JPH0773725B2 - 複合スリーブの製造方法 - Google Patents

複合スリーブの製造方法

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JPH0773725B2
JPH0773725B2 JP1153777A JP15377789A JPH0773725B2 JP H0773725 B2 JPH0773725 B2 JP H0773725B2 JP 1153777 A JP1153777 A JP 1153777A JP 15377789 A JP15377789 A JP 15377789A JP H0773725 B2 JPH0773725 B2 JP H0773725B2
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    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B27/00Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
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    • B21B27/02Shape or construction of rolls
    • B21B27/03Sleeved rolls

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は圧延用複合ロールや搬送用複合ローラにおい
て、軸に装着される圧延設備用複合スリーブの製造方法
に関する。
(従来の技術および課題) 圧延用ロールには第7図に示すように、耐摩耗材から形
成された外層33の内面に強靭材から形成された内層34が
鋳造により溶着一体化して形成された複合スリーブ35
が、強靭材から成る軸32に装着固定された複合ロール31
がある。該ロール31を圧延に供する際に、圧延設備上の
理由などにより、ロール31の軸間距離や軸径に制約があ
るため、複合スリーブ35を十分厚く形成することができ
ない場合がある。前記複合スリーブ35が薄い場合には、
該スリーブ35を遠心力鋳造法によって鋳造成形する際
に、外層材溶湯中の成分が内層材溶湯へ混入するため、
均一な外層厚さを確保するのが困難である。また、外層
33より内層34の凝固点が高い場合には、最終凝固部が内
層34内部に広く分布し、内層34に引け巣状の鋳造欠陥が
広範囲に発生するので、該欠陥を起点として割損が発生
し易いという問題がある。
上述の外層厚さの不均一や割層の発生の問題は、第7図
と同様の構造の搬送用複合ローラにおいても発生する。
上記問題点を解決するため、実開昭57−65754号公報に
開示されているように、内外スリーブが硬ろう材により
ろう接された二層スリーブを有する複合ロールが提案さ
れているが、接合強度を確保するためろう材層が厚くな
り、外層厚さが制限されるので、外層厚さを確保できな
いのが実情である。特に、胴長の長いロールにおいて
は、ろう材の被着・充填が不均一になるため接合強度が
低下し、ずれが発生し易く、外層厚さが均一に確保でき
ないという問題が残されている。
本発明は上述の問題点に鑑みなされたもので、スリーブ
が薄くても外層の厚さが均一に確保され、しかも、耐割
損性に優れた複合スリーブの好適な製造方法を提供する
ことを目的としている。
(課題を解決するための手段) 上述の目的を達成するために本発明は、内層と外層とか
ならる複合スリーブの製造方法において、前記内層形成
用の内スリーブの外周面と前記外層形成用の外スリーブ
の内周面との間にろう付箔を介在させて、内スリーブと
外スリーブを組立た後加熱して、前記ろう付箔を溶融
し、内スリーブと外スリーブとをろう付する。又、軸径
に比して胴長の長い複合スリーブの場合、内外スリーブ
を組立て、該スリーブ組立体を起立状態において加熱し
て、ろう付箔を溶融させ、内外スリーブの下端に設けた
ろう材流出防止手段により溶融したろう材の流出を防止
しつつ、前記組立体の下端側から上端側へ向って順次冷
却するのが好適である。
(作 用) 本発明では内層形成用の内スリーブと外層形成用の外ス
リーブとを、ろう付して接合するので、複合スリーブが
薄くても均一な外層厚さを確保することができる。ま
