JPH0772774B2 - カラー光学装置 - Google Patents

カラー光学装置

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JPH0772774B2
JPH0772774B2 JP59061251A JP6125184A JPH0772774B2 JP H0772774 B2 JPH0772774 B2 JP H0772774B2 JP 59061251 A JP59061251 A JP 59061251A JP 6125184 A JP6125184 A JP 6125184A JP H0772774 B2 JPH0772774 B2 JP H0772774B2
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Description

【発明の詳細な説明】 参考文献 本願人の出願に係る1981年9月16日出願の「エンキヤプ
シユレーテツド リキツド クリスタル アンド メソ
ード」と題する米国特許願第302,780号、1983年3月21
日出願の「エンキヤプシユレーテツド リキツド クリ
スタル アンド メソード」と題する米国特許願第477,
242号、及び同じく1983年3月21日出願の「エンハンス
ド スキヤツタリング イン ボルテージ センシテイ
ブ エンキヤツブシユレートツド リキツド クリスタ
ル」と題する米国特許願第477,138号を参照できる。こ
れらの特許願が開示している全部をこゝに参考文献とし
て含める。
技術分野 本発明は、カラー出力を発生するための多色光学装置に
関する。とくに本発明は、液晶物質と、該液晶物質に作
用して電界のような場のないときは該液晶物質による光
の散乱を生じさせる面を有する媒体内に該液晶物質を収
容した構成の多色光学装置に関する。
背景技術 液晶物質は現在広範囲の種々の装置に使用されており、
かかる装置としては例えばビジユアル表示(視覚表示)
装置のような光学装置がある。ビジユアル表示装置に使
用できる液晶の特性は、液晶が不規則に配列している場
合に光を散乱および/または吸収する性質および液晶が
規則的に配列している場合に光を透過する性質である。
液晶を使用するビジユアル表示装置では灰色または比較
的明るい背景に暗い記号を表示することが多い。種々の
環境において、比較的暗い背景に比較的明るい記号また
は多の情報を容易に表示できる液晶物質を使用するのが
望ましい。その上表示された記号と表示装置自体の背景
との間の有効コントラストを改善するのが望ましい。
電気的に応答する液晶物質の例およびその使用例は米国
特許第3,322,485号に開示されている。ある種類の液晶
は温度に応答してその光学特性が変化し、例えば液晶物
質は液晶物質の温度に応答して不規則あるいは規則的に
配列する。
現在液晶物質には3種の液晶、すなわちコレステリツク
液晶、ネマチツク液晶およびスメチツク液晶がある。本
発明においてはネマチツク液晶物質を使用するかあるい
はネマチツク型と若干のコレステリツク型とを組合せた
ものを使用するのが好ましい。特に、液晶物質は動作的
にネマチツクであるのが好ましい。すなわち液晶物質は
ネマチツク物質として動作する他の型のものとしては動
作しないのが好ましい。動作的にネマチツクとは、外部
電界の不存在下では、液晶の構造歪みが、コレステリツ
ク物質におけるような極めて強いねじれ、あるいはスメ
チツク物質におけるような層状化(layering)のような
本体効果(bulk effect)ではなく、境界における液晶
の配向によつて支配されることを意味する。従つて、例
えば、ねじれる傾向を生じさせるが境界配列の効果に打
ち勝つことのできないカイラル成分は動作的ネマチツク
である。かかる物質は正の誘電異方性を有している筈で
ある。従来文献には種々の液晶物質の種々の特性が記載
されているが、既知の特性の一つは可逆性である。特
に、ネマチツク液晶物質は可逆性であることが知られて
いるが、コレステリツク物質は普通可逆性ではない。
また液晶物質に多色色素を加え、例えば吸収特性を高め
ることも知られている。しかし、ネマチツク型の場合に
は、多色表示装置はコントラストが比較的低い。従来、
ネマチツク物質にコレステリツク物質を多色色素と共に
添加してコントラスト比を改善することは可能であつ
た。例えば、「ジヤーナル・オブ・アブライド・フイジ
クス」第45巻、第11号、1974年11月、4718〜4728頁のWh
ite等の論文を参照されたい。しかし、ネマチツク物質
はこの物質の両端に電界が印加されているかいないかに
よつて可逆性であるが、コレステリツク物質は、電界を
除去しても、その当初の零電界時の形態に戻ろうとはし
ない。液晶物質と共に溶液状態の多色色素を使用する際
の他の欠点は、電界印加状態において色素の吸収が零で
ないことで:むしろ電界印加状態における色素の吸収は
秩序化(ordering)パラメータによつて起り、このパラ
メータは色素の相対的配列に関係しているかあるいは色
素の相対的配列の関数である。また、多色色素はかなり
高価であつて、注意深く使用しなければならず、通常は
直接液晶材料自体に混合しなければならない。普通液晶
物質は光学的に異方性(福屈折)であり、また例えばネ
マチツク物質の場合には電気的にも異方性である。光学
的異方性は、液晶物質が不規則に配列している場合には
光の散乱によつて、また液晶物質が規則的に配列してい
る場合には液晶物質を通る光の透過によつて示される。
電気的異方性は液晶物質の配列に関する誘電定数すなわ
ち誘電率間の関係であるといつてもよい。
従来、ビジユアル表示装置のような液晶を使用する装置
は比較的小形である。本出願人の出願した米国特許出願
第302,780(1981年9月16日出願)に開示されているカ
プセル封入液晶を使用することによつて、前記米国特許
出願に記載されているように、広告板のような比較的大
形の表示装置に液晶を満足に使用できるようになつた。
他の大規模(または小規模)の用途は、例えばビルデイ
ングの窓または窓様区域における、一方の区域から他方
の区域への光の通過を制御するための光シヤツタとして
であるといつてもよい。
本発明はこのようなカプセル封入液晶の改良と、液晶材
料の光散乱特性と、散乱させられた光の、例えば、全内
部反射及び光学的に建設的な干渉又はそのいずれか一方
による反射の利用とに関するもので、こうするとかなり
少量の標準的又は他の非多色染料を含む材料内の光路長
が大きくなる。このように染料を通る光路長が大きくな
ると出力光を所望通りに着色することができる。
本発明はまたこのような材料及び特性の利用にも関する
もので、例えば、小規模であれ大規模であれ、かなり暗
い又は着色された背景上にかなり明るく着色された文字
又は情報を表示でき、又光シヤツタ等にも使用できる。
このような大規模な表示装置や光シヤツタ等は表面積を
約1平方フイート以上にすることもできる。本発明によ
れば、液晶材料をカプセル封入形のものとする。
本発明との関係でこゝで用いられるカプセル封入液晶材
料という言葉は実質的に閉じた封入媒質、例えば、個別
のカプセル又はセル内に入つている液晶材料を意味し、
液晶材料と封入媒質のエマルジヨン(乳濁液)の形態に
すると好適である。このようなエマルジヨンは安定なも
のとする必要がある。このようなカプセル封入液晶材料
の製造方法及び使用方法並びにそれに関する装置が種々
以下の説明及び前述した本願人の特許願(参考文献とし
てこゝに含める)に開示されている。カプセルまたはセ
ルのような実質的に閉じた封入媒質内の液晶物質を意味
し、カプセル封入液晶物質は液晶物質と封入媒質とから
なるエマルジヨンの形態とすることができる。かかるエ
マルジヨンは安定なものである必要がある。カプセル封
入液晶物質の製造方法および使用方法、並びにカプセル
封入物質と組合せた装置について以下に説明する。
従来技術の液晶表示装置に対比して本発明を理解し易く
するために、こゝに代表的な従来技術の表示装置の一例
を示す。代表的た従来技術の表示装置の一例は支持媒質
およびこれによつて支持されている液晶物質を備えるこ
とができる。かかる表示装置は比較的平坦であり、観察
側(viewing.side)から表示装置をながめ、いわゆる正
面を観察側から見る。支持媒質の背面に光反射性被膜を
設け、この被膜を液晶物質の存在する区域に形成する比
較的暗い記号と比べて比較的明るく見せる傾向のあるも
のとすることができる。背面、正面、頂面、底面等とは
単に便宜上のものであつて、動作の際に観察方法(view
ing direction)を例えば頂面等のみから見るように決
めなければならないという拘束を意味するものではな
い。液晶物質が規則的に配列している場合には、観察方
向からの入射光は液晶物質を通つて、光反射性被膜に達
し、また液晶物質が存在しない区域では前記入射光は直
接光反射性被膜に達し;観察側からは信号を見ることが
できない。しかし、液晶物質が不規則に配列している場
合には、液晶物質は入射光のある部分を吸収し、ある部
分を散乱させ、かくして比較的明るい色の背景例えば光
反射性被膜をタイプによつて灰色または多の色の背景に
比較的暗い符号を形成する。かかるタイプの表示装置で
は液晶物質が光を散乱するのは望ましくない。その理由
は、散乱光のある部分が観察方向に戻つて、表示装置の
背景に対する符号の暗さまたはコントラストを小さくす
るからである。多色色素を液晶物質に添加して、液晶物
質が不規則に配列している場合における吸光度、従つて
コントラストを大きくすることが多い。
発光アレーが繰返し走査される平坦なスクリーンを有す
るテレビジヨン装置が米国特許第3,627,924号に開示さ
れている。また、米国特許第3,636,244号及び第3,639,6
85号はカラーテレビジヨン受像管のための信号処理回路
を開示している。これらの特許が開示したものもこゝに
参考文献として含める。
発明の要旨 本発明は、液晶物質と、該液晶物質を収容し該液晶物質
に作用して場のないときは光の散乱を生じさせる面を有
する媒体と、を備え、液晶物質は場に応答して光の散乱
を減少させるようになったカラー出力を発生するための
多色光学装置において、異なる色の染料が、それぞれの
位置に配置されて散乱光を着色するようになったことを
特徴とする。本発明の好ましい態様においては、液晶物
質は作用的にネマチックであり、染料は非多色性であ
り、液晶物質は場が与えられているかどうか、に応じて
光の散乱をさせたりさせなかったりするようになってお
り、場が与えられているかどうか、およびどの位置に場
が与えられているかに応じて多色のカラー出力が生じる
ように構成される。
重要なことは、染料が封入媒質、支持媒質又は液晶材料
内にあることで、特定された多色形のものである必要は
ない。染料は溶解できるものでなければならず、同じも
のを含む媒質に溶ける。例えば水溶性の染料は水をベー
スとするポリビニルアルコールを含む媒質に溶け、油溶
性の染料は油をベースとする液晶材料に溶ける。
目に視える光出力が着色するのは支持媒質内での反射
(できれば全内部反射)により等方的に散乱させられた
光の光路が長くなるためである。支持媒質内で全内部反
射されなかつた一部の光は観察側に出てきて着色された
文字の表示等に役立つ。
染料を支持媒質に塗り、液晶に塗らない一つの利点はカ
プセル封入液晶の汎用的なベースストツクを作つて貯わ
えておき、必要な時に、任意の色の染色された支持媒質
と組合せて使用し、所望の色の表示を得るにある。
けい光染料を用いる一つの利点は入射光等の放射源に応
答してけい光染料が光を放射するため実効的即ち外見上
光が増幅されることにある。
本発明の一実施例によれば、支持媒質上の既に準備され
ているカプセル封入液晶のベースの表面に、例えば、印
刷技術により水溶性の染料を塗布する。カプセル封入液
晶の収容媒質、即ち、封入媒質も水をベースとする材
