JPH0772396A - ルーペ - Google Patents

ルーペ

Info

Publication number
JPH0772396A
JPH0772396A JP35272593A JP35272593A JPH0772396A JP H0772396 A JPH0772396 A JP H0772396A JP 35272593 A JP35272593 A JP 35272593A JP 35272593 A JP35272593 A JP 35272593A JP H0772396 A JPH0772396 A JP H0772396A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scale
loupe
meth
acrylate
grating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35272593A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuri Oki
由利 大木
Katsunori Hori
桂典 堀
Yoko Yokoi
陽子 横井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP35272593A priority Critical patent/JPH0772396A/ja
Publication of JPH0772396A publication Critical patent/JPH0772396A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lenses (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Length-Measuring Instruments Using Mechanical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 微細かつ正確で、読みとり易い目盛りを形成
したルーペを提供する。 【構成】 ルーペ10は、透明又は半透明の基材に表面
凹凸パターンによる目盛りが形成された目盛り表示部2
0と、目盛り表示部20の上方に設けられ、物体の像と
ともに前記目盛りの像を拡大するレンズ部12とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、表面凹凸パターンに
より目盛りを形成したルーペに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ルーペを用いて物体の像を拡大して観察
する場合において、その物体の所定箇所の寸法を測定す
ることがある。従来より、このような場合には、目盛り
付きのルーペを用いて寸法を測定している。
【0003】図7は、従来の目盛り付きルーペの一例の
構成を示す斜視図である。図7に示すように、ルーペ1
は、レンズ部2と、支持部3と、目盛り表示部4とから
構成されている。レンズ部2は、物体の像を拡大するレ
ンズ2aを有しており、その拡大の倍率は、通常、10
倍〜数10倍程度である。支持部3は、観察領域を明る
くするために透明に形成されている。目盛り表示部4
は、透明なガラス板等から形成されており、その表面に
は目盛り4aが彫刻されている。ここで、ガラス板等に
彫刻しただけの目盛り4aは読み取りにくいので、目盛
り4aを読みとり易くするために、通常は、目盛り4a
を黒色等に着色している。
【0004】上記ルーペ1において、レンズ部2から目
盛り表示部4の下側に配置した物体を見ると、その物体
とともに目盛り表示部4の目盛り4aの像を拡大して見
ることができるので、物体の寸法を測定することができ
る。
【0005】また、ホログラムにより計測用の目盛りを
形成したホログラムスケールが提案されている。例えば
特開平4−264214号公報に開示されているホログ
ラムスケールは、基材に感光層を形成し、この感光層に
干渉縞を露光記録した後に、現像処理することによりホ
ログラムを形成し、このホログラムによって計測用の目
盛りを表示したものである。
【0006】上記ホログラムスケールの目盛りの線幅お
よびピッチは、例えば数μm程度に形成することができ
る。従って、上述したルーペ1と比較して、より微小な
寸法の測定が可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
のルーペ1においては、ガラス板等に目盛り4aを彫刻
する方法では、その彫刻技術により多少の差はあるが、
0.1mm間隔程度の目盛り4aの形成が限界であっ
た。従って、それ以上の微小な寸法を測定することがで
きないという問題があった。さらに、目盛り4aを着色
すると、目盛り4aとその下側の物体とが重なったとき
に、物体が目盛り4aにより遮蔽され、目盛り4aと物
体とを同時に視認することができないという問題があっ
た。
【0008】また、従来のホログラムスケールにおいて
は、目盛りを形成するために、物体光と参照光との干渉
縞を記録しなければならず、再生像は、前記物体光また
は前記参照光の感光材料への入射角度や物体の位置によ
り定まるため、厳密な撮影条件を要求され、実質的に不
可能であり、たとえできたとしても、再生照明光の入射
角により像の再生位置が変わってしまうという問題点が