た、両者の接合に際して内層に鋳造欠陥は発生しないの
で、該欠陥に起因するスリーブの割損も発生しない。
特に、上記ろう付に際して、箔状に形成されたろう材
(すなわち、ろう付箔)を用いれば、該ろう付箔は薄い
うえ均一な厚さであるから、内スリーブ外周面に巻きつ
けたり貼り着けたりするなど極く簡単な作業によって、
内スリーブ外周面にろう材を均一に被着することができ
る。このため、内・外両スリーブの隙間にろう材を均一
かつ十分に充てんすることができる。さらに、前記隙間
を小さくすることができるので、ろう付部分の接合強度
を向上することができる。また、急速な加熱によって短
時間でろう材を溶融することができる。
さらに、胴長の長い複合ロールの場合、内・外両スリー
ブの下端にろう材流出防止手段を設ければ、起立させた
状態で加熱し、ろう材を溶融しても、ろう材の流出を防
止することができる。このため、両スリーブの隙間に溶
融したろう材を完全に充満させ、均一で健全なろう材層
を軸方向にわたり確実に形成することができる。
また、ろう付後、スリーブ組立体の下端側から上端側に
向って順次冷却すれば、内・外両スリーブの隙間に充満
した溶融状態のろう材の凝固(すなわち、ろう付)が、
前記組立体の下端側から上端側に向って順次進行するの
で、冷却に際して軸方向の歪の発生を防止することがで
きる。
(実施例) 以下に本発明について説明する。
第1図は本発明の実施例に係る複合スリーブ5が強靭材
から成るロール軸2に装着固定された複合ロール1を示
している。前記複合スリーブ5は、強靭材から形成され
た内スリーブ4の外周面に耐摩耗材から形成された外ス
リーブ3がろう付されて形成されている。尚、前記複合
スリーブ5のロール軸2への固定は、焼ばめなどの機械
的な固定の他、後述するろう付によって固定してもよ
い。
本発明のろう付に使用するろう材は、既述の通り、圧延
設備用複合スリーブ5の外スリーブ3と内スリーブ4と
を接合するものであり、該複合スリーブ5の使用時に前
記の両スリーブの間にすべりを生じない程度の接合強度
を備えたものであればよい。該接合強度としては、ロー
ル軸とスリーブとを焼ばめ固定する際に、圧延に必要な
トルク伝達のために通常必要とされる締付応力と同程度
であればよい。
上述の接合強度を有するろう材としては、たとえば、銀
ろう、銅ろう、黄銅ろう、ニッケルろうなどの各種ろう
材や、Ni基、Co基、Al基などの合金材溶湯から急冷凝固
して得られる急冷凝固ろう材、または、急冷凝固によっ
てアモルファス化されたアモルファスろう材などを掲げ
ることができる。特に、Ni基合金から成るろう材は、比
較的低融点で溶融し、ろうの流動性が大きく、鋳鉄や鋼
との濡れ性も良いので、外スリーブ3と内スリーブ4と
の狭い隙間に侵入し易く、扱い易い。また、該Ni基合金
は鉄に対する拡散性が良いので、ろう材と内・外両スリ
ーブ(母材)との境界部で十分な拡散接合が行なわれ、
接合部において引張強さとして130〜200MPa程度の高い
接合強度が得られるなどの特徴があり、本発明のろう材
として好適である。
また、本発明の圧延設備用複合スリーブの外スリーブを
形成する高硬度の耐摩耗材としては、たとえば、第1表
に示した耐摩耗材を掲げることができる。
一方、圧延設備用複合スリーブの内スリーブを形成する
強靭材としては、たとえば、機械構造用炭素鋼材やCr−
Mo鋼材、Ni−Cr−Mo鋼材などの高強度の構造用鋼材、あ
るいは、鋳鋼材、黒鉛鋼材、ダクタイル鋳鉄材などを掲
げることができる。
上記複合スリーブ5のろう付方法としては、たとえば、
外スリーブ3と内スリーブ4との隙間に溶融したろう材
を侵入、充てんする方法や、内スリーブ4外周面にペー
スト状のろう材を塗布しておき、外スリーブ3を挿入し
た後ろう付温度に加熱する方法、あるいは、内スリーブ
4外周面にろう材を溶射してろう材層を形成した後、外
スリーブ3を挿入してろう付温度に加熱する方法などが
あるが、特に、既述のろう材を箔状に形成したろう付箔
をスリーブの外周面に固定した後外スリーブを挿入して
ろう付温度に加熱する方法が好適である。前記の方法に
よれば内スリーブと外スリーブとの隙間にろう材を均一
かつ十分に充てんすることができることに加え、内スリ
ーブへのろう材の被着が簡単でろう付作業も短時間で行
なうことができるなどの利点があるからである。
前記ろう付箔としては、特に、急冷凝固ろう付箔やアモ
