JPH077320A - 誘電体アンテナ - Google Patents
誘電体アンテナInfo
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- JPH077320A JPH077320A JP17125393A JP17125393A JPH077320A JP H077320 A JPH077320 A JP H077320A JP 17125393 A JP17125393 A JP 17125393A JP 17125393 A JP17125393 A JP 17125393A JP H077320 A JPH077320 A JP H077320A
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Abstract
(57)【要約】
〔目的〕 非放射性誘電体線路などの誘電体線路との結
合に最適の誘電体アンテナを提供する。 〔構成〕 平行導体板(10 等) の外部において非放射性
誘電体線路などの誘電体線路を構成する誘電体ロッド
(20) の横幅よりも大きな一定横幅の部分とその前方に
形成された先細りのテーパー部分とから成る外部誘電体
板(31)と、上記誘電体ロッド(20)の先端から外部誘電体
板(31)の横幅一定の部分まで横幅を拡大しながら平行導
体板(10 等) 間に延長される内部誘電体板(32)とを備え
る。本発明の他の側面によれば、外部誘電体板(31)に外
接する根元側の端面を先端方向に拡大させた裁頭四角錐
の形状を呈する金属ホーン(33)を更に備えている。
合に最適の誘電体アンテナを提供する。 〔構成〕 平行導体板(10 等) の外部において非放射性
誘電体線路などの誘電体線路を構成する誘電体ロッド
(20) の横幅よりも大きな一定横幅の部分とその前方に
形成された先細りのテーパー部分とから成る外部誘電体
板(31)と、上記誘電体ロッド(20)の先端から外部誘電体
板(31)の横幅一定の部分まで横幅を拡大しながら平行導
体板(10 等) 間に延長される内部誘電体板(32)とを備え
る。本発明の他の側面によれば、外部誘電体板(31)に外
接する根元側の端面を先端方向に拡大させた裁頭四角錐
の形状を呈する金属ホーン(33)を更に備えている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車載用ミリ波レーダー
装置の構成要素などとして利用される誘電体アンテナに
関するものであり、特に、非放射性誘電体線路との結合
に最適な誘電体アンテナに関するものである。
装置の構成要素などとして利用される誘電体アンテナに
関するものであり、特に、非放射性誘電体線路との結合
に最適な誘電体アンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】乗用車などの車両に搭載され追突や衝突
防止用警報装置などに利用される車載用レーダー装置
は、先行車両や対向車両などの標的までの最遠測距範囲
は数百m程度の比較的短距離で足りるため、放射電波が
必要以上に遠方まで伝播したり、既存のマイクロ波帯の
通信設備に干渉したりすることを回避するため、60G
Hz程度の伝播減衰量の大きなミリ波帯の電波が適して
いる。このミリ波帯の利用は、レーダーモジュール全体
の小型化、特にアンテナの小型化を図るという点でも適
している。
防止用警報装置などに利用される車載用レーダー装置
は、先行車両や対向車両などの標的までの最遠測距範囲
は数百m程度の比較的短距離で足りるため、放射電波が
必要以上に遠方まで伝播したり、既存のマイクロ波帯の
通信設備に干渉したりすることを回避するため、60G
Hz程度の伝播減衰量の大きなミリ波帯の電波が適して
いる。このミリ波帯の利用は、レーダーモジュール全体
の小型化、特にアンテナの小型化を図るという点でも適
している。
【0003】従来、上記60GHz程度のミリ波帯のレ
ーダーモジュールは、マイクロストリップ線路の形式で
構成されてきたが、このような高周波帯域では線路から
の放射電力が大きくなり放射損失が増大すると共に、複
数系統のレーダーモジュールを近接させて配置した場合
に、相互干渉が生じやすく検出精度が低下するという問
題がある。また、レーダーモジュールの一層の小型化、
部品点数の節減及びこれによる低廉化も必要とされてい
る。
ーダーモジュールは、マイクロストリップ線路の形式で
構成されてきたが、このような高周波帯域では線路から
の放射電力が大きくなり放射損失が増大すると共に、複
数系統のレーダーモジュールを近接させて配置した場合
に、相互干渉が生じやすく検出精度が低下するという問
題がある。また、レーダーモジュールの一層の小型化、
部品点数の節減及びこれによる低廉化も必要とされてい
る。
【0004】上記問題点を解決するための新たな線路形
式として、電子情報通信学会論文誌vol.J73 ー1 ,No.
