JPH0774111A - 蒸気発生回収装置 - Google Patents

蒸気発生回収装置

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JPH0774111A
JPH0774111A JP21751693A JP21751693A JPH0774111A JP H0774111 A JPH0774111 A JP H0774111A JP 21751693 A JP21751693 A JP 21751693A JP 21751693 A JP21751693 A JP 21751693A JP H0774111 A JPH0774111 A JP H0774111A
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vapor
container
liquefied substance
recovery
insulating column
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Yoshio Hashidate
良夫 橋立
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸気の発生・回収を円滑に行うと共に、経済
性の優れた蒸気発生回収装置を提供することである。 【構成】 液化物質16収納用の下部容器1と上部容器
2を、絶縁柱3を介して上下に配置すると共に、ポンプ
Pを有する配管5で接続する。上部容器に絶縁柱上部の
液溜6に液化物質を供給する流出孔4を設ける。絶縁柱
上部と下部容器を電源9に接続する。処理領域周囲に絶
縁柱と同心状に外筒10・回収筒11を設け、下部容器
に接続する。上部容器からの液化物質は、液溜を介して
絶縁柱外周に沿って液膜13となって流下し下部容器に
還元される。電源9の投入で液膜にジュール熱が発生し
て、放射軸方向に蒸発する。これが外筒10で凝縮液化
し、重力により外筒10内周面に沿って流下して下部容
器に回収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通電加熱による液化物
質の蒸気発生回収装置に係わり、安定な蒸気供給を目的
とした蒸気発生回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光学機器の製造工程や半導体成膜処理等
において薄膜を生成するときには、一般的に真空蒸着に
よって生成されている。このような薄膜生成技術は、液
化物質の蒸気流に基板を接触させることにより蒸着され
るものである。このような液化物質としては、融点の高
い金属が使用され、これを蒸発させる手段は、技術の簡
易性および経済性の観点から、電子ビーム加熱方式が広
く利用されている。
【0003】このような電子ビーム加熱方式による液化
物質の蒸気発生回収装置の一例を、図7および図8を参
照して説明する。なお、図7は従来の蒸気発生回収装置
の構成を示す斜視図、図8は同じく正面断面図である。
【0004】すなわち、蒸気発生回収装置は、蒸発対象
となる液化物質20を収納する容器21と、この容器2
1内部の液化物質20に電子ビーム22を照射するため
の電子銃23と、蒸発した液化物質を回収するための回
収部24とから構成され、真空雰囲気中に設けられてい
る。容器21は、熱化学耐性を有する坩堝などからな
り、上部が開口して設けられている。そして、この容器
開口部分の上方は、基板に薄膜を生成するための処理領
域Xとして構成されている。一方、電子銃23は、容器
21に隣接して設けられ、容器21内部の液化物質20
表面に電子ビーム22を照射するように構成されてい
る。なお、電子ビーム22を容器内部の液化物質表面に
照射可能とするために、電子ビーム22を偏向させる直
流磁場25が発生している。この直流磁場25は、電子
銃23の近傍に設けられた図示しない外部磁場コイルに
より印加されて発生している。そして、回収部24は、
前記処理領域Xを上部から覆って、基板に接触しなかっ
た蒸気を円滑に回収するように構成されている。これ
は、正面から見た時に、回収部24の上部の凝縮面24
aは中央から左右の下方に傾斜して設けられ、これに連
続して垂直な壁面24b、この垂直な壁面の下端は容器
の開口部方向への傾斜面24cが設けられている。な
お、傾斜面24cの一部には開口部24dが設けられ、
電子ビーム22の通過域として構成されている。
【0005】以上のように構成される蒸気発生回収装置
では、電子銃23により電子ビーム22を発射させる
と、この電子ビーム22は直流磁場25により偏向して