料、例えば、PVA(ポリビニルアルコール)で、従つて
水溶性である。この後で、湿気を与え、水溶性の染料を
直接封入媒質に吸収させる。マスクを用いてカプセル封
入液晶ベースの選択された区域が染まらないようにし、
異なる区域を夫々の異なる色に染色することができる。
吸収によりカプセル封入液晶に染料を塗布することの著
しい利点は、支持媒質上に汎用的なカプセル封入液晶の
ストツクを予じめ作つて蓄わえておき、必要に応じて、
部分的にでき上つている原材料として使用し、所望の色
の表示を得ることができることである。
こゝで本発明につき用いられるひずんだ配列とが、無秩
序な配列とか、電界無印加状態とか云う言葉は本質的に
同じものを指す。即ち、液晶分子の配向がひずまされ、
実効的に彎曲した構成をとることである。このようなひ
ずみは、例えば、夫々のカプセルの壁により行なわれ
る。所定のカプセル内の液晶材料の特定のひずんだ配列
は電界がかゝつていない時は何時もほほ同じである。
他方、こゝで本発明に対して用いられる平行な配列と
か、秩序だつた配列とか、電界印加状態とか云う言葉は
カプセル内の液晶材料がほぼ外部から加えられた電界に
対し整列していることを意味する。
本発明の一つの相によれば、かなり暗い背景上にかなり
明るい着色された文字、情報等が表示される液晶表示装
置が得られる。この明るい着色された文字は無秩序に配
列させられた液晶材料により作られる。非多色染料によ
り染められた材料を通る光の通路がいくつもあるため表
示装置、光シヤツタ等にした場合光出力を満足ゆくよう
に着色する。背景は、例えば、秩序だつた配列をしてい
る液晶材料により与えられる(従つてほぼ光学的に透明
である)か液晶材料が存在しない区域により与えられ
る。液晶材料が平行に配列し、秩序だつた配列をしてい
る時は、例えば、光吸収材により形成されたかなり暗い
背景だけが現われる。上述したことは、消費電力が低
く、液晶材料の使用量が少なく、観察側(視る側)又は
背后の非観察側から照明することにより得られる。本発
明の原理は、光シヤツタ又は明るさを制御する光制御装
置及び多色表示装置でも利用できる。
多色表示装置で利用すると好適な本発明のもう一つの相
はかなり大面積のカプセル封入液晶装置のかなり小さい
区域を個別に着色できることであり、それは一定又はよ
り有利には周期的に反復する電界走査源、例えば、電圧
源を用いてこのような表示装置の夫々の個別の区域にか
けられる電界の強さを制御できることによる。この結
果、出力を制御でき、例えば、種々の画像を表示できる
可成り大面積の光学的表示装置が得られ、特に上述した
ような多色区域を選択的に走査でき、また、例えば、カ
ラーテレビジヨンの受像管で行なわれるように、カラー
画像を結合して平坦なパネル上の表示スクリーンを有す
るカラーテレビジヨン形の画像が得られる。
簡潔に述べると、液晶装置は予じめ規定された入力に応
答して選択的に光を散乱させたり透過させたりする液晶
材料と、この液晶材料を中に保持したり下から支えたり
する支持媒質とを具える。本発明の好適な実施例によれ
ば、液晶材料をカプセルに入れ、このような収容媒質に
入れられた液晶材料を支持媒質内に置き又は支持媒質上
に取り付ける。この代りに収容媒質自体が支持媒質の全
体又は一部を形成するようにすることができる。このよ
うなカプセル封入液晶材料はそこに入射する光をほぼ等
方向的に散乱させ、このような散乱光の一部が観察側に
出て、例えば、観察者の眼に達する。このような液晶を
動作的にネマチツク形とし、正の誘電異方性を有し、そ
の常屈折率が収容即ち封入媒質の常屈折率とほぼ整合す
るようにすると好適である。
本発明の一実施例によれば、液状材料により等方的に散
乱させられた光の大部分を支持媒質により全内部反射さ
せて液晶材料の方に戻して液晶材料を照明し、更に等方
的に散乱させると共に液晶材料の外観を更に明るくし、
それを、例えば、観察者の眼に向ける。支持媒質、収容
媒質並びに液晶材料自体及びそれにより担われる染料又
はそれらの一部で光路長が長くなると、光を所望通りに
着色し、電界がかゝつていなくて液晶の構造が無秩序な
ひずんだ配列になつている時出力の外観が着色される。
支持媒質の内部反射特性はその背面と、例えば、固体、
液体又は空気を含む気体のもう一つの媒質との海面によ
り与えられる。但し、支持媒質の屈折率はこのような他
の媒質の屈折率よりも大きくなければならない。支持媒
質はいく通りかの成分で作ることができ、そこには、例
えば、収容/封入媒質(又はエマルジヨンの場合の液晶
材料)、このような封入媒質又は他の材料の付加的量、
プラスチツク状の薄膜又はガラスのような取付け媒質が
含まれ、これらについては後に詳述する。
支持媒質の背面は光学的に透過性のものにすることがで
き、この場合は背面に対しほぼ垂直な方向から入つてく
る光は透過させられる。そこでこのような背面の背后に
光を吸収する黒色又は他の色の材料を置くと、液晶材料
により形成される文字が現われる背景の外観を暗くした
り着色したりするのに助けとなる。液晶材料が秩序だつ
た配列をすると等方性の散乱が少なくともほとんど除去
され、液晶材料を通過するほぼ全ての光が支持媒質の背
面をも通り抜ける。
代りの実施例では、同調をとつた誘電体の被覆を、例え
ば、蒸着技術により、支持媒質の背面に付け、光学的干
渉を選択的に強め合つたり、弱め合つたりする。このよ
うな同調をとつた誘電体の被覆の厚さはラムダ(λ)を
2で除したものゝ関数である。但し、ラムダは装置で用
いる光の波長である。強め合う干渉は、特にその中に入
ると光が支持媒質で全内部反射されない立体角を小さく
することにより、内部反射を強める。それ故、このよう
な干渉は液晶材料による文字を更に明るくし、その外観
の色を強める。
本発明の一実施例では液晶表示装置を外部から照明する
が、それは前面即ち観察側から行なうことができる。代
りに、背面から照明することもできるが、その場合はマ
スク即ち案内器を通して液晶材料を透過した光は観察側
の視野の外に出し、液晶材料で散乱された光だけが見え
るようにすると好適である。
またコレステリツク材料をネマチツク液晶材料に加え
て、電界が切れた時カプセル又はセルの壁の構造に従つ
てネマチツク材料がひずんだ配列パターンに戻るのを早
めることもできる。これは特にカプセルが可成り大きい
場合に有利である。また、所望とあらば、粘度制御添加
剤を液晶と混合させてもよい。更に、液晶に対する添加
剤を用いてカプセル内での液晶の好適な配列を強めるこ
ともできる。
本発明のこれら及び他の実施例は以下の説明から明らか
となろう。
上述した目的及び関連する目的を達成するため本発明は
以下に詳細に述べ且つ特許請求の範囲で指摘される特徴
を具える。以下の説明及び添付図面は本発明の或る例示
的な実施例を詳細に述べたり示したりしているが、これ
はあくまでも例示であり、本発明の原理が用いられる種
々の道のうちのいくつかを示したにすぎない。
好適な実施例の説明 以下に図面につき本発明を詳細に説明するが、各図を通
して同じ符号は同じ部分を示す。最初は第1,2及び第3
図につき本発明で用いられるカプセル封入液晶材料を説
明する。第1図は本発明に係る液晶装置10内の非多色染
料9を略式図示したものである。各図を通してこのよう
な染料は×印で示してある。図面を簡明ならしめるた
め、このような×印をいくつか示したにすぎないが、こ
のような染料は均一に又は既知若しくは特定の態様で夫
々の媒質即ち染料を中に含む材料内に分散させると好適
であることを理解すべきである。
液晶装置10はカプセル11に入れられた液晶材料を含む
が、第1〜3図ではこのようなカプセルを唯一つ示して
いる。図示したカプセルは二次元で示され、従つて平坦
な形状で描かれているが、カプセルは三次元のものであ
り、球状にすると好適であることを理解すべきである。
カプセル11は透明とすると好適な支持媒質12内に取り付
けるが、支持媒質12の上部12aと下部12bとは互に一体に
することができる。液晶装置10はまた一対の電極13,14
を具え、スイツチ15を閉じて通常の電圧源16から電極を
付勢した時液晶材料に電界をかけることができる。
非多色染料9は一個以上の支持媒質12及びできれば封入
媒質33(後述する)内にも入れる。染料9はまた液晶材
料30内にも入れる。また、染料9はそれを含む材料即ち
媒質内に溶け込み、特に染料が材料即ち媒質から沈澱す
る問題を避けるようにし、染料が所望通り均一に又は制
御された態様で分散するようにすると好適である。
本発明の一次的特徴は電界がかかつておらず無秩序な状
態にある時は、このようなカプセル封入液晶材料がそこ
に入射する光を等方的に散乱し、電界がかかり秩序だつ
た状態にある時はこのような液晶材料が実質的に光学的
に透明になることである。
カプセル11は個別に形成された又は一層好適には液晶材
料を所謂封入材料即ち封入媒質内に混合し、乳濁させ、
できれば安定に乳濁させた多くのカプセルの一つとする
ことができることを理解する必要がある。この乳濁質は
支持媒質部12a,12b及び電極13,14に塗布したり、図示し
たようにそれらの間にはさむことができる。所望とあら
ば、支持媒質12と所謂封入材料即ち封入媒質とを同じに
することができる。また別の例では上側及び下側支持媒
質部12a,12b又はその一方をプラスチツク、ガラス等の
できれば透明な取付け材料とする。ここで用いるよう
に、透明にすると染料をこの透明な材料内に入れること
ができる。電極13,14はこのような取付け材料に付ける
ことができ、多くのカプセル11を含むカプセル封入液晶
材料−乳濁質をこのような取付け材料12a,12b間にはさ
み、液晶装置10を形成することができる。これについて
は後に詳細に述べる。
反射性媒質18が下側の支持媒質部12bとの間に界面19を
形成し、所望の全内部反射機能を得る。これについても
後に詳述する。ここでは動作の全内部反射原理のため、
カプセル11内の液晶材料が、例えば、光ビーム17で表わ
される入射光により照明されるだけでなく、装置10内で
等方的に散乱させられた光でも照明され、その結果上側
支持媒質部12aの上方の視覚区域から見て、例えば、ス
イツチ15が開いて電界がかかつていない状態の時液晶材
料は着色され、かなり明かるいように見えることを述べ
れば十分である。このような等方性散乱(及びいくらか
の吸収、特にカプセル封入液晶材料内に存在する多色染
料による吸収)は前述した米国特許願第302780号に開示
されている本願人の発明でも生ずるが、本発明の全内部
反射原理は非多色染料による反射/散乱させられた光の
散乱と着色とを強め、これによりカプセル封入液晶材料
により形成される、即ち、出力される文字等の視覚/光
学的な着色された外貌を明るくする。反射性媒質18の界
面19と反対の底面即ち背面に黒色又は着色された材料の
光吸収層21を付け、この層21に入射する光を吸収させる
こともできる。
電極13は、例えば、下側支持媒質部12bに或る量のイン
ジウムスズ酸化物を真空蒸着したものとすることができ
る。電極14は、例えば、導電性のインキを直接液晶材料
に塗つたもの又は電極13と同じようなものとすることが
できる。また、いずれの電極に対しても他の電極材料及
び取付け手段を用いることもできる。例えば、スズ酸化
物やアンチモンを添加したスズ酸化物である。これらの
電極はかなり薄く、例えば、約200Å厚とし、透明にし
て液晶装置10の光学系にあまり悪影響しないようにする
と好適である。
カプセル封入された液晶材料はカプセル32の内部即ち内
部空間31に入れられた液晶30から成る。このようなカプ
セル32を散在させることができるし、代りに液晶30その
ものを収容媒質、即ち、所謂封入媒質33の安定な入濁液
にし、封入媒質が液晶材料を中に含む多数のカプセル状
の容器となるようにしてもよい。説明の便宜上、カプセ
ル32は個別のカプセルとして示しているが、これらのカ
プセルが全量の収容媒質即ち封入媒質33で形成されるよ