3, pp 87 ー94(1990 年 3月) に掲載された「非放射性
誘電体線路を用いたミリ波集積回路」と題する米山教授
らの論文に開示されている非放射性誘電体線路(Non-Ra
diative-Dielectric-waveguide:NRD線路)が適して
いる。この非放射性誘電体線路は、使用周波数帯の電波
の半波長よりわずかに小さな間隔を保って対向する平行
導体板の間に棒状の誘電体(誘電体ロッド)を挿入する
ことによりこの誘電体ロッドに沿う電磁波の伝播のみを
可能としたものである。この非放射性誘電体線路では線
路の上下方向には平行導体板によって遮蔽されるととも
に、線路の側方に漏洩しようとする電波の伝播も平行導
体板の間隔が半波長未満であるために遮断される。
式として、電子情報通信学会論文誌vol.J73 ー1 ,No.
3, pp 87 ー94(1990 年 3月) に掲載された「非放射性
誘電体線路を用いたミリ波集積回路」と題する米山教授
らの論文に開示されている非放射性誘電体線路(Non-Ra
diative-Dielectric-waveguide:NRD線路)が適して
いる。この非放射性誘電体線路は、使用周波数帯の電波
の半波長よりわずかに小さな間隔を保って対向する平行
導体板の間に棒状の誘電体(誘電体ロッド)を挿入する
ことによりこの誘電体ロッドに沿う電磁波の伝播のみを
可能としたものである。この非放射性誘電体線路では線
路の上下方向には平行導体板によって遮蔽されるととも
に、線路の側方に漏洩しようとする電波の伝播も平行導
体板の間隔が半波長未満であるために遮断される。
【0005】このため、非放射性誘電体線路からの電力
放射は極めて小さく、多数の系統のモジュール相互間の
干渉を回避することができる。また、このような非放射
性誘電体線路では、線路相互を近接させたりフェライト
などを付加することにより方向性結合器やサーキュレー
ター等の各種部品が容易に形成出来ることから、平行導
体板間に各種の回路素子を高密度で配置できる。さら
に、このような非放射性誘電体線路を用いた送受信器で
は、誘電体ロッドの先端部をそのまま平行導体板の外部
に突出させることにより、複雑で大型の導波路変換部を
一切介在させることなく容易にアンテナを形成できると
いう利点もある。このため、非放射性誘電体線路を用い
た送受信器は、従来のマイクロウエーブIC(MIC)
と比較しても遜色のないモジュール全体の小型化が実現
できる。
放射は極めて小さく、多数の系統のモジュール相互間の
干渉を回避することができる。また、このような非放射
性誘電体線路では、線路相互を近接させたりフェライト
などを付加することにより方向性結合器やサーキュレー
ター等の各種部品が容易に形成出来ることから、平行導
体板間に各種の回路素子を高密度で配置できる。さら
に、このような非放射性誘電体線路を用いた送受信器で
は、誘電体ロッドの先端部をそのまま平行導体板の外部
に突出させることにより、複雑で大型の導波路変換部を
一切介在させることなく容易にアンテナを形成できると
いう利点もある。このため、非放射性誘電体線路を用い
た送受信器は、従来のマイクロウエーブIC(MIC)
と比較しても遜色のないモジュール全体の小型化が実現
できる。
【0006】上記論文によれば、送信器と受信器のアン
テナは、図6に示すように、60GHz帯の非放射性誘電体
線路を構成する幅 2.5mm、高さ2.25mmの4弗化エ
チレン(TFE)などを素材とする誘電体ロッド2を先
細りのテーパー形状の誘電体ロッドに変換しながら平行
導体板の外部に誘電体アンテナ3として突出させた構造
となっている。なお、図6は上側導体板を除去した状態
を示しており、1は下側導体板である。
テナは、図6に示すように、60GHz帯の非放射性誘電体
線路を構成する幅 2.5mm、高さ2.25mmの4弗化エ
チレン(TFE)などを素材とする誘電体ロッド2を先
細りのテーパー形状の誘電体ロッドに変換しながら平行
導体板の外部に誘電体アンテナ3として突出させた構造
となっている。なお、図6は上側導体板を除去した状態
を示しており、1は下側導体板である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図6に示したような構
造の誘電体アンテナがVSWRなどの点で最適のもので
あるか否かについては上記論文には明記されていない。
従って、本発明の目的は、実験による確認を通してVS
WRなどの点で最適構造の誘電体アンテナを提供するこ
とにある。
造の誘電体アンテナがVSWRなどの点で最適のもので