あった。さらに、目盛りが密集しているような場合に
は、撮影時に隣合う目盛り同士で光が干渉してしまい、
精密な目盛りを記録することができず、目盛りを正確に
読み取り取ることができなくなるという問題点があっ
た。
【0009】本発明は、上述のような課題を解消するた
めになされたものであって、微細かつ正確であり、読み
とり易い目盛りを形成したルーペを提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明によるルーペ(10)の第1の解決手段
は、透明又は半透明の基材(22)に表面凹凸パターン
による目盛り(22a)が形成された目盛り表示部(2
0)と、前記目盛り表示部の上方に設けられ、物体の像
とともに前記目盛りの像を拡大するレンズ部(12)と
を備えることを特徴とする。
【0011】第2の解決手段は、第1の解決手段におい
て、前記表面凹凸パターンは、前記基材の前記物体との
対向面側に形成されていることを特徴とする。
【0012】第3の解決手段は、第1又は第2の解決手
段において、前記表面凹凸パターン上には、前記基材の
屈折率とは異なる屈折率を有する透明又は半透明の反射
層(23)が設けられていることを特徴とする。
【0013】第4の解決手段は、第1〜第3の解決手段
において、前記表面凹凸パターンは、回折格子であるこ
とを特徴とする。
【0014】第5の解決手段は、第4の解決手段におい
て、所定本数ごとの目盛りを形成する回折格子の格子方
向または格子ピッチが、他の目盛りを形成する回折格子
の格子方向または格子ピッチと異なることを特徴とす
る。
【0015】第6の解決手段は、第1〜第5の解決手段
において、前記目盛り表示部に照明光を照射する照明部
(15)を備えることを特徴とする。
【0016】第7の解決手段は、第4又は第5の解決手
段において、前記目盛り表示部に照明光を照射する照明
部と、前記照明光の照射方向を、前記目盛りを形成する
回折格子の格子方向に略平行な方向と略垂直な方向とに
設定可能な照明方向設定手段とを備えることを特徴とす
る。
【0017】
【作用】ルーペの第1の解決手段においては、透明又は
半透明の基材に目盛りが表面凹凸パターンで形成され
る。従って、ミクロン、サブミクロン単位の微細で極め
て正確な目盛りが安価に形成される。また、目盛りが観
察,測定の対象物体を遮蔽することなく、目盛りと物体
とが同時に視認される。
【0018】第2の解決手段にあっては、目盛りと物体
とが隣接するので、焦点ボケ等がなくなり、寸法がより
正確に測定される。
【0019】第3の解決手段にあっては、透明又は半透
明の反射層が形成されるので、反射光により目盛りが視
認される。
【0020】第4の解決手段にあっては、目盛りが回折
格子により形成されるので、回折光が発生し、目盛りの
視認性が向上する。
【0021】第5の解決手段にあっては、所定本数ごと
の目盛りの回折光の色又は強度が変化するので、寸法が
極めて容易に読み取られる。
【0022】第6の解決手段においては、照明部により
照明光が目盛り表示部に照射されるので、レンズ部の拡
大倍率が大きくなっても、目視領域の明るさが確保され
る。また、目盛りが回折格子である場合には、目盛りが
回折光を発生する最適な光源を、最適な位置,角度に常
に取り付けられているため、取扱いが非常に容易とな
る。
【0023】第7の解決手段においては、照明方向設定
手段により、照明光の照明方向が設定されることによ
り、回折光の強度が調節される。従って、目盛りが良く
見える位置と見えにくい位置とが目的に応じて設定され
る。
【0024】
【実施例】以下、図面等を参照して、本発明によるルー
ペの一実施例について説明する。図1は、本発明による
ルーペの一実施例の構成を示す斜視図である。また、図
2は図1のルーペの断面を示す断面図である。図1,2
に示すように、ルーペ10は、レンズ部12と、支持部
13と、目盛り表示部20と、照明部15とから構成さ
れている。レンズ部12は、略中空円柱状に形成されて
おり、その内部には物体の像を拡大するレンズ12aが
設けられている。レンズ12aの拡大の倍率は、数10
倍〜数100倍程度、さらに好ましくは50倍〜100
倍程度である。なお、照明部15(後述)が設けられて
いるので、このようにレンズの倍率を大きくしても、ル
ーペ1の観察領域が暗くなることはない。
【0025】支持部13は、透明または半透明の部材に
より、略中空円柱状に形成されている。支持部13は、
レンズ部12と嵌合されている。この結果、レンズ部1
2と支持部13とは、相対的に回転することができる。
照明部15は、レンズ部12内(又は支持部13内でも
良い)に設けられている。照明部15は、目盛り表示部
20の目盛り(22a)に照明光を照射するものであ
る。また、この照明光の照射方向は、支持部13に対し
てレンズ部12を回転させることにより、所望の方向に
設定することができる。
【0026】目盛り表示部20は、支持部13の図中最
下部又はその近傍に設けられている。図3は、目盛り表
示部20の一実施例の詳細な構成を示す断面図である。
図3に示すように、目盛り表示部20は、保持部材21
と、保持部材21上に設けられた目盛り形成層22と、
目盛り表示層22上に設けられた反射層23とから構成
されている。目盛り表示層22の図中下面側(観察又は
測定対象物との対向面側)には、表面凹凸パターンによ
って目盛り22aが形成されている。