うにすると好適である。本発明の好適な実施例によれ
ば、カプセル32をほぼ球状とし、液晶材料30をネマチツ
ク又は正の誘電異方性を有する動作的にネマチツクな液
晶材料とする。しかし、本発明の原理はカプセル32の形
が球以外のものにもあてはまるのであつて、このような
形状は液晶材料30の光学的特性、例えば、屈折率と満足
ゆくように協働する所望の光学的及び電気的特性を与
え、電界がかかつた状態が欲しい時十分な大きさの電界
を液晶30自体にかけ、液晶の所望の秩序立つた即ち平行
な配列を得られる必要がある。このような形状はまた電
界がかかつていない即ち無秩序な配列状態の場合液晶材
料をひずませる必要がある。カプセルの形状を球状にす
ると得られる利点の一つは電界がかかつていない状態で
カプセルが中の液晶30にかけるひずみである。このひず
みは、少なくとも一部は、カプセルと液晶のピツチの相
対寸法によるもので、両者はほぼ同じ又は少なくともほ
ぼ同じオーダーの大きさにすると好適である。また、ネ
マチツク液晶材料は液体状の性質を有し、電界がかかつ
ていない時にはカプセルの壁の形状と一致し易くなつて
いる。他方、電界がかかつている時はこのようなネマチ
ツク材料はかなり容易に電界に対し秩序だつた配列をす
るように変わる。
カプセル封入された液晶が動作的にネマチツクである限
り、ネマチツク以外のタイプの液晶材料若しくは種々の
タイプの組合せの液晶材料及び他の添加物又はそのいず
れか一方を好適なネマチツク液晶材料と共に又はそれに
代えて使用することができる。しかし、コレステリツク
及びスメクチツク液晶材料は一般にバルク駆動されるも
のであつて、そのバルク構造を破り、カプセル壁の形状
及びカプセル内のエネルギー分布に合わせることが一層
困難である。
非多色染料9は直接封入媒質33自体に入れることができ
る。そしてこの非多色染料の量は封入媒質33の約0.01重
量%ないし約1重量%と小さく、その中でも約0.1重量
%から約0.5重量%とすると好適である。封入媒質は水
ベースとし、染料を収容すると好適である。それ故、後
述するように、例えば混合又は吸収に際し、染料が媒質
の中に溶込み、液晶を移染することはない。しかし、封
入媒質内で多くの光の光路は長くなるため、このような
少量の染料は有効に光で着色する結果を生む。また、本
発明の光着色は、例えば、緑色状のペイントのような着
色された緑色のような着色された色の外見をとる。これ
は、例えば緑色に染めたフィルムを用いる時得られた可
成り質の悪い緑色の光に対し対照的である。他の色につ
いても同じようである。
非多色染料の例には水溶性の染料、食物の着色剤及び布
又は繊維の染料が含まれる。特別な例を挙げれば、FD
& C Blue#2インジゴカルミン、FD & C Red#2アマ
ランス、FD & C Red#3エリトルシン、FD & C Yello
w#5タルタジン並びにアメリカンカラー社から市販さ
れているDirect Orange72、Direct Red80,Direct Red8
1,Direct Blue I,Direct Yellow#4 GL及びDirect Yell
ow#6が含まれる。
代りに、非多色染料9は油溶性の染料とし、油ベースの
液晶材料に溶け込み、封入媒質に移染しないものとする
ことができる。このような染料の例としてはFD & C Ye
llow#2,Naphthol Yellow Sが含まれる。この場合は、
染料は液晶材料と混合しなければならないが、本来は湿
つた環境下で吸湿性を有しないものである。
第2図及び第3図に進むが、これらは夫々電界がかから
ない状態及び電界がかかつた状態で、唯一つのカプセル
32に液晶30が入つている状態を示す。カプセル32は球状
であつて、ほぼ平滑な彎曲した内壁面50を有し、この内
壁面50が内部空間31に対する境界を画成する。内壁面50
とカプセル32全体の実際の寸法的パラメータは中に入れ
られる液晶30の量と、多分に中の個々の液晶材料の他の
性質に関連する。また、カプセル32は力を液晶にかけ、
カプセルの内部空間31に圧力を及ぼし又は少なくとも内
部空間31内の圧力をほぼ一定に保とうとする。この結果
及び液晶の表面は濡れる性質を有するため、本来自由な
形態では平行になろうとする液晶は、多分に無秩序に分
布するが、ひずみがかかり、相対的に近い内壁面20に平
行な方向に彎曲しようとする。そしてこのようにひずむ
ため液晶は弾性エネルギーを蓄わえる。説明を簡明なら
しめるため、内壁面50の極く近くに液晶分子層51を示
し、その配向を点線52で示した。液晶分子の配向は近傍
の内壁面50に平行な方向に彎曲するようにひずまされて
いる。カプセルの境界から遠い液晶分子の配向パターン
を53で示した。なお、液晶分子は層をなすように示され
ているが、分子自体がこのような層に閉じ込められるも
のではないことを理解すべきである。斯くして個々のカ
プセル内配向は壁のところの構造の配向により予じめ定
められ、外力、例えば、電界がかからない限り固定され
る。電界が取り除かれた時も第2図に示すような元の配
向に戻る。
ネマチツク形の材料は通常平行な構造をとり、光学的な
偏光方向に感応する。しかし、カプセル封入液晶11内の
材料52はひずまされ、カプセル32の3次元全部の方向で
彎曲するよう入力をかけられるから、このようなカプセ
ル内のネマチツク液晶材料は入射光の偏光方向に感応し
ないという改良された特性が得られる。
カプセル32内の液晶30は壁50と平行な配列と両立できる
態様で均一に整列できないためと、弾性エネルギーをで
きるだけ小さくするためとで球状の配向において不連続
55を有する。このような不連続は3次元で生じ、液晶30
を一層ひずませ、液晶30が一層入射光の光学的偏光方向
に感応しないようにする。この不連続55はカプセル内の
散乱と吸収を強め、液晶分子がカプセルの内壁面50に対
し接線方向即ち平行な方向に配列する時もカプセル32内
で散乱及び吸収を生ずる。例えば、第3図に示すよう
に、電界をかけられると、不連続はも早や存在せず、カ
プセル封入液晶11が電界がかかつた状態即ち整列した状
態にある時このような不連続は光の透過力にほとんど影
響しない。
上述した議論は液晶材料の配向が一様(カプセルの内壁
に平行)なものとしてなされているが、これは本発明の
必須要件ではない。必要なことは壁と液晶との相互作用
の結果壁の近くの液晶材料の配向がほぼ一様になり、断
片的に連続し、液晶材料のカプセル内の空間についての
空間的に平均をとつた配向が著しく彎曲し、このため電
界がかかつていない時の液晶の配向が実質的に平行にな
らないことだけである。これは本発明の特徴であるが、
電界がかかつていない状態で散乱を生じ、偏光が感応し
なくなるのはこの著しく彎曲した配向のためである。
電界がかかつた状態又は液晶が、第3図に示したように
秩序だつた即ち平行な配列をとる任意の他の状態では、
カプセル封入液晶材料11がそこに任射する光をほとんど
全て透過させ、支持媒質12内で眼に見えなくなる。他
方、例えば、第2図に示すように、電界がかかつていな
い状態で液晶がひずんだ配列(ここではしばしば無秩序
な配列と称する)をしている時は入射光の一部が吸収さ
れるものの、大部分が支持媒質12内で等方的に散乱させ
られる。このような等方的に散乱させられた光を内部全
反射させると、例えば、染料で染められたカプセル封入
液晶材料の方に光が向けられ、この液晶材料を照らし、
視る人又は器具に着色されたかなり明かるい物質として
見えるようになる。
カプセルの壁の屈折率と液晶30の常屈折率とは電界がか
かり、液晶が秩序だつた配列をしている時できるだけ整
合させ、光が屈折して通り抜けるため光学的にひずむの
を回避する必要がある。しかし、液晶材料がひずんで無
秩序な配列をなしている時、即ち、電界がかかつていな
い時は液晶30の境界とカプセル32の壁との間で屈折率が
異なることがあり、液晶の異常屈折率が封入媒質の屈折
率より大きくなる。このため液晶材料と収容即ち封入媒
質の界面即ち境界で屈折が生じ、更に散乱させられる。
そしてこのように更に散乱させられた光が内部に向けて
反射され、液晶の外見を更に明かるいものにする。この
ように屈折率が異なることが生ずるのは複屈折として知
られている。複屈折の原理はSears著の“Optics"とHart
shorneとStewartの共著になる“Crystals And The Pola
rizing Microscope"とに記載されており、これらを参考
文献としてここに含める。封入即ち収容媒質32と支持媒
質12とは屈折率を同じにして光学的には実質的に同じ材
料に見えるようにし、更に光学的に干渉が生ずるのを回
避すると好適である。
液晶材料の常屈折率が異常屈折率よりも封入媒質の屈折
率に近い限り、電界がかかつている状態からかかつてい
ない状態に移行する時又はその逆の時散乱に変化が生ず
る。そして液晶材料の常屈折率が封入媒質の屈折率と整
合する時コントラストは最大になる。屈折率をどの程度
整合させるかは装置のコントラストと透過度をどの程度
にしたいかに依存するが、液晶の常屈折率と媒質の屈折
率とを0.03以上、できれば0.01以上異ならせないのがよ
く、特に0.001以上異ならせないと好適である。どの程
度の違いが容認されるかはカプセルの寸法に依存する。
本発明の好適な実施例によれば、第3図に示した電界E
の大部分がカプセル内の液晶30にかかり、封入媒質内で
消散させられたり、電圧降下とならないようにする。カ
プセル32の壁54を形成する材料の両端間で実質的な電圧
降下があつてはならず、電圧降下はカプセル32の内部空
間31内の液晶の両端間で生ずる必要がある。
封入媒質の電気インピーダンスは液晶のインピーダンス
に対して十分大きくし、点Aから液晶材料を避けて専ら
壁内を伝つて点Bに至るような専ら壁54を通る短絡回路
が生じないようにする必要がある。それ故、例えば、壁
内を点Aから点Bへ流れる誘導電流即ち偏位電流に対す
る実効インピーダンスを点Aから壁面にある点A′に至
り、そこから液晶材料30を通つてB′に至り、更に点
B′から点Bに至る経路のインピーダンスよりも大きく
する必要がある。このようにすると点Aと点Bとの間に
電位差が存在する。而してこのような電位差は液晶材料
間にこれを整列させるに足る電界を生ずるのに十分な大
きさのものである必要がある。ここで注意すべきこと
は、幾何学的関係、即ち点Aから点B迄壁内だけを通る
経路の長さのため、たとえ壁の材料のインピーダンスが
液晶材料のインピーダンスより低くても、このような条
件が満足させられることがあることである。
封入媒質を形成する材料の誘電率及び液晶を構成する材
料の誘電率並びに特に半径方向のカプセルの壁54の実効
容量値及び両端間に電界Eがかかる液晶の実効容量値は
全てカプセル32の壁54が印加された電界Eの大きさをあ
まり下げないように互に関係し合う必要がある。理想的
にはカプセル封入液晶材料の全層61(第7図)の容量性
の誘電率が電界がかつた場合にほぼ同じにする必要があ
る。
液晶30の誘電率の値が異方性のことがある。この場合
は、前述した最適動作のための条件を満足するために、
壁54の誘電率を異方性の液晶材料30の誘電率よりも下げ
ないようにすると好適である。電界Eに対する電圧の要
件を下げるためには可成り高い正の誘電異方性を有する
ことが望ましい。電界がかからない時の液晶30の誘電率
(これは小さい方がよい)と、電界がかけられて整列さ
れられた時の液晶の誘電率(これはかなり大きい必要が
ある)との差はできるだけ大きくする必要がある。誘電
率の関係は別の出願で論じてあり、そこに開示されてい
るもの全体を参考文献としてここに含める。特に注意す
べきことは誘電率と印加電界の関係はカプセル内の液晶
材料の両端間にかかる電界が液晶を電界に対し整列させ
るに足りるようなものにする必要があることである。普
通に使用される液晶の低い方の誘電率は、例えば、約3.