ルファスろう付箔が好ましい。これらろう付箔は、通
常、靭性を備えた均一で極めて薄い(25〜65μm程度)
箔であるから、内スリーブ外周面に被着し易い。また、
内・外両スリーブとの隙間を小さくすることができるの
で、ろう付に際して、溶融が速いだけでなく、ろう付部
分の接合強度を確保することができるなどの優れた特長
を備えているからである。ちなみに、Ni基合金から成る
アモルファスろう付箔は、上述の特長の他に、合金の種
類が豊富で内・外両スリーブの材質に合せて適切なろう
付温度のものを選択することができることに加えて、ろ
う材中の成分偏析が少なく、溶融した後微細な結晶質の
ミクロ組織を形成して内スリーブと外スリーブとを拡散
接合によって強固に接合するので、本発明のろう付箔と
して好適である。尚、上記のろう付箔の選択において、
たとえば、外スリーブに既述の高融点のハイス系材料を
用いる場合には、比較的ろう付温度の高いNi−Cr−Fe−
Si−B系ろう付箔を使用する。一方、融点の低い鋳鉄材
料を用いる場合には、ろう付温度の低いNi−Cr−P系ま
たはNi−Pろう付箔を使用する。
以下に上述のろう付箔を用いた圧延設備用複合スリーブ
の製造方法について説明する。
第2図は、上述のろう付箔9を外周面に被着した内スリ
ーブ7に外スリーブ6を挿入して組み立た複合スリーブ
組立体8を示している。該組立体8を得るには、まず、
ろう付箔9を内スリーブ7外周面にらせん状に巻きつけ
た後、該箔の端部9aを固定して内スリーブ7に被着す
る。ろう付箔9を内スリーブ7に固定するには、たとえ
ば、ろう付箔9の固定部分に電流を通じたりトーチを使
用するなどしてろうを加熱し、局部的にろう付すればよ
い。尚、ろう付箔9の被着に際しては、隣接する箔との
間に隙間を生じないように内スリーブ7外周面の所定部
分に被着することができればよく、らせん状に巻きつけ
るだけでなく、軸方向に平行に被着したり、周方向に平
行に巻きつけて被着してもよい。
次に、外スリーブ6を上記内スリーブ7にろう付箔を介
して隙間ばめあるいは焼ばめによって締りばめして複合
スリーブ組立体8を得る。尚、後述するろう付の際に
は、接合面に圧力が加えられた状態(締りばめ状態)で
接合すると、後述するように内・外両スリーブの下端面
の接合部を封止しなくても良好な接合状態から得られる
ので、外スリーブ6は焼ばめによって固定するのが好ま
しい。
上記で組み立た複合スリーブ組立体8を加熱炉に装入
し、ろう付箔の種類に応じた適宜の雰囲気に保った状態
で、所定のろう付温度に昇熱して、ろう付箔を溶融する
と共に内スリーブ7および外スリーブ6とを接合(ろう
付)する。その後、冷却して、ろう付によって両スリー
ブ6,7が固定された圧延設備用複合スリーブを得る。
第3図乃至第4図は上記のろう付の状態を示している。
図中12および14はいずれもろう付用の加熱炉である。
複合スリーブ組立体8の加熱に際して、特に外スリーブ
6と内スリーブ7とをすき間ばめした場合には、両スリ
ーブの隙間から溶融したろう材が流出し易いため、両ス
リーブの下端面の接合部を封止して、溶融したろう材の
流出を防止する。
上記流出防止手段としては、たとえば、第3図に示した
ように、前記下端面に当接して前記接合部を覆う流出防
止用シリンダ10を溶接により固定すればよい。尚、該リ
ング10と外スリーブ6および内スリーブ7との溶接に当
っては、溶融したろう材の流出防止のため、各々の接合
部分の全周にわたって溶接する。尚、前記流出防止用リ
ング10は、外スリーブ6の成形加工時に、軸方向の一端
側に径内方向に向う周凸部として外スリーブ6と一体的
に形成してもよい。
あるいは、第4図に示したように、両スリーブの下端面
の接合部を、溶接によって接合すると共に封止してもよ
い。
上述の様にして、溶融したろう材の流出を防止しつつろ
う付箔を溶融すれば、外スリーブと内スリーブとの隙間
を溶融したろう材で満すことができる。従って、内・外
両スリーブが接合面の全面にわたって均一かつ十分にろ
う付することができる。
一方、複合スリーブ組立体8のろう付後の冷却に際し
て、冷却が不均一な場合には、溶融したろう材の凝固が
不均一となるため、接合後の複合スリーブの軸方向の歪
が残留することがある。この歪は、特に、複合スリーブ
の長い場合において著しい。
そこで、既述のように両スリーブの下端面の接合部を封