【0027】ここで、ルーペ10の設置面と目盛り表示
層22の下面とが略一致するように目盛り表示部20を
配置することが好ましい。このように配置すれば、観察
又は測定対象物の測定面と目盛り22aの形成面との間
の距離が実質的になくなるので、焦点ボケ等がなくな
り、極めて正確に測定値を読み取ることができる。
【0028】保持部材21は、透明または半透明のガラ
ス,ポリエチレンテレフタレート,ポリカーボネート等
から形成され、目盛り表示層22を保持している。目盛
り表示層22は、表面凹凸パターンによって計測用の目
盛り22aを表示した層である。目盛り表示層22を構
成する材料としては、目盛り22aの表面凹凸パターン
を付与できうる合成樹脂が使用できる。
【0029】この合成樹脂としては、熱可塑性合成樹
脂、例えばポリ塩化ビニル,アクリル樹脂(例えばポリ
メチルメタクリレート等),ポリカーボネート,若しく
はポリスチレン等、又は熱硬化性合成樹脂、例えば不飽
和ポリエステル,メラミン,エポキシ,ポリエステル
(メタ)アクリレート(本明細書においては、(メタ)
アクリレートの語は、アクリレート及びメタクリレート
の双方を包含する意味である。),ウレタン(メタ)ア
クリレート,エポキシ(メタ)アクリレート,ポリエー
テル(メタ)アクリレート,ポリオール(メタ)アクリ
レート,メラミン(メタ)アクリレート,若しくはトリ
アジン系(メタ)アクリレート等があげられる。あるい
は、上記熱可塑性合成樹脂及び熱硬化性合成樹脂を混合
して使用しても良い。
【0030】さらに合成樹脂としては、特に、熱プレス
より目盛り22aの表面凹凸パターンをエンボスでき、
エンボス後には、硬化して充分な耐久性を生じるものが
良く、いわゆる紫外線硬化性樹脂,電子線硬化性樹脂,
熱硬化,自然硬化型の反応性の樹脂等が用いられうる。
本発明においては、紫外線若しくは電子線で硬化する樹
脂が適している。具体的には、例えばメチル(メタ)ア
クリレート,エチル(メタ)アクリレート,プロピル
(メタ)アクリレート,ブチル(メタ)アクリレート,
イソブチル(メタ)アクリレート,t−ブチル(メタ)
アクリレート,イソアミル(メタ)アクリレート,シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート,2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート,エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート,ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート,ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート,
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,ト
リメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート,ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート,ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレート,ジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート,エチレングリ
コールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート,
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,プロ
ピレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アク
リレート,ポリプロピレングリコールジグリシジルエー
テルジ(メタ)アクリレート,ソルビトールテトラグリ
シジルエーテルテトラ(メタ)アクリレート等のラジカ
ル重合性不飽和基を有する単量体が用いられうる。
【0031】さらに、熱成形性を有する紫外線又は電子
線硬化性樹脂としては、以下の化合物(1)〜(8)を
重合若しくは共重合させた重合体に対し、後述する方法
(イ)〜(ニ)によりラジカル重合性不飽和基を導入し
たものが用いられうる。 (1)水酸基を有する単量体:N−メチロール(メタ)
アクリルアミド,2−ヒドロキシルエチル(メタ)アク
リレート,2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト,2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート,2−
ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレ
ート等。
【0032】(2)カルボキシル基を有する単量体:
(メタ)アクリル酸,(メタ)アクリロイルオキシエチ
ルモノサクシネート等。 (3)エポキシ基を有する単量体:グリシジル(メタ)
アクリレート等。 (4)アジリジニル基を有する単量体:2−アジリジニ
ルエチル(メタ)アクリレート,2−アジリジニルプロ
ピオン酸アリル等。 (5)アミノ基を有する単量体:(メタ)アクリルアミ