容器21内の液化物質20の一部を照射する。これによ
り、液化物質20のビーム照射部分26のみが蒸発温度
以上の高温に加熱され、その照射部分26が蒸発し蒸気
27を発生する。この蒸気27は上昇して処理領域Xを
通過する。この時、この処理領域内部に基板が挿入され
ることによりに、基板表面に蒸気27が接触して蒸着す
る。ここで、基板に接触しなかった蒸気27は、処理領
域Xを通過した後、回収部24の凝縮面24aに接触し
て凝縮し、回収液膜30が生成される。この回収液膜3
0は、回収部24の凝縮面24aの傾斜を伝って、垂直
な壁面24b、傾斜面24cに沿って容器21に回収さ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術には、以下のような問題が発生している。
【0007】(1)電子ビーム22は加熱対象となる液
化物質20と共に、その収納容器21を加熱し、さら
に、液化物質20表面で反射して生じる反射ビーム28
により、図示しない周辺構成物も加熱する。このため、
電子ビーム22の蒸気発生効率(エネルギー効率)は低
いものとなる。しかも、高融点の液化物質の蒸発時に
は、容器21や周辺構成物の加熱により液化物質の劣化
が考えられ、これを解決するために冷却手段を設ける必
要があり、装置の構造が複雑となる。
【0008】(2)液化物質20は容器21に収納さ
れ、その表面を局部的に加熱するため、蒸気27の発生
がビーム照射部26に限定される。これにより、蒸気2
7はノズル噴射状に発生し、処理領域X内で均一な蒸気
とすることは困難となる。
【0009】(3)発生した蒸気27は、その一部が回
収部の開口部24d等から電子銃23方向に拡散するこ
とになる。電子銃23は、この蒸気27の影響を受ける
と絶縁破壊等が発生し易く、装置の耐久性が低下し、ま
た保守点検等の手間がかかり、経済性の低下要因にな
る。
【0010】(4)蒸気27の回収時には、蒸気は回収
部24内部の凝縮面24aで凝縮液化する。ここで、凝
縮面24aが下方に向いているため、重力の影響により
回収液膜30が途中で剥離・滴下する恐れがある。これ
により、回収が円滑に行われないばかりか、容器21や
電子銃23上に落下して清浄な蒸気発生を阻害する可能
性がある。
【0011】本発明は、上記の従来技術における課題を
解決するためになされたものであり、その目的は、蒸気
の発生・回収を円滑に行うと共に、経済性の優れた蒸気
発生回収装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、液化物質を蒸発させることにより蒸気
を発生させる蒸気発生部と、前記蒸気を凝縮により液化
して回収する回収部とを有する蒸気発生回収装置におい
て、前記蒸気発生部として、液化物質を収納する少なく
ても一対の容器が上部及び下部に対向配置され、前記上
下の容器間に円柱状の絶縁部材が設けられ、前記上部容
器に、1または2以上の液化物質の流出孔が設けられ、
前記流出孔下方となる円柱状の絶縁材料の上端に、液化
物質を貯溜する液溜が形成され、前記絶縁部材の上部と
下部容器内部または絶縁部材の下部とが電源により接続
されていることを特徴とする。
【0013】また、前記回収部として、絶縁部材の周囲
に同心状に回収壁が設けられ、前記回収壁の下部が下部
容器内部方向となるように設けられていることを特徴と
する。
【0014】
【作用】以上のように構成される本発明の高電圧機器で
は、液化物質は、下部容器からポンプを介してまたは外
部の液化物質供給手段から、上部容器に供給される。そ
して、上部容器の流出孔から流出した液化物質は、その
下部の液溜を介して絶縁部材外周を液膜となって流下
し、絶縁部材下部の下部容器に還元される。この状態
は、電源に接続された下部容器内部または絶縁部材の下
部と絶縁部材上部とが液膜により短絡され閉回路が形成
される。電源が投入されると、液膜にジュール熱が発生
して、放射軸方向に蒸発する。この時、絶縁部材の外周
面全体から液化物質が蒸発するので、蒸気は均一な状態
となる。したがって、エネルギーを高効率で利用でき、
蒸発効率の優れたものとなる。
【0015】また、蒸気は放射軸方向に拡散するため、
絶縁部材の周囲に同心状に回収壁を設けることにより、
蒸気の拡散方向周囲を取り囲む状態となる。蒸気は回収
壁壁面に接触すると、凝縮・液化し、液膜となって重力
によりその壁面を流下する。回収壁下部が下部容器内部
方向となる溜め、流下する液膜は容易に下部容器に回収
される。したがって、液膜の途中滴下・落下等による蒸
気発生阻害は起こらない。
【0016】
【実施例】以下、本発明による蒸気発生回収装置の実施
例を、図面に基づき説明する。