あるか否かについては上記論文には明記されていない。
従って、本発明の目的は、実験による確認を通してVS
WRなどの点で最適構造の誘電体アンテナを提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の誘電体アンテナ
は、平行導体板の外部において非放射性誘電体線路を構
成する誘電体ロッドの横幅よりも大きな一定の横幅で延
長される一定横幅の部分とその前方に形成された先細り
のテーパー部分とから成る外部誘電体板と、非放射性誘
電体線路を構成する誘電体ロッドの先端から外部誘電体
板の一定横幅の部分まで横幅を拡大しながら平行導体板
間に延長される内部誘電体板とを備えている。本発明の
一態様によれば、外部誘電体板に外接する根元側の端面
を先端方向に拡大させた裁頭四角錐の形状を呈する金属
ホーンが付加される。
は、平行導体板の外部において非放射性誘電体線路を構
成する誘電体ロッドの横幅よりも大きな一定の横幅で延
長される一定横幅の部分とその前方に形成された先細り
のテーパー部分とから成る外部誘電体板と、非放射性誘
電体線路を構成する誘電体ロッドの先端から外部誘電体
板の一定横幅の部分まで横幅を拡大しながら平行導体板
間に延長される内部誘電体板とを備えている。本発明の
一態様によれば、外部誘電体板に外接する根元側の端面
を先端方向に拡大させた裁頭四角錐の形状を呈する金属
ホーンが付加される。
【0009】
【作用】本発明者の実験結果によれば、横幅2.5mm程
度の誘電体ロッドをそのまま先細りのテーパー形状に変
換しながら平行導体板の外部に突出させたアンテナは、
VSWRが大きすぎるという問題点が確認された。これ
は、横幅 2.5mm前後の誘電体ロッドを用いた60GHz
帯の非放射性誘電体線路のインピーダンスは同一横幅の
誘電体アンテナのインピーダンスに比べて高すぎるため
とみられる。この非放射性誘電体線路の誘電体ロッドの
横幅は、単一モードの伝送帯域が最大となるように設定
された値である。従って、その横幅を増加させて非放射
性誘電体線路のインピーダンスを自由空間のインピーダ
ンス程度まで低下させようとすれば、非放射性誘電体線
路の伝送特性の劣化が予想される。
度の誘電体ロッドをそのまま先細りのテーパー形状に変
換しながら平行導体板の外部に突出させたアンテナは、
VSWRが大きすぎるという問題点が確認された。これ
は、横幅 2.5mm前後の誘電体ロッドを用いた60GHz
帯の非放射性誘電体線路のインピーダンスは同一横幅の
誘電体アンテナのインピーダンスに比べて高すぎるため
とみられる。この非放射性誘電体線路の誘電体ロッドの
横幅は、単一モードの伝送帯域が最大となるように設定
された値である。従って、その横幅を増加させて非放射
性誘電体線路のインピーダンスを自由空間のインピーダ
ンス程度まで低下させようとすれば、非放射性誘電体線
路の伝送特性の劣化が予想される。
【0010】また、2.5 mm前後という誘電体ロッドの
横幅は、送受信器の組み立て途中において特性を確認す
るために測定系の横幅2.5 mm前後の導波管内に誘電体
ロッドの先端部分を挿入することにより測定系と被測定
系を容易に結合できるという点からも好都合な値であ
る。これは、非放射性誘電体線路が導波管と類似してい
ることによる。さらに、誘電体ロッドの横幅を増大させ
ると、これに伴ってアイソレータなどをはじめする各種
の部品の寸法が増大するという問題もある。
横幅は、送受信器の組み立て途中において特性を確認す
るために測定系の横幅2.5 mm前後の導波管内に誘電体
ロッドの先端部分を挿入することにより測定系と被測定
系を容易に結合できるという点からも好都合な値であ
る。これは、非放射性誘電体線路が導波管と類似してい
ることによる。さらに、誘電体ロッドの横幅を増大させ
ると、これに伴ってアイソレータなどをはじめする各種
の部品の寸法が増大するという問題もある。
【0011】そこで、本発明によれば、非放射性誘電体
線路を構成する誘電体ロッドの幅はこの非放射性誘電体
線路の伝送特性を最適にする値に固定し、アンテナを構
成する外部誘電体板の横幅は自由空間の特性インピーダ
ンスに近い値を得るための大きな幅に設定すると共に、
横幅の小さな誘電体ロッドを横幅の大きな外部誘電体板
に結合するためにテーパー部形状の内部誘電体板を介在
させている。これにより、VSWRの小さな最適の誘電
体アンテナが実現される。以下、本発明の詳細を実施例
によって説明する。
線路を構成する誘電体ロッドの幅はこの非放射性誘電体
線路の伝送特性を最適にする値に固定し、アンテナを構
成する外部誘電体板の横幅は自由空間の特性インピーダ