ド,ダイアセトン(メタ)アクリルアミド,ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート,ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート等。 (6)スルフォン基を有する単量体:2−(メタ)アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸等。 (7)イソシアネート基を有する単量体:2,4−トル
エンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレートの1モル対1モル付加物等のジイソシアネ
ートと活性水素を有するラジカル重合性単量体の付加物
等。
【0033】(8)さらに、上記の共重合体のガラス転
移点を調節したり、硬化膜の物性を調節したりするため
に、上記の化合物と、この化合物と共重合可能な以下の
ような単量体とを共重合させることができる。このよう
な共重合可能な単量体としては、例えばメチル(メタ)
アクリレート,エチル(メタ)アクリレート,プロピル
(メタ)アクリレート,ブチル(メタ)アクリレート,
イソブチル(メタ)アクリレート,t−ブチル(メタ)
アクリレート,イソアミル(メタ)アクリレート,シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート,2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート等があげられる。
【0034】次に、上述のようにして得られた重合体を
以下に述べる方法(イ)〜(ニ)により反応させ、ラジ
カル重合性不飽和基を導入することによって、紫外線若
しくは電子線硬化性樹脂が得られる。 (イ)水酸基を有する単量体の重合体又は共重合体の場
合には、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を有す
る単量体等を縮合反応させる。 (ロ)カルボキシル基,スルフォン基を有する単量体の
重合体又は共重合体の場合には、前述の水酸基を有する
単量体を縮合反応させる。 (ハ)エポキシ基,イソシアネート基あるいはアジリジ
ニル基を有する単量体の重合体又は共重合体の場合に
は、前述の水酸基を有する単量体若しくはカルボキシル
基を有する単量体を付加反応させる。 (ニ)水酸基あるいはカルボキシル基を有する単量体の
重合体又は共重合体の場合には、エポキシ基を有する単
量体あるいはアジリジニル基を有する単量体あるいはジ
イソシアネート化合物と水酸基含有アクリル酸エステル
単量体の1モル対1モルの付加物を付加反応させても良
い。 またさらに、前述の単量体と、上記の熱成形性の紫外線
又は電子線硬化性樹脂とを混合して用いることもでき
る。
【0035】また、上記のものは、電子線照射により十
分に硬化可能であるが、紫外線照射で硬化させる場合に
は、増感剤として、ベンゾキノン,ベンゾイン,ベンゾ
インメチルエーテル等のベンゾインエーテル類,ハロゲ
ン化アセトフェノン類等の紫外線照射によりラジカルを
発生するものも用いることができる。
【0036】上記の合成樹脂より構成される目盛り表示
層22は、グラビアコート法,ダイコート法,ナイフコ
ート法,ロールコート法等の慣用のコーティング方法、
及びオフセット印刷法,シルク印刷法,活版印刷法等の
一般の印刷法により、保持部材21上に厚さ0.1〜1
00μm望ましくは0.5〜50μmに塗布形成され
る。
【0037】目盛り22aを表示する表面凹凸パターン
を形成する方法としては、以下の方法があげられる。第
1の方法は、基板に塗布されたフォトレジストに、電子
線,レーザ光,イオンビーム等の集光可能な放射線で直
接表面凹凸パターンを描画し、現像する方法である。第
2の方法は、基板に塗布されたフォトレジストに、2光
束のコヒーレント光の干渉縞を記録し、ついで、表面凹
凸パターンの外形が形成されたマスクを前記フォトレジ
ストに重ねて、再度紫外線等のインコヒーレント光で露
光した後、現像する方法である。第3の方法は、回折格
子等の表面凹凸を全面に有する基板を予め作製し、この
表面凹凸が埋まるようにフォトレジストを塗布し、つい
で、表面凹凸パターンの外形が形成されたマスクを前記
フォトレジストに重ねて、露光した後現像する方法であ
る。
【0038】以上の第1〜第3の方法で作製した表面凹
凸パターンを有する基板から、電気鋳造法等により金型
を作製して、上記合成樹脂に対して、エンボスやキャス
ティングを行うことにより、表面凹凸パターンを付与す
る。このような表面凹凸パターンから形成された目盛り
22aは、ミクロン単位の極めて正確な寸法を表示する
ことができる。なお、表面凹凸パターンの方向及びピッ
チを自由に設定することができ、しかも部分的に変更す
ることが容易にできるため、第1の方法が望ましい。
【0039】反射層23は、目盛り表示層22を透過す
る光のみで目盛り22aを観察する場合には特に設ける
必要がないが、これを設けることによって表面凹凸パタ
ーンの反射光が増大し、目盛り22aの視認性が向上す
るので、設けることが望ましい。反射層23は、反射透
明性を有する層であり、その材質としては、目盛り表示
層22とは屈折率の異なる物質の連続薄膜や、厚みが2
00オングストローム未満の金属薄膜等があげられる。
【0040】連続薄膜は、その屈折率が目盛り表示層2
2より大きくても小さくても良いが、屈折率の差が0.