5ないし約8である。
カプセル32は種々の寸法をとることができる。そしてカ
プセルの寸法が小さい程カプセル内の液晶を整列させる
のに電界に課される要求が高くなる。カプセルの寸法パ
ラメータは均一にし、カプセル封入液晶を用いる表示装
置のような装置の種々の特性、例えば光学的及び電気的
特性をほぼ均一ならしめると好適である。また、カプセ
ル32の直径は少なくとも1ミクロンあり、入射する光ビ
ームに対し個別のカプセルとして見えるようにする必要
がある。直径がこれより小さいと、光ビームはカプセル
を連続した均一な層として「見る」ことになり、必要な
特方性の散乱を受けなくなる。カプセルの直径は、例え
ば、1〜30ミクロンであり、そこに入れる液晶材料につ
いては別の出願に開示してあり、それを参考文献として
ここに含める。
本発明で使用される好適な液晶材料はネマチツク材料NM
−8250であり、これはAmerican Liqeid Xtal Chemical
Corp(アメリカ合衆国オハイオ州ケント市所在)から売
り出されているエステルである。他の例はエステル組合
せ物、ビフエニル及びビフエニル組合せ物又はそのいず
れか一方等である。
本発明で有用な他のタイプの液晶材料には下記の4例が
含まれる。これは夫々の液晶材料の配合表である。所謂
10%材料は約10%の4−シアノ置換材料を有し、20%材
料は約20%の4−シアノ置換材料を有する等である。10%材料 ペンチルフエニルメトキシベンゾエート 54 g ペンチルフエニルペンチルオキシベンゾエート 36 g シアノフエニルペンチルベンゾエート 2.6 g シアノフエニルヘプチルベンゾエート 3.9 g シアノフエニルペンチルオキシベンゾエート 1.2 g シアノフエニルヘプチルオキシベンゾエート 1.1 g シアノフエニルオクチルオキシベンゾエート 9.94g シアノフエニルメトキシベンゾエート 0.35g20%材料 ペンチルフエニルメトキシベンゾエート 48 g ペンチルフエニルペンチルオキシベンゾエート 32 g シアノフエニルペンチルベンゾエート 5.17 g シアノフエニルヘプチルベンゾエート 7.75 g シアノフエニルペンチルオキシベンゾエート 2.35 g シアノフエニルヘプチルオキシベンゾエート 2.12 g シアノフエニルオクチルオキシベンゾエート 1.88 g シアノフエニルメトキシベンゾエート 0.705g40%材料 ペンチルフエニルメトキシベンゾエート 36 g ペンチルフエニルペンチルオキシベンゾエート 24 g シアノフエニルペンチルベンゾエート 10.35g シアノフエニルヘプチルベンゾエート 15.52g シアノフエニルペンチルオキシベンゾエート 4.7 g シアノフエニルヘプチルオキシベンゾエート 4.23g シアノフエニルオクチルオキシベンゾエート 3.76g シアノフエニルメトキシベンゾエート 1.41g40%MOD ペンチルフエニルメトキシベンゾエート 36g ペンチルフエニルペンチルオキシベンゾエート 24g シアノフエニルペンチルベンゾエート 16g シアノフエニルヘプチルベンゾエート 24g 夫々のカプセル32を形成する封入媒質は液晶材料により
影響されたり、逆に液晶材料に影響しないものである必
要がある。そして種々の脂肪及び重合体又はそのいずれ
か一方が封入媒質として使われる。好適な封入媒質はポ
リビニルアルコール(PVA)であり、これは良好な可成
り高い誘電率を有し、屈折率が好適な液晶材料の屈折率
とかなりよく整合している。好適なPVAの例は、分子量
が少なくとも約1000の水和樹脂を約84%含むものであ
る。Gelvatol20/30というモンサント社とPVAを用いると
本発明を最もよく実施できる。
乳濁された即ちカプセル封入された液晶11を作る方法は
収容即ち封入媒質と、液晶材料と、水のようなキヤリヤ
ー媒質とを混合させることを含む。この混合はブレンダ
のような種々の混合装置で行なわれるが、コロイドミル
を用いるのが最もよい。このような混合の際起こること
は構成容素の乳濁液の形成であり、その後で乳濁液を乾
燥させて水のようなキヤリヤ媒質を飛ばし、PVAのよう
な封入媒質を満足ゆくように硬化させることができる。
このようにして形成される各カプセル封入液晶のカプセ
ル32は完全な球形ではないが、ほぼ球形の形をしてい
る。蓋し、球が個別の液滴、粒又は乳濁液のカプセルの
自由エネルギーが最も低い状態であり、しかも最初に形
成される時も乾燥・硬化后もそうであるからである。ま
た、使用される染料が水溶性のものである場合は、PVA
を含有する媒質のような水をベースとする材料即ち媒質
に予じめ混合又は溶解させておく必要がある。その代り
に後に述べるようにインビビシヨンしておいてもよい。
染料が油溶性の場合は、液晶材料のような油をベースと
する媒質に予じめ混合又は溶解させておく。
カプセルの寸法(直径)は乳濁液内で一様なものにし、
入射光に対する効果及び電界に対する応答の点で動作が
一様になるようにすると好適である。代表的な寸法は約
0.3ないし約100ミクロンであり、0.3ないし30ミクロン
とする好適で、特に3ないし15ミクロン、例えば5ない
し15ミクロンとするとよい。
種々の技術を用いて支持媒質12を形成することができる
が、この支持媒質12は封入媒質即ち収容媒質と同じ又は
類似の材料とすることができる。例えば、下側の支持媒
質12bはモールディング即ち鋳造工法を用いて形成する
ことができる。そしてこの下側支持媒質12bにより支持
されるように電極13及び液晶材料を設けることができ
る。またこの電極はIntrex材料の層で作り、それを支持
媒質とカプセル封入液晶材料との間に入れることができ
る。これに対し電極14は、例えば、印刷により設けるこ
とができる。その後で、上側支持媒質部12を注ぎ込み又
は代りに鋳造し、カプセル封入液晶材料と電極とを完全
に取囲むことができる。代りに、例えば後に実施例1で
述べるように支持媒質部12a,12bはほとんど透明なプラ
スチツク状の薄膜又はガラス板とすることができる。最
も好適な支持媒質部12a,12bはマイラのようなポリエス
テル膜である。
下側の支持媒質12bは透明なポリエステル材料で作り、
数ミル厚のマイラ板又は薄とすると極めて好適である。
電極13はIntrex材料とすると良く、マイラ板12の上側面
上にのつた透明な導電体とする。この組立体に液晶材料
と封入媒質の乳濁液を塗り、かなり密に詰込まれた液晶
カプセル11のいくつかの層を形成する。このような乳濁
液を乾燥させるとカプセル封入液晶材料層61(第7図)
が残るが、この層は若干個のカプセルの厚さとすると好
適である。このような材料はほとんど無色で後述する次
の染料のインビビシヨンに対するベースストツクと考え
られ、そのように使われる。
反射媒質18は、例えば固体である場合には、他のキヤス
テイングまたは成形技術により支持媒質の下側部分12b
に被着させることができ、下側の黒色または着色光吸収
剤の被膜21は反射媒質18の背面に、すなわち反射媒質18
と支持媒質の下側部分12bとの界面とは反対側の表面に
被着させることができる。あるいはまた、反射媒質18は
支持媒質の下側部分12bと光吸収剤被膜21との間の空気
または他の流体の存在する間隙とすることができ、ある
いは同調させた誘電層を、後で詳述するように、従来の
蒸発技術によつて支持媒質の下側部分12bの底面に直接
被着させることができる。
本発明を次の実施例について説明する。ここでは材料と
一つの製法と動作特性とを述べる。
実施例1 15gの低粘度の媒質である加水分解重合体(ゲルバトー
ルポリビニルアルコール−PVA)の22%溶液(残りの78
%は水である)と、5gの前述した40%配合表液晶材料
と、3%のコレステリルオレエイト(cholesteryl olea
te)と、0.1%LO630の1%溶液(即ち、LO630量が液晶
材料の重量の約0.1%である)と、15%クロロホルム
(0.75g)と、0.4%(即ち、0.06g)のM.C.Green液体染
料とで染色された等方性の散乱材料の一例を作つた。
染料をPVAに溶解させ、次に上述した構成要素を全部結
合させた。この混合物を低真空挿入スクリーンCBB及びA
A上のスクリーンフイルタリングシステムに通し、材料
を非常にゆつくりとろ過し、小さなフイルタリングフラ
スクにした。
このろ過された乳濁している材料でスライドを作つた。
材料を乾燥させた後顕微鏡で観察したところ、カプセル
の直径は約3〜4ミクロンであつた。
明るいマイラー被膜支持体上に取付けられたIntrex電極
の上に5ミルの位置に設置したドクターブレードを用い
てこのような乳濁された材料の被膜(フイルム)を引上
げた。そして乳濁液膜を乾燥させた。動作させたとこ
ろ、電界がかかつていない時安定な乳濁被膜が光を散
乱、約10Vの電圧を印加した時光を透過させ始め(即
ち、液晶材料が電界に対して整列する)、約30Vで全て
の光を一杯に透過した。
実施例2 緑色染料に代えて0.4%のM.C.Blue液体染料を用いたこ
と以外は実施例1の構成要素及び方法を用いた。結果は
同じであつた。
エマルジヨンの安定性および被膜の均一性を改善するた
めに、混合工程前に0.001%のGAFLO630(商品名,GAF社
製)非イオン界面活性剤(洗剤)を添加した。エマルジ
ヨンおよび電極/ポリエステルフイルムベースの上のエ
マルジヨン被膜の性能の不安定性が改善されることが分
かつた。
従つて本発明においては、電極被着フイルム上に被着さ
せる前に、カプセル封入液晶物質を界面活性剤好ましく
は非イオン界面活性剤、洗剤等と上述のように混合する
ことができる。
上述した実施例で挙げたカイラル添加剤(コレステリル
オレエイト)は動作的にネマチツクなカプセル封入液晶
材料の応答時間を改良した(短かくした)。特に個々の
カプセルの壁の形状にもよるが無秩序な配列に戻る時が
そうであり、電界がかかつた状態から電界がかからない
状態に変ると迅速に無秩序な配列に戻つた。可成り大き
なカプセル、例えば直径が少なくとも8ミクロンのオー
ダーであるカプセルでは、電界がかからない状態になる
時、通常カプセルの壁に近い液晶材料がカプセルの壁の
形状や彎曲にもよるが、カプセルの中心に近い液晶材料
よりも早く無秩序な配列に戻り、この不一致が材料の全
応答時間を遅くしたからである。しかし、カイラル添加
剤を入れると構体をねじる傾向が誘起される。而してネ
マチツク材料に対するこの影響はカプセルの壁から遠い
所で顕著であり、このような壁から遠い材料が無秩序な
配列に戻るのを促進する。これもカプセルの壁の形状に
より影響されるようにすると好適である。このようなカ
イラル添加剤の量は液晶材料の約0.1%ないし約8%の
範囲にとることができるが、好適な範囲は約2%ないし
約5%の範囲である。この量は添加剤と液晶とに異存し
て変るが、カプセルが動作的にネマチツクである限り、
上述した範囲の外にとることすらできる。
上述した実施例で挙げたもう一つの添加剤、即ちクロロ
ホルムも表示装置60の製造に際し、液晶の粘度を下げた
り、制御したりするのに使われる。このような粘度が下
がれことはエマルジヨンの形成やエマルジヨンを電極を
被覆する支持媒体12に塗る工程に積極的な影響を与え
る。水溶性であるクロロホルムを乾燥させるとエマルジ
ヨンが残る。
本発明によれば、他のタイプの支持媒質12を使用するこ
ともでき、その中にはポリエステル材料及びKodelフイ
ルムのようなポリカーボネート材料が含まれる。また、
電極の付着が十分になる場合は非常に不活性なTedlarフ
イルムを使うこともできる。なお、これらの支持媒質12
は光学的にほぼ透明である必要がある。
本発明で有用な酸タイプの封入媒質のもう一つの例はカ
ルボポル(B.F.Goodrich Chemical社製のカルボキシポ
リメチレンポリマ)又はポリ酸である。
本発明で使用できる他の重合体封入媒質のいくつかを下
の表Iに示した。なおこの表は夫々の重合体のいくつか
の特性も示している。
使用できる他のゲルバトールPVA物質はモンサントによ
つて20−90;9000/20−60;6000;3000および40−10という
商品名で呼ばれているものである。
液晶物質対封入媒質の好ましい分量比は液晶物質約1重
量部対封入媒質約3重量部である。また、本発明に受入