ンスに近い値を得るための大きな幅に設定すると共に、
横幅の小さな誘電体ロッドを横幅の大きな外部誘電体板
に結合するためにテーパー部形状の内部誘電体板を介在
させている。これにより、VSWRの小さな最適の誘電
体アンテナが実現される。以下、本発明の詳細を実施例
によって説明する。
【0012】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の誘電体アンテナ
を非放射性誘電体線路と共に示す平面図であり、10は
非放射性誘電体線路を構成する下側導体板、20は非放
射性誘電体線路を構成する4弗化エチレンを素材とする
誘電体ロッドである。なお、図1は非放射性誘電体線路
を構成する上側導体板を除去した状態を示しており、上
側導体板の端部は下側導体板10の端部と一致するよう
に配置される。本実施例の誘電体アンテナ30は4弗化
エチレンを素材とする外部誘電体板31と、内部誘電体
板32と、金属ホーン33とから構成されている。
を非放射性誘電体線路と共に示す平面図であり、10は
非放射性誘電体線路を構成する下側導体板、20は非放
射性誘電体線路を構成する4弗化エチレンを素材とする
誘電体ロッドである。なお、図1は非放射性誘電体線路
を構成する上側導体板を除去した状態を示しており、上
側導体板の端部は下側導体板10の端部と一致するよう
に配置される。本実施例の誘電体アンテナ30は4弗化
エチレンを素材とする外部誘電体板31と、内部誘電体
板32と、金属ホーン33とから構成されている。
【0013】外部誘電体板31は、非放射性誘電体線路
を構成する上下の導体板の外部において非放射性誘電体
線路を構成する誘電体ロッド20の横幅よりも大きな一
定の横幅で延長される一定横幅の部分とその前方に形成
された先細りのテーパー部分とから成っている。また、
内部誘電体板32は、非放射性誘電体線路を構成する誘
電体ロッド20の先端から外部誘電体板31の一定横幅
の部分まで横幅を直線的に拡大しながら平行導体板間に
延長されている。金属ホーン30は、外部誘電体板31
に外接する根元側の端面を先端方向に拡大させた裁頭四
角錐の形状を呈している。
を構成する上下の導体板の外部において非放射性誘電体
線路を構成する誘電体ロッド20の横幅よりも大きな一
定の横幅で延長される一定横幅の部分とその前方に形成
された先細りのテーパー部分とから成っている。また、
内部誘電体板32は、非放射性誘電体線路を構成する誘
電体ロッド20の先端から外部誘電体板31の一定横幅
の部分まで横幅を直線的に拡大しながら平行導体板間に
延長されている。金属ホーン30は、外部誘電体板31
に外接する根元側の端面を先端方向に拡大させた裁頭四
角錐の形状を呈している。
【0014】中心周波数を60GHzとした場合、非放
射性誘電体線路を構成する誘電体ロッドの好適な横幅は
2.35mm、平行導体板板間の間隔、従って誘電体ロッド
の厚みは2.2 mmである。この場合、VSWRを最小に
する外部誘電体板31と内部誘電体板32の最適な形状
は、図2に示すようなものであった。すなわち、外部誘
電体板31の最適な横幅は、誘電体ロッド20の横幅の
ほぼ3倍の7.0 mm、また、この横幅一定部分の長さは
10mm、先端のテーパー部分の長さは5mmであっ
た。また、内部誘電体板31のテーパー部は長いほど良
いが、10mm程度あれば十分小さなVSWR特性上十
分であった。外部導体板31と内部導体板32の境界面
は、平行導体板の端部から1.5 mm±0.5 mm導体板の
内部に寄せると最小のVSWRが得られた。
射性誘電体線路を構成する誘電体ロッドの好適な横幅は
2.35mm、平行導体板板間の間隔、従って誘電体ロッド
の厚みは2.2 mmである。この場合、VSWRを最小に
する外部誘電体板31と内部誘電体板32の最適な形状
は、図2に示すようなものであった。すなわち、外部誘
電体板31の最適な横幅は、誘電体ロッド20の横幅の
ほぼ3倍の7.0 mm、また、この横幅一定部分の長さは
10mm、先端のテーパー部分の長さは5mmであっ
た。また、内部誘電体板31のテーパー部は長いほど良
いが、10mm程度あれば十分小さなVSWR特性上十
分であった。外部導体板31と内部導体板32の境界面
は、平行導体板の端部から1.5 mm±0.5 mm導体板の
内部に寄せると最小のVSWRが得られた。
【0015】図2の寸法の誘電体板のみで( 金属ホーン
を付加しないで) 構成した誘電体アンテナについてVS
WRを測定した。この測定結果を図4に示す。比較のた
め、外部誘電体板の横幅一定部分の横幅をほぼ半分の3.