3以上あることが好ましく、差が0.5以上さらには
1.0以上あることがより好ましい。連続薄膜の膜厚
は、薄膜を形成する材料の透明領域であれば良いが、通
常は100〜10000オングストロームが好ましい。
連続薄膜を目盛り表示層22の表面凹凸パターンに形成
する方法としては、真空蒸着法,スパッタリング法,イ
オンブレーティング法等の薄膜形成方法があげられる。
【0041】目盛り表示層22より屈折率が大きいもの
としては(以下、材質名の右にカッコ書きで屈折率:n
を付記する。)、Sb23 (n=3.0),Fe2
3 (n=2.7),TiO2 (n=2.6),CdS
(n=2.6),CeO2 (n=2.3),ZnS(n
=2.3),PbCl2 (n=2.3),CdO(n=
2.2),Sb23 (n=2.0),WO3 (n=
2.0),SiO(n=2.0),Bi23 (n=
2.5),In23 (n=2.0),PbO(n=
2.6),Ta25 (n=2.4),ZnO(n=
2.1),ZrO2 (n=2.0),Cd23 (n=
1.8),Al23 (n=1.6),CaO・SiO
2 (n=1.8)等があげられる。
【0042】目盛り表示層22の屈折率よりも小さい連
続薄膜としては、LiF(n=1.4),MgF2 (n
=1.4),3NaF・AlF3 (n=1.3又は1.
2),AlF3 (n=1.4),CaF2 (n=1.3
又は1.4),NaF(n=1.3)等があげられる。
また、目盛り表示層22より屈折率が大きい透明な強誘
導体も同様に使用でき、CuCl(n=2.0),Cu
Br(n=2.2),CaAs(n=3.3〜3.
6),GaP(n=3.3〜3.5),N4 (CH2
6 (n=1.6),Bi4 (GeO43 (n=2.
1),KH2 PO4 (KDP)(n=1.5),KD2
PO5 (n=1.5),NH42 PO4 (n=1.
5),KH2 AsO4 (n=1.6),RbH2 AsO
4 (n=1.6),BaTiO3 (n=2.4),KT
0 . 6 5 Nb0 . 3 53 (n=2.3),K0 . 6
Li0 . 4NbO3 (n=2.3),KSr2 Nb51
5 (n=2.3),Srx Ba1 - x Nb26 (n=
2.3),Ba2 NaNbO1 5 (n=2.3),Li
NbO3 (n=2.3),LiTaO3 (n=2.
4),SrTiO3 (n=2.4),KTaO3 (n=
2.2)等があげられる。
【0043】また、厚みが200オングストローム以下
の場合には、屈折率は複素屈折率n* (n* =n−i
k)で表され、光の透過率がかなり小さいために透明で
ありながら反射層23として使用しうる。具体的には、
Be(n=2.7、k=0.9;以下、n、kの順で記
載),Mg(0.6、0.1),Ca(0.3、8.
1),Sr(0.6、3.2),Ba(0.9、1.
7),La(1.8、1.9),Ce(1.7、1.
4),Cr(3.3、1.3),Mn(2.5、1.