止しつつ起立した状態で加熱され、外スリーブと内スリ
ーブの隙間に溶融したろう材が満された状態の複合スリ
ーブ組立体を、下端側から上端側に向って順次冷却する
ことによって、ろう材を下端側から上端側に向って順次
凝固して歪の発生を防止する。
上記冷却方法としては、たとえば、第3図に示したよう
に、複合スリーブ組立体8を図示省略した吊下装置によ
って、加熱炉12の炉底に設けられた開口部から徐々に炉
外に降下させると共に、加熱炉12の下部に配設された冷
却ガス噴出ノズル13からArやN2などの不活性ガスを炉外
に出た組立体8aに吹き付けて、組立体8の下端側から順
次冷却すればよい。尚、前記吊下装置は、組立体8の上
端部に設けられた接続具11に吊り具を介して接続される
と共に組立体8を昇降自在に吊持ち状に支持している。
一方組立体8を均一に冷却するために、前記冷却ガス噴
出ノズル13は対向状に複数組かつ複数段設けるのがよ
い。
また第4図に示したように、冷却ガス噴出ノズル13を垂
直方向に多数備えた耐熱部材から成る冷却ガス供給器16
を、加熱炉14内の対向する位置に複数組配設し、下端側
のノズル13から順次、不活性ガスを耐火物製の架台15に
載置された組立体8に吹き突けて、該組立体8の下端側
から順次冷却してもよい。尚、前記冷却ガス噴出用ノズ
ル13は、炉壁の対向する位置に複数組かつ複数段設けて
もよい。
尚、本実施例では、ロール軸に固定されて使用される複
合スリーブについて述べたが、これに限るものではな
く、第5図に示す堅ロール17のように、強靭材から成る
ロール軸19にベアリング20を介して装着される複合スリ
ーブ18の外スリーブ21と内スリーブ22とを接合する場合
にも適用することができる。
また、本実施例では圧延用複合ロールの軸に装着される
複合スリーブについて述べたが、本発明は第1図および
第5図に示した複合ロールと同様の構造の搬送用複合ロ
ーラにおいて、軸に装着される複合スリーブについても
適用できるのはもちろんである。
さらに第6図に示した構造の搬送用複合ローラ23におい
て、軸部材25,25の間に装着される複合スリーブ24につ
いても適用できる。
尚、ローラに装着して使用する際には、複合スリーブの
外スリーブには、既述の高硬度の耐摩耗材の他、適宜の
耐摩耗材を使用することができる。
以下に具体的製造例について説明する。
第2表に示す組成を有するハイス系材料から外径32
5mmφ、内径285.00mmφ、胴長1450mmφの円筒状スリー
ブを製作し、外スリーブを得た。
内スリーブ材としてJIS SCM−4から成る鋼材を機
械加工し、外径285.21mmφ、内径245mmφ、胴長1450mm
φの内スリーブを製作した。
の内スリーブ外周面に第2図の如く、第3表およ
び第4表に示すNi基合金から成るアモルファスろう付箔
を隙間なく巻きつけた後、箔の両端の一部を加熱して軸
に溶着固定した。
尚、前記ろう付箔は、厚さ40μm、幅50mmであった。
で得た外スリーブを300℃に加熱後、で得たろ
う付箔を外周面に被着した内スリーブの、外周に挿入し
て冷却し、焼ばめによって内スリーブに固定して複合ス
リーブ組立体を得た。
で得た組立体の下端面の接合部を溶接によって接
合すると共に封止した。前記溶接は接合部分の全周にわ
たって行った。
の組立体を第4図に示した冷却ガス供給器を備え
た加熱炉に装入し、の封止された接合部が下側となる
様に起立させた状態で耐火物製の架台に載置した。
加熱炉内をN2ガス雰囲気とした後加熱し、1040℃で
4時間保持して内スリーブと外スリーブとをろう付によ
って拡散接合した。
冷却に際しては第4図に示した如く、まず冷却ガス
供給器の下端の冷却ガス噴出用ノズルから低温のN2ガス
を噴出させ、順次上方のノズルからN2ガスを噴出させ
て、組立体を下端側から順次冷却した。
上述の操作で得た複合スリーブからろう付部分を含
む試料を採取し、接合強度を調査したところ、引張強さ
で135〜174MPaであった。また外スリーブの外周面全体
にわたって超音波探傷試験を実施した結果、該スリーブ
は全面積にわたり、内スリーブと完全に結合しているこ
とが確認できた。
(発明の効果) 上述の通り本発明では、圧延設備用複合スリーブの内層
形成用の内スリーブと外層形成用の外スリーブとをろう
付によって接合したので、前記複合スリーブが薄くても
均一な外層厚さを確保することができる。また、両者の