4 mmに減少させた場合のVSWRの測定結果を図5に
示す。なお、外部導体板の横幅を拡大せず、誘電体ロッ
ドをその横幅のまま平行導体板の外部に突出させた構造
の誘電体アンテナについてもVSWRの測定を行った。
この場合、図5のの場合よりもさらにVSWR特性が劣
化することが確認された。このような一連の実験結果か
ら、外部誘電体板の横幅の拡大がVSWRを減少させる
のに極めて有効であることが判明した。
を付加しないで) 構成した誘電体アンテナについてVS
WRを測定した。この測定結果を図4に示す。比較のた
め、外部誘電体板の横幅一定部分の横幅をほぼ半分の3.
4 mmに減少させた場合のVSWRの測定結果を図5に
示す。なお、外部導体板の横幅を拡大せず、誘電体ロッ
ドをその横幅のまま平行導体板の外部に突出させた構造
の誘電体アンテナについてもVSWRの測定を行った。
この場合、図5のの場合よりもさらにVSWR特性が劣
化することが確認された。このような一連の実験結果か
ら、外部誘電体板の横幅の拡大がVSWRを減少させる
のに極めて有効であることが判明した。
【0016】金属ホーンは、図3に示すような裁頭四角
錐の形状を呈している。この金属ホーンの末端側の開口
の横幅をb、高さをaとし、先端側の開口の横幅をW、
高さをHとし、また長さをDとした場合、次頁の表に示
すような各部の寸法の組合せた3種類のものを製作し、
誘電体板は組合せて特性を測定した。この測定結果から
以下のことが確認できた。
錐の形状を呈している。この金属ホーンの末端側の開口
の横幅をb、高さをaとし、先端側の開口の横幅をW、
高さをHとし、また長さをDとした場合、次頁の表に示
すような各部の寸法の組合せた3種類のものを製作し、
誘電体板は組合せて特性を測定した。この測定結果から
以下のことが確認できた。
【0017】これら金属ホーンの追加は、中心周波数か
ら遠い部分のVSWRが多少改善される。この金属ホー
ンの追加は、アンテナ利得を向上させると共に、サイド
ローブの発生を抑圧する。bとDの値を大きくするほ
ど、中心周波数から離れた箇所のVSWRが低下する。
Dの値は25mm程度でも十分低いVSWRが実現され
る。このことから、最も小型のNo.3の金属ホーンを
使用して誘電体アンテナ全体としての小型化を図ること
ができる。
ら遠い部分のVSWRが多少改善される。この金属ホー
ンの追加は、アンテナ利得を向上させると共に、サイド
ローブの発生を抑圧する。bとDの値を大きくするほ
ど、中心周波数から離れた箇所のVSWRが低下する。
Dの値は25mm程度でも十分低いVSWRが実現され
る。このことから、最も小型のNo.3の金属ホーンを
使用して誘電体アンテナ全体としての小型化を図ること
ができる。
【0018】
【0019】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の誘
電体アンテナは、非放射性誘電体線路を構成する誘電体
ロッドの幅はこの非放射性誘電体線路の伝送特性を最適
にする値に固定し、アンテナを構成する外部誘電体板の
横幅は自由空間の特性インピーダンスに近い値を得るた
めの大きな幅に設定する構成であるから、非放射性誘電
体線路と誘電体アンテナの双方について良好な特性を実
現できるという効果が奏される。
電体アンテナは、非放射性誘電体線路を構成する誘電体
ロッドの幅はこの非放射性誘電体線路の伝送特性を最適
にする値に固定し、アンテナを構成する外部誘電体板の
横幅は自由空間の特性インピーダンスに近い値を得るた
めの大きな幅に設定する構成であるから、非放射性誘電
体線路と誘電体アンテナの双方について良好な特性を実
現できるという効果が奏される。
【0020】また、外部誘電体板を囲む金属ホーンを追
加することにより、アンテナ利得が向上すると共に、サ
イドローブの抑圧に伴い他チャネルとの干渉を有効に回
避できるという利点がある。
加することにより、アンテナ利得が向上すると共に、サ
イドローブの抑圧に伴い他チャネルとの干渉を有効に回
避できるという利点がある。
【図1】本発明の一実施例の誘電体アンテナを結合対象
の非放射性誘電体線路と共に示す平面図である。
の非放射性誘電体線路と共に示す平面図である。
【図2】図1の誘電体板の最適な寸法を説明するための
平面図である。
平面図である。
【図3】図1の金属ホーンの構造と各部の寸法を説明す