3),Cu(0.7、2.4),Ag(0.1、3.
3),Au(0.3、2.4),Al(0.8、5.
3),Sb(3.0、1.6),Pd(1.9、1.
3),Ni(1.8、1.8)、その他には、Sn,I
n,Te等がある。
【0044】さらにまた、目盛り表示層22とは屈折率
の異なる透明な合成樹脂の層を反射層23に用いること
もでき、具体的な合成樹脂として使用できるものは次の
ようなものである。ポリテトラフロロエチレン(n=
1.35),ウポリクロロトリフロロエチレン(n=
1.43),ポリ酢酸ビニル(n=1.45〜1.4
7),ポリエチレン(n=1.50〜1.54),ポリ
プロピレン(n=1.49),ポリメチルメタクリレー
ト(n=1.49),ポリスチレン(n=1.60),
ポリ塩化ビニリデン(n=1.60〜1.63),ポリ
ビニルブチラール(n=1.48),ポリビニルホルマ
ール(n=1.50),ポリ塩化ビニル(n=1.52
〜1.55),ポリエステル(n=1.52〜1.5
7)。
【0045】また、実施例では図示しないが、反射層2
3上には保護層を設けることが好ましい。保護層を設け
ることにより、目盛り22aを保護し、ルーペ10の使
用時や保管時等に目盛り22aに傷が付くこと等を防止
することができる。保護層は、例えばメタクリル酸メチ
ル等のアクリル系樹脂を反射層23上にコーティングす
ること等によって設ければ良い。
【0046】次に、上述したルーぺ10の使用方法の一
実施例について説明する。図4は、ルーペ10を覗いた
ときに見える目盛り22aの第1の実施例を示す図であ
る。なお、目盛り22aを形成する表面凹凸パターン
は、回折格子であるものとする。図4に示すように、目
盛り22aの回折格子のパターン方向は、図中左右方向
である。従って、図中A方向、すなわち回折格子のパタ
ーン方向と略平行な方向から、照明部15(図1,2)
の照明光が目盛り22aに照射されると、回折格子によ
り発生する回折光の強度が弱くなる。従って、目盛り2
2aの輝度が減少し、目盛り22aは見えにくくなる。
これにより、物体は、目盛り22aと重なった部分であ
っても目盛り22aに遮蔽されることなく鮮明に見える
ようになる。図4中A方向からの照明光の照射は、物体
を観察するのみで寸法の測定を行わないときに有効であ
る。
【0047】また、図4中B方向、すなわち回折格子の
パターン方向と略垂直な方向から照明光が目盛り22a
に照射されると、回折格子により発生する回折光の強度
が強くなる。従って、目盛り22aの輝度が増加し、目
盛り22aと重なった部分の物体は見えにくくなるが、
目盛り22aが鮮明に見えるようになる。これにより、
目盛り22aの読み取りが容易となり、物体の寸法の測
定がしやすくなる。
【0048】以上のように、物体の観察または測定に応
じて、照明部15の照明方向を設定し、回折光の強度を
調節することができ、物体が目盛り22aに遮蔽される
ことなく見えるようにしたり、あるいは、目盛り22a
が鮮明に見えるようにすることができる。なお、図4に
おいて、AまたはB方向以外の方向から照明光を照射し
ても良い。この場合には、照明光が図中A方向から照射
されたときほど鮮明ではないが物体を見ることができ、
また、照明光が図中B方向から照射されたときほど鮮明
ではないが目盛り22aを見ることができる。すなわ
ち、物体と目盛り22aとを同時に視認することができ
る。
【0049】図5は、目盛り22aの第2の実施例(2
2a−1)を示す図であり、図6は、目盛り22aの第
3の実施例(22a−2)を示す図である。目盛り22
a−1,22a−2を形成する表面凹凸パターンは、目
盛り22aと同様に回折格子であるものとする。図5に
示す目盛り22a−1は、5本ごとの目盛り121a〜
121cの格子方向が、他の目盛りの格子方向と異なる
ように形成されている。また、図6に示す目盛り22a
−2は、5本ごとの目盛り122a〜122cの格子ピ
ッチが、他の目盛りの格子ピッチと異なるように(格子
ピッチが密に)形成されている。
【0050】一般的な物差しでは、例えば1mm間隔の
目盛りを表示したときの5mm間隔や1cm間隔の表示
は、目盛りの長さを変えることにより行っているが、図
5,6に示すように目盛りを形成することにより、それ
らは回折光の強度や色として表現される。例えば図5の
目盛り22a−1では、図中X方向から光が照射したと
きに、目盛り121a〜121cの輝度が他の目盛りの
輝度より大きくなる。また、図6の目盛り22a−2で
は、目盛り122a〜122cの回折光の色が他の目盛
りの回折光の色と異なる。これにより、目盛りが測定領
域に対して密集している場合には、まず5目盛り単位の
大まかな寸法を測定し、その後、1目盛り単位の細かな
寸法の測定を行うことが可能となる。
【0051】以上、本発明によるルーペの一実施例につ
いて説明したが、本発明は、上述した実施例に限定され
ることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形
が可能である。例えば、レンズ部12には、1つのレン
ズ12aを設けたが、倍率等に応じて複数枚のレンズ群
から構成しても良い。実施例では図示しないが、照明部
15の電源スイッチ,または照明光の強弱スイッチ等を
ルーペ10の外面部に設けても良い。また、実施例で
は、目盛り表示部20は、1方向の目盛りを表示した
が、これに限らず、方眼状の目盛り,斜眼状の目盛り,