【0017】[1]主な実施例 本実施例において、図1は本実施例の蒸気発生回収装置
を示す断面図、図2は要部斜視図、図3は図1の要部拡
大断面図、図4は図3のA−A断面図である。
【0018】本実施例は、図1及び図2に示すように、
液化物質の蒸気発生部とその周囲の処理領域を囲むよう
に設けられた回収部とにより構成される。液化物質の蒸
気発生部は、液化物質16の収納される一対の容器1,
2と絶縁柱3とが同心状に設けられている。液化物質1
6の収納される容器は、底部に下部容器1が、また、そ
の上方に対向して上部容器2が設けられてる。下部容器
1には、図示しない供給手段から液化物質が供給される
ように構成されている。一方、上部容器2には、底面中
央部に流出孔4が開口して設けられている。
【0019】このような下部容器1と上部容器2とは、
一定流量となるポンプPを介して配管5により接続され
ると共に、下部容器1と上部容器2の間に、円柱状の絶
縁部材で絶縁柱3が配設されている。この絶縁柱3の上
端には図3に示すように凹状の液溜6が設けられてい
る。なお、図4に示すように、絶縁柱3上部には、上面
から外周面に向かって一定間隔で円弧状の溝7が形成さ
れ、さらに各溝7間の凸部12上面には、液溜6と絶縁
柱3外周面とを連通するバイパス溝8が形成されてい
る。このような絶縁柱3上部と液化物質に接する下部容
器1内部とに、電源9の電極が接続されている。なお、
絶縁柱3は、液溜6が前記上部容器2の流出孔4下部と
なるように、また、下端が下部容器1内部の液化物質1
6と接するように配設されている。
【0020】一方、回収部は、絶縁柱3周囲の空間であ
る処理領域Xを囲むように、回収壁として、円筒状の外
筒10と回収筒11が絶縁柱3と同心状に設けられてい
る。この外筒10の上端は、上部容器2よりも上方とな
るように設けられている。また下端には回収筒11が接
続されている。この回収筒11は外筒10に沿って流下
してきた液化物質16を下部容器1に回収するように傾
斜して設けられている。
【0021】以上のように構成される本実施例の作用効
果は、以下のようになる。すなわち、ポンプPを駆動す
ることにより下部容器1に収納される液化物質16が、
配管5を介して上部容器2に供給される。上部容器2に
供給された液化物質16は流出孔4から一定流量で流出
して、その下部に設けられた絶縁柱3の液溜6に連続し
て供給され、貯溜される。そして、液溜6の上縁まで液
化物質16が供給された後、さらに液化物質16が供給
されると、液化物質16は液溜6の上縁からオーバーフ
ローして絶縁柱3の外周面に沿って流下し、絶縁柱3下
端から下部容器1に還元される。この時、流下する液化
物質16は、絶縁柱3の表面全体に液膜13を形成する
ことになる。そして、絶縁柱3下端は下部容器1の液化
物質16中となるように設けられているため、液膜3は
絶縁柱3下端まで流下すると、下部容器1の液化物質1
6と接続された状態となる。
【0022】したがって、液膜13が絶縁柱3下端まで
流下すると、電源9に接続された下部容器1と絶縁柱3
上部とが液膜13により短絡されて、電気的な閉回路を
形成することになる。そして、電源9の投入により液膜
13に電流が流れると、液膜13の電気抵抗によりジュ
ール熱を発生する。これにより、液膜13が蒸発し、放
射軸方向に蒸気14として拡散する。なお、液膜13が
下部容器1の液化物質16と接触するまでの間、または
液膜13の蒸発等により絶縁柱3表面の一部または全部
が乾燥した場合には、電源9を含む電気的閉開路は形成
されず、この場合にはジュール熱は発生しない。
【0023】上述のジュール熱により拡散した蒸気14
は、処理領域X中を通過した後、外筒10の内周面に接
触して凝縮し、回収液膜15が生成される。この回収液
膜15は、重力により外筒10内周面に沿って流下す
る。そして、外筒10の下端に接続して設けられた回収
筒11内周面から下部容器1に還元され、再度ポンプに
より循環使用される。
【0024】なお、絶縁柱3の液溜6には、図4に示す
ように、絶縁柱3の上端外周面に円弧状の溝7と、液溜
6と絶縁柱3外周面とを連通するバイパス溝8が形成さ
れているため、液化物質16と絶縁柱3との濡れ性が小
さい場合でも、容易に絶縁柱3上面から外周面に液膜1
3となって流下することができる。すなわち、液溜6の
上縁からオーバーフローした液化物質16は、まず絶縁
柱3上面の円弧状の溝7内部から外周面に流下すると共
に、凸部12上面の液化物質16もその表面張力により
円弧状の溝7内部に引き込まれる。そして、液化物質1
6が一定流量で連続して供給されることに伴い、絶縁柱
3表面に液膜13が形成される。また、液溜6と絶縁柱