れることのできるカプセル封入液晶エマルジヨンは、液
晶物質約1重量部封入媒質例えばゲルバトールPVA約2
重量部の分量比を使用して達成することができる。な
お、1:1の比も使用できるが、約1:2〜約1:3の比の範囲
の物質と同様な全く良好な作用はしないのが普通であ
る。
実施例3 染料を使用しないことを除いて実施例1と同じ構成要素
及び手続を用いた。動作の結果は実施例1と同じであつ
た。この方法は無色のベースストツクを形成するのに使
用でき、染料は、直ぐ後に説明するように、例えばイン
ビビジヨンによりこのベースストツクにつけることがで
きる。
第4,5及び6図は本発明により液晶を染めるインビビジ
ヨン方法を示す。ベースストツク56はマイラの下側支持
媒質12bと、電極13と、1個又は複数個のカプセル封入
液晶層57とで形成される。第4図で、カプセル封入液晶
材料を硬化、乾燥、固化等した後、所望の色の水溶性の
染料9を選択されたカプセル32の露出面58、特にカプセ
ル封入液晶材料11の層57の選択された(又は所望とあら
ば全部の)区域の露出面に直接塗ると好適である。代表
的な染料材料はFD & CRed#3(エリスロシン)であ
る。染料9はコーテイング方、印刷法、手動若しくは自
動的に表面58に「書き込む」又は「描く」方法又は所望
で有効な任意の他の方法で塗ることができる。層57の染
めたくない部分又は後の染料塗布段階で他の色に染めた
い部分の上にマスクを置くことができる。一時には一色
の染料だけを正確に塗り、「にじみ」を避ける。しか
し、所望とあらば、いくつかの色の染料を層57の夫々の
部分に同時に塗ることもできる。またにじみが問題とな
らない時は、特定の染色動作時に着色することを欲しな
い区域が染められないようにするためマスク59を使用す
ることも必要でなくなる。
第5図に見るように、上述したように染料を塗つたカプ
セル封入液晶11と下側支持媒質12bのベースストツク56
に湿気、即ち湿つた雰囲気をかけることができる。この
湿気は水溶性の染料、封入媒質33及びカプセル32の壁54
(全体として封入媒質33と同じ材料とすると好適であ
る)を少なくとも一部溶かそうとする。従つて、これら
は湿気に対し溶ける性質を有すると好適である。染料9
は封入媒質内で有効に溶け、封入媒質33及び壁54に吸着
される。マスク59は自分が覆うカプセル内に染料9が吸
収されるのを防ぐ。蓋し、これらのカプセルは染料及び
湿気又はそのいずれか一方から遮蔽されているからであ
る。層57の種々の部分を異なる色で染める必要がある場
合は、区画を正確ならしめるため、一方を完全に染めた
り吸収させたりする、即ち染料は塗つたり湿気をかけた
りする。そしてその後で他方を染めたり、吸収させたり
する。しかし、所望とあらば、例えば、夫々の色区域間
の境界の画成の十分な分解能と角度が保たれる限り、層
57のいくつかの区域に同時に異なる色の染料を吸収させ
てもよい。
第6図は支持媒質12b、染色された液晶層区域57a及び染
色されない液晶層区域57bを具えるベースストツクの最
終区域を示す。染色されたカプセル32を通る光の通路は
いくつもあるから使用する染料の量を特別に多くする必
要はない。
それ故、このような染料が液晶材料の屈折率に悪影響す
ることはない。液晶を通る光を満足に着色させるために
は0.1%ないし0.2%の染料で十分である。染料9は液晶
又は封入媒質と化学反応してはならない。
第7図および第8図に本発明の液晶表示装置の一部60を
示す。表示装置の一部60は、複数個のカプセル封入液晶
11が、実際にはその複数個の層が支持媒質12内に入って
いる点で、第1図について先に説明した液晶装置を完成
したものである。第7図および第8図に示すいくつかの
部分の大きさ、厚さ、直径等は必ずしも一定の比率に拡
大または縮小されておらず、大きさはいくつかの部分お
よびその動作を説明するのに必要な程度である。
電極13,14を使用し、所望の電界を印加して、例えば第
3図に示すように、液晶物質を選択的に配列させる。液
晶を規則的にあるいは不規則に配列させるために、電極
以外に手段を使用して表示装置60にある種の入力を加え
ることができる。
カプセル封入液晶11は表示装置の一部60内にいくつかの
層61として配置されている。これらの層61は表示装置60
によつて表示しようとする種々の文字または文字部分を
表わすいくつかの部分に分割できる。例えば、第7図に
示す層61の比較的長い左手部分61Lはよく知られている
7−セグメント表示パターンの一部の断面を表わすこと
ができ、第7図に示す層61の比較的短い右手部分61Rは
他の7−スグメント文字表示の一部を表わすことができ
る。本発明では液晶物質の種々のパターンを使用でき
る。支持媒質12の領域62は液晶層の部分61Lと61Rとの間
の区域を占める。以下層61とは集合したものを意味す
る。すなわち層61とは同一のものからなるいくつかのレ
ベルすならち層を包含するものとする。例えば、かかる
層61の全体の厚さは約0.3ミル〜10ミルとすることがで
き、電界に対する一様な応答、一様な散乱等にとつては
均一な厚さが好ましい。
支持媒質12または他の物質により領域62で分離されてい
る封入液晶物質層の部分61Lおよび61Rのかかる配列また
はパターンは、液晶が不連続な封入媒質内に好ましい安
定エマルジヨンによつて形成されるようにカプセル封入
されているか閉込められているので、容易であるかある
いは可能である。従つて、表示装置、広告掲示板、光シ
ヤツタ等のような比較的大型の装置においては特に、カ
プセル封入液晶物質を支持媒質12に選択可能な光学特性
を付与する必要のある位置のみで、被着させることがで
きる。さらにかかるパターン形成(patterning)は以下
に詳述する所望の機械的動作によつて本発明カプセル封
入液晶材料を用いる装置の所望の動作と両立する。
表示装置60は、例えば、空気雰囲気中で使用することが
でき、かかる空気を符号63で示す。この空気63は支持媒
質12との界面64を、観察側において、すなわち観察方向
20から形成する。外部媒質63の屈折率Nは支持媒質12の
屈折率N′とは異なり、後者が前者より大きいのが普通
である。この結果、ほぼ観察方向20から界面64に到達し
て界面64を通り支持媒質12中に入りビーム65は、界面64
に垂直な破線66である法線の方に曲がる。支持媒質12の
内側のこの光ビーム65aは入射光ビーム65より法線に接
近していて、次の関係式: N Sin θ=N′Sinθ′ (式中のθは入射光ビーム65と法線とのなす角、θ′は
光ビーム65と法線とのなす角を示す)を満足するこのよ
うな数学的関係は界面19においても次式: N′Sin θ′=N″Sin θ″ で表わされるように当てはまる。本発明における所望の
全内部反射を達成するには、反射媒質18の屈折率N″を
支持媒質12の屈折率N′より小さくする。従つて、例え
ば光ビーム65aが界面19を通過できるかあるいは通過し
た場合には、光ビーム65aは界面19における法線からこ
の法線に対して角θ″離れて曲がる。実際に、光ビーム
65,65aは層61中の液晶物質によつて、勿論散乱されない
から、すなわち光ビーム65,65aは領域62を通るから、光
ビーム65,65aはおそらく実際に界面19を通つて出て行
く。
第7図につき本発明液晶表示装置60の動作を説明する
が、動作的ネマチツク液晶30は電界無印加状態が存在す
るため歪んだ配列すなわち不規則配列をしている。入射
光ビーム70は支持媒質12に界面14で入射し、光ビーム70
aとして曲がり、光ビーム70aは入射光としてカプセル封
入液晶層61に衝突する。不規則配列すなわち歪んだ配列
をしているカプセル封入液晶物質はこれに入射する光を
等方的に散乱させる。従つて、かかる入射光ビーム70a
の散乱され方には下記のようにいくつかの可能性があ
る: A.第1の可能性は入射光ビーム70aが鎖線70bに従つて界
面19に向くことである。光ビーム70bが界面19に衝突す
る角はいわゆる証明円錐の図示した立体角α内にあり、
立体角αは破線によつて第7図の平面方向に画成されて
いる。かかる立体角αすなわち証明円錐内に入つて来る
光は、界面19における法線に対する角が小さすぎるの
で、この界面で全内部反射することができない。従つ
て、光ビーム70bは法線から離れるように曲がりながら
界面19を通つて光ビーム70cを形成する。交ビーム70cは
反射媒質18中を通つて、光吸収層21によつて吸収され
る。
B.第2の可能性は、光ビーム70aが円錐角αの外側で光
ビーム70dの方向に等方的に散乱されることである。全
内部反射が界面19で起つて、光ビーム70dは光ビーム70e
として反射してカプセル封入液晶物質層61に戻る。光ビ
ーム70eはここで、この光ビームのもとである光ビーム7
0aと全く同様に、この層61に対するもう一つの独立に入
射する光ビームとして取り扱われる。従つて、かかる光
ビーム70eは再び上述のように等方的に散乱される。
C.第3の可能性は、入射光ビーム70a、またはこれから
生ずる光ビーム70eのような光ビームが界面64の方に等
方的に散乱し、その際光ビームが界面64を通つて空気の
ような「外部媒質」63に入つて観察者または観察機器に
よつて観察されるほど、界面64における法線に接近して
いる角で散乱することである。かかる散乱光ビーム70e
が界面64を通つて放出されるために入る必要のある、上
述の円錐角αのような、照明円錐の立体角を仮想線72で
示す。光ビーム70fはこのようにして表示装置60から放
出される光ビームを示す。カプセル封入液晶11に観察方
向20から観察した際に白いすなわち明るい記号を表示さ
せるのは、この光、すなわちこのような放出された光ビ
ーム70fの合計である。
D.第4の可能性は、光ビーム70aが光ビーム70gの方向に
等方的に散乱できることである。光ビーム70gは立体円
錐角α′の外側にあるので、界面64で全内部反射し、こ
の際反射光ビーム70hは、上述の同様な作用を示すビー
ム70eと同様に、実際上独立な入射光ビームとして戻つ
てカプセル封入液晶層61に衝突する。
電極13,14の屈折率は普通封入媒質および支持媒質の屈
折率より大きく、封入媒質および支持媒質の屈折率は少
くともほぼ同じであるのが好ましい。従つて、封入媒質
から電極媒質中に入る光は法線の方に曲り、電極から支
持媒質中に入る光は法線から離れるように曲がるので、
電極の正味の作用は零になるかあるいはほとんど無視で
きる。従つて、全内部反射の大部分が界面19,64で起
る。
観察方向から見た場合に、領域62は吸収剤層21によつて
暗色にあるいは着色して見える。これは、領域21に通る
光の大部分に示す光ビーム65,65a,65bが界面64、支持媒
質12、界面19および反射媒質18を通り、各界面において
図示のように法線に近ずくかあるいは離れて曲がり、最
後に層21によりほとんど吸収される。
第8図に、表示装置60内のカプセル封入液晶層61の電界
印加時の配列状態すなわち規則的配列状態および動作を
示す。第8図の層61中のカプセル封入液晶11は第3図に
示すものと同様なものである。従つて、光ビーム70,70
a,70iは、領域62を通つて層21によつて吸収される光ビ
ーム65,65a,65bと同様な通路を通り、整列していて従つ
て実際上透明な層すなわち散乱を生じない層61を通過す
る。界面19において、光ビーム70aは法線から離れるよ
うに曲がり、次いで光ビーム70iは層21によつて吸収さ
れる。従つて、光ビーム65が観察位置20にいる観察者に
対してどよのうな可視表示を生じるとしても、光ビーム
70も規則的配列をしたカプセル封入液晶物質を低下する
際に同じ作用を行う。従つて、表示装置60、特にこのな
かのカプセル封入液晶が規則的配列状態すなわち電界印
加状態にある場合には、液晶が配置されている区域は領
域62の区域とほぼ同じ表示を示す。
入射光ビーム65または70のいずれかが界面64における法
線に対してかかる大きな角で界面64で支持媒質に入り、
従つて最後にいわゆる光の角αの円錐内に入るものより
大きい角で界面19に衝突することになつている場合に
は、かかる光ビームは界面19ですべて内部反射する。し
かし、かかる反射光は、次いで液晶物質層61を透過し、