接合に際して内層に鋳造欠陥は発生しないので、該欠陥
に起因するスリーブの割損も発生しない。
また、内スリーブと外スリーブとのろう付に際しては、
内スリーブ外周面と外スリーブの内周面との間にろう付
箔を介在させて、内スリーブと外スリーブを組立てた後
加熱して、ろう付箔を溶融すると共に内スリーブと外ス
リーブとをろう付する。前記ろう付箔は薄く均一な厚さ
であるから、内スリーブ外周面にろう材を均一に被着す
ることができる。このため、内スリーブと外スリーブと
の隙間にろう材を均一かつ十分に充てんすることができ
るので、両者の接合強度を向上することができる。さら
に、ろう材の被着作業を極めて簡単かつ迅速に行なうこ
とができる。また、内スリーブと外スリーブとの隙間を
小さくすることができるので、ろう付部分の接合強度を
よりいっそう向上することができるうえ、急速な加熱に
よって短時間でろう材を溶融することができる。従っ
て、ろう付作業を短時間で行なうことができ、生産性に
優れている。
また、胴長の長い複合ロールの場合、内・外両スリーブ
の下端にろう材流出防止手段を設けて、溶融したろう材
の流出を防止しつつ、複合スリーブ組立体の下端側から
上端側へ向って順次冷却すれば、内スリーブと外スリー
ブとの隙間に溶融したろう材を完全に充満させ均一で健
全なろう材層を軸方向にわたり確実に形成することがで
きるので、接合強度をよりいっそう向上することができ
る。また、溶融したろう材の不均一な凝固に起因する歪
の発生も防止することができる。従って、複合スリーブ
の品質向上に資することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る複合スリーブが装着され
た複合ロールの断面図、第2図は内スリーブ外周面にろ
う付箔が被着された複合スリーブ組立体を示す部分断面
説明図、第3図は第2図の組立体のろう付および冷却方
法を示す説明図、第4図は第2図の組立体の他の冷却方
法を示す説明図、第5図は本発明の実施例に係る複合ス
リーブが装着された堅ロールを示す部分断面図、第6図
は本発明の実施例の複合スリーブが装着された複合ロー
ラを示す断面図、第7図は従来の複合スリーブが装着さ
れた複合ロールを示す断面図である。 5……複合スリーブ、4,7……内スリーブ、3,6……外ス
リーブ、8……複合スリーブ組立体、9……ろう付箔、
13……冷却ガス噴出用ノズル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森川 長 兵庫県尼崎市西向島町64番地 久保田鉄工 株式会社尼崎工場内 (72)発明者 前家 信朗 兵庫県尼崎市西向島町64番地 久保田鉄工 株式会社尼崎工場内 (56)参考文献 特開 昭49−105749(JP,A) 特開 平3−18404(JP,A) 実開 昭57−60758(JP,U) 実開 平1−60701(JP,U) 実開 昭57−65754(JP,U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内層と外層とかならる複合スリーブの製造
    方法において、 前記内層形成用の内スリーブ(7)の外周面と前記外層
    形成用の外スリーブ(6)の内周面との間にろう付箔
    (9)を介在させて、内スリーブ(7)と外スリーブ
    (6)を組立た後加熱して、前記ろう付箔(9)を溶融
    し、内スリーブ(7)と外スリーブ(6)とをろう付す
    ることを特徴とする複合スリーブの製造方法。
  2. 【請求項2】内層と外層とかならる軸径に比して胴長の
    長い複合スリーブの製造方法において、 前記内層形成用の内スリーブ(7)の外周面と前記外層
    形成用の外スリーブ(6)の内周面との間にろう付箔
    (9)を介在させて、内スリーブ(7)と外スリーブ
    (6)を組立て、該スリーブ組立対(8)を起立状態に
    おいて加熱して、前記ろう付箔(9)を溶融させ、前記
    内・外両スリーブ(7),(6)の下端に設けたろう材
    流出防止手段により溶融したろう材の流出を防止しつ
    つ、前記組立体(8)の下端側から上端側へ向って順次
    冷却することを特徴とする複合スリーブの製造方法。
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