または角度等の目盛りを表示しても良い。
【0052】さらにまた、実施例では、目盛り22a
は、観察又は測定対象物との対向面側に形成したが、こ
れに限ることなく、その反対面側に形成しても良い。こ
のときには、実施例で示したものほど合焦の正確さは高
くはないが、表面凹凸パターン(目盛り22a)が汚れ
なくなる。
【0053】
【発明の効果】本発明によるルーペによれば、ミクロ
ン、サブミクロン単位の微細で極めて正確な目盛りを形
成することができる。また、目盛りが観察,測定の対象
物体を遮蔽することなく、目盛りと物体とを同時に視認
することができる。また、このルーペをコストを特に高
くすることなく提供することができる。
【0054】さらに、請求項2のルーペにあっては、焦
点ボケ等がなくなり、極めて正確に寸法を測定すること
ができる。請求項3のルーペにあっては、反射光により
目盛りを視認することができる。請求項4のルーペにあ
っては、回折光により目盛りを視認することができ、目
盛りの読み取り易さを高めることができる。請求項5の
ルーペにあっては、回折光の色又は強度の変化により目
盛りを読み取ることができるので、極めて容易に寸法を
読み取ることができる。請求項6のルーペにあっては、
レンズ部の拡大倍率が大きくなっても、目視領域を明る
くして、目盛りの読み取り易さを高めることができる。
また、目盛りが回折格子である場合には、目盛りが回折
光を発生する最適な方向から照明光を照射することがで
きるので、取扱いが非常に容易となる。請求項7のルー
ペにあっては、回折光の強度を調節することができるの
で、目盛りが良く見える位置と見えにくい位置とを設定
することができる。これにより、観察,測定効率を高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるルーペの一実施例の構成を示す斜
視図である。
【図2】図1のルーペ10の断面を示す断面図である。
【図3】目盛り表示部20の一実施例の詳細な構成を示
す断面図である。
【図4】目盛り22aの第1の実施例を示す図である。
【図5】目盛り22aの第2の実施例(22a−1)を
示す図である。
【図6】目盛り22aの第3の実施例(22a−2)を
示す図である。
【図7】従来の目盛り付きルーペの一例の構成を示す斜
視図である。
【符号の説明】
10 ルーペ 12 レンズ部 12a レンズ 13 支持部 15 照明部 20 目盛り表示部 21 保持部材 22 目盛り表示層 22a 目盛り 23 反射層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明又は半透明の基材に表面凹凸パター
    ンによる目盛りが形成された目盛り表示部と、 前記目盛り表示部の上方に設けられ、物体の像とともに
    前記目盛りの像を拡大するレンズ部とを備えることを特
    徴とするルーペ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のルーペにおいて、 前記表面凹凸パターンは、前記基材の前記物体との対向
    面側に形成されていることを特徴とするルーペ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のルーペにおい
    て、 前記表面凹凸パターン上には、前記基材の屈折率とは異
    なる屈折率を有する透明又は半透明の反射層が設けられ
    ていることを特徴とするルーペ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のル
    ーペにおいて、 前記表面凹凸パターンは、回折格子であることを特徴と
    するルーペ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のルーペにおいて、 所定本数ごとの目盛りを形成する回折格子の格子方向ま
    たは格子ピッチが、他の目盛りを形成する回折格子の格
    子方向または格子ピッチと異なることを特徴とするルー
    ペ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のル
    ーペにおいて、 前記目盛り表示部に照明光を照射する照明部を備えるこ
    とを特徴とするルーペ。
  7. 【請求項7】 請求項4又は5に記載のルーペにおい
    て、 前記目盛り表示部に照明光を照射する照明部と、 前記照明光の照射方向を、前記目盛りを形成する回折格
    子の格子方向に略平行な方向と略垂直な方向とに設定可
    能な照明方向設定手段とを備えることを特徴とするルー
    ペ。
JP35272593A 1993-07-06 1993-12-28 ルーペ Pending JPH0772396A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35272593A JPH0772396A (ja) 1993-07-06 1993-12-28 ルーペ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-191953 1993-07-06
JP19195393 1993-07-06
JP35272593A JPH0772396A (ja) 1993-07-06 1993-12-28 ルーペ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0772396A true JPH0772396A (ja) 1995-03-17