しかる後に界面64で全内部反射する等の理由で、おそら
く支持媒質12中に留まる。
第9図には好ましい反射媒質80として空気を示す。第9
図におけるプライム符号を付けた記号は、第7図および
第8図におけるプライム符号の付いてない記号の示すも
のに相当するのを示す。界面19′および反射媒質80を透
過する光を吸収させるには、黒色または無色吸収剤81を
界面19′から移動した位置に配置することができる。好
適な吸収剤81はカーボンブラツクで、これをほぼ第9図
に示すように設けた支持表面を取付けることができる。
好適な液晶はNM−8250で、好適な封入媒質はPVAで、好
適な支持媒質12はポリエステルである。なお、支持媒質
の部分12a,12bの屈折率と液晶要封入媒質の屈折率とは
少くともほぼ同じであるのが好ましい。このことは、全
内部反射が主として界面19′,64′で起り、これが封入
媒質と支持媒質との間の界面で起つたとしても大きくな
いことを確実にするのを助ける。これにより光学的歪み
は最小になるが、コントラストは最大になる。表示装置
60′は先に第7図および第8図について説明した表示装
置60とほぼ同様な働きをする。
第10図および第11図に示すように、他の例の液晶表示装
置90は支持媒質12を具え、支持媒質12にはカプセル封入
液晶物質層61が上述のように設けられている。しかし、
界面19には同調させた誘電干渉層91が存在する。誘電干
渉層91の厚さは拡大して示されている。この厚さは3λ
/2,5λ/3等(ただし、λは表示装置90内の光の波長を示
す)のようなラムダをすべての奇数で奇数倍して2で除
した値であるのが好ましい。同調させた誘電干渉層91は
支持媒質12の背面に従来の蒸着技術によつて被着させる
ことができる。かかる誘電層は酸化バリウム(BaO)、
フツ化リチウム(LiF)または所望の光干渉機能を提供
する他の物質から構成することができる。かかる層は支
持媒質12より屈折率が小さくて円錐角α内の光の全内部
反射が内部に反射される界面19を形成するのが好まし
い。光干渉に関する包括的説明はBornおよびWolfによる
「オプチクス(Optics)」、ResnickおよびHallidayに
よる「フアンダメンタルス・オブ・フイジクス(Fundam
entals of Physics)」731〜735頁、第2版、1981、お
よびSearsおよびZemaskyによる「ユニバーシテイ・フイ
ジクス(Unrversity Physics)」中でなされており、こ
れらのなかの関連する説明をここに書き加える。
第10図に示されている電界無印加時の/不規則な液晶列
状態では、表示装置90は(a)カプセル封入液晶物質層
61による光の等方的散乱;(b)円錐立体角αの外側を
通る光の第7図中の界面19に起因する全内部反射(円錐
立体角は界面64に向けて等方的に散乱する光に対しては
α′である)および(c)比較的暗い背景に白い記号の
表示を与える観察方向20への光ビーム70fのような光の
透過;に関して上述の表示装置60とほぼ同様に機能す
る。
同調させた誘電干渉層91の使用および光学干渉によつ
て、カプセル封入液晶層61の照明は電界印加状態におい
て一層強められる。特に、光の有効円錐角αは小さくな
つて第10図に示す角θになる。普通、入射光ビーム92は
界面64に衝突し、光ビームとして反射され、次いで層61
に入射する。光ビーム92aが光ビーム92bとして当初の角
αの外側の角で等方的に散乱する場合には、表示装置60
について先に説明したような全内部反射が起る。しか
し、光ビーム92aが光ビーム92cとして角αの円錐の内側
であつて角θの円錐の外側にある角で等方的に散乱する
場合には、強め合う光学干渉が起つてカプセル封入液晶
層61の照明が一層強められる。
特に、光ビーム92cが同調させた誘電干渉層91に入射す
る場合には、その少くとも一部92dは実際に反射されて
界面19の方に戻る。界面19ではもう一つの入射光ビーム
93との強め合う干渉が起つて、内部反射されて生じる光
ビーム94の有効強さが増大し、この光ビーム94はカプセ
ル封入液晶層61に向けて戻り、その照明を強める。かか
る強め合う干渉の結果として、表示装置90は層61まで散
乱または反射される光ビームを表示装置60におけるより
も多く生じる。しかし、表示装置90が有効に機能してい
るのが見える角が、表示装置60が有効に機能しているの
が見える角より小さいという欠点がある。特に、界面64
に対して角δと等しい角または角δより小さい角で支持
媒質12に入る入射光は全反射される傾向がある。この理
由は、同調させた誘電干渉層91の背面すなわち反射面が
鏡の作用をする傾向があるので、表示装置90ではコント
ラストが若干失われるからである。表示装置60に関して
は角δは、これが存在するとしても、表示装置90の角δ
より小さい傾向がある。
表示装置90の領域62を通る光ビーム95,96(第10図)お
よび規則的配列(電界印加)状態の液晶層61を通つて円
錐角θ内を通る光ビーム92′(第11図)は弱め合う光学
干渉を行う。従つて、領域62および規則的配列(電界印
加)状態の液晶が存在している区域は、観察区域20から
は比較的暗く見える、すなわち電界無印加であつて散乱
が起つている白いすなわち明るく照明された結晶層61に
対する暗い背景として見える。所要に応じて、吸収剤
(黒色または着色のもの)を誘電層91の向こう側に使用
することができる。
第12図には本発明の液晶装置100の1例を液晶表示装置
の形態で示す。この液晶表示装置は基板すなわち支持媒
質12内の四角のかどを有する8の字101として表示す
る。この場合に、基板すなわち支持媒質12としてはマイ
ラー(商品名)のようなプラスチック材料が好ましく、
あるいはまた例えばガラスのような他の物質を使用する
こともできる。第12図において四角のかどを有する8の
字を形成するように斜線を施した区域(shaded area)
は1個以上の層として配置されたカプセル封入液晶11の
1個以上の層からなり、基板12の被着している。8の字
101の一部分の拡大部分断面図は、第7〜11図について
先に説明した表示装置60,60′または90として、第7図
に示されている。8の字101の7個のセグメントのそれ
ぞれを選択的に付勢するか付勢しないて種々の数字を作
ることができる。ここに付勢とは、各セグメントを背景
に対して明るく表示する状態に置くことを意味する。従
つて、付勢とは、例えば「1」の字を表示するためにセ
グメント101aおよび101bが電界向印加時の配列すなわち
不規則配列の状態にあることを意味し、この際他のセグ
メントは電界印加時の規則的配列状態にある。
第13図および第14図はそれぞれ本発明装置の一例を部分
断面図および部分斜視図で、支持媒質12″内における液
晶層61″および電極13″,14″の好適な配置を示す。第1
3図および第14図において、2個のプライム符号を付け
た記号は、第7図および第8図におけるプライム符号に
付いていない記号または第9図におけるプライム符号を
付けた記号によつて表わされるものに相当する部分を示
す。特に、第13図および第14図の装置では、表示装置6
0″はその全体あるいは少なくとも比較的大きな部分に
わたつて実質的に連続している層61″および電極13″を
具えているのが好ましい。電極13″は、例えば接続電源
に接続することができる。電極14″は電気的に絶縁され
ている複数個の電極部分、例えば14a,14bで表わされる
電極部分に分割することができ、これらの電極部分をそ
れぞれ電圧源に選択的に接続して、付勢されている電極
部分14aまたは14bと他方の電極13″との間にある液晶物
質を横切つて完全に電界を印加することができる。従つ
て、例えば、電極14aと13″との間に電界を印加してカ
プセル封入液晶物質をこの間で実質的に直接的に電界印
加時の規則的配列にし、かくして上述のように効果的に
光学的に透明にすることができる。同時に、電極14bを
電圧源に接続しないで、電極14bと電極13″との間の液
晶物質が歪んだ配列すなわち不規則配列状態になつて、
従つて観察方向20″から比較的明るく見えるようにする
ことができる。電極14aと14bとの間の小間隙120は、上
述のような別個の付勢を行つたり行わなかつたりできる
ように、電極14aと14bとの間を電気的に絶縁する。
第15図には、本発明の好適例および最良の態様を表示装
置60として示す。第15図において、3個のプライム符
号を付けた記号によつて示した種々の部分は、上述のよ
うな、同様の記号で示した部分に相当する。表示装置60
は上述の実施例とほぼ同様にして製造される。特に、
支持媒質の下側部分12bをマイラ−フイルムから形成
し、その上にインジウムドープ酸化スズ・イントレツク
ス電極を設け、図示するように電極で被覆された表面に
カプセル封入液晶物質層61を被着させる。相互に間に
それぞれ間隙120を有するいくつかの電極部分14a,1
4b等を層61の支持媒質の下側部分12bとは反対側
の表面または支持媒質の上側12aのいずれかに直接被
着させ、これを第15図に示すように被着させて表示装置
60のサンドイツチ構造を完成する。なお、反射媒質80
は空気であつて、第15図に示すように支持体に取付け
たカーボンブラツク光吸収剤層21を、図示するよう
に、空気の間隙80に関して支持媒質の下側部分12b
とは反対側に設ける。表示装置60の動作は、例えば、
第7〜9図および第13図について先に説明した動作の通
りである。
第16図にはここに記載した種類のカプセル封入液晶130
を示す。かかるカプセルは封入物質132の球形カプセル
壁131と、カプセル内の動作的ネマチツク液晶物質133
と、コレステリツク・カイラル添加剤134とを具える。
添加剤134はネマチツク液晶と共に全体的に溶液の状態
になつているが、第16図では添加剤を中央位置に示し
た。その理由は、添加剤の作用は、後で説明するよう
に、主としてカプセルの壁から遠く離れている液晶物質
に対してであるからである。カプセル130は電界無印加
の歪んだ状態で示されており、この状態では液晶物質
は、例えば、第12図について先に説明したように歪んで
いる。壁131に最も近い液晶物質はこの壁の内側境界の
ように彎曲した形状にされる傾向があり、第2図に示し
た不連続部55に類似した不連続部135が存在する。
本願で述べる本発明の種々の実施例で他の箇所に述べた
カプセル封入液晶材料に代えて又はそれと共に第16図の
カプセル封入液晶130を使用することができる。動作は
おおむね実施例1,2及び3に述べた線に沿つている。
本発明の他の例の液晶表示装置140を第17図および第18
図に示す。表示装置140では、主たる照明源はこの表示
装置のいわゆる背面側すなわち非観察側に設けた光源14
1からのものである。特に、表示装置140は1対の電極13
と14との間にカプセル封入液晶層61を具え、電極13,14
はほぼ、例えば第12図について先に説明したように支持
媒質の上側部分12aおよび下側部分12bの上に支持されて
いる。反射媒質80は、上述の好適例について説明したよ
うに、空気の間隙である。
スリーエム社から市販されている光制御フイルム(LC
F)を148で示す。この好適例はLCFS−ABRO−30゜−OB−
60゜−CLEAR−GLOS−030」という商品名のものである。
光制御フイルム143は薄いプラスチツクシートで、この
プラスチツクシートは光をほとんど吸収する物質から構
成するのが好ましく、この物質はミクロルーバー(micr
o−louver)144を有し、このミクロルーバーはフイルム
143の背面145からフイルム143を貫通してフイルム143の
前面146に達する。かかる物質および同様な物質を本発
明の種々の例に関連して使用することができる。かかる
フイルムは実際にこのフイルムを通る光を平行にして液
晶物質に衝突させる傾向を有する。
ミクロルーバーはベネチアン・ブラインドと同様な作用
をして光源141からの光、例えば光ビーム150,151を、表
示装置140内に、これを貫通するように、特に支持媒質1
2および液晶層61を貫通するように、観察方向20から表
示装置140を見える観察合の視覚ラインのほぼ外方にな
る角で向ける。これは液晶が整列状態すなわちほぼ光学
的に透明な状態である場合である。かかる電界印字時の