るための斜視図である。
るための斜視図である。
【図4】本発明の誘電体アンテナの整合特性を示す実験
データである。
データである。
【図5】先行技術の適用により構成したFMレーダモジ
ュールの構成を示す平面図である。
ュールの構成を示す平面図である。
10 下側導体板 20 上下の導体板と共に非放射性誘電体線路を構成す
る誘電体ロッド 30 誘電体アンテナ 31 外部誘電体板 32 内部誘電体板 33 金属ホーン
る誘電体ロッド 30 誘電体アンテナ 31 外部誘電体板 32 内部誘電体板 33 金属ホーン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図6
【補正方法】追加
【補正内容】
【図6】図6は従来の誘電体アンテナの構造を示す平面
図である。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】平行導体板とこれらの間に保持される誘電
体ロッドとから成る誘電体線路から伝達された電波を放
射し又は受信した電波をこの誘電体線路に伝達する誘電
体アンテナであって、 前記平行導体板の外部において前記誘電体線路を構成す
る誘電体ロッドの横幅よりも大きな一定の横幅で延長さ
れる一定横幅の部分とその前方に形成された先細りのテ
ーパー部分とから成る外部誘電体板と、 前記誘電体線路を構成する誘電体ロッドの先端から前記
外部誘電体板の一定横幅の部分まで横幅を拡大しながら
前記平行導体板間に延長される内部誘電体板とを備えこ
とを特徴とする誘電体アンテナ。 - 【請求項2】平行導体板とこれらの間に保持される誘電
体ロッドから成る誘電体線路から伝達された電波を放射
し又は受信した電波をこの誘電体線路に伝達する誘電体
アンテナであって、 前記平行導体板の外部において前記誘電体線路を構成す
る誘電体ロッドの横幅よりも大きな一定の横幅で延長さ
れる一定横幅の部分とその前方に形成された先細りのテ
ーパー部分とから成る外部誘電体板と、 前記誘電体線路を構成する誘電体ロッドの先端から前記
外部誘電体板の一定横幅の部分まで横幅を拡大しながら
前記平行導体板間に延長される内部誘電体板と、 前記外部誘電体板に外接する根元側の端面を先端方向に
拡大させた裁頭四角錐の形状を呈する金属ホーンとを備
えたことを特徴とする誘電体アンテナ。 - 【請求項3】前記金属ホーンの先端側の端面はほぼ正方
形を呈することを特徴とする請求項2記載の誘電体アン
テナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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---|---|---|---|---|
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JP2000307334A (ja) * | 1999-04-19 | 2000-11-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | アンテナ装置及びそれを用いたレーダ装置 |
JP2002076414A (ja) * | 2000-08-28 | 2002-03-15 | Abel Systems Inc | 太陽電池 |
WO2003052871A1 (en) * | 2001-12-14 | 2003-06-26 | Nrdtech Co., Ltd. | Nrd guide horn antenna unified nrd guide circuit |
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1993
- 1993-06-17 JP JP17125393A patent/JP3225490B2/ja not_active Expired - Fee Related
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EP0988661A1 (en) | 1997-06-11 | 2000-03-29 | Saab Marine Electronics Aktiebolag | Horn antenna |
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