3外周面とを連通するバイパス溝8は凸部12上面に設
けられているため、凸部12も液化物質16が流れ易
く、この凸部12表面上にも液膜が形成された状態とな
る。
【0025】ここで、本実施例のエネルギー効率に関し
て、電源9の一例として、コンデンサバンクをエネルギ
ー源とするパルス電源を用いた場合について説明する。
すなわち、パルス電源では、放流電流ID が液膜13を
通電する場合、周波数ωによる表皮効果が現れる。これ
について、次の(1)〜(3)式に基づいて説明する。
【0026】
【数1】
【0027】すなわち、放電電流ID の各周波数成分I
dωは、上記の(1)式に示すように、表皮厚δに比べ
て表面に近い部分に通電しやすい。なお、(1)式のZ
は液膜13の表面からの深さ座標を示す。一方、表皮厚
δは、(2)式に示すように、液膜13の導電率ρe
透磁率μo に依存し、周波数が高くなれば表皮厚δは小
さくなる。特に、液膜13の膜厚をdとして、(3)式
が満足されるような場合、すなわち表皮厚δが膜厚dに
比べて十分に小さい値となる場合は、液膜13の表面近
傍を集中的に通電することが可能となる。したがって、
パルス電源を投入することにより得られるエネルギーの
ほとんどは、液膜13の表面のみを効率的に加熱して、
高い蒸発効率(エネルギー効率)により蒸気を発生させ
ることができる。
【0028】さらに、上述のパルス電源を使用した場
合、放電電流ID の通電により液膜13表面は瞬時にし
て加熱されて高温層が形成される。この高温層に含まれ
る熱エネルギ−は、熱伝導による膜厚方向の拡散の前
に、液膜13の流下に伴い下方に移動し、下部容器14
に回収される。したがって、液膜13表面には定在的な
高温層が形成される。この状態で、液膜13が絶縁柱3
全表面に形成・流下されるため、熱伝導による絶縁柱3
の温度上昇は抑制される。
【0029】以上のように、本実施例では、液膜13に
電流を通電して発生するジュール熱により、その液膜1
3となっている液化物質16を加熱・蒸発させているの
で、周辺機器や液化物質16の収納容器1,2を加熱す
ることが無い。したがって、本実施例は、投入されたエ
ネルギーを高効率で利用することができ、蒸発効率の優
れたものとなる。さらに、高融点の液化物質16を蒸発
させる場合でも、周辺機器等に冷却手段を設ける必要が
無いため、装置全体を簡単な構成にすることができる。
【0030】また、本実施例では、液化物質16は安定
且つ恒常的に流下する液膜13となって、絶縁柱3の表
面全体で加熱されるため、蒸気14をその全表面から発
生し、処理領域Xに蒸気密度が均一な状態を維持して供
給することができる。したがって、高品質の蒸気発生回
収装置とすることができる。また、電極としてパルス電
極を使用した場合には、絶縁柱3表面の液膜表面のみを
効果的に加熱することができ、高効率の蒸気発生回収装
置とすることができる。
【0031】さらに、本実施例では、蒸気14の発生に
電子ビームを使用しないため、蒸気の影響を受ける電子
銃23のような精密な機器は必要なく、装置を簡単な構
成とすることができる。これにより、保守点検が容易に
なると共に、装置の耐久性が向上し、経済的にも優れた
ものとなる。
【0032】また、蒸気14は、放射軸方向に拡散し
て、外筒10内周面に接触し凝縮するため、回収液膜1
5は重力により円滑に外筒10内周面に沿って流下し、
途中滴下・落下等が発生することなく下部容器1に回収
することができる。したがって、蒸気の回収により、清
浄な蒸気発生を阻害することは起こらず、信頼性の高い
ものとなる。
【0033】[2]他の実施例 なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではな
く、具体的な各部材の形状、或いは各々の取付位置は適
宜変更可能である。例えば、液化物質16の収納される
容器は下部容器1と上部容器2の一対に限定されず、補
助容器等を適宜増加させることができる。また、上部容
器2は、その底面に複数の流出孔4を設けることも可能
である。その一例として図5に示すように、流出孔4
(破線)を上部容器2底面の4か所に設ける。これらの
流出孔4は、これから流出する液化物質16が全て液溜
6内部に供給されるように、位置決めされている。
【0034】さらに、流出孔4に、流出量の調整手段を
設けることもできる。これにより、絶縁柱3表面下部域
の膜厚に対応して、液溜6に供給される液化物質16量
を調整することができる。もし、絶縁柱3表面の液膜1
3の膜厚が薄くなり、絶縁柱3表面が露出の可能性があ
る場合には、流出孔4の流出量調整手段により液溜6に
供給される液化物質16量が調整され、これにより液膜