整列した状態を第17図に示す。第14図において光ビーム
150,151は視線の外で表示装置140を実質的に貫通する。
なお、観察方向20から表示装置140に入射する光ビーム1
52のような光は指示媒質12および電界印加状態の整列し
た液晶層61をほぼ貫通して黒色フイルム143によつて吸
収される。黒色フイルム143は例えば第15図について説
明した吸収剤21と同様に作用する。
しかし、第18図に示すように、液晶層61が電界無印加状
態にある場合、すなわち液晶が歪んだ配列すなわち不規
則な配列をしている場合には、光源141からの光ビーム1
50,151は液晶物質層61によつて等方的に散乱し、上述の
ように全内部反射が起つて液晶物質による明るい表示が
生じる。従つて、例えば、光ビーム151は、光ビーム151
aとして等方的に散乱され、光ビーム151bとして全内部
反射され、さらに光ビーム151cとして等方的に散乱さ
れ、光ビーム151cは観察方向20に向けて界面64を通つて
外方に向う。第14図および第15図の表示装置140は、背
面側すなわち非観察側から証明するのが望ましい場合に
特に有用である。しかし、かかる表示装置はまた、後方
光源141が無くても適当な光が観察方向20から供給され
る限り、上述のように、例えば第12図の表示装置60に
ついて説明したように作用する。従つて、表示装置140
は昼間、例えば、光源の存在下または不存在下に周辺光
によつて片側または両側を照明して使用することがで
き、また表示装置140は夜間または周辺照明が所望の明
るさには不充分である他の環境において例えば光源141
から供給される照明を利用することによつて使用するこ
とができる。
第19図の表示装置160は、光制御フイルム161が支持媒質
の部分12bに162で直接被着されているか、あるいはそう
ではなく支持媒質の部分12bと称号して設置されている
点を除けば、表示装置140と類似している。全内部反射
は、表示装置160を観察方向20からの光で照明した場合
に、主として支持媒質の部分12aと空気との界面64によ
つて上述のようにして起る。また界面162でも全内部反
射が若干起ることがある。しかし、LCFフイルムが支持
媒質の部分12bに直接被着しているので、界面162に到達
する光の比較的大きな部分がこの黒色フイルムによつて
吸収される。従つて、表示装置160では後方光源141を設
けて層61中の液晶物質を確実に適当に照射して本発明の
目的である所望の明るい記号を表示する機能を達成する
のが特に望ましい。
第20図には、上述の本発明の種々の他の例と置き換える
ことのできるカプセル封入液晶物質200の他の例を示
す。このカプセル封入液晶物質200の動作的ネマチツク
液晶物質201を具え、液晶物質201はカプセル202内に入
つており、カプセル202はほぼ球形の壁203を有している
のが好ましい。第20図では、液晶物質200は電界無印加
状態にあり、この状態において液晶分子の構造204は壁2
03との界面205において壁203に対して垂直またはほぼ垂
直に配向している。従つて、界面205において液晶分子
の構造204はカプセル202の幾何学的形状に関してほぼ半
径方向に配向している。カプセル202の中心部に向つて
接近するにつれて、液晶分子の少くとも若干の部分の構
造204は、例えば図示するように、液晶がカプセル内で
ほぼ最小自由エネルギー配置をとるように彎曲して、カ
プセル202の容積を利用すなわち満たす。
かかる配列は、液晶物質201に支持媒質と反応する添加
剤を添加してカプセルの内壁に水直に配向しているステ
リル基またはアルキル基を形成させることにより形成す
る。特にかかる添加剤はクロムステアリル錯体すなわち
ウエルナー錯体とすることができ、かかる錯体はカプセ
ルの壁203を形成する支持媒質12のPVAと反応して比較的
強固な外皮すなわち壁を形成し、この際ステリル基また
はステリル部分は液晶物質自体のなかに半径方向に突出
する傾向がある。かかる突出は液晶構造を半径方向すな
わち垂直方向に配列させる傾向がある。しかも、なお液
晶物質のかかる配列は、電界印加状態における液晶構造
の上述のような強く彎曲した歪みに従つている。この理
由は、全体の分子の方向に対して直角にとつた方向導関
数が零でないからである。
第21図には染料がけい光形で、カプセル封入した結晶31
1を用いる本発明の一実施例が示されている。代表的な
けい光染料は油溶性のけい光染料D−250であり、水溶
性のけい光染料にはD−834という符号が付されてい
る。第21図では油をベースとする液晶材料内に油溶性の
けい光染料9Fが示され、、封入媒質33と支持媒質12との
中に水溶性のけい光染料9Fが示されている。しかし、け
い光染料は封入媒質の中に入れるのが最もよく、液晶材
料の中に入れるのはそれ程よくなく、支持媒質に入れる
のは最も悪い。しかし、けい光染料はこのような媒質又
は材料の2つ以上の中に入れることもできる。
けい光は入社放射線により惹起される放射である。そし
て本発明の好適な実施例によれば、けい光放射線即ちけ
い光染料により放出される放射線は可視光領域内又はそ
の近傍に入る。けい光材料により放出される光は一般に
等方的に放射される。即ち、入射光に応答して放出され
る光の方向を予測することはできない。
第21図において視る方向320から見た時、液晶装置360の
動作は種々の図面につき前述した他の装置又は表示装置
とほとんど同じである。しかし、入射光ビームに応答し
て、けい光染料分子又は粒子はけい光を発する、即ち自
分自身で発光する。そしてこれは層361内の液晶材料が
等方的に光を散乱するのと同時に起こる。このため装置
360内で光のレベルが高くなり、特に層361内の液晶材料
が散乱配列モードの時そのようになり、レーザの動作と
類似した態様でチヤージアツプする。従つて第21図で38
0で表わされ、視る方向320から見た出力光の明るさ、強
さその他の特性が強められる。このような動作の時ひず
んだ液晶材料により等方的に散乱させられた光と、放射
された即ちけい光を発する光とは前述した態様で装置36
0の前方及び後方又はそのいずれか一方の界面で全内部
反射され、所望の明るさを達成する。また支持媒質及び
/又は透過モードにあるか若しくは、例えば、第21図の
領域362に示すように中に液晶材料を含まない封入媒質
内にあるけい光染料から発せられる光又は少なくともこ
の光の大部分は前述したように夫々の界面で全内部反射
される。それ故、このような光は(少量の光が視る方向
320の方に透過されるのを除いて)支持媒質12でトラッ
プされるか又は、代りに、このようなけい光を発する光
が全内部反射により層361内のひずんでいて光を散乱す
るカプセル封入液晶材料311の方に向けられ、その入力
光を大きくし、かくしてその明るさを増す。
実施例4 実施例1で述べた構成要素及び方法を用いた。但し、全
ての構成要素を結合させる前に0.4%(0.02g)のD−25
0油溶性けい光染料を油をベースとする液晶材料に混合
した。前述したように材料をスクリーンした後にスライ
ドが得られた。このスライドを乾燥させ、顕微鏡で見た
ところカプセルの寸法は約3ないし約4ミクロンに見え
た。また間隙5ミルに設定したドクターブレードを用い
てこのように形成されたエマルジヨンの薄膜を引上げ
た。そしてこの薄膜をイントレツクス電極がのつている
マイラー基板をつけた。動作させたところ8Vの電圧をか
ける前に全散乱が生じ、8Vで散乱が低下し始め、25Vで
飽和した。
実施例5 実施例1に述べた構成要素と方法とを用いた。但し、全
ての構成要素を結合させる前に、0.4%(0.06g)のD−
834水溶性けい光染料を水をベースとする液晶材料に混
ぜた。前述したように材料をスクリーンにした後にスラ
イドが得られた。このスライドを乾燥させ、顕微鏡で見
たところカプセルの寸法は約3ないし約4ミクロンに見
えた。また間隙5ミルに設定したドクターブレードを用
いてこのように形成されたエマルジヨンの薄膜を引上げ
た。そしてこの薄膜をイントレツクス電極がのつている
マイラー基板につけた。動作させたところ8Vの電圧をか
ける前に全散乱が生じ、7Vで散乱が低下し始め、25Vで
飽和した。
実施例6 第3の実施例に述べた構成要素と方法を用いた。但し、
D−250染料に代えて0.4%コンゴレツド染料を用いた。
結果は類似しており、しきい値は9Vで、30Vで飽和し
た。
けい光染料はここに開示した本発明のいくつかの他の実
施例で用いれことができる。
第22図は本発明のもう一つの使用例を示したもので、特
に平坦な多色表示装置390を示している。
表示装置390は寸法がかなり大きな表示装置とし、複数
個の弁別できる電極を設け、これらの電極を選択的に付
勢し、表示装置の弁別できる選択された区域に電界をか
けるようにすると好適である。簡潔に述べると、表示装
置360は、例えば前述した支持媒質12のような支持媒質3
92を具え、これをベースストツクとしてその上にカプセ
ル封入された動作的にネマチツクの液晶材料をデポジツ
トし、異なる色の材料を吸収するようにする。2個の電
極393,394を例として示した。表示装置390の種々の部分
は本発明の上述した特徴を1個又は複数個具体化してお
り、その中には、例えば、種々の材料の構成、表示装置
の製造方法、全内部反射構成、光制御薄膜、背面照明装
置並びに重要なことであるが、動作的にネマチツクのカ
プセル封入液晶材料及びほぼ等方的な散乱機能又は透過
機能が含まれる。
上述したマスキング及び吸収(インビビジヨン)技術を
用いると、ベースストツクの個別の区域を夫々異なる色
で染めることができる。例えば従来のカラーテレビジヨ
ン受信機で見られるようにカラーのドツト即ちケイ光体
ストリツプで用いられるパターンのような赤色、緑色及
び青色パターンを作ることができる。このような個別の
区域に400R,400G,400Bという符号を付した。夫々の染め
られた部分、例えば、400Rの実際の表面積は、カラーテ
レビジヨン受像管のカラードツトが可成り小さいよう
に、かなり小さいものとすることができる。そして、カ
ラー受像管のカラードツトと同じように夫々の染められ
た区域を互に近くすることができる。以后画素400R,400
G,400B等と称する区域の寸法と間隔とはそこから出る着
色された出力光が光学的には従来のカラーテレビジヨン
受像管で行なわれるのと類似した態様で機能するように
する。この場合任意の画素のカラー出力光の明るさと強
さとを制御することにより、所定のカラーのスペクトル
を有効に出力することができる。また、個個の画素を走
査して或る色の光を出力することにより、従来のカラー
テレビジヨンで生ずるのと類似した態様で光の像を作る
ことができる。
本発明と好適な一実施例は夫々の画素区域に赤色、緑色
又は青色染料を塗るために、3個の個別のプロセスでベ
ーストツク上に染料をプリントする。各色のプリント工
程の中間において、表示装置390を湿気にさらすことに
より直前にプリントされた染料を吸収する。選択された
区域で全ての染料が吸収された像、互の境界即ち個々の
画素間の液晶材料の染められていない区域を、所望とあ
らば、染めずに残す。このようにして画素が形成された
ら、電極394及び上側支持媒質を塗り、画素に対する保
護カバーとする。代表的な染料は青色区域400Bに対して
はFD & C Blue#2(インジゴカルミン)、赤色区域40
0Rに対してはFD & C Red#3(エリスロシン)、緑色
区域400Gに対しては2量のFD & C Yellow#5(デトラ
ジン)と1量のFD & C Blue#2(インジゴカルミン)
とを組み合わせたものである。
表示装置390の動作時に赤色画素400Rと緑色画素400Gに
はかなり大きな電界をかけ、青色画素400Bには電界をか
けないと、表示装置390の全表面が青色に見える。蓋
し、表示装置から青色に染めた光が放出されるからであ
る。赤色画素400Rだけを電界無印加状態にした場合や、
緑色画素400Gだけを電界無印加状態にした場合も同様で
あつて夫々赤色又は緑色の光を出力する。同じように、
表示装置390の所定の区域の所定の色の夫々の画素又は
画素群を加えられる電界の大きさ(又はこのような電界
を加えるか否かということ)を電気回路401により制御
