랜지스터 제조 방법
US5496742A (en) Method for manufacturing semiconductor device enabling gettering effect
KR100649817B1 (ko) 반도체소자의 제조방법
US6403422B2 (en) Semiconductor device and method of manufacturing the same

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20001107