Family

ID=26507008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35272593A Pending JPH0772396A (ja) 1993-07-06 1993-12-28 ルーペ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0772396A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016209342A (ja) * 2015-05-11 2016-12-15 オリンパス株式会社 内視鏡の観察光学系ユニット及び内視鏡装置
US11473905B2 (en) * 2020-08-04 2022-10-18 Republic of Korea (National Forensic Service Director Ministry of the Interior and Safety) Apparatus and method of shooting scattered blood marks at right angles

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016209342A (ja) * 2015-05-11 2016-12-15 オリンパス株式会社 内視鏡の観察光学系ユニット及び内視鏡装置
US11473905B2 (en) * 2020-08-04 2022-10-18 Republic of Korea (National Forensic Service Director Ministry of the Interior and Safety) Apparatus and method of shooting scattered blood marks at right angles

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW519574B (en) Multilayer mirror and method for making the same, and EUV optical system comprising the same, and EUV microlithography system comprising the same
US7297386B2 (en) Antireflection structure
US6677703B2 (en) Cover plate for display device, method of making the same, display device and reflection reducing structure
KR101309446B1 (ko) 표면 요철의 제작 방법
EP0724740B1 (en) Retroreflective sheeting material, a method of its production and its use
US10732341B2 (en) Optical body, method for manufacturing optical body, and light-emitting apparatus
KR101088329B1 (ko) 방현필름, 그 제조방법 및 방현필름을 구비한 표시장치
WO2007116671A1 (ja) 表面凹凸の作製方法
KR101441721B1 (ko) 표면 요철의 제작방법
JP3825782B2 (ja) 防眩フィルム及びその製造方法、並びにそれを備えた表示装置
JP2005140890A (ja) 防眩フィルム及び画像表示装置
JPH07281181A (ja) 面状光学素子の製造方法
EP4123347A1 (en) Method for replicating large-area holographic optical element, and large-area holographic optical element replicated thereby
KR101635338B1 (ko) 원통 기재, 원반 및 원반의 제조 방법
KR20110084856A (ko) 방현 필름의 제조 방법
JPH0772396A (ja) ルーペ
JPH08201795A (ja) ブラックマトリクス基板およびそれを用いたマイクロレンズアレイシートの製造方法
EP3462082B1 (en) Optical body and light emitting device
JP3195705B2 (ja) ゲージとそのシート、及びゲージの使用方法
JP3425463B2 (ja) ゲージ、ゲージ付きシート、及びその使用方法
JP2004045586A (ja) 遮光層を有するマイクロレンズアレイシート
JPH0949906A (ja) ブラックマトリクス基板、それを用いたマイクロレンズアレイシート、およびその製造方法
Babin et al. Artificial refractive index gratings manufacturing using electron beam lithography
JPH07104110A (ja) 光拡散板の製造方法
JPH0989501A (ja) 携帯用ゲージ