して、例えば通常のカラーテレビジヨン受像管で生ずる
のと類似した単色又は多色の画像を生ずることもでき
る。そしてこのようなカラーテレビジヨン技術の場合と
同じように、画素を電気回路401により走査して電界印
加状態にしたり電界無印加状態にすることができる。こ
の走査時に生ずる合成画像は観察者の目により集められ
て通常のカラーテレビジヨンで得られるのと類似した外
観を有する画像を得る。
電気回路401は、例えば、輝度と色の情報を有する入力
ビデオ信号を受取る入力回路を具える。この入力回路は
デコード即ち復調回路403に結合され、この復調回路が
色情報と輝度情報とを分離し、近似的な応答出力信号を
駆動回路404に与える。駆動回路404は復調回路403から
受取つた情報を増幅したり、同期をとつたりし、次にこ
れを結合して走査回路405を駆動する。走査回路405は表
示装置390の個々の画素を繰返し走査し、所定の画素に
電界を与たり与えなかつたりし、与えられた電界の大き
さを制御する。このような走査は通常のカラーテレビジ
ヨン受像機で行われるのと類似したタイプの走査とする
ことができる。背景情報のため、個々の回路402〜405
は、例えば、前に引用した米国特許第3627924号、第363
6244号及び第3639685号に開示されているタイプのもの
としたり、そのタイプに従つて、動作したりするように
できる。特に、第二者の特許は直接カラーテレビジヨン
信号のデコーデイングに関係し、カラーテレビジヨン受
像機で利用される。また、米国特許第3627924号は全発
光アレー内で発光点を走査するシステムを開示してい
る。このような走査は本発明で利用することができ、こ
のような信号と利用とデコーデイングも本発明で所望の
多色表示出力を得るのに利用することができる。
本発明の好適な実施例は赤色、緑色及び青色に染められ
た画素区域400R、400G、400Bを用いており、各画素区域
が複数個のカプセル封入液晶又はその層61の一部となつ
ているが、本発明に従つて選択される染料は1個又は複
数個の色のものとすることができる。また、表示装置39
0は視る側からの周囲の照明又は視ない側からの照明に
より照らすことができ、例えば、前述した光制御フイル
ムを用いると好適である。また、このような表示装置39
0でカプセル封入液晶技術を用いると、表示装置の有効
な面積が従来技術のカラーテレビジヨン受像管で普通に
課せられる制約により限られることはなくなり、表示装
置390は従来のカラーテレビジヨン受像管に対して全く
大きなものとすることができる。
下記の材料と方法の実施例は上述した種々の実施例で本
発明を遂行する場合の代表的なものである。
実施例7 色をカプセル封入液晶材料に薄膜内に吸収できることは
下記の手順で示された。
下記の構成要素を用いてベースストツクを形成した。15
gのPVA22%20/30ゲルバトール;0.1%の1%LO630表面活
性剤;5gの40%液晶材料;20%のクロロホルム及び3%の
コレステリルオレエートである。
上述した材料を手で撹拌し、液晶材料をPVAの中に入れ
た。混合物を標準スクリーンCBB−AAに通した。3.5ミル
の間隙を置いて設定したドクターブレードを用いて薄膜
を引上げ、その薄膜を導電性のエッチングされたガラス
上にのせた。層流フードの下で2時間、次に赤外パネル
上で約50℃で30分間材料を乾し、ベースストツクを作つ
た。
下記のようにしてベースストツクに吸収される染料を処
理した。0.7%水溶性Day−Gloけい光染料D−834に50g
の蒸溜水を混ぜて溶液を作り、この溶液を標準的なミリ
ポア(Millipore)フイルタリング装置で過した。
この過の後の、染料溶液を吸収剤のパツド上に注い
だ。このパツドをベースストツク上で色を吸収すること
を意図している区域のパターンに沿つて来つた。そして
そのパツドを室温で乾燥させ、手で処理できるようにし
た。次にパツドをベースストツク上にのせ色を付すべき
正確な区域内のカプセル封入液晶材料と係合させた。
着色パツドを具えるベースストツクをベルシヤーに入れ
4時間100%の相対湿度の下に置いた。これにより色が
パツドからカプセル封入液晶に移つた。この時点で染料
は完全にカプセル封入液晶に吸収された。
慎重にパツドを取り除き、ベースストツクを乾燥させ
た。
上述したようにして形成された材料を動作させる時は、
ベースストツクの背后に黒色の吸光材を置いた。電界無
印加状態で視る側から視ると、ベースストツクの染色さ
れた区域は黄色く見え、染色されない区域は白色に見え
た。この時夫々の区域に電界を選択的に加えると、白色
の区域も黄色の区域も黒色に見えた。この代りに両方の
区域に電界をかけても両方の区域を黒色にすることがで
きたが、これは材料の視ない側に置かれた黒色の吸光材
の吸光のためであつた。
実施例8 上に実施例7で輪郭に述べた手続を実施した。但し、型
板即ちパターンマスクを切り、ベースストツクを染色し
たくない区域を遮蔽した。即ちパターンで開いている区
域は染色されるべき区域であり、遮蔽された区域、即
ち、型板即ちパターンマスクにより注意深く覆われた区
域は染色しない区域とした。
空気ブラシ又は他のエーロゾル手段を用いて染料をマス
クされたベースストツク、詳しく云えば、支持媒質に支
持されている露出したカプセル封入液晶材料に塗布し
た。エーロゾルは均一な色が得られる迄均等に塗つた。
エーロゾルは水と染料の組合せを含んでいたから、ほと
んど直ぐ染料がカプセル封入液晶材料の封入媒質に吸収
された。
マスクを取りはずす前に材料を乾燥させた。このような
マスクを取りはずした後、カプセル封入液晶を更に乾燥
させ、完全に乾燥させた。
動作は実施例7で述べたところとほぼ同じであつた。
また、本明細書でずつと前にあげたDirect Blue#1及
びDirect Red#8 0その他のDirect染料のような他の水
溶性の染料を使用することもできる。
本発明は種々利用することができ、データ、文字、情
報、画像等をカラー表示したり、小規模であれ大規模で
あれ、単に光を制御するのに用いることができる。本発
明は前述した1個又は複数個の媒質又は材料で非多色染
料を用いることを目論みているが、染料を封入媒質に入
れるのが最も好適である。本発明の一実施例によれば、
液晶材料を支持媒質12内の文字等を形成する予定の区域
だけに入れる。この代りに、層61に全支持媒質12に亘っ
て延在させ、文字等を表示する予定の区域だけに電極を
設け、近傍の液晶層61に対し電界のオンオフ制御を行な
うようにすることもできる。光シャッタとしては、本発
明を用いて視る側から見た光の実効的な見かけの明るさ
を調整することができる。所望とあらば、種々の他の設
計で本発明に係る全内部反射及び光学的干渉の原理又は
そのいずれか一方による強められた散乱を利用し、例え
ば光シヤツタや広告板等を作ることができる。ここで用
いられる「表示」(display)という言葉はこれらを含
めて使用されている。
産業的用途の説明 本発明はなかんずく制御された光学的表示装置を作るの
に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る液晶装置の略図、 第2図及び第3図は夫々電界無印加状態と電界印加状態
の下での液晶カプセルの拡大図、 第4,5及び6図は染料をカプセル封入液晶に吸収させる
方法の種々の段階の略式説明図、 第7図及び第8図は夫々電界無印加状態と電界印加状態
での本発明の一実施例に係る液晶装置の略図、 第9図は空隙を用いて全内部反射を起こせる本発明に係
る液晶装置のもう一つの実施例の略図、 第10図及び第11図は夫々電界無印加状態と電界印加状態
の下での光学的干渉原理を用いるもう一つの実施例の液
晶装置の略図、 第12図は本発明に係る液晶表示装置の斜視図、 第13図は液晶材料層が連続し、電極が分割されている液
晶装置の一実施例の略式断面図、 第14図は第13図の実施例の略式斜視図、 第15図は近似的に原寸に比例してとつた液晶表示装置の
略図、 第16図はコレステリツク材料を添加したネマチツク液晶
カプセルの略式説明図、 第17図及び第18図は夫々電界印加状態及び電界無印加状
態での背面から照明する光制御薄膜付きの液晶装置の更
にもう一つの実施例の略式説明図、 第19図は光制御薄膜を支持媒質に固定した実施例の説明
図、 第20図は第2図及び第3図のようなもう一つのカプセル
封入液晶の実施例の略式説明図、 第21図はけい光染料を用いる場合の第9図に相当する断
面図、 第22図は平坦な多色表示装置の略式線図である。 9……非多色染料、10……液晶装置 11……カプセル(液晶材料) 12……支持媒質、13,14……電極 15……スイツチ、16……電圧源 17……光ビーム、18……反射性媒質 19……背面、20……視覚区域 21……光吸収層、30……液晶材料(液晶) 31……カプセルの内部空間 32……カプセル、33……封入媒質 50……内壁面、51……液晶分子層 52……配向を示す点線 53……カプセルから遠い液晶分子の配向 54……壁 61……カプセル封入液晶材料層。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】媒質内に含まれた液晶物質と、媒質もしく
    は液晶物質内に含まれた非多色性染料と、前記液晶物質
    へ場を加える手段とを備え、前記媒質は湾曲面を有し
    て、この湾曲面が前記液晶物質と相互作用して液晶を湾
    曲面に対して配列させるようになっており、前記液晶物
    質の常光線屈折率は前記媒質の屈折率と同じであり、そ
    して前記液晶の異常光線屈折率は前記媒質の屈折率と異
    なり、それにより場のないときは前記液晶物質が光を散
    乱させてカラー表示をし、場があるときは前記液晶物質
    が光の散乱を減少させて光の表示を弱め、もしくは光の
    表示をなくすようにしたことを特徴とするカラー出力を
    生じさせるカラー光学装置。
  2. 【請求項2】非多色性染料はそれぞれ色の異なる複数の
    染料である請求項1に記載のカラー光学装置。
  3. 【請求項3】非多色性染料は付加的なカラー応答をする
    よう配置された請求項2に記載のカラー光学装置。
  4. 【請求項4】非多色性染料が媒質内に含まれている請求
    項1、2もしくは3に記載のカラー光学装置。
  5. 【請求項5】媒質は水溶性であり、そして染料は媒質に
    吸収されている請求項4に記載のカラー光学装置。
  6. 【請求項6】染料は液晶物質内に含まれている請求項
    1、2、3、4もしくは5に記載のカラー光学装置。
  7. 【請求項7】液晶物質と媒質とは支持手段内もしくはそ
    の上に分散しており、媒質と支持手段のうちの少なくと
    も一方は散乱光の全内部反射を生じさせて染料を通る光
    路長を増大させるようにした請求項1、2、3、4、5
    もしくは6に記載のカラー光学装置。
  8. 【請求項8】染料が蛍光染料を含む請求項1、2、3、
    4、5、6もしくは7に記載のカラー光学装置。
  9. 【請求項9】場を加える手段が、液晶物質の部分に電場
    をつくるよう選択的に設けた所定のパターンの電極手段
    を備える請求項1、2、3、4、5、6、7もしくは8
    に記載のカラー光学装置。
  10. 【請求項10】液晶物質は、誘電異方性が正の作用的に
    ネマチックな液晶である請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8もしくは9に記載のカラー光学装置。
  11. 【請求項11】媒質から形成した個別のマイクロカプセ
    ルに液晶物質は収容されているか、もしくは液晶物質を
    含むカプセル状包囲を形成した、媒質と安定したエマル
    ジョンに液晶物質は含まれている請求項1、2、3、
    4、5、6、7、8、9もしくは10に記載のカラー光学
    装置。
JP59061251A 1983-03-30 1984-03-30 カラー光学装置 Expired - Lifetime JPH0772774B2 (ja)

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