13が安定して一定の膜厚となるようにすることができ
る。また、この場合、絶縁柱3表面下部域に膜厚用のセ
ンサを設け、これにより、流出孔4からの流出量が調整
されるように構成することもできる。
【0035】また、流出孔4の流出量に関係なく、液膜
13の流下速度を一定とするための手段を設けることも
できる。これは、例えば、図6に示すように、絶縁柱3
の周囲に絶縁材料からなるリング状突起17を設けた構
成とする。このリング状突起17は液膜13の流下速度
の緩衝物として作用し、流出孔4の流出量が増加した場
合でも、液膜13の流下速度の増加を抑制することがで
きる。また、リング状突起17は、液膜13の膜厚ムラ
を小さくすることができる。なお、絶縁柱3は、内部が
空洞に構成することも可能である。また、絶縁柱3上部
の円弧状の溝7やバイパス溝8を設けることは限定され
ない。そして、設ける場合には、その形状及び形成位置
は適宜変更可能である。
【0036】さらに、電源9は絶縁柱3の上部と下部容
器とを接続することに限定されず、絶縁柱3表面を流下
する液膜13が通電可能となるように適宜変更可能であ
る。また、電源9は、パルス電源に限定されず、高周波
電源としても同様の効果を得ることができる。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、液膜状の
液化物質に電流を通電することにより発生するジュール
熱を利用して液化物質を放射軸方向に蒸発させる蒸気発
生部と、放射軸方向に蒸発された蒸気を垂直な壁面によ
り回収する回収部が設けられたことにより、蒸気の発生
・回収が高効率且つ円滑となると共に、経済性・高信頼
性の優れた蒸気発生回収装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のの蒸気発生回収装置の第1実施例を示
す断面図。
【図2】図1の要部斜視図。
【図3】図1の要部拡大断面図。
【図4】図3のA−A断面図。
【図5】他の実施例の一例を示す要部平面図。
【図6】他の実施例の一例を示す要部断面図。
【図7】従来技術の蒸気発生回収装置の構成を示す斜視
図。
【図8】図7の正面断面図。
【符号の説明】
1 … 上部容器 2 … 下部容器 3 … 絶縁柱 4 … 流出孔 5 … 配管 6 … 液溜 7 … 円弧状の溝 8 … バイパス溝 9 … 電源 10 … 外筒 11 … 回収筒 12 … 凸部 13 … 液膜 14,27 … 蒸気 15,30 … 回収液膜 16,20 … 液化物質 17 … リング状突起 21 … 容器 22 … 電子ビーム 23 … 電子銃 24 … 回収部 25 … 直流磁場 26 … ビーム照射部分 28 … 反射ビーム P … ポンプ X … 処理領域

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液化物質を蒸発させることにより蒸気を
    発生させる蒸気発生部と、前記蒸気を凝縮により液化し
    て回収する回収部とを有する蒸気発生回収装置におい
    て、 前記蒸気発生部として、液化物質を収納する少なくても
    一対の容器が上部及び下部に対向配置され、 前記上下の容器間に円柱状の絶縁部材が設けられ、 前記上部容器に、1または2以上の液化物質の流出孔が
    設けられ、 前記流出孔下方となる円柱状の絶縁材料の上端に、液化
    物質を貯溜する液溜が形成され、 前記絶縁部材の上部と下部容器内部または絶縁部材の下
    部とが電源により接続されていることを特徴とする蒸気
    発生回収装置。
  2. 【請求項2】 前記絶縁部材上部に、上面から周面に向
    かって液化物質の流路となる溝が形成されていることを
    特徴とする請求項1記載の蒸気発生回収装置。
  3. 【請求項3】 前記絶縁部材周囲に、絶縁材料からなる
    リング状突起を1または2以上設けたことを特徴とする
    請求項1記載の蒸気発生回収装置。
  4. 【請求項4】 前記液化物質の流出孔に流量調整手段が
    設けられたことを特徴とする請求項1記載の蒸気発生回
    収装置。
  5. 【請求項5】 前記回収部して、絶縁部材の周囲に同心
    状に回収壁が設けられ、前記回収壁の下部が下部容器内
    部方向となるように設けられていることを特徴とする請
    求項1記載の蒸気発生回収装置。
JP21751693A 1993-09-01 1993-09-01 蒸気発生回収装置 Pending JPH0774111A (ja)

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